JPH0717675B2 - αアミノボロン酸ペプチド - Google Patents

αアミノボロン酸ペプチド

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JPH0717675B2
JPH0717675B2 JP59255837A JP25583784A JPH0717675B2 JP H0717675 B2 JPH0717675 B2 JP H0717675B2 JP 59255837 A JP59255837 A JP 59255837A JP 25583784 A JP25583784 A JP 25583784A JP H0717675 B2 JPH0717675 B2 JP H0717675B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般に酵素阻害剤に関し、とくにタンパク質分
解酵素のペプチド阻害剤の新規な部類に関する。
プロテアーゼはタンパク質を単一の、特定のペプチド結
合において切り離す酵素である。Cuypers,et al.,J.Bio
l Chem.257:7086(1982)およびその中に引用されてい
る参照文献は、機構的基準(mechanistic base)でプロ
テアーゼを4つの部類に分類している:セリンプロテア
ーゼ、システイニルまたはチオールプロテアーゼ、酸ま
たはアスパルチルプロテアーゼ、およびメタロプロテア
ーゼ。各部類の構成員はペプチド結合の加水分解を同様
な機構により触媒し、同様な活性部位のアミノ酸残基を
有し、そして部位に特異的な阻害剤に感受性である。た
とえば、特性づけられているすべてのセリンプロテアー
ゼは活性部位のセリン残基を有し、そして有機フルオロ
ホスフエートおよび基質誘導クロロメチルケトンによる
阻害に感受性である。メタロプロテアーゼはキレート剤
により阻害される。しかしながらより特異化された阻害
剤と個々のプロテアーゼとの反応性は、阻害剤の構造
に、および、ペプチド阻害剤の場合において、アミノ酸
配列に、高度に依存する。
Lienhard,Enzyme Inhibitors as Druqs,Sandler,ed.,
(University Park Press,Baltimore,1980)pp.4351に
示唆されているように、ある種のアミノ酸およびペプチ
ドのボロン酸(boronic acid)類似体(I)は多分遷移
状態の類似体であり、そしてセリンプロテアーゼおよび
チオールプロテアーゼの潜在的に「きわめて効力のある
阻害剤」である。
Koehler,et al.,Biochemistyr10:2477(1971)には、2
−フエニルエタンボロン酸によるキモトリプシン、セリ
ンプロテアーゼ、の阻害が開示されている(Ki=2.9m
M)。Matteson,et al.,J.Am.Chem.Soc.103:5241(198
1)には、(R)−1−アセトアミド−2−フエニルエ
タンボロン酸の製造およびキモトリプシンの阻害剤とし
てのその使用(Ki=4μM)が記載されている。
Lindquist,et al.,Arch,Biochem.Biophys.160:135(197
4)には、2−フエニルエタンボロン酸およびベンゼン
ボロン酸をスブチリシン(subtilisin)、バクテリアの
キモトリプシン様セリンプロテアーゼ、の阻害剤として
使用することが記載されている。Lindquist,et al.,J.A
m.Chem,Soc.99:6435(1977)には、N−ベンゾイルアミ
ノメタンボロン酸の合成、およびこの化合物をα−キモ
トリプシンの効力のある拮抗阻害剤(Ki=1−4μM)
として使用することが開示されている。しかしながら、
Matteson,et al.,J.Am.Chem.Soc.103:5241(1981)に
は、Lindquist,et al.が実際に得た化合物は恐らく異性
体、イミドエステルIIIであつたことが示唆されてい
る。
異常なタンパク質分解(proteolysis)は、人間および
実験動物における病気の状態、とりわけ気種に関係づけ
られた。Barrett,Enzyme Inhibitors as Druqs,Sandle
r,ed.,(University Park Press,Baltimore,1980)pp.2
16−229,およびその中に引用されている参考文献には、
タンパク質分解および引き続く組織の破壊により特色づ
けられる病気の状態の種々の部類における、人間の好中
球セリンプロテアーゼの考えられる有力な役割が示唆さ
れている。リウマチ様関係炎、角膜潰瘍、および糸球体
性腎炎が包含される。さらに、バクテリアおよび他の寄
生体の感染から生ずる組織の損傷は、病原体の源のセリ
プロテアーゼの活性に帰因させることができる。
気腫(emphysema)は、ジ・アメリカン・ソラシツク・
ソサイアテイ(the American Thoracic Society)によ
り、「肺胞壁の破壊的変化を伴う、末端の非呼吸的細気
管支に対して末梢部の空気隙の異常な拡大により特徴づ
けられる肺の解剖学的変調」と定義されている。気腫の
すべての形態において、肺胞壁の弾性線維は分裂され
る。弾性線維の分裂におけるタンパク質分解の役割につ
いてかなりの証拠が集められている。さらに、この異常
なタンパク質分解は、白血球セリンプロテアーゼ、好中
球エラスターゼ(neutrophilelastase)に帰された。好
中球は肺の刺激剤に応答して肺の毛管および結合組織中
に隔離されるので、好中球エラスターゼは肺の組織に容
易に接近する。
気腫の発病学における好中球エラスターゼの役割につい
ての証拠は、Janoff,Molecular Basis of Bioloqical P
rocesses,Berlin,et al.,eds.,(Academic Press,New Y
ork,1978)pp.225−259に概説されている。気腫は、実
験動物において、ある種のプロテアーゼを肺内に投与す
ることにより誘発させることができる。病気の激烈さは
浸透したプロテアーゼ混合物の弾性線維分解力価に直接
関係づけられるが、弾力素を加水分解しない酵素は無効
である。Laurell,et al.,Scand.J.Clin.Lab.Invest.,1
5:132、(1963)、およびTobin,et al.,Br.J.Dis.Chest
77:14(1983)は、α−抗トリプシン(α−プロテ
アーゼ阻害剤)の欠乏を気腫の出現率と関係づけてい
る。さらに、Thompson,TIBS:349(1982)はα−抗
トリプシンに欠乏する個体の40%が肺の病気で死亡する
ことを報告している。α−抗トリプシンは血漿中の主
要なプロテアーゼ阻害剤であり、そして好中球エラスタ
ーゼを効果的に阻害し、Kassoc.=6.5×107M-1s-1を示
す。
気腫の処置に有用な治療剤についての連続的な研究にお
いて、いくつかのグループは好中球エラスターゼの阻害
剤を調製し、試験した。Powers,et al.,Biochim.Biophy
s.Acta485:156(1977)は、ある数のクロロメチルケト
ンペプチド類似体を阻害能力について試験した。試験し
た化合物のうちで、N−メトキシスクシニル−L−アラ
ニル−L−アラニル−L−プロリル−L−アラニンクロ
ロメチルケトン(MeOSuc−Ala−Ala−Pro−ValCH2Cl)
は好中球エラスターゼの最も有効な阻害剤であり、25μ
Mの濃度において阻害活性を示す。関連するペプチジル
クロロメチルケトン、N−アセチル−L−アラニル−L
−アラニル−L−プロリル−L−アラニンクロロメチル
ケトン(Ac−Ala−Ala−Pro−AlaCH2Cl)は、Kleinerma
n,et al.,Am Rev.Resp.Dis.121:381(1980)により、ハ
ムスターにおいて腹腔内に投与したとき実験的に誘発し
た気腫を効果的に遮断したと報告された。MeOSuc−Ala
−Ala−Pro−ValCH2Clは、Janoff,et al.,Am Rev.Resp.
Dis121:1025(1980)により、マウスにおいて経口的に
投与したとき気腫の処置において有効な薬物であると決
定された。N−スクシニル−L−アラニル−L−アラニ
ル−L−プロリル−L−バリンクロロメチルケトン(Su
c−Ala−Ala−Pro−ValCH2Cl)は、Stone,et al.,Am.Re
v.Resp.Dis.124:567(1981)によると、ハムスターにお
いて気管支内投与において有効であつた。しかしなが
ら、Janoff,et al.,supra.が言及しているように、アル
キル化剤であるクロロメチルケトン類の毒性、免疫原性
および発癌性に関する多くの問題が未解決のままであ
る。さらに、投与後のこの部類の化合物の有効性の急速
な損失は治療剤としてのそれらの使用を複雑にする。た
とえば、Janoffにより試験された最も有効な阻害剤のMe
OSuc−Ala−Ala−Pro−ValCH2Clは、エラスターゼの肺
内吸入による対抗の15分より前に投与した場合、無効で
あつた。
化学および医学の文献中に報告されているエラスターゼ
の他の阻害剤は、次のものを包含する;ある種のアザペ
プチド類〔Powers,et al.,Biochem.Biophys.Res.Comm.6
7:639(1975)に開示されている〕;トリフルオロアセ
チルペプチドクロロメチルケトン類〔Lestienne,et a
l.,J.Biol.Chem.254:5219(1979)に開示されてい
る〕;ある種の複素環式種〔Teshima,et al.,J.Biol.Ch
em.257:5085(1982)に開示されている〕;フツ化アリ
ールスルホニル類〔Yoshimura,et al.,J.Biol.Chem.25
7:5077(1982)に開示されている〕;式(N)のトリフ
ルオロメチル化ジペプチド類〔英国特許出願2,040,291A
号に開示されている〕;およびある種の2−ピリジル−
1,2−ベンズイソチアゾリノン−1,1−ジオキシド化合物
〔米国特許4,369,183号に開示されている〕。
したがつて、長く持続する阻害能力および哺乳動物に対
する低い毒性により特徴づけられるセリンプロテアーゼ
および他のプロテアーゼの効力のある阻害剤の新規な部
類は、哺乳動物のタンパク質分解性の病気の状態、とく
に気腫のための潜在的に価値ある治療剤である。
本発明によれば、式 式中、 A1はAla、Pro、Gly、Glu、Leu、Lys、Phe、Ser、Val、I
le、Arg、Tyr、Thr、Asp、AsnまたはGlnからなる群より
選択されるL立体配置のアミノ酸であり、 A2およびA3は、独立に、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gl
n、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Se
r、Thr、Trp、TyrまたはValからなる群より選択される
DまたはL立体配置のアミノ酸であり、 nおよびoは独立に0または1であり、 R1は−HまたはN−末端保護基であり、 R2は1〜6個の炭素原子を有し、芳香族構成成分を含ん
でいてもよく、あるいは−O−、−CO−、−S−、−NH
−、CONH−、−CH=CH−または−SO2−からなる群より
選択される鎖中の2価の基の1または2以上を含んでい
てもよいアルキル基であり、 Y1およびY2は各−Hであるか、あるいは一緒になつて鎖
または環中の少なくとも2個の結合原子により分離され
た少なくとも2つのヒドロキシ基を有するジヒドロキシ
化合物から誘導される部分を形成し、前記鎖または環は
炭素原子、および任意に、N、SまたはOであることが
できる1または2個以上の異種原子からなり、 ただし、 nまたはoが0であるとき、R1は−Hであることはでき
ない、 の化合物またはその生理学的に許容されうる塩が提供さ
れる。
また、本発明は、1種または2種以上の前記化合物から
なる組成物、および哺乳動物における異常なタンパク質
分解および気腫の処置においてこのような組成物を使用
する方法を提供する。
本発明の化合物は、α−アミノボロン酸のペプチド誘導
体であり、そしてある種のタンパク質分解酵素、とくに
好中球エラスターゼの阻害剤としての異常な効力により
特徴づけられる。本発明の化合物の各々は、前記の式で
示されるように、酸末端α−アミノボロン酸へ結合した
1または2以上のアミノ酸からなり、前記ボロン酸はボ
ロン末端保護基−Y1−Y2−は結合されていてもよい。
B末端保護基−Y1−Y2−の性質は、本発明の範囲内で広
く変化することができる。−Y1−Y2−についての適当な
意味は、鎖または環中の少なくとも2つの結合原子によ
り分離された少なくとも2つのヒドロキシ基を有する化
合物、主としてジオールから誘導された部分を包含す
る。前の説明内において考えられる化合物は、たとえ
ば、ピナコール、パーフルオロピナコール、ビナンジオ
ール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−プロパンジ
オール、2,3−ブタンジオール、グリセロール、ジエタ
ノールアミノおよび他のアミノアルコール、および当業
者にとつて明らかな他の同等物を筒含する。
本明細書において使用するアミノ酸残基またはアミノ酸
について次の略号を適用する: Ala=L−アラニン Arg=L−アルギニン Asn=L−アスパラギン Asp=L−アスパラギン酸 Cys=L−システイン Gln=L−グルタミン Glu=L−グルタミン酸 Gly=グリシン His=L−ヒスチジン Ile=L−イソロイシン Leu=L−ロイシン Lys=L−リジン Met=L−メチオニン Phe=L−フエニルアラニン Pro=L−プロリン Ser=L−セリン Thr=L−スレオニン Trp=L−トリプトフアン Tyr=L−チロシン Val=L−バリン 添字「D−」を付す場合、上の略号はD立体配位のアミ
ノ酸を示す。
「N−末端保護基」は、ここで使用するとき、ペプチド
合成において普通に用いられる種々のアミノ末端保護基
を意味する。適当な基の例は、次のものを包含する:ア
シル保護基、たとえば、ホルミル、アセチル(Ac)、ベ
ンゾイル(Bz)、トリフルオロアセチル、スクシニル
(Suc)およびメトキシスクシニル(MeOSue);芳香族
ウレタン保護基、たとえば、ベンジルオキシカルボニル
(Z);および脂肪族ウレタン保護基、たとえば、tert
−ブチルオキシカルボニル(Boc)またはアダマンチル
オキシカルボニル。GrossおよびMienhofer,eds.,The Pe
ptides,Vol.3,(Academic Press,New York1981)pp.3−
88は、多数の適当なアミノ保護を開示している。
好ましいN−末端保護R1を、次に示す: 側鎖のアミノ基、たとえば、A1、A2またはA3がLysまた
はArgである、本発明の化合物は、必要に応じて前記側
鎖に結合する適当なN−末端保護基を含むことができ
る;同様に、酸性またはヒドロキシ側鎖を有するアミノ
酸残基は、ベンジルあるいは他の適当なエステルまたは
エーテルの形で保護されることができる。
前述のように、R2は直鎖状もしくは分枝鎖状であること
ができる、1〜6個の炭素原子のアルキルを意味する。
さらに、R2はフエニル置換基を含むことができ、あるい
は−O−、−CO−、−S−、−NH−、−CONH−、−CH=
CH−または−SO2−から成る群より選択される1また2
以上の鎖中の2価の部分を含むことができる。R2につい
ての好ましい意味の例は、メチル、イソプロピル、イソ
ブチルおよびベンジルを包含する。
本発明の化合物の生理学的に許容されうる塩は、酸付加
塩、たとえば、塩酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、
コハク酸塩、乳酸塩または他の適当な酸付加塩を包含す
る。
添字「ボロー(boro−)」が付された略号および用語
は、末端カルボキシル基−CO2Hがボロン官能性 −B(OH)すなわち により置換されたアミノ酸を示す。こうして、たとえ
ば、「ボロバリン(borovaline)」はバリンのボロン酸
類似体を意味し、「ボロフエニルアラニン(borophenyl
alanine)」または「ボロフエ(borophe)」はフエニル
アラニンのボロン酸類似体を意味する。本発明の化合物
の名命において、保護基−Y1−Y2−は保護基が誘導され
る化合物の名前、たとえば、ピナコールまたはジエタノ
ールアミンで単に表示される。
本発明の範囲に入ることが考えられる化合物の部類は、
次のものを包含する。第1部類は、A1がAla、Pro、Gl
y、Val、LeuまたはIleである化合物を包含する。第2部
類は、A1がPheまたはTyrである化合物を包含する。第3
部類は、A1がLysまたはArgである化合物を包含し、そし
て第4部類はA1がSerまたはThrである化合物を包含す
る。最後に、第5部類はA1がAsp、Glu、AsnまたはGlnで
ある化合物を包含する。
前述の主要な部類はR2の好ましい意味に相当する下位部
類を包含し、そしてこれらの下位部類はN−末端保護基
R1ついての好ましい意味により定められる部類にさらに
細かく分類される。
前述の化合物の明らかな同等物は、それほど知られてい
ないアミノ酸または変性アミノ酸、たとえば、ノルロイ
シン(norleucine)、ヒドロキシプロリン、あるいは本
発明のα−アミノボロン酸ペプチド中に組み込むことが
できる他の誘導体からなる化合物を包含する。
前述の約束に従つて名命した、本発明の範囲内の特定の
化合物の例は、次の通りである: MeOSuc−AlaAlaPro−Boroval−OH、 MeOSuc−AlaAlaPro−BoroPhe−OH、 MeOSuc−AlaAlaPro−Boroala−OH、 MeOSuc−AlaAlaPro−Boroval−ピナコール、 MeOSuc−AlaAlaPro−Borophe−ピナコール、 MeOSuc−AlaAlaPro−Boroala−ピナコール、 MeOSuc−AlaAlaPro−Boroala−ジエタノールアミン MeOSuc−AlaAlaPro−Borophe−ジエタノールアミン Z−PheGlyAla−Boroleu−OH、 Z−PheGlyAla−Bornleu−ピナコール、 Z−PheGlyAla−Borophe−OH、 Boc−PheGly−Boroleu−ピナコール、 Boc−PheGly−Boroleu−ジエタノールアミン、 Boc−Ala−Boroala−ピナコール、 Boc−Gly−Boroleu−ピナコール、 Boc−Gly−Boroleu−ジエタノールアミン、 Boc−PhePro−Borophe−ピナコール、 MeOSuc−PheGlyLeu−Boroleu−ピナコール、 Boc−D−PhePro−Boroval−ピナコール、 MeOSuc−AlaAlaPro−Boroile−ピナコール、 Z−PheGlyPhe−Boroval−ピナコール、 Z−PheGlyGlu(OBzl)−Boroval−ピナコール、 Z−PheGlyLeu−Boroval−ピナコール、 Z−PheGlyLeu−Boroval−ジエタノール、 Z−PheGlyLys(Boc)−Boroval−ピナコール、 MeOSuc−Lys(Z)−AlaPro−Boroval−OH、 Z−PheProAla−Boroval−ピナコール、 H−PheGlyGlu−Boroval−ピナコール、 MeOSuc−PheGlyGlu−Boroval−ピナコール、 H−PheGlySer−Boroval−ピナコール、 MeOSuc−PheGlySer−Boroval−ピナコール、 および Z−PheGlySer(OBzl)−Boroval−ピナコール。
好中球エラスターゼを阻害するすぐれた能力を基準にす
ると、A1がProでありかつA2およびA3が各々Alaである本
発明の化合物は好ましい。これらの化合物のうちで、ア
ミノボロン酸残基がボロバリン、ボロフエニルアラニ
ン、ボロイソロイシン、またはボロアラニンであるもの
は最も好ましい。
製造:出発物質 本発明の化合物において用いる出発物質は、化学供給会
社から購入できるか、あるいは当業者にとつてよく知ら
れた方法により製造されるN−保護ペプチド類を包含す
る。さらに、α−アミノボロン酸のエステル(アミン塩
または遊離アミンの形)を必要とし、これらはMatteso
n,et al.,J.Am.Chem.Soc.103:5241(1981)に開示され
る手順の修正である、次の手順に従い製造することがで
きる。
A.α−アミノボロン酸エステルの合成における第1工程
はグリニヤール反応である。アルキルリチウム、アリー
ルリチウム、アルカリールリチウムまたはアラルキルリ
チウムのグリニヤール試薬を1当量のトリアルキルボレ
ート、好ましくはトリエチルボレートと反応させて、ボ
ロン酸(boronic acid)1を生成する。
有機金属のグリニヤール試薬は、アルキルハライド、ア
リールハライド、アルカリールハライドまたはアラルキ
ルハライドを適当な溶媒、たとえば、エーテルまたはテ
トラヒドロフラン中で処理することにより調製するか、
あるいは商業的源から購入することができる。トリエチ
ルボレートとグリニヤール試薬との反応は、約−72℃に
おいてエーテルを含有するフラスコへこれらの2種類の
試薬を同時に添加することにより実施される。他の溶
媒、たとえば、テトラヒドロフランをエーテルの代わり
に使用できる。この手順はRabjohn,ed.,Orqanic Synthe
sis(Wiley,New York,1963)のColl.Vol.IV,pp.68−72
中に開示されている手順に実質的に類似する。
B.この反応順序における第2工程は、エステル化反応で
ある。工程Aにおいて調製されたボロン酸1は、エステ
ル化のために単離することができるか、あるいは、単離
せずに使用することができる。エステル化は、エーテル
または他の適当な不活性溶媒中に溶解したボロン酸1
を、1当量もしくはそれより多い当量のピナコールまた
は前述の群より選択される他の適当なジヒドロキシ化合
物で処理することにより実施される。この反応は周囲温
度において1〜16時間実施して、ボロン酸エステル2を
生成する。
C.この工程、ホモロゲイシヨン(homologation)反応は
ボロン酸エステル2を約1当量の(ジクロロメチル)リ
チウムで、約−72℃において、ジメトキシエタン、テト
ラヒドロフラン、アルキルエーテルまたは他の適当な溶
媒中で処理して、α−クロロボロン酸エステル3を生成
することにより実施する。(ジクロロメチル)リチウム
は、ジクロロメタンをリチウムジイソプロピルアミドま
たは他の適当なアミド、たとえば、ナトリウムジアルキ
ルアミドと反応させることにより生成させることができ
る。リチウムジイソプロピルアミドは、ジイソプロピル
アミンをn−ブチルリチウムでヘキサン中において少量
(約1重量%)のテトラヒドロフランの存在下に処理す
ることにより調製される。他のアミドは対応する第2ア
ミンをアルキル金属またはアルカリ金属水素化物で適当
な溶媒中において処理することにより調製される。この
工程は、活性水素を含有する化合物2、たとえば、−Y1
−Y2−が−(CH22NH(CH2−である化合物を用い
て、活性水素を最初にブロツキング(blocking)または
保護しないで、実施することはできない。
D.この工程において、化合物3のα−塩素原子をリチオ
ヘキサメチルジシリザンで置換して、シリル化中間体4
を生成する。この置換は化合物3を当量のリチオヘキサ
メチルジシラザンとテトラヒドロフラン中で−72℃にお
いて反応させ、次いでこの混合物を周囲温度において約
16時間〜7日間撹拌することによつて実施する。他の金
属をリチウムの代わりに使用することができ、そして他
の溶媒、たとえば、アルキルエーテルは適当である。リ
チオヘキサメチルジシラザンは、対応するアミン、ヘキ
サメチルジシラザンをn−ブチルリチウムでテトラヒド
ロフラン中において約0℃において処理することにより
調製される。他のジシラザン類は、対応するアミンをア
ルキル金属または金属水素化物で不活性溶媒中で約0℃
〜約23℃において処理することにより、生成させること
ができる。この手順は、Matteson,et al.,J.Am.Chem.So
c.103:5241(1981)に記載されている。
E.この工程において、シリル化合物4を3当量以上のト
リフルオロ酢酸でエーテル中で0℃において処理して、
トリフルオロ酢酸塩を生成する。この塩は本発明のα−
アミノボロン酸ペプチドの合成に適当な出発物質であ
る。このトリフルオロ酢酸塩は、塩基、たとえば、アル
カリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩または水酸化
物で、水溶液または有機/水性混合物、たとえば、エタ
ノール/水またはメタノール/水混合物で処理すること
により、遊離アミンに転化することができる。
ペプチドの合成 本発明のα−アミノ酸ペプチドの製造は、次の合成図に
より示され、ここでα−アミノボロン酸のピナコールエ
ステルを出発試薬として使用する。
本発明のペプチドを製造するためには、N−保護ペプチ
ドをまずクロロギ酸イソブチルで処理して、混合ペプチ
ド−イソ酪酸無水物(6)を生成する。類似手順はAnde
rson,et al.,J.Am.Chem.Soc.89:5012(1967)に記載さ
れている。この混合無水物を引き続いてα−アミノボロ
ン酸のピナコールエステル(アミン塩または遊離アミン
の形)に塩基、たとえば、トリエチルアミンの存在下に
結合させて、α−アミノボロン酸ペプチドエステル7を
生成させる。α−アミノボロン酸トリフルオロ酢酸塩の
ピナコールエステルは、合成および取り扱いが容易のた
め用いるのに便利である。しかしながら、他のエステル
/塩の組み合わせもこの結合反応において使用すること
もできる。
結合反応の副生物の塩を過により除去し、そしてピナ
コール(または他のエステル)ペプチドをシリカゲルの
クロマトグラフイーにかけ、適当な溶媒、たとえば、ク
ロロホルム、クロロホルム中の1〜3%のメタノール、
またはメタノールと塩化メチレンとの混合物で溶離する
ことによりさらに精製する。生成物のペプチドエステル
は、ヘキサンを用いる粉砕により、あるいはクロロホル
ム/ヘキサンまたは酢酸エチル/ヘキサンからの結晶化
により単離することができる。
ピナコール(または他のエステル)ペプチド7は、無水
テトラヒドロフラン中で2〜4当量のジエタノールアミ
ンで処理することにより、対応するジエタノールアミン
誘導体に転化することができる。他のエステルは適当な
出発物質を置換することにより製造することができる。
ジエタノールアミン誘導体は通常結晶質である。しかし
ながら、エーテルで非結晶質生成物を粉砕すると、一般
に固体が得られる。ジエタノールアミン誘導体の分別結
晶化を用いて、ジアステレオマー、たとえば、MeOSuc−
AlaAlaPro−D−boroPhe−OHおよびMeOSuc−AlaAlaPro
−L−boroPhe−OHを分離することができる。
遊離ボロン酸を官能的に含有するヘプチド8は、前述の
ジエタノールアミンまたは他のエステル誘導体から2つ
の道筋により生成することができる。第1に、易水溶性
種を水中においてプロトン化された形のカチオン交換樹
脂の過剰量で処理し、次いで凍結乾燥する。適当な樹脂
は商業的に入手することができる。第2に、親水性種を
メタノール:水性HCl(3:2、V/V)の混合物で処理し、
次いで酢酸エチルで抽出し、そして溶媒を除去する。
実用性 本発明のα−アミノ酸ペプチドは、メタロプロテアー
ゼ、酸プロテアーゼおよびセリンプロテアーゼの効力の
ある可逆的な阻害剤の新規な部類を表わす。本発明の範
囲内の化合物により阻害されるセリンプロテアーゼの例
は、次のものを包含する:白血球好中球エラスターゼ、
気腫の発病学に関係するタンパク質分解酵素;キモトリ
プシン、消化酵素;パンクレアチンエラスターゼ;およ
びカテプシンG、白血球にも関連するキモトリプシン様
プロテアーゼ。サーモリシン(thermolysin)、メタロ
プロテアーゼ、およびペプシン、酸プロテアーゼの阻害
も、本発明の範囲内の化合物について立証された。
前述のように、哺乳動物における気腫の処置において有
用な治療剤を開発するための絶え間ない努力において、
ある数の化合物が製造され、そして好中球エラスターゼ
を阻害する能力について試験された。文献中に報告され
ている最も効力のあるペプチド阻害剤は、Powers,et a
l.,Biochim.Biophys.Acta485:156(1977)に開示されて
いるある種のクロロメチルケトンペプチド類似体類であ
る。これらの化合物は25μMの濃度において好中球エラ
スターゼを阻害すると報告された。本発明の化合物のい
くつかは従来報告されたクロロメチルケトンペプチドの
類似体であるが、本発明のある種の化合物は5〜10nMの
濃度で好中球エラスターゼを阻害することが立証され
た。こうして、ここに開示する化合物は、従来報告され
た対応するアミノ酸配列のペプチド阻害剤よりも少なく
とも2〜3桁の大きさで反応性である。この増大した阻
害能力は、本発明の化合物が哺乳動物の生体内投与のた
めにより効力のある治療剤を表わすことを示唆してい
る。
本発明の化合物は、製薬学的に適当な希釈剤または賦形
剤中に分散または溶解させた後、哺乳動物に静脈内に、
筋肉内に、腹腔内に、あるいは皮下的に投与することが
できる。本発明の化合物は、投与後より長く持続する阻
害活性をもつことが示され、これは文献に報告された化
合物の阻害活性が短時間で消滅することを見ると望まし
い性質である。
本発明の化合物についての追加の用途は、活性部位の濃
度についての商用試薬の分析を包含する。たとえば、キ
モトリプシンは膵液および糞便中のキモトリプシン活性
の臨床的定量に使用する標準試薬として供給される。こ
のようなアツセイは胃腸管および膵臓の疾患のための診
断である。パンクレアチンエラスターゼも血漿中のα−
抗トリプシンの定量のための試薬として商業的に供給さ
れる。いくつかの炎症性の病気の過程中の血漿α−抗ト
リプシンの濃度増加およびα−抗トリプシンの欠乏は、
肺の病気の発生の増大に関係づけられる。本発明の化合
物は、試薬として供給される商用エラスターゼの滴定の
標準化によりこのアツセイの精度および再現性を高める
ために使用できる。
最後に、特定のタンパク質の精製の間におけるある種の
タンパク質抽出物中のプロテアーゼ活性は、タンパク質
単離法の結果を複雑にしかつ危くしうる繰り返し発生す
る問題である。このような抽出物中に存在するある種の
プロテアーゼは、種々のタンパク質分解酵素へかたく結
合する本発明の化合物により、精製工程の間に阻害する
ことができる。
以下の実施例により、本発明の特定の実施態様を説明す
る。実施例において、「冷テトラヒドロフラン」はドラ
イアイス浴中で5〜15分間冷却したテトラヒドロフラン
を意味する。報告するすべての百分率は、特記しないか
ぎり、重量により、そしてすべての融点は補正されてい
ない。すべての温度はセ氏で報告する。プロトン核磁共
鳴(1H NMR)化学シフトは、内部テトラメチルシラン標
準からのダウンフイールド(downfield)において、δ
単位、ppmで報告する。実施例において使用する種々の
略号は、次のものを包含する:薄層クロマトグラフイー
についてTLC;質量スペクトル測定についてMS;高速原子
衝撃(fast−atom bombardment)についてFAB;および化
学的イオン化についてCI。
実施例1:Z−PheGlyAla−Boroleu−ピナコール Z−Phe−OHのN−ヒドロキシスクシンアミドエステル
(4.5g、11.4ミリモル)を5mlのジオキサン中に溶解
し、そして5mlのH2O中のH−GlyAla−OH(1.85g、12.6
ミリモル)およびトリエチルアミン(2.64ml、18.9ミリ
モル)から成る溶液に加えた。続いて起こる反応は3時
間後に完結した。4℃において3日間静置した後、生ず
る溶液を100mlの0.2N HClで希釈し、生ずる固体を酢酸
エチル中に抽出した。有機相を0.2N HClで洗浄し、次
いで0.2N HClを含有する飽和水性NaClで洗浄した。有
機相を蒸発させた後、固体が得られた。これをメタノー
ル:酢酸エチル(1:1、V:V)から再結晶化させると、第
1収穫物(0.93g、2.2ミリモル、融点171.5−173℃)お
よび第2収穫物(2.75g、6.4ミリモル、融点171.5−17
2.5℃)が得られた。第1および第2の収穫物:1H NMR
(90MHz、C2D6SO):δ1.3(d,3H)、2.9(m,2H)、3.8
(m,2H)、4.0−4.6(m,2H)、4.9(s,2H)、7.3(s,10
H)。
Z−PheGlyAla−OH(0.653g、1.53ミリモル)およびN
−メチルモルホリン(0.168ml、1.53ミリモル)をテト
ラヒドロフラン(10ml)中に溶解し、イソブチルクロロ
ホルメート(0.199ml、1.53ミリモル)と−20℃におい
て5分間反応させた。冷テトラヒドロフラン(10ml)お
よびトリエチルアミン(0.213ml、1.53ミリモル)を加
え、そして生ずる混合物を冷テトラヒドロフラン(10m
l)中に溶解したH−Boroleu−ピナコール・トリフルオ
ロアセテート(0.50g、1.53ミリモル)に加えた。この
反応混合物を−20℃においてほぼ1時間かきまぜ、次い
で23℃において約1〜2時間かきまぜた。この時点にお
いて、反応混合物を過し、液を蒸発させた。残留物
をCHCl3中に溶解し、次いで前もつてCHCl3で平衡化した
5gのシリカゲルを含有する2cmのカラムに適用した。こ
のカラムを順次にCHCl3、1%のメタノール:CHCl3およ
び2%のメタノール:CHCl3(V:V)で溶離した。1H NMR
分光分析により決定して、所望生成物を含有する分画を
プールし、蒸発させた。生成物をCHCl3:ヘキサンから結
晶化させ(CHCl3中に溶解し、ヘキサンをくもり点まで
加える)、単離し、ヘキサンで洗浄すると、固体(0.28
g;0.45ミリモル、融点97−98.5℃)が得られた。シリカ
ゲル薄層クロマトグラフイー(TLC)、溶離剤、メタノ
ール:CHCl3(V:V、1:9)は単一のスポツト、Rf0.48を示
した。1H NMR(360MHz、CDCl3):δ0.875(m,6H)、1.
21(s,12H)、1.38(m,5H)、1.675(hept.J=7Hz、1
H)、2.85−3.03(m,2H)、3.1−3.25(m,1H)、3.7−
3.95(m,2H)、4.4(m,1H)、4.63(br.,1H)、5.02
(q、J=12Hz、2H)、7.1−7.35(br.,13H)、分析:C
33H47N4O7B、計算値:C=63.65%、H=7.62%、N=9.0
0%、およびB=1.74%、実測値:C=63.96%、H=7.70
%、N=9.12%、およびB=1.58%。
実施例2:Z−PheGlyAla−Boroleu−OH Z−PheGlyAla−Boroleu−ピナコール (0.210g、0.337ミリモル)をテトラヒドロフラン(2m
l)中に溶解し、そしてテトラヒドロフラン(0.88ml)
中に溶解したジエタノールアミン(0.053g、0.506ミリ
モル)を加えた。得られる混合物を室温において一夜か
きまぜ、白色沈殿が形成し、これを過により単離し、
テトラヒドロフランで洗浄すると、非晶質生成物として
ジエタノールアミン誘導体(0.128g)が得られた。液
を濃縮させると、追加の生成物(0.053g)が得られた。
20mgの試料を除去した後、残留するジエタノールアミン
誘導体をメタノール(3ml)と1.0NHCl(2ml)との混合
物中に溶解した。この溶液を室温において30分間かきま
ぜた。酢酸エチル(50ml)を加え、生ずる有機相を0.2N
HClと飽和水性NaClで洗浄した。有機相を無水Na2SO4
洗浄し、過し、蒸発させると、残留物(0.082g)が得
られた。それをヘキサンで粉砕すると、白色粉末(0.07
2g、0.13ミリモル)が得られた。シリカゲルのTLC〔溶
離剤、ブタノール:酢酸:水(V:V、4:1:1)〕は単一の
スポツト、Rf、0.38を示した。1H NMR(360MHz、CDC
l3):δ0.75−0.95(br.,6H)、1.2−1.45(br.,5
H)、1.5−1.65(br.,1H)、1.85−2.1(br.,1H)、2.7
−3.05(br.,2H)、3.1−3.2(br.,1H)、3.6−4.1(b
r.,2H)、4.4−4.7(br.,2H)、4.9−5.1(br.,2H)、
7.1−7.35(br.,13H):MS(FAB):(m/z+チオグリセ
ロール)613。分析:C27H37N4O7B、計算値:C=60.00%、
H=6.91%、N=10.37%、およびB=2.00%。実測値:
C=60.17%、H=6.90%、N=10.45%、およびB=2.0
1%。
実施例3:MeOSuc−AlaAlaPro−Boroval−ピナコール Boc−Ala−OH(10g、52.8ミリモル)をN−メチルモル
ホリン(5.80ml、52.8ミリモル)およびイソブチルクロ
ロホルメート(6.8ml、52.85ミリモル)と50mlのテトラ
ヒドロフラン中で−20℃において反応させることによ
り、Boc−Ala−OHの混合無水物を調製した。この反応混
合物および追加のN−メチルモルホリン(5.8ml)を50m
lの冷CHCl3中に溶解したH−Pro−OBzl・HCl中に溶解し
た。この混合を−20℃において1時間および23℃におい
て2時間かきまぜた後、それを過し、液を蒸発させ
た。残留物を酢酸エチル中に溶解し、順次に0.2NのHC
l、5%のNaHCO3および飽和水性NaClで洗浄した。溶媒
を蒸発させると、Boc−AlaPro−OBzlが油(14.1g)とし
て得られた。
Boc−AlaPro−OBzl(14g、37.5ミリモル)を100mlの酢
酸エチル中に溶解し、得られた溶液に無水HClを0℃に
おいて30分間通入することにより、H−AlaPro−OBzl・
HClを調製した。この混合物を23℃において1時間かき
まぜ、溶媒を蒸発させて、固体(14.9g)のH−AlaPro
−OBzl・HClが得られた。
Boc−Ala−OH(11.5g、48.4ミリモル)をH−AlaPro−O
Bzl・HCl(14.9、47.8ミリモル)に、Boc−AlaPro−OBz
lの調製について前述した手順に実質的に類似する手順
により結合させると、泡22gが得られた。この生成物を
酢酸エチルから結晶化すると、Boc−AlaAlaPro−OBzl
(7.8g、融点120−121℃)が第1収穫物としておよび1
1.1g(融点111−117℃)が第2収穫物として得られた。
第1収穫物−分析:C23H33N3O6、実測値:(融点120−12
1℃):C=61.71%、H=7.45%、N=9.39%。実測値:C
=61.74%、H=7.56%、およびN=9.46%。
Boc−AlaAlaPro−OBzl(11.5g)をトリフルオロ酢酸と2
3℃において15分間反応させることにより、MeOSuc−Ala
AlaPro−OBzlを調製した。トリフルオロ酢酸を蒸発さ
せ、得られる残留物をH−AlaPro−OBzl・HClの製造に
ついて記載したように無水HCl処理した。溶媒を蒸発さ
せ、残留物をエーテルで粉砕すると、H−AlaAla−Pro
−OBzl・HClが白色粉末(9.9g)として得られた。H−A
laAlaPro−OBzl・HCl(3.78g、9.86ミリモル)およびメ
チルスクシネートのN−ヒドロキシスクシンアミドエス
テル、MeOSue−OSu(2.26g、9.86ミリモル)をテトラヒ
ドロフラン(15ml)中に溶解した。2.5mlのH2O中のNaHC
O3(1.66g、19.7ミリモル)の懸濁液を加え、得られる
溶液を室温において2時間かきまぜた。溶媒を蒸発さ
せ、残留物を酢酸エステル中に溶解し、0.2NのHClおよ
び5%のNaHCO3(両者の溶液は飽和NaCl中に調製した)
および飽和水性NaClで洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥
し、過し、蒸発により濃縮すると、3.4gの結晶(融点
122−123℃)が得られた。分析:C23H31N3O7、計算値:C
=59.84%、H=6.78%、N=9.11%。実測値:C=59.80
%、H=6.68%、およびN=9112%。
MeOSuc−AlaAlaPro−OBzlをパラジウム触媒の存在下に
水素化することにより、MeOSuc−AlaAlaPro−OHを調製
した。ベンジルエステル(4.5g、9.7ミリモル)を100ml
のメタノール中に溶解し、パール(Parr)装置内で0.5g
の10%Pd/Cの存在下に1時間水素化した。触媒を除去
し、溶媒を蒸発させると、泡(3.4g)が得られ、これを
酢酸エチルから結晶化させると、2.8g(7.3ミリモル、
融点144−146℃)のMeOSuc−AlaAlaPro−OHが得られ
た。1H HMR(90MHz、C2D6SO):δ1.17(d,6H)、1.6−
2.3(m,4H)、25(m+DMSO、4H)、3.3−3.8(s,m,5
H)、4.0−4.6(m,3H)、7.83−8.17(m,2H)、分析:C
17H25N3O7、計算値:C=51.73%、H=6.80%、N=11.6
3%。実測値:C=51.75%、H=6.92%、およびN=11.1
3%。
MeOSuc−AlaAlaPro−OH(4.10g、11.05ミリモル)をテ
トラヒドロフラン(35ml)中に溶解し、活性化し、そし
てテトラヒドロフラン(15ml)中に溶けたH−Boroval
−ピナコール、トリフルオロアセテート(3.46g、11.05
ミリモル)に、Z−PheGlyAla−Boroleu−ピナコール
(実施例2)について記載した手順に実質的に類似する
手順により結合させた。反応混合物の過および蒸発
後、得られる残留物をCHCl3中に溶かし、CHCl3で前もつ
て平衡化した30gのシリカゲルを含有する3cmのカラムへ
適用した。生成物をCHCl3で溶離し、ヘキサンで粉砕す
ると、白色粉末(3.56g、6.44ミリモル)が得られた。
分折:C26H45N4O8、計算値:C=56.51%、H=8.23%、N
=10.14%、およびB=1.96%。実測値:C=56.27%、H
=8.21%、N=9.97%、およびB=2.15%。実質的に類
似する実験において調製した生成物(E30833−8)は、
次のデータを与えた:1H NMR(360MHz、CDCl3):δ0.85
−0.95(br.,6H)、1.20−1.24(br.,12H)、1.25−1.2
8(br.,3H)、1.33−1.38(br.,3H)、1.8(m.1H)、1.
95−2.075(br.,2H)、2.2−2.3(br.,2H)、2.5−2.55
(br.,2H)、2.65−2.75(br.,2H)、2.9(t,J=6Hz,1
H)、3.69(s,3H)、4.65−4.85(br.,2H):MS(FA
B):(m/z+1)553。
実施例4:MeOSuc−AlaAlaPro−Boroval−OH MeOSuc−AlaAlaPro−Boroval−ピナコール(0.25g、0.4
52ミリモル)を、ジエタノールアミン(0.190g、1.81ミ
リモル)を含有するテトラヒドロフラン(3.8mg)中に
溶解し、そして得られる溶液を一夜かきまぜた。ジエタ
ノールアミン誘導体(0.224g)をエーテル(約50ml)の
添加により沈殿させ、過により単離し、エーテルで洗
浄した。
ジエタノールアミン誘導体およびプロトン化した形の側
鎖のSO3H基を有するポリマーのカチオン交換樹脂(BioR
ad AG−50−X8)(0.4g)をフラスコに入れ、そして冷H
2O(2ml)を加えた。得られる混合物を約23℃に加温
し、20分間かきまぜた。この間、溶液のpHは7.5−8.0か
ら4−5に変化した。樹脂を除去し、5mlの部分のH2Oで
2回洗浄した。合わせた水性相を凍結乾燥すると、綿毛
状白色固体(0.125g、0.27ミリモル)が得られた。1H N
MR(360MHz,CD3OD):δ0.90−1.0(br.,6H)、1.3−1.
375(br.,6H)、1.80(m,1H)、1.95−2.1(br.,2H)、
2.12−2.2(br.,1H)、2.24−2.33(br.,2H)、2.5−2.
55(br.,2H)、2.6−2.65(br.,2H)、3.66(s,3H)、
3.8(m,1H)、4.3−4.35(br.,2H)、4.55−4.65(br.,
4H);MS(FAB):(m/z+チオグリセロール+H+)543。
分析:C20H35N4O8B、計算値:C=51.06%、H=7.51%、
N=11.91%、およびB=2.30%。実測値:C=51.24%、
H=7.36%、N=11.81%、およびB=2.15%。
実施例5:MeOSuc−AlaAlaPro−Borophe−ピナコール MeOSuc−AlaAlaPro−OH(1.03、2.78ミリモル)をH−B
orophe−ピナコール・トリフルオロアセテート(1.00
g、2.78ミリモル)へ、Z−PheGlyAla−Boroleu−ピナ
コール(実施例1)の調製について記載した手順に実質
的に類似する手順により結合した。生成物を7.5gのシリ
カゲルの2cmのカラムのクロマトグラフイーにかけ、CHC
l3で溶離した。所望生成物を含有する分画をプールし、
ヘキサンで粉砕すると、白色固体(0.65g、1.1ミリモ
ル)が得られた。1H NMR(360MHz、CDCl3):1.15−1.35
(br.,18H)、1.95−2.8(br.,10H)、2.90−3.15(b
r.,2H)、3.45−3.75(br.,2H)、3.68(s,3H)、7.1−
7.3(br.,5H)。分析:C30H45N4O8B、計算値:C=59.99
%、H=7.57%、N=9.33%、およびB=1.80%。実測
値:C=59.92%、H=7.77%、N=9.28%、およびB=
1.61%:MS(FAB):(m/z+1)601。
実施例6:MeOSuc−AlaAlaPro−Borophe−ジエタノールア
ミン MeOSuc−AlaAlaPro−Borophe−ピナコール(0.787g、1.
31ミリモル)をテトラヒドロフラン(3ml)中に溶か
し、そしてテトラヒドロフラン(4.2ml)中のジエタノ
ールアミン(0.207g、1.96ミリモル)を加えた。2時間
後、ピナコール誘導体は薄層クロマトグラフイー(TL
C)により検出されなかつた。溶媒を蒸発させ、部分的
に結晶質の残留物を熱酢酸エチルで抽出すると、固体
(0.29g、0.5ミリモル、融点184−185℃、E30833−39)
が得られた。
▲〔α〕25 D▼=−81.6±2.0゜、C=1%、エタノー
ル。分析:C28H41N5O8B(E30833−28、同様な手順により
調製した)、計算値:C=57.33%、H=7.06%、N=11.
94%、およびB=1.84%。実測値:C=57.06%、H=7.2
1%、N=11.77%、およびB=1.83%。
結晶の追加の収穫物が酢酸エチルから得られた(0.04
g、0.07ミリモル、融点187.5−188.5℃)。
上の結晶化手順からの残留物をエーテルで粉砕すると、
白色非晶質固体が得られた(0.29g、0.5ミリモル、2−
E30833−39)。
▲〔α〕D 25▼=−92.8±2.0゜。1H NMR(360MHz、CD3O
D):δ1.25−1.4(br.,6H)、2.45−2.65(br.,4H)、
2.65−2.8(br.,4H)、2.7−2.85(br.,3H)、285−3.0
5(br.,2H)、3.65(s,3H)、3.8−4.0(br.,4H)、7.1
0−7.31(br.,5H)。分析:C28H41N5O8B、計算値:C=57.
33%、H=7.06%、N=11.94%、およびB=1.84%。
実測値:C=57.32%、H=7.15%、N=11.79%、および
B=1.61%、MS(FAB):(m/z+1)587。
実施例7:MeOSuc−AlaAlaPro−Borophe−OH MeOSuc−AlaAlaPro−Borophe−ジエタノールアミン(0.
20g、0.34ミリモル)(実施例6)を、2倍過剰量(0.4
g)のプロトン化した形のポリスチレン置換スルホン酸
樹脂(Bio−RadAG−50−X8)を含むフラスコに入れ、そ
して2mlの冷水を加えた。得られる混合物を10分間かき
まぜ、その間室温にさせた。樹脂を除去し、5mlの部分
のH2Oで2回洗浄した。合わせた水性分画を凍結乾燥す
ると、白色粉末が得られた。上の手順により、0.135g
(0.25ミリモル)の遊離ボロン酸が得られた。実質的に
同様な合成により調製された物質は、次の観測値を与え
た:1H NMR(360MHz,CDCl3):δ1.25−1.38(br.,6
H)、1.9−2.3(br.,4H)、2.48−2.55(br.,2H)、2.5
5−2.7(br.,2H)、2.82−2.91(br.,2H)、3.65(s,3
H)、3.80(m,1H)、4.35(m,1H)、4.58(m,1H)、7.1
5−7.3(br.,5H)。分析:C24H38N4O8B、計算値:C=55.6
0%、H=6.82%、N=10.81%、B=2.09%。実測値:C
=55.84%、H=6.76%、N=10.72%、B=2.07%。
実施例8:MeOSuc−AlaAlaPro−Boroala−ピナコール MeOSuc−AlaAlaPro−OH(3.25g、8.77ミリモル)をH−
Boroala−ピナコール・トリフルオロアセテート(2.50
g、8.77ミリモル)へ、Z−PheGlyAla−Boroleu−ピナ
コール(実施例1)について記載した手順に実質的に類
似する手順により結合させた。生成物をクロマトグラフ
イー(シリカゲル、溶離剤CHCl3)により精製すると、
固体(2.2g)が得られた。主分画(1.3g)をヘキサンで
粉砕すると、1.03g(1.96ミリモル)の白色固体が得ら
れた。1H NMR(90MHz,CDCL3):δ0.8−1.4(br.,21
H)、1.8−2.3(br.,4H)2.4−3.0(br.,5H)、3.5−3.
8(br.,2H)、3.65(s,3H)、4.4−4.9(br.,3H)。分
析:C24H41N4O8B、計算値:C=54.95%、H=7.81%、N
=10.68%、およびB=2.06%、実測値:C=55.06%、H
=8.04%、N=9.64%、およびB=2.00%。C=54.73
%、H=8.12%およびN=10.58%。
実施例9:MeOSuc−AlaAlaPro−Boroala−ジエタノールア
ミン MeOSuc−AlaAlaPro−Boroala−ピナコール(0.866g、1.
65ミリモル)をジエタノールアミン(0.260g、2.48ミリ
モル)とテトラヒドロフラン(5.2ml)中で4日間23℃
において反応させた。白色沈殿が形成し、これを単離
し、テトラヒドロフランで洗浄すると、結晶質固体が得
られた(0.35g、0.68ミリモル、融点172.5−175℃)。1
H NMR(80MHz,CDCl3):δ1.0−1.56(br.,9H)、1.7−
2.4(br.,4H)、2.4−3.5(br.,9H)、3.7(s,3H)、3.
5−4.1(br.,6H)、4.25−5.0(br.,3H);分折:C22H38
N5O8B、計算値:C=51.66%、H=7.50%、N=13.70
%、およびB=2.11%。実測値:C=51.54%、H=7.56
%、N=13.62%、およびB=2.17%。
上の単離からの液を蒸発させ、エーテルで粉砕する
と、0.270g(0.53ミリモル)の非晶質固体が得られた。
得られた1H NMRスペクトルは所望生成物について期待し
たものに相当した。パンクレアチンエラスターゼの阻害
についての能力を測定した生物学的活性は、結晶質試料
についてより少なくとも5倍大きかつた。この事実から
示唆されるように、2種のジアステレオマーの型が分離
あるいは部分的に分離され、そして、結晶質試料は主と
してL−ジアステレオマーであつた。
実施例10:MeOSuc−AlaAlaPro−Boroala−OH MeOSuc−AlaAlaPro−Boroala−ジエタノールアミン(0.
20g、3.381ミリモル)を冷水(2ml)中に溶解し、前述
のカチオン交換樹脂(0.45g)を加えた。この混合物を
約23℃に加温した後、樹脂を除去し、水(2×5ml)で
洗浄した。水性分画は凍結乾燥すると、生成物が得られ
た(0.15g、0.34ミリモル)。1H NMR(80MHz,CDCl3):
δ1.03(d,J=7Hz,3H)1.2−1.5(br.,6H)、1.8−2.3
(br.,4H)、2.4−3.01(br.,5H)、3.7(s,3H)、4.3
−5.0(br.,3H)。試料をエーテルで粉砕して、分析用
試料を得た。分析:C18H31N4O8B、計算値:C=48.87%、
H=7.08%、N=12.67%およびB=2.44%。実測値:C
=49.00%、H=6.96%、N=12.50%およびB=2.41
%。
実施例11:Boc−PhePro−Borophe−ピナコール Boc−Phe−OH(10.0g、27.6ミリモル)のN−ヒドロキ
シスクシンアミドエステル(10.0g、27.6ミリモル)を
1,2−ジメトキシエタン(375ml)中に溶かし、そして17
5mlのH2O中のH−Pro−OH(4.76g、41.4ミリモル)およ
びNaHCO3(4.83g、82.6ミリモル)の溶液を加えた。得
られた混合物を約23℃において一夜かきまぜ、次いで蒸
発乾固した。得られる残留物を100mlのH2O中に溶解し、
過した。液をHCl XXで酸性化し、生成物をCHCl3
に抽出した。このCHCl3抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒
を蒸発させると油が得られた。この油をヘキサンで粉砕
すると、非晶質白色固体が得られた(8.7g、23ミリモ
ル)。1H NMR(90MHz,CDCl3)δ1.37(s,9H)、1.5−2.
3(m,4H)、2.9−3.3(m,2H)、3.3−3.8(m,2H)、4.4
3−4.80(m,2H)、5.6(m,1H)および7.27(s,5H)。
Boc−PhePro−OH(4.02g、11.1ミリモル)をテトラヒド
ロフラン(25ml)中で活性化させ、そしてテトラヒドロ
フラン(10ml)中に溶けたH−Borophe−ピナコール・
トリフルオロアセテート(4.00g、11.1ミリモル)に、
Z−PheGlyAla−Boroleu−ピナコール(実施例1)の合
成について記載した手順に実質的に類似する手順により
結合させた。得られる混合物をシリカゲルのクロマトグ
ラフイーにかけると、油(4.9g)が得られた。この油
(3.6g)をヘキサンで粉砕すると、所望生成物が得られ
た(0.86g、1.45ミリモル、融点81.5−83.5℃)。1H NM
R(90MHz)、CDCl3:δ1.2(s,12H)、1.35(s,9H)1.5
−2.5(br.,4H)、2.5−3.7(br.,7H)、4.3−4.8(b
r.,2H)、4.9−5.3(br,1H)、6.7−7.5(s,br,11H)。
分析:C33H46N3O6B、計算値:C=66.99%、H=7.85%、
N=7.10%、およびB=1.83%。実測値:C=66.74%、
H=8.16%、N=7.15%、およびB=1.79%。
実施例12:MeOSuc−PheGlyLeu−Boroleu−ピナコール Boc−PhePro−OH(実施例11)の調製について記載した
手順に従い、Boc−Phe−OHのN−ヒドロキシスクシンア
ミドエステル(14.1g、39.0ミリモル)をH−Gly−Leu
−OH(8.1g、42.9ミリモル)へ結合させることによりBo
c−PheGlyLeu−OHを調製した。生成物を酢酸エチルから
結晶化させた(14.4g)。
分析:C22H33N3O6、計算値:C=60.66%、H=7.66%、N
=9.65%。実測値:C=60.25%、H=7.51%およびN=
9.63%。
H−PheGlyLeu−OH・トリフルオロアセテートを、Boc−
PheGlyLeu−OHをトリフルオロ酢酸で約23℃において5
分間処理し、次いで蒸発し、KOHで真空乾燥することに
より調製した。
H=PheGlyLeu−OH・トリフルオロアセテート(10.3g、
23.0ミリモル)、メトキシスクシネートのN−ヒドロキ
シスクシンアミドエステル(5.27g、23.0ミリモル)お
よびトリエチルアミン(8.0ml、57.5ミリモル)をN,N−
ジメチルホルムアミド(15ml)中に溶解し、0℃におい
て反応させた。得られる反応混合物をN,N−ジメチルホ
ルムアミド(10ml)で希釈し、23℃において約30分間か
きまぜた。この反応混合物を約5mlに蒸発により濃縮
し、75mlの5%のNaHCO3で希釈し、酢酸エチルで抽出し
た。得られる水相をHClで酸性化した。生成物を酢酸エ
チル中に抽出し、順次に0.2NのHClおよび0.2NのHClに調
節した飽和水性NaClで洗浄した。Na2SO4で乾燥し、過
し、濃縮すると、結晶(5.73g、12.39ミリモル、融点16
7.5−169℃)が得られた。
実質的に同様な実験において、次の分析値がMeOSuc−Ph
eGlyLeu−OH(融点167.5−168.5℃)について得られ
た。分析:C23H32N3O7、計算値:C=58.91%、H=6.76
%、およびN=9.37%。実測値:C=59.20%、H=6.99
%、およびN=9.06%。
MeOSuc−PheGlyLeu−OH(0.897g、2.0ミリモル)を、N
−メチルモルホリン(0.22ml、2.0ミリモル)を含有す
るテトラヒドロフラン(15ml)中に溶かし、イソブチル
クロロホルメート(0.26ml、2.0ミリモル)と−20℃に
おいて5分間反応させた。冷テトラヒドロフラン(10m
l)およびトリエチルアミン(0.28ml、2.0ミリモル)を
加え、得られる混合物を10mlの冷テトラヒドロフラン中
のH−Borolen−ピナコール・トリフルオロアセテート
(0.65g、2.0ミリモル)の溶液へ直ちに加えた。−20℃
においてほぼ1時間および23℃においてほぼ2時間かき
まぜた後、得られる混合物を過し、液を蒸発乾固さ
せた。残留物を酢酸エチル中に溶かし、次いで順次に0.
2NのHCl、5%のNaHCO3および飽和水性NaClで洗浄し
た。有機相を無水Na2SO4で乾燥し、過し、蒸発させる
と、450mgの物質が得られた。TLC〔メタノール:クロロ
ホルム(V:V、1:9)〕は3つのスポツト、Rf.0.62、0.5
4および0.50をシリカゲル板上に示した。
この物質をテトラヒドロフラン(10ml)中に溶かし、ピ
ナコール(0.13g、0.71ミリモル)を加えた。得られる
溶液を一夜かきまぜたが、TLCの結果に有意の変化が観
測されなかつた。溶媒を蒸発させ、残留物を10gのシリ
カゲルの2cmのカラムへ適用し、CHCl3で平衡化させた。
このカラムを段階的に、まずCHCl3で、次いで2%のメ
タノールを含有するCHCl3で溶離した。3つの分画(0.2
1g、0.33ミリモル)が集められ、これらはTLCにより主
としてRf0.50に1つのスポツトを示した。1H NMR(90MH
z)、CDCl3:δ0.90(m,12H)、1.17(s,9H)、1.27−2.
1(br.,8H)、2.1−3.5(br.,8H)、3.60(s,3H)、3.9
(m,2H)、4.6(m,2H)、および6.8−7.9(br.,10H)。
実施例13:Boc−Ala−Boroala−ピナコール Boc−Ala−OH(0.664g、3.51ミリモル)をH−Boroala
−ピナコール・トリフルオロアセテート(1.00g、3.51
ミリモル)へ、Z−PheGlyAla−Boroleu−ピナコール
(実施例1)の調製について記載した手順に実質的に類
似する手順により結合させた。粗生成物を7.5gのシリカ
ゲルの2cmのカラムのクロマトグラフイー(溶離剤CHC
l3)にかけた。生成物(0.86g)をCHCl3:ヘキサンから
結晶化させた(0.70g、2.05ミリモル、融点122.5−124
℃)。TLC〔メタノール:CHCl3(V:V、1:9)〕は、単一
のスポツトRf0.49を示した。1H NMR(360MHz、CDC
l3):δ1.15−1.18(d、d、J=4.5。8Hz、3H)、1.
24(s、12H)、1.38(d、d、J=6、1Hz、3H)、1.
45(s、9H)、2.95(m、1H)、4.25(m、1H)、5.15
(br、1H)、分析:C16H31N2O5B計算値:C=56.14%、H
=9.15%、N=8.19%、およびB=3.16%。
実測値:C=55.90%、H=9.12%、N=7.97%、および
B=3.21%。
実施例14:Boc−Ala−Boroala−ジエタノールアミン Boc−Ala−Boroala−ピナコール(0.430g、1.26ミリモ
ル)を4mlのテトラヒドロフラン中に溶かし、次いでテ
トラヒドロフラン(4ml)中に溶けたジエタノールアミ
ン(0.198g、1.88ミリモル)で処理した。約3時間後、
ピナコールの出発物質はTLCにより検出できなかつた。
溶媒を蒸発させ、残留物を酢酸エチル:ヘキサンから結
晶化させると、0.18g(0.55ミリモル、融点174−174.5
℃)が得られた。1 H NMR(360MHz、CDCl3):δ1.23(d、J=9Hz、3
H)、1.34(d、J=8Hz、3H)、1.44(s、9H)、2.7
−2.8(br、2H)、3.0−3.15(br、2H)、3.35(m、1
H)、3.8−4.03(br、4H)、4.05(m、1H)。分析C14H
28N3O5B、計算値:C=51.07%、H=8.59%、N=12.76
%、およびB=3.28%。実測値:C=51.06%、H=8.32
%、N=12.76%およびB=3.64%。
実施例15:Boc−Gly−Boroleu−ピナコール 塩化メチレン(20ml)中のBoc−Gly−OH(0.350g、2ミ
リモル)の溶液をN−メチルモルホリン(0.202g、0.21
9ml、2ミリモル)で処理し、次いで−15℃の氷/アセ
トン浴中で冷却した。イソブチルクロロホルメート(0.
273g、0.262ml、2ミリモル)を加え、得られる反応混
合物を5分間かきまぜた。トリエチルアミン(0.202g、
0.278ml、2ミリモル)を含有する10mlの塩化メチレン
中のH−Borolen−ピナコール・トリフルオロアセテー
ト(0.654g、2ミリモル)の溶液を加え、この反応混合
物を約23℃に加温した。この反応混合物を1.5時間かき
まぜ、100mlの塩化メチレンで希釈し、次いで20mlの10
%HCl、20mlの飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。N
a2SO4でこの溶液を乾燥し、濃縮すると、液体(0.70g)
が得られ、これをシリカゲルのクロマトグラフイー〔溶
離剤、9:1塩化メチレン:メタノール(V:V)〕にかける
と、固体の生成物が得られた(0.474g、1.28ミリモ
ル)、67−70℃。1H NMR(360MHz、CDCl3):δ0.91(b
r、6H)、1.23(s、12H)、1.41(t、J=7Hz、2
H)、1.45(s、9H)、1.61(hept.J=7Hz、1H)、2.98
(br、1H)、3.84(d、J=6Hz、2H)、5.8(br、1
H)、6.86(br、1H)、分析:C18H35N2O5B、計算値:C=5
8.38%、H=9.53%、N=7.57%、B=2.92%。実測
値:C=58.39%、H=9.44%、N=7.03%、B=3.08
%。
実施例16:Boc−Gly−Boroleu−ジエタノールアミン イソプロパノール(10ml)中のBoc−Gly−Bproleu−ピ
ナコール(0.240g、0.65ミリモル)の溶液をジエタノー
ルアミン(0.071g、0.70ミリモル)で処理した。この反
応混合物を5日間静置し、蒸発させ、温かいエーテル中
に溶かした。固体(0.02g)、融点214−216℃が約23℃
に冷却すると得られた。残留する溶液を追加のイソプロ
パノール(0.7ml)中のジエタノールアミン(71mg、0.7
ミリモル)で処理し、48時間かきまぜると、白色固体が
得られた(150mg、0.42ミリモル)、融点215−219℃、1
H NMR(360MHz、CDCl3):δ0.85(d、J=6Hz、3
H)、0.90(d、J=6Hz、3H)、1.45(s、9H)、1.4
−1.6(br、3H)、2.7−2.8(br、2H)、3.03−3.15(b
r、2H)、3.38(m、1H)、3.65−3.80(br、2H)、3.8
3−3.9(br、2H)、3.93−4.02(br、2H)、5.2(br、1
H)、6.23(br、1H)、6.85(br、1H)。分析:C16H32N3
O5B、計算値:C=53.79%、H=9.03%、N=11.76%、
B=3.03%。実測値:C=53.87%、H=9.25%、N=11.
69%、B=3.09%。
実施例17:Boc−PheGly−Boroleu−ピナコール Boc−Phe−OH(25.0g、94.0ミリモル)をH−Gly−OCH3
・HCl(12.0g、94.0ミリモル)と、J.Am.Chem.Soc.89:5
012(1967)に記載される手順に実質的に類似する混合
無水物の手順に従い結合させた。35.1gの無色油が得ら
れ、これは静置すると結晶化した。この生成物を50mlの
熱酢酸エチルから再結晶化させ、これに100mlのエーテ
ルと100mlのヘキサンを加えた。追加のヘキサンを結晶
化が進行するにつれて加えると、20.80g(62ミリモル、
66%)、融点94.6−96.3℃のBoc−PheGly−OMeが得られ
た。残留物を再処理することにより、追加の5.9g(18ミ
リモル、19%)融点93.8−96.1℃が得られた。
分析:C17H24N2O5、計算値:C、60.70%;H、7.19%;N、8.
33%。実測値:C、61.42%;H、7.13%;N、8.66%;C、61.
43%;H、7.24%;N、8.55%。
250mlのメタノール中の16.8g(50ミリモル)のBoc−Phe
Gly−OMeの溶液を120mlの0.5Nの水性水酸化アトリウム
で処理した。得られる溶液を2時間かきまぜ、約100ml
にストリツピングし、CH3Clで抽出した。CH3Clを除去
し、得られる溶液を57mlの1NのHClでpH5に酸性化した。
粘着性の固体の沈殿が形成し、これは固化して白色粉末
となり、これを過し、水洗し、真空乾燥すると、15.0
1g(46.6ミリモル)の粗生成物が得られた。一部分を酢
酸エチル/ヘキサンから再結晶化させると、164.6−165
6℃に溶融した。▲〔α〕25 D▼=−9.4゜、C=1.03ア
セトン。
分析:C16H22N2O5、計算値:C、59.61%;H、6.88%;N、8.
69%。実測値:C,59.76%;H、6.86%;N、8.87%。
テトラヒドロフラン(15ml)中のBoc−PheGly−OH(0.6
45g、2ミリモル)の溶液をN−メチルモルホリン(0.2
02g、0.220ml、2ミリモル)で処理し、−15℃に冷却
し、次いでイソブチルクロロホルメート(0.273g、0.26
ml、2ミリモル)で処理した。得られる反応混合物を−
15℃において5分間かきまぜ、トリエチルアミン(0.20
2g、0.279ml、2ミリモル)で処理し、次いでテトラヒ
ドロフラン(5ml)中のH−Boroleu−ピナコール・トリ
フルオロアセテート(0.652g、2ミリモル)の溶液で処
理した。得られる反応混合物を約23℃に加温し、1時間
かきまぜた。次いでこの混合物を100mlの塩化メチレン
で希釈し、25mlの5%のHClで洗浄し、次いで25mlの飽
和水酸化ナトリウム溶液で洗浄した。得られる溶液を硫
酸ナトリウムで乾燥し、次いで減圧濃縮すると、粗生成
物(1.24g)が得られ、これをシリカゲルのクロマトグ
ラフイー〔溶離剤9:1塩化メチレン:メタノール(V:
V)〕にかけると、純粋な生成物が得られた(0.911g、
1.76ミリモル)。1H NMR(360MHz、CDCl3):δ0.88−
0.93(br、6H)、1.22(s、12H)、1.38(2つのピー
ク、9H)、1.4−1.45(br、2H)、1.7(hept、J=7H
z、1H)、2.75−3.45(br、3H)、3.9−4.15(br、2
H)、4.20(m、1H)、7.15−7.35(br、5H)、分析:C
27H44N3O6B、計算値:C=62.67%、H=8.57%、N=8.1
2%、B=2.09%。実測値:C=62.51%、H=8.81%、N
=7.69%、B=2.37%。MS(Cl):(m/z)517。
実施例18:Boc−PheGly−Boroleu−ジエタノールアミン エーテル(5ml)中のBoc−PheGly−Boroleu−ピナコー
ル(0.178g、0.344ミリモル)の溶液をジエタノールア
ミン(0.070g、0.7ミリモル)で処理した。得られる溶
液を48時間かきまぜ、その間、結晶が形成し、それを溶
液から過した;(0.20g、0.4ミリモル)、融点169−1
76℃。1H NMR(360MHz、CDCl3):δ0.83(d、J=6H
z、3H)、0.90(d、J=6Hz、3H)、1.35−1.4(br、9
H)、1.35−1.45(br、1H)、1.53−1.65(br、2H)、
2.7−2.8(br、2H)、2.9−3.2(br、4H)、3.3−3.4
(br、1H)、3.6−3.78(br、2H)、3.8−4.0(br、4
H)、4.35(m、1H)、7.1−7.35(br、5H)。分析:C25
H40N4O6B、計算値:C=59.60%、H=8.01%、N=11.13
%、B=2.15%。実測値:C=59.36%、H=8.29%、N
=10.98%、B=2.05%。
実施例19:H−PheGly−Boroleu−ピナコール・トリフル
オロアセテート Boc−PheGly−Boroleu−ピナコール(0.240g、0.464ミ
リモル)を2mlのトリフルオロ酢酸中に溶解し、15分間
かきまぜた。得られる溶液を減圧濃縮すると、油が得ら
れた。1H NMR(360MHz、CDCl3)、:δ0.83−0.88(b
r、6H)、1.25−1.3(br、2H)、1.26(s、9H)、1.55
(hept、J=7Hz、1H)、2.75(t、J=9Hz、1H)、3.
1−3.2(br、2H)、3.88(m、1H)、4.26(d、d、J
=16、8Hz)、4.35(m、1H)、7.15−7.4(br、5H)、
MS(FAB):(m/z−CF3COO)418。
実施例20:H−PHeGlyGlu−Boroval−ピナコール・CH3COO
H この化合物は、実施例5の手順に実質的に従つて調製し
たZ−PheGlyGlu(OBzl)−Boroval−ピナコールを接触
水素化することにより調製した。Z−PheGlyGlu(OBz
l)−Boroval−ピナコール(0.60g、0.79ミリモル)を1
0mlの無水エタノール中に溶かし、これに0.5mlの氷酢酸
および0.40gの10%Pd/炭素を加えた。水素を前記混合物
中に4時間ほぼ23℃において泡立てて通入した。得られ
る反応混合物をN2の雰囲気中で一夜静置した。触媒を
過により除去し、溶媒を蒸発させると、油が得られ、こ
れをエーテルで粉砕すると固体が得られた(0.20g)。
分析:C28H45N4O9B、計算値:C=56.75%、H=7.67%、
N=9.46%、B=1.82%。実測値:C=56.47%、H=7.5
9%、N=9.69%、B=1.95%。
実施例21:MeOSuc−PheGlyGlu−Boroval−ピナコール H−PheGlyGlu−Boroval−ピナコール・CH3COOH(実施
例5に記載する手順に実質的に従い調製した)(0.10
g、0.17ミリモル)を2.0mlのTHF中に溶かし、0.038g
(0.17ミリモル)のメトキシスクシネートのN−ヒドロ
キシスクシンイミドエステル、0.028g(0.337ミリモ
ル)の重炭酸ナトリウムおよび0.5mlの水を加えた。15
分後、0.014g(0.17ミリモル)の追加のNaHCO3を加え、
得られる反応混合物をほぼ23℃において1.5時間かきま
ぜた。この反応混合物を次いで50mlに飽和NaCl中の0.2N
のHClで希釈し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。得
られた有機層をNa2SO4で希釈し、過し、溶媒を蒸発さ
せると、70mgの粗生成物が得られた。この物質をクロロ
ホルム中に溶解し、ゆつくり蒸発乾固させると、結晶質
生成物が得られ、これを単離し、エーテルで洗浄する
と、0.040gの所望生成物が得られた、融点152−153℃。
分析:C31N47N4O10B、計算値:C=57.58%、H=7.34%、
N=8.67%、B=1.67%。実測値:C=57.47%、H=7.2
2%、N=8.51%、B=1.61%。
実施例22−34:追加のペプチド 次の化合物を上に示した実施例に実質的に類似する手順
により調製した。
実施例35:好中球エラスターゼの阻害 好中球エラスターゼ(neutrophil elastase)をBaugh、
et al.、Biochemistry15:836(1979)に記載する手順に
より調製した。酵素のアツセイは、Nakajima.et al.、
J.Biol.Chem.254:4027(1979)に開示されている手順に
実質的に従い、0.10モルのHepes(N−2−ヒドロキシ
エチルピペラジン−N′−2−エタンスルホン酸)緩衝
液、pH7.5;0.5モル(M)のNaCl;10%のジメチルスルホ
キシド;および基質として1.50×10-4モルのMeOSuc−Al
aAla−Pro−Val−p−ニトロアニリドを含有するアツセ
イ混合物中で実施した。阻害剤は粗害剤の存在および不
存在で測定した酵素活性を比較することによつて評論し
た。結果を下表2に記載する。
ヒト好中球エラスターゼとMeOSuc−AlaAlaPro−Boroval
−OHとの相互作用についての動力学的定数のより広範な
評価は、Schloss.et al.、Biochemistry19:2358(198
0)に開示されている方法に実質的に類似する方法によ
り決定した。この文献には、可逆的な緊密な結合阻害
(reversible、tight binding inhibition)を記載する
次の方程式が示されている: ここで決定されるように、Ki(初期)=K2/K1;Ki(最
終)=(K2/K1)K4/(K3+K4):そしてKi(最終)<Ki
(初期);E=〔酵素〕;I=〔阻害剤〕;EIおよびEI
〔酵素−阻害剤の複合体〕。
Ki(初期)は、LineweaverおよびBurkの方法に従い、初
期速度の研究から決定した。基質の濃度は0.80〜0.04ミ
リモル(mM)の間で変化させ、そして阻害剤(MeOSuc−
AlaAlaPro−Boroval−OH)の濃度は200ナトモル(nM)
であつた。初期の速度対基質の濃度の二重の相互のプロ
ツトが同じ点でYを横切るので、観測された阻害は競合
的(competitive)であるように思われた。これらの研
究の結果を下表1の欄Aに記載する。
Ki(初期)およびKi(最終)の値は、30〜300nMのMeOSu
c−AlaAlaPro−Boroval−OHの存在下に測定した2.0×10
-4Mの基質の存在下のエラスターゼの漸進的阻害の観測
から決定した。データは次の方程式に適合した:P=P0
(Vi−Vf)/k+Vft+(Vf−Vi)e-kt/k Pは時間tにおける生成物の濃度であり、Viは初期速度
であり、Vfは最終の定常状態の速度であり、kは一次の
速度定数であり、そしてP0はt=0のときの生成物の濃
度である。次いでKi(初期)およびKi(最終)の値を、
Dixon,Biochem.J.55:170(1953)に記載される方法に従
い、速度-1対阻害剤の濃度のプロツトから決定した。結
果を下表1の欄Bに記載する。
追加のペプチド阻害剤を上に記載する手順に類似する手
順により評価した。阻害剤(1.00mM)の原溶液をジメチ
ルスルホキシド中で調製し、化合物を0.10mMに0.10mMの
リン酸ナトリウム緩衝液、pH7.5で希釈して、遊離のボ
ロン酸を生成した。約23℃において1時間インキユベー
シヨンした後、0.50MのNaClを含有する0.10MのHepes緩
衝液、pH7.5中の0.025MのMeOSuc−AlaAlaProVal−p−
ニトロアニリドから成るアツセイ溶液(2.00ml)に阻害
剤を加えた。アツセイは0.50μgの好中球エラスターゼ
の添加により開示した。阻害剤を含まない対照のアツセ
イは0.0195/分の初期速度を示した。下表3中の値
「k」は、MeOSuc−AlaAlaPro−Boroval−OH(表1)に
ついて前述したように、時間依存性阻害についての一次
速度定数の推定値である。結果を下表3に記載する。
実施例36:パンクレアチンエラスターゼの阻害 ブタのパンクレアチンエラスターゼ(pancreatic elast
ase)(9.8U/mg)を商業的に入手した。0.5MのNaCl、10
%のジメチルスルホキシドおよび0.020MのMeOSuc−AlaA
laPro−Val−p−ニトロアニリドを基質として含有する
2.00mlの0.10MのHepes緩衝液、pH7.5中でこの酵素をア
ツセイした。反応は、0.020mlの0.020Mの酢酸ナトリウ
ム緩衝液、pH6.0中の0.5μgのエラスターゼの添加によ
り開始し、そして基質の加水分解を25℃および405nmに
おいて分光光度測定により監視した。アツセイの結果
を、阻害剤を添加しない対照混合物の活性の百分率で表
わして、下表4に記載する。
実施例37:MeOSuc−AlaAlaPro−Boroala−ジエタノール
アミンによるパンクレアチンエラスターゼの滴定 商業的に入手したパンクレアチンエラスターゼを、変化
する濃度の上の阻害剤で滴定することにより標準化し
た。これらの実験において、MeOSuc−AlaAlaPro−Boroa
la−ジエタノールアミンを、0.50MのNaClおよび10%の
ジメチルスルホキシドを含有する0.200mlの0.10モルのH
epes緩衝液、pH7.5中で、パンクレアチンエラスターゼ
(1.25μg)とともに室温において5分間インキユベー
シヨンした。アリコート(0.100ml)を取り出し、上の
実施例36に記載する手順によりアツセイした。
結果を下表5に記載する。
阻害剤を含まない混合物において観測された活性は0.01
70min-1であつた。活性%対0〜75nMの濃度を用いる4
の濃度のプロツトは、y=−0.765nM-1x+100.2で記載
することができる。X軸の横切りから決定した酵素のモ
ル濃度は130nMである。エラスターゼについて25,900の
分子量を用いると、活性な酵素の測定された濃度は3.37
μg/mlである。初め使用した活性な酵素の濃度は6.25μ
g/mlであり、酵素の活性%が54%であることが示され
た。製造業者は調製物が87%のタンパク質として記載す
るが、存在する活性酵素のレベルを特定していない。
実施例38:カテプシンGの阻害 部分的に精製したヒトカテプシン(Cathepsin)GをBau
gh,et al.,Biochemistry15:836(1976)の手順により得
た。白血球を溶解(lyse)し、顆粒(granule)を分離
した。白血球の顆粒を0.20Mの酢酸ナトリウムpH4.0で抽
出し、抽出液を0.05MのNaClを含有する0.05Mのトリス
(Tris)緩衝液、pH8.0に対して4℃において一夜透析
した。タンパク質の分画は透析の間に沈殿し、これを遠
心分離した。この分画は白血球の顆粒のキモトリプシン
様活性の大部分を含有していた。
白血球の顆粒は、白血球エラスターゼおよびカテプシン
G(キモトリプシン様活性)の調製の主な源である。特
定の基質を各酵素、すなわち、MeOSuc−AlaAlaPro−Val
−p−ニトロアニリドおよびSuc−AlaAlaPro−Phe−p
−ニトロアニリドについて調製した。後者は白血球エラ
スターゼで加水分解されず、そしてNakajima,et al.,J.
Biol.CHem.254:4027(1979)に従い、カテプシンGにつ
いてのよりすぐれた基質の1つであり、それゆえここに
報告する研究において使用した。
酵素の調製物は、0.50MのNaCl、10%のジメチルスルホ
キシドおよび0.0020MのSuc−AlaAlaPro−Phe−p−ニト
ロアニリドを基質として含有する2.00mlの0.10MのHepes
緩衝液中でアツセイした。前記p−ニトロアニリドの加
水分解を405nmおよび25℃において監視した。
結果を下表6に記載する。
実施例39:α−キモトリプシンの阻害 ウシα−キモトリプシン(商業的に入手した)を使用し
て原溶液を調製した。アツセイ混合物は、容量で2.00ml
の、0.10MのHepes緩衝液、pH7.5;0.50MのNaCl;10%のジ
メチルスルホキシド;2.0×10-4MのSuc−AlaAlaPro−Phe
−p−ニトロアニリド、基質として、および種々の濃度
の阻害剤を含有した。反応は0.040μgの酵素の添加に
より開示し、そして吸収の増加を405nmおよび25℃にお
いて分光光度測定的に監視した。結果を下表7に記載す
る。
実施例40:MeOSuc−AlaAlaPro−Boropheジエタノールア
ミンを用いるα−キモトリプシンの滴定 これらの実験において、商業的に入手したα−キモトリ
プシンをMeOSuc−AlaAlaPro−Boro−Borophe−ジエタノ
ールアミンの種々の濃度で滴定して標準化した。各場合
において、酵素を阻害剤と一緒に、0.50モルおよび10%
のジメチルスルホキシドを含有する0.01μのHepes緩衝
液、pH7.5中で、23℃において5分間インキユベーシヨ
ンした。次いでアリコートを取り出し、酵素活性につい
てアツセイした。結果を下表8および9に記載する。
表7に示すように、アツセイのキユヴエツト(cuvett
e)において遅い活性化が観測される、75nMおよび100nM
において測定したものを除外して、アツセイは直線的で
あつた。残りの点についての活性対阻害剤濃度のプロツ
トは、Y=−0.882nM-1X+96.15により記載される。X
軸の交点は109nMである。活性な酵素の測定されたレベ
ルは3.0μg/mlであり、この基準により91%の純度を示
す。
上の試料の対照試料の活性は0.0261min-1であつた。阻
害剤の500nMおよび400nMにおいて観測された多少遅い活
性化を除いて、すべてのアツセイは直線的であつた。活
性対阻害剤濃度のプロツトは直線のレベルであり、そし
てY=−0.173nM-1X+100により記載された。グラフは
X軸と578nMで交差した。こうして25,000の分子量を用
いて計算した活性な酵素のレベルは14.4μg/ml(活性96
%)である。
実施例41:ペプシンの阻害 ペプシンの活性を、Rich,et al.,Biochem.Pharmac.29:2
205(1980)に記載される手順に実質的に類似する手順
によりアツセイした。基質、H−PheGlyHisPhe(NO2)P
heAlaPhe−OCH3・2トリフルオロアセテートおよびブタ
のペプシンは商業的に入手した。
アツセイ溶液(容量2.00ml)は、0.040Mのギ酸ナトリウ
ム緩衝液、pH4.0中の2.0×10-4Mの基質およびジメチル
スルホキシド中の0.050mlの阻害剤溶液を含有した。ア
ツセイは0.020mlのペプシン(0.10mg/ml)の添加により
開示し、そして基質の加水分解は分光光度計で310nmに
おいて吸収の増加を測定することにより監視した。結果
を下表10に記載する。
実施例42:サーモリシンの阻害 メタロ酵素サーモリシン(metalloenzyme thermolysi
n)をFeder et al.,Biochemistry9:2784(1970)に記載
される手順に実質的に類似する手順によりアツセイし
た。基質、フリルアクリロイル−グリシル−ロイシンア
ミド、およびサーモリシンは商業的に入手した。アツセ
セイ溶液はフリルアクリロイル−グリシル−ロイシンア
ミド(0.100ml、8.0×103M、N,N−ジメチルホルムアミ
ド中)、および0.10MのNaClおよび0.010MのCaCl2を含有
する1.90mlの0.50MのTris緩衝液、pH7.5から成つてい
た。阻害剤を含有する0.100mlのジメチルスルホキシド
または0.100mlのジメチルスルホキシドを加え、そして
反応を0.020mlのサーモトリプシン(1.0mg/ml)の添加
により開始した。加水分解速度は、345nmにおける吸収
の減少を測定することにより監視した。結果を下表11に
記載する。
実施例43:血漿阻害濃度の決定 標準化されたパンクレアチンエラスターゼを用いて、Me
OSuc−AlaAlaPro−Boroval−OHを含有する血漿を、上の
MeOSuc−Ala−AlaPro−Boroala−OHについて実施例37に
詳述した手順に実質的に類似する手順により滴定した。
種々の濃度の阻害剤を含有する血漿5μまたはその希
釈物を、0.5MのNaClを含有する最終体積0.40mlの0.10M
のHepes緩衝液、pH7.5中で1.15×10-5Mのパンクレアチ
ンエラスターゼの原溶液の10μとともにインキユベー
シヨンした。5分のインキユベーシヨン後、1.60mlの追
加の緩衝液およびジメチルスルホキシド中の0.20MのMeO
Suc−AlaAlaPro−Val−pNA溶液の20μを加え、そして
405nmにおける吸収増加を監視した。阻害剤のレベルを
活性%対阻害剤濃度の標準曲線から決定した。
種々の濃度の阻害剤を通常の生理的食塩水中に含有する
試料を用いて、標準曲線を描いた。ハムスターの血漿中
で種々の濃度の阻害剤をインキユベーシヨンすることに
より同様な標準曲線を描いてアツセイの正当さを確立し
た。これらの実験の結果を下表12に記載する。
生理的食塩水中に阻害剤を含有する試料について、活性
対濃度のプロツトは0〜20μMの範囲について直線であ
り、そして直線Y=−1.65μM-1X+100.5により記載さ
れた。こうして決定されたX軸の交差は60.9μMであつ
た。阻害剤および酵素の1:1複合体(complex)につい
て、23μMの値が予測される。この偏りは、使用した阻
害剤がジアステレオマーの未分解混合物であるという事
実によるものと信じられる。
血漿中に阻害剤を含有する試料について、活性対濃度の
プロツトは0〜20μMの範囲について直線であり、そし
て直線Y=−1.65μM-1X+65.2により記載された。阻害
剤を含有しない血漿試料中で観測されたほぼ35%の阻害
は、血漿エラスターゼ阻害剤に帰因し、そして正常のエ
ラスターゼ阻害能力(normal elastase inhibitory cap
acity)(EIC)と呼ぶ。
血漿中のMeOSuc−AlaAlaPro−Boroval−OHにより提供さ
れる阻害能力の安定性は、阻害剤を含有する血漿の試料
を4℃において24時間インキユベーシヨンし、次いで前
述のように阻害能力をアツセイすることによつて決定し
た。関連する実験において、MeOSuc−AlaAlaPro−Borov
al−ピナコールを血漿試料とともに23℃で24時間インキ
ユベーシヨンし、阻害能力の損失は検出されなかつた。
前記化合物のピナコール保護された形は血漿中で20分以
内に遊離酸に加水分解されることに注意すべきである。
MeOSuc−AlaAlaPro−Boroval−OHを含む実験の結果を下
表13に記載する。
第1図は、年令50日、体重80−90gのハムスターに1.0ml
の生理的食塩中のMeOSuc−AlaAlaPro−Boroval−ピナコ
ールを400、200および100mg/kgの腹腔内投与レベルで投
与した実験の結果を示す。示した時間の間隔において、
血液試料(50〜100μ)を心臓穿刺により、エーテル
で軽度に麻酔させた動物から抜き出した。正常の血漿の
EICは14μMである。第1図に示すように、200mg/kgの
投与量は1時間後に血漿EICをほぼ20倍増大させた。他
の実験において、血漿EIC増大レベルの変動が観測され
たが、各場合において、少なくとも10倍の増が達成され
た。この化合物を130〜150mg/kgで皮下投与すると、1
時間後にEICはほぼ10倍増大し、2時間に約4倍に減少
した。200mg/kgの筋肉内投与について、30分後にELCの1
0倍の増大が観測され、これは1時間後に6倍に減少し
た。
第2図は、関連する系列の実験の結果を示し、ここで年
令73日、体重100−120gのハプスターにMeOSuc−AlaAlaP
ro−Boro−Ala−ピナコールを200mg/kgの投与レベルで
投与した。血漿試料を種々の時間間隔で抜き出し、前述
のように阻害能力についてアツセイしたが、ただし標準
曲線の構成において用いた阻害剤をアツセイの1時間前
に0.10Mのリン酸ナトリウム緩衝液、pH7.5中でインキユ
ベーシヨンしてピナコール誘導体を遊離の形に転化し
た。標準曲線を描く直線は、Y=−2.29μM-1X+104で
ある。阻害能力のレベルは、標準曲線の直線区域(0〜
20μMの阻害剤)を参照して決定した。結果を第2図に
示す。
第3図は、MeOSuc−AlaAlaPro−Borophe−ピナコールの
血漿レベルを種々の時間において決定し、次いで体重11
0−125gのハムスターに200mg/kgの投与レベルで投与し
た。血漿レベルは第2図について記載した手順に類似す
る手順により決定したが、ただしキモトリプシンをこの
アツセイにおいて使用した。血漿または適当な希釈物
(5μ)を、0.50MのNaClを含有する175μの0.10M
のHepes緩衝液、pH7.5および1.0mMのHCl中の30μのキ
モトリプシン(4.0μM)から成る溶液へ加えた。約23
℃において5分間インキユベーシヨンした後、40μの
アリコートを前述した手順によりキモトリプシンについ
てアツセイした(実施例39)。試験化合物の血漿濃度
を、5μの試料中の活性%対MeOSuc−AlaAlaPro−Bor
ophe−ピナコール濃度の標準曲線から決定した。MeOSuc
−AlaAlaPro−Boroala−ピナコールについて前述したよ
うに、まずピナコール型の阻害剤を0.10Mのリン酸ナト
リウム緩衝液、pH7.5中でインキユベーシヨンすること
により標準曲線を構成した。標準曲線は直線Y=−1.99
μM-1X+96.2により記載され、そして0〜25μMの区域
を用いて血漿濃度を決定した。
毒性の研究 本発明の化合物のCNS毒性を評価するために、雄のCF1
ウスを一夜断食させ、次いで生理的食塩水中のMeOSuc−
AlaAlaPro−Boroval−ピナコールを180mg/kg、90mg/k
g、45mg/kgおよび0mg/kgの投与レベルで静脈内に投与し
た。試験マウスは、試験化合物の投与後、90分間連続的
に観察し、そして再び投与後18時間および24時間に観察
した。死亡、挙動の変化、あるいは急性毒性の他の症候
は試験期間中に観察されなかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ハムスターにおいてMeOSuc−AlaAlaPro−Bor
oval−ピナコールを100、200および400mg/kgの投与レベ
ルで腹腔内に投与した後の種々の時間におけるエラスタ
ーゼ阻害能力の血漿レベルを示す。 第2図は、ハムスターにおいてMeOSuc−AlaAlaPro−Bor
oala−ピナコールを200mg/kgで腹腔内投与した後の種々
の時間におけるエラスターゼ阻害能力の血漿レベルを示
す。 第3図は、ハムスターにおいて200mg/kgで腹腔内投与後
のMeOSuc−AlaAlaPro−Borophe−ピナコールの血漿レベ
ルを示す。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 式中、 A1はProで表わされるL立体配置のアミノ酸残基であ
    り; A2はAla、Gly、Ile、Leu、Phe、TyrおよびValからなる
    群より選択されるDまたはL立体配置のアミノ酸残基で
    あり; A3はAla、Ile、Leu、Lys、Phe、TyrおよびValからなる
    群より選択されるDまたはL立体配置のアミノ酸残基で
    あり; nおよびoは独立に0または1であり; R1は−H、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチ
    ル、スクシニル、メトキシスクシニル、tert−ブトキシ
    カルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、ベンゾイ
    ルまたはベンジルオキシカルボニルであり; R2はフエニルで置換されていてもよいC1〜C6アルキルで
    あり;そして Y1およびY2は各々−Hであるか、あるいはそれらが結合
    する酸素原子と一緒になってピナコールまたはジエタノ
    ールアミン部分を形成する残基であるが、ただし、nま
    たはoが0であるとき、 R1は−Hであることはできない、 の化合物またはその生理学的に許容されうる塩。
  2. 【請求項2】R2が−CH3、−CH(CH3、−CH2CH(C
    H3、−CH(CH3)CH2CH3または である特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  3. 【請求項3】R1がアセチル、スクシニル、メトキシスク
    シニル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカ
    ルボニルまたはベンゾイルである特許請求の範囲第2項
    記載の化合物。
  4. 【請求項4】A1がProであり、そしてA2およびA3がそれ
    ぞれAlaである特許請求の範囲第3項記載の化合物。
  5. 【請求項5】R2が−CH(CH3である特許請求の範囲
    第4項記載の化合物。
  6. 【請求項6】R2が−CH3である特許請求の範囲第4項記
    載の化合物。
  7. 【請求項7】R2が−CH2CH(CH3である特許請求の範
    囲第4項記載の化合物。
  8. 【請求項8】R2が−CH(CH3)CH2CH3である特許請求の
    範囲第4項記載の化合物。
  9. 【請求項9】R2である特許請求の範囲第4項記載の化合物。
  10. 【請求項10】R1がメトキシスクシニルである特許請求
    の範囲第5〜9項のいずれかに記載の化合物。
  11. 【請求項11】Y1およびY2が各々−Hである特許請求の
    範囲第10項記載の化合物。
  12. 【請求項12】式 式中、 A1はProで表わされるL立体配置のアミノ酸残基であ
    り; A2はAla、Gly、Ile、Leu、Phe、TyrおよびValからなる
    群より選択されるDまたはL立体配置のアミノ酸残基で
    あり; A3はAla、Ile、Leu、Lys、Phe、TyrおよびValからなる
    群より選択されるDまたはL立体配置のアミノ酸残基で
    あり; nおよびoは独立に0または1であり; R1は−H、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチ
    ル、スクシニル、メトキシスクシニル、tert−ブトキシ
    カルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、ベンゾイ
    ルまたはベンジルオキシカルボニルであり; R2はフエニルで置換されていてもよいC1〜C6アルキルで
    あり;そして Y1およびY2は各々−Hであるか、あるいはそれらが結合
    する酸素原子と一緒になってピナコールまたはジエタノ
    ールアミン部分を形成する残基であるが、ただし、nま
    たはoが0であるとき、R1は−Hであることはできな
    い、 の化合物またはその生理学的に許容されうる塩を有効成
    分として含有することを特徴とする哺乳動物におけるタ
    ンパク質分解阻害剤。
  13. 【請求項13】A1がProで表わされるL立体配置のアミ
    ノ酸残基であり、nおよびoが各々1であり、そしてR2
    が−CH3、−CH(CH3、−CH2CH(CH3、−CH(CH
    3)CH2CH3または である特許請求の範囲第12項記載のタンパク質分解阻害
    剤。
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