JP2607569Y2 - 複合粘着ラベル - Google Patents

複合粘着ラベル

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JP2607569Y2
JP2607569Y2 JP1992079882U JP7988292U JP2607569Y2 JP 2607569 Y2 JP2607569 Y2 JP 2607569Y2 JP 1992079882 U JP1992079882 U JP 1992079882U JP 7988292 U JP7988292 U JP 7988292U JP 2607569 Y2 JP2607569 Y2 JP 2607569Y2
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裕 堀
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は複合粘着ラベルに係り、
特に接着面で互いに剥離可能に結合された一対のラベル
からなる複合粘着ラベルに関する。
【0002】
【従来の技術および考案の解決すべき問題点】商品の表
面に貼着される表示ラベルは通常裏面に塗工した感圧性
接着剤層に対してシリコン処理等を施した剥離紙を組合
わせた形態で用いられる。
【0003】剥離紙はラベル使用時に被着体からはがさ
れてそのまゝ廃棄されるが、近年商品の流通量の増加お
よび表示内容の多様化等による表示ラベルの使用量の増
大に伴って剥離紙の消費も増加している。剥離紙は通常
シリコン等による処理を施されているのでリサイクルに
適しておらずまた使用後の廃棄処理も困難であるため、
表示ラベルに対する剥離紙の使用については何等かの対
策をとる必要性がある。
【0004】一方、最近の商品管理においては、個々の
商品に貼着して用いられる通常の表示用粘着ラベルと共
に、これに対応する照合および整理用の管理ラベルを組
合せて用いることが多い。たとえば商品の出荷、配送等
の際に通常の粘着ラベルを商品に貼着すると共に、これ
に対応する内容を有する再剥離型の粘着ラベルを帳票等
に剥離可能に仮着して商品管理のために整理保存する。
このような商品管理システムでは商品ラベルと管理ラベ
ルが連続的に一対一の対応で使用されるので、たとえば
管理ラベル側が欠落したりその処理順序が狂ったりする
と全体の商品管理手順に大きなトラブルを生じるおそれ
がある。本考案者等は表示ラベルにおいて剥離紙の使用
を省略することによってラベルコストの節減や省資源を
図り、合せて管理作業を確実なものとすることに着目し
本考案を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための技術的手段】前記表示用ラベル
における従来技術の課題は、表面に表示域を裏面に接着
域を夫々有する一対の表示ラベルがそれらの接着域を有
する裏面を互いに対向させて結合されかつ使用時にはそ
れらの境界面で互いに分離されて夫々被着体への貼着に
用いられる複合粘着ラベルにおいて、前記各表示ラベル
がそれらの接着域を形成する接着剤層相互の直接の接着
によって一体化され、一方の表示ラベルの接着域にはス
テンレス鋼板に対する180°剥離強度が500g/
2.5cm巾以下の再剥離型感圧性接着剤層が、他方の
表示ラベルの接着域にはステンレス鋼板に対する180
°剥離強度が1400g/2.5cm巾以下の接着剤層
が、前記接着剤層の間の境界面に沿って500g/2.
5cm巾以下の剥離強度で互いに剥離可能かつ再貼着可
能に形成されていることを特徴とする前記複合粘着ラベ
ルによって達成される。
【0006】
【作用】本考案の複合粘着ラベルにおいては一対の表示
ラベルの裏面の各接着剤層の接着力(ステンレス鋼板に
対する剥離強度)が夫々特定の範囲の値とされ、これら
各ラベルの裏面の接着剤層の接着域が直接互いに対向さ
れて剥離可能かつ再貼着可能に組合わせられているの
で、常時は各ラベルの接着域が通常の剥離紙を用いずに
外部から保護され、かつ使用時には互いに剥離されて各
ラベル裏面の露出した接着域によって夫々貼着用に用い
られる。
【0007】また、この複合粘着ラベルは剥離紙を備え
ていないので、一対のラベルを互いに剥したとき直ちに
各ラベルが夫々の対象とする被着体に貼着されるような
用途に特に適している。たとえば商品ラベルと管理ラベ
ルからなる一対の表示ラベルの場合では、各ラベルが互
いに剥離された後直に商品および帳票等に夫々貼着して
用いられるので作業自体が容易となりかつラベルは剥離
と同時に夫々用いられるため商品管理上トラブルを生じ
るおそれが少なくなる。
【0008】従来の通常の粘着ラベルに用いられている
いわゆる強粘着型の感圧性接着剤は被着体に押圧された
ときに容易には剥離しない強度で結合する。したがっ
て、通常の表示用粘着ラベルではこのような感圧性接着
剤層自体を互いに結合させしかもその使用時に容易に剥
離可能にすることは困難である。従来、粘着テープの分
野では一対の粘着テープの対向する粘着域に粘着剤の塗
布域と非塗布域とを相補的なストライプ状パターンに形
成して剥離の際の強度を実質的に半減させることが提案
されている。しかしこの場合には各ラベルの商品に対す
る接着強度自体も半減する上、表面に印刷等による表示
域を有するラベルではこのストライプパターンが表面側
に凹凸として浮出して円滑な印刷に支障を生じ外観を損
ねる。
【0009】ここで、たとえば一方の表示ラベルの接着
域にいわゆる再剥離型の感圧性接着剤層を形成し、他方
のラベルの接着域に通常の強粘度型の感圧性接着剤を形
成した場合は、二つの感圧性接着剤層はラベル貼着作業
時における通常の剥離力で容易にはがされる。この場
合、たとえば管理用ラベルおよび商品貼着ラベルとして
用いられる前記再剥離型の感圧性接着剤および強粘着型
の感圧性接着剤の接着力は夫々500g/2.5cm
(巾)以下および1400g/2.5cm(巾)以下で
夫々の用途に充分であり、また各接着剤の接着力がこれ
以上大きくなると相互の剥離が困難になる場合が多い。
特にこれらの感圧性接着剤としてアクリル系等の二液架
橋型の弱粘着剤を用いた場合には、接着剤成分の化学的
反応基の種類や分子量を互いに適宜に異ならせることに
よって容易な剥離が得られる。また再剥離型の粘着剤と
他の接着形態の接着剤層との間の剥離可能な結合は、た
とえば他方の接着剤層として感熱性接着剤を用いる場合
にも同様にして得られ、これは被着体に対して熱貼りす
る型式の商品ラベルを再剥離型の管理ラベルと組合せて
用いる場合に適している。
【0010】
【実施例】以下本考案を図面に示す実施例によって具体
的に説明する。図1および図2は本考案に係る複合粘着
ラベルの各ラベルの表面図、図3はその模式的な断面図
である。図1および図2は図3に示すの層構成中、感圧
性接着剤層3および4の境界面から分離したラベル1お
よび2の各表面を示し、ラベル1は通常の粘着ラベルと
して商品に貼着して用いられ、またラベル2はこの表示
ラベルに対応する再剥離型の管理ラベルとして保管され
る。
【0011】図3中、厚さ80μmの上質紙からなるら
べる1、2の表面には所定の表示印刷1Aおよび1Bが
夫々施され、裏面にはアクリル系二液架橋型の強粘着材
からなる感圧性接着剤層3およびアクリル系二液架橋型
の弱粘着剤からなる再剥離型の感圧性接着剤層4を夫々
約20μmの厚さで塗工されており、これら感圧性接着
剤層3、4の通常の剥離強度試験における被着体に対す
る剥離力はステンレス板の表面に対して夫々約1300
gおよび300g(180゜剥離/2.5cm巾/30
0mm/分)である。
【0012】この複合粘着ラベルは常時は感圧性接着剤
層3、4が対応する側のラベル1、2によって保護され
ており、使用時には感圧性接着剤層3、4の境界面では
がして一方は商品に貼着する表示ラベル1として他は商
品管理のために保管される管理ラベル2として夫々用い
られる。この場合感圧性接着剤層3、4はラベル1、2
を互いに300mm/ 分の速度でT字型に剥離させた場
合、300〜400g/2.5cm巾の剥離強度で剥離さ
れる。この剥離強度は二枚のラベルを剥がす際に多少の
抵抗感はあるものゝ基材側のラベル(上質紙)等に破壊
を生じされずに容易に剥離可能な程度の値である。
【0013】ラベル基材としては前記上質紙の他に各種
紙基材ならびに合成樹脂フィルムおよび合成紙を用いる
ことができる。尚紙基材を用いる際にはその裏面を予め
ポリエチレン等のラミネーション加工によって強化して
おくことが好ましい。
【0014】尚感圧性接着剤層3、4としては前記実施
例1に示すものゝ他、たとえば接着剤層3を感熱性接着
剤(EVA系ホットメルト等)とし接着剤層4を前記二
液架橋型のアクリル系再剥離型の粘着剤としてもよい。
【0015】以上のように本考案の実施例によれば、再
剥離型の弱粘着型の感圧性接着剤層を備えたラベルと、
これとは接着形態の異なる強粘着型の接着剤層を備えた
ラベルとを互いに接着剤層を対向させて剥離可能な一対
のラベルとして組合わせてあるので、通常の粘着ラベル
のように感圧性接着剤面の保護のための剥離紙を必要と
せず、ラベル製造コストを低下させることができると共
にラベル使用にともなって生じる使用済の剥離紙の廃棄
処理の問題も生じない。
【0016】特に本実施例におけるように商品貼着ラベ
ルおよびこれに対応する管理ラベルを一対の複合粘着ラ
ベルとして組合せて用いる際には、一対のラベル1、2
を互いに剥離するだけで各ラベルの接着面が夫々露出さ
れて使用可能な状態となるので貼着作業が簡略化され、
かつ一対のラベルが同時に取り扱われることになるの
で、たとえば管理ラベルの保管を失念して商品の管理作
業時に表示ラベルと管理ラベルのデータが不揃いになる
等のトラブルを生じない。
【0017】尚本実施例のラベルを実際に製造する際に
は、図3に示すラベル1、2の左右両端部の裏面に接着
剤を塗工しない剥離代を設けることが好ましい。尚上方
のラベル1の一方の端部の接着剤非塗工部および下方の
ラベルの他方の端部の接着剤非塗工を夫々突出させて複
合ラベルの両端部に上向きおよび下向きの段差を夫々形
成し、これらの部分を夫々剥離代としてもよい。
【0018】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、表面に表
示域を夫々有する一対の表示ラベルが接着剤層の接着強
度を夫々特定した裏面の接着域側で直接互いに接着一体
化され、接着剤層間の境界面に沿って互いに剥離可能か
つ再貼着可能となるように形成されているので、夫々の
ラベルのための保護用の剥離紙を省略することができ、
剥離後の一対のラベルは剥離後に露出した接着剤層によ
りそのまゝ夫々の貼着用途に用いられる。これによって
ラベルコストが低減されかつ取り扱いが簡略化されると
共に、特に一対の表示ラベルを相互に関連つけて使用す
るような用途においては対となるラベル間の対応に狂い
のない優れた使用上および管理上の効果を生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の一方の表示ラベルを示す平面
図である。
【図2】本考案の実施例の他方の表示ラベルを示す平面
図である。
【図3】本考案の実施例の縦断面を示す説明図である。
【符号の説明】
1、2…ラベル用紙、 3…強粘着型感圧性接着剤層 4…再剥離型感圧性接着剤層 1A、1B…表示印刷
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−127446(JP,A) 特開 昭49−96700(JP,A) 実開 平2−24977(JP,U) 特表 昭63−503574(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09F 3/10

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に表示域を裏面に接着域を夫々有す
    る一対の表示ラベル1、2がそれらの接着域を有する裏
    面を互いに対向させて結合されかつ使用時にはそれらの
    境界面で互いに分離されて夫々被着体への貼着に用いら
    れる複合粘着ラベルにおいて、前記各表示ラベル1、2
    がそれらの接着域を形成する接着剤層相互の直接の接着
    によって一体化され、一方の表示ラベル2の接着域には
    ステンレス鋼板に対する180°剥離強度が500g/
    2.5cm巾以下の再剥離型感圧性接着剤層4が、他方
    の表示ラベル1の接着域にはステンレス鋼板に対する1
    80°剥離強度が1400g/2.5cm巾以下の接着
    剤層3が、前記接着剤層3、4の間の境界面に沿って5
    00g/2.5cm巾以下の剥離強度で互いに剥離可能
    かつ再貼着可能に形成されていることを特徴とする前記
    複合粘着ラベル。
  2. 【請求項2】 少なくとも一方の表示ラベルの接着剤層
    がアクリル系の感圧性接着剤からなる請求項1記載の複
    合粘着ラベル。
  3. 【請求項3】 他方の表示ラベルの接着剤層が感熱性接
    着剤からなる請求項1記載の複合粘着ラベル。
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