JP6953884B2 - 容器用ラベル、ラベル付き容器及び容器用ラベルの製造方法 - Google Patents

容器用ラベル、ラベル付き容器及び容器用ラベルの製造方法 Download PDF

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本発明は、樹脂で成形された容器の表面に接着される容器用ラベル、このようなラベル付き容器及び容器用ラベルの製造方法に関する。
従来、紙からなる基材層と、基材層に設けられた感熱接着層と、を備えた感熱ラベルが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。このような感熱ラベルは、樹脂で形成された容器の表面に接着される。
近年、環境問題の高まりから使用後の空容器の廃棄に際し、容器から感熱ラベルを剥がし、樹脂製の容器と、紙からなる基材層を有する感熱ラベルを分別することが行われている。
特開2004−85651号公報 特開2006−53454号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に示すような感熱ラベルの基材層は、強度の弱い紙からなるため、感熱ラベルを剥がすときに、基材層が剥ける場合があった。このため樹脂と、紙とを容易に分離することができず、廃棄に手間と時間を要する場合があった。
本発明は、廃棄時に樹脂製の容器から基材を容易かつ確実に分離可能な容器用ラベル、容器用ラベルの製造方法及びこのような容器用ラベルと樹脂製の容器とを用いたラベル付き容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、樹脂成形体である容器に接着される容器用ラベルであって、基材層と、前記基材層の一方側に設けられたポリエチレン樹脂層と、前記ポリエチレン樹脂層の前記基材層と反対側に設けられた離型剤層と、前記離型剤層の前記ポリエチレン樹脂層と反対側に設けられ、加熱により前記容器に接着される感熱接着層と、を備え、前記感熱接着層は、エマルジョン系接着剤からなることを特徴とする。
この構成によると、容器用ラベルは、樹脂成形体である容器に脱落しにくく接着可能であるとともに、紙からなる基材層を樹脂成形体である容器から簡単に剥がすことができる。これにより、紙からなる基材層と、樹脂成形体である容器との分別が容易である。
また本発明は上記構成の容器用ラベルであって、前記ポリエチレン樹脂層は、未延伸フィルムを含んでよい。
また本発明は上記構成の容器用ラベルであって、前記ポリエチレン樹脂層は、前記基材層に接触して設けられていてもよい。
上記目的を達成するために本発明は、樹脂成形体である容器と、前記容器に接着される容器用ラベルと、を備え、前記容器用ラベルが、基材層と、前記基材層の一方側に設けられたポリエチレン樹脂層と、前記ポリエチレン樹脂層の前記基材層と反対側に設けられた離型剤層と、
前記離型剤層の前記ポリエチレン樹脂層と反対側に設けられ、加熱により前記容器に接着される感熱接着層と、を備え、前記感熱接着層は、エマルジョン系接着剤からなることを特徴とするラベル付き容器を提供する。
上記目的を達成するために本発明は、樹脂形成体である容器に接着される容器用ラベルの製造方法であって、シート状の基材層の一方側に押出加工にてポリエチレン樹脂層を形成する押出工程と、前記ポリエチレン樹脂層の前記基材層と反対側の面に離型剤を塗布して離型剤層を形成する離型剤層形成工程と、前記離型剤層の前記ポリエチレン樹脂層と反対側の面にエマルジョン系接着剤を塗布して感熱接着層を形成する感熱接着層形成工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によると、樹脂製の容器から容器用ラベルを容易に剥がすことができるので、廃棄時における分別を容易に行うことができる。
本発明にかかるラベル付き容器を示す斜視図である。 本発明にかかる容器用ラベルの層構成を示す断面図である。 本発明にかかる容器用ラベルの製造方法の一例を示すフローチャートである。 試験片の構成を示す概略図である。
<第1実施形態>
以下に図面を参照して本発明の第1実施形態を説明する。図1は、本発明にかかるラベル付き容器を示す斜視図である。図2は、本発明にかかる容器用ラベルの層構成を示す断面図である。
図1に示すように、本発明にかかるラベル付き容器10は、樹脂製容器20と、容器用ラベル30とを備える。樹脂製容器20は、樹脂の成形体であり、ここでは、ポリスチレン樹脂を主たる材料として含有している。なお、樹脂製容器20を形成する樹脂としては、ポリスチレン樹脂に限定されず、成形が容易な樹脂を広く採用することができる。また、樹脂製容器20を、食品を収納する容器として用いる場合、人体に対して毒性が無い又は毒性が略無い樹脂が採用される。さらには、樹脂製容器20として、内部に収納される容器と反応しない樹脂で形成される。
図1に示すように、容器用ラベル30は、樹脂製容器20の表面に接着される。容器用ラベル30は、例えば、商品名、成分、製造元等、樹脂製容器20の内容物(収納物)を特定する、装飾等の目的で樹脂製容器20に取り付けられる。
図2に示すように、容器用ラベル30は、紙からなる基材層31と、基材層31の裏側(一方側)に設けられたポリエチレン樹脂層32と、ポリエチレン樹脂層32の裏側(基材層31と反対側)に設けられた離型剤層33と、離型剤層33の裏側(ポリエチレン樹脂層32と反対側)に設けられた感熱接着層34とを備える。容器用ラベル30は、基材層31、ポリエチレン樹脂層32、離型剤層33及び感熱接着層34が、この順番に積層されている。
基材層31の表側(他方側、または、ポリエチレン樹脂層32と反対側)には、上述した情報や装飾図柄等が、従来公知の印刷インキを用いて印刷されていてもよい。印刷の方式も特に限定されるものではなく、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷などの従来公知の方式を用いることができる。すなわち、実際に用いられる容器用ラベル30では、基材層31の表面側に印刷層及び(又は)印刷層を保護する透明なオーバーコート層が設けられる場合があるが、本書において、印刷層及びオーバーコート層は省略している。
上述した、容器用ラベル30の紙からなる基材層31としては、例えば、上質紙、クラフト紙、模造紙及びコート紙等が用いられる。基材層31の坪量は、50g/m2〜100g/m2であることが好ましいが、これに限定されない。
ポリエチレン樹脂層32は、容器用ラベル30を樹脂製容器20から剥がすときに、紙からなる基材層31が破れるのを防止するために設けられる。ポリエチレン樹脂層32は、基材層31の裏面(一方側の面)に対して、EC(Extrusion Coating)法にて溶融されたポリエチレン樹脂を押し出して形成される。なお、ポリエチレン樹脂層32は、押し出しに限定されず、未延伸ポリエチレンフィルムを用いて、接着にて基材層31の一方側に取り付けられてもよい。この場合、未延伸ポリエチレンフィルム(ポリエチレン樹脂層32)と基材層31との間に、接着層(不図示)が設けられる。この接着層としては、ドライラミネート接着剤、溶融押出し樹脂などを用いることができる。
また、離型剤層33は、例えば、弱ラミニスが用いられる。離型剤層33は、ポリエチレン樹脂層32の基材層31と反対側の面に塗布にて形成される。離型剤層33の層厚は0.1μm〜3μmであることが好ましいが、これに限定されない。容器用ラベル30を剥がすときに、剥がしやすく、さらに、紙からなる基材層31が破れない層厚を広く採用することができる。
感熱接着層34は、加熱により樹脂製容器31に接着される。感熱接着層34は、エマルジョン系接着剤からなっている。感熱接着層34は、例えば、ポリオレフィン系エマルジョンなどを挙げることができる。感熱接着層34は、離型剤層33のポリエチレン樹脂層32と反対側に塗布にて形成される。感熱接着層34の層厚は、0.1μm〜5μmであることが好ましいが、これに限定されない。
以上示した容器用ラベル30の製造方法について、図面を参照して説明する。図3は、本発明にかかる容器用ラベルの製造方法の一例を示すフローチャートである。図3に示すように、まず、紙からなる基材層31の表側の面に情報を印刷し、オーバーコート層を形成する(ステップS101)。基材層31の裏側の面に、EC法にて溶融されたポリエチレン樹脂を押し出し、ポリエチレン樹脂層32を形成する(ステップS102:押出工程)。そして、ポリエチレン樹脂層32の裏面(基材層31と反対側の面)に、離型剤を塗布して、離型剤層33を形成する(ステップS103:離型剤層形成工程)。最後に、離型剤層33の裏面(ポリエチレン樹脂層32と反対側の面)に、感熱接着剤を塗布して、感熱接着層34を形成する(ステップS104:感熱接着層形成工程)。
なお、ポリエチレン樹脂層32に未延伸ポリエチレンフィルムを用いる場合、ステップS102の押出工程に替えて、未延伸ポリエチレンフィルムの基材層31側の面に、接着層を形成して、未延伸ポリエチレンフィルムを基材層31に接着して、ポリエチレン樹脂層32を形成する。未延伸ポリエチレンフィルムの接着には、例えば、ドライラミネート接着剤を用いたドライラミネート法で行われるものを挙げることができるが、これに限定されない。
以上示した工程で、容器用ラベル30が製造される。容器用ラベル30は、感熱接着層34を樹脂容器20に接触させて、加熱及び加圧することで、樹脂製容器20に接着される。容器用ラベル30は、内部に物品を収納し、樹脂製容器20を容器として活用しているときには、樹脂製容器20からはがれにくいことが好ましい。一方で、樹脂製容器20を廃棄するときには、リサイクルの観点から、紙からなる基材層31を含む容器用ラベル30は、樹脂製容器20から簡単に取り除けることが好ましい。
そこで、本発明にかかる容器用ラベル30の樹脂製容器20に対する接着力について試験を行った。以下に、試験片構成、試験方法及び試験結果について説明する。
図4は、試験片の構成を示す概略図である。試験片Tpは、作業台Stに配置されたポリスチレン製のベースプレートBpの上部に容器用ラベルの一部を接着して作成した。ベースプレートBpは、樹脂製容器20と同じ材質、すなわち、ポリスチレン樹脂を直方体に形成した板材である。すなわち、試験片Tpにおいて、ベースプレートBpは、樹脂製容器20にあたる。容器用ラベルとしては、本発明にかかる構成を有するもの(以下、実施例とする)、現在使用中の構成を有するもの(以下、現行例とする)、現行例から想定され、実施例と異なる構成を有するもの(以下、比較例とする)を用意し、それぞれ、ベースプレートBpに接着して試験片Tpとした。
ベースプレートBp及び容器用ラベル30は、平面視長方形であり、短辺の長さWが15mmである。そして、長手方向の一方の短辺を軸方向に重ねて配置し、加熱、加圧して重ねて接着する。接着される範囲は、重ねられた短辺からの長さLが10mmまでの範囲である。なお、接着時の温度(以下、接着温度とする)は、実施例、現行例及び比較例の一部では、複数の温度を採用している。また、比較例の残りは、予め設定した温度を採用している。なお、接着温度は、各例で異なるため、詳細は後述する。また、接着時には、加熱に加えて、プレス装置Psで容器用ラベル側から15mm×10mmの範囲に2kgの力を1秒間作用させて加圧した。
そして、実施例の構成として、層厚や表面処理が異なるものを用意し、それぞれ、実施例1〜実施例4とした。現行例の構成を現行例1とした。さらに、比較例の構成として、基材層以外の層の種類、層厚及び表面処理が異なるものを用意し、比較例1〜比較例9とした。なお、実施例1〜実施例4、現行例1、比較例1〜比較例5では、さらに、接着温度が異なる試験片を要している。
以下に、各試験片の構成について説明する。なお、各試験片において、紙からなる基材層として、大王製紙株式会社製のコート紙(製品名:フタザイコート)を84.9g/m2を用いた。その他の構成については、以下に説明を行う。
(実施例1)
基材層の裏面(一方側の面)に、EC法にてポリエチレン樹脂を押し出して、ポリエチレン樹脂層を15μm形成した。そして、ポリエチレン樹脂層の基材層と反対側の面に、離型剤層として、DICグラフィックス株式会社製、弱ラミニス(製品名:NO.415(A)改)を塗布にて、1μm形成した。さらに、離型剤層の反対側の面に、感熱接着層として、東京インキ株式会社製のヒートシール剤(ポリオレフィン系エマルジョン、製品名:水性SA721W改15)を塗布にて、3μm形成した。このように形成した容器用ラベルを、接着温度を70℃、80℃、90℃、100℃、110℃に変更してベースプレートBpに接着した複数種類の試験片を作製した。
(実施例2)
実施例2の試験片は、感熱接着層の層厚が5μmである以外、実施例1と同じ構成の容器用ラベルを作製し、接着温度も実施例1と同じ条件で試験片を作製した。
(実施例3)
基材層の裏面(一方側の面)に、EC法にてポリエチレン樹脂を押し出して、ポリエチレン樹脂層を15μm形成した。そして、ポリエチレン樹脂層の基材層と反対側の面にコロナ放電を照射して、表面を改質させるコロナ処理を施した。そして、ポリエチレン樹脂層の基材層と反対側の面に、離型剤層として、DICグラフィックス株式会社製、弱ラミニス(製品名:NO.415(A)改)を塗布にて、1μm形成した。さらに、離型剤層33の反対側の面に、感熱接着層として、東京インキ株式会社製のヒートシール剤(ポリオレフィン系エマルジョン、製品名:水性SA721W改15)を塗布にて、3μm形成した。このように形成した容器用ラベルを、接着温度を70℃、80℃、90℃、100℃、110℃に変更してベースプレートBpに接着した複数種類の試験片を作製した。
(実施例4)
実施例4の試験片は、感熱接着層の層厚が5μmである以外、実施例3と同じ構成の容器用ラベルを作製し、接着温度も実施例3と同じ条件で試験片を作製した。
すなわち、実施例1と実施例3、実施例2と実施例4、とは、ポリエチレン樹脂層32にコロナ放電処理を行ったか否かの違いである。
(現行例1)
基材層の裏面(一方側の面)に、離型剤層として、DICグラフィックス株式会社製、弱ラミニス(製品名:NO.415(A)改)を塗布にて、1μm形成した。さらに、離型剤層の反対側の面に、感熱接着層として、EVAからなるホットメルトを塗布して形成した。なお、感熱接着層としてのホットメルトは、面内で均一な厚みを持つように塗布したものではなく、畝状に盛り上がった形状を配列している。そして、ホットメルト下端から上端までの高さを30μmとなるように、塗布している。このように形成した容器用ラベルを、ベースプレートに感熱接着層が接触するように配置し、容器用ラベル側から、接着温度70℃、80℃、90℃、100℃に変更してベースプレートBpに接着した複数種類の試験片を作製した。現行例1は、ポリエチレン樹脂層を備えておらず、また、感熱接着層としてヒートシール剤に替えてホットメルトを採用している点で、実施例1〜実施例4と異なる。
(比較例1)
基材層の裏面(一方側の面)に、感熱接着層として、東京インキ株式会社製のヒートシール剤(ポリオレフィン系エマルジョン、製品名:水性SA721W改15)を塗布にて、3μm形成した。このように形成した容器用ラベルを、接着温度を70℃又は80℃に変更してベースプレートBpに接着した複数種類の試験片を作製した。
(比較例2)
基材層の裏面(一方側の面)に、離型剤層として、DICグラフィックス株式会社製、弱ラミニス(製品名:NO.415(A)改)を塗布にて、1μm形成した。さらに、離型剤層の反対側の面に、感熱接着層として、東京インキ株式会社製のヒートシール剤(ポリオレフィン系エマルジョン、製品名:水性SA721W改15)を塗布にて、3μm形成した。このように形成した容器用ラベルを、接着温度を70℃、80℃、90℃、100℃に変更してベースプレートBpに接着した複数種類の試験片を作製した。
(比較例3)
基材層の裏面(一方側の面)に、離型剤層として、目止めニス(東京インキ株式会社製硝酸綿系メジウム、製品名:LRC−NT/東京インキ社製希釈溶剤、製品名:CN116=100/30)を塗布して、1μm形成した。さらに、離型剤層の反対側の面に、感熱接着層として、東京インキ株式会社製のヒートシール剤(ポリオレフィン系エマルジョン、製品名:水性SA721W改15)を塗布にて、3μm形成した。このように形成した容器用ラベルを、接着温度を60℃、70℃、80℃に変更してベープレートBpに接着した複数種類の試験片を作製した。
(比較例4)
基材層の裏面(一方側の面)に、離型剤層として、目止めニス(東京インキ株式会社製ウレタン系メジウム、製品名:LG−FK/東京インキ株式会社製ノントルエン型希釈溶剤、製品名:PU515=100/30)を塗布にて、1μm形成した。さらに、離型剤層の反対側の面に、感熱接着層として、東京インキ株式会社製のヒートシール剤(ポリオレフィン系エマルジョン、製品名:水性SA721W改15)を塗布にて、3μm形成した。このように形成した容器用ラベルを、接着温度を0℃、70℃、80℃に変更してベースプレートBpに接着した複数種類の試験片を作製した。
(比較例5)
基材層の裏面(一方側の面)に、離型剤層として、東京インキ株式会社製の離形コート剤(離型剤D、製品名:LG−FM)を塗布にて、1μm形成した。さらに、離型剤層の反対側の面に、感熱接着層として、東京インキ株式会社製のヒートシール剤(ポリオレフィン系エマルジョン、製品名:水性SA721W改15)を塗布にて、3μm形成した。このように形成した容器用ラベルを、接着温度を70℃、80℃、90℃、100℃に変更してベースプレートBpに接着した複数種類の試験片を作製した。
(比較例6)
基材層の裏面(一方側の面)に、EC法にてポリエチレン樹脂を押し出して、ポリエチレン樹脂層を、15μm形成した。そして、ポリエチレン樹脂層の基材層と反対側の面に、感熱接着層として、東京インキ株式会社製のヒートシール剤(ポリオレフィン系エマルジョン、製品名:水性SA721W改15)を塗布にて、3μm形成した。このように形成した容器用ラベルを、接着温度を90℃としてベースプレートBpに接着した試験片を作製した。
(比較例7)
比較例7の試験片は、感熱接着層の層厚が5μmである以外、比較例6と同じ構成の容器用ラベルを作製し、比較例6と同じ接着条件でベースプレートBpに接着した試験片を作製した。
(比較例8)
基材層の裏面(一方側の面)に、EC法にてポリエチレン樹脂を押し出して、ポリエチレン樹脂層を、15μm形成した。そして、ポリエチレン樹脂層の基材層と反対側の面にコロナ放電を照射して、表面を改質させるコロナ処理を施した。そして、ポリエチレン樹脂層の基材層と反対側の面に、感熱接着層として、東京インキ株式会社製のヒートシール剤(ポリオレフィン系エマルジョン、製品名:水性SA721W改15)を塗布にて、3μm形成した。このように形成した容器用ラベルを、接着温度を90℃としてベースプレートBpに接着した試験片を作製した。
(比較例9)
比較例9の試験片は、感熱接着層の層厚が5μmである以外、比較例8と同じ構成の容器用ラベルを作製し、比較例8と同じ接着条件でベースプレートBpに接着した試験片を作製した。
(試験方法)
試験方法は、株式会社島津製作所製のオートグラフを用いて測定を行った、測定に際しては、ベースプレートBp及び容器用ラベル30の接着されていない部分をチャックでつかみ、流れ方向に90度剥離を、300mm/minの試験速度で行った。なお、測定結果は、3個の同じ試験片に対して作用させときの力を接着力として測定し、その測定値の平均値を用いている。つまり、実施例1−4、現行例1及び比較例1−9の試験片をそれぞれ3個ずつ作製し、全ての試験片で試験/測定を行った。
(試験結果)
表1は、試験結果を示す表である。本発明にかかる容器用ラベルは脱落しにくい状態で接着されるとともに、一定の力で引っ張ることで、基材層が容器に残らないように剥がせることが要求される。すなわち、樹脂製容器と容器用ラベルとの接着力が一定の範囲内に入っていることが要求される。そこで、各試験片の試験結果に対して、判定を行っている。判定の基準は次のとおりである。測定値が、0.1N/15mm〜2.0N/15mmのものに「○」、基材層は破れなかったが、測定値が上述の条件から外れたものに「△」、試験中に基材層が破れた(紙剥がれした)ものに「×」をつけている。
Figure 0006953884
実施例1〜実施例4では、全ての試験片で、接着力が0.1N/15mm〜2.0N/15mmの範囲内に収まっている。すなわち、実施例1〜実施例4の構成の容器用ラベル30は、樹脂製容器20にしっかり接着される。また、樹脂製容器20に接着された容器用ラベル30を剥がすときに、紙からなる基材層31の剥け(紙剥がれ)は、発生しない。そのため、実施例1〜実施例4の構成を有する容器用ラベル30は、ポリスチレンで形成された樹脂製容器20に張り付けるラベルとして好適であることが分かった。なお、実施例1及び実施例2と実施例3及び実施例4との比較によって、ポリエチレン樹脂層32にコロナ処理を施すことで、接着力が高くなることが分かった。強い接着力が要求される容器用ラベルでは、コロナ処理を行い、逆に、剥がしやすさが要求される容器用ラベルでは、コロナ処理を行わないようにしてもよい。
また、実施例1〜実施例4では、接着温度が70℃〜110℃まで変化しても、接着力が0.1N/15mm〜2.0N/15mmの範囲内に収まっている。容器用ラベル30を樹脂製容器20に接着する装置は、温度調整が可能であるが、製造数、周囲温度、湿度等によって、接着温度が変化する場合がある。例えば、製造装置の設定上の接着温度が90℃であっても、条件によっては、100℃を超えたり、80℃を下回ったりする場合がある。このような場合であっても、本発明にかかる容器用ラベルを利用することで、接着温度が変化しても、確実に接着させることができるとともに、剥がしやすい状態で接着可能である。
現行例1では、全ての試験片で、接着力が0.1N/15mm〜2.0N/15mmの範囲内に収まっている。すなわち、現行例1の構成の容器用ラベルは、樹脂製容器にしっかり接着される。また、樹脂製容器に接着された容器用ラベルを剥がすときに、紙からなる基材層の剥け(紙剥がれ)は、発生しない。しかしながら、現行例1では、感熱接着層として、ホットメルトを利用している。ホットメルトは、加熱溶融したホットメルトを剥離剤層に加熱溶融されたホットメルトを塗布する工程を含んでいる。すなわち、材料を加熱溶融させる必要があり、本発明の構成を製造する場合に比べて、工程が多くなり、コストアップにつながる。また、溶融したホットメルトは、流動性を有するため製造途中に容器用ラベルから脱落することがあり、脱落したホットメルトが製造装置に付着することで、製造装置の動作が不安定になりやすい。そのため、本発明の構成を用いることで、現行の構成に比べて、生産性を高めることも可能であり、それだけ、製造コストを抑えることが可能である。
比較例1は、接着温度が70℃の試験片では、接着力が0.1N/15mm〜2.0N/15mmの範囲内に収まっている。しかしながら、接着温度が80℃の試験片では、紙からなる基材層の剥け(紙剥がれ)が発生している。なお、比較例1では、80℃の試験片による結果が70℃の結果に比べて大きく離れているため、90℃以上の接着温度での試験は実行していない。他の比較例でも同様に、紙からなる基材層の剥け(紙剥がれ)が発生し、温度変化に対して接着力の変化量が大きい場合には、次の接着温度で接着した試験片を用いた実験は行わない。比較例1の構成の容器用ラベルは、ポリスチレン樹脂で形成された樹脂製容器のラベルとして用いる場合に、実施例1〜実施例4の構成の容器用ラベルに比べて、好適ではないことがわかる。
比較例2は、接着温度が70℃のとき、接着力が0.1N/15mm〜2.0N/15mmの範囲に入っている。また、接着温度が80℃のとき、接着力が0.1N/15mm〜2.0N/15mmの範囲から外れているが、紙からなる基材層の剥け(紙剥がれ)は発生しなかった。さらに、接着温度が90℃、100℃のときには、紙からなる基材層の剥け(紙剥がれ)が発生した。そのため、比較例2の構成の容器用ラベルは、ポリスチレン樹脂で形成された樹脂製容器のラベルとして用いる場合に、実施例1〜実施例4の構成の容器用ラベルに比べて、好適ではないことがわかる。
比較例3は、接着温度が60℃のとき、接着力が0.1N/15mm〜2.0N/15mmの範囲に入っている。また、接着温度が70℃のとき、接着力が0.1N/15mm〜2.0N/15mmの範囲から外れているが、紙からなる基材層の剥け(紙剥がれ)は発生しなかった。さらに、接着温度が80℃のときには、紙からなる基材層の剥け(紙剥がれ)が発生した。そのため、比較例3の構成の容器用ラベルは、ポリスチレン樹脂で形成された樹脂製容器のラベルとして用いる場合に、実施例1〜実施例4の構成の容器用ラベルに比べて、好適ではないことがわかる。
比較例4は、接着温度が70℃のとき、接着力が0.1N/15mm〜2.0N/15mmの範囲に入っている。また、接着温度が80℃のときには、紙からなる基材層の剥け(紙剥がれ)が発生した。そのため、比較例4の構成の容器用ラベルは、ポリスチレン樹脂で形成された樹脂製容器のラベルとして用いる場合に、実施例1〜実施例4の構成の容器用ラベルに比べて、好適ではないことがわかる。
比較例5は、接着温度が70℃のとき、接着力が0.1N/15mm〜2.0N/15mmの範囲に入っている。また、接着温度が80のとき、接着力が0.1N/15mm〜2.0N/15mmの範囲から外れているが、紙からなる基材層の剥け(紙剥がれ)は発生しなかった。さらに、接着温度が90℃、100℃のときには、紙からなる基材層の剥け(紙剥がれ)が発生した。そのため、比較例5の構成の容器用ラベルは、ポリスチレン樹脂で形成された樹脂製容器のラベルとして用いる場合に、実施例1〜実施例4の構成の容器用ラベルに比べて、好適ではないことがわかる。
比較例6〜9は、いずれも、接着温度100℃のとき、紙からなる基材層の剥け(紙剥がれ)が発生した。また、そのときに測定された接着力が、0.1N/15mm〜2.0N/15mmの範囲から大幅に(5倍以上)離れている。そのため、そのため、比較例6〜9の構成の容器用ラベルは、ポリスチレン樹脂で形成された樹脂製容器のラベルとして用いる場合に、好適ではないことがわかる。
以上示したように、本発明にかかる構成の容器用ラベルを用いることで、現行の容器用ラベルよりも製造が簡単で且つ樹脂製容器にしっかり接着されるとともに、樹脂製容器から剥がしやすく接着することが可能である。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明によると、容器カップ等の樹脂製品の外面に添付されるラベルとして利用することが可能である。
10 ラベル付き容器
20 樹脂製容器
30 容器用ラベル
31 基材層
32 ポリエチレン樹脂層
33 離型剤層
34 感熱接着層

Claims (6)

  1. 樹脂成形体である容器に接着される容器用ラベルであって、
    基材層と、
    前記基材層の一方側に設けられてポリエチレンのみからなるポリエチレン樹脂層と、
    前記ポリエチレン樹脂層の前記基材層と反対側に設けられた離型剤層と、
    前記離型剤層の前記ポリエチレン樹脂層と反対側に設けられ、加熱により前記容器に接着される感熱接着層と、を備え、
    前記感熱接着層は、エマルジョン系接着剤からなることを特徴とする容器用ラベル。
  2. 前記ポリエチレン樹脂層は、未延伸フィルムを含む請求項1に記載の容器用ラベル。
  3. 前記ポリエチレン樹脂層は、前記基材層に接触して設けられている請求項1に記載の容器用ラベル。
  4. 樹脂成形体である容器と、
    前記容器に接着される容器用ラベルと、を備え、
    前記容器用ラベルが、
    基材層と、
    前記基材層の一方側に設けられてポリエチレンのみからなるポリエチレン樹脂層と、
    前記ポリエチレン樹脂層の前記基材層と反対側に設けられた離型剤層と、
    前記離型剤層の前記ポリエチレン樹脂層と反対側に設けられ、加熱により前記容器に接着される感熱接着層と、を備え、
    前記感熱接着層は、エマルジョン系接着剤からなることを特徴とするラベル付き容器。
  5. 前記容器用ラベルを前記容器の上部に配置し、80℃以上に加熱して接着する請求項4に記載のラベル付き容器。
  6. 樹脂形成体である容器に接着される容器用ラベルの製造方法であって、
    シート状の基材層の一方側に押出加工にてポリエチレンのみからなるポリエチレン樹脂層を形成する押出工程と、
    前記ポリエチレン樹脂層の前記基材層と反対側の面に離型剤を塗布して離型剤層を形成する離型剤層形成工程と、
    前記離型剤層の前記ポリエチレン樹脂層と反対側の面にエマルジョン系接着剤を塗布して感熱接着層を形成する感熱接着層形成工程と、を備えたことを特徴とする容器用ラベルの製造方法。
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