JP3623698B2 - 感熱性粘着ラベル、感熱性粘着剤原液、および容器 - Google Patents

感熱性粘着ラベル、感熱性粘着剤原液、および容器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱して容器表面の全周に巻回貼付する感熱性粘着ラベル、特に、リサイクルの対象となる容器用に好適な感熱性粘着ラベル、感熱性粘着剤、および容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、廃棄物量の低減、資源の有効利用の観点から、使用後の容器をリサイクルする動きが定着しつつある。ガラス瓶、ペットボトル、紙パック等に代表される各種容器には、容器破損保護、内容物に関する表示、意匠性の点から通常、各種のラベルが貼付されている。これらは、リサイクルの際に容易に容器から分離できるものが好ましいため、それに好適なラベルやそのラベルを貼付した容器が種々提案されている。例えば、特開平4−279454号公報では、プラスチックボトルの胴部外周に、印刷を施したプラスチックフィルムからなる矩形のラベルを巻きつけ、上記ラベル裏面の先端部分をボトルの表面に、後端部分を巻かれたラベルの表面にそれぞれホットメルト剤により接着し、プラスチックボトルとホットメルト剤の接着強度が、ホットメルト剤とラベルの接着強度より小さいことを特徴とするプラスチックボトルが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これは、空気中、即ち酸素存在下で、150〜200℃という高温でホットメルト剤を溶融して使用するため(一般的にホットメルト剤はこのような温度で使用される)、ホットメルト剤の一部熱分解による異臭がラベルに残り易い、熱によりプラスチックフィルムが変形し易い、さらには、ホットメルト剤塗布作業開始前の準備や作業終了後のホットメルト剤塗布ローラを含む塗布装置の掃除に手間取る、等の問題がある。
【0004】
本発明が解決しようとする第1の課題は、前記問題を解消した、リサイクル用により好適な感熱性粘着ラベル、感熱性粘着剤を提供することにある。第2の課題は、パストライズ用にも好適な感熱性粘着ラベルを提供することにある。第3の課題は、リサイクルに好適な容器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決する手段として本発明は、プラスチックフィルムと感熱性粘着剤層の少なくとも2層からなり加熱して容器の全周に巻回貼付する感熱性粘着ラベルにおいて、酢酸ビニル含有量25〜35モル%メルトインデックス5〜200のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなるブロッキング度が50g/25mm以下の感熱性粘着剤層が、ラベルと容器との剥離強度が5〜100g/25mmラベル裏面とラベル表面との剥離強度が100g/25mmを越え500g/25mm以下となるような厚さでラベルの全面に積層されてなる感熱性粘着ラベルであることを特徴とする。
【0006】
プラスチックフィルムと感熱性粘着剤層との間に印刷インキ層を設けてなることを特徴とする。
【0007】
パストライズ処理後、容器から剥離する際粘着剤層が容器に付着しないことを特徴とする。
【0008】
容器の素材がポリエステル、ガラス、紙からなる群から選ばれる1種を含むものであり、プラスチックフィルムが2軸延伸ポリプロピレンフィルム、または2軸延伸ポリエステルフィルムであることを特徴とする。
【0009】
粘着剤層がグラビア印刷にて形成された層であることを特徴とする。
【0010】
カットされた1枚のラベルにおいて、粘着剤層の厚みをラベル裏面と表面が重なり合う部分で厚く、容器に巻回する部分で薄く形成することを特徴とする。
【0011】
前記の特徴を有する感熱性粘着ラベルを貼付した容器であることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態についてより具体的に説明する。
【0014】
本発明の感熱性粘着ラベルとは、プラスチックフィルムと感熱性粘着剤層の少なくとも2層からなるものである。
本発明の感熱性粘着ラベルの容器への装着方法の1例を示すと、以下の通りである。
まず、ロール状に巻かれた長尺ラベルを巻きほぐしながら、感熱性粘着剤層を加熱し、粘着性を有した感熱性粘着剤層をラベルの先端部分から後端部分に向かって容器に巻き付け貼付する。ラベルの先端部分に容器を1周巻回したラベルの後端部分を重ね合わせ、ラベル1枚の所定の寸法に裁断する。
【0015】
本発明の感熱性粘着ラベルとは、室温では粘着性がないが、加熱すると粘着性が発現する粘着剤を予めプラスチックフィルムの全面に積層されてなるラベルである。粘着剤がプラスチックフィルムの全面でなく一部に積層されてなるもの、例えば、点状や間欠的な線状等の場合には、容器とラベルとの間に空隙が生じるので、例えば、容器(商品)を冷蔵のショウケースから取り出すときに発生する水滴が容器とラベルの間に浸透して見栄えが悪くなるばかりか、水滴の影響で容器とラベルとの剥離強度が低下するので手で持ち上げる等の外力によってラベルが容器からずれ易いなどの問題が発生する。
【0016】
本発明のラベルは、プラスチックフィルムの粘着剤非積層面と粘着剤積層面とのブロッキング度(即ち、ラベルの表面と裏面とのブロッキング度)が、後記する条件下で50g/25mm以下のものである。50g/25mmを越える場合、粘着剤を積層した長尺の感熱性粘着ラベルをロール状で保管するとブロッキングが発生する(特に室温が高い夏場に発生しやすい)ので、容器に巻回貼付する際スムーズに巻きほぐすことができないという問題が発生する。
【0017】
本発明のラベルは、容器の全周に巻回貼付するために、貼付直前に60〜120℃、好ましくは70〜120℃、より好ましくは80〜120℃に加熱される。加熱温度がこのような低温であるので、粘着剤が熱分解を起こして異臭を発生したり、プラスチックフィルムが熱変形したりすることがない。
【0018】
本発明のラベルは、容器から剥離する際、粘着剤が容器に付着しない。容器に粘着剤が付着すると、リサイクル工程で容器とラベルとを剥離した後、容器に付着した粘着剤を取り除かなくてはならないので、非常に手間がかかり、好ましくない。
【0019】
容器に本発明のラベルを加熱貼付した状態図を図1に示す。容器1に感熱性粘着ラベル2を巻回し、ラベルの4の部分では、感熱性粘着剤層が容器に貼付され、ラベルの3の部分(ラベルの先端部と後端部が重なり合う部分)では感熱性粘着層はラベルの表面、すなわちプラスチックフィルムの粘着剤非積層面に貼付されている。
【0020】
ラベルと容器との剥離強度は好ましくは5〜100g/25mm、ラベル裏面とラベル表面との(図1に示す3の部分)剥離強度は好ましくは100g/25mmを越え、500g/25mm以下であるのが望ましい。各部の剥離強度をこのような範囲にすると、容器(商品)の流通段階等においてラベルがずれたり剥離したりすることが無く、しかも、リサイクル工程で容器からラベルを容易に剥離することができる。
【0021】
プラスチックフィルムと感熱性粘着剤層との間に印刷インキ層を設けると、更に有意なラベルとなる。何故ならば、商品名や内容物に関する表示の印刷、他社同種商品との差別化を図るための意匠性付与等が図れるからである。印刷インキ層はプラスチックフィルムの全面でもよいし、部分的であってもよい。用いる印刷インキは、使用するプラスチックフィルムと適用するバインダー(例えば、ポリウレタン系、塩素化ポリプロピレン系、ポリアミド系等)を含む公知のインキを用いればよい。
【0022】
また、内容物の種類によっては、容器に内容物を充填した後、容器に70℃の温水を15分から30分シャワーする、通常パストライズと呼ばれる殺菌処理工程を経るものがある。この工程を経るものは、プラスチックフィルムと感熱性粘着剤層の間に施す印刷に使用される印刷インキ中にワックスを含まないものがより好ましい。印刷インキ成分にワックスが含まれている場合、感熱性粘着剤層と印刷インキ層との剥離強度が感熱性粘着剤層と容器との剥離強度より小さくなるため、ラベル剥離の際に感熱性粘着剤層が、容器に付着し容器の再生工程に粘着剤が混入する傾向がある。この場合、容器に付着した粘着剤を取り除かなくてはならないので、非常に手間がかかり、好ましくない。
【0023】
一般的に印刷インキ中に含まれるワックスは、特に制限はないが、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、四弗化エチレン、脂肪酸アマイド、パラフィンワックス、脂肪酸及び脂肪酸エステル、高級脂肪族アルコール、金属石鹸等が例示できる。つまり、パストライズ処理を経る容器のラベルに施す印刷に使用される印刷インキにはこれらのワックスを含まないものがより好ましい。
【0024】
また、粘着剤が本発明の感熱性粘着ラベルのようにプラスチックフィルム(ラベル)の全面でなく一部に積層されてなるもの、例えば、点状や間欠的な線状等の場合には、容器とラベルとの間に空隙が生じるので、容器(商品)にパストライズ処理中の温湯シャワーがかかると容器とラベルの間に温湯が浸透して見栄えが悪くなるばかりか、容器とラベルとの剥離強度が低下するので手で持ち上げる等の外力によってラベルが容器からずれ易いなどの問題が発生する。
【0025】
粘着剤層が積層されるプラスチックフィルムとは、特に限定されるものではなく、例えば、各種ポリエチレン、ナイロン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の樹脂からなる延伸、無延伸のフィルムが例示できる。これらのなかでも、透明性、光沢、適度な腰などの観点から、とりわけ、2軸延伸ポリプロピレンと2軸延伸ポリエステルフィルムが好ましい。
容器がポリエステルであり、プラスチックフィルムが2軸延伸ポリエチレンテレフタレートである場合も、ともに同じポリエステルであってもその性状が異なるため、前記組み合わせでの使用も差し支えない。
【0026】
本発明の感熱性粘着剤とは、ブロッキング度が50g/25mm以下であり、加熱温度が60〜120゜Cで加熱貼付後、容器から剥離する際粘着剤が容器に付着しないものであれば、特に限定するものでなく、例えば、ポリブタジエン、ポリイソブレン、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン―酢酸ビニル共重合体などが例示できる。
【0027】
これらの中でも、粘着剤の厚さによって、ラベル表面との剥離強度、及び容器との剥離強度がコントロールし易い、さらには臭気が少ないという点から、とりわけ、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。エチレン−酢酸ビニル共重合体の中でもより好ましくは、酢酸ビニル含有量25〜35モル%、メルトインデックス5〜200のものが望ましい。
【0028】
酢酸ビニルの含有量が25%未満の場合、メルトインデックスがいずれの値であっても、加熱貼付後の容器との剥離強度が5g/25mm未満、ラベル表面との剥離強度が100g/25mm以下になりやすく、ラベル表面および容器への粘着力が十分でない為に、ラベル表面からの剥離や容器からの脱落が発生する可能性があり、ラベルとしての機能が不十分であり好ましくない傾向にある。
【0029】
酢酸ビニルの含有量が35モル%を超えた場合、メルトインデックスがいずれの値であっても、ブロッキング度が50g/25mmを超える。そのため、ラベルをロール状態で保管した際に粘着剤非積層面へのブロッキングが生じやすく、巻きほぐすことが著しく困難になるため、低温下で保管したり、粘着面へ剥離紙を配する必要がでてくる。更に、60〜120゜Cで加熱貼付後の容器との剥離強度が100g/25mmを超えるので、使用後容器からの剥離が困難となり、また粘着剤や印刷インキが容器上に残り好ましくない傾向にある。
【0030】
一方、酢酸ビニルの含有量が25〜35モル%で、メルトインデックスが200を超える場合、または5未満の場合、加熱貼付後の容器との剥離強度が5g/25mm未満、ラベル表面との剥離強度が100g/25mm以下になったり、ブロッキング度が50g/25mmを超えたりするため、その調整が困難であり好ましくない傾向にある。
【0031】
プラスチックフィルムの全面に粘着剤層を前もって積層する方法は特に限定するものでなく、例えば、押出法、各種コーティング法、各種印刷法等公知の方法によればよい。(但し、ホットメルト法のような空気中での高温加熱が不可欠なものは、前記理由から避けたほうがよい)
【0032】
とりわけ、グラビア印刷による方法が好ましい。その理由は以下による。即ち、ラベルには文字や図柄がグラビア印刷されるのが一般的であるので、感熱性粘着剤を積層するのにグラビア印刷法を用いると、1台のグラビア印刷機で、文字や図柄の印刷に引き続いて感熱性粘着剤を塗布することができ、極めて効率的であるからである。さらにはグラビア版のメッシュや版深度を適宜選定することにより、所望の厚さの感熱性粘着剤層を精度よく得ることができるからである。
【0033】
ラベルを容器から剥離する際、粘着剤が容器に付着しないようにする(具体的には、ラベルと容器との剥離強度を5〜100g/25mm、ラベル裏面とラベル表面との(図1で示す3の部分)剥離強度を100g/25mmを越え、500g/25mm以下とする。)ために、カットされた1枚のラベルにおいて、粘着剤層の厚みがラベルの先端部分と後端部分、すなわち、ラベル裏面と表面が重なり合う部分で厚く、容器に巻回する部分で薄く形成するのも、1つの好ましい形態である。さらに好ましくは、ラベルの裏面と表面が重なる部分において、ラベルが容器に貼付される先端部分よりラベルの表面に貼付される後端部分の粘着剤層を厚くするほうが好ましい。これは容器に貼付される部分の剥離強度は、リサイクルの際に粘着剤層を容器上に残さない程度でかつ、ラベル巻回時の張力でずれの生じない程度であればよいが、一方、ラベルの表面に貼付される部分の剥離強度はラベルを容器上で保持しなくてはならないため容器に貼付される部分より剥離強度が大きいのが好ましいからである。
【0034】
【実施例】
次に本発明の代表的な実施例を挙げて説明する。本発明において使用した物性値の測定方法及び評価方法は次の通りである。
【0035】
(ブロッキング度)
10cm×10cmに切り取ったラベルを粘着剤積層面と粘着剤非積層面とが重なるように10枚重ね合わせ、更にその上に100g/cmの荷重を乗せ、40℃ドライの環境下で24時間保管した。その後、23℃の環境下で新東科学株式会社製T型剥離試験機HEIDON−17でJIS P8139に記載の測定方法に基づいて剥離強度を測定した。
評価1として、この剥離強度が50g/25mm以下のものを良好とした。
【0036】
(ラベル表面との剥離強度)
25mm×100mmに切り取った2枚のラベルを粘着剤積層面と粘着剤非積層面(つまりラベル表面)が重なるように重ね合わせ、更にその上に100g/cmの荷重を乗せ、80℃ドライの環境下で5分間保管した。その後、23℃の環境下で新東科学株式会社製T型剥離試験機HEIDON−17でJIS P8139に記載の測定方法に基づいて剥離強度を測定した。
評価2として、この剥離強度が、100g/25mmを越え、500g/25mm以下のものを良好とした。
【0037】
(容器との剥離強度)
25mm×100mmに切り取ったラベルをポリエチレンテレフタレートシート上に粘着剤積層面が接するように重ね合わせ、更にその上に100g/cm の荷重を乗せ、80℃ドライの環境下で5分間保管した。その後、23℃の環境下で新東科学株式会社製T型剥離試験機HEIDON−17でJIS P8139に記載の測定方法に基づいて剥離強度を測定した。
評価3として、この剥離強度が、5〜100g/25mmのものを良好とした。
【0038】
(パストライズ後剥離性)
25mm×100mmに切り取ったラベルをポリエチレンテレフタレートシート上に粘着剤積層面が接するように重ね合わせ、更にその上に100g/cm の荷重を乗せ、80℃ドライの環境下で5分間保管した。次に、このサンプル上に70℃の温水を20分間シャワーした。その後、23℃の環境下で新東科学株式会社製T型剥離試験機HEIDON−17でJIS P8139に記載の測定方法に基づいて剥離試験をした。
評価4として、容器上に粘着剤が残っていないものを良好とした。
【0039】
(実施例1)
厚み50μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム上に、グラビア印刷にてワックスを含まない印刷インキで印刷層(5色)と感熱性粘着剤層を形成した。この際の感熱性粘着剤層は、酢酸ビニル含有量30モル%、メルトインデックス60のエチレン―酢酸ビニル共重合体を、濃度10重量%でトルエンに溶解し、乾燥後の塗布厚が7μmになるように深度を調整したグラビア版で形成し、乾燥した。
【0040】
(実施例2)
厚み50μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム上に、グラビア印刷にてワックスを含まない印刷インキで印刷層(5色)と感熱性粘着剤層を形成した。この際の感熱性粘着剤層は、酢酸ビニル含有量25モル%、メルトインデックス150のエチレン―酢酸ビニル共重合体を、濃度10重量%でトルエンに溶解し、1つのラベルの図柄において、乾燥後の塗布厚が、ラベルが重なり合う両端10mm幅の部分で、容器と貼付する端側は7μm、ラベルの表面に貼付する端側は10μm、容器に巻回する部分は3μmになるように深度を調整したグラビア版で形成し、乾燥した。
【0041】
(比較例1)
感熱性粘着剤として、酢酸ビニル含有量10モル%、メルトインデックス2のエチレン―酢酸ビニル共重合体を使用する以外は実施例1と同じように調製した。
【0042】
(比較例2)
感熱性粘着剤として、酢酸ビニル含有量43モル%、メルトインデックス350のエチレン―酢酸ビニル共重合体を使用する以外は実施例1と同じように調製した。
【0043】
前記実施例1から比較例2までの評価結果を表1にまとめた。
【0044】
Figure 0003623698
【0045】
【発明の効果】
本発明は以上のような構成からなるので、以下に記載する効果を奏す。
【0046】
本発明の感熱性粘着ラベルは、容器から剥離する際粘着剤が容器に付着しないので、リサイクルの対象となる容器用に好適なラベルである。
【0047】
ブロッキング度が50g/25mm以下であるので、夏場長時間保管しても、使用時にはスムーズに巻きほぐすことができる。
【0048】
容器に巻回貼付するための加熱温度が60〜120゜Cと低いので、粘着剤が熱分解を起こして異臭を発生したり、フィルムが熱変形したりすることがない。
【0049】
粘着剤がプラスチックフィルムの全面に積層されているので、パストライズ時の温湯や、容器(商品)を冷蔵ショーケースから取り出した時に生じる結露水滴が、ラベルと容器の間に入りこむことがない。
【0050】
プラスチックフィルムに粘着剤層を積層する方法としてグラビア印刷法を採用すると、厚み精度がよく、且つ、効率的に生産することができる。さらには粘着剤層の厚さを部分的に変更することが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわる感熱性粘着ラベルを加熱貼付した状態図である。
【図2】本発明実施例2の感熱性粘着ラベルの断面図である。
【符号の説明】
1 容器
2 感熱性粘着ラベル
3 ラベル両端重ね合わせ部
4 容器との貼付部
5 感熱性粘着剤層
6 印刷インキ層
7 プラスチックフィルム
13

Claims (7)

  1. プラスチックフイルムと感熱性粘着剤層の少なくとも2層からなり加熱して容器の全周に巻回貼付する感熱性粘着ラベルにおいて、酢酸ビニル含有量25〜35モル%メルトインデックス5〜200のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなるブロッキング度が50g/25mm以下の感熱性粘着剤層が、ラベルと容器との剥離強度が5〜100g/25mmラベル裏面とラベル表面との剥離強度が100g/25mmを越え500g/25mm以下となるような厚さでラベルの全面に積層されてなることを特徴とする感熱性粘着ラベル。
  2. プラスチックフィルムと感熱性粘着剤層との間に印刷インキ層を設けてなる請求項1記載の感熱性粘着ラベル。
  3. パストライズ処理後、容器から剥離する際粘着剤層が容器に付着しない請求項1または2記載の感熱性粘着ラベル。
  4. 容器の素材がポリエステル、ガラス、紙からなる群から選ばれる1種を含むものであり、プラスチックフィルムが2軸延伸ポリプロピレンフィルム、または2軸延伸ポリエステルフィルムである請求項1〜3のいずれか1項記載の感熱性粘着ラベル。
  5. 粘着剤層がグラビヤ印刷にて形成された層である請求項1〜4のいずれか1項記載の感熱性粘着ラベル。
  6. カットされた1枚のラベルにおいて、粘着剤層の厚みがラベル裏面と表面が重なり合う部分で厚く、容器に巻回する部分で薄く形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の感熱性粘着ラベル。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の感熱性粘着ラベルを貼付した容器。
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