JPH0718054Y2 - ディスク再生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、例えばディスクに記録された情報を光学的に
読出して再生するディスク再生装置に関するものであ
る。

（考案の概要） ディスク再生装置においては、ディスクの再生動作中に
ストップ操作を行なわずに、ディスクを取出すべく蓋を
開けた場合でも、ディスクがターンテーブル上より外れ
て飛び出すような事態を避ける必要がある。然るに、本
考案はディスク取出し用操作部材を操作した時に蓋のロ
ック解除に先行してストップスイッチを動作させ、この
ストップスイッチの動作によりターンテーブル駆動用モ
ータに制動をかけて停止させることにより、蓋のロック
が解除され蓋が開いた時には既にターンテーブルが停
止、即ちディスクが停止した状態とし、ディスクの飛び
出しを防止するものである。

（従来の技術） 一般に、ディスク再生装置は、第４図に示すように、本
体キャビネット１のディスク装着部２を被うように蓋３
を開閉自在に軸支すると共に、蓋３を常時開方向に付勢
するスプリング４を設け、蓋３の自由端部に設けた係止
部3aにロック部材５を係合することにより、蓋３をスプ
リング４に抗して閉位置にロックする。ディスク装着部
２にはターンテーブル駆動用モータ６によって回転駆動
されるターンテーブル７を配置する一方、蓋３にスタビ
ライザー８を回転自在に枢設し、蓋３を閉じた状態でス
タビライザー８によりディスク９をターンテーブル７上
に押し付けて保持する。

而して、ディスク再生動作中にロック部材５を操作して
係止部3aとの係合を外し蓋３のロックを解除した時、蓋
３がスプリング４の付勢力により開くと同時にターンテ
ーブル駆動用モータ６への通電を断つようになってい
る。

（考案が解決しようとする課題） ところで、ターンテーブル駆動用モータは断電後もある
時間慣性で回転を続けるものであり、勿論ターンテーブ
ル及びディスクも回転を続ける。従って、上記従来のデ
ィスク再生装置のように、蓋を開くと同時にターンテー
ブル駆動用モータへの通電を断ったところで、蓋が開い
た時には未だターンテーブル及びディスクが回転してお
り、その勢いによりディスクがターンテーブルより外れ
て飛び出し、損傷する虞れがあり、特に最近商品化され
た8cmのコンパクトディスクのような小型のディスクに
おいてその虞れが高くなるものであった。

（課題を解決するための手段） 本考案は上記課題を解決するため、本体のディスク装着
部を被う蓋と、該蓋を閉位置にロックするロック部材
と、該ロック部材による蓋のロックを解除するためのデ
ィスク取出し用操作部材とを備えるディスク再生装置に
おいて、ターンテーブル駆動用モータを停止させるため
のストップスイッチと、該ストップスイッチを操作する
ためのモータ停止用操作部材と、上記ディスク取出し用
操作部材及び上記モータ停止用操作部材を弾性的に支持
する弾性支持部材とを設け、上記弾性支持部材は上記ロ
ック部材を操作するために必要とする上記ディスク取出
し用操作部材の操作ストロークを、上記ストップスイッ
チを操作するために必要とする上記モータ停止用操作部
材の操作ストロークより大きく設定して、上記ディスク
取出し用操作部材の操作時に上記ロック部材の操作に先
行して上記ストップスイッチを操作させる構成とする。

（作用） ディスク再生動作中において、ディスク取出し用操作部
材を操作すると、蓋のロックが解除される以前即ち、蓋
が開き始める以前にストップスイッチの動作によりター
ンテーブル駆動用モータに制動がかかることになる。従
って、蓋が開いた時には、ターンテーブルが既に停止し
ているか、それに近い状態にあり、ディスクの飛び出し
は確実に防止される。もちろん、ディスク再生動作中に
モータ停止用操作部材を操作したときには、蓋を開くこ
となくモータを停止してターンテーブル即ち、ディスク
を停止することができる。

（実施例） 以下第１図乃至第３図に示した本考案の実施例につい
て、第４図を参照しながら詳細に説明する。

第１図はディスク再生装置の操作部を示す断面図であ
る。第１図において、本体キャビネット１はその操作面
1aにディスク取出し釦（ディスク取出し用操作部材）10
及びストップ釦（モータ停止用操作部材）11を配置して
おり、ディスク取出し釦10は第３図に示す棒状バネ（弾
性支持部材）12により支持されている。

上記棒状バネ12は略Ｕ字形状をなし、その屈曲部12aを
ねじ13により本体キャビネット１の裏面に固着したもの
であって、その自由端部12bによりディスク取出し釦10
を弾性的に支持し該釦10のフランジ部10aを本体キャビ
ネット１の裏面に当接させている。而して、ディスク取
出し釦10は矢印Ａ方向に押圧操作すると、棒状バネ12を
撓ませながら下降し、一定の寸法l mm下降した時にその
下端10bで受け部材14を押圧する。

軸15は一端に係止部3aとの係合により蓋３を閉位置にロ
ックするロック部材５を、他端に受け部材14を夫々一体
或いは一体的に設けたもので、本体キャビネット１に回
転自在に枢支されており、図示しないスプリングにより
常時ロック部材５の係合方向に付勢されている。上記受
け部材14はロック部５が蓋３の係止部3aに係合した状態
でディスク取出し釦10の下端10bと一定の寸法ｌを隔て
対向する。

一方、ストップ釦11の下端11aには制御基板16上に設け
たタクトスイッチよりなるストップスイッチ17の操作子
17aが当接しており、ストップ釦11は屈曲部12aとディス
ク取出し釦10支持部との間において棒状バネ12の下側に
フランジ部11bを当接する。尚、上記ストップスイッチ1
7はON動作した時モータストップ回路に信号を入力する
ことにより、ターンテーブル駆動用モータ６に強制的に
電磁制動をかけて瞬時に停止させるようになっている。

上記の構成において、ディスク再生動作を停止する場合
にはストップ釦11を矢印Ａ方向に押圧操作すれば、スト
ップスイッチ17がONし、これに伴ってターンテーブル駆
動用モータ６に電磁制動がかかり、瞬時に停止する。

今、ディスク再生動作中に、ストップ釦11を操作せずに
ディスク取出し釦10を矢印Ａ方向に押圧操作すると、デ
ィスク取出し釦10の下降に従って棒状バネ12が撓み始
め、この棒状バネ12の撓みによりフランジ部11bを介し
てストップ釦11を押し下げることによって、先ずストッ
プスイッチ17がON動作する。ストップスイッチ17のON動
作後、ディスク取出し釦10がさらに押し下げられ、初期
位置から一定の寸法ｌ下降した時点で下降10bにより受
け部材14を押して軸15を回転させ、この回転によりロッ
ク部材５を係止部3aより外して蓋３のロックを解除し、
蓋３をスプリング４により開放する。

従って、蓋３のロックが解除された時には既にストップ
スイッチ17の動作によりターンテーブル駆動用モータ６
に電磁制動がかけられ、モータ６延いてはターンテーブ
ル７が停止している為、蓋３の開放によりディスク９が
ターンテーブル７より外れて飛び出すことがない。

尚、蓋３を開けずにディスク９の回転を停止させたい場
合には、ストップ釦11を矢印Ａ方向に押圧操作すればよ
い。このとき、ストップ釦11の押圧に伴い棒状バネ12は
下方に撓むものの、ストップ釦11がストップスイッチ17
を操作するために必要とする操作ストロークの方がディ
スク取出し釦10がロック部材15を操作するために必要と
する操作ストロークよりも小さく設定されているため
に、ストップスイッチ17が操作されるだけでロック部材
15の操作までは至らない。

（考案の効果） 以上の如く本考案によれば、ディスク取出し用操作部材
の操作時に蓋のロック解除操作に先行してストップスイ
ッチを操作させ、蓋が開いた際におけるディスクの飛び
出しを防止し、又モータ停止用操作部材の操作により蓋
を開けることなくディスクを停止させることもでき、そ
の上、操作上の戸惑いや誤操作を解消するために、ディ
スク取出し用操作部材とモータ停止用操作部材を別個に
設けているものの、両操作部材を共通の弾性支持部材に
よって支持し、両操作部材の操作方向を一致させ、その
操作ストロークに差を持たせることによって所期の動作
を得る構成とすることにより、構造の複雑化を抑制して
設計的にも優れたものを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例におけるディスク再生装置の操
作部を示す断面図、第２図及び第３図は同装置に用いる
主要部品を示す斜視図、第４図はディスク再生装置にお
ける蓋ロック状態を示す断面図である。 1:本体キャビネット、2:ディスク装着部、3:蓋、3a:係
止部、4:スプリング、5:ロック部材、6:ターンテーブル
駆動用モータ、9:ディスク、10:ディスク取出し釦（デ
ィスク取出し用操作部材）、11:ストップ釦、12:棒状バ
ネ、14:受け部材、17:ストップスイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】本体のディスク装着部を被う蓋と、該蓋を
   閉位置にロックするロック部材と、該ロック部材による
   蓋のロックを解除するためのディスク取出し用操作部材
   とを備えるディスク再生装置において、 ターンテーブル駆動用モータを停止させるためのストッ
   プスイッチと、 該ストップスイッチを操作するためのモータ停止用操作
   部材と、 上記ディスク取出し用操作部材及び上記モータ停止用操
   作部材を弾性的に支持する弾性支持部材とを設け、 上記弾性支持部材は上記ロック部材を操作するために必
   要とする上記ディスク取出し用操作部材の操作ストロー
   クを、上記ストップスイッチを操作するために必要とす
   る上記モータ停止用操作部材の操作ストロークより大き
   く設定して、上記ディスク取出し用操作部材の操作時に
   上記ロック部材の操作に先行して上記ストップスイッチ
   を操作させる構成としたことを特徴とするディスク再生
   装置。