JP3291650B2 - カール防止機能を有する複層表示体 - Google Patents

カール防止機能を有する複層表示体

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複層表示体に係り、
特に表面側の表示シートに剥離後のカールを生じないよ
うになされた複層表示体に関する。
【0002】
【従来の技術および解決すべき課題】表面上にそれぞれ
の表示記載を有する複数の表示シートを互いに剥離可能
に結合し、上側の表示シートを剥離することにより下側
の表示シート上の記載を読取れるようにした複層表示体
は従来からラベルや配送伝票等に広く用いられている。
このような複層表示体においてはたとえば被着体に感圧
性接着剤層で接着された状態から上側の表示シートを商
品の特定の流通段階で剥離させて下側の表示シートの記
載が現れるようにし、剥離された上側の表示シートはた
とえば商品の配送/管理等のために整理保管される。
【0003】この形式の複層表示体では上側の表示シー
ト下側の表示シートとの間をいわゆる疑似接着によって
剥離可能に結合したものが多く用いられているが、この
ような複層表示体では上側の表示シートを剥離させた後
でこのシートに大きなカールが生じ、極端な場合にはシ
ートがロ−ル状に丸まってしまうためこれを整理保管す
ることが困難であった。
【0004】このようなカールは表示体の製造の際にシ
ート間の剥離強度を小さくすればカールはある程度防止
できるが、一定値以上の剥離強度を備えていないと複層
表示体の製造加工工程や使用中にシート間のはがれが生
じやすくなる。また上側のシートの剛性を高めることに
よってもカールは抑制できるが、そのために厚みを増加
させると下側のシートとの円滑な密着性が得られ難くな
り、また原料コストの点でも制約がある。
【0005】このような複層表示体の剥離後に生じるカ
ールは剥離中のシートの各部分に剥離による折曲力が作
用してシートに巻きぐせがつくことによるものと考えら
れる。したがって何らかの簡単な手段によって剥離中の
シートに及ぼされる作用力を緩和させカールを有効に防
止できるようになされた積層表示体の提供が望まれてい
た。
【0006】
【課題を解決する手段】前記の本発明の課題は、表面に
表示域を形成した第一の表示シートと、表面に表示域を
形成し前記第一の表示シートの裏面に結合された第二の
表示シートと、前記第二の表示シートの裏面に塗工した
感圧性接着剤層を介して仮着された剥離紙とかなり、
前記第一の表示シートが前記第二の表示シートから剥離
可能になされている複層表示体において、前記第二の表
示シートの裏面に対して形成される前記感圧性接着剤層
に第一の表示シートの剥離方向に沿って部分的に非接着
域を形成したことを特徴とするカール防止機能を有する
複層表示体によって解決される。
【0007】
【発明の実施態様】本発明における複層表示体はその基
本的な積層構造として表面に表示域を形成した第一の表
示シートと、表面に表示域を形成し前記第一の表示シー
トの裏面に結合された第二の表示シートと、前記第二の
表示シートの裏面に塗工した感圧性接着剤層を介して仮
着された剥離紙とを有し、前記第一の表示シートが前記
第二の表示シートから剥離可能になされている。
【0008】前記第一の表示シートおよび前記第二の表
示シートの表面にはラベル又は配送伝票等としての夫々
の所定の事項が印刷もしくは記載されており、たとえば
商品の出荷時に感圧性接着剤層によって被着体(商品)
の表面に接着された状態では、上側の第一の表示シート
が商品の内容表示等のために用いられる。次いでたとえ
ばこの商品から配送センタ等において表面の第一の表示
シートが剥離されると、第二の表示シートが商品に貼着
されて残り、以降の商品流通経路ではこの表示シートが
商品の内容や配送先を示す機能を果たす。
【0009】複層表示体においては、上側の第一の表示
シートを下側の第二の表示シートに対して剥離可能に結
合させる構成としては通常たとえば次の二つの形式のも
のが用いられている。
【0010】図1に示すように、第二の表示シート2を
たとえば薄葉紙等の紙基材で形成し、これに対してポリ
エチレン等の熱可塑性樹脂からなる第一の表示シート1
を溶融状態で供給して冷却固化させ、両者を剥離境界面
Sに沿って剥離可能に結合させ、第二のシート2の下面
を感圧性接着剤層4を介して剥離紙3に対して仮着した
構造(二層型)。
【0011】第一の表示シートおよび第二の表示シート
を互いに異なった熱可塑性樹脂フィルムによって夫々形
成し、これらの間に結合層としての溶融状態の熱可塑性
樹脂を供給して両シートを剥離可能なように結合し、第
二の表示シートを感圧性接着剤層を介して剥離紙に対し
て仮着する構造(三層型:図示せず)。
【0012】第一および第二の表示シート1、2の間で
は溶融状態の熱可塑性樹脂が冷却、固化されて剥離境界
面Sが生じ、樹脂の溶融温度をたとえば280〜300
℃とすることにより常時はシート1、2が互いに密着
し、必要に応じて軽い抵抗感で剥離される程度の剥離強
度が得られる。
【0013】こゝで本発明においては前記第二の表示シ
ート2の裏面の感圧性接着剤層4を従来のように全面に
わたって形成する代わりに、図2および図3に示すよう
に少なくともその一部に所定のパターンで非接着域4A
を形成する。この非接着域4Aは第二の表示シート2の
裏面を示す図3に見られるように、たとえば第一の表示
シート1が第二の表示シート2から剥離される方向の両
端部にのみ感圧性接着剤の接着域4Bを塗工することに
よってシートのほゞ中央部分に糊抜き部分として形成す
る。
【0014】このような形態の複層表示体で第一の表示
シート1を第二の表示シート2より図2中左端部から剥
離する際の状態を従来の表示体の場合と比較して図4、
図5に示す。
【0015】図4に示すように、従来の積層表示体で第
一の表示シート1を第二の表示シート2から剥離する際
には、剥離中の各位置で第一の表示シート1がたとえば
約90°もしくは其れ以下の鋭角θ1 で折曲力を受けな
がら剥離され、それによって剥離後にシート全体として
巻きぐせが生じる。これに対して本発明の複層表示体で
は、図5に示すように、第一の表示シート1を剥離させ
る際に、非接着域4Aで下側の第二の表示シート2がこ
れにともなって上方に移動するので各剥離位置での第一
の表示シ−ト1の折曲角度は前記角度θ1 よりもその分
だけ大きな角度θ2 となり、シ−トの折曲の度合いが緩
和されて巻きぐせが減少する。第一の表示シート1 が従
来と同様な鋭角θ1 で曲げられるのは第二の表示シート
2の下方に感圧性接着剤層4が塗工されている両端部の
みである。
【0016】このようにして、第一の表示シート1を第
二の表示シート2から引起こして剥離して行く過程にお
いて、第二の表示シート2の非接着域4Aの部分のこれ
に対応する上方へのたわみによって各剥離位置で第一の
表示シート1に作用する屈曲の度合いが減少するので、
第一の表示シート1は剥離の全過程を通して急激に折曲
を受けずに剥離されることになり、剥離後にカールを生
じる度合いが著しく抑止される。
【0017】全体の複層表示体の被着体への本来の接着
力をできるだけ保持しながらカール防止機能を効果的に
得る目的のためには、前記のように非接着域4Aを第一
のシート1を剥離する方向と直交する向きに延出する平
行な線状パターンとして所定間隔で設けることが好まし
い。このようなパターンは感圧性接着剤層4の有効接着
面積が減少する割にはその全体としての接着力を比較的
大きく保持することができる。このようなパターンとし
ては前記図3に示すものの他図6に示すストライプ状の
パターンでもよく、剥離方向について非接着域を形成す
るものであればスポット状その他の任意のパターンでよ
い。
【0018】非接着域の形成方法としては前記のように
接着剤を部分的に形成する(ノリ抜き)他、接着剤の塗
布面に対して透明インクによる印刷層を形成して接着力
を低下させるようにしてもよい。
【0019】また剥離紙のほゞ中央部に表示シート1
の剥離方向に沿って凸状のストライプ形状をエンボスな
どによって形成しておくことも有効であり、また剥離紙
には背割りを形成しておくことが好ましい。
【0020】
【実施例】表面に所定事項を印刷した第二の表示シート
2としての薄葉紙(坪量50g/m2 )に対してポリエ
チレンを約290℃の温度で押出して約20μmの厚さ
で剥離可能に結合させて第一の表示シート1とし、この
表面に所定事項を印刷した。
【0021】この第二の表示シート2の裏面には保護用
の剥離紙3を感圧性接着剤4の接着域4Bを介して結合
させた。本実施例では表示シート1を剥離する方向の両
端部にのみこの方向と直交する向きの感圧性接着剤の接
着域4Bをストライプ状に形成した(その他の中央部分
をノリ抜きとして非接着域4Aを形成した)。両端の接
着剤層4のストライプの巾方向寸法は、図2、図3に示
す左右方向寸法が10cmの複層表示体に対して夫々約
1.5cm巾とし、中央のノリ抜き部分の寸法を7cm
とした。
【0022】このようは複層表示体を商品の表面に感圧
性接着剤層を介して接着し,商品の内容等を第一の表示
シート1の記載によって表示する。次いでこの複層表示
体を貼付した商品をたとえば集配センタで処理する際
に、複層表示体の表面の第一表示シート1を下方の第二
の表示シート2から剥離する。このとき第一の表示シー
ト1を剥離するさいには、前記のように下方の第二の表
示シート2が非接着域4Aに対応する部分でこれに追随
して上方に湾曲し、これによって第一の表示シート1の
剥離時の折曲角度が緩和される。したがって、これによ
って第一の表示シート1は急激に曲げられることなく剥
離されるので、剥離方向の両端部以外ではほとんど巻き
ぐせがつかない。剥離直後の表示シートを水平面におい
た場合、接着域4Bが存在する両端部のみが水平面から
約2cmの反りを生じているだけで全体としてはカール
が抑制され、従来のようにロール状に丸まることがな
く、これらのシートを多数揃えて整理/保管する際の扱
いが容易となる。
【0023】以上本発明を図示の具体例について説明し
たが、本発明は被着体の表面に対して感圧性接着剤層に
よって貼着される表示体であってその表示シートが互い
に剥離可能な二層のシートからなる複層表示体であれば
任意の形式のものに適用することができる。たとえば実
施例において第一の表示シートを薄葉紙とし第二の表示
シートをポリエチレンとしてもよく、またこの表示体は
複層表示形式のものであれば、配送伝票、表示ラベル等
用途に応じて種々の形態とすることができる。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば複数の表示シートを用い
た剥離可能な複層表示体において、複層表示体を被着体
に接着する感圧性接着剤層の一部に表示シートの剥離方
向に関して所定のパターンの非接着域を形成してあるの
で、表側の表示シートを剥離する際にシートが各剥離位
置で急激に屈曲されず、それによって剥離された表示シ
ートのカールを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の複層表示体の積層構造を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の複層表示体の積層構造を示す断面図で
ある。
【図3】本発明の複層表示体の感圧性接着剤層層におけ
る非接着域のパターンの例を示す説明図である。
【図4】従来の複層表示体の表示シートの剥離状態を示
す説明図である。
【図5】本発明の複層表示体の表示シートの剥離状態を
示す説明図である。
【図6】本発明の複層表示体の感圧性接着剤における非
接着域のパターンの別の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1……第一の表示シート 2……第二の表示シート 3……剥離紙 4……感圧性接着剤層 4A…非接着域 4B…接着域 S……剥離境界面 θ1 …剥離位置での折曲角度(従来の表示体) θ2 …剥離位置での折曲角度(本発明の表示体)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B42D 11/00 - 15/10 G09F 3/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に表示域を形成した第一の表示シー
    トと、表面に表示域を形成し前記第一の表示シートの裏
    面に結合された第二の表示シートと、前記第二の表示シ
    ートの裏面に塗工した感圧性接着剤層を介して仮着され
    た剥離紙とかなり、前記第一の表示シートが前記第二
    の表示シートから剥離可能になされている複層表示体に
    おいて、前記第二の表示シートの裏面に対して形成され
    る前記感圧性接着剤層に第一の表示シートの剥離方向に
    沿って部分的に非接着域を形成したことを特徴とするカ
    ール防止機能を有する複層表示体。
  2. 【請求項2】 前記感圧性接着剤層における非接着域が
    接着剤の非塗布域である請求項1記載の複層表示体。
  3. 【請求項3】 前記感圧性接着剤層中における非接着域
    が接着剤の粘性を低下させる印刷材料層の塗工によって
    形成される請求項1記載の複層表示体。
  4. 【請求項4】 前記感圧性接着剤層の非接着域が前記第
    一の表示シートからの前記第二の表示シートの剥離方向
    に直交する線状パターンとして形成される請求項1記載
    の複層表示体。
  5. 【請求項5】 前記感圧性接着剤層の非接着域が第二の
    表示シートの剥離方向におけるほゞ中央部分に形成され
    る請求項4記載の複層表示体。
  6. 【請求項6】 前記第一の表示シートが熱可塑性樹脂か
    らなり、前記第二の表示シートが薄葉紙からなり、前記
    第一の表示シートを溶融状態で前記第二の表示シートに
    剥離可能に結合させた請求項1記載の複層表示体。
  7. 【請求項7】 前記第一の表示シートおよび前記第二の
    表示シートが互いに異なる熱可塑性樹脂のフィルムから
    なりこれら第一の表示シートおよび第二の表示シートを
    溶融状態の熱可塑性樹脂の結合層を介して剥離可能に結
    合させた請求項1記載の複層表示体。
  8. 【請求項8】 前記剥離紙の表面に前記第一の表示シー
    トの剥離方向に沿って凸条を形成した請求項1記載の複
    層表示体。
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