JPH07179828A - 接着シート及び接着シートの剥離方法 - Google Patents

接着シート及び接着シートの剥離方法

Info

Publication number
JPH07179828A
JPH07179828A JP5347881A JP34788193A JPH07179828A JP H07179828 A JPH07179828 A JP H07179828A JP 5347881 A JP5347881 A JP 5347881A JP 34788193 A JP34788193 A JP 34788193A JP H07179828 A JPH07179828 A JP H07179828A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
adhesive
heat
adhesive sheet
sheet according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5347881A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuaki Kitazaki
寧昭 北崎
Yoshio Kishimoto
芳男 岸本
Kazutoshi Haraguchi
和俊 原口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichiban Co Ltd
Original Assignee
Nichiban Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichiban Co Ltd filed Critical Nichiban Co Ltd
Priority to JP5347881A priority Critical patent/JPH07179828A/ja
Publication of JPH07179828A publication Critical patent/JPH07179828A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被着体への接着を容易にすると共に、被着体
からの剥離を容易にする接着シート及び接着シートの剥
離方法を提供する。 【構成】 基材層1と、電磁誘導加熱装置からの交番磁
界によって発熱する発熱層2と、常温で粘着性を有する
と共に発熱層2の発熱により粘着性が低下する接着剤層
3とを積層して接着シートを形成する。この接着シート
を被着体に接着した後、接着シートを剥離するに際し、
電磁誘導加熱装置の交番磁界によって発熱層2を加熱さ
せることにより、接着剤層3の粘着性を低下させ、剥離
可能な状態にして、被着体から接着シートを剥離させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は接着シート及び接着シ
ートの剥離方法に関するもので、更に詳細には、例えば
段ボールあるいはプラスチック製の包装容器等の封緘や
例えば舗装路の標識等に使用される各種の被着体に接着
されるシート、テープあるいはラベル等(以下にシート
という)の接着シート及びその接着シートの剥離方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のシートとしては、一般に
紙や軟質塩化ビニルのような柔軟性を有したプラスチッ
ク、あるいは、金属等の基材に、被着体に強固に接着す
るように設計された粘着剤あるいは接着剤を塗布したも
のなどが知られている。
【0003】また、これら接着シートは、一般に家庭用
あるいは工業用のテープあるいはラベルとして広く用い
られているが、被着体に貼付あるいは接着して固定ある
いは封緘した後、再度剥離して開封等を行うには、シー
トの端を指等で剥がし引張って剥離するか、シートある
いは被着体をナイフ等で切断して開封していた。
【0004】また、舗装路の標識あるいはマーキングに
使用するトラフィックペイントについては、施工時に道
路を封鎖し、道路の警戒、監視を含めて7〜8人が1グ
ループになって作業を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
この種の接着シートにおいては、被着体に強固に接着す
ることは可能であっても、被着体から剥離するときに多
大な労力や時間を要すると共に、費用を要するという問
題があり、また、無理に接着シートを剥がすと、被着体
が破損するという虞れがあった。具体的には、例えば、
封緘された箱等を多数開封しなければならない場合や故
紙として再利用する場合には、接着されたシートを取り
除くために多大な労力や時間を要すると共に、費用を要
するという問題があった。
【0006】上記問題を解決する手段として、容易に剥
離可能にするために、再剥離可能に設計されたシートや
水溶性の基材及び粘着剤を使用したシートが開発されて
いるが、再剥離可能なシートについては、粘着力が弱く
貼付あるいは封緘時に被着体より剥がれてしまう可能性
があり、また、水溶性シートについては、故紙としての
再利用が主な目的であり、開封等を行う場合に要する多
大な労力や時間、費用については従来のシートと同様で
ある。また、これら従来のシートでは、貼付については
自動化及び省力化が図られているが、剥離あるいは除去
については機械的に困難であり自動化は図られていない
のが現状である。
【0007】また、舗装路の標識あるいはマーキングに
使用するトラフィクペイントについては、施工作業が遅
く、またプライマーが溶融型であるため乾燥時間を必要
として、このため長時間にわたって道路を封鎖しなけれ
ばならず交通渋滞を招く原因となっいた。また、上記ト
ラフィクペイントがホットメルト方式の場合は、樹脂あ
るいは装置等が高温となるため危険を伴っていた。
【0008】この発明は上記事情に鑑みなされたもの
で、被着体への接着を容易にすると共に、被着体からの
剥離を容易にし、かつ、被着体への接着及び剥離の自動
化を可能にした接着シート及び接着シートの剥離方法を
提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の第1の接着シートは、基材層と、電磁誘
導により発熱する発熱層と、常温で粘着性を有すると共
に上記発熱層の発熱により粘着性が低下する接着剤層と
を具備することを特徴とするものである。
【0010】また、この発明の第2の接着シートは、基
材層と、電磁誘導により発熱する発熱層と、所定温度の
加熱により粘着性を有すると共に所定温度以上の加熱に
より粘着性が低下する熱性接着剤層とを具備することを
特徴とするものである。
【0011】この発明の接着シートにおいて、上記基材
層は任意の材質、例えば軟化塩化ビニル、ポリオレフィ
ン系樹脂等のプラスチック、紙や布等を使用することが
できる他、基材層を発熱層の発熱により溶融する材質に
て形成することもできる。この場合、熱性接着剤と基材
層とを積層させる時は、基材層を発熱層の発熱により溶
融しかつ熱性接着剤層よりも高融点にする必要がある。
このように、上記基材層を発熱層の発熱により溶融する
材料にて形成する場合は、上記発熱層を少なくとも2以
上の複数に分割する方が好ましい。
【0012】また、上記基材層を接着側と反対方向に変
形する感熱性材料にて形成することもできる。感熱性材
料にて基材層を形成する他に、基材層、発熱層及び接着
剤層間のいずれかに接着側と反対方向に変形する感熱性
材料層を介在してもよい。この場合、熱性接着剤層は感
熱性材料の形状回復温度よりも低い温度で溶融あるいは
軟化する必要がある。感熱材料としては、例えば熱によ
り形状が変化する形状記憶樹脂あるいは形状記憶合金を
使用することができる。
【0013】また、上記発熱層に電磁誘導により発熱さ
れる金属箔、金属製織物、金属製繊維あるいは金網を具
備することもできる。この場合、発熱層に金属箔、金属
製織物、金属製繊維あるいは金網を有してもよく、ある
いは、発熱層自体を金属箔、金属製織物、金属製繊維あ
るいは金網としてもよい。これら金属箔、金属製織物、
金属製繊維あるいは金網は、電磁誘導の交番磁界によっ
て発熱する磁性体であれば任意のものでよく、例えばア
ルミニウムや鉄、ステンレス鋼等を使用することができ
る。
【0014】また、上記発熱層に熱により発泡する発泡
剤を含有するか、あるいは、基材層、発熱層及び接着剤
層又は熱性接着剤層間のいずれかに発熱層の熱により発
泡する発泡剤層を介在することもできる。また、上記接
着剤層又は熱性接着剤層に熱により発泡する発泡剤を含
有することができる。この場合、発泡剤として、例えば
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)やパラトルエ
ンスルホニルヒドラジッド(T.S.H){商品名:ユ
ニホールNH#500(永和化成工業(株)}等の発泡
剤を使用することができる。
【0015】また、基材層、発熱層及び接着剤層又は熱
性接着剤層間のいずれかに剥離層を介在してなることも
可能である。剥離層としては、常温あるいは熱により剥
離性を有する材料層であれば任意でよく、例えばポリエ
チレン系フィルム等にて形成することができる。
【0016】上記接着剤層は常温で粘着性を有する接着
剤であれば任意のものでよく、例えば一般のアクリル系
あるいはゴム系、シリコン系等の粘着剤あるいは粘接着
剤、熱硬化性接着剤等を使用することができる。また、
上記熱性接着剤層は所定の温度の加熱によって粘着性を
有する接着剤であれば任意のものでよく、例えば常温雰
囲気下で非粘着で常温以上の所定温度下で粘着性を有す
るものを含めることができ、例えば熱可塑性接着剤ある
いは高温型熱硬化性接着剤にて形成することができる。
この場合、例えば熱可塑性接着剤として、一般のエチレ
ン酢酸ビニル共重合体系あるいはポリオレフィン系、ポ
リアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系等の接着
剤を使用することができる。また、高温熱硬化性接着剤
として、一般のエポキシ樹脂等を使用することができ
る。
【0017】また、上記基材層及び接着剤層又は熱性接
着剤層を、水や酸、アルカリ可溶性あるいは分散、膨潤
性の材質とすることにより、再利用化が図れる点で好ま
しい。この場合、基材層として、例えば紙や布製の他、
水溶性プラスチックフィルム,アルカリ可溶性プラスチ
ックフィルム又はそれらをバインダーとした複合材料を
使用することができる。この場合、水溶性プラスチック
フィルムには、ポリビニルアルコール(PVA;ポバー
ル)フィルム,ポリエステルフィルム,ポリエチレンオ
キサイドフィルム等の可塑性・水溶性プラスチックをフ
ィルム化したものがあり、アルカリ可溶性プラスチック
フィルムには、飽和ポリエステルフィルムあるいは分子
内にカルボキシル基をもつ水性高分子や水不溶性高分子
を用いてもよい。また、複合材料とは、上記材料に充填
材として無機又は有機の短繊維,粉体を用いたシート又
はフィルムである。
【0018】上記熱性接着剤層としては、例えばポリア
ミド系樹脂(水溶性あるいは水分散性ナイロン),飽和
ポリエステル系樹脂,ポリビニルアルコール系樹脂,ポ
リエチレングリコール系樹脂,ポリプロピレングリコー
ル系樹脂,ヒドロキシプロピルセルロース,ヒドロキシ
エチルセルロース,ヒドロキシメチルセルロース,ポリ
エチレンオキサイド,ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース,天然多糖類プルラン{カードラン(使用品名:
(株)林原商事)}等の水溶性・熱可塑性樹脂を含む水
溶性あるいはアルカリ可溶性の熱可塑性接着剤を使用す
ることができる。
【0019】また、上記熱性接着剤層を天然あるいは石
油アスファルトにて形成し、基材層を例えばガラスビー
ズ等の無機質粒子を混入したシート素材にて形成するこ
とも可能である。
【0020】また、この発明の接着シートは少くとも基
材層、発熱層及び接着剤層又は熱性接着剤層を具備する
ものであれば、その他に例えば保護層あるいは情報層を
具備することも可能である。この場合、情報層として
は、例えば熱により発色あるいは変色する感熱性材質を
使用することができる。また、保護層は、接着シートの
上層部を保護するものであれば任意のものを使用するこ
とができ、例えば布、プラスチックあるいは金属等を使
用することができる。
【0021】また、この発明の第1の接着シートの剥離
方法は、上記第1の発明の接着シートを被着体に接着し
た後、上記接着シートを剥離するに際し、電磁誘導によ
って発熱層を発熱させることにより、接着剤層の粘着性
を低下させ、剥離可能な状態にして剥離させるようにし
たことを特徴とするものである。
【0022】また、この発明の第2の接着シートの剥離
方法は、上記第2の発明の接着シートを被着体に接着し
た後、上記接着シートを剥離するに際し、電磁誘導によ
って発熱層を発熱させることにより、熱性接着剤を溶融
あるいは剥離可能な状態にして剥離させるようにしたこ
とを特徴とするものである。
【0023】この発明の接着シートの剥離方法におい
て、感熱性材料又は感熱性材料層を有する接着シートを
被着体に接着した後、上記接着シートを剥離するに際
し、電磁誘導によって発熱層を発熱させることにより、
感熱性材料を変形させ、剥離させることができる。この
場合、熱性接着剤層と感熱性材料又は感熱性材料層とを
積層する接着シートの剥離に際しては、感熱性材料の形
状回復温度以上で熱性接着剤を溶融あるいは軟化させ、
剥離可能な状態にして剥離する必要がある。
【0024】また、発泡剤又は発泡剤層を有する接着シ
ートを被着体に接着した後、上記接着シートを剥離する
に際し、電磁誘導によって発熱層を発熱させることによ
り、発泡剤を発泡させて接着剤層の粘着性を低下させ、
剥離可能な状態として剥離させることができる。
【0025】
【作用】上記のように構成されるこの発明によれば、基
材層と、電磁誘導により発熱する発熱層と、常温により
粘着性を有すると共に発熱層の発熱により粘着性が低下
する接着剤層とを具備することにより、常温下で容易に
被着体に接着シートを貼付あるいは接着することができ
る。
【0026】また、基材層と、電磁誘導により発熱する
発熱層と、所定温度の加熱により粘着性を有すると共に
所定温度以上の加熱により粘着性が低下する熱性接着剤
層とを具備することにより、熱性接着剤層が常温で粘着
性を示さないことで被着体上で容易に移動や変形等の設
定ができ、発熱層の所定温度の発熱により熱性接着剤層
を溶融あるいは硬化させて被着体に接着シートを貼付あ
るいは接着することができる。
【0027】また、電磁誘導によって発熱層を発熱させ
て、接着剤層を軟化あるいは粘着性を低下させること
で、接着シートを被着体から容易に剥離することができ
る。この際、発熱層に金属箔、金属製織物、金属製繊維
あるいは金網を具備させることによって、これら金属箔
等が電磁誘導の交番磁界によって自己発熱するので、発
熱層を短時間で発熱させることができ、接着シートの剥
離時間を短縮することができる。
【0028】また、接着シートに接着側と反対方向に変
形する感熱性材料又は感熱性材料層を具備することによ
り、電磁誘導の交番磁界によって発熱層が発熱すること
により、感熱性材料が変形するので、接着シートの剥離
を更に容易に行うことができると共に、開封等の自動化
や省力化等を図ることができる。
【0029】また、発熱層あるいは接着剤層又は熱性接
着剤層に熱により発泡する発泡剤を含有するか、あるい
は、基材層、発熱層及び接着剤層又は熱性接着剤層間の
いずれかに発熱層の熱により発泡する発泡剤層を介在す
ることにより、発熱層の発熱によって発泡剤が発泡して
接着剤層又は熱性接着剤層の有効接着面積が低下するた
め、剥離時の剥離力を低減させることができ、剥離性を
良好にすることができる。
【0030】また、基材層及び接着剤層又は熱性接着剤
層を、水や酸、アルカリ可溶性あるいは分散、膨潤性の
材質とすることにより、接着に供された接着シートの基
材層及び接着剤層を水や酸、アルカリ水溶液等によって
溶解あるいは離解することができるので、使用後の段ボ
ール箱等の被着体のリサイクルを容易にすることができ
る。
【0031】また、基材層及び接着剤層あるいは熱性接
着剤層を、生分解性の材質とすることにより、接着に供
された接着シートの基材層及び接着剤層を微生物等によ
り分解させることができるので、シートが分解されずに
環境を汚染するのを防ぐことができる。
【0032】また、熱性接着剤層を天然あるいは石油ア
スファルトにて形成し、基材層を無機質粒子を混入した
シート素材にて形成することにより、舗装路へのトラフ
ィックペイントの施工を容易にすることができる。
【0033】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基いて詳細
に説明する。 ◎第1実施例 図1はこの発明の接着シートの第1実施例の一部断面斜
視図、図2はその要部拡大断面図が示されいる。
【0034】この発明の接着シートは、基材層1と、電
磁誘導により発熱する発熱層2と、常温で粘着性を有す
ると共に発熱層2の発熱により粘着性が低下する接着剤
層3とを積層してなる。この場合、基材層1は、例えば
軟質塩化ビニルやポリオレフィン系樹脂等のプラスチッ
ク、紙や布等の材質にて形成される。発熱層2として
は、例えばアルミニウムや鉄、ステンレス鋼等の磁性体
を使用することができ、具体的にはアルミニウム等の金
属箔あるいは金属製織物、金属製繊維、金網等を発熱層
2内に含有するか、これら金属箔等自体で発熱層2を形
成することができる。また、接着剤層3は、例えば通常
のアクリル系やゴム系、シリコン系等の粘着剤あるいは
粘接着剤等にて形成される。
【0035】上記のように形成されるこの発明の接着シ
ートにおいて、上記基材層1を例えば熱によって接着剤
層側と反対方向に変形する感熱性材料層、保護層、情報
層等を任意に積層して形成することができる。この場
合、感熱性材料としては、例えば熱により形状が変形す
るε−カプロラクタムあるいはポリノルボルネン、ポリ
ウレタン等の形状記憶樹脂あるいは銅−亜鉛−アルミニ
ウム合金等の形状記憶合金を使用することができる。な
お、形状記憶合金を発熱層2として使用することもでき
る。
【0036】なお、情報層としては、例えば熱により発
色あるいは変色する感熱紙等の感熱性素材を使用するこ
とができ、また、保護層としては、例えば耐熱性あるい
は耐摩耗性に優れたポリウレタンやポリアミド、ポリイ
ミド等のプラスチックを使用することができる。
【0037】また、上記接着剤層3中に、発熱層2の発
熱により発泡する発泡剤を含有させることもできる。こ
の場合、発泡剤としては、例えば例えばアゾビスイソブ
チロニトリル(AIBN)やパラトルエンスルホニルヒ
ドラジッド(T.S.H){商品名:ユニホールNH#
500(永和化成工業(株)}等の発泡剤を使用するこ
とができる。
【0038】上記のように形成されるこの発明の接着シ
ートによれば、常温の下で接着剤層3を例えば図示しな
い段ボール箱等の被着体に接着して封緘することができ
る。そして、開封する場合には、後述する電磁誘導加熱
装置からの電磁誘導の交番磁界によって発熱層2が発熱
することにより、接着剤層3の粘着性が低下して剥離可
能な状態となるので、容易に接着シートを剥離すること
ができる。
【0039】この場合、基材層1自体を感熱性材料とす
るか、基材層1中に感熱性材料層を積層させることによ
り、発熱層2の発熱によって感熱性材料が接着側と反対
方向に変形するので、接着剤層3の粘着性の低下と相俟
って接着剤層3の剥離を更に容易にすることができる。
また、接着剤層3中に発泡剤を含有させることにより、
発熱層2の発熱により、発泡剤が発泡して接着剤層3の
有効接着面積を低下させることができ、剥離時の剥離力
を低減させて剥離を容易にすることができる。
【0040】◎第2実施例 図3はこの発明の接着シートの第2実施例の要部拡大断
面図が示されている。
【0041】第2実施例の接着シートは、上記第1実施
例の接着シートに更に感熱性材料層4を積層させるよう
にした場合である。すなわち、基材層1と発熱層2との
間に熱によって接着側と反対方向に変形する感熱性材料
層4を介在させるか(図3(a)参照)、発熱層2と接
着剤層3との間に上記感熱性材料層4を介在させて(図
3(b)参照)接着シートを形成する場合である。なお
この場合、基材層1中に感熱性材料層を設ける以外は上
記第1実施例と同じ構造とすることができる。
【0042】このように形成することにより、上記と同
様に電磁誘導加熱装置からの電磁誘導の交番磁界によっ
て発熱層2が発熱し、この発熱層2の発熱によって感熱
性材料が接着側と反対方向に変形するので、接着剤層3
の粘着性の低下と相俟って接着剤層3の剥離を容易にす
ることができる。
【0043】◎第3実施例 図4はこの発明の接着シートの第3実施例の要部拡大断
面図が示されている。
【0044】第3実施例は上記第2実施例の接着シート
に更に発泡剤層5を積層させるようにした場合である。
すなわち、基材層1と発熱層2との間に熱によって接着
側と反対方向に変形する感熱性材料層4と発泡剤層5を
介在させるか(図4(a)、(b)参照)、基材層1と
発熱層2との間に上記感熱性材料層4又は発泡剤層5を
介在させると共に、発熱層2と接着剤層3との間に発泡
剤層5又は感熱性材料層4を介在させるか(図4
(c)、(d)参照)、あるいは、発熱層2と接着剤層
3との間に上記感熱性材料層4と発泡剤層5を介在させ
て(図4(e)、(f)参照)接着シートを形成した場
合である。
【0045】このように形成することにより、電磁誘導
加熱装置からの電磁誘導の交番磁界によって発熱層2が
発熱し、この発熱層2の発熱によって感熱性材料層4が
接着側と反対方向に変形すると共に、発泡剤層5が発泡
するので、接着剤層3の粘着性の低下と相俟って接着剤
層3の剥離を容易にすることができる。
【0046】この第3実施例では、発泡剤層5を接着剤
層3と別の層としているが、発泡剤を接着剤層3内に混
入するようにしてもよい。このようにすることにより、
接着剤層3内で発泡剤が発泡して有効接着面積を減少さ
せて、剥離させることができる。
【0047】◎第4実施例 図5はこの発明の接着シートの第4実施例の要部拡大断
面図が示されている。
【0048】第4実施例は接着シートに更に剥離層6を
積層した場合である。すなわち、基材層1、発熱層2、
接着剤層3及び感熱性材料層4間のいずれかに剥離層6
を介在させた場合(図5では発熱層2と接着剤層3との
間に剥離層6を介在させた場合を示す)である。この場
合、剥離層6は、常温あるいは熱により剥離性を有する
材料であれば任意でよく、例えばポリエチレン系フィル
ム等にて形成することができる。
【0049】このように形成することにより、剥離層6
以下の層を被着体に転写することができ、薄層のシート
を貼付する場合のアプリケータ(アプリテープ)とて使
用できる。例えば、ニチカラー等の柔らかいシートある
いはそれらを打ち抜いたものを貼付する場合に好適であ
る。
【0050】◎第5実施例 図6はこの発明の接着シートの第5実施例の斜視図、図
7は第5実施例の接着シートの接着状態の斜視図、図8
は第5実施例の接着シートの剥離状態の斜視図が示され
ている。
【0051】第5実施例は接着シートの剥離を更に容易
に行えるようにした場合である。すなわち、基材層1を
発熱層2の発熱により溶融する材質とすると共に、発熱
層2を2分割に形成してなるものである。このように形
成することにより、電磁誘導加熱装置20からの電磁誘
導の交番磁界によって発熱層2が発熱することで、基材
層1が溶融すると共に、発熱層2の分割されている部分
7により切断されて剥離例えば開封することができる
(図8参照)。なお、発熱層2は必ずしも2分割である
必要はなく、必要に応じて3以上に分割してもよい。
【0052】上記電磁誘導加熱装置20は、図28に示
すように、装置本体21の一面に加熱面が位置するよう
に配設される加熱体である電磁誘導加熱コイル22と、
この電磁誘導加熱コイル22に高周波電流を供給する高
周波供給源である高周波発振器23とで形成される加熱
部24と、高周波発振器23の高周波電流の供給時間や
電磁誘導加熱コイル22の温度等を調節つまみ25によ
って制御される電子回路26及びモータ27によって回
転駆動する冷却ファン28とで主要部が構成されてい
る。なお、図28において、符号29aは高周波電源、
29bは主スイッチである。なお、電磁誘導加熱装置2
0は必ずしもこのような構造である必要はなく、交番磁
界を発生させる励磁周波数が20KHz〜50KHzの
ものであれば市販の電磁誘導加熱装置を用いることがで
きる。
【0053】上記のように構成される電磁誘導加熱装置
20によって発熱される発熱層2は、上記電磁誘導加熱
コイル22に生じた高周波磁界によるヒステリシス損と
渦電流によって短時間(数十秒)内に自己発熱し、その
熱によって接着剤層3を軟化させることができ、また、
発泡剤を発泡させることができ、更には、感熱性材料層
4を活性化して接着剤側と反対方向に変形することがで
きる。なお、感熱性材料が電磁誘導によって発熱する形
状記憶合金の場合には、高周波磁界によるヒステリシス
損と渦電流によって短時間(数秒)内に自己発熱及び活
性化される。
【0054】◎第6実施例 図9はこの発明の接着シートの第6実施例の斜視図、図
10は第6実施例の接着シートの接着状態の斜視、図1
1は第6実施例の接着シートの剥離状態の斜視図が示さ
れている。
【0055】第6実施例は、下層に接着剤層3を積層す
る発熱層2の上層に基材層として感熱性材料層4を形成
した場合である。このように形成される接着シートは、
常温で粘着性を有しているため、接着時(貼付時)には
通常の粘着性シートと同様であるが、上記電磁誘導加熱
装置20を用いて発熱層2を発熱させることで、感熱性
材料層4が接着側と反対方向に変形し被着体40から容
易に剥離させることができる。
【0056】なお、上記第6実施例の接着シートを使用
する前、予め被着体40の反対方向すなわち接着側と反
対方向に反り返るように任意の形に記憶させる必要があ
る。記憶させる方法の一例としては、シート状の感熱性
材料層4を形状記憶温度で任意に記憶させ、一旦ガラス
転移温度(Tg℃)以下に冷却し、再度Tg℃以上に加
熱し、もとのシート状に変形、固定後Tg℃以下に冷却
して記憶させる形状記憶工程を経て、常温で発熱層2及
び接着剤層3と密着させる方法、あるいは、感熱性材料
層4、発熱層2及び接着剤層3を有する接着シートにお
いて、形状記憶温度で記憶させ、一旦Tg℃以下に冷却
し、再度Tg℃以上に加熱し、もとのシート状に変形、
固定後Tg℃以下に冷却して記憶させる形状記憶工程を
経て、常温に戻して使用する方法等がある。
【0057】◎第7実施例 図12はこの発明の接着シートの第7実施例の接着状態
の斜視図、図13は第7実施例の剥離状態の斜視図が示
されている。
【0058】第7実施例は上記第6実施例の接着シート
の別の使用方法を示す場合で、上記第6実施例と同様に
形成される接着シート15の接着剤層3を複数(図面で
は3本の場合を示す)の棒状被着体40aに接着すると
共に、接着剤層3,3同士を接着して、棒状被着体40
aを結束した後、接着シート15を剥離する際に、電磁
誘導加熱装置20からの電磁誘導による交番磁界によっ
て発熱層を発熱させ、この発熱層の発熱によって感熱性
材料層を接着側と反対方向に変形させて結束状態を解除
し得るようにしたものである。
【0059】◎第8実施例 図14はこの発明の接着シートの第8実施例の斜視図が
示されている。第8実施例は接着シートに情報伝達機能
をもたせるようにした場合である。すなわち、上記第6
及び第7実施例の接着シート15の感熱性材料層4の上
層に感熱紙等の情報層8を積層して、情報層8に例えば
割れ物注意のマーク9や印字あるいは着色等を施せるよ
うにした場合である。したがって、接着シート15を被
着体(図示せず)に接着することによって被着体の封緘
等を行うことができると共に、封緘された被着体の中味
の存在を外部に知らせて被着体の運搬等の取扱いを安全
に行うことができる。
【0060】◎第9実施例 図15はこの発明の接着シートの第9実施例の斜視図、
図16は第9実施例の接着シートの剥離状態の斜視図が
示されている。
【0061】第9実施例は発熱層2の上層に感熱性材料
層4を積層し、感熱性材料層4の上層に保護層10を積
層し、発熱層2の下層に積層される接着剤層3中に発泡
剤を添加する場合である。このように形成される第10
実施例の接着シート15において、感熱性材料層4を接
着側と反対方向に変形するように記憶させ、また、接着
剤層3中に発泡剤を含有させることにより、電磁誘導加
熱装置20からの電磁誘導による交番磁界によって発熱
層2が発熱し、この発熱層2の発熱によって感熱性材料
層4が接着側と反対方向に変形すると共に、接着剤層3
中の発泡剤が発泡して接着剤層3の有効接着面積を減少
させることができる。したがって、接着シート15を被
着体から容易に剥離することができる。
【0062】◎第10実施例 図17はこの発明の接着シートの第10実施例の一部断
面斜視図、図18は第10実施例の剥離状態の斜視図が
示されている。
【0063】第10実施例は接着シートの一部を被着体
40に転写可能にした場合である。すなわち、発熱層2
の上層に感熱性材料層4を積層し、発熱層2の下層と接
着剤層3との間に剥離層6を積層した場合である。この
場合、発熱層2と剥離層6は粘着性の低い例えばアクリ
ル系の粘着剤12にて接着されている。このように形成
される接着シート15を被着体40接着した後、電磁誘
導加熱装置20からの電磁誘導による交番磁界によって
発熱層2を発熱し、この発熱層2の発熱によって感熱性
材料層4が接着側と反対方向に変形することにより、剥
離層6の上部すなわち発熱層2及び感熱性材料層4を剥
離し、剥離層6下部を被着体40に残して接着シートを
剥離することができ、薄層のシートを貼付する場合のア
プリケータ(アプリテープ)として使用できる。
【0064】◎第11実施例 第11実施例は接着シートのリサイクルを容易にした場
合である。すなわち、上記実施例の接着シート15にお
ける基材層1、接着剤層3、保護層10を水や酸、アル
カリ可溶性あるいは分散、膨潤性の材質とした場合であ
る。
【0065】この場合、基材層1及び保護層10を、例
えば紙や布製の他、水溶性プラスチックフィルム,アル
カリ可溶性プラスチックフィルム又はそれらをバインダ
ーとした複合材料にて形成することができる。なおこの
場合、水溶性プラスチックフィルムには、ポリビニルア
ルコール(PVA;ポバール)フィルム,ポリエステル
フィルム,ポリエチレンオキサイドフィルム等の可塑性
・水溶性プラスチックをフィルム化したものがあり、ア
ルカリ可溶性プラスチックフィルムには、飽和ポリエス
テルフィルムあるいは分子内にカルボキシル基をもつ水
性高分子や水不溶性高分子を用いてもよい。また、複合
材料とは、上記材料に充填材として無機又は有機の短繊
維,粉体を用いたシート又はフィルムである。
【0066】また、上記接着剤層としては、例えば水溶
性あるいは水分散性のポリアミド樹脂や飽和ポリエステ
ル樹脂等を使用することができる。
【0067】上記のように接着シートの基材層1、接着
剤層3及び保護層10を水や酸、アルカリ可溶性あるい
は分散、膨潤性の材質等とすることによって、紙あるい
は故紙等のリサイクル時の基材層1、接着剤層3、保護
層10の除去等が不要となり、リサイクルが容易とな
る。なお、発熱層2については、不純物として容易に除
去が可能であるので、リサイクル上問題はない。
【0068】◎第12実施例 図19はこの発明の第12実施例の接着シートの一部断
面斜視図、図20はその要部拡大断面図が示されてい
る。
【0069】第12実施例の接着シートは、基材層1
と、電磁誘導により発熱する発熱層2と、所定温度の加
熱により粘着性を有すると共に所定温度以上の加熱によ
り粘着性が低下する熱性接着剤層30とを積層してな
る。この場合、基材層1は、上記第1実施例と同様、例
えば軟質塩化ビニルやポリオレフィン系樹脂等のプラス
チック、紙や布等の材質にて形成される。発熱層2は、
上記第1実施例と同様、例えばアルミニウムや鉄、ステ
ンレス鋼等の磁性体を使用することができ、具体的には
アルミニウム等の金属箔あるいは金属製織物、金属製繊
維、金網等を発熱層2内に含有するか、これら金属箔等
自体で発熱層2を形成することができる。更には、発熱
層2を打ち抜いたものやエンボス加工を施し伸縮性をも
たせたものを使用することも可能である。
【0070】一方、熱性接着剤層30は、所定の温度の
加熱によって粘着性を有する接着剤であれば任意のもの
でよく、例えば熱可塑性接着剤あるいは熱硬化型接着剤
にて形成することができる。この場合、例えば熱可塑性
接着剤として、一般のエチレン酢酸ビニル共重合体系あ
るいはポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル
系、ポリウレタン系等の接着剤を使用することができ
る。また、熱硬化型接着剤として、一般のエポキシ樹脂
等を使用することができる。
【0071】上記のように構成されるこの発明の接着シ
ートにおいて、上記第1実施例と同様、上記基材層1を
例えば熱によって接着剤層側と反対方向に変形する感熱
性材料層、保護層、情報層等をと任意に積層して形成す
ることができる。この場合、感熱性材料としては、例え
ば熱により形状が変形するε−カプロラクタムあるいは
ポリノルボルネン、ポリウレタン等の形状記憶樹脂ある
いは銅−亜鉛−アルミニウム合金等の形状記憶合金を使
用することができる。なお、形状記憶合金を発熱層2と
して使用することもできる。
【0072】なお、情報層及び保護層については、上記
第1実施例と同様であるので、その説明は省略する。
【0073】また、上記熱性接着剤層30中に、発熱層
2の発熱により発泡する発泡剤を含有させることもでき
る。この場合、発泡剤としては、例えば例えばアゾビス
イソブチロニトリル(AIBN)やパラトルエンスルホ
ニルヒドラジッド(T.S.H){商品名:ユニホール
NH#500(永和化成工業(株)}等の発泡剤を使用
することができる。
【0074】上記のように形成されるこの発明の接着シ
ートによれば、常温で粘着性を有していないため、被着
体上で任意に移動や変形等の設定が可能で、電磁誘導加
熱装置からの電磁誘導の交番磁界によって発熱層2を発
熱させることで、熱性接着剤層30が溶融あるいは硬化
して例えば図示しない段ボール箱等の被着体に接着して
封緘することができる。そして、開封する場合には、電
磁誘導加熱装置からの電磁誘導の交番磁界によって発熱
層2を更に高温に発熱させることにより、熱性接着剤層
30が溶融あるいは軟化することによって熱性接着剤層
30の粘着性が低下して剥離可能な状態となるので、容
易に接着シートを剥離することができる。
【0075】この場合、上記第1実施例と同様に、基材
層1自体を感熱性材料とするか、基材層1中に感熱性材
料層を積層させることにより、発熱層2の発熱によって
感熱性材料が接着側と反対方向に変形するので、熱性接
着剤層30の粘着性の低下と相俟って熱性接着剤層30
の剥離を更に容易にすることができる。また、熱性接着
剤層30中に発泡剤を含有させることにより、発熱層2
の発熱により、発泡剤が発泡して熱性接着剤層30の有
効接着面積を低下させることができ、剥離時の剥離力を
低減させて剥離を容易にすることができる。
【0076】また、この第12実施例において、基材層
1及び熱性接着剤層30を、上記第11実施例と同様
に、水や酸、アルカリ可溶性あるいは分散、膨潤性の材
質とするか、あるいは、生分解性の材質とすることも可
能である。このように基材層1及び熱性接着剤層30を
生分解性の材質とすることにより、微生物により自然分
解することができ、シートが分解されずに環境汚染する
のを防止することができる。
【0077】この場合、基材層1の材質は、上記第11
実施例と同様に、例えば紙や布製の他、水溶性プラスチ
ックフィルム,アルカリ可溶性プラスチックフィルム又
はそれらをバインダーとした複合材料にて形成すること
ができる。一方、熱性接着剤層としては、例えばポリア
ミド系樹脂(水溶性あるいは水分散性ナイロン),飽和
ポリエステル系樹脂,ポリビニルアルコール系樹脂,ポ
リエチレングリコール系樹脂,ポリプロピレングリコー
ル系樹脂,ヒドロキシプロピルセルロース,ヒドロキシ
エチルセルロース,ヒドロキシメチルセルロース,ポリ
エチレンオキサイド,ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース,天然多糖類プルラン{カードラン(使用品名:
(株)林原商事)}等の水溶性・熱可塑性樹脂を含む水
溶性あるいはアルカリ可溶性の熱可塑性接着剤を使用す
ることができる。
【0078】したがって、上記のように接着シートの基
材層1、熱性接着剤層30を水や酸、アルカリ可溶性あ
るいは分散、膨潤性の材質等とすることによって、紙あ
るいは故紙等のリサイクル時の基材層1、熱性接着剤層
30の除去等が不要となり、リサイクルが容易となる。
【0079】◎第13実施例 図21はこの発明の接着シートの第13実施例の斜視
図、図22は第13実施例の接着シートの接着状態の斜
視図、図23は第13実施例の接着シートの剥離状態の
斜視図が示されている。
【0080】第13実施例は、上記第6実施例と同様、
下層に熱性接着剤層30を積層する発熱層2の上層に基
材層として感熱性材料層4を形成した場合であるが、熱
性接着剤層30を感熱性材料層4の形状回復温度以下で
溶融あるいは硬化させて接着可能とし、また、感熱性材
料層4の形状回復温度以上で熱性接着剤層30を溶融あ
るいは軟化させて熱性接着剤層30を剥離するようにし
た場合である。
【0081】このように形成される接着シートは、常温
で粘着性を有しないため、被着体40上で任意に設定が
可能で、電磁誘導加熱装置20を用いて発熱層2を発熱
させることで、熱性接着剤層30が溶融あるいは硬化し
て被着体40へ接着し、剥離時には上記電磁誘導加熱装
置20を用いて感熱性材料層4の形状回復温度まで加熱
して感熱性材料層4を接着側と反対方向に変形させるこ
とで被着体40から容易に剥離させることができる。
【0082】◎第14実施例 図24はこの発明の接着シートの第14実施例の斜視
図、図25は第14実施例の接着状態の斜視図、図26
は第14実施例の剥離状態の斜視図が示されている。
【0083】第14実施例は接着シート15の両面側に
被着体40bを接着させるようにした場合である。すな
わち、発熱層2の上層に感熱性材料層4を積層し、感熱
性材料層4の上層及び発熱層2の下層に発泡剤を含む熱
性接着剤層30を積層して、両面の熱性接着剤層30に
それぞれ被着体40bを接着可能にした場合である。こ
のように形成される接着シート15において、感熱性材
料層4を任意に変形例えば“へ”字状に変形するように
記憶させ、また、熱性接着剤層30に発熱層2の発熱に
よって発泡する発泡剤を添加することにより、電磁誘導
からの交番磁界による発熱層2の発熱で、発泡剤が発泡
し(有効接着面積が減少し)、また、同寺に感熱性材料
層4が両側の接着側から反対方向に変形すべく“へ”字
状に変形することにより接着シート15を被着体40b
から容易に剥離することができる。
【0084】◎第15実施例 上記実施例は被着体が例えば段ボール箱等で接着シート
の接着によって封緘等する場合について説明したが、こ
の発明は必ずしもこのような被着体を対象とするもので
はなく、図27に示すように、接着シートにおいて、発
熱層2の下層の熱性接着剤層30Aを天然あるいは石油
アスファルトにて形成し、発熱層2の上層の基材層1A
を例えばガラスビーズ等の無機質粒子を混入したシート
素材にて形成し、そして、被着体例えば舗装路40c上
に接着シートをセットした状態で電磁誘導加熱装置20
からの電磁誘導による交番磁界により発熱層2を発熱
し、この発熱層の発熱により熱性接着剤層30Aを溶融
あるいは硬化して接着シート15を舗装路40c上に接
着し、また、剥離する場合には、電磁誘導加熱装置20
を用いて発熱層2を発熱させ、発熱層2の発熱により、
熱性接着剤層30Aを溶融あるいは軟化させて舗装路4
0cから接着シート15を剥離することができる。
【0085】したがって、熱性接着剤層30Aを天然あ
るいは石油アスファルトにて形成し、基材層1Aを無機
質粒子を混入したシート素材にて形成することにより、
舗装路40cへのトラフィックペイントの施工を容易に
することができる。また、この接着シートを階段の滑り
止め等に使用することもできる。
【0086】なお、上記第12ないし第15実施例以外
において、熱性接着剤層30以外の基材層1及び発熱層
2の構造や、これら基材層1、発熱層2及び熱性接着剤
層30間に例えば感熱性材料層4、発泡材層5等を介在
させるようにすることは上記第2ないし第10実施例と
同様であるので、ここではその説明は省略する。
【0087】次に、この発明の接着シート及び接着シー
トの剥離方法の具体例について説明する。
【0088】★具体例1 熱により溶融する基材層を有する接着シートの場合(第
5実施例) 発熱層2としてアルミニウム箔(20μm)を用い、
一般に用いられるアクリル系粘着剤を発熱層2の両面に
各30μm塗布して発熱層2と接着剤層3とを積層す
る。で作製した発熱層2を二分割し、溶融する基材層
1としてポリホレフィン系フィルム(融点95℃,MF
R(メルトフローレート):60,100μm)を張合
わせ、総厚が180μmの3層シート(図6参照)を形
成する。
【0089】上記接着シートを任意の幅に切断後、剥離
紙を剥がして被着体(段ボール箱)に貼付して封緘させ
た後、段ボール箱上部から電磁誘導加熱装置(高周波電
流:30KHz)を用いて発熱層2を95℃以上になる
ように発熱させ、基材層1を溶融させ、開封させた(図
7及び図8参照)。その結果、接着シートの被着体への
粘着剤の残留は見られなかった。
【0090】★具体例2 感熱性材料層4を有する接着シートの場合(第6実施
例) シート状の形状記憶材料を150℃雰囲気下で一方
(被着体側と反対方向)に反るように記憶させ、一旦T
g℃以下に冷却し、再度Tg℃以上に加熱してもとのシ
ート状に変形、固定後Tg℃以下に冷却させる。なお、
感熱性材料層4としては、形状記憶材料(ε−カプロラ
クトン;70μm)を使用した。 発熱層2としてアルミニウム箔(20μm)を用い、
一般に用いられるアクリル系粘着剤発熱層の両面に各3
0μm塗布して発熱層2と接着剤層3とを積層する。
で作製した感熱性材料層4とで作製した発熱層2とを
張合わせ総厚が150μmの3層シート(図9参照)を
形成する。
【0091】上記接着シートを任意の幅に切断後、剥離
紙を剥がして被着体(段ボール箱)に貼付して封緘させ
た後、段ボール箱上部から電磁誘導加熱装置(高周波電
流:30KHz)を用いて発熱層2を50℃以上になる
ように発熱させ、感熱性材料層4を変形及び接着剤層3
の粘着性を低下させて、接着シートを段ボール箱より剥
離させ開封させた(図10及び図11参照)。その結
果、接着シートの被着体への粘着剤の残留は見られなか
った。
【0092】★具体例3 発泡剤を含む接着剤層及び感熱性材料層を有する接着シ
ート(第9実施例) 一般に用いられるアクリル系粘着剤に、発泡剤として
AIBN(発泡温度:98〜110℃)を3重量部添加
し、発熱層2(アルミニウム箔,20μm)の両面に各
30μm塗布して発熱層2と接着剤層3とを積層する。
で作製した発熱層2と、形状記憶工程を経て被着体と
反対方向に反るように記憶させた感熱性材料層4(ε−
カプロラクトン,70μm)を張合わせ総厚が150μ
mの3層シート(図15参照)を形成する。
【0093】上記接着シートを任意の幅に切断後、剥離
紙を剥がして被着体(繊維強化プラスチック(FRP)
板)に貼付させた後、接着シート上部から電磁誘導加熱
装置(高周波電流:30KHz)を用いて発熱層2を1
10℃以上になるように発熱させ、感熱性材料層4を変
形及び接着剤層3中の発泡剤を発泡させて接着性を低下
させ、接着シートをFRP板より剥離させた(図16参
照)。その結果、接着シートの被着体への粘着剤の残留
は見られなかった。
【0094】★具体例4 剥離層及び感熱性材料層を有する接着シート(第10実
施例) 剥離層6としてポリエチレン系のフルム(20μm)
を用い、ポリエチレンフィルムの一方に粘着剤の投錨が
よくなるようにプライマーを塗布して、一般に用いられ
るアクリル系粘着剤を30μm塗布して剥離層6と接着
剤層3とを積層する。 発熱層2としてアルミニウム箔(20μm)を用い、
このアルミニウム箔と形状記憶工程を経て被着体と反対
方向に反るように記憶させた感熱性材料層4(ε−カプ
ロラクトン,70μm)とを一般に用いられるアクリル
系粘着剤を用いて接着して2層シートを形成する。で
作製した発熱層2と、で作製した剥離層6の非粘着面
とを一般に用いられるアクリル系粘着剤を用いて張合わ
せて層厚が180μmの4層(発熱層2と剥離層6の接
着に用いる粘着剤は除く)シート(図17参照)を形成
する。
【0095】上記接着シートを任意の幅に切断後、剥離
紙を剥がして被着体(FRP板)に貼付させた後、接着
シート上部から電磁誘導加熱装置(高周波電流:30K
Hz)を用いて発熱層2を50℃以上になるように発熱
させ、感熱性材料層4を変形及び接着剤層3中の接着性
を低下させ、剥離層6であるポリエチレン層より上層
(発熱層2及び感熱性材料層4)を剥離させた(図18
参照)。
【0096】★具体例5 熱性接着剤及び熱により溶融する基材層を有する接着シ
ートの場合 発熱層2としてアルミニウム箔(20μm)を用い、
熱可塑性接着剤として一般に用いられるエチレン酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)(軟化点:100℃)100μ
mを発熱層2の片面に密着させて発熱層2と熱性接着剤
層30とを積層する。で作製した発熱層2を二分割
し、溶融する基材層1としてポリホレフィン系フィルム
(融点120℃,MFR(メルトフローレート):6
0,100μm)を一般に用いられるアクリル系粘着剤
を用いて張合わせ、総厚が240μmの3層シートを形
成する。
【0097】上記接着シートを任意の幅に切断後、剥離
紙を剥がして被着体(段ボール箱)に設定し、段ボール
箱上部から電磁誘導加熱装置(高周波電流:30KH
z)を用いて発熱層2の温度が100℃以上になるよう
に発熱させ、熱可塑性接着剤(EVA)を溶融させ接着
・封緘させた。その後、上記電磁誘導加熱装置を用いて
上記発熱層2の温度が120℃以上になるように発熱さ
せ、基材層1及び熱可塑性接着剤を溶融させて開封し
た。その結果、接着シートの被着体への粘着剤の残留は
見られなかった。
【0098】★具体例6 熱性接着剤層及び発熱層として感熱性材料層を有する接
着シートの場合 熱可塑性接着剤として一般に用いられるエチレン酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)(軟化点:100℃)100μ
mを、一方向に変形するシート状の形状記憶合金(銅−
亜鉛−アルミニウム)80μmの片面に密着させ、総厚
が180μmのシートを形成する。
【0099】上記接着シートを任意の幅に切断後、剥離
紙を剥がして被着体(段ボール箱)に設定し、段ボール
箱上部から電磁誘導加熱装置(高周波電流:30KH
z)を用いて発熱層である形状記憶合金の温度が100
℃になるように発熱させ、熱可塑性接着剤(EVA)を
溶融させ接着・封緘させた。その後、上記電磁誘導加熱
装置を用いて上記発熱層2の温度が150℃以上(形状
回復温度)になるように発熱させ、感熱性材料層4を変
形させると同時に、熱可塑性接着剤を溶融させて開封し
た。その結果、接着シートの被着体への粘着剤の残留は
見られなかった。
【0100】★具体例7 熱性接着剤層及び感熱性材料層を有する接着シートの場
合 シート状の形状記憶材料を150℃雰囲気下で一方
(被着体側と反対方向)に反るように記憶させ、一旦T
g℃以下に冷却し、再度Tg℃以上に加熱し、もとのシ
ート状に変形、固定後Tg℃以下に冷却させる。なお、
感熱性材料層4としては、形状記憶材料(ε−カプロラ
クトン;70μm)を使用した。 発熱層2としてアルミニウム箔(20μm)を用い、
熱可塑性接着剤として一般に用いられるエチレン酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)(軟化点:100℃)100μ
mを発熱層2の片面に密着させ、総厚が120μmのシ
ートを形成する。で作製した熱可塑性接着剤層を任意
の幅に切断後、被着体(段ボール紙)上に設定し、電磁
誘導加熱装置(高周波電流:30KHz)を用いて発熱
層2の温度が100℃以上になるように発熱させ接着さ
せる。
【0101】次に、熱可塑性接着剤層とで作製した感
熱性材料層4を両面テープを用いて密着させ、電磁誘導
加熱装置を用いて発熱層2の温度が100℃以上(形状
回復温度)になるように発熱させ、感熱性材料層4を変
形させると同時に、熱可塑性接着剤を溶融させ被着体か
ら剥離させた。その結果、接着シートの被着体への粘着
剤の残留は見られなかった。
【0102】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば上記のように構成されているので、、以下のような効
果が得られる。
【0103】1)基材層と、電磁誘導により発熱する発
熱層と、常温で粘着性を有すると共に発熱層の発熱によ
り粘着性が低下する接着剤層とを具備するので、常温下
で容易に被着体に接着シートを貼付あるいは接着するこ
とができる。
【0104】2)基材層と、電磁誘導により発熱する発
熱層と、所定温度の加熱により粘着性を有すると共に所
定温度以上の加熱により粘着性が低下する熱性接着剤層
とを具備するので、常温下で被着体上で容易に移動や変
形等の設定ができ、発熱層の所定温度の発熱により熱性
接着剤層を溶融あるいは硬化させて被着体に接着シート
を貼付あるいは接着することができる。
【0105】3)電磁誘導によって発熱層を発熱させ
て、接着剤層を軟化あるいは粘着性を低下させることが
できるので、接着シートを被着体から容易に剥離するこ
とができる。
【0106】4)発熱層に金属箔、金属製織物、金属製
繊維あるいは金網を具備させることにより、これら金属
箔等が電磁誘導の交番磁界によって自己発熱するので、
発熱層を短時間で発熱させることができ、接着シートの
剥離時間を短縮することができる。
【0107】5)接着シートに接着側と反対方向に変形
する感熱性材料又は感熱性材料層を具備することによ
り、電磁誘導の交番磁界によって発熱層が発熱し、感熱
性材料が変形するので、接着シートの剥離を更に容易に
行うことができると共に、開封等の自動化や省力化等を
図ることができる。
【0108】6)発熱層あるいは接着剤層又は熱性接着
剤層に熱により発泡する発泡剤を含有するか、あるい
は、基材層、発熱層及び接着剤層又は熱性接着剤層間の
いずれかに発熱層の熱により発泡する発泡剤層を介在す
ることにより、発熱層の発熱によって発泡剤が発泡して
接着剤層又は熱性接着剤層の有効接着面積を低下させ
て、剥離時の剥離力を低減させることができ、剥離性を
良好にすることができる。
【0109】7)基材層及び接着剤層又は熱性接着剤層
を、水や酸、アルカリ可溶性あるいは分散、膨潤性の材
質とすることにより、接着に供された接着シートの基材
層及び接着剤層を水や酸、アルカリ水溶液等によって溶
解あるいは離解することができるので、使用後の段ボー
ル箱等の被着体のリサイクルを容易にすることができ
る。
【0110】8)熱性接着剤層を天然あるいは石油アス
ファルトにて形成し、基材層を無機質粒子を混入したシ
ート素材にて形成することにより、舗装路へのトラフィ
ックペイントの施工を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の接着シートの第1実施例の一部断面
斜視図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】第2実施例の接着シートの要部拡大断面図であ
る。
【図4】第3実施例の接着シートの一例の要部拡大断面
図である。
【図5】第4実施例の接着シートの要部拡大断面図であ
る。
【図6】第5実施例の接着シートの斜視図である。
【図7】第5実施例の接着シートの接着状態の斜視図で
ある。
【図8】第5実施例の接着シートの剥離状態の斜視図で
ある。
【図9】第6実施例の接着シートの斜視図である。
【図10】第6実施例の接着シートの接着状態の斜視図
である。
【図11】第6実施例の接着シートの剥離状態の斜視図
である。
【図12】第7実施例の接着シートの接着状態の斜視図
である。
【図13】第7実施例の接着シートの剥離状態の斜視図
である。
【図14】第8実施例の接着シートの斜視図である。
【図15】第9実施例の接着シートの斜視図である。
【図16】第9実施例の接着シートの剥離状態の斜視図
である。
【図17】第10実施例の接着シートの一部断面斜視図
である。
【図18】第10実施例の接着シートの剥離状態の斜視
図である。
【図19】第12実施例の接着シートの一部断面斜視図
である。
【図20】第12実施例の接着シートの要部拡大断面図
である。
【図21】第13実施例の接着シートの斜視図である。
【図22】第13実施例の接着シートの接着状態の斜視
図である。
【図23】第13実施例の接着シートの剥離状態の斜視
図である。
【図24】第14実施例の接着シートの斜視図である。
【図25】第14実施例の接着シートの接着状態の斜視
図である。
【図26】第14実施例の接着シートの剥離状態の斜視
図である。
【図27】第15実施例の接着シートの接着状態の斜視
図及びそのA−A拡大断面図である。
【図28】電磁誘導加熱装置の概略断面図である。
【符号の説明】
1,1A 基材層 2 発熱層 3 接着剤層 4 感熱性材料層 5 発泡剤層 6 剥離層 7 分割部分 20 電磁誘導加熱装置 30,30A 熱性接着剤層 40,40a,40b,40c 被着体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65D 81/34 U C09J 5/00 JHB

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材層と、電磁誘導により発熱する発熱
    層と、常温で粘着性を有すると共に上記発熱層の発熱に
    より粘着性が低下する接着剤層とを具備することを特徴
    とする接着シート。
  2. 【請求項2】 基材層が発熱層の発熱により溶融する材
    質であることを特徴とする請求項1記載の接着シート。
  3. 【請求項3】 基材層が接着側と反対方向に変形する感
    熱性材料であることを特徴とする請求項1記載の接着シ
    ート。
  4. 【請求項4】 基材層、発熱層及び接着層間のいずれか
    に接着側と反対方向に変形する感熱性材料層を介在して
    なることを特徴とする請求項1記載の接着シート。
  5. 【請求項5】 発熱層に電磁誘導により発熱する金属
    箔、金属製織物、金属製繊維あるいは金網を具備するこ
    とを特徴とする請求項1記載の接着シート。
  6. 【請求項6】 基材層を発熱層の発熱により溶融する材
    料にて形成し、上記発熱層を少なくとも2以上の複数に
    分割してなることを特徴とする請求項1記載の接着シー
    ト。
  7. 【請求項7】 基材層、発熱層及び接着剤層間のいずれ
    かに発熱層の熱により発泡する発泡剤層を介在してなる
    ことを特徴とする請求項1記載の接着シート。
  8. 【請求項8】 接着剤層が常温で粘着性を有する粘接着
    剤あるいは熱硬化性接着剤である請求項1記載の接着シ
    ート。
  9. 【請求項9】 接着剤層に熱により発泡する発泡剤を含
    有することを特徴とする請求項1記載の接着シート。
  10. 【請求項10】 基材層、発熱層及び接着剤層間のいず
    れかに剥離層を介在してなることを特徴とする請求項1
    記載の接着シート。
  11. 【請求項11】 基材層及び接着剤層を水や酸、アルカ
    リ可溶性あるいは分散、膨潤性の材質とすることを特徴
    とする請求項1記載の接着シート。
  12. 【請求項12】 基材層及び接着剤層を生分解性の材質
    とすることを特徴とする請求項1記載の接着シート。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の接着シートを被着体に
    接着した後、上記接着シートを剥離するに際し、 電磁誘導によって発熱層を発熱させることにより、接着
    剤層の粘着性を低下させ、剥離可能な状態にして剥離さ
    せるようにしたことを特徴とする接着シートの剥離方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項3又は4記載の接着シートを被
    着体に接着した後、上記接着シートを剥離するに際し、 電磁誘導によって発熱層を発熱させることにより、感熱
    性材料を変形させ、剥離させるようにしたことを特徴と
    する接着シートの剥離方法。
  15. 【請求項15】 請求項7又は9記載の接着シートを被
    着体に接着した後、上記接着シートを剥離するに際し、 電磁誘導によって発熱層を発熱させることにより、発泡
    剤を発泡させて接着剤層の粘着性を低下させ、剥離可能
    な状態として剥離させるようにしたことを特徴とする接
    着シートの剥離方法。
  16. 【請求項16】 基材層と、電磁誘導により発熱する発
    熱層と、所定温度の加熱により粘着性を有すると共に所
    定温度以上の加熱により粘着性が低下する熱性接着剤層
    とを具備することを特徴とする接着シート。
  17. 【請求項17】 基材層が発熱層の発熱により溶融しか
    つ熱性接着剤層よりも高融点であることを特徴とする請
    求項16記載の接着シート。
  18. 【請求項18】 基材層が接着側と反対方向に変形する
    感熱性材料であることを特徴とする請求項16記載の接
    着シート。
  19. 【請求項19】 基材層、発熱層及び熱性接着剤層間の
    いずれかに接着側と反対方向に変形する感熱性材料層を
    介在してなることを特徴とする請求項16記載の接着シ
    ート。
  20. 【請求項20】 発熱層に電磁誘導により発熱される金
    属箔、金属製織物、金属製繊維あるいは金網を具備する
    ことを特徴とする請求項16記載の接着シート。
  21. 【請求項21】 基材層を発熱層の発熱により溶融する
    材料にて形成し、上記発熱層を少なくとも2以上の複数
    に分割してなることを特徴とする請求項16記載の接着
    シート。
  22. 【請求項22】 基材層、発熱層及び熱性接着剤層間の
    いずれかに発熱層の熱により発泡する発泡剤層を介在し
    てなることを特徴とする請求項16記載の接着シート。
  23. 【請求項23】 熱性接着剤層が熱可塑性接着剤あるい
    は熱硬化型接着剤である請求項16記載の接着シート。
  24. 【請求項24】 熱性接着剤層が感熱性材料の形状回復
    温度よりも低い温度で溶融あるいは軟化することを特徴
    とする請求項18又は19記載の接着シート。
  25. 【請求項25】 熱性接着剤層に熱により発泡する発泡
    剤を含有することを特徴とする請求項16記載の接着シ
    ート。
  26. 【請求項26】 基材層、発熱層及び熱性接着剤層間の
    いずれかに剥離層を介在してなることを特徴とする請求
    項16記載の接着シート。
  27. 【請求項27】 基材層及び熱性接着剤層を水や酸、ア
    ルカリ可溶性あるいは分散、膨潤性の材質とすることを
    特徴とする請求項16記載の接着シート。
  28. 【請求項28】 基材層及び熱性接着剤層を生分解性の
    材質とすることを特徴とする請求項16記載の接着シー
    ト。
  29. 【請求項29】 熱性接着剤層を天然あるいは石油アス
    ファルトにて形成し、基材層を無機質粒子を混入したシ
    ート素材にて形成したことを特徴とする請求項16記載
    の接着シート。
  30. 【請求項30】 請求項16記載の接着シートを被着体
    に接着した後、上記接着シートを剥離するに際し、 電磁誘導によって発熱層を発熱させることにより、熱性
    接着剤を溶融あるいは軟化させ、剥離可能な状態にして
    剥離させるようにしたことを特徴とする接着シートの剥
    離方法。
  31. 【請求項31】 請求項22又は25記載の接着シート
    を被着体に接着した後、上記接着シートを剥離するに際
    し、 電磁誘導によって発熱層を発熱させることにより、発泡
    剤を発泡させて熱性接着剤層の粘着性を低下させ、剥離
    可能な状態として剥離させるようにしたことを特徴とす
    る接着シートの剥離方法。
  32. 【請求項32】 請求項18、19又は24記載の接着
    シートを被着体に接着した後、上記接着シートを剥離す
    るに際し、 電磁誘導によって発熱層を発熱させることにより、感熱
    性材料の形状回復温度以上で熱性接着剤を溶融あるいは
    軟化させ、剥離可能な状態にして剥離することを特徴と
    する接着シートの剥離方法。
JP5347881A 1993-12-24 1993-12-24 接着シート及び接着シートの剥離方法 Withdrawn JPH07179828A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5347881A JPH07179828A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 接着シート及び接着シートの剥離方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5347881A JPH07179828A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 接着シート及び接着シートの剥離方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07179828A true JPH07179828A (ja) 1995-07-18

Family

ID=18393235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5347881A Withdrawn JPH07179828A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 接着シート及び接着シートの剥離方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07179828A (ja)

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998018877A1 (de) * 1996-10-29 1998-05-07 Beiersdorf Ag Verkleben von hartschaumteilen
WO2000018848A1 (fr) * 1998-09-30 2000-04-06 Nitto Denko Corporation Feuille adhesive sensible a la pression se detachant par la chaleur
JP2003096640A (ja) * 2001-09-26 2003-04-03 Toray Ind Inc 粘着テープ基布
WO2009054108A1 (ja) * 2007-10-22 2009-04-30 Nitto Denko Corporation 加熱発泡型再剥離性アクリル系粘着テープ又はシート、及び剥離方法
JP2009249514A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Seiko Epson Corp 接合体の剥離方法
WO2011085873A1 (de) * 2009-12-21 2011-07-21 Tesa Se Induktiv erwärmbares klebeband mit differentiellem löseverhalten
JP2012530006A (ja) * 2009-06-16 2012-11-29 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 剥離可能な接着物品
EP2810777A1 (en) * 2013-06-06 2014-12-10 The Boeing Company Heating layer for film removal
JP5958610B1 (ja) * 2015-06-23 2016-08-02 東洋インキScホールディングス株式会社 ホットメルト接着シート、それを用いた接着構造物の製造方法、並びに剥がす方法
JP2017082156A (ja) * 2015-10-30 2017-05-18 東洋インキScホールディングス株式会社 電磁誘導加熱用ホットメルト接着シート、それを用いた接着構造物、及び接着構造物の製造方法
JP2017088764A (ja) * 2015-11-12 2017-05-25 東洋インキScホールディングス株式会社 電磁誘導加熱用ホットメルト接着シート、それを用いた接着構造物、及び接着構造物の製造方法
JP2017222799A (ja) * 2016-06-16 2017-12-21 Dic株式会社 易剥離性粘着テープ及び物品の解体方法
CN109233676A (zh) * 2018-08-31 2019-01-18 苏州义铠轩电子科技有限公司 垂直导电热解粘胶带
US10494777B2 (en) 2015-11-04 2019-12-03 Green Arm Co., Ltd. Road structure, corrosion-resistant conductive sheet used for the road structure, and method for peeling off asphalt layer
CN110669453A (zh) * 2019-09-20 2020-01-10 宁波东旭成新材料科技有限公司 磁热减粘型胶带的制备方法
CN110669465A (zh) * 2019-09-20 2020-01-10 宁波东旭成新材料科技有限公司 一种磁热减粘型胶带及其制备方法
US10796818B2 (en) 2016-04-29 2020-10-06 Lg Chem., Ltd. Heating element
JP2021143298A (ja) * 2020-03-12 2021-09-24 マクセルホールディングス株式会社 粘着テープ及びその使用方法
US11178730B2 (en) 2016-04-29 2021-11-16 Lg Chem, Ltd. Method for manufacturing heating element
CN114276758A (zh) * 2021-11-24 2022-04-05 江苏萍升源电子科技有限公司 一种可热剥离型连接背胶

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998018877A1 (de) * 1996-10-29 1998-05-07 Beiersdorf Ag Verkleben von hartschaumteilen
WO2000018848A1 (fr) * 1998-09-30 2000-04-06 Nitto Denko Corporation Feuille adhesive sensible a la pression se detachant par la chaleur
US7067030B2 (en) 1998-09-30 2006-06-27 Nitto Denko Corporation Heat-peelable adhesive sheet
US7175728B2 (en) 1998-09-30 2007-02-13 Nitto Denko Corporation Heat-peelable adhesive sheet
JP2003096640A (ja) * 2001-09-26 2003-04-03 Toray Ind Inc 粘着テープ基布
WO2009054108A1 (ja) * 2007-10-22 2009-04-30 Nitto Denko Corporation 加熱発泡型再剥離性アクリル系粘着テープ又はシート、及び剥離方法
JP2009249514A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Seiko Epson Corp 接合体の剥離方法
US8105461B2 (en) 2008-04-07 2012-01-31 Seiko Epson Corporation Method for disassembling bonded structure
JP2012530006A (ja) * 2009-06-16 2012-11-29 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 剥離可能な接着物品
WO2011085873A1 (de) * 2009-12-21 2011-07-21 Tesa Se Induktiv erwärmbares klebeband mit differentiellem löseverhalten
CN102762682A (zh) * 2009-12-21 2012-10-31 德莎欧洲公司 具有差别的分开性的可感应加热的胶带
JP2016006186A (ja) * 2009-12-21 2016-01-14 テーザ・ソシエタス・ヨーロピア 差異のある剥離挙動を有する誘導加熱可能な接着テープ
JP2015013466A (ja) * 2013-06-06 2015-01-22 ザ・ボーイング・カンパニーTheBoeing Company 薄膜除去のための加熱層
EP2810777A1 (en) * 2013-06-06 2014-12-10 The Boeing Company Heating layer for film removal
US10940958B2 (en) 2013-06-06 2021-03-09 The Boeing Company Heating layer for film removal
JP5958610B1 (ja) * 2015-06-23 2016-08-02 東洋インキScホールディングス株式会社 ホットメルト接着シート、それを用いた接着構造物の製造方法、並びに剥がす方法
JP2017082156A (ja) * 2015-10-30 2017-05-18 東洋インキScホールディングス株式会社 電磁誘導加熱用ホットメルト接着シート、それを用いた接着構造物、及び接着構造物の製造方法
US10494777B2 (en) 2015-11-04 2019-12-03 Green Arm Co., Ltd. Road structure, corrosion-resistant conductive sheet used for the road structure, and method for peeling off asphalt layer
JP2017088764A (ja) * 2015-11-12 2017-05-25 東洋インキScホールディングス株式会社 電磁誘導加熱用ホットメルト接着シート、それを用いた接着構造物、及び接着構造物の製造方法
US10796818B2 (en) 2016-04-29 2020-10-06 Lg Chem., Ltd. Heating element
US11178730B2 (en) 2016-04-29 2021-11-16 Lg Chem, Ltd. Method for manufacturing heating element
JP2017222799A (ja) * 2016-06-16 2017-12-21 Dic株式会社 易剥離性粘着テープ及び物品の解体方法
CN109233676A (zh) * 2018-08-31 2019-01-18 苏州义铠轩电子科技有限公司 垂直导电热解粘胶带
CN110669453A (zh) * 2019-09-20 2020-01-10 宁波东旭成新材料科技有限公司 磁热减粘型胶带的制备方法
CN110669465A (zh) * 2019-09-20 2020-01-10 宁波东旭成新材料科技有限公司 一种磁热减粘型胶带及其制备方法
JP2021143298A (ja) * 2020-03-12 2021-09-24 マクセルホールディングス株式会社 粘着テープ及びその使用方法
CN114276758A (zh) * 2021-11-24 2022-04-05 江苏萍升源电子科技有限公司 一种可热剥离型连接背胶

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07179828A (ja) 接着シート及び接着シートの剥離方法
WO1992004703A1 (en) Labels and manufacture thereof
KR101894654B1 (ko) 이형지 분리가 용이한 양면접착테이프 및 그 제조방법
JPH08333556A (ja) 転写型粘着シート材
CN107849403A (zh) 具有含部分嵌入原丝的粘合剂层的幅材
JP2011186021A (ja) ライナーレスラベルとその製造方法
JP2007086595A (ja) 分別回収用の易剥離ラベル
JP2004219621A (ja) 容器用ラベル及びこれを装着したラベル装着容器
JP3623698B2 (ja) 感熱性粘着ラベル、感熱性粘着剤原液、および容器
JPH07195867A (ja) 配送伝票
JP4639407B2 (ja) 管理伝票の製造方法
JPH09222856A (ja) 物流ラベル
JPH0953058A (ja) 巻き崩れがない粘着テープ
JP2003177673A (ja) リサイクル対応ラベル
JP2002163618A (ja) データ記憶素子保持ラベル
JP2001113615A (ja) ラベルの製造方法
JP2000112359A (ja) 長尺袋帯状樹脂シート
JP3627032B2 (ja) 糊残りのない感熱性粘着ラベルおよびこれを用いた容器
KR102084894B1 (ko) 투명이형층과 함께 사용하는 점착 라벨태그
KR200428587Y1 (ko) 이중 구조의 점착 라벨 스티커
JP3600900B2 (ja) 感圧粘着式化粧シート製造方法
JP2009058917A (ja) 積層ラベル
JPH0641264Y2 (ja) ポリエチレンネット用表示ラベル
JP2003238913A (ja) 粘着ラベル原反及び粘着ラベルの製造方法
JPH11209706A (ja) 剥離ライナ及びそれを有する両面粘着テープ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010306