JPH0717517Y2 - 転写シート - Google Patents
転写シートInfo
- Publication number
- JPH0717517Y2 JPH0717517Y2 JP1988018601U JP1860188U JPH0717517Y2 JP H0717517 Y2 JPH0717517 Y2 JP H0717517Y2 JP 1988018601 U JP1988018601 U JP 1988018601U JP 1860188 U JP1860188 U JP 1860188U JP H0717517 Y2 JPH0717517 Y2 JP H0717517Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- transfer sheet
- polyvinyl chloride
- layer
- release layer
- Prior art date
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- Decoration By Transfer Pictures (AREA)
Description
【産業上の利用分野】 本考案は、家具、車輌などに用いる成形品の三次元形状
の表面に絵柄を形成するための転写シートに関する。
の表面に絵柄を形成するための転写シートに関する。
ABS樹脂、アクリル樹脂をはじめとする種々の合成樹脂
の成形品の三次元形状の表面に絵柄を形成する技術のひ
とつに、真空ラミネート成形と呼ばれる方法がある。こ
れは、合成樹脂の成形品の上に転写シートを重ねて真空
成形することにより両者を貼り合わせ、その後に転写シ
ートの基材フィルムを剥離することからなる。 この方法に使用する転写シートの代表的なタイプは、成
形性の良好な合成樹脂たとえばポリ塩化ビニルのシート
の上に、塩化ゴムで形成した剥離層、絵柄の印刷層およ
び接着剤層をこの順に設けてなる。 この転写シートは、それを用いて成形後、成形品の表面
からポリ塩化ビニルのシートを剥離するときに、ポリ塩
化ビニルのシートと塩化ゴムの層との間の剥離ができな
いことがある。その原因は、これらの相溶性がよいこと
や、塩化ゴムを溶解した溶剤がポリ塩化ビニルをも侵
し、両者が接着してしまうことにあると考えられる。 真空ラミネート成形に使用する転写シートの別のタイプ
のものは、ポリ塩化ビニルのシートにポリプロピレンの
シートを積層した上で、アクリル樹脂の剥離層、絵柄の
印刷層および接着剤層をこの順に設けることにより製造
している。 このタイプの転写シートは、剥離性にすぐれているが、
成形性に劣るので、真空ラミネート成形の際、剥離層に
クラックが生じやすい。
の成形品の三次元形状の表面に絵柄を形成する技術のひ
とつに、真空ラミネート成形と呼ばれる方法がある。こ
れは、合成樹脂の成形品の上に転写シートを重ねて真空
成形することにより両者を貼り合わせ、その後に転写シ
ートの基材フィルムを剥離することからなる。 この方法に使用する転写シートの代表的なタイプは、成
形性の良好な合成樹脂たとえばポリ塩化ビニルのシート
の上に、塩化ゴムで形成した剥離層、絵柄の印刷層およ
び接着剤層をこの順に設けてなる。 この転写シートは、それを用いて成形後、成形品の表面
からポリ塩化ビニルのシートを剥離するときに、ポリ塩
化ビニルのシートと塩化ゴムの層との間の剥離ができな
いことがある。その原因は、これらの相溶性がよいこと
や、塩化ゴムを溶解した溶剤がポリ塩化ビニルをも侵
し、両者が接着してしまうことにあると考えられる。 真空ラミネート成形に使用する転写シートの別のタイプ
のものは、ポリ塩化ビニルのシートにポリプロピレンの
シートを積層した上で、アクリル樹脂の剥離層、絵柄の
印刷層および接着剤層をこの順に設けることにより製造
している。 このタイプの転写シートは、剥離性にすぐれているが、
成形性に劣るので、真空ラミネート成形の際、剥離層に
クラックが生じやすい。
本考案の目的は、真空ラミネート成形における上記問題
を解決し成形性と剥離性とがともに良好で、剥離層のク
ラックや剥離不良の生じない転写シートを提供すること
にある。
を解決し成形性と剥離性とがともに良好で、剥離層のク
ラックや剥離不良の生じない転写シートを提供すること
にある。
本考案の転写シートは、図面に示すように、成形性の良
好な合成樹脂シート11の上に剥離層12、絵柄の印刷層13
および接着剤層14をこの順に設けてなる真空ラミネート
成形用の転写シート1において、成形性の良好な合成樹
脂としてポリ塩化ビニルを、剥離層の材料として水酸基
の含有量が18重量%以上のポリビニルブチラール樹脂を
使用したことを特徴とする。 成形性の良好な合成樹脂のシートとしては、ポリ塩化ビ
ニルの単層シートでもよいが、JIS K6734に定めるクラ
ッシュベルグ柔軟温度が50〜70℃の第一のシートと、70
〜100℃の第二のシートとの積層シートを使用し、第一
のシートの側に剥離層を設けることが好ましい。 剥離層の形成は、ロールコート法、グラビア印刷法、シ
ルクスクリーン印刷法など任意の方法で実施すればよ
い。厚さは、1〜10μ程度が適当である。 絵柄の印刷に使用する印刷インキは、ポリビニルブチラ
ール樹脂との接着性や伸び適性のよい、水酸基を含有す
る塩ビ−酢ビ共重合体をビヒクルとする印刷インキが好
ましい。そのほか、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポ
リウレタン、ポリエステルなどをビヒクルとする印刷イ
ンキが使用できる。絵柄の印刷は、上記の印刷インキを
用いて、グラビアそのほか任意の方法で行なえる。 接着剤層は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニ
ル、ブチラール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル、塩
ビ−酢ビ共重合体、ポリウレタンなどを主成分とする接
着剤を、ロールコートそのほか任意の方法で塗布するこ
とにより形成すればよい。
好な合成樹脂シート11の上に剥離層12、絵柄の印刷層13
および接着剤層14をこの順に設けてなる真空ラミネート
成形用の転写シート1において、成形性の良好な合成樹
脂としてポリ塩化ビニルを、剥離層の材料として水酸基
の含有量が18重量%以上のポリビニルブチラール樹脂を
使用したことを特徴とする。 成形性の良好な合成樹脂のシートとしては、ポリ塩化ビ
ニルの単層シートでもよいが、JIS K6734に定めるクラ
ッシュベルグ柔軟温度が50〜70℃の第一のシートと、70
〜100℃の第二のシートとの積層シートを使用し、第一
のシートの側に剥離層を設けることが好ましい。 剥離層の形成は、ロールコート法、グラビア印刷法、シ
ルクスクリーン印刷法など任意の方法で実施すればよ
い。厚さは、1〜10μ程度が適当である。 絵柄の印刷に使用する印刷インキは、ポリビニルブチラ
ール樹脂との接着性や伸び適性のよい、水酸基を含有す
る塩ビ−酢ビ共重合体をビヒクルとする印刷インキが好
ましい。そのほか、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポ
リウレタン、ポリエステルなどをビヒクルとする印刷イ
ンキが使用できる。絵柄の印刷は、上記の印刷インキを
用いて、グラビアそのほか任意の方法で行なえる。 接着剤層は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニ
ル、ブチラール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル、塩
ビ−酢ビ共重合体、ポリウレタンなどを主成分とする接
着剤を、ロールコートそのほか任意の方法で塗布するこ
とにより形成すればよい。
本考案の転写シートを真空ラミネート成形(圧空成形、
真空圧空成形を含む。以下同じ)するときは、接着剤層
を活性化するために予備加熱し、その温度を100℃以上
に設定することが好ましい。成形性についていえばクラ
ッシュベルグ柔軟温度が70〜100℃のポリ塩化ビニルの
シートがよいが、これは耐溶剤性が低く、剥離性が改善
されない。従って、耐溶剤性にすぐれ、剥離性のよいク
ラッシュベルグ柔軟温度50〜70℃のポリ塩化ビニルのシ
ートを積層して使用し、後者の面に剥離層を設けること
が推奨される。 剥離層の材料として使用するポリビニルブチラール樹脂
は、ポリ塩化ビニルのシートと接着しにくいため、それ
から、剥離しやすい。しかもポリビニルブチラール樹脂
はアルコールに可溶であるから、インキの溶剤としてア
ルコールを使える。アルコールはポリ塩化ビニルのシー
トを侵さず、剥離性を低下させない。ポリビニルブチラ
ール樹脂は、その中に含まれる水酸基が多いほど、剥離
性のよいことが知られた。この傾向は、水酸基含有量18
%以上が顕著である。 本考案の転写シートを使用して得た絵付け成形品は、さ
らに塗装を施すことによって、表面物性を向上させた
り、艶の調整をすることができる。
真空圧空成形を含む。以下同じ)するときは、接着剤層
を活性化するために予備加熱し、その温度を100℃以上
に設定することが好ましい。成形性についていえばクラ
ッシュベルグ柔軟温度が70〜100℃のポリ塩化ビニルの
シートがよいが、これは耐溶剤性が低く、剥離性が改善
されない。従って、耐溶剤性にすぐれ、剥離性のよいク
ラッシュベルグ柔軟温度50〜70℃のポリ塩化ビニルのシ
ートを積層して使用し、後者の面に剥離層を設けること
が推奨される。 剥離層の材料として使用するポリビニルブチラール樹脂
は、ポリ塩化ビニルのシートと接着しにくいため、それ
から、剥離しやすい。しかもポリビニルブチラール樹脂
はアルコールに可溶であるから、インキの溶剤としてア
ルコールを使える。アルコールはポリ塩化ビニルのシー
トを侵さず、剥離性を低下させない。ポリビニルブチラ
ール樹脂は、その中に含まれる水酸基が多いほど、剥離
性のよいことが知られた。この傾向は、水酸基含有量18
%以上が顕著である。 本考案の転写シートを使用して得た絵付け成形品は、さ
らに塗装を施すことによって、表面物性を向上させた
り、艶の調整をすることができる。
クラッシュベルグ柔軟温度が65℃の厚さ0.1mmのポリ塩
化ビニルのシートと、84℃の厚さ0.1mmのポリ塩化ビニ
ルのシートとを、熱融着により貼り合わせて積層シート
を用意した。 上記の積層シートの柔軟温度65℃のポリ塩化ビニルのシ
ートの面に、ポリビニルブチラール樹脂「デンカブチラ
ール#3000−2」(電気化学工業(株))をイソプロピ
ルアルコールの溶剤に溶したインキをグラビア印刷によ
り塗布して、厚さ2μの剥離層を形成した。 この剥離層の上に塩ビ−酢ビ共重合体「エスレックA」
(積水化学工業(株))をビヒクルとするインキをシル
クスクリーン印刷して、絵柄を印刷した。 この絵柄の印刷の上にポリウレタン系の接着剤をシルク
スクリーン印刷して接着剤層とし、転写シートを製造し
た。 この転写シートを温度120℃で予備加熱し、真空圧空成
形により、別に用意したABS樹脂製の成形品の三次元形
状の表面に貼り合わせた後、ポリ塩化ビニルの積層シー
トを剥離した。 得られた絵付け成形品には、剥離層のクラックや剥離不
良がなかった。
化ビニルのシートと、84℃の厚さ0.1mmのポリ塩化ビニ
ルのシートとを、熱融着により貼り合わせて積層シート
を用意した。 上記の積層シートの柔軟温度65℃のポリ塩化ビニルのシ
ートの面に、ポリビニルブチラール樹脂「デンカブチラ
ール#3000−2」(電気化学工業(株))をイソプロピ
ルアルコールの溶剤に溶したインキをグラビア印刷によ
り塗布して、厚さ2μの剥離層を形成した。 この剥離層の上に塩ビ−酢ビ共重合体「エスレックA」
(積水化学工業(株))をビヒクルとするインキをシル
クスクリーン印刷して、絵柄を印刷した。 この絵柄の印刷の上にポリウレタン系の接着剤をシルク
スクリーン印刷して接着剤層とし、転写シートを製造し
た。 この転写シートを温度120℃で予備加熱し、真空圧空成
形により、別に用意したABS樹脂製の成形品の三次元形
状の表面に貼り合わせた後、ポリ塩化ビニルの積層シー
トを剥離した。 得られた絵付け成形品には、剥離層のクラックや剥離不
良がなかった。
本考案の転写シートは成形性および剥離性にすぐれてい
るから、これを使用して真空ラミネート成形を行なえ
ば、剥離層のクラックや剥離不良のない、三次元形状の
絵付け成形品が得られる。
るから、これを使用して真空ラミネート成形を行なえ
ば、剥離層のクラックや剥離不良のない、三次元形状の
絵付け成形品が得られる。
図面は、本考案の転写シートの構成を示す、模式的な断
面図である。 1……転写シート 11……成形性の良好な合成樹脂のシート 12……剥離層 13……絵柄の印刷層 14……接着剤層
面図である。 1……転写シート 11……成形性の良好な合成樹脂のシート 12……剥離層 13……絵柄の印刷層 14……接着剤層
Claims (2)
- 【請求項1】成形性の良好な合成樹脂のシート(11)の
上に剥離層(12)、絵柄の印刷層(13)および接着剤層
(14)をこの順に設けてなる真空ラミネート成形用の転
写シート(1)において、成形性の良好な合成樹脂とし
てポリ塩化ビニルを、剥離層の材料として水酸基の含有
量が18重量%以上のポリビニルブチラール樹脂を使用し
たことを特徴とする転写シート。 - 【請求項2】ポリ塩化ビニルのシートとして、JIS−K67
34に定めるクラッシュベルグ柔軟温度50〜70℃の第一の
シートと、同70〜100℃の第二のシートとの積層シート
を使用し、第一のシートの側に剥離層を設けた請求項1
に記載の転写シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988018601U JPH0717517Y2 (ja) | 1988-02-15 | 1988-02-15 | 転写シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988018601U JPH0717517Y2 (ja) | 1988-02-15 | 1988-02-15 | 転写シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01122997U JPH01122997U (ja) | 1989-08-21 |
JPH0717517Y2 true JPH0717517Y2 (ja) | 1995-04-26 |
Family
ID=31233393
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988018601U Expired - Lifetime JPH0717517Y2 (ja) | 1988-02-15 | 1988-02-15 | 転写シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0717517Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0745279B2 (ja) * | 1988-10-19 | 1995-05-17 | 大日本印刷株式会社 | 転写箔 |
JP2527658Y2 (ja) * | 1989-11-27 | 1997-03-05 | 大日本印刷株式会社 | 転写シート |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07100398B2 (ja) * | 1987-03-11 | 1995-11-01 | 凸版印刷株式会社 | 転写フイルム |
JPH0729518B2 (ja) * | 1987-03-12 | 1995-04-05 | 凸版印刷株式会社 | 転写フイルム |
-
1988
- 1988-02-15 JP JP1988018601U patent/JPH0717517Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01122997U (ja) | 1989-08-21 |
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