JP2000109761A - 基材の一部が剥離可能な粘着ラベルの製造法 - Google Patents

基材の一部が剥離可能な粘着ラベルの製造法

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JP2000109761A
JP2000109761A JP10286549A JP28654998A JP2000109761A JP 2000109761 A JP2000109761 A JP 2000109761A JP 10286549 A JP10286549 A JP 10286549A JP 28654998 A JP28654998 A JP 28654998A JP 2000109761 A JP2000109761 A JP 2000109761A
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Yuji Shimizu
雄二 清水
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】貨物等に貼る粘着ラベルで、受取印を押して貰
う部分を剥がして分離できるものを、従来、印刷上の問
題が多かったのを回避できる製造法を提供する。 【解決手段】2枚の基材1、3を使用し、下方の基材3
で剥離性層2に続く中間層4と粘着剤層5とを分離した
ので、従来のように、印刷を「鏡像」で印刷したり、絵
柄を印刷した後、紫外線等で固化させる必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対象となる物品に
ラベルを貼った後、その基材の一部を剥がして、別の目
的に使用するのに適した特殊な構造の粘着ラベルを製造
する製造法に関するものである。本発明の製造法を大別
すると、一方は、上下の2枚の基材の貼り合わせをドラ
イラミネートによって行なう方法であり、また、他方
は、上下の2枚の基材の貼り合わせをウェットラミネー
トによって行なうものである。本発明の製造法によって
得られる粘着ラベルは、集荷業者、運送業者、もしくは
配達業者が、顧客から引き受けた種々の荷姿の貨物に貼
って使用するのに、特に適したものである。
【0002】
【従来の技術】商品が多くの経路を経て流通したり、個
々の貨物が多くの輸送拠点を経由して輸送されたり、あ
るいは素材が多くの工程を経て加工される製造業関係等
では、情報の管理が非常に重要である。各拠点では、流
れている物品に関する情報を把握して輸送条件・経路の
選択を行なったり、素材や仕様にって加工条件を変える
等を行なう必要があるためである。また、上記の各拠点
では、新たに発生する情報を追加入力する必要もあり、
所定の様式のラベルが必要であるし、ラベルのコピーの
保管も必要である。
【0003】このため、従来は複数枚の伝票を重ねて帳
合いする事により1組の伝票を作成し、最初に所定事項
を記入して物品に貼り、各拠点毎に、情報を確認し、追
加記入し、表側から1枚ずつめくって分離し、保管する
等の作業を行っていた。しかし、多数枚の用紙が帳合い
された伝票は、厚みが増すため、保管時にも使用時にも
不便である。また、最近は、伝票のバーコードを読み取
るだけで、情報の把握が可能なシステムが出現してお
り、多数枚の伝票を必ずしも要しないこともある。さら
にまた、手書きによらず、ノンインパクトプリンターに
よる一括印字を行ないたいとの要請もある。
【0004】これらの状況を踏まえて、発明者は先に、
1枚の基材を、2つの部分に分離可能に作成し、一方を
配達先の住所・氏名等を印字して物品に貼るための荷札
の部分とし、他方を配達先で受取印を押印して貰うため
の通称、「判取り」の部分としたものを提案した。この
ものを使用するときは、まず、シート全体を物品に貼り
付けて配達先に配達し、配達先において認印を押して貰
った「判取り」の部分を分離して持ち帰るものである
(特開平9−327985号)。この配送伝票は、基材
が1枚で済む上、上記したような欠点をすべて解消する
ものであるが、製造法上、なお、若干の問題を残してい
る。
【0005】上記の公報に記載されたものは、例えば、
上から、基材/一部に設けた剥離性層/中間層/絵柄印
刷層/粘着剤層/剥離性シート(記号「/」は、その前
後にある層どうしが積層されている事を示す。)からな
るものであるが、基材の一部を剥離しても情報が残るよ
うに、中間層を透明なものとし、絵柄印刷層を設けよう
とすると、左右が反対になった「鏡像」の印刷用版を作
成しなければならず、また、絵柄印刷層上に粘着剤層を
形成しなけらればならないため、粘着剤層形成前に紫外
線照射等により、完全に固化させておく必要があった。
更に又、絵柄印刷層形成時のインキのタックが強いと印
刷時に剥離性層と中間層の間が剥離する恐れがあり、イ
ンキのタックの管理が必要であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、従
来技術において、絵柄印刷層を設けようとすると、左右
が反対になった「鏡像」の印刷用版を作成しなければな
らない欠点、絵柄印刷層を粘着剤層形成前に紫外線照射
等により完全に固化させなければならない欠点、更に
は、印刷用インキのタックの管理が必要な欠点を取り除
ける粘着ラベルの製造法を提供する事である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明においては、従
来、基材が1枚であったのに代え、基材を2枚用いる事
により、中間層と粘着剤層とを一方の基材で遮断するこ
とにより、上記の従来技術における問題点を改善するこ
とができた。
【0008】請求項1の発明は、上方の基材と下方の基
材との2枚の基材とが、上方の基材の一部が剥離可能に
接着され、下方の基材の下側の面には粘着剤層を有する
粘着ラベルを、下記(1)、(2)及び(3)の工程を
行ない、ただし、(1)及び(2)の各工程は必ずこの
順に行なうことにより製造することを特徴とする、基材
の一部が剥離可能な粘着ラベルの製造法に関するもので
ある。 (1)上方の基材の下側の面の一部に剥離性層を設ける
工程、 (2)前記前記剥離性層を形成した前記基材の、剥離性
層を含む下側の面の全面、及び/又は下方の基材の上側
の面に中間層形成用の樹脂組成物を塗布し、塗布後、乾
燥させた後、上方の基材の下方の面の側と、下方の基材
の上方の面とが相対するようにして両者を重ね合わせて
熱圧着することにより、下方の基材上に上方の基材を貼
り合わせる工程。 (3)前記下方の基材の下側の面に、粘着剤層及び剥離
性シートをこの順に積層する工程。
【0009】請求項2の発明は、上方の基材と下方の基
材との2枚の基材とが、上方の基材の一部が剥離可能に
接着され、下方の基材の下側の面には粘着剤層を有する
粘着ラベルを、下記(1)、(2)及び(3)の工程を
行ない、ただし、(1)及び(2)の各工程は必ずこの
順に行なうことにより製造することを特徴とする、基材
の一部が剥離可能な粘着ラベルの製造法に関するもので
ある。 (1)上方の基材の下側の面の一部に剥離性層を設ける
工程、 (2)前記前記剥離性層を形成した前記基材の、剥離性
層を含む下側の面の全面、及び/又は下方の基材の上側
の面に中間層形成用の樹脂組成物を塗布し、塗布後、乾
燥させる事無く直ちに、上方の基材の下方の面の側と、
下方の基材の上方の面とが相対するようにして両者を重
ね合わせて圧着することにより、下方の基材上に上方の
基材を貼り合わせる工程。 (3)前記下方の基材の下側の面に、粘着剤層及び剥離
性シートをこの順に積層する工程。
【0010】
【発明の実施の形態】図面を引用しながら、本発明の製
造法を説明する。図1に示す方法では、上方の基材1に
加工する流れと、下方の基材3に加工する流れとに分か
れて進行し、後に合流し、その後粘着加工を施すもので
ある。まず、上方の基材1には、その下側の面の向かっ
て右側の半分にのみ、剥離性層2が積層される。この剥
離性層2は、例えば、基材1には貼り付いているが、次
層である中間層との接着力が低いため、剥離性層2と中
間層4との間で剥離するものであってもよいし、あるい
は、剥離性層2自体の層間強度が弱いために層間で剥離
するものや、剥離性層2が中間層4側に強く接着してお
り、基材1との間の接着強度が弱いものであってもよ
い。要は、剥離性層2の存在により、剥離が確実かつ容
易になればよい。
【0011】基材1は、荷札や「判取り」の機能を持た
せることができ、印刷機械による印刷やコンピュータ端
末による印字が施される事が普通である。貨物の輸送等
の場合に使用する「配送伝票」の場合、上質紙等の紙が
使われる事が普通だが、感熱記録紙、感圧複写紙等の機
能を持った機能紙は勿論、プラスチックフィルム、金属
箔等、フレキシブルなシートであれは、原則として使用
でき、使用用途によって使い分けるとよい。
【0012】印刷機械による印刷やコンピュータ端末に
よる印字、手書き、押印などの様々な情報記録の手法が
適用されるので、これらの手法が適用されたときに文字
がにじんだり、弾かれたりする事の無いよう、基材1の
素材としては、印刷適性、印字適性、筆記適性、又は捺
印適性を備えたものを選んで使用するとよい。
【0013】なお、上方の基材1が、このように情報を
記録するためのものであるのに対して、下方の基材3
は、粘着ラベルの強度を維持し、また、粘着剤を塗布す
る際の直接の基材となるものである。ただ、下方の基材
3は、上方の基材2を剥離した後には、中間層4を通し
て上側から見えるようになる事が普通なので、下方の基
材3にも情報を持たせることができ、従って、下方の基
材3としては、上方の基材1と同様のものを使用する事
ができる。好ましい一例として、基材1に感熱記録紙を
使用し、下方の基材3に上質紙を使用する事が挙げられ
る。印刷した項目や欄を見えやすくする意味で、基材1
および3としては、下地隠蔽性のあるものを使用する事
が好ましく、色彩は特に問わないが、使いやすさからす
れば、白色又は他の色であって明度の高いものが好まし
い。
【0014】剥離性層2を形成するのに使用する具体的
な材料としては、ワックス系もしくはシリコーン系の剥
離剤を含むインキ、又はコーティング剤、PVA−LA
(ポリビニルアルコール−長鎖アルキルイソシアネート
付加物)系、アクリル樹脂、ポリエチレンイミン系等が
挙げられるが、その他にも、中間層4に対して剥離性を
示すものであればよい。これらの素材は、単独もしくは
混合した後、適当な溶剤で希釈し、公知の方法により、
基材1の下側の面の所定の側に塗布し、乾燥して剥離性
層2とする。塗布する方法としては、凸版印刷、オフセ
ット印刷、グラビア印刷、又はフレキソ印刷等の印刷方
式、グラビアコーティング、又はロールコーティング等
のコーティング方式等による。
【0015】下側の一部に剥離性層2を形成した基材1
の、剥離性層2を含む下方の全面に中間層4を形成す
る。中間層4を構成する素材は、後述するように、樹脂
組成物である。中間層4を形成する際に、樹脂組成物を
適用する部位は、これ以外に、下方の基材3の上側の面
であってもよく、これらの面のいずれか一方で足りる筈
だが、接着を確実にする意味で両方の面であってもよ
い。図1中、中間層4を破線で示してある8は、必ず、
両方にあるとは言えないためである。
【0016】中間層4を形成するのに使用する具体的な
材料としては、ポリウレタン樹脂等のウレタン系樹脂、
アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、酢酸ビニル共重合
体樹脂、又はポリビニルアルコール樹脂等の熱可塑性樹
脂、NR、SBR等の天然ゴム又は合成ゴム、PVA−
LA(ポリビニルアルコール−長鎖アルキルイソシアネ
ート付加物)又はエポキシ等の熱硬化性樹脂等が挙げら
れる。
【0017】これらの中間層形成用の材料は、単独もし
くは混合して使用し、あるいはさらに、必要に応じ、硬
化剤、架橋剤、顔料等を添加し、溶剤、希釈剤等と共に
混練して樹脂組成物とした後、下側の一部に剥離性層2
を形成した基材1の、剥離性層2を含む下方の全面に塗
布又は全面均一に印刷して中間層4とする。塗布、又は
印刷の方式としては、凸版印刷、オフセット印刷、グラ
ビア印刷、又はフレキソ印刷等の印刷方式、グラビアコ
ーティング、又はロールコーティング等のコーティング
方式等による。
【0018】中間層4の厚みとしては、樹脂組成物を適
用する部位が、下方の基材3の上側の面の全面か、下側
の一部に剥離性層2を形成した基材1の剥離性層2を含
む下方の全面のいずれかに塗布するか、又は両方に塗布
するかにもよるが、乾燥固化させたとすれば、0.5μ
m〜30μm程度であることが好ましい。下限未満の厚
みでは中間層4の樹脂の量が不足し、接着力が不充分と
なるし、上限を超える厚みでは、乾燥が十分できない
上、厚みを増やしても接着力が向上しない。なお、中間
層4を着色することもできるが、着色により下層が隠蔽
され、下層に印刷した場合に見えにくい事も予想される
ので、着色の度合いや中間層の厚みを考慮して、下層を
隠蔽しないようにするとよい。
【0019】別に、基材3に対して、中間層形成用樹脂
組成物を適用し、あるいは適用せずに、基材3の上方
に、下側の一部に剥離性層2を形成した基材1の下方を
向けて重ね合わせ、両者を貼り合わせる。このとき、中
間層形成用樹脂組成物の適用後、一旦乾燥させて固化さ
せた後、改めて加熱して圧着する加熱圧着法による方法
と、中間層形成用樹脂組成物の適用後、時間を置かずに
直ちに、湿潤状態のまま、重ねて加圧する方法とがあ
る。前者を「ドライラミネート方式」と言い、後者を
「ウェットラミネート方式」と言う。
【0020】前者のドライラミネート方式によれば、中
間層形成用樹脂組成物中の揮発成分である溶剤や水分な
どを除去した後に行なうので、溶剤や水による製品の性
能への影響が少ない利点があるが、乾燥のための装置を
必要とする。また、後者によれば、例えば、塗布により
中間層形成用樹脂組成物を適用した後、直ちに貼れるの
で、特別な乾燥装置を使用する事無く、貼れる利点があ
り、フォーム印刷の分野で用いられるコレーター(連続
紙の帳合を行なう機械)に加圧ロールのペアを設置する
等の僅かな改良で済む。また、基材1、3が紙であれ
ば、基材への浸透により、中間層部分に溶剤、水分が留
まることによる支障を回避できる。
【0021】最後に、下方の基材5の下側の面に、粘着
剤層5と剥離性シート6を積層して粘着ラベルの完成品
とする粘着剤層5と剥離性シート6とを積層するには、
粘着剤層5を積層した後、剥離性シート6を貼ってもよ
いが、粘着剤を適用する際には、剥離性シート6の剥離
性面に粘着剤を塗布して粘着剤層5を形成し、剥離性シ
ート6ごと、貼り合わせる方法が通常行なわれており、
そのようにする事が好ましい。
【0022】粘着剤層5は、粘着ラベルを物品に貼るた
めのもので、一般的な(メタ)アクリル酸エステル類、
もしくは酢酸ビニル樹脂などの合成樹脂、又はSBRな
どのゴム系のものである。粘着剤層5は、接着及び剥離
が繰り返し可能であるものであることがより好ましく、
このようにすると、粘着ラベルを数回貼ったり剥がした
りすることが可能になる。例えば、最初は、個々の注文
に応じて発送すべき商品に粘着ラベルを貼っておき、そ
の後、同じ宛て先のものを集めて、幾つかの箱に仮に入
れておき、最後に、1個又は数個の荷姿に改めて包装し
直すような場合、一旦貼った粘着ラベルを剥がし、他に
貼り直す必要があるからである。
【0023】以上の説明では、粘着剤層5と剥離性シー
ト6の積層を最後に行なったが、これらの層の積層は、
下方の基材3の下側に行われる加工であって、基材3の
上側への加工や、別の基材である上方の基材1への加工
に対しては、あまり影響がないので、図2に示すよう
に、下方の基材3の下側の面に予め粘着剤層5と剥離性
シート6を積層しておき、その後、下方の基材の上側の
面及び/又は剥離性層2を下側に伴った上方の基材1の
下方の面に中間層形成用樹脂組成物を適用し、貼り合わ
せてもよい。
【0024】本発明の製造法には、更に、幾つかの方法
を付加することができる。まず、上方の基材1は、下に
剥離性層2を伴っていて、その部分を剥がすことができ
るが、剥離性層2のある部分と無い分との境界にミシン
目を施すことにより、剥離して分離することが、より容
易になる。ミシン目は中間層4に到達していることが好
ましいが、剥離性層2に到達していれば足りる。ミシン
目でなく、ハーフカット、筋押しなどであってもよい。
【0025】ミシン目は破線状に形成するものであるた
め、基材1を横断して形成する際には、紙の端の部分で
紙を分断するかつないでおくかを選ぶことができる。分
断しておくと分離は容器になるが、若干破れやすくな
る。つないでおくと、不用意に破れることは防止できる
が、若干破りにくくなる傾向があるので、基材1の強度
や分離する際に必要な力の大きさ、あるいは使用される
状況等を考慮して、選択するとよい。
【0026】ミシン目、ハーフカット、筋押し等を形成
する位置は、図1や図2で言うと、剥離性層2がある部
分と無い部分との境界よりも、若干向かって右側寄り、
即ち、剥離性層2が確実にある部分に形成した方が、剥
離が確実に行なえ、また、剥離性層2を形成する位置の
ズレが生じて、剥離性層2の無い部分にミシン目、ハー
フカット、筋押し等を形成する事を防止できる。ミシン
目、ハーフカット、筋押し等を形成する時期について
は、剥離性層2、更には中間層4に到達する方がよいの
で、中間層4を形成する際に、乾燥固化が確認されてか
ら、ミシン目、ハーフカット、筋押し等を形成するとよ
い。
【0027】本発明の製造法には、印刷工程を付加する
ことができる。既に述べてきたとおり、基材1の上側の
面は、粘着ラベルを物品に貼ったときに人目に触れる部
分であり、物品の内容、記入した日時、発送予定日、期
限等の日限に関するもの、発送手段や輸送・梱包等の指
定等、様々な情報が書き込まれる可能性がある。通常、
このような種々の情報を記載する際には、所定の項目を
所定の位置に記載するために罫線等で囲んだ欄や、その
部分の記載が何を表すかを示す項目名等が必要になる。
この他、粘着ラベルを取り扱う輸送会社の会社名や粘着
ラベル毎の一連番号、バーコード等がある。これらは、
1つの種類の粘着ラベルには共通な事項であるので、印
刷により形成しておく。印刷は、オフセット印刷で行わ
れる事が多いが、活版印刷、グラビア印刷、ゴム凸版印
刷、フレキソ印刷等の公知の印刷手法を利用して行な
う。
【0028】本発明で得られる粘着ラベルの最も勧めら
れるべき利用形態は、貨物の輸送の際に貨物に貼り、届
け先で認め印を押して貰った部分を分離して持ち帰る事
である。この利用形態に適するために、基材1の上側の
面には、下側に剥離性層2の無い部分に相当する部分に
は、貼付票として届け先に残すべき情報を盛っておき、
剥離性層2のある部分に相当する部分には、その輸送を
特定できる情報と認め印を押して貰うための用の押印欄
を印刷により設け、また、認め印を押して貰った部分を
「判取り」として持ち帰るために分離が容易になるよ
う、ミシン目等をその境界に設けておく。
【0029】下側に剥離性層2が無い部分は、その貨物
に貼り付けられたまま、届け先に提供される貼付票の役
割を果たすので、輸送の途中で最も重要な情報である届
け先の住所、氏名、郵便番号、電話番号等の欄、配達日
や時刻の指定の欄、ラベルの一連番号、バーコード、輸
送ルートを示す記号等を始め、届け先にとっても重要な
送り主の住所、氏名、郵便番号、電話番号等の欄、記入
日付等の欄が設けられる。
【0030】下側に剥離性層2がある部分は、押印して
貰った後、剥がして輸送の担当者が持ち帰る「判取り」
の役割を果たすので、押印欄の他に、その一件の輸送を
特定できるデータを備えておく事が多く、貼付票に盛ら
れる情報とほぼ同質な情報が必要に応じて簡略化されて
盛られているのが普通である。これらの印刷は基材1に
対し、いつでも行なうことができるが、印刷される対象
が薄くて、厚みが均一な方が印刷しやすいため、剥離性
層2の形成に先立って行なうのがよい。
【0031】また、印刷は下方の基材3に対しても行な
うことができる。剥離性層2を介して剥離可能になって
いる部分を剥がして除去すると、下方の基材3の上側に
は、中間層4が残っているだけなので(剥離性層2も残
る場合もある)、合成樹脂のみで中間層4が構成されて
いれば、透明であるのが普通であるから、むしろ、上方
の基材1が剥がされる部分には、印刷しておかないと、
何も印刷、印字等がなされていない基材3が見えて不自
然である。
【0032】例えば、前述した種々の欄を、下側に剥離
性層2が無い部分と、下側に剥離性層2がある部分とに
分けて形成しておき、基材1及び基材3をいずれも前述
した機能紙で構成しておけば、「判取り」の部分を剥が
しても、その部分に盛られていた情報を下層である基材
3の上側にも形成しておけるので、「判取り」の部分の
持ち帰りによって、届け先に残る情報量が減る事がな
く、十分に確保される利点が生じる。
【0033】これとは別に、下方の基材3の上側には、
全く別の情報を盛って置く事も差し支えなく、届け先へ
の一般的な連絡事項や謝辞、問い合わせに関する情報を
印刷しておいてもよい。なお、基材3の上側に印刷でき
るため、従来の基材3を欠く、基材/一部に設けた剥離
性層/中間層/絵柄印刷層/粘着剤層/剥離性シートの
構成におけるように、基材側から見えるようにするた
め、絵柄印刷層を左右が反対になった「鏡像」の印刷用
版を使用して印刷する必要がなく、通常の印刷用版を使
用して印刷すればよい。
【0034】
【発明の効果】請求項1、請求項2のいずれの発明によ
っても、従来の発明における中間層と粘着剤層とを別の
基材により遮断して製造するために、最表面への印刷以
外に下層に印刷しようとする際に、下方の基材の上側に
印刷でき、左右が反対になった「鏡像」の印刷用版を作
成して使用する必要がなく、通常の印刷用版が使用でき
る上、印刷の対象は下方の基材であるので、インキのタ
ックによる影響も生じない。また、粘着剤層は下方の基
材の下側に形成すればよいので、絵柄印刷層を紫外線照
射等により完全に固化させておく必要もなく、通常の印
刷で済む。更に、以上のような従来技術の問題を回避で
きるだけでなく、それぞれの層の積層を行なう際に、そ
れ自体は確立された制約の少ない方法を組み合わせて行
なえるため、生産上の困難が生じる事がなく、安定な製
造が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の製造法の一態様を示す図であ
る。
【図2】図2は本発明の製造法の一態様を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 上方の基材 2 剥離性層 3 下方の基材 4 中間層 5 粘着剤層 6 剥離性シート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方の基材と下方の基材との2枚の基材
    とが、上方の基材の一部が剥離可能に接着され、下方の
    基材の下側の面には粘着剤層を有する粘着ラベルを、下
    記(1)(2)及び(3)の工程を行ない、ただし、
    (1)及び(2)の各工程は必ずこの順に行なうことに
    より製造することを特徴とする、基材の一部が剥離可能
    な粘着ラベルの製造法。 (1)上方の基材の下側の面の一部に剥離性層を設ける
    工程、 (2)前記剥離性層を形成した前記基材の、剥離性層を
    含む下側の面の全面、及び/又は下方の基材の上側の面
    に中間層形成用の樹脂組成物を塗布し、塗布後、乾燥さ
    せた後、上方の基材の下方の面の側と、下方の基材の上
    方の面とが相対するようにして両者を重ね合わせて熱圧
    着することにより、下方の基材上に上方の基材を貼り合
    わせる工程。 (3)前記下方の基材の下側の面に、粘着剤層及び剥離
    性シートをこの順に積層する工程。
  2. 【請求項2】 上方の基材と下方の基材との2枚の基材
    とが、上方の基材の一部が剥離可能に接着され、下方の
    基材の下側の面には粘着剤層を有する粘着ラベルを、下
    記(1)(2)及び(3)の工程を行ない、ただし、
    (1)及び(2)の各工程は必ずこの順に行なうことに
    より製造することを特徴とする、基材の一部が剥離可能
    な粘着ラベルの製造法。 (1)上方の基材の下側の面の一部に剥離性層を設ける
    工程、 (2)前記剥離性層を形成した前記基材の、剥離性層を
    含む下側の面の全面、及び/又は下方の基材の上側の面
    に中間層形成用の樹脂組成物を塗布し、塗布後、乾燥さ
    せる事無く直ちに、上方の基材の下方の面の側と、下方
    の基材の上方の面とが相対するようにして両者を重ね合
    わせて圧着することにより、下方の基材上に上方の基材
    を貼り合わせる工程。 (3)前記下方の基材の下側の面に、粘着剤層及び剥離
    性シートをこの順に積層する工程。
JP10286549A 1998-10-08 1998-10-08 基材の一部が剥離可能な粘着ラベルの製造法 Pending JP2000109761A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002149066A (ja) * 2000-11-14 2002-05-22 Sato Corp 多層ラベル
JP2003048294A (ja) * 2001-08-08 2003-02-18 Dainippon Printing Co Ltd ウエットラミネート方式による重ね合わせシート

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