JP2004505956A - 環式オキシグアニジンプロテアーゼインヒビター - Google Patents

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Abstract

トロンビンのようなタンパク質分解酵素を阻害する、式(IおよびII)(ここで、R、R〜R、R21〜R26、L、Y、ZおよびAは、本明細書中に示される)の化合物およびその水和物、溶媒和物または薬学的に受容可能な塩を含む環式オキシグアニジン化合物が記載される。また、式(IおよびII)の化合物を調製するための方法も記載される。本発明の新規の化合物は、プロテアーゼ、特に、トリプシン様セリンプロテアーゼ(例えば、キモトリプシン、トリプシン、トロンビン、プラスミンおよび第Xa因子)の強力なインヒビターである。特定の化合物は、直接的で、選択的なトロンビンの阻害によって抗トロンビン活性を示すか、または抗トロンビン活性を有する化合物を形成するために有用な中間体である。

Description

【0001】
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、酵素インヒビターとして機能する新規化合物に関し、そして具体的には、タンパク質分解酵素の、新たなクラスの非ペプチド性インヒビターに関する。
【0002】
(関連技術)
プロテアーゼとは、単一の特定のペプチド結合においてタンパク質を切断する酵素である。プロテアーゼは、以下の4つの一般的なクラスに分類され得る:セリン、チオールまたはシステイニル、酸またはアスパルチル、およびメタロプロテアーゼ(Cuypersら,J.Biol.Chem.257:7086(1982))。プロテアーゼは、種々の生物学的活性(例えば、消化、血餅の形成および溶解、再生、ならびに外来の細胞および生物に対する免疫反応)のために必須である。異常なタンパク質分解は、ヒトおよび他の哺乳動物における多数の疾患状態に関連している。ヒト抗中球プロテアーゼであるエラスターゼおよびカテプシンGは、組織の破壊によって特色付けられる疾患状態に寄与すると示されている。これらの疾患状態としては、気腫、慢性関節リウマチ、角膜潰瘍および糸球体腎炎が挙げられる(Barret,Enzyme Inhibitors as Drugs,Sandler編,University Park Press,Baltimore,(1980))。さらなるプロテアーゼ(例えば、プラスミン、C−1エステラーゼ、C−3コンバターゼ、ウロキナーゼ、プラスミノゲン活性化因子、アクロシン、およびカリクレイン)は、哺乳動物の正常な生物学的機能において、主要な役割を果たす。多くの例において、哺乳動物の治療的処置の経過の際に、1つ以上のタンパク質分解酵素の機能を破壊することが、有利である。
【0003】
セリンプロテアーゼとしては、エラスターゼ(ヒト白血球)、カテプシンG、プラスミン、C−1エステラーゼ、C−3コンバターゼ、ウロキナーゼ、プラスミノゲン活性化因子、アクロシン、キモトリプシン、トリプシン、トロンビン、第Xa因子およびカリクレインのような酵素が挙げられる。
【0004】
ヒト白血球エラスターゼは、多型核白血球によって炎症部位において放出され、従って、多数の疾患状態に寄与する原因である。カテプシンGは、別のヒト好中球セリンプロテアーゼである。これらの酵素の活性を阻害する能力を有する化合物は、痛風、慢性関節リウマチ、および他の炎症性疾患を処置する際、ならびに気腫の処置において有用な抗炎症効果を有すると予測される。キモトリプシンおよびトリプシンは、消化酵素である。これらの酵素のインヒビターは、膵臓炎を処置する際に有用である。ウロキナーゼおよびプラスミノゲン活性化因子のインヒビターは、過剰細胞増殖の疾患状態(例えば、良性前立腺肥大、前立腺癌種、および乾癬)を処置する際に有用である。
【0005】
セリンプロテアーゼであるトロンビンは、止血および血栓症において中心的な役割を有し、そして多因子性タンパク質として、血小板、内皮細胞、平滑筋細胞、白血球、心臓、およびニューロンに対して多数の効果を引き起こす(Tapparelliら,Trends in Pharmacological Sciences 14:366−376(1993);Lefkovits and Topol,Circulation 90(3):1522−1536(1994);Harker,Blood Coagulation and Fibrinolysis 5(補遺1):S47−S58(1994))。内因性経路(接触活性化)または外因性経路(血漿を非内皮表面に曝露すること、血管壁への損傷または組織因子放出による活性化)のいずれかを介する、凝固カスケードの活性化は、トロンビンに収束する一連の生化学的事象をもたらす。トロンビンは、フィブリノーゲンを切断して、最終的に、うっ血プラグをもたらし(クロット形成)、細胞表面トロンビンレセプターの独自のタンパク質分解切断によって、血小板を強く活性化させ(Coughlin,Seminars in Hematology 31(4):270−277(1994))、そしてフィードバック機構によって、その独自の生成物を自己増幅させる。従って、トロンビン機能のインヒビターは、心臓血管疾患および非心臓血管疾患の宿主において、治療の可能性を有する。これらの疾患としては、心筋梗塞;不安性狭心症;発作;再狭窄;深部静脈血栓症;外傷、敗血症または腫瘍転移によって引き起こされる汎発性血管内凝固症候群;血液透析;心肺バイパス手術;成人呼吸促進症候群;内毒素性ショック;慢性関節リウマチ;潰瘍性大腸炎;硬化;転移;化学療法の間の凝固能亢進;アルツハイマー病;ダウン症候群;眼におけるフィブリン形成;ならびに創傷の治癒が挙げられる。他の使用としては、上記トロンビンインヒビターの、抗凝固剤としての使用が挙げられ、この抗凝固剤は、血液収集、血液循環、および血液貯蔵において使用されるデバイス(例えば、カテーテル、血液透析器、血液収集シリンジおよびチューブ、血液ラインならびにステント)の製造において使用される物質に、埋包されているか、または物理的に結合しているかのいずれかである。
【0006】
第Xa因子は、凝固経路における別のセリンプロテアーゼである。第Xa因子は、リン脂質膜の第Va因子およびカルシウムと会合し、これによって、プロトロンビナーゼ複合体を形成する。次いで、このプロトロンビナーゼ複合体は、プロトロンビンをトロンビンに変換する(Claeson,Blood Coagulation and Fibrinolysis 5:411−436(1994);Harker,Blood Coagulation and Fibrinolysis 5(補遺1):S47−S58(1994))。第Xa因子のインヒビターは、トロンビンを直接阻害する薬剤より優れた利点を与えると考えられる。なぜなら、直接のトロンビンインヒビターは依然として、新たなトロンビンの有意な生成を可能にするからである(Lefkovits and Topol,Circulation 90(3):1522−1536(1994);Harker,Blood Coagulation and Fibrinolysis 5(補遺1):S47−S58(1994))。
【0007】
強力かつ選択的なプロテアーゼインヒビターであり、そして現在利用可能なプロテアーゼインヒビターより大きなバイオアベイラビリティおよび少ない副作用を有する、非ペプチド性化合物に対する必要性が、存在し続けている。従って、新たなクラスの強力なプロテアーゼインヒビター(強力な阻害能力および低い哺乳動物毒性によって特徴付けられる)は、種々の状態(多数の哺乳動物タンパク質分解疾患状態の処置が挙げられる)のための可能な価値ある治療剤である。
【0008】
(発明の要旨)
本発明は、式IおよびII(以下)を有する、新規な環状オキシグアニジン化合物に関する。式IおよびIIの化合物を調製するためのプロセス、ならびに式IまたはIIの化合物および1つ以上の薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈剤を含有する薬学的組成物もまた、提供される。本発明の新規化合物は、プロテアーゼ、特にトリプシン様セリンプロテアーゼ(例えば、キモトリプシン、トリプシン、トロンビン、プラスミンおよび第Xa因子)の、強力なインヒビターである。これらの化合物の特定のものは、トロンビンの直接の選択的な阻害を介して、抗トロンビン活性を示すか、または抗トロンビン活性を有する化合物を形成するための有用な中間体である。
【0009】
本発明は、哺乳動物において、血液の血小板の損失を阻害するため、血液の血小板凝集物の形成を阻害するため、フィブリンの形成を阻害するため、血栓形成を阻害するため、および閉塞の形成を阻害するための、組成物を包含し、この組成物は、本発明の化合物を、薬学的に受容可能なキャリア内に含有する。これらの組成物は、必要に応じて、抗凝固剤、抗血小板剤、および血栓崩壊剤を含有し得る。これらの組成物は、所望の阻害を引き起こすために、血液、血液産物、または哺乳動物の器官に添加され得る。
【0010】
哺乳動物における異常なタンパク質分解を阻害または処置する方法、および以下を処置するための方法もまた、提供される:心筋梗塞;不安定狭心症;発作;再狭窄;深部静脈血栓症;外傷、敗血症または腫瘍転移によって引き起こされる汎発性血管内凝固症候群;血液透析;心肺バイパス手術;成人呼吸促進症候群;内毒素性ショック;慢性関節リウマチ;潰瘍性大腸炎;硬化;転移;化学療法の間の凝固能亢進;アルツハイマー病;ダウン症候群;眼におけるフィブリン形成;ならびに創傷の治癒。本発明の化合物の他の使用は、抗凝固剤としてであり、この抗凝固剤は、血液収集、血液循環、および血液貯蔵において使用されるデバイス(例えば、カテーテル、血液透析器、血液収集シリンジおよびチューブ、血液ラインならびにステント)の製造において使用される物質に、埋包されているか、または物理的に結合しているかのいずれかである。
【0011】
本発明はまた、本発明の化合物を共有結合的にかまたは非共有結合的にかのいずれかで表面に結合させることによって、哺乳動物における表面のトロンボゲン形成性を低下させるための方法を包含する。
【0012】
別の局面において、本発明は、本発明のオキシグアニジン化合物を調製するためのプロセスを包含する。
【0013】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明の化合物は、式I:
【0014】
【化14】
Figure 2004505956
の化合物、またはその溶媒和物、水和物、もしくは薬学的に受容可能な塩を含み、ここで:
Aは、以下:
【0015】
【化15】
Figure 2004505956
のうちの1つである。
【0016】
従って、式Iの化合物は、式IaまたはIb:
【0017】
【化16】
Figure 2004505956
、またはその溶媒和物、水和物、もしくは薬学的に受容可能な塩によって代表され得る。
【0018】
式I、IaおよびIbの各々に対して、以下の値が適用される:
は、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキルまたはヘテロアリールのうちの1つであり、これらの任意のものが、必要に応じて置換され得;
Zは、−OSO−、−SOO−、−OC(R)−、または−C(R)O−のうちの1つであり;
およびRは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキルまたはカルボキシのうちの1つであり;
、R、RおよびRは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、必要に応じて置換されるアリール、必要に応じて置換されるアラルキル、必要に応じて置換されるヘテロアリール、トリフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシアルキル、シアノ、ニトロ、カルボキサミド、−CO、−CHORまたは−ORのうちの1つであり、あるいは隣接する炭素原子に存在する場合には、RおよびRはまた、一緒になって、−CH=CH−CH=CH−または−(CH−のいずれか1つを形成し得、ここでqは、2〜6であり、そしてRおよびRは、上記で定義されるとおりであり;
は、各場合において、独立して、水素、アルキルまたはシクロアルキルのうちの1つであり、ここで、上記アルキル基またはシクロアルキル基は、必要に応じて1つ以上の不飽和を有し得;
Yは、−O−、−NR10−、−S−、−CHR10−または共有結合のうちの1つであり;そして
10は、各場合において、独立して、水素、アルキル、アラルキル、アリール、ヒドロキシ(C2〜10)アルキル、アミノ(C2〜10)アルキル、モノアルキルアミノ(C2〜10)アルキル、ジアルキルアミノ(C2〜10)アルキルまたはカルボキシアルキルのうちの1つであり;
、RおよびRは、独立して、水素、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アルコキシカルボニルオキシ、シアノまたは−COであり、ここで、
は、アルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジル、
【0019】
【化17】
Figure 2004505956
であり、ここで、RおよびRは、独立して、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたはフェニルであり、Rは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたはフェニルであり、Rは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたはフェニルであり、そしてRは、アラルキルまたはC1〜6アルキルであり;
nおよびn’は、各々0〜4であり、好ましくは、0〜2であり;
mおよびm’は、各々0〜4であり、好ましくは、0〜2であり;そして
jおよびj’は、各々0〜4であり、好ましくは、0〜2であり;
但し、n、n’、m、m’、jおよびj’は、全てが0ではない。
【0020】
本発明の範囲に入る化合物の好ましい群としては、以下である式IaおよびIbの化合物が挙げられる:
は、C6〜10アリール、ピリジニル、チオフェニル(すなわち、チオフェン)、キナゾリニル、キノリニルまたはテトラヒドロキノリニルのうちの1つであり、これらの任意のものが、1つまたは2つのヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、ハロゲン、C1〜6アルキル、C6〜10アリール、C1〜6アルコキシ、C6〜10アル(C1〜6)アルコキシ、C1〜6アミノアルキル、C1〜6アミノアルコキシ、アミノ、モノ(C1〜4)アルキルアミノ、ジ(C1〜4)アルキルアミノ、C2〜6アルコキシカルボニルアミノ、C2〜6アルコキシカルボニル、カルボキシ、C1〜6ヒドロキシアルキル、C2〜6ヒドロキシアルコキシ、(C1〜6)アルコキシ(C2〜6)アルコキシ、モノ−およびジ−C1〜4アルキルアミノ(C2〜6)アルコキシ、C2〜10モノ(カルボキシアルキル)アミノ、ジ(C2〜10カルボキシアルキル)アミノ、C6〜14アル(C1〜6)アルコキシカルボニル、C2〜6アルキニルカルボニル、C1〜6アルキルスルホニル、C2〜6アルケニルスルホニル、C2〜6アルキニルスルホニル、C6〜10アリールスルホニル、C6〜10アル(C1〜6)アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6アルキルスルホンアミド、C6〜10アリールスルホンアミド、C6〜10アル(C1〜6)アルキルスルホンアミド、アミジノ、グアニジノ、C1〜6アルキルイミノアミノ、ホルミルイミノアミノ、C2〜6カルボキシアルコキシ、C2〜6カルボキシアルキル、カルボキシアルキルアミノ、シアノ、トリフルオロメトキシ、ペルフルオロエトキシおよびR1314NSO−によって必要に応じて置換され;そして
13およびR14は、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、複素環、ヘテロシクロアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノ(C2〜10)アルキル、ヒドロキシ(C2〜10)アルキル、アルコキシ(C2〜10)アルキル、モノ−およびジ−アルキルアミノ(C2〜10)アルキルからなる群より選択されるか、またはRl3およびR14は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、3〜7員環を形成し得、この環は、必要に応じて、上記窒素に加えて1つ以上のヘテロ原子(例えば、酸素、硫黄または窒素(NR15)を含み、該環は、好ましくは飽和であり、そして該環は、ヒドロキシ、アシルオキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、モノ−およびジ−アルキルアミノ、アシルアミノ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、複素環、ヘテロシクロアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノ(C2〜10)アルキル、ヒドロキシ(C2〜10)アルキル、アルコキシ(C2〜10)アルキル、モノ−およびジ−アルキルアミノ(C2〜10)アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、カルボキサミド、ホルミル、アルカノイル、アロイル、アラルカノイル、スルホニル、アルキルスルホニル、アルコキシスルホニル、スルホンアミド、ホスホニル、ホスホロアミド、およびホスフィニルからなる群より選択される、1つまたは2つの任意の置換基を有し、そしてここで、R15は、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、複素環、ヘテロシクロアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノ(C2〜10)アルキル、ヒドロキシ(C2〜10)アルキル、アルコキシ(C2〜10)アルキル、モノ−およびジ−アルキルアミノ(C2〜10)アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、カルボキサミド、ホルミル、アルカノイル、アロイル、アラルカノイル、スルホニル、アルキルスルホニル、アルコキシスルホニル、スルホンアミド、ホスホニル、ホスホロアミド、およびホスフィニルからなる群より選択され;そして
Zは、−SOO−、−OSO−、−C(R)O−または−OC(R)−のうちの1つであり、ここで、RおよびRは、各々水素である。Zは、最も好ましくは、−SOO−である。
【0021】
好ましい化合物は、以下である式IaおよびIbの化合物を含む:
は、フェニル、ナフチル、ピリジル、チオフェニル、キノリニルまたはイソキノリニルのうちの1つであり、1つまたは2つのクロロ、メトキシ、メチル、トリフルオロメチル、メチルスルホニル、シアノ、ニトロ、アミノまたはジメチルアミノによって、必要に応じて置換され;
Zは、−SOO−であり;
およびRは、水素またはC1〜4アルキルであるか、またはRおよびRはまた、一緒になって、−CH=CH−CH=CH−を形成し得;
は、水素、メチル、メトキシ、またはトリフルオロメチルのうちの1つであり;
は、水素であり;
Yは、O、NR10または共有結合のうちの1つであり;そして
10は、各場合において、独立して、水素、C1〜4アルキル、C2〜4ヒドロキシアルキル、C2〜4カルボキシアルキル、C2〜4アミノアルキル、ジメチルアミノ(C2〜8)アルキル、メチルアミノ(C2〜8)アルキルである。
【0022】
化合物のなお別の好ましい群は、以下である式IaおよびIbの化合物が挙げられる:
は、アルキルスルホニル、アリールスルホニルおよびR1314NSO−のうちの1つによって置換されたフェニルであり、
ここで、R13およびR14は、独立して、水素、C1〜6アルキル、C3〜7シクロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C6〜10アリール、C6〜10アル(C1〜4)アルキル、ピリジル、ピリジル(C1〜4)アルキル、カルボキシ(C1〜6)アルキル、C1〜4アルコキシカルボニル(C1〜4)アルキル、シアノ(C2〜6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜6)アルキル、C1〜4アルコキシ(C2〜6)アルキル、モノ−およびジ−(C1〜 )アルキルアミノ(C2〜6)アルキルからなる群より選択されるか、またはR13およびR14は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環式環を形成し得、上記複素環式環は、以下:N−モルホリノスルホニル、N−ピペラジニルスルホニル(必要に応じて、C1〜6アルキル、C1〜6ヒドロキシアルキル、C6〜10アリール、C6〜10アリール(C1〜6)アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C6〜10アリールスルホニル、C1〜6アルキルカルボニル、モルホリノまたはC6〜10アリールカルボニルでN’置換されている)、N−ピロリルスルホニル、N−ピペリジニルスルホニル、N−ピロリジニルスルホニル、N−ジヒドロピリジルスルホニル、N−インドリルスルホニルからなる群より選択され、ここで、上記複素環式環は、1つまたは2つのヒドロキシ、C1〜8アルカノイルオキシ、C1〜6アルコキシ、C6〜10アリールオキシ、アミノ、モノ−およびジ−C1〜6アルキルアミノ、C1〜8アルカノイルアミノ、C1〜4アルキル、C3〜7シクロアルキル、C6〜10アリール、C6〜10アル(C1〜4)アルキル、複素環、ヘテロシクロアルキル、カルボキシ(C1〜6)アルキル、C1〜4アルコキシカルボニル(C1〜4)アルキル、シアノ(C2〜6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜6)アルキル、C1〜4アルコキシ(C2〜6)アルキル、モノ−およびジ−(C1〜4)アルキルアミノ(C2〜6)アルキル、カルボキシ、C1〜6アルコキシカルボニル、カルボキサミド、ホルミル、C1〜6アルカノイル、C6〜10アロイル、C6〜10アル(C1〜4)アルカノイル、スルホニル、C1〜6アルキルスルホニル、(C1〜6)アルコキシスルホニル、スルホンアミド、ホスホニル、ホスホロアミド、またはホスフィニルで必要に応じて置換され得;
Zは、−SOO−、−CHO−または−OCH−のうちの1つであり;
およびRは、水素またはC1〜4アルキルであるか、あるいはRおよびRはまた、一緒になって、−CH=CH−CH=CH−を形成し得;
は、水素、メチル、メトキシまたはトリフルオロメチルのうちの1つであり;
は、水素であり;
Yは、O、NR10または共有結合のうちの1つであり;そして
10は、各場合において、独立して、水素、C1〜4アルキル、C2〜4ヒドロキシアルキル、C2〜4カルボキシアルキル、C2〜4アミノアルキル、ジメチルアミノ(C2〜8)アルキル、メチルアミノ(C2〜8)アルキルである。
【0023】
式IaおよびIbの部分−Z−Rは、Yに対してオルト位、メタ位、またはパラ位で、ベンゼン環に結合し、メタ位が好ましい。
【0024】
本発明の好ましい化合物は、Yが、二価の酸素(−O−)、−NR10−または共有結合のうちの1つであり、最も好ましくは、−O−であり、そしてZが−SOO−または−CHO−のうちの1つであり、最も好ましくは−SOO−である、式IaおよびIbの化合物である。
【0025】
における任意の置換基の好ましい値としては、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アミノアルキル、C6〜10アリール、C6〜10アル(C1〜6)アルコキシ、ビフェニル(C1〜6)アルコキシC1〜6アミノアルコキシ、アミノ、モノ(C1〜4)アルキルアミノ、ジ(C1〜4)アルキルアミノ、C2〜6アルコキシカルボニルアミノ、C2〜6アルコキシカルボニル、カルボキシ、C1〜6ヒドロキシアルキル、C2〜10モノ(カルボキシアルキル)アミノ、ビス(C2〜10カルボキシアルキル)アミノ、C6〜14アル(C1〜6)アルコキシカルボニル、C2〜6アルキニルカルボニル、C1〜6アルキルスルホニル、C6〜10アリールスルホニル、C2〜6アルケニルスルホニル、C2〜6アルキニルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6アルキルスルホンアミド、アミジノ、グアニジノ、C1〜6アルキルイミノアミノ、ホルミルイミノアミノ、C2〜6カルボキシアルコキシ、カルボキシアルキルアミノ、シアノ、トリフルオロメトキシ、およびペルフルオロエトキシが挙げられる。
【0026】
における任意の置換基のさらなる好ましい値としては、C1〜6アルキルスルホニル、C6〜10アリールスルホニル、C6〜10アル(C1〜6)アルキルスルホニル、C6〜10アリールスルホンアミド、C6〜10アル(C1〜6)アルキルスルホンアミド、N−モルホリノスルホニル、およびR1314NSO−が挙げられ、ここで、R13およびR14は、独立して、水素、C1〜6アルキル、C3〜7シクロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C6〜10アリール、C6〜10アル(C1〜4)アルキル、ピリジル、ピリジル(C1〜4)アルキル、カルボキシ(C1〜6)アルキル、C1〜4アルコキシカルボニル(C1〜4)アルキル、シアノ(C2〜6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜6)アルキル、C1〜4アルコキシ(C2〜6)アルキル、モノ−およびジ−(C1〜4)アルキルアミノ(C2〜6)アルキルからなる群より選択されるか、またはR13およびR14は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、N−モルホリノスルホニル、N−ピペラジニルスルホニル(必要に応じて、C1〜6アルキル、C1〜6ヒドロキシアルキル、C6〜10アリール、C6〜10アリール(C1〜6)アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C6〜10アリールスルホニル、C1〜6アルキルカルボニル、モルホリノまたはC6〜10アリールカルボニルでN’置換される)、N−ピロリルスルホニル、N−ピペリジニルスルホニル、N−ピロリジニルスルホニル、N−ジヒドロピリジルスルホニル、N−インドリルスルホニルからなる群より選択される複素環式環を形成し得、ここで、上記複素環式環は、1つまたは2つのヒドロキシ、C1〜8アルカノイルオキシ、C1〜6アルコキシ、C6〜10アリールオキシ、アミノ、モノ−およびジ−C1〜6アルキルアミノ、C1〜8アルカノイルアミノ、C1〜4アルキル、C3〜7シクロアルキル、C6〜10アリール、C6〜10アル(C1〜4)アルキル、複素環、ヘテロシクロアルキル、カルボキシ(C1〜6)アルキル、C1〜4アルコキシカルボニル(C1〜4)アルキル、シアノ(C2〜6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜6)アルキル、C1〜4アルコキシ(C2〜6)アルキル、モノ−およびジ−(C1〜4)アルキルアミノ(C2〜6)アルキル、カルボキシ、C1〜6アルコキシカルボニル、カルボキサミド、ホルミル、C1〜6アルカノイル、C6〜10アロイル、C6〜10アル(C1〜4)アルカノイル、スルホニル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルコキシスルホニル、スルホンアミド、ホスホニル、ホスホロアミド、またはホスフィニルで必要に応じて置換され得る。
【0027】
さらなる好ましい化合物の群は、Rがヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールである、式IaおよびIbの化合物である。好ましいRヘテロアリール基としては、ピリジル、ピラゾリル、チオフェニル、クロメニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、キナゾリニル、キノリニル、イソキノリニルおよびテトラヒドロキノリニルが挙げられ、チオフェニル、キナゾリニル、キノリニルおよびテトラヒドロキノリニルがより好ましく、そしてチオフェニル、イソキノリニルおよびキノリニルが特に好ましい。Rが置換ヘテロアリールである場合の、好ましい化合物としては、好ましいと言及されたヘテロアリール基の1つが、1つ以上、好ましくは1つまたは2つの、先行の段落に列挙した置換基を有する化合物が挙げられる。Rが置換ヘテロアリールである場合の、好ましい置換基としては、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、アミジノ、グアニジノ、カルボキシアルコキシ、カルボキシアルキルアミノ、アミノ、モノ(C1〜6)アルキルアミノおよび/またはジ(C1〜6)アルキルアミノから独立して選択される、1つ以上の置換基、好ましくは1〜3個の置換基が挙げられる。
【0028】
有用なRの値としては、以下が挙げられる:フェニル、クロロフェニル、ヨードフェニル、ジクロロフェニル、ブロモフェニル、トリフルオロメチルフェニル、メチルスルホニルフェニル、ジ(トリフルオロメチル)フェニル、メチルフェニル、t−ブチルフェニル、メトキシフェニル、ジメトキシフェニル、ヒドロキシフェニル、カルボキシフェニル、アミノフェニル、メチルアミノフェニル、n−ブチルアミノフェニル、アミジノフェニル、グアニジノフェニル、ホルミルイミノアミノフェニル、アセトイミドイルアミノフェニル、メトキシカルボニルフェニル、エトキシカルボニルフェニル、カルボキシメトキシフェニル、ナフチル、ヒドロキシナフチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、2−プロピルブチル、5−クロロ−2−メトキシフェニル、2−シアノフェニル、2−(N−ヒドロキシ)アミノフェニル、2−(4−ビフェニルメトキシ)フェニル、2−(3−ビフェニルメトキシ)フェニル、ベンジル、3−(6−(2,3−ジヒドロ−1,1−ジオキソベンゾ[b]チオフェン)フェニル、2−(フェニルスルホニル)フェニル、2,4−ビス(メチルスルホニル)フェニル、および2−クロロ−4−メチルスルホニルフェニル。さらなる有用な値としては、8−キノリニル、5−メチル−8−キノリニル、4−ベンゾ−2,1,3−チアジアゾリル、5−クロロ−2−チオフェニル、5−クロロ−1,3−ジメチル−4−ピラゾリル、ピリジル、イソキノリニル、およびテトラヒドロキノリニルが挙げられる。
【0029】
の有用な値としては、RがR1314NSO−で置換されたフェニルである場合、以下が挙げられる:2−(N−メチルフェネチルアミノスルホニル)フェニル、ビス(2−メトキシエチル)アミノスルホニルフェニル、2−N−メチル−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミノスルホニルフェニル、N−メチル−N−エトキシカルボニルメチル)アミノスルホニルフェニル、2−(N−メチル−N−(2−(2−ピリジル)エチル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N−プロピル−N−(2−(2−ピリジル)エチル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N−エチル−N−(4−ピリジルメチル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N−メチル−N−(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N−メチル−N−(4−メトキシカルボニルフェニル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N−(2−シアノエチル)−N−(3−ピリジルメチル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N,N−ビス−(2−シアノエチル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N−(2−エトキシカルボニルエチル)−N−ベンジルアミノスルホニル)フェニル、2−(N−メチル−N−(2−(4−ピリジル)エチル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N−(エトキシカルボニルメチル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N,N−ビス−(カルボキシメチル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N−メチル−N−(4−カルボキシフェニル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N−(2−カルボキシエチル)−N−ベンジルアミノスルホニル)フェニル、2−(N−(2−シアノエチル)−N−(2−フラニルメチル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N−エチル−N−(1−ベンジル−3−ピロリジニル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N−ベンジル−N−(2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル)アミノスルホニルフェニル)、2−(N−メチル−N−(1−メチル−4−ピペリジニル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N−メチル−N−(3−ピリジルメチル)アミノスルホニル)フェニル、2−(N−エチル−N−(2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル)アミノスルホニル)フェニル、2−(2−(4−モルホリニル)エチルアミノスルホニル)フェニル,2−(N−メチル−N−(2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル)アミノスルホニル)フェニル、N−エチル−3,4−(メチレンジオキシ)アニリノスルホニルフェニル、2−(N−メチル−N−(3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル)アミノスルホニル)フェニル、および2−(4−ピリジルメチル−アミノスルホニル)フェニル。
【0030】
のさらに有用な値としては、RがR1314NSO−で置換されたフェニルである場合、以下が挙げられる:2−モルホリニルスルホニルフェニル、2−(アセチルピペラジニルスルホニル)フェニル,2−(4−エチルオキシカルボニル)ピペリジニルスルホニル、2−(4−カルボキシル)ピペリジニルスルホニルフェニル、3−エトキシカルボニル−1−ピペリジノスルホニルフェニル、3−カルボキシピペリジノスルホニルフェニル、2−メトキシカルボニル−1−ピロリジノスルホニルフェニル、2−カルボキシ−1−ピロリジノスルホニルフェニル、2−(4−メチルスルホニルピペラジン−1−イルスルホニル)フェニル、2−(4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イルスルホニル)フェニル、2−(4−エチルピペラジン−1−イルスルホニル)フェニル、2−(4−(ピペリジン−1−イル)ピペリジン−1−イルスルホニル)フェニル、2−(4−(エトキシカルボニルメチル)ピペラジン−1−イルスルホニル)フェニル、2−(4−(カルボキシメチル)ピペラジン−1−イルスルホニル)フェニル、2−(4−(2−ピリジル)ピペラジニル−スルホニル)フェニル、2−(4−フェニルピペラジニルスルホニル)フェニル、2−(4−ベンジルピペラジニルスルホニル)フェニル、2−(4−(2−メトキシフェニル)ピペラジニルスルホニル)フェニル、2−(4−メチルピペラジニルスルホニル)フェニル、2−(4−(ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イルスルホニル)フェニル、および2−(4−エトキシカルボニル−1−ピペラジニルスルホニル)フェニル。
【0031】
式IaおよびIb中のR、R、RおよびR基は、−Z−R部分の結合を可能にした後、ベンゼン環上の残りの任意の水素原子と置換する。好ましい化合物は、R、R、RおよびRが独立して、水素、C1−4アルキル、C4−7シクロアルキル、C6−14アリール、特に、C6−10アリール、C6−10アル(C1−4)アルキル、トリフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシアルキル、シアノ、ニトロ、カルボキサミド、カルボキシ、アルコキシカルボニル、カルボキシメチル、アルコキシカルボニルメチル、またはシクロアルキルオキシカルボニルである化合物である。
【0032】
あるいは、RおよびRは、ベンゼン環上の隣接する炭素原子に結合している場合、−CH=CH−CH=CH−または−(CH−であり、ここで、qは、2〜6であり、それにより縮合環を形成する。Rと一緒になったRの好ましい値としては、−CH=CH−CH=CH−、−CH−CH−CH−および−CH−CH−CH−CH−が挙げられる。RおよびRが一緒になって縮合環を形成する場合、RおよびRは、好ましくは水素である。
【0033】
、R、RおよびRの有用な値としては、水素、メチル、エチル、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、メトキシ、エトキシ、カルボキサミド、ニトロ、フェニル、シクロプロピル、ヒドロキシ、イソプロピル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルおよびベンジルが挙げられる。RおよびRの有用な値としてはまた、RおよびRが一緒になって形成する−CH=CH−CH=CH−または−CH−CH−CH−が挙げられ、そしてRおよびRは、水素である。
【0034】
式IaおよびIbの好ましい化合物の別の群は、以下である群である:
、R、RおよびRが、独立して、水素、C1−4アルキル、C3−8シクロアルキル、フェニル、ベンジル、トリフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシ(C1−4)アルキル、シアノ、ニトロ、カルボキサミド、カルボキシ、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルコキシメチルまたはC1−4アルコキシのうちの1つであるか;あるいはRおよびRが、隣接する炭素原子上に存在する場合、一緒になって、−CH=CH−CH=CH−または−(CH−のうちの1つを形成し得、ここで、qは、2〜6であり、かつRおよびRは、上で定義される通りであり:
Yは、−O−、−S−、−NR10のうちの1つであるか、または共有結合であり;そして
10は、各々の場合において、独立して、水素、C1−6アルキル、ベンジル、フェニル、C2−10ヒドロキシアルキル、C2−10アミノアルキル、C1−4モノアルキルアミノ(C2−8)アルキル、C1−4ジアルキルアミノ(C2−8)アルキルまたはC2−10カルボキシアルキルである。
【0035】
好ましい実施形態において、Rは、C6−10アリール、ピリジニル、チオフェニル(すなわち、チオフェン)、キナゾリニル、キノリニルまたはテトラヒドロキノリニルのうちの1つであり得、任意のこれらは、ヒドロキシル、ニトロ、トリフルオロメチル、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アミノアルキル、C1−6アミノアルコキシ、アミノ、モノ(C1−4)アルキルアミノ、ジ(C1−4)アルキルアミノ、C2−6アルコキシカルボニルアミノ、C2−6アルコキシカルボニル、カルボキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C2−6ヒドロキシアルコキシ、C2−10モノ(カルボキシアルキル)アミノ、ビス(C2−10カルボキシアルキル)アミノ、C6−14アル(C1−6)アルコキシカルボニル、C2−6アルキニルカルボニル、C1−6アルキルスルホニル、C2−6アルケニルスルホニル、C2−6アルキニルスルホニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホンアミド、アミジノ、グアニジノ、C1−6アルキルイミノアミノ、ホルミルイミノアミノ、C2−6カルボキシアルコキシ、C2−6カルボキシアルキル、カルボキシアルキルアミノ、シアノ、トリフルオロメトキシおよびペルフルオロエトキシのうちの1つまたは2つで必要に応じて置換される。
【0036】
式IaおよびIb中のR10の好ましい値としては、以下が挙げられる:水素、C1−6アルキル、C6−10アル(C1−6)アルキル、C6−10アリール、C2−10ヒドロキシアルキル、C2−10アミノアルキル、C2−7カルボキシアルキル、モノ(C1−4アルキル)アミノ(C1−8)アルキルおよびジ(C1−4アルキル)アミノ(C1−8)アルキル。R10の適切な値としては、以下が挙げられる:メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、ベンジル、フェニルエチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、2−アミノエチル、2−カルボキシメチル、3−カルボキシエチル、4−カルボキシプロピルおよび2−(ジメチルアミノ)エチル。
【0037】
式IaおよびIb中のR、RおよびRの好ましい値は、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノまたは−COであり、ここでRWは、各場合において、好ましくは、C1−4アルキル、C4−7シクロアルキルまたはベンジルオキシカルボニルのうちの1つである。R、RおよびRの適切な値としては、水素、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、シアノ、−COCH、−COCHCHおよび−COCHCHCHが挙げられる。最も好ましい実施形態において、R、RおよびRは、それぞれ水素である。
【0038】
、RおよびRが−CO基であることもまた好ましく、ここで、Rは、以下のうちの1つであり:
【0039】
【化18】
Figure 2004505956
ここで、R〜Rは、上で定義された通りである。R、RおよびRが−CO(ここで、Rは、それらの部分の1つである)である場合、得られる化合物は、所望の組成およびバイオアベイラビリティ特性を有するプロドラッグである。R、RおよびRの各々に好ましい値は、水素であり、Rはメチルであり、Rの好ましい値としては、ベンジルおよびtert−ブチルが挙げられる。
【0040】
式IaおよびIb中のm、m’、n、n’、jおよびj’の好ましい値は、0または1であり、ただし、m、m’、n、n’、jおよびj’の全てが0であるわけではない。n、n’、j、j’およびmの各々に最も好ましい値は、1であり、m’に最も好ましい値は、0である。
【0041】
本発明の化合物はまた、以下の式(II)の化合物、またはその溶媒和物、水和物もしくは薬学的に受容可能な塩を含む:
【0042】
【化19】
Figure 2004505956
ここで、Aは、以下のうちの1つである:
【0043】
【化20】
Figure 2004505956
従って、式IIの化合物は、式IIaおよびIIbまたはその溶媒和物、水和物もしくは薬学的に受容可能な塩によって表される:
【0044】
【化21】
Figure 2004505956
式II、IIaおよびIIbの各々について、以下の値が用いられる:
Lは、−C(O)−、C(R2Y2Z)、または−SO−を表し;
2YおよびR2Zは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキルまたはカルボキシのうちの1つであり;
21は、以下の基:
【0045】
【化22】
Figure 2004505956
を表し;
22は、以下の基;
【0046】
【化23】
Figure 2004505956
を表すか、
または、R21およびR22は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜7員環を形成し得、この環は、さらなる窒素原子または酸素原子を含み、そしてこの環は、必要に応じて、ベンゾ縮合またはピリド縮合され、この環は、好ましくは、飽和であり、そしてこの環は、環炭素または環窒素のいずれかの上に、以下からなる群から選択される1つまたは2つの任意の置換基を有する:ハロゲン、ヒドロキシ、アシルオキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアル(C1−4)アルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、ヒドロキシアルコキシアルキル、シアノ(C2−10)アルキル、ヒドロキシ(C2−10)アルキル、アルコキシ(C2−10)アルキル、アルコキシアルキル、モノアルキルアミノ(C2−10)アルキルおよびジアルキルアミノ(C2−10)アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、カルボキサミド、ホルミル、アルカノイル、アロイル、アラルカノイル、スルホニル、アルキルスルホニル、アルコキシスルホニルおよびNR1314(C置換の場合);
12およびR12’は、独立して、水素、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルケニル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルケニル、アリールまたはヘテロアリールを表し、これらの基は、C1−6アルキルまたはヒドロキシルで必要に応じて置換されるか、またはR12およびR12’は、独立して、ジアリールメチル、ジヘテロアリールメチル、ジシクロアルキルメチルまたは(アリール)(ヘテロアリール)CH−を表し:
QおよびQ’は、独立して、結合、C1−6アルキル鎖、C3−6アルケニル鎖、またはC3−6アルキニル鎖を表し、ここで1つまたは2つの窒素原子、酸素原子または硫黄原子が、各鎖内に必要に応じて含まれ得、そしてこれらの鎖は、以下から選択される1つ以上の基で必要に応じて置換される:水素、ヒドロキシ、CN、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシ(C1−6)アルキル、C1−6アシルオキシ、NR1314、NHCOR15、NHSO16、COR15、CO15、CONR1314およびSONR1718
13〜R16は、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、モノヒドロキシ(C6−10)アリールまたはジヒドロキシ(C6−10)アリール、C6−10アル(C1−4)アルキル、ピリジル、ピリジル(C1−4)アルキル、カルボキシ(C1−6)アルキル、C1−4アルコキシカルボニル(C1−4)アルキル、シアノ(C2−6)アルキル、ヒドロキシ(C2−6)アルキル、C1−4アルコキシ(C2−6)アルキル、モノ(C1−4)アルキルアミノ(C2−6)アルキルおよびジ(C1−4)アルキルアミノ(C2−6)アルキルを表すか:
あるいは、R13およびR14は、C3−7ヘテロシクロアルキル環を形成し、
あるいは、R16は、さらに、トリフルオロメチルを表し;
17およびR18は、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C6−10アル(C1−4)アルキル、ピリジル、ピリジル(C1−4)アルキル、カルボキシ(C1−6)アルキル、C1−4アルコキシカルボニル(C1−4)アルキル、シアノ(C2−6)アルキル、ヒドロキシ(C2−6)アルキル、C1−4アルコキシ(C2−6)アルキル、ならびにモノ(C1−4)アルキルアミノ(C2−6)アルキルおよびジ(C1−4)アルキルアミノ(C2−6)アルキルからなる群から選択されるか;
または、R17およびR18は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、以下からなる群から選択される複素環式環を形成し得る:N−モルホリノスルホニル、N−ピペラジニルスルホニル(これは、C1−6アルキル、C1−6ヒドロキシアルキル、C6−10アリール、C6−10アリール(C1−6)アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C6−10アリールスルホニル、C1−6アルキルカルボニル、モルホリノまたはC6−10アリールカルボニルで必要に応じてN’置換される)、N−ピロリルスルホニル、N−ピペリジニルスルホニル、N−ピロリジニルスルホニル、N−ジヒドロピリジルスルホニル、N−インドリルスルホニル(ここで、この複素環式環は、必要に応じてC置換され得る);
23、R24、R25およびR26は、それぞれ独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、必要に応じて置換されたアリール、必要に応じて置換されたアラルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリール、トリフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシアルキル、シアノ、ニトロ、カルボキサミド、−CO、−CHORまたは−ORのうちの1つであるか、または隣接する炭素原子上に存在する場合、R23およびR24は、一緒になって、−CH=CH−CH=CH−または−(CH−のうちの1つを形成し得、ここでqは、2〜6であり、そしてR25およびR26は、上で定義される通りであり;
は、各場合において、独立して、水素、アルキルまたはシクロアルキルのうちの1つであり、ここでこのアルキルまたはシクロアルキル基は、必要に応じて1つ以上の不飽和を有し得;
Yは、−O−、−NR19−、−S−、−CHR19または共有結合のうちの1つであり;
19は、各場合において、独立して、水素、C1−6アルキル、ベンジル、フェニル、C2−10ヒドロキシアルキル、C2−10アミノアルキル、C1−4モノアルキルアミノ(C2−8)アルキル、C1−4ジアルキルアミノ(C2−8)アルキルまたはC2−10カルボキシアルキルであり;
、RおよびRは、独立して、水素、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アルコキシカルボニルオキシ、シアノまたは−COであり;
ここで、Rは、アルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジル、
【0047】
【化24】
Figure 2004505956
であり、
ここで、RおよびRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはフェニルであり、Rは、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはフェニルであり、Rは、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはフェニルであり、そしてRは、アラルキルまたはC1−6アルキルであり;
nおよびn’は、各々、0〜4であり、好ましくは、0〜2であり;
mおよびm’は、各々、0〜4であり、好ましくは、0〜2であり;そして
jおよびj’は、各々、0〜4であり、好ましくは、0〜2であり;
ただし、n、n’、m、m’、jおよびj’は、全てが0であるわけではない。
【0048】
式IIaおよびIIb中のR、R、R、m、m’、n、n’、jおよびj’の好ましい値は、上記の式IaおよびIbについて定義された値と同じである。
【0049】
式IIaおよびIIbを参照すると、ここでは、R22は、以下の基を表し:
【0050】
【化25】
Figure 2004505956
Q’は、適切には、C3−6アルケニル(例えば、アリル)、またはC1−6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはペンチル)であり、このQは、その鎖内に酸素基を必要に応じて含み、そしてヒドロキシ、C1−6アルコキシ、NHSO16、CO15、CONR1314またはSONR1718から選択される基により必要に応じて置換され、そしてR12’は、適切には、水素、C3−7ヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジンまたはモルホリン)、アリール(例えば、CO15で必要に応じて置換されたフェニル)、またはヘテロアリール(例えば、ヒドロキシで必要に応じて置換されたオキサジアゾール、トリアゾール、またはC1−6アルキルで必要に応じて置換されたテトラゾール)である。
【0051】
一般式IIaおよびIIbを参照すると、ここで、R21は、以下の基を表し:
【0052】
【化26】
Figure 2004505956
Qは、適切には、結合またはC1−6アルキル基(例えば、メチル、イソプロピルまたはイソブチル)であり、そしてR12は、適切には、水素、C3−7シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールを表す。Qが、結合を表す場合、R12は、好ましくは、必要に応じて置換されたフェニル、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)、ジフェニルメチルまたはジシクロヘキシルメチルである。Qが、C1−4アルキル基を表す場合、R12は、好ましくは、水素、シクロアルキル(例えば、シクロヘキシル)、またはヘテロアリール(例えば、チエニルまたはフリル)である。
【0053】
21およびR22の特に好ましい組み合わせとしては、以下が挙げられる:
(A)R21およびR22は、それらが結合している窒素と一緒になって、C3−7ヘテロシクロアルキル基もしくはC3−7ヘテロシクロアルケニル基を形成し、このC3−7ヘテロシクロアルキル基もしくはC3−7ヘテロシクロアルケニル基は、必要に応じてベンゾ縮合し、そして酸素原子またはさらなる窒素原子を必要に応じて含み、そしてこのC3−7ヘテロシクロアルキル基もしくはC3−7ヘテロシクロアルケニル基は、C1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、C2−6アルコキシカルボニル、ホルミル、(C6−10)アル(C1−4)アルキル、C6−10アリール、ピリジル、ヒドロキシアルコキシアルキル、ハロゲンまたはNR1314により必要に応じて置換され得るか;または
(B)R21は、C3−7シクロアルキルまたはC3−7シクロアルケニルであり、これらのいずれかは、C1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、ハロゲン、カルボン酸、C1−4カルボン酸エステル基、またはNR1314で必要に応じて置換され、そしてR22は、C3−6アルケニルまたはC3−6アルキニルであり、これらのいずれかは、C1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、ハロゲン、カルボン酸、C1−4カルボン酸エステル基、またはNR1314で必要に応じて置換されるか;または
(C)R21は、C3−7ヘテロシクロアルキル(C1−6)アルキル、C3−7ヘテロシクロアルケニル(C1−6)アルキル、ヘテロアリール(C1−6)アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル(C3−7)アルケニル、C3−7ヘテロシクロアルケニル(C3−7)アルケニル、ヘテロアリール(C3−6)アルケニル、C3−7ヘテロシクロアルキル(C3−6)アルキニル、C3−7ヘテロシクロアルケニル(C3−6)アルキニル、ヘテロアリール(C3−6)アルキニル、ジ(C5−10アリール)(C1−3)アルキル、ジ(C3−8シクロアルキル)(C1−3)アルキルまたはジ(C3−8シクロアルケニル)(C1−3)アルキルであり、これらのいずれかは、C1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、ハロゲン、カルボン酸、C1−4カルボン酸エステル基またはNR1314で必要に応じて置換され;そして
22は、以下の基であり:
【0054】
【化27】
Figure 2004505956
ここで、R12’およびQ’は、上で定義された値および好ましい値を有する。
【0055】
23は、水素、C1−3アルキル、ハロゲンまたはC1−2アルコキシを表し得る。R23は、好ましくは、C1−3アルキル(例えば、メチル)、またはハロゲン(例えば、塩素または臭素)である。
【0056】
24、R25およびR26は、独立して、水素またはハロゲンを表し得る。R24、R25およびR26は、好ましくは、水素またはハロゲン(例えば、フッ素)である。
【0057】
Yの好ましい値は、二価の酸素(−O−)、−NR19−または共有結合であり、最も好ましくは、−O−である。
【0058】
19の好ましい値は、水素、C1−6アルキルおよびC3−6シクロアルキルである。
【0059】
本発明の範囲内の特定の化合物は、以下の化合物、ならびに、それらの薬学的に受容可能な塩(例えば、それらの塩酸塩、酢酸塩、およびトリフルオロ酢酸塩)含む:
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン(oxazaperhydroin)−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン5−イル))メトキシ]−5−クロロフェニル2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル2−(メトキシ)ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニルキノリニル−8−スルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル5−クロロ−2−(メトキシ)ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル5−クロロチオフェニル−2−スルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル2−シアノベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル2−(モルホリニルスルホニル)ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル2−(N−メチルフェネチルアミノスルホニル)ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル2−[(4−エチルオキシカルボニル)ピペリジニルスルホニル]ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル3−[(2,4−ビス(メチルスルホニル)]ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル6−[(2,3−ジヒドロ−1,1−ジオキソベンゾ[b]チオフェン)]ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル2−[(4−ビフェニルメトキシ)]ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニルN−エチル−3,4−[(メチレンジオキシ)アニリノスルホニル]ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキソアザペルヒドロイン5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル3−エトキシカルボニル−1−(ピペリジノスルホニル)ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキサペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−メトキシカルボニル−1−ピロリジノスルホニル−ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキサペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(N−プロピル−N−(2−(2−ピリジル)エチル)アミノスルホニル)ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキサペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(N,N−ビス−(2−シアノエチル)アミノスルホニル)ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキサペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(N−(2−カルボキシエチル)−N−ベンジルアミノスルホニル)ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキサペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(4−カルボキシメチル)ピペラジン−N−1−イルスルホニル)ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキサペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(N−(2−シアノエチル)−N−(2−フラニルメチル)アミノスルホニル)ベンゼンスルホネート;
3−[(2−アミジノ(1,2−オキサペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(N−エチル−N−(1−ベンジル−3−ピロリジニル)アミノスルホニル)ベンゼンスルホネート;
5−{[5−クロロ−3−(N−シクロペンチル−N−プロプ−2−エニルカルバモイル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
5−{[5−クロロ−3−(4−ベンジルピペリジニルカルボニル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
5−{[5−クロロ−3−(N,N−ビス[2−メトキシエチル]アミノカルボニル)−フェノキシ]メチル}−1,2−オキサペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
5−{[5−クロロ−3−(N−メチル−N−[3−ピリジルメチル]−アミノカルボニル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
5−{[5−クロロ−3−(N−[2−{ジメチルアミノ}エチル]−N−エチルアミノカルボニル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
5−{[5−クロロ−3−(4−ホルミルピペラジニルカルボニル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
5−{[5−クロロ−3−(4−ベンジルピペラジニルカルボニル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
5−{[5−クロロ−3−(2−[1,2,3,4−テトラヒドロ]−イソキノリニルカルボニル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
5−{[5−クロロ−3−(アザペルヒドロエピニルカルボニル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサペルヒドロイン−2−カルボキサミジン。
これらの化合物の構造は、特許請求のページに提供される。
【0060】
本発明が、この一連の選択された化合物における構造的不斉性の結果として生じる、立体異性体および光学異性体(例えば、鏡像異性体の混合物、ならびに個々の鏡像異性体およびジアステレオマー)を含むことが考慮されることもまた、理解される。
【0061】
式IおよびIIの化合物はまた、溶媒和化(特に、水和)され得る。水和は、これらの化合物または化合物を含む組成物の製造中に生じ得るか、または水和は、化合物の吸湿特性に起因して経時的に生じ得る。
【0062】
式IおよびIIの範囲内の特定の化合物は、誘導体であり、プロドラッグと称される。「プロドラッグ」との表現は、既知の直接作用する薬物の誘導体を示し、これらの誘導体は、その薬物と比較して、増強された送達特性および治療的価値を有し、そして酵素的または化学的プロセスによって、その活性な薬物に変換される;Notari,R.E.、「Theory and Practice of Prodrug Kinetics」、Methods in Enzymology、112:309−323(1985);Bodor,N.、「Novel Approaches in Prodrug Design」、Drugs of the Future,6(3);165−182(1981);およびBundgaard,H.、「Design of Prodrugs:Bioreversible−Derivatives for Various Functional Groups and Chemical Entities」、Design of Prodrugs(H.Bundgaard編)、Elsevier、New York(1985)を参照のこと。有用なプロドラッグは、R、Rおよび/またはRが−COであるプロドラッグであり、ここで、Rは、上記に定義される。米国特許第5,466,811号およびSaulnierら、Bioorg.Med.Chem.Lett.4:1985−1990(1994)を参照のこと。
【0063】
任意の変数が、任意の成分または式IおよびIIにおいて1回より多く生じる場合、各存在に対するその定義は、全ての他の存在のその定義に非依存的である。また、置換基および/または変数の組み合わせは、このような組み合わせが安定な化合物を生じる場合にのみ許容される。
【0064】
用語「アルキル」は、それ自体でかまたは別の基の部分として本明細書中で使用される場合、12個までの炭素の直鎖ラジカルおよび分枝鎖ラジカルの両方(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、2,2,4−トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル)をいう。好ましいアルキル基は、1〜6個の炭素原子を有する。
【0065】
本明細書中で使用される場合、用語「アルケニル」は、鎖長が制限されることを除いて、2〜20個の炭素原子の直鎖ラジカルまたは分枝鎖ラジカルを意味し、これらには、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、アルケニル鎖は、2〜10個の炭素原子長であり、より好ましくは、2〜8個の炭素原子長であり、最も好ましくは、2〜4個の炭素原子長である。
【0066】
本明細書中で使用される場合、用語「アルキニル」は、鎖長が制限されることを除いて、その鎖における炭素原子のうちの2つの炭素原子間に三重結合が少なくとも1個存在する2〜20個の炭素原子の直鎖ラジカルまたは分枝鎖ラジカルを意味し、これらには、アセチレン、1−プロピレン、2−プロピレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、アルキニル鎖は、2〜10炭素原子長であり、より好ましくは、2〜8個の炭素原子長であり、最も好ましくは、2〜4個の炭素原子長である。
【0067】
本明細書中の全ての例において、置換基としてアルケニル部分またはアルキニル部分が存在する場合、不飽和結合(すなわち、ビニレン結合またはアセチレン結合)は、好ましくは、窒素部分、酸素部分または硫黄部分に直接結合されない。
【0068】
本明細書中で使用される場合、用語「アルコキシ」は、鎖長が制限されることを除いて、酸素原子に結合された1〜20個の炭素原子の直鎖ラジカルまたは分枝鎖ラジカルを意味し、これらには、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、アルコキシ鎖は、1〜10個の炭素原子長であり、より好ましくは、1〜8個の炭素原子長である。
【0069】
用語「アリール」は、それ自体でかまたは別の基の部分として本明細書中で使用される場合、6〜12個の炭素を環部分に含む(好ましくは、6〜10個の炭素原子を環部分に含む)単環式または二環式の芳香族基(例えば、フェニル、ナフチルまたはテトラヒドロナフチル)をいう。
【0070】
本明細書中で使用される場合、用語「ヘテロアリール」は、5〜14個の環原子を有し;環状配列中に6個、10個または14個のπ電子を共有し;そして炭素原子および1個、2個または3個の酸素、窒素または硫黄のヘテロ原子を含む基をいう(ヘテロアリール基の例は、以下である:チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾオキサゾリル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチエニル(phenoxathiinyl)基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4αH−カルバゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペルイミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキザゾリル基、フラザニル基およびフェノキサジニル基)。
【0071】
用語「アラルキル」または「アリールアルキル」とは、それ自体でかまたは別の基の部分として本明細書中で使用される場合、アリール置換基を有する上記で議論したようなC1〜6アルキル基(例えば、ベンジル、フェニルエチルまたは2−ナフチルメチル)をいう。
【0072】
用語「シクロアルキル」とは、それ自体でかまたは別の基の部分として本明細書中で使用される場合、3〜9個の炭素原子を含むシクロアルキル基をいう。代表的な例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルおよびシクロノニルである。
【0073】
用語「アルコキシ」とは、酸素原子が結合した上記アルキル基のいずれかをいう。
【0074】
用語「ハロゲン」または「ハロ」とは、それ自体でかまたは別の基の部分として本明細書中で使用される場合、塩素、臭素、フッ素またはヨウ素をいい、塩素が好ましい。
【0075】
用語「モノアルキルアミン」とは、それ自体でかまたは別の基の部分として本明細書中で使用される場合、1〜6個の炭素原子を有する1個のアルキル基で置換されているアミノ基をいう。
【0076】
用語「ジアルキルアミン」とは、それ自体でかまたは別の基の部分として本明細書中で使用される場合、各々1〜6個の炭素原子を有する2個のアルキル基で置換されているアミノ基をいう。
【0077】
本明細書中で使用される場合、用語「ヒドロキシアルキル」とは、1以上のヒドロキシル部分によって置換されている上記アルキル基のいずれかをいう。
【0078】
本明細書中で使用される場合、用語「カルボキシアルキル」とは、1以上のカルボン酸部分によって置換されている上記アルキル基のいずれかをいう。
【0079】
本明細書中で使用される場合、用語「複素環式」とは、炭素原子ならびにO、NおよびSからなる群より独立して選択される1〜4個のヘテロ原子からなる、飽和または全体的もしくは部分的に不飽和の3〜7員の単環式環系または7〜10員の二環式環系を意味し、ここで、窒素および硫黄のヘテロ原子は必要に応じて酸化され得、窒素は必要に応じて四級化され得、そしてこれには、上記で定義した複素環式環のいずれかがベンゼン環に縮合されている任意の二環式基が含まれ、そして複素環式環は、得られる化合物が安定である場合、炭素原子上または窒素原子上で置換され得る。1個の酸素または硫黄、1〜3個の窒素原子、あるいは1個または2個の窒素原子が結合した1個の酸素または硫黄を含む環が、特に有用である。このような複素環式基の例としては、ピペリジニル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロロジニル、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキザゾリル、オキサゾリジニル、イソキサゾリル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、キヌクリジニル、イソチアゾリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、チアジアゾイル、ベンゾピラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フリル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、チエニル、ベンゾチエニル、チアモルホニル、チアモルホリニル、スルホキシド、チアモルホリニル、スルホン、およびオキサジアゾリルが挙げられる。モルホリノは、モルホリニルと同じである。
【0080】
本明細書中で使用される場合、用語「ヘテロ原子」は、酸素原子(「O」)、硫黄原子(「S」)または窒素原子(「N」)を意味する。ヘテロ原子が窒素である場合、それは、NR部分を形成し得ることが認識され、ここで、RおよびRは、互いに独立して、水素またはC〜Cアルキルであるか、あるいはそれらが結合する窒素と一緒になって飽和または不飽和の5員環、6員環または7員環を形成する。
【0081】
本発明の化合物は、スキームI、IIおよびIIIに概要が示される一般的な手順によって調製され得、これらのスキームにおいて、R〜R、R21〜R26、R、R、R、n、mおよびjは、上記に定義したとおりである。Pは、エステル保護基(例えば、エチルまたはメチル)であり;P、PおよびPは、ヒドロキシル保護基(例えば、tert−ブチルジメチルシリルおよびトリイソプロピルシリル)であり;Pは、アミノ保護基(例えば、tert−ブトキシカルボニル(Boc)およびベンジルオキシカルボニル(Cbz))である。これらのスキームは、実施例1〜3の化合物の調製を例示するが、これらに限定されない。
【0082】
【化28】
Figure 2004505956
スキームIは、環状オキシアミン7(環状オキシグアニジンの前駆体)を生成するための合成工程の概要を示す。ジエチルマロネート1[P=エチル]を、極性のプロトン性の溶媒(例えば、エチルアルコール)中で、穏やかな塩基(例えば、ナトリウムエトキシド)で処理するよって脱プロトン化し、エノラートを形成する。その後、このカルボアニオンが、アルキル化剤2(ここで、Lは、反応性の脱離基(例えば、ハライド)である)と反応し、モノアルキル化化合物3を生成する。3のエステル基を、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中で還元剤(例えば、水素化ホウ素リチウム)を用いて還元し、ジオール(n、m=1)を生成する。次いで、この対称性のジオールを、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中で1当量の塩基(例えば、水素化ナトリウム)と反応させることによって、シリルエーテルとして一方を保護し(monoprotected)、その後、1当量のトリイソプロピルシリルクロリドまたは他の関連試薬でモノシリル化する。アルコール4を、N−ヒドロキシ環状イミド誘導体(例えば、N−ヒドロキシフタルイミド)とのMitsunobu反応を使用して、5に変換する。好ましい反応条件は、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中でのトリアルキルホスフィンまたはトリアリールホスフィン(例えば、トリ−n−ブチルホスフィンまたはトリフェニルホスフィン)、およびアゾジカルボニル試薬(例えば、ジエチルアゾジカルボキシレートまたは1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン)の使用を含む。
【0083】
別のヒドロキシル保護基(P(P=トリイソプロピルシリル)の存在下での5のトリアルキルシリル基P(P=tert−ブチルジメチルシリル)の選択的脱保護は、適切な溶媒系(例えば、2−メチル−2−プロパノールおよび水)において酸(例えば、フルオロケイ酸)を使用することによって達成される。5のフタルイミド保護基の除去は、当該分野で周知の標準的な条件(Greene,T.W.およびWuts、P.G.M.、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、John Wiley and Sons,Inc.New York(1999))(例えば、適切なアルコールの混合物(例えば、エタノール/水)中でのヒドラジンまたはメチルアミン、あるいは水素化ホウ素ナトリウムの使用、およびその後の酸性化)を使用して達成される。次いで、遊離された一級アミンを、有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)および炭酸水素ナトリウムを飽和させた塩基性水相から構成される二相系において、カルバメート6(例えば、tert−ブトキシカルバメート)に変換する。6の分子内環化は、標準的なMitsunobu条件(すなわち、テトラヒドロフラン中でトリフェニルホスフィンおよびジエチルアゾジカルボキシレートを使用する)の下で生じ、環状オキシアミンを生成する。ヒドロキシル保護基Pの脱保護は、通常の条件を使用して慣用的に達成される。例えば、トリイソプロピルシリルは、テトラヒドロフラン中でテトラブチルアンモニウムフルオリドと反応させることによって除去され得る。
【0084】
【化29】
Figure 2004505956
スキームIIは、式IのZがSOOであり、そしてY=Oである本発明の化合物を生成するための合成工程の概要を示す。フェノール8を、適切なスルホニルクロリドと反応させることによってモノスルホネート9に変換する。好ましい条件は、有機溶媒(例えば、ジエチルエーテルまたはジクロロメタン)およびNaHCOを飽和させた水相から構成される二相系において、フェノール8をスルホニルクロリドで処理することを含む。あるいは、この変換は、最初に、極性溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフラン)中で1当量の強塩基(最も好ましくは、水素化ナトリウム)によって8を脱プロトン化し、その後、そのフェノキシルアニオンをスルホニルクロリドで処理することによってもたらされ得る。なおあるいは、代表的な有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)中のフェノール8は、アミン塩基(例えば、4−メチルモルホリン)の存在下で、フェノールをスルホニルクロリドで処理することによって、9に変換され得る。
【0085】
フェノール9を、Mitsunobuの手順(Mitsunobu,O.、Synthesis 1、(1981))を使用することによって(すなわち、テトラヒドロフラン中のトリフェニルホスフィンおよびジエチルアゾジカルボキシレートの存在下で)7とカップリングさせる。10のオキシアミノ保護基Pの脱保護は、通常の条件を使用して慣用的に達成される。例えば、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)は、酸性溶液(例えば、ジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸)中で除去され得る。得られた環状O−アミンのグアニジニル化は、標準的な試薬(例えば、アミノイミノスルホン酸(Miller,A.E.およびBischoff,J.J.、Synthesis 777(1986))または1H−ピラゾール−1−カルボキサミジンヒドロクロリド(Bernatowicz,M.S.ら、J.Org.Chem.57(8):2497(1992))、あるいは置換されたグアニジニル化試薬(例えば、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−S−メチルイソチオウレア(Bergeron,R.J.およびMcManis,J.S.、J.Org.Chem.52:1700(1987))またはN−R,N−R−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(ここで、RおよびRは、式Iについて上記のように定義される))を使用して達成され得る。RおよびRが、保護基(例えば、t−ブトキシオキシカルボニル(Boc))である場合、化合物11を、必要に応じて、上記に述べた標準的なMitsunobu反応条件を使用してROHと反応させて、アルキル化化合物12を生成し得る。これらの保護基は、必要に応じて、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタンまたは水)中の酸(通常、トリフルオロ酢酸)または適切な溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)に溶解したHClガスでの処理によって除去され得、化合物13を生成する。
【0086】
【化30】
Figure 2004505956
スキームIIIは、式IIのLがC=Oであり、そしてY=Oである本発明の化合物を生成するための合成工程の概要を示す。このように、ハロゲン化されたフェノール14を、当該分野で周知の種々の保護基(例えば、トリアルキルシリルエーテル、アルキルエーテル、またはエステル)で保護し得る(Greene,T.W.およびWuts、P.G.M.、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、John Wiley and Sons,Inc.New York(1999))。この保護されたクロロ置換化合物を、適切な溶媒(例えば、ジエチルエーテルまたはテトラヒドロフラン)中でRiekeマグネシウムと反応させることによって安息香酸15に転換して、グリニャール中間体を形成し、次いで、この中間体を二酸化炭素でクエンチする。カップリング試薬(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミドまたはCastro試薬(BOP)(Castro,B.ら、Tetrahedron Letter 1219(1975)))の存在下で、安息香酸15をアミンと反応させて、アミドを生成する。保護基Pを、標準的な反応条件下で除去する。保護基Pがtert−ブチルジメチルシリルである場合、好ましい条件は、テトラヒドロフラン中のテトラブチルアンモニウムフルオリドの使用を含み、フェノール16を生成する。
【0087】
フェノール16を、Mitsunobuの手順(Mitsunobu,O.、Synthesis 1、(1981))を使用することによって(すなわち、テトラヒドロフラン中のトリフェニルホスフィンおよびジエチルアゾジカルボキシレートの存在下で)7とカップリングさせる。17のオキシアミノ保護基Pの脱保護は、通常の条件を使用して慣用的に達成される。例えば、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)は、酸性溶液(例えば、ジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸)中で除去され得る。得られた環状O−アミンのグアニジニル化は、標準的な試薬(例えば、アミノイミノスルホン酸(Miller,A.E.およびBischoff,J.J.、Synthesis 777(1986))または1H−ピラゾール−1−カルボキサミジンヒドロクロリド(Bernatowicz,M.S.ら、J.Org.Chem.57(8):2497(1992))、あるいは置換されたグアニジニル化試薬(例えば、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−S−メチルイソチオウレア(Bergeron,R.J.およびMcManis,J.S.、J.Org.Chem.52:1700(1987))またはN−R,N−R−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(ここで、RおよびRは、式IIについて上記のように定義される))を使用して達成され得る。RおよびRが、保護基(例えば、t−ブチルオキシカルボニル(Boc))である場合、化合物18を、必要に応じて、上記に述べた標準的なMitsunobu反応条件を使用してROHと反応させて、アルキル化化合物19を生成し得る。これらの保護基は、必要に応じて、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタンまたは水)中の酸(通常、トリフルオロ酢酸)または適切な溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)に溶解したHClガスでの処理によって除去され得、化合物20を生成する。
【0088】
本発明の化合物は、メタロプロテアーゼ、酸性プロテアーゼ、チオールプロテアーゼおよびセリンプロテアーゼの強力なインヒビターの新規クラスを示す。本発明の範囲内の化合物によって阻害されるセリンプロテアーゼの例としては、白血球好中球エラスターゼ(気腫の病因に関与するタンパク質分解酵素);キモトリプシンおよびトリプシン(消化酵素);膵臓エラスターゼ、およびカテプシンG(白血球に関連するキモトリプシン様プロテアーゼ);トロンビンおよび第Xa因子(血液凝固経路中のタンパク質分解酵素)が挙げられる。サーモリシン、メタロプロテアーゼ、およびペプシン(酸性プロテアーゼ)の阻害もまた、本発明の化合物の意図される用途である。本発明の化合物は、好ましくは、トリプシン様プロテアーゼを阻害するために使用される。
【0089】
キモトリプシンおよびトリプシンを阻害する化合物の最終用途適用は、膵炎の処置にある。これらの最終用途適用のために、本発明の化合物の酵素阻害特性の効力および他の生化学的パラメーターは、当該分野で周知の標準的な生化学的技術によって容易に確かめられる。もちろん、それらの特定の最終用途適用についての実際の用量範囲は、主治医に決定されるような、処置される患者または動物の疾患状態の性質および重篤度に依存する。有用な用量範囲は、有効な治療効果について、約0.01〜10mg/kg/日である。
【0090】
第Xa因子またはトロンビンのいずれかを阻害するそれらの能力によって区別される本発明の化合物は、多くの治療目的に使用され得る。第Xa因子またはトロンビンのインヒビターとして、本発明の化合物は、トロンビン産生を阻害する。従って、これらの化合物は、トロンビンの産生または作用のいずれかに関連する異常な静脈性または動脈性の血栓症によって特徴付けられる状態の処置または予防に有用である。これらの状態としては、深静脈血栓症;汎発性血管内凝固症候群(敗血症性ショック、ウイルス感染および癌の間に生じる);心筋梗塞;発作;冠状動脈バイパス;眼におけるフィブリン形成;股関節置換;および血栓溶解治療または経皮的経管的冠状動脈形成(PCTA)のいずれかから生じる血栓形成が挙げられるが、これらに限定されない。
【0091】
他の用途としては、血液収集、血液循環および血液保存に使用されるデバイス(例えば、カテーテル、血液透析器、血液収集シリンジおよびチューブ、血液ラインおよびステント)の製造において使用される材料に組み込まれるかまたは物理的に結合された抗凝固剤としての、これらのトロンビンインヒビターの使用が挙げられる。本発明の化合物はまた、体外血液回路中の抗凝固剤として使用され得る。
【0092】
金属ステントは、再狭窄を減少させることが示されているが、血栓形成性である。ステントの血栓形成性を減少させるための戦略は、ステント表面にトロンビンインヒビター剤をコーティングするか、埋め込むか、吸収させるか、または共有結合させることである。本発明の化合物は、この目的のために使用され得る。本発明の化合物は、ステント材料としての可溶性および/または生分解性ポリマーならびにステント材料に後にコーティングされる可溶性および/または生分解性ポリマーに、結合され得るかまたは埋め込まれ得る。このようなポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ポリヒドロキシ−プロピル−メタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシエチル−アスパルトアミド−フェノール、またはポリエチレンオキシド−パルミトイル残基で置換された置換ポリリジン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸およびポリグリコール酸のコポリマー、ポリεカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレートおよびヒドロゲルの架橋または両親媒性ブロックコポリマーが挙げられ得る。欧州出願761 251、欧州出願604,022、カナダ特許第2,164,684号およびPCT出願公開WO96/11668、WO96/32143およびWO96/38136を参照のこと。
【0093】
細胞型(例えば、平滑筋細胞、内皮細胞および好中球)の宿主に対する、第Xa因子およびトロンビンの両方の効果によって、本発明の化合物は、成人呼吸促進症候群;炎症応答:創傷治癒;再灌流損傷;アテローム性動脈硬化症;および損傷(例えば、バルーン血管形成、アテレクトミー、および動脈ステント配置)に続く再狭窄の処置または予防におけるさらなる使用を見出す。本発明の化合物は、新生物形成および転移ならびに神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病およびパーキンソン病)を処置する際に有用であり得る。
【0094】
トロンビンまたは第Xa因子インヒビターとして使用される場合、本発明の化合物は、単回または2〜4回に分けた毎日の用量でのレジメンにおいて、約0.1〜約500mg/kg、好ましくは、0.1〜10mg/kg体重の投薬量範囲内の有効量で投与され得る。
【0095】
トロンビンのインヒビターとして使用される場合、本発明の化合物は、組織プラスミノゲンアクチベーター、ストレプトキナーゼ、およびウロキナーゼのような血栓溶解剤と併用して使用され得る。さらに、本発明の化合物は、他の抗血栓薬物または抗凝固薬物(例えば、限定しないが、フィブリノゲンアンタゴニストおよびトロンボキサンレセプターアンタゴニスト)と併用して使用され得る。
【0096】
ヒト白血球エラスターゼは、炎症部位の多形核白血球によって放出され、このようにして多くの疾患状態に寄与する原因である。本発明の化合物は、痛風、慢性関節リウマチおよび他の炎症性疾患の処置、および気腫の処置において有用な抗炎症性効果を有すると期待される。本発明の化合物の白血球エラスターゼ阻害特性は、以下に記載の方法によって決定される。カテプシンGはまた、関節炎、痛風および気種の疾患状態、さらに、糸球体腎炎および肺の感染により引き起こされる肺インフェステーションに関係している。それらの最終用途において、式IおよびIIの化合物の酵素阻害性特性は、当該分野で周知の標準的な生化学的技術によって容易に確認される。
【0097】
本発明の範囲内の化合物のカテプシンG阻害性特性は、以下の方法によって決定される。部分的に精製されたヒトカテプシンGの調製は、Baughら、Biochemistry 15:836(1979)の手順によって得られる。白血球顆粒は、白血球エラスターゼおよびカテプシンG(キモトリプシン様活性)の調製のための主用な供給源である。白血球は溶解され、そして顆粒は単離される。白血球顆粒は、0.20M酢酸ナトリウム、pH4.0で抽出され、そして抽出物は、0.05M NaClを含む0.05M Tris緩衝液、pH8.0に対して、一晩4℃で透析される。タンパク質画分は、透析の間に沈殿し、遠心分離によって単離される。この画分は、白血球顆粒の大部分のキモトリプシン様活性を含む。特定の基質(すなわち、N−Suc−Ala−Ala−Pro−Val−p−ニトロアニリドおよびSuc−Ala−Ala−Pro−Phe−p−ニトロアニリド)は、各酵素について調製される。後者は、白血球エラスターゼによって加水分解されない。酵素調製物は、0.10M Hepes緩衝液、pH7.5(0.50M NaClを含む)、10%ジメチルスルホキシドおよび基質として0.0020M Suc−Ala−Ala−Pro−Phe−p−ニトロアニリドの2.00mL中でアッセイされる。p−ニトロアニリド基質の加水分解は、405nmおよび25℃でモニターされる。
【0098】
好中球エラスターゼインヒビターおよびカテプシンGインヒビターとしての本発明の化合物の適用の有用な用量範囲は、主治医の診断によって決定される、疾患状態の性質および重篤度に依存し、1日当たり体重1kgにつき0.01〜10mgの範囲が、上記疾患状態に有用である。
【0099】
ウロキナーゼまたはプラスミノゲンアクチベーターを阻害する本発明の化合物は、過剰細胞増殖疾患状態を処置する際に潜在的に有用である。このように、本発明の化合物がまた良性の前立腺肥大および前立腺癌の処置、乾癬の処置および堕胎薬として有用であり得る。それらの最終用途について、本発明の化合物の酵素阻害特性の効力および他の生化学的パラメーターは、当該分野で周知の標準的な生化学技術によって容易に確認される。この適用についての実際の容量範囲は、主治医の診断によって決定される、処置される患者または動物の疾患状態の性質および重篤度に依存する。一般的な用量範囲は、効果的な治療効果のために、1日当たり1kgにつき、約0.01〜10mgである。
【0100】
本発明の化合物のさらなる使用としては、活性部位濃度についての市販の試薬酵素の分析が挙げられる。例えば、キモトリプシンは、膵液および糞便におけるキモトリプシンの臨床的定量における使用のための標準的な試薬として供給される。このようなアッセイは、胃腸障害および膵臓障害についての診断である。膵臓エラステーゼはまた、血漿におけるα−抗トリプシンの定量化のための試薬として市販される。血漿α−抗トリプシンは、いくつかの炎症性疾患の過程の間に濃度を増加し、そしてα−抗トリプシン欠損は、肺疾患の増加した発症と関連する。本発明の化合物は、試薬として供給される市販のエラスターゼの滴定標準化によるこれらのアッセイの正確さおよび再現性を増加するために使用され得る。米国特許第4,499,082号を参照のこと。
【0101】
特定のタンパク質の精製の間、特定のタンパク質抽出物におけるプロテアーゼ活性は、タンパク質単離手順の結果を複雑にし、妥協させ得る繰り返される問題(recurring problem)である。このような抽出物に存在する特定のプロテアーゼは、本発明の化合物による精製工程の間に阻害され得、これは、種々のタンパク質分解酵素に密接に結合する。
【0102】
本発明の薬学的組成物は、本発明の化合物の有利な効果を経験し得る任意の動物に投与され得る。ヒトがこのような動物の第1であるが、本発明は、このように限定されることを意図しない。
【0103】
本発明の薬学的組成物は、それらの意図される目的を達成する任意の手段によって投与され得る。例えば、投与は、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、経皮、頬、または眼の経路により得る。あるいは、または同時に、投与は、経口経路により得る。投与される投薬量は、レシピエントの年齢、健康、および体重、同時処置の種類(存在する場合)、処置の頻度、ならびに所望される効果の性質に依存する。
【0104】
薬理学的に活性な化合物に加えて、新規な薬学的調製物は、薬学的に使用され得る調製物への活性化合物の処理を容易にする賦形剤および補助剤を含む適切な薬学的に受容可能なキャリアを含み得る。
【0105】
本発明の薬学的調製物は、それ自身公知の様式で(例えば、従来の混合プロセス、顆粒化プロセス、糖剤作製プロセス、溶解プロセス、または凍結乾燥プロセスによって)、製造される。従って、経口使用のための薬学的調製物は、活性化合物を固体賦形剤と組み合わせ、必要に応じて、得られた混合物を粉砕し、そして望ましいかまたは必要な場合、適切な補助剤を加えた後に、顆粒の混合物を処理して、錠剤または糖剤コアを得る。
【0106】
適切な賦形剤は、特に、充填剤、例えば、糖類(例えば、ラクトースまたはスクロース、マンニトールまたはソルビトール)、セルロース調製物および/またはリン酸カルシウム(例えば、リン酸三カルシウムまたはリン酸水素カルシウム)、ならびに結合剤、例えば、デンプンペースト(例えば、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプンを使用する)、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、および/またはポリビニルピロリドンである。所望であれば、崩壊剤(例えば、上記デンプンおよびカルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、あるいはアルギン酸またはその塩(例えば、アルギン酸ナトリウム))が添加され得る。補助剤は、とりわけ、流動調節剤および潤滑剤(例えば、シリカ、滑石、ステアリン酸またはその塩(例えば、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸カルシウム)、ならびに/あるいはポリエチレングリコール)である。糖剤コアは、所望であれば、胃液に耐性の適切なコーティングとともに提供される。このために、濃縮された糖類溶液(必要に応じて、アラビアゴム、滑石、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液および適切な有機溶媒または溶媒混合物を含み得る)が使用され得る。胃液に耐性のコーティングを作製するために、適切なセルロース調製物の溶液(例えば、アセチルセルロースフタレートまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート)が使用される。染料または顔料は、例えば、活性化合物用量の同定のためまたは活性化合物用量の組み合わせを特徴付けるために、錠剤または糖剤コーティングに添加され得る。
【0107】
経口的に使用され得る他の薬学的調製物としては、ゼラチンから作製されるプッシュフィットカプセルならびにゼラチンから作製される軟質シールカプセル、および可塑剤(例えば、グリセロールまたはソルビトール)が挙げられる。プッシュフィットカプセルは、充填剤(例えば、ラクトース)、結合剤(例えば、デンプン)、および/または潤滑剤(例えば、滑石もしくはステアリン酸マグネシウム)および必要に応じて安定化剤とともに混合され得る顆粒形態の活性化合物を含み得る。軟質カプセルにおいて、活性化合物は、好ましくは、適切な液体(例えば、脂肪油または流動パラフィン)中に溶解または懸濁される。さらに、安定化剤が添加され得る。
【0108】
非経口投与に適切な処方物としては、水溶性形態の活性化合物の水溶液(例えば、水溶性塩、アルカリ性溶液およびシクロデキストリン封入複合体)が挙げられる。特に好ましい塩は、塩酸塩および酢酸塩である。1つ以上の改変シクロデキストリンまたは非改変シクロデキストリンを使用して、本発明の化合物の水溶性を安定化および増加し得る。この目的のために有用なシクロデキストリンは、米国特許第4,727,064号、同第4,764,604号、および同第5,024,998号に開示される。
【0109】
さらに、適切な油状注入懸濁液としての活性化合物の懸濁液が投与され得る。適切な親油性溶媒またはビヒクルとしては、脂肪油(例えば、ゴマ油)または合成脂肪酸エステル(例えば、オレイン酸エチル)またはトリグリセリドまたはポリエチレングリコール−400(この化合物は、PEG−400中に溶解する)が挙げられる。水性注入懸濁液は、懸濁液の粘度を増加する物質(例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトール、および/またはデキストリン)を含み得る。必要に応じて、懸濁液はまた、安定化剤を含み得る。
【0110】
以下の実施例は、限定しないが、本発明の方法および組成物の例示である。当業者に通常遭遇し、そして明かである種々の条件およびパラメーターの他の適切な改変および適応は、本発明の精神および範囲内である。
【0111】
(実施例1)
(3[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン(oxazaperhydroine)−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネート トリフルオロアセテート)
【0112】
【化31】
Figure 2004505956
(1.ジエチル2−[2−(1,1,2,2−テトラメチル−1−シラプロポキシ)エチル]プロパン−1,3−ジオエート)
無水エチルアルコール(100mL)中のマロン酸ジエチル(5.14g、32.1mmol)の溶液を、96%ナトリウムエトキシド(2.28g、32.2mmol)と、76℃で1時間反応させた。溶液を室温に冷却した後に、(2−ブロモエトキシ)−tert−ブチルジメチルシラン(7.68g、32.1mmol)を加えた。得られた溶液を、76℃で15.5時間加熱し、次いで、濃縮した。残留物をジクロロメタンと水との間で分配した。有機層を乾燥(NaSO)し、そして濃縮して褐色油状物として表題化合物を得た(10.22g、100%)。H NMR(CDCl)δ4.19−4.11(m,4H),3.62(t,2H,J=6.0Hz),3.55(t,1H,J=7.3Hz),2.10−2.06(m,2H),1.23(t,6H,J=7.1Hz),0.85(s,9H),0.01(s,6H)。
【0113】
(2. 2−[2−(1,1,2,2−テトラメチル−1−シラプロポキシ)エチル]プロパン−1,3−ジオール)
テトラヒドロフラン(150mL)中の先の工程の生成物(10.22g、32.1mmol)の溶液に、テトラヒドロフラン中の2.0M水素化ホウ素リチウム(33mL、66mmol)を室温でゆっくり添加した。2.5時間後、反応を4℃での水の滴下によりクエンチし、そして白色固体を形成した。この沈殿物を濾過し、濾液をブラインで洗浄し、そして水溶液をジクロロメタンで逆抽出した。合わせた有機相を乾燥し、濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィーにかけて、表題化合物を透明油状物として得た(4.13g、55.0%)。H NMR(CDCl)δ3.76−3.70(m,6H),2.74(m,2H),1.89−1.84(m,1H),1.67−1.62(m,2H),0.91(s,9H),0.08(s,6H)。
【0114】
(3. 2−{[1,1−ビス(メチルエチル)−2−メチル−1−シラプロポキシ]メチル}−4−(1,1,2,2−テトラメチル−1−シラプロポキシ)ブタン−1−オール)
テトラヒドロフラン(40mL)中の先の工程の生成物(4.13g、17.6mmol)の溶液に、4℃で、鉱油中の60%NaH(0.78g、19.5mmol)を加えた。添加の完了後に、冷却浴を除き、そしてこの溶液を、1時間、室温まで温めさせた。次いで、塩化トリイソプロピルシリル(3.51g、18.2mmol)を加えた。3時間後、ブラインを添加し、有機相を分離し、そして水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィーにかけて、表題化合物を透明油状物として得た(4.16g、60.4%)。H NMR(CDCl)δ3.83(dd,1H,J=4.9,9.8Hz),3.76−3.65(m,5H),1.95−1.90(m,1H),1.57−1.51(m,2H),1.10−1.04(m,3H),1.06(d,18H,J=6.6Hz),0.90(s,9H),0.06(s,6H)。
【0115】
(4. 2−(2−{[1,1−ビス(メチルエチル)−2−メチル−1−シラプロポキシ]メチル}−4−(1,1,2,2−テトラメチル−1−シラプロポキシ)ブトキシ)イソインドリン−1,3−ジオン)
先の工程の生成物(4.16g、10.7mmol)、トリフェニルホスフィン(3.35g、12.8mmol)、N−ヒドロキシフタルイミド(1.91g、11.7mmol)、およびテトラヒドロフラン(40mL)の溶液に、室温で、アゾジカルボン酸ジエチル(2.0mL、12.7mmol)をゆっくり加えた。一晩の後、溶媒を減圧で除去し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィーにかけて、表題化合物を黄色油状物として得た(5.28g、92.5%)。H NMR(CDCl)δ7.84−7.82(m,2H),7.75−7.72(m,2H),4.34−4.29(m,1H),4.19(dd,1H,J=5.4,9.1Hz),3.96(dd,1H,J=4.6,9.9Hz),3.81(dd,1H,J=5.4,9.9Hz),3.75(t,2H,J=6.4Hz),2.17−2.13(m,1H),1.93−1.83(m,2H),1.07−1.03(m,21H),0.85(s,9H),0.04(s,6H)。
【0116】
(5. 2−(2−{[1,1−ビス(メチルエチル)−2−メチル−1−シラプロポキシ]メチル}−4−ヒドロキシブトキシ)イソインドリン−1,3−ジオン)
先の工程の生成物(4.10g、7.66mmol)およびtert−ブチルアルコール(60mL)を含むプラスチックボトルに、水中、20〜25重量%のフルオロケイ酸(3.8mL、6.4−8.0mmol)を加えた。3時間室温で攪拌後、この溶液を飽和重炭酸ナトリウムで塩基性化し、そして減圧下で濃縮した。ジクロロメタンおよび水を添加し、そして混合物を濾過した。濾液を分離し、そして水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を乾燥し、濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィーにかけて、透明油状物として表題化合物を得た(2.12g、65.7%)。H NMR(CDCl)δ7.85−7.82(m,2H),7.78−7.74(m,2H),4.33−4.29(m,1H),4.20(dd,1H,J=6.3,9.4Hz),3.90−3.82(m,4H),2.67(s(br),1H),2.23−2.18(m,1H),1.89−1.75(m,2H)。
【0117】
(6. (tert−ブトキシ)−N−(2−{[1,1−ビス(メチルエチル)−2−メチル−1−シラプロポキシ]メチル}−4−ヒドロキシブトキシ)カルボキシアミド)
メタノール(20mL)中の先の工程で調製された生成物(2.57g、6.10mmol)の溶液を、30分間、水中40重量%メチルアミン(1.90g、24.5mmol)で処理した。溶媒を減圧下で除去した後に、残留物を酢酸エチルで希釈し、白色固体を濾過し、そして濾液を濃縮して油状物を得た。ジクロロメタン(20mL)および水(10mL)中の油状物に、重炭酸ナトリウム(1.54g、18.3mmol)および重炭酸ジ−tert−ブチル(2.00g、9.17mmol)を加えた。一晩攪拌後、有機相を分離し、そして水相をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を乾燥し、濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィーにかけて、表題化合物を透明油状物として得た(1.90g、79.6%)。H NMR(CDCl)δ7.23(s(br),1H),3.99−3.92(m,1H),3.88−3.82(m,1H),3.78−3.66(m,4H),2.99−2.94(m,1H),2.12−2.04(m,1H),1.74−1.68(m,2H),1.48(s,9H),1.14−1.03(m,21H)。
【0118】
(7. tert−ブチル5−{[1,1−ビス(メチルエチル)−2−メチル−1−シラプロポキシ]メチル}−1,2−オキサザペルヒドロイン−2−カルボキシレート)
テトラヒドロフラン(30mL)中の先の工程で調製された生成物(1.88g、4.81mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(1.89g、7.21mmol)およびアゾジカルボン酸ジエチル(1.2mL、7.6mmol)を添加した。室温で2時間後、溶液を濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィーにかけて、表題化合物をオレンジ色油状物として得た(1.45g、80.8%)。H NMR(CDCl)δ4.12(dd,1H,J=4.1,11.3Hz),3.97(dt,1H,J=4.0,13.5Hz),3.71(dd,1H,J=9.9,11.4Hz),3.65(dd,1H,J=5.3,10.0Hz),3.57(dd,1H,J=7.0,10.0Hz),3.33(m,1H),2.11−2.03(m,1H),1.72−1.65(m,2H),1.50(s,9H),1.09−1.03(m,21H)。
【0119】
(8. tert−ブチル5−(ヒドロキシメチル)−1,2−オキサザペルヒドロイン−2−カルボキシレート)
テトラヒドロフラン(30mL)中の先の工程の生成物(632mg、1.69mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン中1.0Mのテトラブチルアンモニウムフルオリド(2.0mL、2.0mmol)で処理した。2時間後、この溶液を濃縮し、そして残留物をジクロロメタンと水との間で分配した。有機相を乾燥し、濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィーにかけて、表題化合物を透明油状物として得た(328mg、89.2%)。H NMR(CDCl)δ4.13(dd,1H,J=4.3,11.7Hz),3.95(dt,1H,J=4.3,13.5Hz),3.69(dd,1H,J=9.5,11.5Hz),3.63−3.53(m,2H),3.36(m,1H),2.11−2.04(m,1H),1.81−1.66(m,2H)。質量スペクトル(LCMS,ESI)C1019NOについての計算値:240(M+Na)。実測値:240。
【0120】
(9. 3−ヒドロキシ−5−メチルフェニル2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネート)
ジクロロメタン(50mL)中の2−メチルスルホニルベンゼンスルホニルクロリド(3.63g、14.2mmol)およびオルシノール一水和物(2.02g、14.2mmol)の攪拌溶液に、飽和NaHCO水溶液(30mL)を30分で滴下した。室温で3日間、激しく攪拌した後に、水を加えた。有機相を分離し、そして水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥し、濾過し、容積の半分まで(約60ml)濃縮した。ヘキサン(30〜40mL)を、結晶化を開始させるために添加した。一晩静置した後、混合物を濾過し、そして固体を少量のジエチルエーテルおよびジクロロメタンでリンスして、表題化合物を薄いピンク色の固体として得た(2.18g、44.8%)。H NMR(CDCl)δ8.43(dd,1H,J=1.3,7.9Hz),8.11(dd,1H,J=1.3,7.9Hz),7.87(td,1H,J=1.4,7.7Hz),7.73(td,1H,J=1.4,7.7Hz),6.58(s,1H),6.55(s,1H),6.51(s,1H),3.45(s,3H),2.21(s,3H)。
【0121】
(10. 5−メチル−3−(1,2−オキサアザペルヒドロイン(oxazaperhydroin)−5−イルメトキシ)フェニル 2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネート)
前述の工程で調製したような、3−ヒドロキシ−5−メチルフェニル 2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネート(660mg、1.93mmol)および実施例1の工程8の生成物であるtert−ブチル 5−(ヒドロキシメチル)−1,2−オキサアザペルヒドロイン−2−カルボキシレート(350mg、1.61mmol)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液に、トリフェニルホスフィン(550mg、2.10mmol)およびジエチルアゾジカルボキシレート(0.33mL、2.10mmol)を室温で添加した。一晩攪拌した後、反応溶液を濃縮して、フラッシュクロマトグラフィー(SiO)で白色固体を得た。ジクロロメタン(10mL)中のこの固体をトリフルオロ酢酸(3mL)で室温で1時間処理した。溶液を濃縮し、残渣をジクロロメタンと飽和炭酸水素ナトリウムとの間で分配した。有機層を乾燥して、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって表題化合物を白色の泡状物として得た(441mg、62.0%)。
【0122】
【数1】
Figure 2004505956
(11. tert−ブチル−2−アザ−3−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]−3−{5−[(5−メチル−3−{[2−(メチルスルホニル)フェニル]スルホニルオキシ}フェノキシ)メチル](1,2−オキサアザペルヒドロイン−2−イル)}プロプ−2−エノエート)
前述の工程の生成物(441mg、1.00mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(8mL)溶液に、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(372mg、1.20mmol)を添加した。室温で一晩攪拌した後、溶媒をエバポレートして、残渣をフラッシュクロマトグラフィーにかけて、表題化合物を白色の泡状物として得た(592mg、86.7%)。
【0123】
【数2】
Figure 2004505956
Figure 2004505956
(12. 3−[(2−アミジノ(1,2−オキサアザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネートトリフルオロアセテート)
前述の工程の生成物(592mg、0.867mmol)のジクロロメタン(6mL)溶液を、トリフルオロ酢酸(2mL)で2時間処理した。溶液を濃縮し、メタノールおよびヘキサンを添加し、そして、溶液を減圧下で再び濃縮して表題化合物を白色固体として得た(519mg、100%)。
【0124】
【数3】
Figure 2004505956
(実施例2)
(3−[(2−アミジノ(1,2−オキサアザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−クロロフェニル 2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネートトリフルオロアセテート)
【0125】
【化32】
Figure 2004505956
(1. 5−クロロ−3−(1,2−オキサアザペルヒドロイン−5−イルメトキシ)フェニル 2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネート)
5−クロロ−3−[(2−メチルスルホニル)フェニルスルホニルオキシ]フェノール(245mg、0.676mmol)およびtert−ブチル 5−(ヒドロキシメチル)−1,2−オキサアザペルヒドロイン−2−カルボキシレート(実施例1の工程8の生成物)(149mg、0.687mmol)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液に、トリフェニルホスフィン(212mg、0.809mmol)およびジエチルアゾジカルボキシレート(150mg、0.862mmol)を室温で添加した。一晩攪拌した後、反応溶液を濃縮して、フラッシュクロマトグラフィー(SiO)で白色固体を得た。この固体のジクロロメタン(8mL)溶液を、トリフルオロ酢酸(4mL)で、室温、3時間で処理した。この溶液を濃縮し、残渣をジクロロメタンと飽和炭酸水素ナトリウムとの間で分配した。有機層を乾燥し、濃縮して、フラッシュクロマトグラフィーで表題化合物を透明油として得た(158mg、50.0%)。
【0126】
【数4】
Figure 2004505956
(2. tert−ブチル−2−アザ−3−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]−3−{5−[(5−クロロ−3−{[2−(メチルスルホニル)フェニル]スルホニルオキシ}フェノキシ)メチル](1,2−オキサアザペルヒドロイン−2−イル)}プロプ−2−エノエート)
前述の工程の生成物(145mg、0.314mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−lH−ピラゾール−1−カルボキサミジン(117mg、0.377mmol)を添加した。42℃で一晩攪拌した後に、溶媒をエバポレートし、残渣をフラッシュクロマトグラフィーにかけて表題化合物を透明油として得た(94mg、43%)。
【0127】
【数5】
Figure 2004505956
Figure 2004505956
(3.3−[(2−アミジノ(1,2−オキサアザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−クロロフェニル 2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネートトリフルオロアセテート)
前述の工程の生成物(94mg、0.134mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液を、トリフルオロ酢酸(1mL)で0.5時間処理した。この溶液を濃縮して、残渣をWaters’sep−pak(SiO、5g)で精製して表題化合物を白色固体として得た(70mg、85%)。
【0128】
【数6】
Figure 2004505956
(実施例 3)
(5−{[5−クロロ−3−(N−シクロペンチル−N−プロプ−2−エニルカルバモイル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサアザペルヒドロイン−2−カルボキサミジントリフルオロアセテート)
【0129】
【化33】
Figure 2004505956
(1. 1,3−ジクロロ−5−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)ベンゼン)
3,5−ジクロロフェノール(5.0g、30mmol)およびCHCl(60mL)の溶液に、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(5.54g、36mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(8.0mL、46mmol)および触媒量の4−ジメチルアミノピリジンを添加した。始めは発熱性の溶液を周囲温度で6時間攪拌し、次いで、CHCl(40mL)で希釈した。混合物を10%HCl水溶液(50mL)、飽和NaHCO水溶液(50mL)、およびブライン(50mL)で継続的に洗浄した。有機相を無水MgSOで乾燥し、濾過し、減圧で濃縮して表題化合物を淡黄色液体として得た(8.8g、100%)。
【0130】
【数7】
Figure 2004505956
(2. 3−クロロ−5−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)安息香酸)
「Rieke Mg」(0.21mol;Riekeら、Org.Synth.Collective Volume VI:845(1988))のテトラヒドロフラン(1000mL)溶液に、前述の工程で調製したような1,3−ジクロロ−5−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)ベンゼン(27.7g、0.10mol)を添加した。反応混合物を、周囲温度で20分攪拌した後に、発熱を観測した。発熱は、5分以内におさまり、そして反応混合物を氷浴で20℃まで冷却した。15分後、反応混合物を−78℃まで冷却した。冷反応混合物に、COガスを30分バブリングした。反応混合物を周囲温度まで加温し、次いで、冷(0℃)10%HCl水溶液(150mL)でおよび酢酸エチル(400mL)で希釈した。有機相を分離し、水相を酢酸エチル(400mL)で抽出した。有機相を合わせてブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥し、濾過し、そして減圧下で濃縮した。得られた固体をアセトニトリルから再結晶させ、表題化合物を綿毛状の白色針状物として得た(19.3g、64%)。
【0131】
【数8】
Figure 2004505956
(3. [3−クロロ−5−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)フェニル]−N−シクロペンチル−N−プロプ 2−エニルカルボキサミド)
3−クロロ−5−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)安息香酸(前述の工程で調製されたような)(17.5g、60mmol)およびCHC1(250mL)の溶液に、トリエチルアミン(33.8mL、0.24mol)およびビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(17.0g、66mmol)を添加した。得られた混合物を5分攪拌し、次いで、N−アリルシクロペンチルアミン(9.8mL、66mmol)を添加した、1時間後、溶液をろ過した。濾液を10%HCl水溶液(100mL)、飽和NaHCO水溶液(100mL)、およびブライン(100mL)で洗浄した。有機層を無水MgSOで乾燥して、減圧下で濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィーにかけて、表題化合物を無色油として得た(23.5g、97%)。
【0132】
【数9】
Figure 2004505956
(4. (5−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−N−シクロペンチル−N−プロプ−2−エニルカルボキサミド)
前述の工程の生成物(23.4g、59mmol)およびテトラヒドロフラン(200mL)の溶液に、1.0Mのテトラブチルアンモニウムフルオリド(66mL、66mmol)のテトラヒドロフラン溶液を添加した。この溶液を30分間攪拌して、次いで、10%HCl水溶液(100mL)および酢酸エチル(200mL)を含む分液漏斗へと注いだ。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(100mL)で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧下濃縮した。粗生成物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た(12g、72%)。
【0133】
【数10】
Figure 2004505956
(5. [5−クロロ−3−(1,2−オキサアザペルヒドロイン−5−イルメトキシ)フェニル]−N−シクロペンチル−N−プロプ−2−エニルカルボキサミド)
前述の工程において調製したような生成物(203mg、0.726mmol)およびtert−ブチル 5−(ヒドロキシメチル)−1,2−オキサアザペルヒドロイン−2−カルボキシレート(166mg、0.765mmol)(実施冷1の工程8の生成物)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に、トリフェニルホスフィン(247mg、0.943mmol)およびジエチルアゾジカルボキシレート(165mg、0.948mmol)を室温で添加した。一晩攪拌した後に、反応溶液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO)にかけて、透明油を得た。この油(320mg、0.669mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液をトリフルオロ酢酸(2mL)で、室温で1時間処理した。この溶液を濃縮し、残渣をジクロロメタンと飽和炭酸水素ナトリウムとの間で分配した。有機層を乾燥させ、濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィーにかけて、表題化合物を透明油として得た(232mg、84.4%)。
【0134】
【数11】
Figure 2004505956
(6. tert−ブチル−2−アザ−3−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]−3−(5−{[5−クロロ−3−(N−シクロペンチル−N−プロプ−2−エニルカルバモイル)フェノキシ]メチル}(1,2−オキサアザペルヒドロイン−2−イル))プロプ−2−エノエート)
前述の工程の生成物(68mg、0.18mmol)のN’N−ジメチルホルムアミド(3mL)溶液に、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−lH−ピラゾール−1−カルボキサミジン(62mg、0.20mmol)を添加した。42℃で一晩攪拌した後に、溶媒をエバポレートし、残渣をフラッシュクロマトグラフィーにかけて、表題化合物を透明油として得た(28mg、25%)。
【0135】
【数12】
Figure 2004505956
(7. 5−{[5−クロロ−3−(N−シクロペンチル−N−プロプ−2−エニルカルバモイル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサアザペルヒドロイン−2−カルボキサミジントリフルオロアセテート)
前述の工程の生成物(32mg、0.052mmol)のジクロロメタン(1mL)溶液をトリフルオロ酢酸(1mL)で0.5時間処理した。この溶液を濃縮し、残渣をWaters’sep−pak(SiO、5g)で精製して表題化合物を白色の泡状物として得た(27mg、100%)。
【0136】
【数13】
Figure 2004505956
(実施例4)
(精製した酵素のインビトロでの阻害)
試薬:全ての緩衝塩は、Sigma Chemical Company(St.Louis、MO)から入手し、これらは、入手可能な最高純度のものであった。酵素基質、N−ベンゾイル−Phe−Val−Arg−p−ニトロアニリド(Sigma B7632)、N−ベンゾイル−Ile−Glu−Gly−Arg−p−ニトロアニリド塩酸塩(Sigma B2291)、N−p−Tosyl−Gly−Pro−Lys−p−ニトロアニリド(Sigma T6140)、N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Phe−p−ニトロアニリド(Sigma S7388)およびN−CBZ−Val−Gly−Arg−p−ニトロアニリド(Sigma C7271)をSigmaから得た。N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Arg−p−ニトロアニリド(BACHEM L−1720)およびN−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Val−p−ニトロアニリド(BACHEM L−1770)をBACHEM(King of Prussia、PA)から得た。
【0137】
ヒトα−トロンビン、ヒトXa因子およびヒトプラスミンをEnzyme Research Laboratories(South Bend、Indiana)から得た。ウシα−キモトリプシン(Sigma C4129)、ウシトリプシン(Sigma T8642)およびヒト腎臓細胞ウロキナーゼ(Sigma U5004)をSigmaから得た。ヒト白血球エラスターゼを、Elastin Products(Pacific、MO)から得た。
【0138】
決定:全てのアッセイは、ペプチドp−ニトロアニリド基質の加水分解を触媒する酵素を阻害する試験化合物の能力に基づく。代表的なK決定において、基質は、DMSO中で調製され、アッセイ緩衝液(50mM HEPES、200mM NaClからなる、pH7.5)中に希釈される。各々の基質の終濃度を以下に列挙する。一般的に、基質濃度は、実験的に決定されたKについての値よりも低い。試験化合物は、DMSO中の1.0mg/ml溶液として調製される。希釈物は、200倍の濃度範囲を含む8つの終濃度を生じるようDMSO中で調製される。酵素溶液は、以下に列挙する濃度で、アッセイ緩衝液中で調製される。
【0139】
代表的なK決定において、280μLの基質溶液、10μLの試験化合物溶液を、96ウェルプレートの各ウェルにピペッティングし、そしてこのプレートを、Molecular Devicesプレートリーダー中で15分未満37℃にて熱平衡化させる。酵素の10μLのアリコートを加えることにより反応を開始し、405nmでの吸光度の増加を15分間記録する。総基質加水分解の10%未満に対応するデータを、計算に使用した。試験化合物を含まないサンプルについての速度(時間の関数としての吸光度の変化の割合)の比を、試験化合物を含むサンプルの速度で除算し、試験化合物濃度の関数としてプロットする。このデータを、直線回帰に一致させ、そしてこの直線の傾きの値を算出した。傾きの逆数が、実験的に決定されたK値である。
【0140】
トロンビン:トロンビン活性を、基質N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Arg−p−ニトロアニリドを加水分解する能力として評価した。基質溶液を、アッセイ緩衝液中で32μM(32μM<<Km=180μM)の濃度で調製した。最終DMSO濃度は4.3%であった。精製ヒトα−トロンビンを、15nMの濃度になるまでアッセイ緩衝液で希釈した。最終試薬濃度は:[トロンビン]=0.5nM、[基質N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Arg−p−ニトロアニリド]=32μM、であった。
【0141】
第X因子[第Xa因子]:FXa活性を、基質N−ベンゾイル−Ile−Glu−Gly−Arg−p−ニトロアニリドヒドロクロリドを加水分解する能力として評価した。基質溶液を、アッセイ緩衝液中で51μM(51μM<<K=1.3mM)の濃度で調製した。最終DMSO濃度は4.3%であった。精製した活性化ヒト第X因子を、300nMの濃度になるまでアッセイ緩衝液で希釈した。最終試薬濃度は:[FXa]=10nM、[N−ベンゾイル−Ile−Glu−Gly−Arg−p−ニトロアニリドヒドロクロリド]=51μM、であった。
【0142】
プラスミン:プラスミン活性を、N−p−トシル−Gly−Pro−Lys−p−ニトロアニリドを加水分解する能力として評価した。基質溶液を、アッセイ緩衝液中で37μM(37μM<<K=243μM)の濃度で調製した。最終DMSO濃度は4.3%であった。精製ヒトプラスミンを、240nMの濃度になるまでアッセイ緩衝液で希釈した。最終試薬濃度は:[プラスミン]=8nM、[N−p−トシル−Gly−Pro−Lys−p−ニトロアニリド]=37μM、であった。
【0143】
キモトリプシン:キモトリプシン活性を、N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Phe−p−ニトロアニリドを加水分解する能力として評価した。基質溶液を、アッセイ緩衝液中で14μM(14μM<<K=62μM)の濃度で調製した。最終DMSO濃度は4.3%であった。精製ウシキモトリプシンを、81nMの濃度になるまでアッセイ緩衝液で希釈した。最終試薬濃度は:[キモトリプシン]=2.7nM、[N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Phe−p−ニトロアニリド]=14nM、であった。
【0144】
トリプシン:トリプシン活性を、N−ベンゾイル−Phe−Val−Arg−p−ニトロアニリドを加水分解する能力として評価した。基質溶液を、アッセイ緩衝液中で13μM(13μM<<K=291μM)の濃度で調製した。最終DMSO濃度は4.3%であった。精製ウシトリプシンを、120nMの濃度になるまでアッセイ緩衝液で希釈した。最終試薬濃度は:[トリプシン]=4nM、[N−ベンゾイル−Phe−Val−Arg−p−ニトロアニリド]=13μM、であった。
【0145】
エラスターゼ:エラスターゼ活性を、N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Val−p−ニトロアニリドを加水分解する能力として評価した。基質溶液を、アッセイ緩衝液中で19μM(19μM<<K=89μM)の濃度で調製した。最終DMSO濃度は4.3%であった。精製ヒト白血球エラスターゼを、750nMの濃度になるまでアッセイ緩衝液で希釈した。最終試薬濃度は:[エラスターゼ]=25nM、[N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Val−p−ニトロアニリド]=19μM、であった。
【0146】
ウロキナーゼ:ウロキナーゼ活性を、N−CBZ−Val−Gly−Arg−p−ニトロアニリドを加水分解する能力として評価した。基質溶液を、アッセイ緩衝液中で100μM(100μM<K=1.2mM)の濃度で調製した。最終DMSO濃度は4.3%であった。精製ヒト腎臓ウロキナーゼを、1.2μMの濃度になるまでアッセイ緩衝液で希釈した。最終試薬濃度は:[ウロキナーゼ]=40nM、[N−CBZ−Val−Gly−Arg−p−ニトロアニリド]=100mM、であった。
【0147】
実施例1〜3の化合物のスクリーニング結果により、本発明の化合物が、トロンビンの強力なインヒビターであることが実証される。7nMのK値を、トロンビンアッセイを用いて実施例1の化合物について測定し、一方、13nMおよび8nMのK値を、それぞれ実施例2および3の化合物について測定した。
【0148】
本発明についてここに完全に記載したが、同一の内容が、広範かつ等価な範囲の条件、処方、および他のパラメーター内で実施され得、それらは本発明またはその任意の実施形態の範囲に影響を及ぼさないことが当業者に理解される。本明細書中で列挙される全ての特許および刊行物は、それらの全体において本明細書中で参考として援用される。

Claims (53)

  1. 式I:
    Figure 2004505956
    の化合物またはその溶媒和物、水和物もしくは薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
    は、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、またはヘテロアリールのうちの1つであり、これらのいずれかが、必要に応じて置換されており;
    Zは、−OSO−、−SOO−、−OC(R)−または−C(R)O−のうちの1つであり;
    およびRは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、またはカルボキシのうちの1つであり;
    、R、RおよびRは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、必要に応じて置換されるアリール、必要に応じて置換されるアラルキル、必要に応じて置換されるヘテロアリール、トリフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシアルキル、シアノ、ニトロ、カルボキサミド、−CO、−CHOR、もしくは−ORのうちの1つであるか、または隣接した炭素原子上に存在する場合、RおよびRはまた、一緒になって、−CH=CH−CH=CH−または−(CH−のうちの1つを形成し得、ここでqは、2〜6であり、RおよびRは、上記のように規定され;
    は、各場合において、独立して、水素、アルキルまたはシクロアルキルのうちの1つであり、ここで、該アルキル基またはシクロアルキル基は、必要に応じて、1つ以上の不飽和を有し得;
    Yは、−O−、−NR10−、−S−、−CHR10−または共有結合のうちの1つであり;そして、
    10は、各場合において、独立して水素、アルキル、アラルキル、アリール、ヒドロキシ(C2−10)アルキル、アミノ(C2−10)アルキル、モノアルキルアミノ(C2−10)アルキル、ジアルキルアミノ(C2−10)アルキル、またはカルボキシアルキルのうちの1つであり;
    Aは、以下:
    Figure 2004505956
    のうちの1つであり、
    ここで:
    、RおよびRは、独立して、水素、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アルコキシカルボニルオキシ、シアノ、または−COであり、ここで、
    は、アルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジル、
    Figure 2004505956
    であり、ここで、
    およびRは、独立して、水素、Cl−6アルキル、C2−6アルケニル、またはフェニルであり、Rは、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、またはフェニルであり、Rは、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、またはフェニルであり、そしてRは、アラルキルまたはC1−6アルキルであり;
    nおよびn’は、各々0〜4であり、好ましくは、0〜2であり;
    mおよびm’は、各々0〜4であり、好ましくは、0〜2であり;そして、
    jおよびj’は、各々0〜4であり、好ましくは、0〜2であり;
    但し、n、n’、m、m’、jおよびj’が全て0というわけではない、化合物。
  2. 式Ia:
    Figure 2004505956
    を有する、請求項1に記載の化合物またはその溶媒和物、水和物もしくは薬学的に受容可能な塩であって、ここで、R、Z、R、R、R、R、Y、R、R、R、n、mおよびjが、請求項1において規定される通りである、化合物。
  3. 式Ib:
    Figure 2004505956
    を有する、請求項1に記載の化合物またはその溶媒和物、水和物もしくは薬学的に受容可能な塩であって、ここで、R、Z、R、R、R、R、Y、R、R、R、n’、m’およびj’が、請求項1において規定される通りである、化合物。
  4. 請求項1に記載の化合物であって、ここで:
    は、C6−10アリール、ピリジニル、チオフェニル(すなわち、チオフェン)、キナゾリニル、キノリニル、またはテトラヒドロキノリニルのうちの1つであり、これらのいずれかは、必要に応じて、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、ハロゲン、C1−6アルキル、C6−10アリール、C1−6アルコキシ、C6−10アル(C1−6)アルコキシ、C1−6アミノアルキル、C1−6アミノアルコキシ、アミノ、モノ(C1−4)アルキルアミノ、ジ(C1−4)アルキルアミノ、C2−6アルコキシカルボニルアミノ、C2−6アルコキシカルボニル、カルボキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C2−6ヒドロキシアルコキシ、(C1−6)アルコキシ(C2−6)アルコキシ、モノ−およびジ−Cl−4アルキルアミノ(C2−6)アルコキシ、C2−10モノ(カルボキシアルキル)アミノ、ジ(C2−10カルボキシアルキル)アミノ、C6−14アル(C1−6)アルコキシカルボニル、C2−6アルキニルカルボニル、C1−6アルキルスルホニル、C2−6アルケニルスルホニル、C2−6アルキニルスルホニル、C6−10アリールスルホニル、C6−10アル(C1−6)アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルフィニル、
    1−6アルキルスルホンアミド、C6−10アリールスルホンアミド、C6−10アル(C1−6)アルキルスルホンアミド、アミジノ、グアニジノ、C1−6アルキルイミノアミノ、ホルミルイミノアミノ、C2−6カルボキシアルコキシ、C2−6カルボキシアルキル、カルボキシアルキルアミノ、シアノ、トリフルオロメトキシ、ペルフルオロエトキシ、ならびにR1314NSO−のうちの1個または2個によって置換されており;
    13およびR14は、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、複素環、ヘテロシクロアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノ(C2−10)アルキル、ヒドロキシ(C2−10)アルキル、アルコキシ(C2−10)アルキル、モノ−およびジ−アルキルアミノ(C2−10)アルキルからなる群より選択されるか、またはR13およびR14は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、3〜7員環を形成し得、必要に応じて、該窒素原子に加えて、1個以上のヘテロ原子(例えば、酸素、硫黄または窒素(NR15))を含み、該環は、好ましくは飽和しており、そして該環は、1個または2個の任意の置換基を有し、該置換基は、ヒドロキシ、アシルオキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、モノ−およびジ−アルキルアミノ、アシルアミノ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、複素環、ヘテロシクロアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノ(C2−10)アルキル、ヒドロキシ(C2−10)アルキル、アルコキシ(C2−10)アルキル、モノ−およびジ−アルキルアミノ(C2−10)アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、カルボキサミド、ホルミル、アルカノイル、アロイル、アラルカノイル、スルホニル、アルキルスルホニル、アルコキシスルホニル、スルホンアミド、ホスホニル、ホスホラミド、ならびにホスフィニルからなる群より選択され、そしてここで、
    15は、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、複素環、ヘテロシクロアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノ(C2−10)アルキル、ヒドロキシ(C2−10)アルキル、アルコキシ(C2−10)アルキル、モノ−およびジ−アルキルアミノ(C2−10)アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、カルボキサミド、ホルミル、アルカノイル、アロイル、アラルカノイル、スルホニル、アルキルスルホニル、アルコキシスルホニル、スルホンアミド、ホスホニル、ホスホラミド、ならびにホスフィニルからなる群より選択され;そして、
    Zは、−SOO−、−OSO−、−C(R)O−、または−OC(R)−のうちの1つであり、ここでRおよびRが、各々水素である、化合物。
  5. Zが−SOO−である、請求項4に記載の化合物。
  6. 請求項1に記載の化合物であって、ここで:
    は、フェニル、ナフチル、ピリジル、チオフェニル、キノリニルまたはイソキノリニルのうちの1つであり、必要に応じて、1個または2個のクロロ、メトキシ、メチル、トリフルオロメチル、メチルスルホニル、シアノ、ニトロ、アミノ、またはジメチルアミノで置換されており;
    Zは、−SOO−であり;
    およびRは、水素もしくはC1−4アルキルであるか、またはRおよびRはまた、一緒になって−CH=CH−CH=CH−を形成し得;
    は、水素、メチル、メトキシまたはトリフルオロメチルのうちの1つであり;
    は、水素であり;
    Yは、O、NR10または共有結合のうちの1つであり;そして、
    10は、各場合において、独立して、水素、C1−4アルキル、C2−4ヒドロキシアルキル、C2−4カルボキシアルキル、C2−4アミノアルキル、ジメチルアミノ(C2−8)アルキル、メチルアミノ(C2−8)アルキルである、化合物。
  7. 請求項1に記載の化合物であって、ここで:
    は、アルキルスルホニル、アリールスルホニルおよびR1314NSO−のうちの1つによって置換されたフェニルであり、ここで、
    13およびR14は、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C6−10アル(C1−4)アルキル、ピリジル、ピリジル(C1−4)アルキル、カルボキシ(C1−6)アルキル、C1−4アルコキシカルボニル(C1−4)アルキル、シアノ(C2−6)アルキル、ヒドロキシ(C2−6)アルキル、C1−4アルコキシ(C2−6)アルキル、モノ−およびジ−(C1−4)アルキルアミノ(C2−6)アルキルからなる群より選択されるか、またはR13およびR14は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環式環を形成し得、該複素環式環は、N−モルホリノスルホニル、N−ピペラジニルスルホニル(必要に応じて、C1−6アルキル、C1−6ヒドロキシアルキル、C6−10アリール、C6−10アリール(C1−6)アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C6−10アリールスルホニル、C1−6アルキルカルボニル、モルホリノ、またはC6−10アリールカルボニルでN’置換されている)、N−ピロリルスルホニル、N−ピペリジニルスルホニル、N−ピロリジニルスルホニル、N−ジヒドロピリジルスルホニル、N−インドリルスルホニルからなる群より選択され、ここで、該複素環式環は、必要に応じて1個または2個のヒドロキシ、C1−8アルカノイルオキシ、C1−6アルコキシC6−10アリールオキシ、アミノ、モノ−およびジ−C1−6アルキルアミノ、C1−8アルカノイルアミノ、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、C6−10アリール、C6−10アル(C1−4)アルキル、複素環、ヘテロシクロアルキル、カルボキシ(C1−6)アルキル、C1−4アルコキシカルボニル(C1−4)アルキル、シアノ(C2−6)アルキル、ヒドロキシ(C2−6)アルキル、C1−4アルコキシ(C2−6)アルキル、モノ−およびジ−(C1−4)アルキルアミノ(C2−6)アルキル、カルボキシ、C1−6アルコキシカルボニル、カルボキサミド、ホルミル、C1−6アルカノイル、C6−10アロイル、C6−10アル(C1−4)アルカノイル、スルホニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルコキシスルホニル、スルホンアミド、ホスホニル、ホスホラミド、またはホスフィニルで置換され得;
    Zは、−SOO−、−CHO−または−OCH−のうちの1つであり;
    およびRは、水素もしくはC1−4アルキルであるか、またはRおよびRはまた、一緒になって、−CH=CH−CH=CH−を形成し得;
    は、水素、メチル、メトキシまたはトリフルオロメチルのうちの1つであり;
    は、水素であり;
    Yは、O、NR10または共有結合のうちの1つであり;そして、
    10は、各場合において、独立して、水素、C1−4アルキル、C2−4ヒドロキシアルキル、C2−4カルボキシアルキル、C2−4アミノアルキル、ジメチルアミノ(C2−8)アルキル、メチルアミノ(C2−8)アルキルである、化合物。
  8. 式Iの−Z−R部分が、置換基Yに対してメタ位でベンゼン環に結合している、請求項1に記載の化合物。
  9. Yが、二価の酸素(−O−)、−NR10−または共有結合のうちの1つであり、Zが、−SOO−または−CHO−のうちの1つである、請求項1に記載の化合物。
  10. Yが−O−であり、Zが−SOO−である、請求項1に記載の化合物。
  11. 請求項1に記載の化合物であって、ここで、R上の任意の置換基が、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アミノアルキル、C6−10アリール、C6−10アル(C1−6)アルコキシ、ビフェニル(C1−6)アルコキシC1−6アミノアルコキシ、アミノ、モノ(C1−4)アルキルアミノ、ジ(C1−4)アルキルアミノ、C2−6アルコキシカルボニルアミノ、C2−6アルコキシカルボニル、カルボキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C2−10モノ(カルボキシアルキル)アミノ、ビス(C2−10カルボキシアルキル)アミノ、C6−14アル(C1−6)アルコキシカルボニル、C2−6アルキニルカルボニル、C1−6アルキルスルホニル、C6−l0アリールスルホニル、C2−6アルケニルスルホニル、C2−6アルキニルスルホニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホンアミド、アミジノ、グアニジノ、C1−6アルキルイミノアミノ、ホルミルイミノアミノ、C2−6カルボキシアルコキシ、カルボキシアルキルアミノ、シアノ、トリフルオロメトキシ、およびペルフルオロエトキシからなる群より選択される、化合物。
  12. 請求項1に記載の化合物であって、ここで、R上の任意の置換基が、C1−6アルキルスルホニル、C6−10アリールスルホニル、C6−10アル(C1−6)アルキルスルホニル、C6−10アリールスルホンアミド、C6−10アル(C1−6)アルキルスルホンアミド、N−モルホリノスルホニル、およびR1314NSO−からなる群より選択され、ここで、
    13およびR14は、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C6−10アル(C1−4)アルキル、ピリジル、ピリジル(C1−4)アルキル、カルボキシ(C1−6)アルキル、C1−4アルコキシカルボニル(C1−4)アルキル、シアノ(C2−6)アルキル、ヒドロキシ(C2−6)アルキル、C1−4アルコキシ(C2−6)アルキル、モノ−およびジ−(C1−4)アルキルアミノ(C2−6)アルキルからなる群より選択されるか、またはR13およびR14は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環式環を形成し得、該複素環式環は、N−モルホリノスルホニル、N−ピペラジニルスルホニル(必要に応じて、C1−6アルキル、C1−6ヒドロキシアルキル、C6−10アリール、C6−10アリール(C1−6)アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C6−10アリールスルホニル、C1−6アルキルカルボニル、モルホリノ、またはC6−10アリールカルボニルでN’置換されている)、N−ピロリルスルホニル、N−ピペリジニルスルホニル、N−ピロリジニルスルホニル、N−ジヒドロピリジルスルホニル、N−インドリルスルホニルからなる群より選択され、
    ここで:
    該複素環式環は、必要に応じて、1個または2個のヒドロキシ、C1−8アルカノイルオキシ、C1−6アルコキシ、C6−10アリールオキシ、アミノ、モノ−およびジ−C1−6アルキルアミノ、C1−8アルカノイルアミノ、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、C6−10アリール、C6−10アル(C1−4)アルキル、複素環、ヘテロシクロアルキル、カルボキシ(C1−6)アルキル、C1−4アルコキシカルボニル(C1−4)アルキル、シアノ(C2−6)アルキル、ヒドロキシ(C2−6)アルキル、C1−4アルコキシ(C2−6)アルキル、モノ−およびジ−(C1−4)アルキルアミノ(C2−6)アルキル、カルボキシ、C1−6アルコキシカルボニル、カルボキサミド、ホルミル、C1−6アルカノイル、C6−10アロイル、C6−10アル(C1−4)アルカノイル、スルホニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルコキシスルホニル、スルホンアミド、ホスホニル、ホスホラミド、またはホスフィニルで置換され得る、化合物。
  13. が、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
  14. が、ピリジル、ピラゾリル、チオフェニル、クロメニル、ベンゾオキサゾリル、ベンズチアジアゾリル、キナゾリニル、キノリニル、イソキノリニル、およびテトラヒドロキノリニルからなる群より選択される、請求項13に記載の化合物。
  15. が、チオフェニル、イソキノリニル、およびキノリニルからなる群より選択される請求項14に記載の化合物。
  16. が、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アミジノ、グアニジノ、カルボキシアルコキシ、カルボキシアルキルアミノ、アミノ、モノ(C1−6)アルキルアミノ、および/またはジ(C1−6)アルキルアミノから独立して選択される、1〜3個の置換基で置換されている、請求項14に記載の化合物。
  17. 、R、RおよびRが、独立して、水素、C1−4アルキル、C4−7シクロアルキル、C6−14アリール、特に、C6−10アリール、C6−10アル(C1−4)アルキル、トリフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシアルキル、シアノ、ニトロ、カルボキサミド、カルボキシ、アルコキシカルボニル、カルボキシメチル、アルコキシカルボニルメチル、またはシクロアルキルオキシカルボニルである、請求項1に記載の化合物。
  18. 請求項1に記載の化合物であって、ここで:
    は、C6−10アリール、ピリジニル、チオフェニル(すなわち、チオフェン)、キナゾリニル、キノリニル、またはテトラヒドロキノリニルのうちの1つであり、これらのいずれかが、必要に応じて、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アミノアルキル、C1−6アミノアルコキシ、アミノ、モノ(C1−4)アルキルアミノ、ジ(C1−4)アルキルアミノ、C2−6アルコキシカルボニルアミノ、C2−6アルコキシカルボニル、カルボキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C2−6ヒドロキシアルコキシ、C2−10モノ(カルボキシアルキル)アミノ、ビス(C2−10カルボキシアルキル)アミノ、C6−14アル(C1−6)アルコキシカルボニル、C2−6アルキニルカルボニル、C1−6アルキルスルホニル、C2−6アルケニルスルホニル、C2−6アルキニルスルホニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホンアミド、アミジノ、グアニジノ、C1−6アルキルイミノアミノ、ホルミルイミノアミノ;C2−6カルボキシアルコキシ、C2−6カルボキシアルキル、カルボキシアルキルアミノ、シアノ、トリフルオロメトキシ、ならびにペルフルオロエトキシのうちの1個または2個によって置換され;
    、R、RおよびRは、独立して、水素、C1−4アルキル、C3−8シクロアルキル、フェニル、ベンジル、トリフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシ(C1−4)アルキル、シアノ、ニトロ、カルボキサミド、カルボキシ、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルコキシメチル、またはC1−4アルコキシのうちの1つであるか;あるいは、RおよびRはまた、隣接した炭素原子上に存在する場合、一緒になって、−CH=CH−CH=CH−または−(CH−のうちの1つを形成し得、ここで、qは、2〜6であり、そしてRおよびRは、請求項1において規定される通りであり;
    Yは、−O−、−S−、−NR10−、または共有結合のうちの1つであり;そして、
    10は、各場合において、独立して、水素、C1−6アルキル、ベンジル、フェニル、C2−10ヒドロキシアルキル、C2−10アミノアルキル、C1−4モノアルキルアミノ(C2−8)アルキル、C1−4ジアルキルアミノ(C2−8)アルキル、またはC2−10カルボキシアルキルである、化合物。
  19. 10が、水素、C1−6アルキル、C6−10アル(C1−6)アルキル、C6−10アリール、C2−10ヒドロキシアルキルC2−10アミノアルキル、C2−7カルボキシアルキル、モノ(C1−4アルキル)アミノ(C1−8)アルキル、およびジ(C1−4アルキル)アミノ(C1−8)アルキルからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  20. 、RおよびRが、独立して、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノ、または−COのうちの1つであり、ここで、Rが、各場合において、好ましくは、C1−4アルキル、C4−7シクロアルキルまたはベンジルオキシカルボニルのうちの1つである、請求項1に記載の化合物。
  21. 、RおよびRが、各々水素である、請求項20に記載の化合物。
  22. 、RおよびRが−CO基であり、ここでRが、以下:
    Figure 2004505956
    のうちの1つであり、ここでR〜Rが、請求項1におけるように規定される、請求項1に記載の化合物。
  23. 、RおよびRの各々が水素であり、Rがメチルであり、Rがベンジルまたはtert−ブチルである、請求項22に記載の化合物。
  24. m、m’、n、n’、jおよびj’が、独立して0または1であり、但し、m、m’、n、n’、jおよびj’が全て0というわけではない、請求項1に記載の化合物。
  25. 式II:
    Figure 2004505956
    を有する化合物、またはその溶媒和物、水和物もしくは薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
    Lは、−C(O)−、C(R2Y2Z)または−SO−を表し;
    2YおよびR2Zは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、またはカルボキシのうちの1つであり;
    21は、以下の基:
    Figure 2004505956
    を表し、
    22は、以下の基:
    Figure 2004505956
    を表すか、または、
    21およびR22は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、3〜7員環を形成し得、それらのいずれかが、さらなる窒素原子または酸素原子を含み、該環は、必要に応じて、ベンゾ縮合またはピリド縮合し、該環は、好ましくは飽和しており、そして該環は、環炭素または環窒素のいずれかの上に1個または2個の任意の置換基を有し、該置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、アシルオキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアル(C1−4)アルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、ヒドロキシアルコキシアルキル、シアノ(C2−10)アルキル、ヒドロキシ(C2−10)アルキル、アルコキシ(C2−10)アルキル、アルコキシアルキル、モノ−およびジ−アルキルアミノ(C2−10)アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、カルボキサミド、ホルミル、アルカノイル、アロイル、アラルカノイル、スルホニル、アルキルスルホニル、アルコキシスルホニル、ならびにNR1314(Cが置換される場合)からなる群より選択され;
    12およびR12’は、独立して、水素、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルケニル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルケニル、アリール、またはヘテロアリールを表し、これらの基は、必要に応じて、C1−6アルキルもしくはヒドロキシで置換されているか、またはR12およびR12’は、独立して、ジアリールメチル、ジヘテロアリールメチル、ジシクロアルキルメチルもしくは(アリール)(ヘテロアリール)CH−を表し;
    QおよびQ’は、独立して、結合、C1−6アルキル鎖、C3−6アルケニル鎖またはC3−6アルキニル鎖を表し、ここで、1個または2個の窒素原子、酸素原子または硫黄原子は、必要に応じて各鎖内に含まれ得、そして該鎖は、必要に応じて、1つ以上の基によって置換されており、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、CN、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシ(C1−6)アルキル、C1−6アシルオキシ、NR1314、NHCOR15、NHSO16、COR15、COl5、CONRl314、およびSONR1718から選択され;
    13〜R16は、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、モノ−またはジ−ヒドロキシ (C6−10)アリール、C6−10アル(C1−4)アルキル、ピリジル、ピリジル(C1−4)アルキル、カルボキシ(C1−6)アルキル、C1−4アルコキシカルボニル(C1−4)アルキル、シアノ(C2−6)アルキル、ヒドロキシ(C2−6)アルキル、C1−4アルコキシ(C2−6)アルキル、モノ−およびジ−(C1−4)アルキルアミノ(C2−6)アルキルを表すか;または、
    l3およびR14は、C3−7ヘテロシクロアルキル環を形成するか、または、
    16はさらに、トリフルオロメチルを表し得;
    17およびR18は、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C6−10アル(C1−4)アルキル、ピリジル、ピリジル(C1−4)アルキル、カルボキシ(C1−6)アルキル、C1−4アルコキシカルボニル(C1−4)アルキル、シアノ(C2−6)アルキル、ヒドロキシ(C2−6)アルキル、C1−4アルコキシ(C2−6)アルキルならびにモノ−およびジ−(C1−4)アルキルアミノ(C2−6)アルキルからなる群より選択されるか、または、
    l7およびRl8は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環式環を形成し得、該複素環式環は、N−モルホリノスルホニル、N−ピペラジニルスルホニル(必要に応じて、C1−6アルキル、C1−6ヒドロキシアルキル、C6−10アリール、C6−10アリール(C1−6)アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C6−10アリールスルホニル、C1−6アルキルカルボニル、モルホリノ、またはC6−10アリールカルボニルでN’置換されている)、N−ピロリルスルホニル、N−ピペリジニルスルホニル、N−ピロリジニルスルホニル、N−ジヒドロピリジルスルホニル、N−インドリルスルホニルからなる群より選択され、ここで、該複素環式環は、必要に応じてCが置換され得;
    23、R24、R25およびR26は、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、必要に応じて置換されるアリール、必要に応じて置換されるアラルキル、必要に応じて置換されるヘテロアリール、トリフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシアルキル、シアノ、ニトロ、カルボキサミド、−CO、−CHORもしくは−ORのうちの1つであるか、または隣接した炭素原子上に存在する場合、R23およびR24はまた、一緒になって、−CH=CH−CH=CH−または−(CH−のうちの1つを形成し得、ここでqは、2〜6であり、そして、R25およびR26は、上記のように規定され;
    は、各場合において、独立して、水素、アルキルまたはシクロアルキルのうちの1つであり、ここで、該アルキル基またはシクロアルキル基は、必要に応じて、1つ以上の不飽和を有し得;
    Yは、−O−、−NR19−、−S−、−CHR19−または共有結合のうちの1つであり;
    19は、各場合において、独立して、水素、C1−6アルキル、ベンジル、フェニル、C2−10ヒドロキシアルキル、C2−10アミノアルキル、C1−4モノアルキルアミノ(C2−8)アルキル、C1−4ジアルキルアミノ(C2−8)アルキルまたはC2−10カルボキシアルキルであり;
    Aは、以下:
    Figure 2004505956
    のうちの1つであり、
    ここで:
    、RおよびRは、独立して、水素、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アルコキシカルボニルオキシ、シアノ、または−COであり、ここで、
    は、アルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジル、
    Figure 2004505956
    であり、ここで、RおよびRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、またはフェニルであり、Rは、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、またはフェニルであり、Rは、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、またはフェニルであり、そしてRは、アラルキルまたはC1−6アルキルであり;
    nおよびn’は、各々0〜4であり、好ましくは、0〜2であり;
    mおよびm’は、各々0〜4であり、好ましくは、0〜2であり;そして、
    jおよびj’は、各々0〜4であり、好ましくは、0〜2であり;
    但し、n、n’、m、m’、jおよびj’が全て0というわけではない、化合物。
  26. 式IIa:
    Figure 2004505956
    を有する、請求項25に記載の化合物またはその溶媒和物、水和物もしくは薬学的に受容可能な塩であって、ここで、L,R21、R22、R23、R24、R25、R26、Y、R、R、R、n、mおよびjが、請求項25において規定される通りである、化合物。
  27. 式IIb:
    Figure 2004505956
    を有する、請求項25に記載の化合物またはその溶媒和物、水和物もしくは薬学的に受容可能な塩であって、ここで、L,R21、R22、R23、R24、R25、R26、Y、R、R、R、n’、m’およびj’が、請求項25において規定される通りである、化合物。
  28. 請求項25に記載の化合物であって、ここで:
    22におけるQ’は、C3−6アルケニルまたはC1−6アルキルであり、これは、必要に応じて、酸素基をその鎖内に含み、そして必要に応じて、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、NHSO16、CO15、CONR1314、またはSONR1718から選択される基によって置換されており、
    12’は、水素、C3−7ヘテロシクロアルキル、必要に応じてCO により置換されたアリール、必要に応じてヒドロキシにより置換されたヘテロアリール、トリアゾール、または必要に応じてC1−6アルキルにより置換されたテトラゾールであり;そして、
    13、R14、R15、R16、R17およびRl8は、請求項25において規定される通りである、化合物。
  29. 21におけるQが、結合またはC1−6アルキル基であり、そしてR12が水素、C3−7シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである、請求項25に記載の化合物。
  30. Qが結合であり、そしてR12が、必要に応じて置換される、フェニルまたはC3−7シクロアルキルである、請求項29に記載の化合物。
  31. QがC1−4アルキルであり、そしてR12が水素、シクロアルキルまたはヘテロアリールである、請求項29に記載の化合物。
  32. 請求項25に記載の化合物であって、ここで、
    21およびR22は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、C3−7ヘテロシクロアルキル基またはC3−7ヘテロシクロアルケニル基を形成し、該基は、必要に応じてベンゾ縮合し、必要に応じて、酸素原子またはさらなる窒素原子を含んでおり、そして、必要に応じて、C1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、C2−6アルコキシカルボニル、ホルミル、(C6−10)アル(C1−4)アルキル、C6−10アリール、ピリジル、ヒドロキシアルコキシアルキル、ハロゲン、またはNR1314で置換され得、ここで、R13およびR14は、請求項25において規定された通りである、化合物。
  33. 請求項25に記載の化合物であって、ここで、
    21は、C3−7シクロアルキルまたはC3−7シクロアルケニルであり、これらのいずれかは、必要に応じて、C1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、ハロゲン、カルボン酸、C1−4カルボン酸エステル基、またはNR1314によって置換されており;そして、
    22は、C3−6アルケニルまたはC3−6アルキニルであり、これらのいずれかは、必要に応じて、C1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、ハロゲン、カルボン酸、C1−4カルボン酸エステル基、またはNR1314によって置換されており;
    ここで、R13およびR14は、請求項25に規定される通りである、化合物。
  34. 請求項25に記載の化合物であって、ここで:
    21は、C3−7ヘテロシクロアルキル(C1−6)アルキル、C3−7ヘテロシクロアルケニル−(C1−6)アルキル、ヘテロアリール(C1−6)アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル(C3−6)アルケニル、C3−7ヘテロシクロアルケニル(C3−6)アルケニル、ヘテロアリール(C3−6)アルケニル、C3−7ヘテロシクロアルキル(C3−6)アルキニル、C3−7ヘテロシクロアルケニル(C3−6)アルキニル、ヘテロアリール(C3−6)アルキニル、ジ(C5−10アリール)(C1−3)アルキル、ジ(C3−8シクロアルキル)(C1−3)アルキル、またはジ(C3−8シクロアルケニル)(C1−3)アルキルであり、これらのいずれかは、必要に応じて、C1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、ハロゲン、カルボン酸、C1−4カルボン酸エステル基、またはNR1314で置換されており;そして、
    22は、請求項25において規定される通りである、化合物。
  35. 23が水素、C1−3アルキル、ハロゲン、またはC1−2アルコキシである、請求項25に記載の化合物。
  36. 24、R25およびR26が、独立して、水素またはハロゲンである、請求項25に記載の化合物。
  37. Yが二価の酸素(−O−)、−NR19−または共有結合である、請求項25に記載の化合物。
  38. 請求項1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、該化合物は以下である:
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−クロロフェニル 2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(メトキシ)ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル キノリニル−8−スルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 5−クロロ−2−(メトキシ)ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 5−クロロチオフェニル−2−スルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−シアノベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(モルホリニルスルホニル)ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(N−メチルフェネチルアミノスルホニル) ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−[(4−エチルオキシカルボニル)ピペリジニルスルホニル]ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 3−[(2,4−ビス(メチルスルホニル)]ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 6−[(2,3−ジヒドロ−1,1−ジオキソベンゾ[b]チオフェン)]ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−[(4−ビフェニルメトキシ)]ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル N−エチル−3,4−[(メチレンジオキシ)アニリノスルホニル]ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 3−エトキシカルボニル−1−(ピペリジノスルホニル)ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−メトキシカルボニル−1−ピロリジノスルホニル−ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(N−プロピル−N−(2−(2−ピリジル)エチル)アミノスルホニル)ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(N,N−ビス−(2−シアノエチル)アミノスルホニル)ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(N−(2−カルボキシエチル)−N−ベンジルアミノスルホニル)ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(4−(カルボキシメチル)ピペラジン−N−1−イルスルホニル)ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(N−(2−シアノエチル)−N−(2−フラニルメチル)アミノスルホニル)ベンゼンスルホネート;
    3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(N−エチル−N−(1−ベンジル−3−ピロリジニル)アミノスルホニル)ベンゼンスルホネート。
  39. 請求項25に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、該化合物は以下である:
    5−{[5−クロロ−3−(N−シクロペンチル−N−プロプ−2−エニルカルバモイル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサザペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
    5−{[5−クロロ−3−(4−ベンジルピペリジニルカルボニル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサザペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
    5−{[5−クロロ−3−(N,N−ビス[2−メトキシエチル]アミノカルボニル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサザペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
    5−{[5−クロロ−3−(N−メチル−N−[3−ピリジルメチル]アミノカルボニル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサザペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
    5−{[5−クロロ−3−(N−[2−{ジメチルアミノ}エチル]−N−エチルアミノカルボニル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサザペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
    5−{[5−クロロ−3−(4−ホルミルピペラジニルカルボニル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサザペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
    5−{[5−クロロ−3−(4−ベンジルピペラジニルカルボニル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサザペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
    5−{[5−クロロ−3−(2−[1,2,3,4−テトラヒドロ]−イソキノリニルカルボニル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサザペルヒドロイン−2−カルボキサミジン;
    5−{[5−クロロ−3−(アザペルヒドロエピニルカルボニル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサザペルヒドロイン−2−カルボキサミジン。
  40. 3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−メチルフェニル 2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネート トリフルオロアセテート、または3−[(2−アミジノ(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))メトキシ]−5−クロロフェニル 2−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホネート トリフルオロアセテートである、請求項38に記載の化合物。
  41. 5−{[5−クロロ−3−(N−シクロペンチル−N−プロプ−2−エニルカルバモイル)フェノキシ]メチル}−1,2−オキサザペルヒドロイン−2−カルボキサミジン トリフルオロアセテートである、請求項39に記載の化合物。
  42. 哺乳動物におけるタンパク質分解を阻害するための薬学的組成物であって、タンパク質分解を阻害するのに有効な量の、請求項1または25に記載の化合物、および薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈剤を含有する、薬学的組成物。
  43. トリプシン様プロテアーゼを阻害するのに有効な量の前記化合物を含有する、請求項42に記載の薬学的組成物。
  44. 哺乳動物におけるタンパク質分解を阻害する方法であって、該哺乳動物に請求項42に記載の組成物を投与する工程を包含する、方法。
  45. トリプシン様プロテアーゼが阻害される、請求項44に記載の方法。
  46. 哺乳動物における膵臓炎、血栓症、虚血、発作、再狭窄、気腫または炎症を処置する方法であって、該哺乳動物に請求項42に記載の組成物を投与する工程を包含する、方法。
  47. トロンビン誘導血小板凝集および血漿中のフィブリノゲンの凝固を阻害する方法であって、哺乳動物に請求項42に記載の組成物を投与する工程を包含する、方法。
  48. 血液中のトロンビンを阻害するための方法であって、該血液に請求項1または25に記載の化合物を加える工程を包含する、方法。
  49. 血液中での血小板凝集物の形成を阻害するための方法であって、該血液に請求項1または25に記載の化合物を加える工程を包含する、方法。
  50. 血液中での血栓形成を阻害するための方法であって、該血液に請求項1または25に記載の化合物を加える工程を包含する、方法。
  51. 血液収集、血液循環および血液貯蔵において使用されるデバイスであって、該デバイスは、有効量のトロンビン阻害化合物または高分子を抗凝固剤として含み、該抗凝固剤は、該デバイスの構造を形成する1つ以上の材料に組み込まれているか、または該材料と物理的に連結しており、改善点として、1つ以上の、請求項1または25に記載されるような化合物をトロンビンインヒビターとして用いることが挙げられる、デバイス。
  52. 前記デバイスが、カテーテル、血液透析器、血液収集シリンジ、血液収集チューブ、血液ラインまたは体外血液回路である、請求項51に記載のデバイス。
  53. 前記デバイスが、哺乳動物に外科的に挿入され得るステントである、請求項51に記載のデバイス。
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