JPH09222856A - 物流ラベル - Google Patents

物流ラベル

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JPH09222856A
JPH09222856A JP2916496A JP2916496A JPH09222856A JP H09222856 A JPH09222856 A JP H09222856A JP 2916496 A JP2916496 A JP 2916496A JP 2916496 A JP2916496 A JP 2916496A JP H09222856 A JPH09222856 A JP H09222856A
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peeling
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JP2916496A
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Masanaga Yamagou
眞永 山郷
Isao Morimoto
功 森本
Masao Nakajima
正雄 中島
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】配送の工程の終了後に表紙を剥離されることに
よって物品上に残留する剥離層がセン断可能である物流
ラベルを得る。 【解決手段】表紙となる基材と、該基材の下面に剥離可
能に接着している剥離層と、剥離層の下面に形成されて
いる接着層とからなる物流ラベルであって、該剥離層
は、基材の下面に樹脂を塗布することによって形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物品に貼着し、配
送に係わる工程の終了後にはその表紙を剥離し、接着剤
と該接着剤上に形成されている剥離層のみを物品上に残
留させる物流ラベルに係わる。
【0002】
【従来の技術】物品の配送に際し、物品に添付して用い
る物流ラベルとして、例えば、特開平6−239058
号公報に開示されている「配送伝票」がある。これは、
配送票と受領票とを基材上の同一面に形成し、それぞれ
の配送情報記入欄を表出させている。この「配送伝票」
は、前記配送情報記入欄に宛先人や送付人に関する配送
情報を記載した後、基材の下面に形成されている粘着剤
によって配送品へと貼着するものである。そして、配送
品の宛先人への送付に係わる工程中において、前記配送
票及び受領票を剥離層から剥離し、送付人や配送業者の
受取として保管されるものである。すなわち、該剥離が
行われた後の配送品には、前記粘着剤と剥離層のみが残
留する。
【0003】このような「配送伝票」は、配送票と受領
票とが同一面に形成されているので、配送情報の記入に
ノンインパクトプリンタを使用できるため、例えば、同
一人が多数の配送品を送付する場合などにかかる時間を
短縮することができる。また、前述の通り、配送票と受
領票と基材とが剥離可能に接着しているため、前記剥離
に係わる作業は容易に行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
「配送伝票」は、剥離層を配送票及び受領票との間で剥
離可能に接着する工程が煩雑である。例えば接着剤を用
いて剥離可能に接着する場合、接着剤を乾燥する必要が
ある。もしくは、フィルム間の不完全な溶着による疑似
接着の場合は、疑似接着に際する加熱を設定する必要が
ある。そして、単にフィルムの密着による場合も、疑似
接着の接着強度を調節することは困難である。
【0005】また、基材は予めフィルム状のものであ
り、配送票との間は、前述の通り、剥離可能な接着剤を
用いて、もしくは不完全な溶着により、もしくはフィル
ムの密着により接着しているものである。すなわち、粘
着剤とともに配送品上に残留するのはフィルム状態の基
材である。そして、フィルム状の基材は、それ自体に強
度があり、縦方向、すなわち基材の厚み方向の力には強
度をもち、そのため、縦方向にセン断すなわち引き裂く
には大きな力が必要となる。もしくは、フィルムに伸長
性がある場合は、引き裂くために大きな力を加えると基
材が伸びてしまう場合もある。
【0006】このように、配送品上に手で引き裂くこと
のできない物が残留してしまう配送票は、貼着する場所
を選ぶという問題点がある。例えば、「配送伝票」は、
図11に示す封筒31のように、蓋32の端部33上に
はかからないように貼着してはならない。もしも、端部
33上にかかって貼着した配送伝票35は、前記配送票
等を剥離した後、蓋32を開封する際に、残留している
剥離層をその端34から剥離する必要がある。その場
合、剥離層は、配送票等との間の接着強度よりも大きい
力で粘着剤によって封筒と接着している。そのため、剥
離層のみを剥離しようとすると、封筒を破損させてしま
う可能性がある。もしくは、封筒の表面に平滑性がある
場合は、封筒を損なうことなく基材を剥離することがで
きるが、基材に粘着剤が付いた状態であるため、「粘着
剤が周囲のものと接着する」、「粘着剤がごみを付着す
る」等の問題点が生じる。
【0007】また、上記「配送伝票」は、剥離のための
きっかけを得づらいという問題点も有している。例え
ば、「配送伝票」から受領票を剥離するの配達人が手袋
をしている場合は、特に剥離のきっかけ(端緒)をみつ
けるのが困難である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に係わる物流ラベルは、物品の送
付に係わる情報を上面に表示するための基材と、該基材
の下面に剥離可能に形成されることによって、前記基材
との層間での剥離が可能である剥離層と、該剥離層の下
面に形成される接着手段層の3層を有しており、物品の
送付に際し、該物品に貼着され、送付先にて基材のみが
剥離される物流ラベルであって、前記剥離層が、コーテ
ィング法により形成されることによってセン断可能であ
ることを特徴としている。
【0009】また、請求項2に係わる物流ラベルは、前
記接着手段層の接着強度は、前記剥離層のセン断に必要
な力をAとし、剥離層と接着手段層との接着強度をBと
し、物品と接着手段層との接着強度Cとするとき、A<
B,Cを満たすものであることを特徴としている。
【0010】更に、請求項3に係わる物流ラベルは、前
記剥離層の下面は、前記接着手段層が任意のパターン状
に形成されていることによって、接着部と非接着部とが
分割形成されており、かつ、剥離層の少なくとも1つの
端部の下面が非接着部であることを特徴としている。
【0011】そして、請求項4に係わる物流ラベルは、
前記接着手段層の下面がセパレーターで保護されてお
り、かつ、セパレーターが接着手段層よりも大きいこと
を特徴とする。
【0012】また、請求項5に係わる物流ラベルは、前
記セパレーターが基材よりも大きいことを特徴としてい
る。
【0013】そして、請求項6に係わる物流ラベルは、
前記基材の下面には、剥離層との疑似接着力を調節する
ための調節層が形成されていることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施例を説明す
る。
【0015】図1は本実施例の物流ラベルの一例である
配送伝票の平面図であり、図2は図1におけるX−X’
線の断面図である。
【0016】そして、図中の1は配送伝票、2は伝票、
3は受領票、4及び5は表示欄、6及び7は捺印欄、8
はミシン目、9は基材、10は接着力調節層、11は剥
離層、12は粘着層、16は粘着層未形成領域である。
【0017】図1に示すように、配送伝票1は、伝票2
及び受領票3とから構成され、それぞれには配送先等の
情報を表示するための表示欄4及び5が設けられている
とともに、後に捺印が施される箇所には、印刷によって
捺印欄6及び7が形成されている。また、表示欄4及び
5以外の箇所には、配送業者の管理用のバーコードが予
め印刷形成されている。
【0018】また、配送伝票1は図2のように、伝票2
及び受領票3からなる基材9を有し、その下面には、接
着力調節層10、剥離層11及び粘着層12が順に積層
されている。
【0019】基材9は、紙、樹脂フィルム等、層状のも
のであれば使用でき、その選択基準としては、例えば印
字の状態に係わる紙の表面の平滑性、捺印性に係わるイ
ンキの吸収性、そして、剥離の強度に係わる紙の剛性等
を考慮して選択するとよい。すなわち、基材として用い
た紙の表面が平滑であれば、ノンインパクトプリンタに
よる印字の状態は良好である。また、紙に吸水性がある
場合、もしくは紙の表面に微細な凹凸がある場合、捺印
により付着したインクをしっかりと固着し、捺印適性が
良好である。
【0020】更に、基材紙に剛性があれば、後述する剥
離層11との接着強度が小さくなるので剥離が容易にな
る一方、紙に剛性がなければ、後述する剥離端を掴むの
が容易となる。また、基材9としては、感熱発色紙や感
圧発色紙等の加工されている紙も用いることができる。
基材は、このような点を考慮して基材を選択することが
必要であり、本実施例にあっては、感熱転写リボンの印
字性が良好であり、捺印性も良好であるのがスムースタ
ー平滑度で70〜300mmHgの平滑性を有するもの
であることに鑑み、上質紙を用いる。なお、スムースタ
ー平滑度については、特願平7−316699号に記載
したので、詳述は控える。
【0021】接着力調節層10は、基材9の下面の微細
な凹凸を覆うためのものである。すなわち、後述する通
り、剥離層11は塗布形成されるものであるため、基材
9の下面側に直接形成すると、剥離層11が前記微細な
凹凸にしっかりと食い込むことによって、基材9を剥離
層11から剥離することが困難になってしまう。この問
題点を解決するために接着力調節層10を基材の下面に
形成し、剥離層11の塗布面を予め平滑化しておくもの
である。接着力調節層10は、樹脂の塗布形成であって
も樹脂フィルム等の層状のものを貼着形成してもよい。
ただし、樹脂の塗布形成の場合、その表面が前記微細な
凹凸を反映せずに、平滑である必要があるので、使用す
る樹脂として、ある程度粘度を有するものを使用する必
要がある。
【0022】また、層状のものを貼着形成する場合、用
いる層は、少なくとも一方の面が平滑であって、該平滑
な面が表出するように基材の下面に貼着する必要があ
る。塗布形成による場合は、例えばラミスター1(東洋
インキ製造社製)の印刷塗布が挙げられる。また、樹脂
フィルムの貼着としては、ポリエチレン等のポリオレフ
ィン樹脂、シリコーン樹脂、フッソ樹脂、アクリル樹
脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができ
る。これら樹脂は剥離層11との接着強度が小さいの
で、剥離層との間で剥離が可能となる。
【0023】ただし、塗布形成、貼着形成のいずれにお
いても、表出面の平滑性は、後述する剥離層11との接
着力により決まるものであって、単に平滑性のみを追求
するものでもなく、例えば剛性のあるフィルムを貼着す
ることによって接着力調節層10を形成する場合は、接
着力調節層10に凹凸が多くても剥離層11との間の接
着強度は小さい。また、基材9自体に剛性が有る場合も
同様に、形成される接着力調節層10の表出面に凹凸が
多くても剥離層との間の接着強度を小さくできる。な
お、本発明において接着強度が小さいということは、剥
離性が良好であるということである。そして、本実施例
にあっては、ポリエチレンフィルムを貼着して形成し
た。
【0024】剥離層11は塗布形成するものである。塗
布するものとしては、接着力調節層10との接着強度が
ある程度小さく、一方、粘着層とは強固に接着するもの
を用いる。具体的には、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体
やウレタンセルロース等の樹脂、印刷インキから顔料を
除いたワニス、もしくはシリコーン等、塗布形成できる
ものを用いことができ、タッキファイアを加えることも
可能である。剥離層の塗布量は、通常1.0〜6.0g
/m2 である。そして、塗布形成としては、印刷による
形成も含むものである。また、塗布形成された膜は、後
述する通りセン断可能である。なお、剥離層と接着力調
節層との間は、5〜150g/m2 程度の力で剥離でき
ることが望ましい。上記要件を満たす剥離層11とし
て、本実施例は、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を用
いた。
【0025】粘着層12は、剥離層11を配送品等の物
品にしっかりと貼着するためのものである。本実施例に
おいては後述するように粘着剤を用いるため、粘着層と
いう名称を用いたが、粘着剤以外、例えば感圧接着剤、
感熱接着剤もしくはディレイドタックを用いることがで
きる。感熱性接着剤及びディレイドタックを用いる場合
は、セパレーターを必要としないので、安価に物流ラベ
ルを製造できるとともに、後述する粘着層12のパター
ン形成をより容易に行うことができるというメリットを
有する。なお、本実施例にあっては、アクリル系粘着剤
を用いた。
【0026】また、本実施例にあっては、伝票2と受領
票3の左右端部となる箇所では、粘着剤のパターン状塗
布によって粘着層12を塗布していない粘着層未形成領
域16を設けており、粘着層未形成領域16は、剥離の
きっかけとなる箇所である。すなわち、粘着層未形成領
域16は、その上の基材9等を掴み、配送伝票1の中央
方向へと剥離の力を加えることができるものである。粘
着層未形成領域16の幅は、基材9の幅によって変更で
きるが、5mm以上、好ましくは1cm程度、更に、基
材9の幅が大きい場合には、2cm程度であってもよい
が、粘着層未形成領域16上の基材9等が配送品の配送
中にじゃまにならないことが必要である。ただし、粘着
層12の有無が基材9上に段差を生じさせる可能性もあ
るので、表示欄4及び5、捺印欄6及び7は粘着層未形
成領域16と粘着層12とにまたがらないようにしたほ
うがよい。なお、図1においては、捺印欄7を受領票3
の左端に形成することにより、粘着層未形成領域16上
にかからないようにしているが、これに限らず、粘着層
未形成領域16の幅を加減する、捺印欄7の位置をずら
すなどの方法がある。
【0027】そして、ミシン目8は、基材9を配送票2
と受領票3とに分割するものである。ミシン目8は、少
なくとも基材9と接着力調節層10とを貫いておればよ
く、剥離層10まで貫くか否かは任意に決定するとよ
い。なお、本実施例にあってはミシン目にて形成した
が、それには限定されず、線状に切断されていてもよい
ものである。
【0028】(実施例1)以下に本発明の実施例を示
し、本発明をより具体的に説明する。なお、図3は配送
伝票1の製造に係わるシート20の説明図、図4は粘着
層未形成領域16からの剥離状態の説明図、図5は配送
伝票1を配送伝票25上に貼着した例である。
【0029】本実施例に係わる製造方法は以下の通りで
ある。まず、基材9となる上質紙に、25μm厚のポリ
エチレンを接着剤にて貼着することによって接着力調節
層10を形成した。そして、露出している接着調節層1
0に塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を3g/m2 の厚
さで塗布して剥離層11を形成した。続いて、粘着剤を
25g/m2 の厚さで塗布して粘着層12を形成した。
前述のとおり、伝票2と受領票3の左右端部となる箇所
には、幅1cm程度で粘着層未形成領域16を形成し、
その後、粘着層12の下面にセパレータ22を貼着する
と、図3のシート20となった。
【0030】続いて、粘着層未形成領域16を2分割す
るように基材9からセパレータ22までを打ち抜き線2
1によって打ち抜き、複数枚の配送伝票1とした。この
ような配送伝票1は以下のように使用する。
【0031】まず、配送伝票1の上面には、配送先や差
し出し人、内容物、日付等配送に係わる情報もしくは配
送業者管理用のバーコード等を記載する。本実施例にお
いては、感熱転写型の印字にて前記情報を記載した。な
お、図1に示すように、本実施例においては、表示欄4
及び5の双方に配送先に係わる同一の情報を印字した。
【0032】続いて、セパレーター22を剥離した配送
伝票1を、粘着層12によって配送品へと貼着し、配送
業者へ配送品を渡す。このとき、配送業者は、伝票2の
捺印欄6に受注した証拠となる印を押し、伝票2のみを
配送伝票1から剥離する。このとき、伝票2の左端の粘
着層未形成領域16を摘むことによって、剥離のきっか
けは容易に得られる。そして、粘着層未形成領域16を
摘んだまま配送伝票1の中央方向へと力を加えていく
と、接着力調節層10と剥離層11との間で容易に剥離
していく。このとき、剥離層11の上下方向のセン断に
必要な力は、剥離層11と粘着層12との間の接着力よ
りも小さいので、図4のように、接着調節層10と粘着
層12との境界部で剥離層11は引き裂かれ、セン断が
生じる。そして、粘着層12上の剥離層11のみを配送
品上に残留させ、伝票2と接着力調節層10は損傷なく
剥離できる。なお、ミシン目8によって伝票2と受領票
3は分割されているので、受領票3も配送品上に貼着さ
れたままである。
【0033】また、剥離層11のセン断は、垂直方向や
図4のようにラベルの中央方向に向かって生じるが、こ
れは、剥離層11の層構成や剥離にかける力の大きさに
よって決定する。しかしながら、どのようにセン断して
も粘着層12が露出することはないので、不都合は全く
生じない。
【0034】そして、配送先へ配送した配送業者は、受
取人から受領票3の捺印欄7に捺印をもらう。そして、
受領票3を剥離する。ここで、受領票3は、配送票2と
同様に剥離できる。すなわち、剥離のきっかけとして受
領票3の右端の粘着層未形成領域16を摘み、配送伝票
1の中央方向へと力を加えると、剥離層11にセン断が
生じ、受領票3と接着調節層10は損傷なく剥離でき
る。そして、受取人の手元には配送品が渡されるが、該
配送品上には、剥離層11が粘着層12によって貼着さ
れた状態である。
【0035】例えば、図5のように、配送伝票1を配送
品25の開封部26上に貼着した場合、フィルムシート
とは異なり、配送品25上に残留する剥離層11はセン
断可能な層であるため損うことなく剥離することは困難
である。そのため、剥離層11に損傷がなく配送された
配送品25は、配送途中で開封等の不正のないことを証
明することとなる。そして、開封の際は、開封部26を
その貼着端27から開封していくと、開封部26の端部
28に沿って剥離層11はセン断し、引き裂かれ、配送
品25は開封できる。そして、前記開封後であっても、
粘着層12の全面は剥離層11によって保護されている
ので、粘着感がない。
【0036】また、本実施例の配送伝票1は、基材9と
して上質紙を用いているので、印字にも捺印にも適して
いる。しかしながら、もしも印字適性の悪い基材を用い
る場合は、印刷塗布によるインキ層を形成することによ
って表面を平滑にして印字適性を工場させてもよい。も
しくは、捺印特性が悪い基材を使用した場合、表面が凹
凸となる加工、例えば、フィラー(シリカ、アルミナ、
炭酸カルシウム等)とバインダーを主成分とする層を設
けたり、サンドマット等のマット加工、表面が梨地の熱
ロールによるエンボスマット加工により形成することも
可能である。また、マット加工した上に前記フィラーと
バインダーとを主成分とする層を形成してもよい。
【0037】そして、粘着層未形成領域16には粘着層
12がないことから、配送伝票1の貼着箇所の位置合わ
せが容易である。例えば図6のように、セパレーター2
2を粘着層12に貼着したままで粘着層未形成領域16
の端部と貼着領域29とを位置合わせする。続いて、粘
着層未形成領域16のaを指で支持した状態で、セパレ
ーター22をbの方向へと剥離していくとともに、露出
してくる粘着層12によって配送品25上へと接着して
いく。すると、貼着領域29内に配送伝票1を貼着する
ことができる。特に、前記開封部26上に貼着すること
によって、故意の開封を防止するときなど、一定の箇所
に貼着したい時に有効である。
【0038】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではない。例えば、前記剥離強度を調節するための
プライマー層を、接着調節層10と剥離層11との間に
設けることも可能である。該プライマー層は、例えば塗
布形成することによって基材9の下面を平滑化する接着
調節層10にフィルムシートを貼着して形成してもよい
し、フィルムシートによって基材9の下面の微細な凹凸
を覆う接着調節層10に塗布形成してもよい。もちろ
ん、接着調節層10及びプライマー層の双方をフィルム
シートの貼着や塗布により形成してもよい。
【0039】また、配送伝票1の各層を透明なものによ
って製造してもよい。もしくは、接着調節層10など、
任意の層に不透明なものを使用し、配送品上の情報の隠
蔽性をもたせてもよい。該方法としては、たとえば、塗
布形成に用いる樹脂に顔料を予め分散させておく、不透
明なフィルムシートを貼着するなどの方法がある。
【0040】そして、剥離のきっかけとしては、図7の
ように粘着層12を剥離層11の下面の全面に形成する
とともに、配送伝票1の端部において、接着調節層10
と剥離層11との間の剥離面に部分的にシリコーン樹脂
13を設けることもできる。また、剥離のきっかけを形
成する箇所も、配送伝票1の端部に限定されるものでは
ない。例えば、図8のように、配送票2と受領票3の境
界において基材9と接着層10を切り抜くことによっ
て、剥離のきっかけとしてもよい。もしくは、図9のよ
うに、粘着層未形成領域16を特に剥離のきっかけを得
づらい伝票2にのみ形成しておいてもよい。なお、図9
は、接着力調節層10を形成しない例でもある。
【0041】その他、前述した通り粘着層12の形成材
料は粘着剤に限定されるものではないが、感熱性のもの
を用いた場合、前述のように粘着層未形成領域16を設
けずに全面にわたって粘着層12を形成し、部分的に加
熱にすることによって接着しない箇所を形成し、該箇所
を剥離のきっかけとすることもできる。該部分的な加熱
のパターンとしては、例えば図10のように線状でもド
ット状でもよい。また、図9のように必ずしも配送伝票
1の左右両端に剥離のきっかけを形成する必要はなく、
一方のみでもよく、また、角部13に形成されていても
よい。
【0042】また、セパレータ22の剥離の際に、剥離
層11と接着力調節層10とを不用意に剥離してしまう
ことのないように、セパレータ22は粘着層12よりも
大きくする方がよく、上記実施例においては基材9と同
一大としたが、好ましくは基材9よりも大きい方がよ
い。このように、セパレータ22を大きくすると、剥離
層11と接着力調節層10との間に力を加えることなく
容易にセパレータ22を剥離することができる。
【0043】そして、上記実施例において、物流ラベル
の貼着対象物となる物品は封筒状の配送品としている
が、それに限定されることなく、ダンボール等の箱もし
くは回覧用紙のように紙1枚であってもよい。
【0044】また、上記実施例において、基材は全て剥
離する形状としているが、基材の一部を配送品上に残留
させる形状であってもよい。例えば受領票の隣に管理票
を形成し、必要に応じて配送票及び受領票と同様に配送
先や差出人に係わる情報を記載しておく。そして、受領
票を剥離した後、残留する管理票によって受取人が差出
人を確認できるようにしてもよい。この場合、伝票、受
領票と管理票との同一の管理情報、例えば同一の番号を
記入しておくことにより、受取人からの苦情等への対応
が容易となる。なお、このような場合、残留する管理票
は、図6の開封部26にかからないように貼着する方が
よい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の物流ラベ
ルによれば、基材を剥離した後に残留する剥離層はコー
ティングにより形成されており、セン断可能であるため
引き裂き可能であることから、配送品の開封部に貼着し
ても開封は手で容易に行うことができ、また不正の開封
も発見できる。更に、剥離可能な接着の方法が塗布によ
るため、形成が容易である。
【0046】特に、請求項2記載の物流ラベルは、受取
作業に係わる基材の剥離や、開封に係わるセン断の作業
をスムーズに行うことができる。
【0047】また、請求項3は、剥離のきっかけが形成
されているので、たとえ手袋をしている時のように、細
かい作業が困難な場合でも剥離作業を容易に行うことが
できる。
【0048】更に、請求項4及び5は、セパレーターの
剥離のきっかけが形成されているので、物流ラベルの貼
着に係わる作業も簡単である。
【0049】そして、請求項6は、剥離層の剥離強度の
調節が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる物流ラベルの平面図
【図2】図1におけるX−X’線断面図である。
【図3】本発明の物流ラベルの製造に係わるシートの説
明図である。
【図4】本発明の物流ラベルの剥離のきっかけ及び剥離
に係わる説明図である。
【図5】本発明の物流ラベルを配送品に貼着した説明図
である。
【図6】本発明の物流ラベルの貼着に係わる説明図であ
る。
【図7】本発明の物流ラベルの剥離のきっかけに係わる
説明図である。
【図8】本発明の物流ラベルの剥離のきっかけに係わる
説明図である。
【図9】本発明の物流ラベルの剥離のきっかけに係わる
説明図である。
【図10】本発明の物流ラベルの配送品への貼着例であ
る。
【図11】従来の配送伝票の配送品への貼着例である。
【符号の説明】
1…配送伝票、2…伝票、3…受領票、4,5…表示
欄、6,7…捺印欄、8…ミシン目、9…基材、10…
接着力調節層、11…剥離層、12…粘着層、13…シ
リコーン樹脂、16…粘着層未形成領域、20…シー
ト、22…セパレーター、25…配送品、26…開封
部、27…貼着端、29…貼着領域、31…封筒、32
…蓋、33…端部、34…端、35…配送伝票

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物品の送付に係わる情報を上面に表示する
    ための基材と、該基材の下面に剥離可能に形成されるこ
    とによって、前記基材との層間での剥離が可能である剥
    離層と、該剥離層の下面に形成される接着手段層の3層
    を有しており、物品の送付に際して該物品に貼着され、
    送付先にて基材のみが剥離される物流ラベルであって、
    前記剥離層は、コーティング法により形成されており、
    かつ、セン断が可能であることを特徴とする物流ラベ
    ル。
  2. 【請求項2】前記接着手段層の接着強度が、前記剥離層
    のセン断に必要な力をAとし、剥離層と接着手段層との
    接着強度をBとし、物品と接着手段層との接着強度Cと
    するとき、A<B,Cを満たすものであることを特徴と
    する請求項1記載の物流ラベル。
  3. 【請求項3】前記剥離層の下面は、前記接着手段層が任
    意のパターン状に形成されていることによって、接着部
    と非接着部とが分割形成されており、かつ、剥離層の少
    なくとも1つの端部の下面が非接着部であることを特徴
    とする請求項1ないし2記載の物流ラベル。
  4. 【請求項4】前記接着手段層の下面がセパレーターで保
    護されており、かつ、セパレーターが接着手段層よりも
    大きいことを特徴とする請求項1ないし3記載の物流ラ
    ベル。
  5. 【請求項5】前記セパレーターが基材よりも大きいこと
    を特徴とする請求項4記載の物流ラベル。
  6. 【請求項6】前記基材の下面には、剥離層との疑似接着
    力を調節するための調節層が形成されていることを特徴
    とする請求項1ないし5記載の物流ラベル。
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