JPH07163877A - ダイオキシン類を含有する排ガスの処理用触媒とその製造方法及び排ガス処理方法 - Google Patents

ダイオキシン類を含有する排ガスの処理用触媒とその製造方法及び排ガス処理方法

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JPH07163877A
JPH07163877A JP6256204A JP25620494A JPH07163877A JP H07163877 A JPH07163877 A JP H07163877A JP 6256204 A JP6256204 A JP 6256204A JP 25620494 A JP25620494 A JP 25620494A JP H07163877 A JPH07163877 A JP H07163877A
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敏彦 岩崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダイオキシン類の前駆体からのダイオキシン
類の生成を抑制しつつ既に排ガス中に存在するダイオキ
シン類を分解除去し得る触媒、その製造方法、その触媒
を使用する排ガスの処理方法を提供すること。 【構成】 触媒成分としてPt、Pd、Irからなる群
から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化物
を、シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及び、アル
ミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの
少なくとも1種類に触媒1リットル当たり0.1〜10
g担持させて形成した。 【効果】 ダイオキシン類の前駆体からのダイオキシン
類の生成を抑制しつつ既に排ガス中に存在するダイオキ
シン類を長期の寿命で分解除去し得、低出口ダイオキシ
ン類濃度が達成できた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、HClを含む排ガス中
のダイオキシン類の除去に関しそのダイオキシン類の濃
度が国際毒性等価換算濃度で10ng/Nm以下であ
る排ガス、たとえば、燃焼を十分に改善した都市ゴミ焼
却炉排ガスなどに含まれるポリ塩化ジベンゾ・パラ・ダ
イオキシン類やポリ塩化ジベンゾフラン類をさらに酸化
分解除去して低減するに当たり、150〜280℃の排
ガス処理温度の範囲で該排ガス中に含まれるダイオキシ
ン類の前駆体、たとえば、クロロベンゼン類やクロロフ
ェノール類などの有機塩素化合物からダイオキシン類へ
の生成を抑制しつつ、元来含まれるダイオキシン類を酸
化分解除去する長寿命のダイオキシン類を含有する排ガ
スの処理用触媒、触媒を担体基材に担持させるダイキオ
シン類を含有する排ガスの処理用触媒の製造方法、及
び、該触媒を用いた排ガス処理方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】産業廃棄物や都市廃棄物を処理する焼却
施設、製鋼所、金属精練産業などから発生する排ガス中
には、SOx、NOx、HCl、シアンなどの有毒物質
の他に、ダイオキシン類、PCB、クロロフェノールな
どの極微量の毒性有機塩素化合物が含まれており、人の
健康や環境の保護の観点からその除去技術が検討されて
いる。
【0003】ダイキオシン類と呼ばれている物質は、ポ
リ塩化ジベンゾ・パラ・ダイキオシン類(PCDDs)
とポリ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs)という化合
物であり、塩素の数によって二塩化物から八塩化物まで
あり、異性体は、PCDDsで75種類、PCDFsで
135種類におよび、これらのうち、とくに四塩化ジベ
ンゾダイオキシン類(TCDDs)は、最強の毒性物
質として知られている。又、ダイオキシン類は、非常に
安定な物質で水に溶けず、半永久的に毒性が消失しない
ことからその強い毒性と相まって環境汚染の重要化学物
質と考えられている。
【0004】しかして、ダイオキシン類は、排ガス中の
未燃分の残留炭素、酸素、及び、塩化物(金属塩化物な
ど)の反応によって生成すること、焼却炉からの排ガス
中のクロロベンゼン類、クロロフェノール類などの有機
塩素化合物を前駆体として焼却プラント内でフライアッ
シュ中の様々な元素を触媒として、ある温度域で生成す
ることが知られている。しかしながら、いずれも元来排
ガス中に共存するフライアッシュなどによる影響であっ
て、排ガスを処理するために設備内に設置した触媒によ
りダイオキシン類が生成することは未だ報告されていな
い。
【0005】本発明においては、対象排ガス中に含まれ
るダイオキシン類に変化する可能性のある様々な物質を
総じてダイオキシン類の前駆体として記述する。
【0006】平成2年(1990年)12月に我国の厚
生省から焼却炉の運転に関するガイドラインが出て、新
設炉では、ダストの集塵機の入口ガス温度を200℃以
下に下げ、出口ガス中のダイオキシン類濃度を国際毒性
等価換算濃度で0.5ng/Nm以下にすること、既
設炉についても集塵機入口ガス温度を250〜280℃
以下のうち極力低い温度になるように運転し、ダイオキ
シン類濃度を従来より10分の1以下にすることが要望
されている。
【0007】一方、焼却プラント内でダイオキシン類の
前駆体となる有機塩素化合物の低減技術としては、焼却
炉内での十分な燃焼を行うことが第1に考えられてお
り、最近の都市ゴミ焼却炉などでは、燃焼の仕方により
排ガス中のダイオキシン類の低減がかなり進んで来てお
り、国際毒性等価換算濃度で数10ng/Nm以下ま
で低減可能になってきた。しかしながら、燃焼技術によ
る低減には限界があり、厚生省の焼却炉の運転に関する
ガイドラインでの出口排ガス中のダイオキシン類濃度は
国際毒性等価換算濃度で0.5ng/Nm以下を維持
できない場合もある。そこで、焼却炉の後方に排ガス中
のダイオキシン類を含む毒性有機塩素化合物の除去シス
テムが必要になっている。この除去システムとしては、
最近では、主に2つの方式が検討されている。すなわ
ち、その1つは、吸着除去方式であって活性炭などによ
る吸着層により吸着除去する方式であり、もう1つは、
触媒上で分解除去する方式であり、これには固定床の脱
硝ハニカム触媒層を通過させてNOxと同時にダイオキ
シン類を分解除去する方式と、脱硝触媒層と白金属元素
−チタニア系ハニカム触媒を通過させて分解除去する固
定床酸化分解除去方式などが提案されている。
【0008】このような触媒として、五酸化バナジウ
ム、酸化ダングステン、チタニアからなる脱硝触媒やそ
の脱硝触媒に白金属元素を担持した触媒、(たとえば、
国際出願PCT/JP92/00552(特願平3−1
28464号)、特開平2−35914号公報など)。
又、特開平3−8415号公報には、排ガス処理方法と
して焼却炉排ガスなどに含まれるポリ塩化ジベンゾダイ
オキシン類やポリ塩化ジベンゾフラン類の毒性有機塩素
化合物を、使用温度が250℃以上で触媒を用いて除去
する酸化除去技術が開示されている。特開平4−118
027号公報に、150〜350℃で類似の排ガス処理
方法が開示され、特開平5−154345号公報に、元
素番号23〜30の元素ならびにW、Moからなる群か
ら選ばれた一種類の酸化物触媒を用いた活性フィルター
素子が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、吸着除
去方式では、対象物がきわめて希薄濃度であるので空間
速度を低くせざるを得ず装置が巨大となり、かつ、廃活
性炭再生処理、廃棄処理が問題である。一方、触媒を用
いる方式では、厚生省のガイドラインで要望している
集塵機入口ガス温度で集塵機を出たガスでは、温度が低
いので酸化活性が不十分で浄化率が低い。処理ガス中
のダイオキシン類の濃度が国際毒性等価換算濃度で数n
g/Nm以下に下がれば下がるほど排ガスを処理する
場合、処理温度、処理に用いる触媒成分によっては、ガ
ス中に既に存在するダイオキシン類の除去が困難になる
ばかりでなく、触媒作用によりガス中に含まれるダイオ
キシン類の新たな生成が起こり、入口ガス中のダイオキ
シン類濃度より出口ガス中のダイオキシン類濃度の方が
高くなってしまう場合があることが明らかになった。
国際出願PCT/JP92/00552(特願平3−1
28464号)、特開平2−35914号公報の触媒
は、ガス温度280℃以下、とくに、250℃以下の低
温域では、その触媒作用によりダイオキシン類より数1
000倍程度も濃い濃度で存在するダイオキシン類前駆
体から新たにダイオキシン類が生成し、入口ガス中のダ
イオキシン類濃度より出口ガス中のダイオキシン類濃度
の方が高くなる欠点があり、低温では処理ガス中に含ま
れるHClやSOx、Hg蒸気、有機塩素化合物などの
触媒毒として作用する物質に対する耐久性が低く高活性
を長期に維持できない、さらに、実用上の寿命が確認
されていないことなど除去処理技術として問題がある。
特開平3−8415号公報は、厚生省からの焼却炉に
関するダイオキシン類発生防止ガイドラインにそったな
るべく250℃以下の排ガス温度で処理する技術とは言
えずガイドラインを満足できないという問題がある。
特開平4−118027号公報、特開平5−15434
5号公報などは、前述したように280℃以下、とく
に、250℃以下の低温でダイオキシン類の濃度が国際
毒性等価換算濃度で10ng/Nm以下になると、除
去効果が低いか、逆効果にさえなり得ることを認識して
おらず、実用上問題があり、触媒寿命のデータもなく、
実用的技術としては未完成であるといった問題がある。
【0010】本発明は、HCl存在下クロロベンゼン、
クロロフェノールなどのダイオキシン類の前駆体を含む
各種産業廃棄物の焼却処理、金属精錬排ガス、有機塩素
化合物を含む化学プラント排ガスの処理に当たって、そ
れらのガス中に微量存在するダイオキシン類などの毒性
有機塩素化合物を厚生省のガイドラインにそった低温の
処理温度において、触媒層で前駆体からのダイオキシン
類の生成を抑制しつつ、既に排ガス中に存在するダイオ
キシン類を分解除去して、出口ガス中のダイオキシン類
濃度が国際毒性等価換算濃度で0.5ng/Nm
下、望ましくは世界的な目標値である0.1ng/Nm
以下を長期に亘り達成し得る触媒とその製造方法、及
び、排ガス処理方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
を解決し、前記目的を達成する為に研究を重ねた結果、
特定の担体に特定の活性成分を特定量担持させることに
よって目的を達し得ることを見いだして本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明の第1の実施態様は、触
媒成分として、Pt、Pd、Irからなる群から選ばれ
た少なくとも1種類の元素又はその酸化物が、シリカ・
ボリア・アルミナ複合酸化物及びアルミナに対するシリ
カのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類
に、触媒1リットル当たり0.1〜10g担持させてな
るダイオキシン類を含有する排ガスの処理用触媒を要旨
とし、第2の実施態様は触媒第1成分としてPt、P
d、Irからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元
素又はその酸化物と触媒第2成分としてAu、Ag、C
u、Fe、Sb、Se、Te、Taからなる群から選ば
れた少なくとも1種類の元素又はその酸化物とがシリカ
・ボリア・アルミナ複合酸化物及びアルミナに対するシ
リカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種
類に、触媒第1成分が触媒1リットル当たり0.1〜1
0g、触媒第2成分が触媒1リットル当たり0.01〜
5g、かつ、触媒第1成分に対する触媒第2成分の担持
重量比が1以下の範囲で担持させてなるダイオキシン類
を含有する排ガスの処理用触媒を要旨とし、次いで第3
の実施態様はシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及
び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオ
ライトの少なくとも1種類の粉体をかきまぜ混合してい
る中に、触媒第1成分、又は、触媒第1成分及び触媒第
2成分の出発原料の均一混合溶液又は均一分散液を噴霧
又は滴下して触媒成分を担持させた後、スラリー化して
担体基材上に付着させるダイオキシン類を含有する排ガ
スの処理用触媒の製造方法を要旨とし、又第4の実施態
様はシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及び、アル
ミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの
少なくとも1種類の粉体をスラリーとし、該スラリーを
担体基材の表面に被覆し、乾燥・焼成して付着を完成さ
せた後、触媒第1成分、又は、触媒第1成分及び触媒第
2成分の出発原料の溶液に、順次又は同時に担体基材を
浸漬、吸液、又は、イオン交換し、乾燥・焼成して触媒
成分を担持させるダイオキシン類を含有する排ガスの処
理用触媒の製造方法を要旨とし、さらに第5の実施態様
は触媒成分としてPt、Pd、Irからなる群から選ば
れた少なくとも1種類の元素又はその酸化物がシリカ・
ボリア・アルミナ複合酸化物及びアルミナに対するシリ
カのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類
に担持され担体基材に付着させてなる触媒にHClを含
みダイオキシン類の濃度が国際毒性等価換算濃度で10
ng/Nm以下である排ガスを150℃から280℃
の処理温度範囲で接触させ該排ガス中に共存するダイオ
キシン類前駆体から新たなダイオキシン類の生成を抑制
しつつ排ガス中に含まれるダイオキシン類を酸化分解除
去する排ガスの処理方法を要旨とし、又第6の実施態様
は触媒第1成分としてPt、Pd、Irからなる群から
選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化物と触媒
第2成分としてAu、Ag、Cu、Fe、Sb、Se、
Te、Taからなる群から選ばれた少なくとも1種類の
元素又はその酸化物がシリカ・ボリア・アルミナ複合酸
化物及びアルミナに対するシリカのモル比が30以上の
ゼオライトの少なくとも1種に担持され担体基材に付着
させてなる触媒にHClを含みダイオキシン類の濃度が
国際毒性等価換算濃度で10ng/Nm以下である排
ガスを150℃から280℃の処理温度範囲で接触させ
該排ガス中に共存するダイオキシン類前駆体から新たな
ダイオキシン類の生成を抑制しつつ排ガス中に含まれる
ダイオキシン類を酸化分解除去する排ガスの処理方法を
要旨とするものである。
【0012】本発明における触媒は、表面被覆成分と、
触媒成分とから構成され、表面被覆成分としては、シリ
カ・ボリア・アルミナ複合酸化物、アルミナに対するシ
リカのモル比が30以上のゼオライトである。
【0013】触媒の担体基材は、球状、ペレット状、押
し出し状、板状、円筒状、格子状の他、一体構造を有す
る支持体、フィルター状などの任意の形状を使用し得る
が、焼却炉のような排ガス中にダストが多く含まれる場
合は、一体構造を有する支持体やフィルターを用いるこ
とが好ましい。
【0014】触媒成分としては、触媒第1成分が、P
t、Pd、Irの元素又はその酸化物からなる群から選
ばれた少なくとも1種類を用い、触媒第2成分が、A
u、Ag、Cu、Fe、Sb、Se、Te、Taの元素
又はその酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種
類を担持した二成分触媒である。又、特定な表面被覆成
分上にPt、Pd、Irの元素又はその酸化物からなる
群から選ばれた少なくとも1種類を担持してなる触媒で
もこれらの特性を有するものである。
【0015】触媒成分を一体構造を有する支持体などの
担体基材に付着させる場合、その触媒第1成分の触媒成
分濃度は、完成触媒の容量1リットル当たり0.1〜1
0gであり、触媒第2成分の触媒成分濃度は、完成触媒
1リットル当たり0.01〜5gであり、触媒第1成分
に対する触媒第2成分の重量比は、1以下である。又、
バグフィルター用濾材表面上に当該触媒を被覆する場
合、触媒成分、触媒成分濃度は、それぞれ触媒第1成分
がPt、Pd、Irの元素又はその酸化物からなる群か
ら選ばれた少なくとも1種類で完成バグフィルター用触
媒付濾材重量当たり0.05〜5重量%であり、触媒第
2成分がAu、Ag、Cu、Fe、Sb、Se、Te、
Taの元素又はその酸化物からなる群から選ばれた少な
くとも1種類で完成バグフィルター用触媒付濾材の重量
当たり0.01〜1重量%であり、触媒第1成分に対す
る触媒第2成分の重量比は、1以下である。触媒第1成
分だけによる触媒の触媒成分濃度範囲は、一体構造を有
する支持体などの担体基材に付着する場合、触媒成分濃
度は、完成触媒の容量1リットル当たり0.1〜10g
であり、バグフィルター用濾材表面上へ当該触媒を被覆
する場合、触媒成分濃度は、0.05〜5重量%であ
る。
【0016】本発明に係る触媒は、(イ)シリカ・ボリ
ア・アルミナ複合酸化物、及び、アルミナに対するシリ
カのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類
の粉体をかきまぜ混合している中に触媒第1成分及び触
媒第2成分の出発原料の均一混合溶液又は均一分散液を
噴霧、又は、滴下した後、50〜200℃で乾燥し、2
00〜600℃の温度で焼成して触媒成分を担持する方
法、(ロ)シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及
び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオ
ライトの少なくとも1種類の粉体をスラリー化し、該ス
ラリーを一体構造を有する支持体やバグフィルター用濾
材などの担体基材の表面に被覆し、100〜200℃で
乾燥した後、200〜600℃の温度で焼成して付着を
完成した後、触媒第1成分、触媒第2成分の出発原料の
溶液に順次、又は触媒第1成分、触媒第2成分の出発原
料の均一混合溶液に該担体基材を室温から98℃の範囲
の温度で浸漬、又は、吸液、又は、アルミナに対するシ
リカのモル比が30以上のゼオライト粉体を被覆した担
体基材には元素をイオン交換で担持し、室温から200
℃の範囲で乾燥した後、200〜600℃の温度で焼成
して触媒成分の担持を完成する方法、(ハ)触媒第1成
分及び触媒第2成分の出発原料の均一混合溶液又は均一
分散液にシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及び、
アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライ
トの少なくとも1種類を浸漬あるいは混合し、ろ過洗浄
した後、スラリー化し一体構造を有する支持体やバグフ
ィルター用濾材などの担体基材上に被覆し、50〜20
0℃で乾燥し、200〜600℃の温度で焼成して触媒
成分を担持する方法。触媒第1成分、及び、触媒第2成
分の出発原料の均一混合溶液に、アルミナに対するシリ
カのモル比が30以上のゼオライトを浸漬し、液中で触
媒成分をイオン交換で担持した後、ろ過洗浄後スラリー
化して一体構造を有する支持体やバグフィルター用濾材
などの担体基材上に被覆し、50〜200℃で乾燥した
後、200〜600℃の温度で焼成して触媒とする方
法、などによって製造することができる。
【0017】一体構造を有する支持体又はバグフィルタ
ー用濾材などの担体基材に該触媒を被覆する方法の一例
としては、シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及
び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオ
ライトの少なくとも1種類の粉体に触媒第1成分、触媒
第2成分を担持した触媒スラリーを担体基材に被覆する
方法などがあり、その被覆法をさらに詳しく述べるとま
ず、それらの粉体触媒を純水と酸とをボールミルに導入
し混合物の粒子径が、0.1〜10μmまで粉砕し、ス
ラリーとする。ここで用いる酸は、一般的な鉱酸や有機
酸でよく、とくに酢酸が好ましく、シリカ・ボリア・ア
ルミナ複合酸化物及びゼオライトからなる粉体触媒の少
なくとも1種類の被覆層固体成分1kg当たり20〜1
00mlであることができる。生成したスラリーは、純
水を加え所定の比重、たとえば、1.20〜1.60g
/mlを有するスラリーとする。その後、担体基材をそ
のスラリー中に5〜60秒間沈め、取り出した後、余分
のスラリーを空気流などで取り除き、100〜200℃
で乾燥した後、200〜600℃の温度で焼成して被覆
が完成する。被覆完成後の担体基材1リットル当たり付
着される量は、担体基材のセル数、構造によって異なる
が30〜160gである。
【0018】本発明の触媒は無電解めっき法によっても
製造することができる。
【0019】無電解めっき法による触媒の製造方法とし
ては、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼ
オライトを用いて前述と同様な方法でスラリーを作り、
これを一体構造を有する支持体上に被覆し、乾燥焼成し
て表面被覆成分の付着を完成した後、Pt、Pd、Ir
からなる群から選ばれた少なくとも1種類の触媒第1成
分の無電解めっき液に、30〜80℃で30時間程度浸
漬保持し所定量の触媒第1成分を析出させ、水洗乾燥し
て完成する。無電解めっき法による二成分触媒の製法
は、同様に表面被覆成分を付着した一体構造を有する支
持体をAu、Agからなる群から選ばれた少なくとも1
種類の触媒成分の無電解めっき液中に浸漬保持し、所定
量の触媒第2成分を析出させた後、洗浄乾燥し、つぎ
に、触媒第1成分の無電解めっき液中に再度浸漬保持し
て所定量の触媒第1成分を析出させ、水洗洗浄して完成
する。
【0020】本発明の触媒を使用する排ガスの処理方法
としては、処理温度が実用上きわめて重要な因子であっ
て、処理温度は、150〜280℃である。バグフィル
ター用濾材上に付着して処理する場合、その濾材に用い
られる素材の限界温度もあるので150〜230℃で処
理することが好ましい。
【0021】処理ガスの酸素濃度は、1容量%以上であ
ればよく、一体構造を有する支持体に担持した触媒、及
び、バグフィルター用触媒付濾材の充填量は、通過する
ガス量によって処理温度下で出口ガス中のダイオキシン
類濃度が国際毒性等価換算濃度で0.5ng/Nm
下、世界的に望まれている目標値である0.1ng/N
以下を維持するような空間速度(SV)及び線速度
で使用すればよい。使用する反応器としてはとくに限定
されない。
【0022】
【作用】本発明における排ガス中の除去対象物であるダ
イオキシン類の存在量としては、ng/Nm単位であ
りダイオキシン類の前駆体となる有機塩素化合物類、有
機化合物類などの存在量は、μg/Nm単位でいずれ
も極めて微量であることを特徴として挙げられ、濃度が
あまりにも微量なので反応機構の詳細は、未だ明らかに
なっていない。触媒表面上では完全酸化反応、酸化的脱
水素反応、脱塩素反応、異性化反応、不均化反応などの
さまざまな反応が複雑に絡み合っていることが予想され
る。
【0023】たとえば、完全酸化反応では、ダイオキシ
ン類は、水と二酸化炭素と塩化水素とに分解し、脱塩素
反応の一例では、2、4、5トリクロロフェノールやそ
のアルカリ塩の二分子からダイオキシン類が縮重合して
生成することが報告されている。
【0024】除去法としては、完全酸化分解除去がもっ
とも好ましいが、脱塩素反応により塩素がダイオキシン
類骨格から抜けたり、芳香族環などが切れて毒性の低い
ないし毒性のない分子へ部分酸化されることでもよい。
【0025】従来の触媒、とくに、V、W、Ceなどの
酸化物を含む触媒では、貴金属触媒に較べてHClが含
まれる排ガス中では塩化物になりやすく、ダイオキシン
類のような比較的分子量が大きく、沸点の高い物質に対
して、低温での酸化活性、脱塩素活性など分解活性が乏
しく、異性化活性、重合活性が生じやすい欠点がある。
具体的な一例として後述する表3、及び、表6に示す都
市ゴミ焼却炉排ガスの酸化分解除去試験における触媒層
の入口ガス、出口ガスの測定結果がある。出口ガス中の
ダイオキシン類のうちPCDDsの六塩素化物以上の高
塩素化物、及び、PCDFsが逆に増加し、前駆体の塩
素化や重合反応などで元来ダイオキシン類でない化合物
から毒性の強いダイオキシン類が生成されていることが
明らかである。
【0026】図1に従来の触媒と本発明の触媒を市販の
コーディライトハニカムに付着した触媒での都市ゴミ焼
却炉排ガスの酸化分解除去試験を行った場合の入口ガス
中のダイオキシン類濃度(横軸)と、入口ダイオキシン
類濃度に対する出口ダイオキシン類濃度の比(縦軸)の
関係を示す。従来技術による触媒では、比較的低いダイ
オキシン類濃度を含む排ガスの酸化分解除去は不十分で
あり、ダイオキシン類濃度レベルによっては触媒層でダ
イオキシン類の増加が見られることがわかる。すなわ
ち、触媒の特性として低温になっても元来のダイオキシ
ン類分解反応は進め、前駆体からダイオキシン類を生成
する反応は進めない(抑制する)性質、すなわち、低温
高分解活性、及び、当該排ガス中に含まれるダイオキシ
ン類の前駆体からダイオキシン類を生成する特性をでき
るだけ示さない選択性が必要である。この選択性は、と
くにダイオキシン類濃度を低濃度まで下げれば下げるほ
ど重要になり、高浄化率を要求する場合必要な特性であ
る。
【0027】本発明における特定の表面被覆成分を使用
した触媒第1成分単独触媒、又は、それに触媒第2成分
を添加して二成分触媒とした触媒は、それらの必要な特
性をもつものであり、一例としてこれらの触媒を市販の
コーディライトハニカムに付着した触媒の例を後述する
実施例2と表4に示すが、排ガス中のダイオキシン類
は、PCDDs、PCDFsともにほぼ反応物の構造に
関係なく除去しており、その結果、低温で優れた酸化分
解活性を示していることがわかる。
【0028】一体構造を有する支持体は、ハニカム構造
体、及び、三次元網状構造である。これらは機械的、物
理的強度に強いコーディライト(2SiO・2Al
・5MgO)、ムライト(2SiO・3Al
)、シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物(1000
℃で3時間以上焼成した粉体のハニカム押出品)、α−
アルミナ、アルミナチタネート、スポジュメン、ケイ酸
マグネシウムなどのセラミックスや活性炭、カーボング
ラファイト製のハニカム、ホーム体、又は、鉄基合金、
ニッケル基合金、クロム基合金、銅基合金などの耐酸性
の金属でできたものである。これらは、それ自体ではほ
とんど表面積や細孔を持たないので触媒の担持ができな
い。したがって、それらの表面に大きな表面積を持つ耐
酸性表面被覆成分ないし、触媒成分を担持した耐酸性表
面被覆成分を付着して使用することが好ましい。又、こ
れらのうち、コーディライトから構成されたハニカム構
造体が安価でもっとも好ましい。
【0029】ハニカム構造体や三次元網状構造体のセル
数としては、1平方インチ当たり10セルから400セ
ルが適当である。10セル以下では、1つのセル寸法が
大きすぎ処理ガス中の反応物の接触が悪く、反応不十分
のまま出てしまう。400セルを超えると粉塵による貫
通孔の閉鎖がおきやすい。焼却炉排ガスのように粉塵の
比較的多い排ガスには実用上100以下のセル数の一体
構造を有する支持体を使用するものである。バグフィル
ター用濾材の素材は、とくに限定されるものではなく、
ガラス系繊維、テフロン系フェルト、ポリイミド系繊維
などの一般的に市販されている素材が好ましい。
【0030】シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物は、
酸化物に換算してシリカ(SiO) が4〜20重量
%、ボリア(B)が3〜10重量%、残りがアル
ミナ(Al)である(いずれもSiO+B
+Al=100重量%に対して)範囲が好まし
く、シリカ及びボリア、アルミナを単に混合したもので
はなく、これらが所謂、三元系複合酸化物を形成するこ
とにより、その特異な物性を発現するものと認めること
ができるものである。
【0031】アルミナに対するシリカのモル比が30以
上のゼオライトは、比較的耐酸性のあるZSM−5、モ
ルデナイトや超安定Y型(USY)ゼオライト、とくに
アルミナに対するシリカのモル比が50以上の超安定Y
型ゼオライトが好ましい。超安定Y型ゼオライトは、ゼ
オライトを酸処理してAlを溶出し安定化したY
型ゼオライトで二元系の複合酸化物を形成することによ
り、好ましい特性を発現するものである。該ゼオライト
は、合成してもよく、市販のものを使用してもよい。ま
たそれらのゼオライトに遷移金属を置換したメタシリケ
ートでもよい。
【0032】シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及
び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオ
ライトは、構成する各単独酸化物には見られない顕著な
酸性を示す所謂固体酸であって、又、BET比表面積と
して300m/g以上の大きな表面積を有する。シリ
カ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及び、アルミナに対
するシリカのモル比が30以上のゼオライトは、あらか
じめ700〜1200℃で1〜12時間、好ましくは7
00〜1000℃で3時間大気中で焼成して一層耐酸性
を向上させてから使うことが好ましい。
【0033】シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物は、
たとえば、硫酸アルミニウム水溶液とアルミン酸ナトリ
ウム水溶液との加水分解により生成するアルミナ水和物
スラリーにケイ酸ナトリウム水溶液を添加して得られる
アルミナ−シリカ水和物スラリーをろ過、洗浄して得ら
れるアルミナ−シリカ水和物ケーキに、ボリアとして所
定量の存在量になるような範囲のオルトホウ酸水溶液を
添加して十分に混合し、得られたアルミナ−シリカ−ホ
ウ素混合水和物を噴霧乾燥した後、600〜800℃で
焼成した後、平均粒径25μm程度に粉砕して得られ
る。このままでも使用できるが、前記アルミナ−シリカ
−ホウ素混合水和物を加温ジャケット付きニーダー中で
加熱捏和し、所望の形状のダイスを有する成型機により
押出成型した後、80〜120℃で乾燥し、600〜1
100℃で焼成した後に粉体に粉砕して使用する。
【0034】アルミナに対するシリカのモル比が30以
上のモルデナイト超安定型Y型ゼオライトなどを調製す
るには、まずSi源としては、コロイド状シリカ、水ガ
ラス、四塩化ケイ素、シリカゲルなど無機性のケイ素化
合物、及び、テトラエチルシリケートなど有機性ケイ素
化合物などから選ぶことができる。しかして、これらの
原料中には、微量の不純物や混入物があるものもある
が、得られる物性に大きく影響を与えるものでない限り
問題とならない。モルデナイトの製法は、たとえば、ケ
イ酸ナトリウムと純水との混合液に少量のベーマイト質
のアルミナ粉末を加え、そこへ希硫酸を加え十分にかき
まぜ混合し、テトラエチルアンモニウムブロマイド(T
EABr)の水溶液を加え、さらに、かきまぜ混合して
オートクレーブ中で170℃で約85時間保持して合成
する。その後、ろ過し、合成されたゼオライトを洗浄
し、120℃で一晩乾燥して製造することができる。ア
ルミナに対するシリカのモル比は、ケイ酸ナトリウムと
アルミナの使用量によって調整する。又、超安定Y型ゼ
オライトの製法は、たとえば、アルミン酸ナトリウムの
カ性ソーダ水溶液にケイ酸ナトリウムを加え熟成を3日
間行っておき、この中にケイ酸ナトリウムを加えて混合
し、この混合液に再びアルミン酸ナトリウムのカ性ソー
ダ水溶液を加え、さらに混合した後、50%の濃硫酸を
滴下して十分にかきまぜてオートクレーブ中で150℃
で24時間加熱かきまぜ保持してゼオライトを合成し、
ろ過後、洗浄して120℃で乾燥する。得られたゼオラ
イトを1規定の塩酸水溶液中で80時間リフラックスし
てアルミナを溶出し、再度、ろ過・洗浄して製造するこ
とができる。アルミナに対するシリカのモル比は、ケイ
酸ナトリウムとアルミン酸ナトリウムの使用量によって
調整する。
【0035】触媒第1成分の出発原料は、Pt、Pd、
Irの元素粒子、酸化物、水酸化物のほか、Pt塩とし
ては、たとえば、塩化白金酸、塩化白金酸アルカリ塩、
塩化白金酸アンモニウム、アンミン白金塩化物が用いら
れ、Pd塩としては、たとえば、硝酸パラジウム、塩化
パラジウム、塩化パラジウム酸、塩化パラジウム酸アル
カリ、塩化パラジウム酸アンモニウム、アンミンパラジ
ウム塩化物が用いられ、Ir塩としては、たとえば、塩
化イリジウム酸、イリジウム酸アルカリ、イリジウム酸
アンモニウム、塩化アンミンイリジウム塩化物を用い
る。触媒第2成分の出発原料としては、Au、Ag、C
u、Fe、Sb、Se、Te、Taの元素の粒子、酸化
物、水酸化物のほか、Au塩としては、たとえば、塩化
金酸、塩化金酸アルカリ、シアン金カリなどを用い、A
g塩としては、たとえば、硝酸銀、フッ化銀、シアン
銀、過塩素酸銀などを用い、Cu塩としては、たとえ
ば、硝酸銅、塩化銅、硫酸銅などを用い、Fe塩として
は、たとえば、硝酸鉄、ハロゲン化鉄、硫酸鉄などを用
い、Sb塩は、たとえばハロゲン化アンチモンを、Se
塩は、たとえば酸化セレン、ハロゲン化セレンを、Te
塩は、たとえばテルル酸、ハロゲン化テルルを用い、T
a塩は、たとえばタンタル酸アルカリを用いる。又、こ
れらの出発原料として、それらのresinateやr
esinoidと総称される有機塩をテレピン油などの
有機溶剤に溶かして使用することもできる。触媒第1成
分の触媒成分濃度が前記範囲よりも低いと低温活性がな
くなり、高いと経済的に不利となり、触媒第2成分の触
媒成分濃度が前記範囲より低いと選択性が低くなり、高
いと分解活性が低くなるものである。
【0036】触媒第1成分を担持した触媒は、還元処理
を行って使用してもよく、還元処理は、湿式還元法と乾
式還元法とがあり、湿式還元法では、10〜95℃での
ホルマリン、ヒドラジン、シュウ酸、ナトリウムボロハ
イドライト(SBH)の水溶液などの一般的に用いられ
る還元法でよく、乾式還元法は、水素ガス、一酸化炭素
などの還元性ガスやそれらの窒素希釈ガスを使用して1
50〜600℃、好ましくは、200〜500℃で行
う。又、還元処理により元素を固定した後、水洗により
可溶性残留不純物を除去することは低温活性向上に好ま
しい。
【0037】この処理ガス系では、反応物が極微量であ
るために反応物の触媒表面への拡散、吸着過程が重要で
ある。したがって、ガスと表面との接触面に凹凸を付け
乱流を起こさせ境膜を破る工夫が有効になる。そこで表
面の被覆層に0.01〜0.5mmの大きさの粒状、針
状物質を付着層固定分当たり1〜20重量%添加する。
具体的には、シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、ゼ
オライト、チタニア、ジルコニア、シリカ、α−アルミ
ナ、活性炭、カーボングラファイトなどの粒状、粉砕状
のもの、針状物質としては、チタン酸アルミニウム、チ
タン酸カリウム、SiCなどのウイスカー、ガラス繊
維、アルミナ繊維、アルミナ・シリカ繊維、活性炭繊
維、カーボングラファイト繊維などである。これらの耐
酸性繊維状物質の添加は、被覆層の密着性を増し、とく
に、フィルターに触媒成分を塗布して用いる際に有利で
ある。
【0038】粒状物質や針状物質の添加スラリーを用い
る際は、スラリー製造後、被覆層乾燥固定分当たり1〜
20重量%添加し、かきまぜ機で均一に混合して用い
る。これらの粒状物質や針状物質自身を予め前記したと
同様の方法で触媒化して用いることもできる。
【0039】本発明の処理方法において、処理温度は前
記のようであるが排ガス処理温度の上限を280℃とす
ることによって、厚生省のガイドラインで操業し得、1
50℃未満では、除去効果が低いことに加え、排ガス中
に共存する水蒸気やHCl、SOxの吸着による除去対
象物に対する吸着阻害が大きくなるので好ましくないも
のである。
【0040】又、触媒の充填量のサイズは、設置する場
所を考慮して断面や長さを決めることが可能であり、
又、当然、本処理方法を利用した設備は、本発明の触媒
で脱硝も可能であり単独で用いることができるが、該排
ガス処理に脱硝装置を併用する場合、処理ガス流に対し
脱硝触媒層の後段に設置することが都合がよい。
【0041】使用する反応器の形式は、前記のように限
定されないが、通常の固定床、移動床などの反応器を適
用することができる。なお、焼却炉などの排ガス処理の
場合、排ガス中にはダスト分が多く、目詰まりの恐れが
大きいので、ダスト量に応じて目開きを容易に加減する
ことができるハニカム形状の触媒を用いた反応器の使用
が好ましい。
【0042】このようにして、本発明の触媒は、分解
反応がHClの被毒を受け難く低温で高活性が保持でき
る。ダイオキシン類の前駆体が共存するガス中で前駆
体からダイオキシン類の生成反応を抑制し、元来存在す
るダイオキシン類などを分解する選択活性が強く、とく
に処理ガス中のダイオキシン類濃度が国際毒性等価換算
濃度で1ng/Nm以下の比較的低い濃度レベルの場
合に、ダイオキシン類の除去率が高い。共存するSO
xをSOにする酸化活性、及び、NH類をNOxに
する酸化活性も抑制される。長期の実用的寿命を有す
るなどの利点を有するものである。
【0043】
【実施例】次に、本発明の実施例を述べる。
【0044】図1は、処理ガス中の入口ダイオキシン類
濃度と各触媒の浄化能の比較を示す図、図2は、実験装
置の概略図、図3は、ハニカム形状体の触媒充填ユニッ
トの構造を示す斜視図、図4は、触媒反応塔の一例を示
す外形図、図5は、都市ゴミ焼却設備に付設した例を示
す排ガス処理フロー図、図6は、長期寿命試験を行った
結果を示す図である。 実施例 1 酸化物に換算してシリカが10重量%、ボリアが5重量
%、残りがアルミナである平均粒径が15μmのシリカ
・ボリア・アルミナ複合酸化物粉末270gを混合かき
まぜている中に、所定濃度のPt量を含む塩化白金酸
(HPtCl)と所定濃度のAu量を含む塩化金酸
(HAuCl)の混合水溶液100mlを滴下し、1
10℃で12時間乾燥し、500℃で3時間大気中で焼
成し、2.5重量%Pt−0.83重量%Auのシリカ
・ボリア・アルミナ複合酸化物の粉末触媒を製造した。
この触媒280g、純水420ml、酢酸10mlをボ
ールミル中で6時間粉砕し、平均粒径5μmとし、さら
に少量の純水を生成スラリーに加えて比重1.32g/
mlとし、この中に30cpiのセル数の市販のコー
ディライトハニカム32mm×32mmの断面で長さ3
00mm、容量307mlを10秒間漬け、取出して余
分なスラリーを空気流で取除き、100℃で12時間電
気乾燥器中で乾燥し、500℃で1時間大気中で焼成し
て固形分の付着量が60g/lでPtが1.5g/触媒
1リットル、Auが1.5g/触媒1リットルを担持し
たハニカム触媒1−1を得た。
【0045】得られた触媒1−1を使用して、下記する
表1に示す条件下で、都市ゴミ焼却炉排ガス中のポリ塩
化ジベンゾダイオキシン類(PCDDs)とポリ塩化ジ
ベンゾフラン類(PCDFs)の酸化分解除去試験を行
った。
【0046】
【表1】
【0047】その結果を表2、及び、表4に示す。 実施例 2 実施例1と同様に処理して、セル数30cpiのコー
ディライトハニカム基材に、Ptは塩化白金酸(H
tCl)を用い、触媒第2成分のAgは硝酸銀(Ag
NO)を用いて、PtとAgの二成分を担持したシリ
カ・ボリア・アルミナ複合酸化物(シリカ10%、ボリ
ア5%、残りアルミナ)を付着してPtが1.5g/触
媒1リットルとAgが0.5g/触媒1リットルを担持
してなるハニカム触媒1−2を得た。得られた触媒1−
2について、実施例1と同様にして酸化分解除去試験を
行って、その結果を表2に示す。 実施例 3 実施例1と同様に処理して、セル数30cpiのコー
ディライトハニカム基材に、Ptは塩化白金酸(H
tCl)を用い、触媒第2成分のTeはテルル酸(H
TeO)を用いて、PtとTeの二成分を担持した
シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物(シリカ10%、
ボリア5%、残りアルミナ)を付着してPtが1.5g
/触媒1リットルとTeが0.5g/触媒1リットルを
担持してなるハニカム触媒1−3を得た。得られた触媒
1−3について、実施例1と同様にして酸化分解除去試
験を行って、その結果を表2に示す。 実施例 4 実施例1と同様に処理して、セル数30cpiのコー
ディライトハニカム基材に、Ptだけを担持したシリカ
・ボリア・アルミナ複合酸化物(シリカ10%、ボリア
5%、残りアルミナ)を付着してPtが2.0g/触媒
1リットルを担持してなるハニカム触媒1−4を得た。
得られた触媒1−4について、実施例1と同様にして酸
化分解除去試験を行って、その結果を表2、及び、表4
に示す。 実施例 5 実施例1と同様に処理して、セル数30cpiのコー
ディライトハニカム基材に、PtとAuの二成分を担持
した市販のUSYゼオライト(シリカ/アルミナモル比
80、800℃で3時間焼成品)を付着してPtが1.
5g/触媒1リットルとAuが0.5g/触媒1リット
ルを担持してなるハニカム触媒1−5を得た。得られた
触媒1−5について、実施例1と同様にして酸化分解除
去試験を行って、その結果を表2に示す。 実施例 6 実施例1と同様に処理して、セル数30cpiのコー
ディライトハニカム基材に、Ptが1.5g/触媒1リ
ットルとAuが0.5g/触媒1リットルを担持した市
販のUSYゼオライト(シリカ/アルミナモル比80、
800℃で3時間焼成品))を無電解めっき法で担持し
てなるハニカム触媒1−6を得た。得られた触媒1−6
について、実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行
って、その結果を表2に示す。 実施例 7 実施例1と類似の方法で処理して、セル数30cpi
のコーディライトハニカム基材に、Pdを硝酸パラジウ
ム(Pd(NO)と、Agは硝酸銀( AgN
)を使用して、Pdを8.33重量%、Agが1.
67重量%を担持したシリカ・ボリア・アルミナ複合酸
化物を造り、この触媒を用い実施例1と同様にしてスラ
リーを造り、これを付着してなるPdが5g/触媒1リ
ットルとAgが1g/触媒1リットルを担持したハニカ
ム触媒2−1を得た。この触媒2−1を使用して、実施
例1と同様にして酸化分解除去試験を行い、その結果を
表2、及び、表4に示す。 実施例 8 実施例7と同様に処理して、セル数30cpiのコー
ディライトハニカム基材に、Pdを硝酸パラジウム(P
d(NO)と触媒第2成分のAuは塩化金酸(H
AuCl)を使用して、PdとAuの二成分を担持し
たシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物(シリカ10
%、ボリア5%、残りアルミナ)を付着してPdを5.
0g/触媒1リットルとAuが1.0g/触媒1リット
ルを担持してなるハニカム触媒2−2を得た。得られた
触媒2−2について、実施例1と同様にして酸化分解除
去試験を行って、その結果を表2に示す。 実施例 9 実施例7と同様に処理して、セル数30cpiのコー
ディライトハニカム基材に、Pdを硝酸パラジウム(P
d(NO)と触媒第2成分のTeはテルル酸(H
TeO)を使用して、PdとTeの二成分を担持し
たシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物(シリカ10
%、ボリア5%、残りアルミナ)を付着してPdを5.
0g/触媒1リットルとTeが1. 0g/触媒1リット
ルを担持してなるハニカム触媒2−3を得た。得られた
触媒2−3について、実施例1と同様にして酸化分解除
去試験を行って、その結果を表2に示す。 実施例 10 実施例7と同様に処理して、セル数30cpiのコー
ディライトハニカム基材に、硝酸パラジウムPd(NO
を用いて、Pdを担持したシリカ・ボリア・アル
ミナ複合酸化物(シリカ10%、ボリア5%、残りアル
ミナ)を付着してなるPdを7.0g/触媒1リットル
を担持したハニカム触媒2−4を得た。得られた触媒2
−4について、実施例1と同様にして酸化分解除去試験
を行って、その結果を表2に示す。 実施例 11 実施例1と同様に処理して、セル数30cpiのコー
ディライトハニカム基材に、Irを塩化イリジウム(I
rCl)とAuは塩化金酸(HAuCl)を使用
し、IrとAu二成分を担持したシリカ・ボリア・アル
ミナ複合酸化物(シリカ10%、ボリア5%、残りアル
ミナ)を付着してIrを3.0g/触媒1リットルとA
uが1.0g/触媒1リットルを担持してなるハニカム
触媒3−1を得た。得られた触媒3−1について、実施
例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果
を表2に示す。 実施例 12 実施例1と同様に処理して、セル数30cpiのコー
ディライトハニカム基材に、Irを塩化イリジウム(I
rCl)とAgは硝酸銀(AgNO)を使用し、I
rとAg二成分を担持したシリカ・ボリア・アルミナ複
合酸化物(シリカ10%、ボリア5%、残りアルミナ)
を付着してIrを3.0g/触媒1リットルとAuが
1.0g/触媒1リットルを担持してなるハニカム触媒
3−2を得た。得られた触媒3−2について、実施例1
と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表
2に示す。 実施例 13 実施例1と同様に処理して、PtとAuを含むシリカ・
ボリア・アルミナ複合酸化物スラリーをバグフィルター
用濾材の表面に薄く付着させて100℃で乾燥し、20
0℃で焼成してなるバグフィルター用触媒付濾材試料を
得た。得られた試料について実施例1と同様にして酸化
分解除去試験を行って、おおむね実施例1と同様な結果
が得られた。 実施例14 実施例1のPtが1.5g/触媒1リットル、Auが
0.5g/触媒1リットル担持されたハニカム触媒サン
プルNo.1−1の触媒を用いて表1に示した排ガス試
験条件で触媒層入口ガス温度を220℃に下げて酸化分
解処理試験を行って、その結果を表5に示した。 実施例 15 実施例1のPtが1.5g/触媒1リットル、Auが
0.5g/触媒1リットル担持されたハニカム触媒サン
プルNo.1−1の触媒を用いて表1に示した排ガス試
験条件で触媒層入口ガス温度を220℃で、SV=3,
000hr−1で長期寿命試験を行って、その結果を図
6に示した。 比較例 1 TiO粉体とV塩とW塩の溶液を混練し、バインダー
を混合し、セル数36cpi(穴径3.5mm相当)
のハニカム状に押し出して焼成し、VとWO
したV−WO−TiOの市販脱硝ハニカム触
媒4を用いて実施例1と同様にして酸化分解除去試験を
行って、その結果を表3、及び、表6に示す。 比較例 2 比較例1で得た触媒4にPtを2g/触媒1リットルを
担持したハニカム触媒5を得た。得られた触媒5につい
て実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、そ
の結果を表3、及び、表6に示す。 比較例 3 比較例2で得た触媒5と同じくPtを2g/触媒1リッ
トルを担持した脱硝ハニカム触媒6を用いアンモニアガ
スを添加し(NH/NOx=0.8モル以上) 、脱硝
と同時にダイオキシン類を酸化分解除去すべく実施例1
と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表
3、及び、表6に示す。なお、脱硝率は、81.5%で
あった。 比較例 4 比較例1で得た脱硝触媒4にPdを5g/触媒1リット
ルを担持したハニカム触媒7を得た。得られた触媒7に
ついて実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行っ
て、その結果を表3に示す。 比較例 5 市販のチタニアハニカム担体、セル数36cpi(穴
径4mm相当)にCeを4g/触媒1リットルを担持し
たハニカム触媒8を得た。得られた触媒8について実施
例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果
を表3に示す。 比較例 6 36cpiのセル目の市販のチタニアを被覆したムラ
イト積層型ハニカムに、Ptを2.5g/触媒1リット
ルを担持したハニカム触媒9を得た。得られた触媒9に
ついて酸化分解除去試験を行って、その結果を表3に示
す。
【0048】
【表2】ハニカムはセル数30セル/平方インチのコー
ディライト。
【0049】処理ガス中の入口ダイオキシン類濃度は国
際毒性等価濃度で10ng/Nm以下での結果。
【0050】触媒層入口ガス温度:250℃、空間速度
(hr−1):3,000。
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【表5】ダイオキシン類濃度測定結果
【0053】
【表6】
【0054】上記した各表から分る通り従来の技術で
は、最近の全連炉の排ガスのようにダイオキシン類濃度
が比較的低い場合にはかえって出口ガスの方が入口ガス
よりダイオキシン類濃度が高く触媒装置を設置すること
が逆効果ないしは効果が余りないことが明らかである。
一方、それに較べ本発明による触媒を市販の1平方イン
チ当たり30セルのコーディライトハニカム構造体に付
着した場合には、表4に示したように排ガス中に含まれ
る元来存在するダイオキシン類の除去能を低下させず、
含まれるダイオキシン類前駆体からダイオキシン類を生
成することを抑制し、触媒層の出口排ガス中のダイオキ
シン類濃度を非常に低減でき得て、出口ガス中のダイオ
キシン類濃度が国際毒性等価換算濃度で0.5ng/N
以下、世界的に望まれている目標値である0.1n
g/Nm以下を長期に達成していることがわかる。
【0055】
【発明の効果】本発明は、特定担体に特定活性成分を特
定量担持させたので、排ガスに含まれるポリ塩化ジベン
ゾ・パラ・ダイオキシン類、及び、ポリ塩化ジベンゾフ
ラン類を、効果的に除去し得たものであって、280℃
以下の低温で該排ガス中に国際毒性等価換算濃度で10
ng/Nm以下存在するダイオキシン類を厚生省のガ
イドラインにそった低温の処理温度で、設置する触媒に
よって前駆体からのダイオキシン類の生成を抑制しつ
つ、元来存在するダイオキシン類を酸化分解除去し、出
口ガス中のダイオキシン類濃度が国際毒性等価換算濃度
で0.5ng/Nm以下、望ましくは世界的な目標値
である0.1ng/Nm以下を得るための長寿命の一
体構造を有する支持体たとえばハニカム構造体、及び、
フィルター上に付着して触媒濾過材として使用し得る酸
化分解触媒、一体構造を有する支持体を用いた触媒の製
造方法、及び、一体構造を有する支持体及びバグフィル
ター用濾材の少なくとも1種類に触媒を付着して使用す
る使用方法を提供し得、他の除去方法に較べて除去率が
高く、低出口ダイオキシン類濃度が達成し得、反応器を
比較的小型にし得、新設設備はもとより既設の設備にも
設置することが可能であり、ランニングコストや設備コ
ストを低減することができるなど顕著な効果が認められ
る。
【0056】なお、本発明は、塩素系のダイオキシン類
酸化分解除去ばかりでなく、近時問題になりつつある排
ガス中のポリ臭素化ジベンゾ・パラ・ダイオキシン類
(PBDDs)やポリ臭素化ベンゾフラン類(PBDF
s)の酸化除去はもとより、ポリ塩化ビフェニル(PC
B)類の燃焼排ガスやトリクロロエチレン、トリクロロ
エタン、ジクロロメタン、クロロフェノール類、ハロゲ
ン化炭化水素類、臭化メチルなどの有機ハロゲン化合物
などを含む排ガスに対しても有効な酸化分解触媒、その
製造方法、及び、処理方法として適用し得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】処理ガス中の入口ダイオキシン類濃度と各触媒
の浄化能の比較を示す図である。
【図2】実験装置の概略図である。
【図3】ハニカム形状体の触媒充填ユニットの構造を示
す斜視図である。
【図4】触媒反応塔の一例を示す外形図である。
【図5】都市ゴミ焼却設備に付設した例を示す排ガス処
理フロー図である。
【図6】触媒サンプルNo.1−1を用いて長期の触媒
寿命試験を行った結果を示す図で、縦軸はダイオキシン
類除去率(%)と出口毒性換算濃度(ng/Nm)で
あり、横軸は経過時間(hr)を示すものである。
【符号の説明】
1 触媒層 2 反応管 3 電気管状炉 4 触媒 5 焼却炉 6 ボイラー 7 半乾式有害ガス除去装置 8 電気集塵機又はバグフィルター 9 ダイオキシン類触媒除去反応塔 10 誘引送風機 11 煙突
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 23/50 ZAB A 27/045 ZAB A 29/068 ZAB A 29/74 ZAB A (72)発明者 澁谷 栄一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒成分としてPt、Pd、Irからな
    る群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化
    物が、シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物及びアルミ
    ナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少
    なくとも1種類に、触媒1リットル当たり0.1〜10
    g担持されてなることを特徴とするダイオキシン類を含
    有する排ガスの処理用触媒。
  2. 【請求項2】 触媒第1成分としてPt、Pd、Irか
    らなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその
    酸化物と触媒第2成分としてAu、Ag、Cu、Fe、
    Sb、Se、Te、Taからなる群から選ばれた少なく
    とも1種類の元素又はその酸化物が、シリカ・ボリア・
    アルミナ複合酸化物及びアルミナに対するシリカのモル
    比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類に、触媒
    第1成分が触媒1リットル当たり0.1〜10g、触媒
    第2成分が触媒1リットル当たり0.01〜5g、か
    つ、触媒第1成分に対する触媒第2成分担持重量比が1
    以下の割合で担持されてなることを特徴とするダイオキ
    シン類を含有する排ガスの処理用触媒。
  3. 【請求項3】 シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、
    及び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼ
    オライトの少なくとも1種類の粉体をかきまぜ混合して
    いる中に、触媒第1成分、又は、触媒第1成分及び触媒
    第2成分の出発原料の均一混合溶液又は均一分散液を噴
    霧又は滴下して触媒成分を担持させた後、スラリー化し
    て担体基材上に付着することを特徴とするダイオキシン
    類を含有する排ガスの処理用触媒の製造方法。
  4. 【請求項4】 シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、
    及び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼ
    オライトの少なくとも1種類の粉体をスラリーとし、該
    スラリーを担体基材の表面に被覆し、乾燥・焼成して付
    着を完成させた後、触媒第1成分、又は、触媒第1成分
    及び触媒第2成分の出発原料の溶液に、順次又は同時に
    担体基材を浸漬、噴霧、又は、イオン交換し、乾燥・焼
    成して触媒成分を担持させることを特徴とするダイオキ
    シン類を含有する排ガスの処理用触媒の製造方法。
  5. 【請求項5】 触媒の担体基材がハニカム構造体又は三
    次元網状構造体であり、そのセル数が1平方インチ当た
    り10〜400個である一体構造を有する支持体又はバ
    グフィルター用濾材であることを特徴とする請求項3又
    は4記載の排ガスの処理用触媒の製造方法。
  6. 【請求項6】 触媒の担持量がバグフィルター用濾材重
    量に対して0.05〜5重量%であることを特徴とする
    請求項3又は4記載の排ガスの処理用触媒の製造方法。
  7. 【請求項7】 バグフィルター用濾材重量に対し、触媒
    第1成分の担持量が0.05〜5重量%及び触媒第2成
    分の担持量が0.01〜1.0重量%で、触媒第1成分
    に対する触媒第2成分の重量比が1以下であることを特
    徴とする請求項3又は4記載の排ガスの処理用触媒の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 触媒成分としてPt、Pd、Irからな
    る群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化
    物がシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物及びアルミナ
    に対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少な
    くとも1種類に担持され担体基材上に付着させてなる触
    媒に、HClを含みダイオキシン類の濃度が国際毒性等
    価換算濃度で10ng/Nm以下である排ガスを15
    0℃から280℃の処理温度範囲で接触させ該排ガス中
    に共存するダイオキシン類前駆体から新たなダイオキシ
    ン類の生成を抑制しつつ排ガス中に含まれるダイオキシ
    ン類を酸化分解除去することを特徴とする排ガスの処理
    方法。
  9. 【請求項9】 触媒第1成分としてPt、Pd、Irか
    らなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその
    酸化物と触媒第2成分としてAu、Ag、Cu、Fe、
    Sb、Se、Te、Taからなる群から選ばれた少なく
    とも1種類の元素又はその酸化物がシリカ・ボリア・ア
    ルミナ複合酸化物及びアルミナに対するシリカのモル比
    が30以上のゼオライトの少なくとも1種に担持され担
    体基材上に付着させてなる触媒に、HClを含みダイオ
    キシン類の濃度が国際毒性等価換算濃度で10ng/N
    以下である排ガスを150℃から280℃の処理温
    度範囲で接触させ該排ガス中に共存するダイオキシン類
    前駆体から新たなダイオキシン類の生成を抑制しつつ排
    ガス中に含まれるダイオキシン類を酸化分解除去するこ
    とを特徴とする排ガスの処理方法。
  10. 【請求項10】 触媒の担体基材がハニカム構造体又は
    三次元網状構造体であり、そのセル数が1平方インチ当
    たり10〜400個である一体構造を有する支持体又は
    バグフィルター用濾材であることを特徴とする請求項8
    又は9記載の排ガスの処理方法。
  11. 【請求項11】 触媒の担持量がバグフィルター用濾材
    重量に対して0.05〜5重量%であることを特徴とす
    る請求項8記載の排ガスの処理方法。
  12. 【請求項12】 バグフィルター用濾材重量に対し、触
    媒第1成分の担持量が0.05〜5重量%及び触媒第2
    成分の担持量が0.01〜1.0重量%で、触媒第1成
    分に対する触媒第2成分の重量比が1以下であることを
    特徴とする請求項9記載の排ガスの処理方法。
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