JPH07179766A - シリコーンゴム組成物 - Google Patents

シリコーンゴム組成物

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JPH07179766A
JPH07179766A JP34811393A JP34811393A JPH07179766A JP H07179766 A JPH07179766 A JP H07179766A JP 34811393 A JP34811393 A JP 34811393A JP 34811393 A JP34811393 A JP 34811393A JP H07179766 A JPH07179766 A JP H07179766A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 (A)式(1)で示され、一分子中に少なく
とも二つの脂肪族不飽和炭化水素基を有するオルガノポ
リシロキサン、及び、(B)R2 3SiO1/2単位、R3 2
SiO2/2単位及びSiO4/2単位からなり、R2 3SiO
1/2単位とR3 2SiO2/2単位との合計とSiO4/2単位
とのモル比が0.4〜1.5であり、R2 3SiO1/2
位とR3 2SiO2/2単位とのモル比が1以上であり、
(R2+R3)/Si≦1.5(モル比)で、SiOH単
位を0.02〜1mol/100g含有する溶剤可溶性
ポリマー、(C)式(2)で表されるシラノール化合物
を(A),(B)成分の合計量100重量部に対し2〜
50重量部、及び、(D)縮合触媒を含有するシリコー
ンゴム組成物。 R1 aSiO(4-a)/2 …(1) (aは1.95〜2.05、bは1又は2。) (bは1又は2)(R1〜R4は炭化水素基) 【効果】 高透明性、高耐久性、高補強性シリコーンゴ
ムを与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無機質充填剤を配合す
ることなく高補強性を有し、かつ高耐久性、高透明性を
有するシリコーンゴムを与え得るシリコーンゴム組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、シリコーンゴムの補強性を向上させるために、各種
のシリコーンゴム組成物の検討がなされており、とりわ
け補強用充填剤としてフュームドシリカや沈降性シリ
カ、珪藻土、粉砕石英、炭酸カルシウム、カーボンブラ
ック等が有効であると認められ、これらをシリコーンゴ
ム組成物に配合することにより、シリコーンゴムの補強
性の向上が図られている。
【0003】これらの充填剤は、通常、補強性を増大さ
せるために高比表面積が求められたり、充填剤表面の高
活性化が要求されている。
【0004】しかしながら、このような高補強性充填剤
はその高い活性度のために凝集性が高く、シリコーンゴ
ムコンパウンド中で二次凝集体となって存在するため、
得られるシリコーンゴムの透明度が低下したり、伸長時
に白化する現象を呈したり、場合によっては破壊強度の
ばらつきの原因となったりする場合がある。
【0005】そこで、このような不利を解決するため、
フィラーの分散剤として例えばα−ω−シロキサンジオ
ールのような化合物が使用されてきたが、上記問題点を
完全に解決することはできず、また、オルガノポリシロ
キサンとの親和性を向上させるために、処理剤で表面を
処理したヘキサメチルジシラザン等の充填剤を配合する
方法も採用されているが、充分な効果が得られていな
い。
【0006】更に、シリコーンゴムの透明性を改善する
ためにポリシロキサンレジンを充填剤として配合する方
法も提案されているが、補強性が不充分であったり、コ
ンパウンドの腰落ちやべたつきがあったり、加工性にお
いて不満足なものであった。
【0007】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
補強性、耐久性、透明性に優れたシリコーンゴムを与え
得る無機質充填剤未配合のシリコーンゴム組成物を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため、第1発明として、(A)下記平均
組成式(1)で示され、一分子中に少なくとも二つの脂
肪族不飽和炭化水素基を有するオルガノポリシロキサン
と、 R1 aSiO(4-a)/2 …(1) (但し、式中R1は置換又は非置換の一価炭化水素基で
あり、aは1.95〜2.05の正数である。)(B)
2 3SiO1/2単位、R3 2SiO2/2単位及びSiO4/2
単位(但し、式中R2及びR3はそれぞれ置換又は非置換
の一価炭化水素基である)からなり、R2 3SiO1/2
位とR3 2SiO2/2単位との合計とSiO4/2単位とのモ
ル比が0.4〜1.5であり、R2 3SiO1/2単位とR3
2SiO2/2単位とのモル比が1以上であり、(R2
3)/Si≦1.5(モル比)で、SiOH単位を
0.02〜1mol/100g含有する溶剤可溶性ポリ
マーとを(A)成分と(B)成分とが重量比40:60
〜90:10となる割合で含有すると共に、(C)下記
一般式(2)
【0009】
【化3】 (但し、式中R4は置換又は非置換の一価炭化水素基で
あり、bは1又は2である。)で表されるシラノール化
合物を(A),(B)成分の合計量100重量部に対し
2〜50重量部、及び、(D)縮合触媒を上記(B),
(C)成分の縮合反応を進行させるための触媒量含有し
てなることを特徴とするシリコーンゴム組成物を提供す
る。
【0010】また、第2発明として、(A)下記平均組
成式(1)で示され、一分子中に少なくとも二つの脂肪
族不飽和炭化水素基を有するオルガノポリシロキサン
と、 R1 aSiO(4-a)/2 …(1) (但し、式中R1は置換又は非置換の一価炭化水素基で
あり、aは1.95〜2.05の正数である。)(E)
炭素数1〜8のアルキルオルトシリケート、アルキルポ
リシリケート、フェニルオルトシリケート及びフェニル
ポリシリケートからなる群から選ばれる少なくとも1種
のシリケートとを(A)成分と(E)成分とが重量比4
0:60〜90:10となる割合で含有すると共に、
(C)下記一般式(2)
【0011】
【化4】 (但し、式中R4は置換又は非置換の一価炭化水素基で
あり、bは1又は2である。)で表されるシラノール化
合物を(A),(E)成分の合計量100重量部に対し
2〜50重量部、及び、(D)縮合触媒を上記(E),
(C)成分の縮合反応を進行させるための触媒量含有し
てなることを特徴とするシリコーンゴム組成物を提供す
る。
【0012】本発明の第1発明によれば、上記(A)成
分のオルガノポリシロキサン中で(B)成分のシラノー
ル基を含有する溶剤可溶性ポリマーが(C)成分のシラ
ノール化合物により適度にゲル化(構造化)し、析出
し、また第2発明においても(A)成分のオルガノポリ
シロキサン中で(E)成分のシリケートと(C)成分の
シラノール化合物との縮合反応によるゲル化物が適度に
析出し、その結果、透明性に優れ、無機質充填剤を配合
しなくとも高補強性のシリコーンゴムを得ることができ
るものである。
【0013】以下、本発明を更に詳しく説明すると、
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、従来から室温
硬化型或いは加熱硬化型のシリコーンゴムの主原料とさ
れている公知のものであり、下記平均組成式(1)で示
されるものである。
【0014】 R1 aSiO(4-a)/2 …(1)
【0015】式中、R1はメチル基,エチル基,プロピ
ル基,ブチル基等のアルキル基、ビニル基,アリル基等
のアルケニル基、フェニル基,トリル基等のアリール
基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ベンジル
基,β−フェニルエチル基等のアラルキル基又はこれら
の基の炭素原子に結合した水素原子の一部もしくは全部
をハロゲン原子、シアノ基などで置換したトリフロロプ
ロピル基、シアノエチル基などから選択される、通常炭
素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8の非置換又は置
換の一価炭化水素基である。また、aは1.95〜2.
05の正数である。
【0016】この場合、上記有機基(R1)の50モル
%以上がメチル基で、メチル基以外の有機基としてはフ
ェニル基を50モル%以下とすることが好ましいが、こ
の(A)成分のオルガノポリシロキサンは分子中に少な
くとも二つの脂肪族不飽和炭化水素基を含有するもので
あることが必要である。この場合、脂肪族不飽和炭化水
素基としてはビニル基が好ましく、また脂肪族不飽和炭
化水素基は分子鎖両末端にあることが好ましい。
【0017】上記オルガノポリシロキサンの分子鎖両末
端は、水酸基、メトキシ基,エトキシ基,プロポキシ
基,ブトキシ基等のアルコキシ基、メチル基,エチル
基,プロピル基,ブチル基等のトリアルキルシリル基、
これらの低級アルキル基とビニル基,アリル基,ブテニ
ル基等の低級アルケニル基とを含むジアルキルモノアル
ケニルシリル基、アルキルジアルケニルシリル基、更に
トリアルケニルシリル基で封鎖されたものとすればよい
が、上述したように分子鎖末端には脂肪族不飽和炭化水
素基を有していることが好ましい。
【0018】(A)成分のオルガノポリシロキサンは、
基本的に直鎖状のジオルガノポリシロキサンとされる
が、これは一部に分枝状の構造を含むものであってもよ
い。なお、このオルガノポリシロキサンは低重合度の液
状物であってもよいが、この組成物から得られる硬化弾
性体を実用性の硬度を有するものということからは平均
重合度が500以上であることが好ましく、特に1,0
00〜10,000であることが好ましい。
【0019】本発明の第1発明の組成物においては、
(B)成分として、R2 3SiO1/2単位、R3 2SiO2/2
単位及びSiO4/2単位(但し、式中R2及びR3はそれ
ぞれ置換又は非置換の一価炭化水素基である)からな
り、R2 3SiO1/2単位とR3 2SiO2/2単位との合計と
SiO4/2単位とのモル比が0.4〜1.5であり、R2
3SiO1/2単位とR3 2SiO2/2単位とのモル比が1以
上であり、(R2+R3)/Si≦1.5(モル比)で、
SiOH単位を0.02〜1.00mol/100g含
有する、シリコーンオイル、トルエン、キシレン等の溶
剤に可溶なポリマーを配合する。
【0020】ここで、上記R2,R3の置換又は非置換の
一価炭化水素基としては、上記R1と同様のものが挙げ
られる。
【0021】また、上記(B)成分において、上述した
ようにR2 3SiO1/2単位とR3 2SiO2/2単位との合計
とSiO4/2単位とのモル比が0.4〜1.5であり、
かつ、R2 3SiO1/2単位とR3 2SiO2/2単位とのモル
比が1以上であることが必要であり、R2 3SiO1/2
位とR3 2SiO2/2単位との合計とSiO4/2単位とのモ
ル比が0.4未満であると、得られるレジンは溶剤に溶
けにくくなり、凝集力が増大するために疲労耐久性が劣
り、また逆に1.5を超えると得られる成型物の補強性
が劣り、実際の使用に耐えられないものとなる。更に、
2 3SiO1/2単位とR3 2SiO2/2単位との比が1より
小さいと、得られるレジンの凝集力が増大し、好ましく
ない。
【0022】上記(B)成分においては,更に(R2
3)/Si≦1.5(モル比)であり、SiOH基が
0.02〜1mol/100g存在することが必須とさ
れるが、(R2+R3)/Si>1.5の場合、得られた
レジンの凝集力が低下してしまい、補強性が劣るものと
なる。
【0023】また、SiOH基が0.02mol/10
0g未満の場合、このオルガノポリシロキサンレジンが
後述する(C)成分のオルガノジシロキサンポリオール
と反応してもゲル化率が低いため、得られるシリコーン
ゴムは補強性がなく、また1mol/100gを超える
と過度のゲル化のために得られるシリコーンゴムが脆く
なったり、不透明になったりする不利が生じる。
【0024】上記(A)成分と(B)成分の配合割合は
適宜選定されるが、(A)成分と(B)成分とを重量比
として40:60〜90:10、特に60:40〜8
5:15の割合とすることが好ましい。(B)成分の配
合量が多過ぎると加硫成型物の強度等の特性が低下して
脆くなり、逆に少な過ぎると十分な補強性が得られなく
なる。
【0025】一方、本発明の第2発明の組成物は、上記
(B)成分の代わりに(E)成分として炭素数1〜8の
アルキルオルトシリケート、アルキルポリシリケート、
フェニルオルトシリケート及びフェニルポリシリケート
からなる群から選ばれる少なくとも1種のシリケートを
配合する。この場合、シリケートとしては、メチルオル
トシリケート、エチルオルトシリケート、メチルポリシ
リケート又はエチルポリシリケートであることが好まし
い。
【0026】このシリケートは、平均分子量が3,00
0以下のものを使用するとができるが、分子量は1,0
00未満であることが好ましい。この場合、メチルやフ
ェニル等のように異なったシリケートの混合物であって
も構わないが、炭素数の少ないシリケートは炭素数の多
いシリケートに比べて加水分解時に生じるアルコールの
分子量が低いことと加水分解速度が大であることによ
り、炭素数の少ないシリケート、特にメチルオルトシリ
ケートを使用することが好ましい。しかし、エチルオル
トシリケートはメチルオルトシリケートに比べて毒性が
低いので、用途によってはエチルオルトシリケートを使
用することが好ましい。
【0027】上記(A)成分と(E)成分の配合割合は
適宜選択されるが、(A)成分と(E)成分とを重量比
として40:60〜90:10、特に60:40〜8
5:15の割合とすることが好ましい。(E)成分の配
合量が多過ぎると、加硫成型物の強度等の特性が低下し
て脆くなり、逆に少な過ぎると充分な補強性が得られな
くなる。
【0028】次に、本発明の組成物にあっては、(C)
成分として下記一般式(2)のシラノール化合物を配合
する。この(C)成分は、上記(B),(E)成分を本
組成物系内でゲル化させる作用を有する。
【0029】
【化5】
【0030】ここで、R4は置換又は非置換の一価炭化
水素基であり、上記R1と同様のものが挙げられ、メチ
ル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,3,3,3−
トリフロロプロピル基等のアルキル基、ビニル基,アリ
ル基等のアルケニル基、フェニル基,トリル基等のアリ
ール基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、アラ
ルキル基などが例示される。また、bは1又は2であ
る。
【0031】この(C)成分の配合量は、(A),
(B)成分の合計量或いは(A),(E)成分の合計量
100部(重量部、以下同じ)に対して2〜50部、特
に5〜30部とすることが好ましい。2部より少ない
と、得られるゲル化成分の構造化が進みにくく、一方5
0部より多いと、ゲル化が進行し過ぎるため、固くて脆
い構造物となる。
【0032】本発明の組成物においては、更に(D)成
分として縮合触媒が配合される。この縮合触媒は、上記
(B)成分又は(E)成分と(C)成分のシラノール化
合物とを縮合反応させ、ゲル化(構造化)させる役割を
有するものである。
【0033】このための縮合触媒としては、酸性触媒、
塩基性触媒、中性触媒等が挙げられる。酸性触媒として
は、例えば塩酸、硫酸などの無機酸、酢酸、三フッ化酢
酸などの有機酸等が挙げられる。また、塩基性触媒とし
ては、アンモニア、水酸化アンミニウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化リチウムや例えばエチルアミン、ジメチル
アミン、トリエチルアミン等のアミン化合物などの有機
酸などが挙げられる。中性触媒としては、酢酸ナトリウ
ム、酢酸アンモニウム、蟻酸ナトリウム、フッ化カリウ
ム、フッ化アンモニウム等が挙げられる。
【0034】この縮合触媒の配合量は、上記縮合反応を
進行させるための触媒量であり、通常(A)成分又は
(E)成分、(B)成分及び(C)成分合計量100部
に対して0.001〜3部とすることが好ましい。
【0035】なお、本発明のシリコーンゴム組成物に
は、本発明の効果を損なわない範囲で必要により耐熱向
上剤としての金属酸化物や、着色剤、難燃助剤、導電付
与剤、帯電防止剤、加工助剤等、一般のシリコーンゴム
に使用される添加剤を上記シリコーンゴム組成物に添加
することは任意とされるが、シリカ等の無機質充填剤は
本発明の主旨から配合しない。
【0036】本発明のシリコーンゴム組成物は、上記必
須成分、更に任意成分の所定量を均一に混合することに
よって得ることができるが、この混合においては一般の
シリコーンゴム配合に使用される混合機を用いればよ
く、例えばニーダー、ゲートミキサー、品川ミキサー、
三本ロール、二本ロール等を使用することができる。
【0037】混合する際に、必要に応じて縮合反応を促
進するために加熱処理を行ってもよく、例えば100〜
200℃で30分〜4時間程度の熱処理を行うことがで
きる。
【0038】本発明のシリコーンゴム組成物は種々の方
法で架橋させることができ、例えば過酸化物加硫、付加
架橋、電子線やγ線、紫外線架橋等が挙げられる。
【0039】過酸化物加硫の場合、使用される有機過酸
化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、モノクロル
ベンゾイルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルクロ
ライド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、
t−ブチルパーベンゾエート、ジクミルパーオキサイ
ド、2,5−ビス−(t−ブチルパーオキシ)−2,5
−ジメチルヘキサン、2,5−ビス−(t−ブチルパー
オキシ)−2,5−ジメチルヘキシンやジミリスチルパ
ーオキシジカーボネート、ジシクロドデシルパーオキシ
ジカーボネート等のジカーボネート類、t−ブチルモノ
パーオキシカーボネート類、下記式で示される化合物な
どが挙げられる。
【0040】
【化6】 (但し、式中R5は炭素数3〜10の一価炭化水素基で
ある。)
【0041】これらは1種又は2種以上の組み合わせで
使用すればよいが、この配合量は(A)成分のジオルガ
ノポリシロキサン100部に対して0.5〜5部とすれ
ばよい。
【0042】また、付加架橋の場合にはこの(A)成分
のジオルガノポリシロキサンがアルケニル基を含有する
ものである場合にはこのアルケニル基と付加反応するけ
い素結合水素原子を少なくとも2個含有するオルガノハ
イドロジェンシロキサンを添加し、この硬化触媒として
塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィン又はビニルシロキ
サンとの錯塩、塩化白金酸のアルコール溶液などで例示
される白金系の付加反応用触媒を添加してもよい。
【0043】このオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンとしては、公知のものを使用するとができ、例えば2
5℃における粘度が10〜1,000csの直鎖状、環
状又は分岐状の1分子中に少なくとも2個以上のSiH
基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用
いることができる。その配合量は(A)成分中の脂肪族
不飽和炭化水素基量に対して0.5〜3モル、特に0.
8〜2モルとすることが好ましい。
【0044】また、白金系触媒の配合量は(A)成分の
ジオルガノポリシロキサンに対して白金量として5〜
2,000ppm、好ましくは2〜1,000ppmと
することができる。
【0045】本発明のシリコーンゴム組成物は、種々の
成型法で加硫成型し硬化物とすることができるが、これ
には従来用いられてきた方法を採用し得、例えばコンプ
レッション成型、トランスファー成型、インジェクショ
ン成型などが適用可能である。また、シリコーンゴム組
成物の粘度が低い場合には、液状シリコーンにおいて通
常用いられている成型法が可能であり、それにはリキッ
ドインジェクション成型が可能となる。このとき二液混
合型としてもよく、更には樹脂等との二色成型も可能で
ある。
【0046】この場合、硬化条件としては、硬化方法に
もよるが、通常100〜500℃で5秒〜60分とする
ことが好ましく、物性の安定化や加硫分解残渣等の除去
などの目的で必要に応じ100〜250℃で1〜4時間
かけて後加硫してもよい。
【0047】本発明のシリコーンゴム組成物を硬化して
なるシリコーンゴムは、特に高透明性、高耐久性、高補
強性が要求される種々の用途に使用することができ、例
えば自動車部品、建材、レジャースポーツ用品、家電製
品、医療及び食品関係、事務機等に好適に使用され、と
りわけ膜構造材やシート部材などの薄物成形物の製造に
好適である。
【0048】
【発明の効果】本発明のシリコーンゴム組成物は、高透
明性、高耐久性、高補強性を有するシリコーンゴムを与
えるものであり、種々の用途に好適に使用される。
【0049】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。なお、例中における物性測定値は下記の方
法による測定結果を示したものである。
【0050】[実施例1、比較例1,2](CH32
iO2/2単位99.85モル%、(CH3)(CH2=C
H)SiO2/2単位0.15モル%からなり、分子鎖末
端が(CH2=CH)(CH32SiO1/2単位で封鎖さ
れた重合度が約7,000のメチルビニルポリシロキサ
ン生ゴム70部に、オルガノポリシロキサンレジン
((CH33SiO1/2単位、(CH2=CH)(C
32SiO1/2単位、(CH32SiO2/2単位及びS
iO4/2単位からなり、(CH33SiO1/2単位と(C
2=CH)(CH3)SiO1/2単位と(CH32Si
2/2単位の合計とSiO4/2単位との比が1.0であ
り、(CH33SiO1/2単位と(CH2=CH)(CH
32SiO1/2単位の合計と(CH32SiO2/2単位と
の比が4であり、(CH2=CH)(CH32SiO1/2
単位がレジン全体に対し0.1モル%含有し、SiOH
基が0.05モル%含有する)30部、1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン−1,3−ジオール10部
を加え、ニーダーミキサーで混練りした。次いでフッ化
アンモニウム0.5部を加え、更に室温において均一に
分散混合し、ベースコンパウンドを得た。
【0051】このベースコンパウンド100部に過酸化
物として2,5−ビス−(t−ブチルパーオキシ)−
2,5−ジメチルヘキサン0.5部を二本ロール上で均
一に混合した。
【0052】この混合物を170℃、20kgf/cm
2の条件下で10分間プレスキュアーして厚さ2mmの
シートを作製し、JIS−K6301に従い、物性を測
定した。結果を表1に示す(実施例1)。
【0053】比較のため、実施例1と同様のメチルビニ
ルポリシロキサン70部にフュームドシリカ(アエロジ
ル−200、日本アエロジル社製)30部、1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン−1,3−ジオール
10部を加え、ニーダーミキサーで混練りしたものを実
施例1と同様にして物性を測定した(比較例1)。結果
を表1に併記する。
【0054】また、実施例1において縮合触媒を除いた
以外は実施例1と同様にしてシートを作製し、同様にし
て物性を測定した(比較例2)。結果を表1に併記す
る。
【0055】
【表1】
【0056】縮合触媒を配合していない比較例2で得ら
れたシリコーンゴム組成物は実施例1で得られたシリコ
ーンゴム組成物と比較して強度も弱く、脆いものであっ
た。
【0057】[実施例2]実施例1において用いたもの
と同様のベースコンパウンド100部にオルガノハイド
ロジェンポリシロキサン1.0部(SiH基/ビニル基
のモル比を1.3とする)、白金系触媒を1,000p
pm添加し、制御剤として1−エチニルシクロヘキサン
−1−オール0.02部を添加した。
【0058】このものを170℃、20kgf/cm2
の条件下で10分間プレスキュアーして、厚さ2mmの
シートを作製し、JIS−K6301に従って物性を測
定した。結果を表2に示す。
【0059】
【表2】
【0060】[実施例3](CH32SiO2/2単位8
9.85モル%、(C65)(CH3)SiO2/2単位1
0モル%、(CH3)(CH2=CH)SiO2/2単位
0.15モル%からなり、分子鎖末端が(CH2=C
H)(CH32SiO1/2単位で封鎖され、重合度が約
6,500のメチルビニルフェニルポリシロキサン生ゴ
ム70部に実施例1で用いたものと同様のオルガノポリ
シロキサンレジン35部、1,1,3,3−テトラメチ
ルジシロキサン−1,3−ジオール10部を加え、ニー
ダーミキサーで混練りした。
【0061】次いで、このものにフッ化カリウム0.0
5部を加え、150℃で30分間混練し、ベースコンパ
ウンドを得た。
【0062】このベースコンパウンド100部に過酸化
物として2,5−ビス−(t−ブチルパーオキシ)−
2,5−ビス(ブチルパーオキシ)−2,5−ジメチル
ヘキサン0.5部を二本ロール上で均一に混合した。
【0063】この混合物を170℃、20kgf/cm
2の条件下で10分間プレスキュアーして厚さ2mmの
シートを作製し、JIS−K6301に従って物性を測
定した。結果を表3に示す。
【0064】
【表3】
【0065】このシリコーンゴム組成物から得られたシ
リコーンゴムは実施例1のシリコーンゴム組成物から得
られたシリコーンゴムよりも更に高透明性のものであ
り、破断時においても透明性が維持されたものであっ
た。
【0066】[実施例4](CH32SiO2/2単位9
9.0モル%、(CH3)(CH2=CH)SiO2/2
位0.15モル%、(CH2=CH)(CH32SiO
1/2単位0.85モル%からなり、平均重合度が約1,
700のメチルビニルシロキサンポリマー70部にメチ
ルオルトシリケート30部、1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン−1,3−ジオール10部を加え、窒
素気流下でニーダーミキサー中で均一に混合した。
【0067】次いで、触媒としてフッ化アンモニウム
0.5部を加え、室温で更に均一に混合してベースコン
パウンドを得た。
【0068】このベースコンパウンド100部に過酸化
物として2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド
1.0部(シリコーンオイルペースト50%含有)を更
に混合した。次いで、この混合物を120℃、30kg
f/cm2の条件下で10分間プレスキュアーして厚さ
1mmのシートを作製した。
【0069】このシートを室温で相対湿度90%の雰囲
気下に放置後、JIS−K6301に従って物性を測定
した。結果を表4に示す。
【0070】
【表4】
【0071】[実施例5]実施例4で用いたものと同様
のベースコンパウンドにオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサン1.0部(SiH基/ビニル基のモル比を1.
32とする)、白金系触媒(Pt換算1,000pp
m)を添加し、また、制御剤として1−エテニルシクロ
ヘキサン−1−オール0.03部を添加した。
【0072】このものを170℃、30kgf/cm2
の条件下で10分間プレスキュアーし、厚さ1mmのシ
ートを作製した後、このシートを室温で相対湿度90%
の雰囲気下に放置後、JIS−K6301に従って物性
を測定した。結果を表5に示す。
【0073】
【表5】
【0074】[実施例6](CH32SiO2/2単位9
9.825モル%、(CH3)(CH2=CH)SiO
2/2単位0.15モル%、(CH2=CH)(CH32
iO1/2単位0.025モル%からなり、平均重合度が
約7,000のメチルビニルシロキサンポリマー67部
にエチルポリシリケート(粘度4kPa・sec,比重
1.06,平均分子量約600)33部、1,1,3,
3−テトラジシロキサン−1,3−ジオール15部を加
え、更に水を1部加え、ニーダーミキサーで混合した。
【0075】これに触媒としてフッ化カリウム0.05
部を添加混合し、80℃で30分間均一に混合した。
【0076】このベースコンパウンド100部に過酸化
物として2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2,
5−ジメチルヘキサン0.5部を二本ロール上で均一に
混合した。
【0077】この混合物を170℃、20kgf/cm
2の条件下で10分間プレスキュアーし、厚さ2mmの
シートを作製し、JIS−K6301に従って物性を測
定した。結果を表6に示す。
【0078】
【表6】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記平均組成式(1)で示され、
    一分子中に少なくとも二つの脂肪族不飽和炭化水素基を
    有するオルガノポリシロキサンと、 R1 aSiO(4-a)/2 …(1) (但し、式中R1は置換又は非置換の一価炭化水素基で
    あり、aは1.95〜2.05の正数である。)(B)
    2 3SiO1/2単位、R3 2SiO2/2単位及びSiO4/2
    単位(但し、式中R2及びR3はそれぞれ置換又は非置換
    の一価炭化水素基である)からなり、R2 3SiO1/2
    位とR3 2SiO2/2単位との合計とSiO4/2単位とのモ
    ル比が0.4〜1.5であり、R2 3SiO1/2単位とR3
    2SiO2/2単位とのモル比が1以上であり、(R2
    3)/Si≦1.5(モル比)で、SiOH単位を
    0.02〜1mol/100g含有する溶剤可溶性ポリ
    マーとを(A)成分と(B)成分とが重量比40:60
    〜90:10となる割合で含有すると共に、(C)下記
    一般式(2) 【化1】 (但し、式中R4は置換又は非置換の一価炭化水素基で
    あり、bは1又は2である。)で表されるシラノール化
    合物を(A),(B)成分の合計量100重量部に対し
    2〜50重量部、及び、(D)縮合触媒を上記(B),
    (C)成分の縮合反応を進行させるための触媒量含有し
    てなることを特徴とするシリコーンゴム組成物。
  2. 【請求項2】 (A)下記平均組成式(1)で示され、
    一分子中に少なくとも二つの脂肪族不飽和炭化水素基を
    有するオルガノポリシロキサンと、 R1 aSiO(4-a)/2 …(1) (但し、式中R1は置換又は非置換の一価炭化水素基で
    あり、aは1.95〜2.05の正数である。)(E)
    炭素数1〜8のアルキルオルトシリケート、アルキルポ
    リシリケート、フェニルオルトシリケート及びフェニル
    ポリシリケートからなる群から選ばれる少なくとも1種
    のシリケートとを(A)成分と(E)成分とが重量比4
    0:60〜90:10となる割合で含有すると共に、
    (C)下記一般式(2) 【化2】 (但し、式中R4は置換又は非置換の一価炭化水素基で
    あり、bは1又は2である。)で表されるシラノール化
    合物を(A),(E)成分の合計量100重量部に対し
    2〜50重量部、及び、(D)縮合触媒を上記(E),
    (C)成分の縮合反応を進行させるための触媒量含有し
    てなることを特徴とするシリコーンゴム組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008214636A (ja) * 2007-03-07 2008-09-18 Wacker Chemie Ag 無圧加硫のための自己付着性のシリコーン組成物

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