JP3015173U - 加飾部材 - Google Patents

加飾部材

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JP3015173U
JP3015173U JP1995001089U JP108995U JP3015173U JP 3015173 U JP3015173 U JP 3015173U JP 1995001089 U JP1995001089 U JP 1995001089U JP 108995 U JP108995 U JP 108995U JP 3015173 U JP3015173 U JP 3015173U
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vinyl chloride
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sheet
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諭 田村
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】インモールド、インサート成形用のシート基材
における、接着性を改良し、耐熱性を向上させ、高級感
と深みを表現させると共に、柄抜け、ひけ等の発生を防
止することで、塗装、研磨加工、経済的問題等とを解決
した加飾部材を提供する。 【構成】この加飾部材はクリアー層1、意匠層2、塩化
ビニール樹脂に、この30重量%以上のアクリロニトリル
・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂を混合してなる、
柔軟温度が70℃以上で、厚みが 0.1mm以上の接着層3
を、順次積層してなるものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、テレビ、ステレオ、エアコン等の弱電関係の機器やOA機器のハウ ジング部材に、また自動車内装部材に、有用な加飾部材に関する。 なお、本明細書において「加飾」とは、表面加飾とも呼ばれている、一般に表 面を木目、石目、抽象模様等からなる意匠層で覆う手法で、機能だけでなく心に 訴えかける表現も含まれる。その代表的な手法として、弱電関係で広く使用され ている射出成形と同時にフィルムから意匠層を転写する方法や、PVAのフィル ムを使用して成形品を水中で転写するカールフィット法等があり、広義には真空 プレス等で木質材料に印刷シートを被覆する手法も含まれる。
【0002】
【従来の技術】
立体成形品の加飾用のシート、フィルムは次のように分類される。 インモールド転写(浅絞り)用転写箔 転写箔を射出成形金型へ挿入し、溶融樹脂の固化により意匠層(絵柄)を転写 する(ポリエステルフィルムを基材、一部塩化ビニル樹脂もある)。 構成:PRT#12/離型層/トップ(ハードコート)層/意匠層/接着層。 *高級感、意匠層の深みを表現するため、転写後、塗装、研磨等の加工を行う。
【0003】 サーモジェクト(深絞り)用化粧シート 目的とする形状に化粧シートを真空成形後、射出成形により樹脂をモールドす る方法(インサート成形とも呼ばれている)。真空成形法で予め目的とする形状 にしておくため一般には塩化ビニル樹脂に意匠層を施した、いわゆる印刷シート の類が選択されている。 *塩化ビニル樹脂を主とする材料では射出成形に用いられるアクリロニトリル・ ブタジエン・スチレン共重合体樹脂(以下、ABS樹脂とする)に対する接着性 が不十分なため、射出成形温度(樹脂温度)を上げて接着性を高めようとすると 、シートの裏面から射出されるために、塩化ビニル樹脂シートの耐熱特性では印 刷柄が破壊する、いわゆる“柄抜け”や“ひけ”が発生する。その対策として樹 脂温度を下げると、接着不良、さらには目的とする形状のものが得られないなど の欠点がある。 また、予め成形した部材に加飾する方法に使用される化粧シート(加飾シート )としては、熱可塑性樹脂に絵柄を施したシートを用いるのが一般的である。高 級感や深みを出せる反面、塗装、研磨加工を必要とするため、経済的効率の悪い 欠点があった。
【0004】 カールフィット(水中転写)用フィルム 水溶性の転写紙を水に浮かべ、水面に浮かんだ絵柄の上面より基材を押し入れ る。転写後、フィルムを溶解除去し、表面を塗装する。転写紙にはPVAフィル ムに絵柄を施したものを使用する。 真空ラミネーション用化粧シート 接着剤の付いた成形シート(化粧シート)で、真空にされたチャンバーを上下 に2分割し、基材を下側のチャンバーに置いて、上側のチャンバーを圧空にし、 化粧シートを基材に真空ラミネートする。 真空プレス 下方から真空引きを行うと共に、上方からシリコーンラバーを圧空により押し 付け、化粧シートを基材にラミネートする。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
インモールド、インサート法に使用される加飾用フィルム、シートの欠点は、 1)射出成形樹脂がABS樹脂の場合、一般的な化粧シートである塩化ビニル系樹 脂との接着力が十分でない。 2)この対策として射出樹脂温度を上げて加工を行う方法が取られるが、接着力が 向上する反面、熱膨張による“ひけ”、さらには高温のためにシート基材である 塩化ビニル樹脂が熱的に破壊され絵柄が乱れる現象(柄抜け)が発生する。 3)転写箔、化粧シートでは最終的に高級感、デザインの深みを表現するためクリ アー層を塗装で形成した後、表面を研磨して艶を出す加工を行っているが、工程 が長く経済的効率の悪い欠点がある。 本考案の目的はインモールド、インサート成形用のシート基材における、接着 性を改良し、耐熱性を向上させ、高級感と深みを表現させると共に、柄抜け、ひ け等の発生を防止することで、塗装、研磨加工、経済的問題等とを解決した加飾 部材を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案による加飾部材は、クリアー層、意匠層、塩化ビニール樹脂に、この30 重量%以上のABS樹脂を混合してなる、柔軟温度が70℃以上で、厚みが 0.1mm 以上の接着層を、順次積層してなることを特徴とするものである。
【0007】 図1は、本考案の加飾部材の一例を示す縦断面図であり、図中、1はクリアー 層、2は意匠層、3は接着層である。 本考案の加飾部材では高級感、意匠の深みを表現するため最上層にクリアー層 を形成することで解決した。本目的に使用されるクリアー層を形成する樹脂とし ては、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素系樹 脂等の熱可塑性樹脂が望ましく、その厚みが厚い程、高級感、意匠の深みを表現 可能であるが、 0.2mm以上にするのが好ましい。 中間層の意匠層には大凡 0.8〜 1.0mmの厚みの半硬質の塩化ビニル系樹脂シー トに、グラビア印刷により木目、石目、抽象柄等を施すのが最適である。さらに は、三次元形状の成形時に問題はあるが、経済的にメリットのあるグラビア印刷 を行った化粧紙も使用可能であり、本物指向で温かみを要求される場合には、本 木(付き板=本木を薄くスライスした材料)等の合成樹脂以外の材料も使用可能 である。
【0008】 最下層の接着層は基本ベースの塩化ビニル系樹脂にABS樹脂をその30重量% 以上混合したものが用いられる。これが30重量%未満では射出成形温度である 2 20℃程度の低温での接着力が十分に得られず、さらには耐熱温度が十分でなく柄 抜けが発生する。 接着層はまた、柔軟温度が70℃以上で、厚みが 0.1mm以上であることが必要で 、柔軟温度が70℃未満では射出成形時の柄抜けや“ひけ”が生じ易くなり、厚み が 0.1mm未満では柄抜けが生じ易くなるほか、耐熱性が低下する。 また、混合されるABS樹脂の成分は一般的なスチレンだけでなく、その耐熱 性を向上させたα−メチルスチレン(AMS)等も使用可能である。 本考案による加飾部材は上記3層を 150〜 180℃の加熱、20〜50kg/cm2の加圧 下で積層加工することで作製できる。
【0009】
【作用】
本考案の加飾部材では、 1)塩化ビニル系樹脂にその30重量%以上のABS樹脂を混合したことで、射出成 形樹脂であるABS樹脂との接着力が低温で向上する。また高温で(とくにゲー ト付近で)発生する成形品の“ひけ”が防止できる。 2)耐熱性が向上するため、最下層の材料が高温で破壊することがなくなり、柄抜 けが防止できる。 3)最上層のクリアー層により、塗装、研磨することなく高級感、深みのある意匠 が得られ、経済的メリットが大きい。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の具体的態様を実施例及び比較例により説明する。 (実施例1〜2および比較例1〜2) 最上層のクリアー層として厚さ 0.2mmのアクリル樹脂シート、中間層の意匠層 として厚さ 0.1mmの可塑剤を塩化ビニル樹脂 100重量部に対して13重量部添加し てなる半硬質塩化ビニル樹脂シートにグラビア印刷を施した意匠シート、最下層 の接着層として表1に示した組成からなる厚さ 0.2mmの樹脂シートを用い、ステ ンレス鏡面板(通称艶板)に挟んで、温度 160℃、圧力30kg/cm2で加圧加工して 厚さ 0.5mmの加飾シートとし、ついで予備成形(真空成形)を行った後、金型内 で樹脂温度を 220℃、 250℃、 280℃(実施例1および比較例1のみ)と変えて 、射出成形によりABS樹脂をインサートし、目的の形状の加飾された成形品を 得た。 各製品について、接着性、柄抜け、ひけの状態を観察し、下記の基準で評価し た。得られた結果を表1に併記した。 なお、各例で使用した塩化ビニル樹脂はTK-700(信越化学工業社製商品名、ポ リ塩化ビニル、重合度 700)、ABS樹脂は A-110(鐘淵化学工業社製商品名、 α−メチルスチレン使用ABS樹脂)である。
【0011】 (評価基準) ・接着性: ○‥問題なし ×‥剥れる ・柄抜け: ○‥問題なし ×‥意匠層破壊 ・ひけ: ○‥なし ×‥大
【0012】
【表1】
【0013】
【考案の効果】 本考案の加飾部材では、射出成形樹脂であるABS樹脂との接着力が低温で向 上し、またゲート付近での“ひけ”が防止でき、その耐熱性の向上から柄抜けの 発生が防止可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の加飾部材の一例を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1‥クリアー層 2‥意匠層 3‥接着層

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】クリアー層、意匠層、塩化ビニール樹脂
    に、この30重量%以上のアクリロニトリル・ブタジエン
    ・スチレン共重合体樹脂を混合してなる、柔軟温度が70
    ℃以上で、厚みが 0.1mm以上の接着層を、順次積層して
    なることを特徴とする加飾部材。
JP1995001089U 1995-02-27 1995-02-27 加飾部材 Expired - Lifetime JP3015173U (ja)

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