JP4831801B2 - 排ガスの水銀除去方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガスの水銀除去方法及び装置に関し、さらに詳しくは、多量な排ガスを脱硫するシステムにおいて、排ガス中から金属水銀を有効に除去する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の如く、石炭や重質油焚き排ガス中には水銀等の有害微量物質が存在しており、この有害微量物質は現状の排煙処理システムでは一般に除去が困難である。水銀は、主に排ガス中に金属水銀(Hg)あるいは塩化水銀(HgCl2)で存在すると考えられている。HgCl2は、水に容易に吸収されるため、脱硫吸収塔等で除去することができるが、金属水銀(Hg)は水への溶解度が極めて低いために、脱硫吸収塔で吸収されず、金属水銀蒸気として、煙突より排出されるおそれがある。そのため、従来はHg除去技術として、例えば活性炭吸着法や次亜塩素酸ソーダ吸収法が用いられている。
【0003】
活性炭吸着法としては、排ガス中に活性炭粉末を吹き込んでバグフィルターで回収する方法等が既に実用化されている。しかし、主にゴミ焼却排ガスを対象としており、発電所排ガス等の大容量ガスにはコストが大きく適さない。
【0004】
また、次亜塩素酸ソーダ吸収法として、例えば冷却塔の冷却水あるいは脱硫吸収塔の吸収液、又は、湿式電気集じん機の供給水あるいは循環水等に、次亜塩素酸ソーダ等の添加剤を直接添加する方法が知られている。しかし、いずれも、排ガス処理プラントの主要機器に添加剤を加えるものであり、添加剤によって、その本質的な機能が阻害される懸念がある。
【0005】
例えば、冷却塔ではSOxを吸収して消費されるだけでなく、低pHであることから酸化剤が分解するため消費量が大きくなる、吸収塔ではSOxを吸収して消費されると同時に排出規制物質である過酸化物質等が生成する、湿式電気集じん機では循環水がやはりSOxを酸化吸収して酸性となり、金属材料の腐食要因となること等が考えられる。また、主にゴミ焼却排ガスのような少量のガスを対象としており、発電所排ガス等の大容量ガスにはやはり適さない。
【0006】
一方、上記したように金属水銀は水に溶けにくいので、脱硫装置を通過してしまうが、水溶性にできれば脱硫装置で除去可能である。そこで、触媒が充填されている脱硝装置において、該触媒上で金属水銀を、水に溶けやすい塩化水銀に変換することにより、後流の脱硫装置で除去可能とすることが考えられる。即ち、脱硝装置の前段に、金属水銀を塩化水銀に変換する塩素化剤(塩化水素等)を注入する排煙処理方法が有効である。
【0007】
ここで、HCl共存下では触媒上で下記(1)式に示す反応によって金属水銀が塩化水銀に酸化することを見いだした。
【0008】
Hg+HCl+1/2O2→HgCl2+H2O …(1)
水銀は図3に示すように平衡上HCl濃度が高く、温度が低いほど金属水銀より塩化水銀が安定となる。
【0009】
しかしながら、脱硝触媒は設置場所がエアヒーター(AH)の前流であり、使用温度が300〜450℃と限られるため、Cl含有量の少ない燃料では塩化水銀が安定となるよう過剰に塩素化剤(HCl等)を添加する必要があった。ところで、必要以上の塩素化剤を添加することは、システム中の煙道や後流装置の腐食原因物質となってしまい、最終的にはプラント設備の寿命を短くしてしまう問題があった。また、塩素化剤の注入量により、ユーティリティーコストが増大してしまうという問題があった。
【0010】
即ち、脱硝装置の後流には、通常、エアヒーター、集塵器、ガスヒーター(熱交換器)、脱硫吸収塔の順に配置されているが、特に、冷却が行われる熱交換器において塩素化剤による装置の腐食・破損への影響が大きい。また、脱硫吸収塔においても、塩素化剤が混入されてしまうため、吸収液の塩素濃度が上昇してしまい、塔内の金属部分の腐食・破損が問題となる。更に、脱硫吸収塔の塩素濃度が上昇すると、脱硫の際の酸化性能低下、または脱硫性能自身の低下という問題が生じてしまい、システム全体の性能低下を引き起こしかねない。さらには、塩濃度の増加に伴い、吸収液の発泡性が増加し、吸収塔内圧損の上昇により、運転動力の増加をもたらす可能性もある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこうした事情を考慮してなされたもので、金属水銀を固体触媒により反応温度300℃以下で塩化水銀に酸化した後、アルカリ吸収液によって水銀を除去することにより、Cl含有量の少ない燃料であっても、なおかつ塩素化剤(HCl等)を添加しなくても金属水銀を安定して塩化水銀に酸化しえる排ガスの水銀除去方法を提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は、SOx及び水銀を含有する燃焼排ガス中の金属水銀を、固体触媒により反応温度300℃以下で塩化水銀に酸化する触媒酸化装置と、アルカリ吸収液によって水銀を除去する湿式脱硫装置と、金属水銀を塩化水銀に酸化するときの前記反応温度を制御する温度制御装置とを具備した構成とすることにより、上記と同様、金属水銀を安定して塩化水銀に酸化しえる排ガスの水銀除去装置を提供することを目的とする
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願第1の発明は、固体触媒により金属水銀を塩化水銀に酸化する触媒酸化装置と、アルカリ吸収液によって水銀を除去する湿式脱硫装置と、金属水銀を塩化水銀に酸化するときの反応温度を制御する温度制御装置とを備えた水銀除去装置を用いて、SOx及び水銀を含有する燃焼排ガス中の水銀を除去する方法であり、金属水銀を固体触媒により反応温度300℃以下で塩化水銀に酸化した後、アルカリ吸収液によって水銀を除去し、前記固体触媒として、TiO2,SiO2,ZrO2,Al2O3,WO3の少なくとも1種類及び/又はゼオライトである担体に、Pt,Ru,Rh,Pd,Ir,V,W,Mo,Ni,Co,Fe,Cr,Cu,Mnのうち少なくとも1種類である活性種を担持した固体触媒、又は、ケイ素、チタン、ジルコニウムから選択される少なくとも1種のIV族金属の水酸化物もしくは酸化物及び/又はアルミニウムの水酸化物もしくは酸化物である担体に、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金から選択される少なくとも1種のVIII族金属及び硫酸銀もしくは硫酸銀の前駆物質とを含有させ、焼成安定化して得た固体触媒を用い、燃焼排ガスと固体触媒の反応温度を60〜200℃に制御することを特徴とする排ガス中の水銀除去方法である。
【0014】
本願第2の発明は、SOx及び水銀を含有する燃焼排ガス中の金属水銀を、固体触媒により反応温度300℃以下で塩化水銀に酸化する触媒酸化装置と、アルカリ吸収液によって水銀を除去する湿式脱硫装置と、金属水銀を塩化水銀に酸化するときの前記反応温度を制御する温度制御装置とを具備し、前記固体触媒として、TiO2,SiO2,ZrO2,Al2O3,WO3の少なくとも1種類及び/又はゼオライトである担体に、Pt,Ru,Rh,Pd,Ir,V,W,Mo,Ni,Co,Fe,Cr,Cu,Mnのうち少なくとも1種類である活性種を担持した固体触媒、又は、ケイ素、チタン、ジルコニウムから選択される少なくとも1種のIV族金属の水酸化物もしくは酸化物及び/又はアルミニウムの水酸化物もしくは酸化物である担体に、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金から選択される少なくとも1種のVIII族金属及び硫酸銀もしくは硫酸銀の前駆物質とを含有させ、焼成安定化して得た固体触媒を用い、燃焼排ガスと固体触媒の反応温度を60〜200℃に制御することを特徴とする排ガス中の水銀除去装置である。
【0015】
本発明においては、燃焼は排ガスと固体触媒の反応温度を60〜200℃に制御する。これは、上記温度範囲内であれば、塩化水銀が安定であるからである。
【0016】
本発明において、前記触媒酸化装置入口の燃焼排ガス温度及び/又は触媒酸化装置出口の燃焼排ガス中の金属水銀もしくは塩化水銀濃度を測定し、この測定値に基づいて前記温度制御装置で触媒酸化装置入口の燃焼排ガス温度を制御することが好ましい。
【0017】
本発明において、前記触媒酸化装置の前流にヒータあるいはスチームの加熱手段とクーラの冷却手段の少なくともいずれかを備えた温度制御手段を備え、前記触媒酸化装置の入口の燃焼排ガス温度を制御することが好ましい。また、前記酸化触媒装置の前流にガスガスヒータ等の熱交換手段(熱交換器)を備えて、前記触媒酸化装置入口の燃焼排ガス温度を制御してもよい。
【0018】
このような本発明によれば、発電所排ガス等の大容量ガスに含有する水銀、特に金属水銀蒸気を除去することが可能な排煙処理システム内の水銀除去において、Cl含有量の少ない燃料であっても、なおかつ塩素化剤(HCl等)を添加しなくても安定に水銀を塩化水銀に酸化できることで、後流装置に悪影響を与えず、システムの効率的な運転及び性能維持が可能となる。
【0019】
具体的には、塩素化剤を添加しないことで触媒酸化装置後流に設置される熱交換器や脱硫吸収塔等の装置について、腐食・破損の問題を有効に防止できる。また、脱硫吸収塔の塩素濃度上昇によって、脱硫の際の酸化性能や脱硫性能が低下すること、または吸収液の発泡性増加を防止して、脱硫性能を含めたシステム全体の性能維持あるいは性能向上を図ることができる。
【0020】
更に、本発明によれば、塩化水素等の塩素化剤の噴霧設備が不要であり、塩素化剤等のユーティリティーコストも不要となる。更には、焼却排ガス等のより低温で排出される排ガス源への適用も可能であり、触媒温度を制御することにより安定した水銀除去システムとして効率的な運転及び性能維持が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の排ガス処理では、硫黄酸化物(SOx)及び水銀(Hg)を含む排ガスを触媒酸化装置で金属水銀を塩化水銀に酸化し、次いでアルカリ吸収液によって湿式脱硫を行う。そして、この触媒酸化装置入口の排ガス温度を測定して、触媒酸化装置前流にヒータあるいはスチーム等の加熱手段、及び/又はクーラ等の冷却手段を使用した温度制御手段か、ガスガスヒータ(GGH)等の熱交換器を設置し、所定の温度範囲に制御する。また、触媒酸化装置出口排ガスの金属水銀あるいは塩化水銀濃度を連続的に測定して、該水銀濃度に基づいて前記温度制御手段あるいは前記熱交換器で触媒酸化装置入口の排ガス温度を制御する。これによって、最も有効な温度で効率的に金属水銀を酸化できる。
【0022】
これらの方法を用いた場合のシステム(排ガスの水銀除去装置)の一例を、図1に示す。以下、本発明の処理方法について、これらの添付図面を参照しながら、その具体的な実施形態を詳細に説明する。
【0023】
本発明では、SOx及び水銀を含有する排ガスを、固体触媒下、金属水銀を塩化水銀に酸化し、次いでアルカリ吸収液によって湿式脱硫を行う。このような処理方法を実施する際、システム内の装置である脱硫吸収塔においては、排ガスは石灰スラリー循環液などの吸収液と接触してSOxが吸収、除去される。また、排ガス中に含まれる水銀のうち塩化水銀(HgCl2)も上記吸収液に溶解、除去される。しかし、水銀のうち金属水銀(Hg)は、通常のままでは水への溶解度が極めて低いため、吸収液で除去されず、金属水銀蒸気として脱硫排ガスに含有し、脱硫吸収塔7を通過してしまう。
【0024】
そこで、本発明においては、脱硫装置の前流で触媒酸化装置により、金属水銀を水溶性の塩化水銀に変換してから、脱硫吸収塔に導くものである。
【0025】
図1のシステムにおいて、ボイラー1の後流には、脱硝装置2、エアヒーター(A/H)3、集じん器4、熱エネルギーを回収する熱交換器5、触媒酸化装置6、脱硫吸収塔(湿式脱硫装置)7、再加熱器8、煙突9が順次配置されている。また、前記システムは、触媒酸化装置6の入口aのガス温度Y及び出口bのHg濃度が信号として送られる温度制御装置10、この温度制御装置10からの流量調整信号が送られる熱媒流量調製弁11を備えている。
【0026】
前記システムにおいて、集じん器4は、排ガスを脱硫吸収塔7に導入する前に、粗集じんできるものであればよく、特に限定されるものではない。また、脱流吸収塔7は、一般に排煙処理で用いられている湿式脱硫装置や吸収塔の前段に冷却塔を設置した脱硫装置などでよく、特に限定されるものではない。
【0027】
上記のような湿式法による脱硫システムでは、脱硫吸収塔7の後流には、再加熱器8などが設けられていて、これらの装置を経て排ガスは煙突9から大気中に放出される。ここで、再加熱器8では、脱硫吸収塔7前段の熱交換器5で回収した熱エネルギーによって、温度低下した燃焼排ガスを加熱する。これは、温度低下した排ガスをそのまま煙突から放出すると、水蒸気による白煙が発生してしまう問題などがあるからである。そこで、燃焼排ガスを放出する際には、浄化後のガスを加熱して、高温ガスにしてから排出することが行われており、湿式法の設備の脱硫装置7の後流では、熱の供給を行う再加熱器8が設けられている。
【0028】
なお、熱交換器5と再加熱器8は熱媒Aを媒体として熱エネルギーを交換する方式のガスヒータで構成されている。ここで、熱交換器5と再加熱器8はそれぞれ排ガスの温度を冷却、加熱するものであればよく、別々の系統であっても直接熱交換するガスガスヒータであってもよい。
【0029】
ボイラー1からの排ガス中には燃料中のCl分がHClとして存在しており、触媒酸化装置6の触媒上で金属水銀(Hg)が塩化水銀(HgCl2)に酸化される。脱硫吸収塔7では、排ガス中のSO2の除去と同時にHgCl2の除去が行われる。排ガス中のHCl濃度はHg濃度に比べ圧倒的に大きいため、過剰のHClが含まれるが、脱硫装置で石灰乳等のアルカリ水溶液に吸収されるので、煙突から排出することはない。脱硫吸収塔7においてHgが除去された排ガスは、再加熱器8に導入され、熱交換器5で回収した熱エネルギーによって加熱され、煙突9から排出される。
【0030】
このように本発明においては、固体触媒下で水銀の酸化処理を行い、水溶性に変換した排ガス中の水銀を湿式脱硫処理工程で除去する。しかし、燃料中のCl含有量によっては水銀の酸化処理する最適温度が変化するため、温度が高すぎたり低すぎたりすることで金属水銀が十分酸化されず、排出されてしまう問題が生じうる。
【0031】
そこで本実施の形態では、触媒酸化装置6の入口aのガス温度及び/又は出口bの金属水銀または塩化水銀濃度により、触媒酸化装置6のガス温度を前流に設置した熱交換器5に供給する熱媒Aの流量を調節することで最適な温度に制御するものである。
【0032】
ガス温度を検出して制御する場合、触媒酸化装置6入口aでのガス温度Yを検出し、温度制御装置10にて燃料の種類によって予め設定されている基準温度と比較され、その変化量から流量調整信号Zが熱媒流量調整弁11に送られる。熱媒流量調整弁11の調整によって、熱交換器5に供給される熱媒量が変化し、熱交換器5出口のガス温度は適正な温度に制御される。
【0033】
このように、図1の排ガスの水銀除去装置は、SOx及び水銀を含有する燃焼排ガス中の金属水銀を、固体触媒により反応温度300℃以下で塩化水銀に酸化する触媒酸化装置6と、アルカリ吸収液によって水銀を除去する脱硫吸収塔7と、金属水銀を塩化水銀に酸化するときの前記反応温度を制御する温度制御装置10等を具備しているため、上述したように熱交換器5出口のガス温度を適正な温度に制御でき、もってCl含有量の少ない燃料であっても、また塩素化剤(HCl等)を添加しなくても金属水銀を安定して塩化水銀に酸化して排ガス中の金属水銀を有効に除去できる。
【0034】
以下に、水銀濃度を検出して制御する場合について説明する。
触媒入口aの金属水銀濃度は燃料の種類によって決まるが、触媒出口bでの金属水銀あるいは塩化水銀濃度は金属水銀の酸化率と下記(2)式、(3)式の関係で表される。
【0035】
Cout=Cin(1-η) …(2)
C’out=Cin・η …(3)
Cin :入口Hg濃度
Cout :出口Hg濃度
C’out:出口HgCl2濃度
η:金属水銀の酸化率
そのため、触媒温度と金属水銀の酸化率の関係から、最適温度を求められる。
【0036】
そこで、本発明の実施形態では、触媒酸化装置6の入口aでのガス温度Y及び触媒酸化装置6の出口bでの金属水銀または塩化水銀濃度Xを検出し、温度制御装置10に送る。温度制御装置10では、金属水銀または塩化水銀濃度Xより水銀酸化率を算出し、燃料の種類によって予め設定した触媒温度と金属水銀の酸化率の関係から、最適温度を算出する。また、ガス温度Yと比較され、その変化量から流量調整信号Zが熱媒流量調整弁11に送られる。熱媒流量調整弁11の調整によって、熱交換器5に供給される熱媒量が変化し、熱交換器5出口のガス温度は適正な温度に制御される。
【0037】
本発明で対象とする排ガスは、例えば石炭、重質油等の硫黄や水銀を含む燃料を燃焼する火力発電所、工場等のボイラ排ガス、あるいは、金属工場、石油精製所、石油化学工場等の加熱炉排ガスであり、二酸化炭素、酸素、SOx、ばい塵又は水分を含む排出量の多いものである。
【0038】
湿式脱硫装置としては、従来の装置が使用できる。湿式脱硫に使用する吸収液としては、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸ソーダ、苛性ソーダ等の吸収剤の水溶液(アルカリ吸収液)が挙げられる。
【0039】
本発明における固体触媒としては、TiO2,SiO2,ZrO2,Al2O3,WO3の少なくとも1種類及び/又はゼオライトなどの担体に、Pt,Ru,Rh,Pd,Ir,V,W,Mo,Ni,Co,Fe,Cr,Cu,Mnのうち少なくとも1種類(活性種)を担持した触媒が挙げられる。また、前記固体触媒として、ケイ素(Si)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)から選択される少なくとも1種のIV族金属の水酸化物もしくは酸化物及び/又はアルミニウム(Al)の水酸化物もしくは酸化物等の担体に、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)から選択される少なくとも1種のVIII族金属及び硫酸銀もしくは硫酸銀の前駆物質とを含有させ、焼成安定化して得た固体触媒を用いることもできる。
【0040】
ここで、担体としては、特にチタンを用いるのが好ましく、チタンの複合酸化物を担体として、バナジウム、タングステン又はモリブデンの酸化物のうち少なくとも一種の酸化物を活性金属種として担持させた触媒の活性が良好である。
【0041】
本発明では、分解触媒の比表面積や固体酸量を増大させるために、複合酸化物化したTi酸化物を用いるのが好ましい。Tiの複合酸化物を形成する金属としては、例えばシリコン(Si)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)が挙げられる。即ち、TiとSi、TiとZr、TiとAl、TiとWなどの複合酸化物を用いることができる。これらいずれの複合酸化物ともに、硫酸塩を形成しにくいため安定な構造を維持することができ、比表面積や固体酸量の増大が可能である。
【0042】
また、TiとSi+Zr、TiとSi+W、TiとSi+Al、TiとZr+Al、TiとZr+Wなどの三成分系の複合酸化物を用いることができる。
【0043】
また、複合酸化物の場合における担体組成は、特に限定されるものではないが、例えばチタンが70〜95重量部に対して、シリコン(Si)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)等の酸化物が30〜5重量部とするのが好ましい。ここで、この酸化物の範囲を上記のように設定したのは、触媒の固体酸量が最も多くなる(活性が高い)範囲として設定しており、上記範囲を外れると十分な固体酸量が得られないからである。
【0044】
複合酸化物を形成する場合の元素の原料は、塩化物、硫酸塩、硝酸塩等のいずれの金属塩でもよく、水溶液にした状態でアンモニアや炭酸ナトリウム等のアルカリ水溶液を滴下して共沈させる。また、金属アルコキシド原料を各々使用して、加水分解等により複合水酸化物を得ることができる。共沈や加水分解等により形成した複合水酸化物ケーキは洗浄後、乾燥させた上で200〜650℃の範囲で焼成することにより、複合酸化物が得られる。ここで、焼成温度を上記のように設定したのは、焼成温度が200℃未満では金属塩を酸化物の状態にとどめることができず、650℃を超えると粒子同士がくっつき合い触媒の表面積が少なくなるからである。
【0045】
本発明の触媒では、上記複合酸化物を担体にして、Pt,Ru,Rh,Pd,Ir,V,W,Mo,Ni,Co,Fe,Cr,Cu,Mnのうち少なくとも1種以上担持して用いる。上記酸化物はいずれも酸化能力を有し、金属を塩化水銀に酸化することができる。また、いずれの酸化物とも硫黄化合物や重金属に対する耐久性に優れている特徴を有する。
【0046】
本発明に係る触媒組成物の成分及び組成比は特に限定されるものではないが、代表例として一種の酸化物又は複合酸化物からなる担体100重量部に対して、触媒成分が五酸化バナジウム等の一成分系では1〜20重量部が好ましい。同様に、二成分系では五酸化バナジウムが1〜10重量部と三酸化タングステンが2〜25重量部の配合、五酸化バナジウムが1〜10重量部と三酸化モリブデンが2〜25重量部の配合が好ましい。同様に、三成分系では五酸化バナジウムが1〜10重量部と三酸化タングステンが1〜20重量部と三酸化モリブデンが1〜20重量部の配合が好ましい。
【0047】
ここで、担持金属は担持量が多いほど活性が高くなるが、多すぎると副反応等(例えば、SO2→SO3への酸化反応)の望ましくない反応を促進する可能性があるため、上述した範囲に設定することが好ましい。ちなみに、SO3は機器の腐食を引き起こす等の問題がある。なお、上記金属酸化物は単独で使用することもできるし、これに無機物等を添加したり、基材に担持して使用することもできる。
【0048】
また、本発明で使用する固体触媒として、ケイ素、チタン、ジルコニウムから選択される少なくとも1種のIV族金属の水酸化物もしくは酸化物及び/又はアルミニウムの水酸化物もしくは酸化物からなる担体に、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金から選択される少なくとも1種のVIII族金属及び硫酸根もしくは硫酸銀の前駆物質とを含有させ、焼成安定化して得た触媒を用いることができる
触媒酸化装置に使用される触媒は、ペレット状、板状、円筒状、コルゲート状、ハニカム状等の一体成型された任意の形状とすればよい。なお、ガスとの接触面積を大とすることが好ましいことは当然であるが、粉体状触媒の充填密度の程度によっては排ガスの流動背圧が上がり好ましくない。この対策としては通常は粉体をその比表面積を過度に低下させることなく所定の密度に圧縮して得た、例えばハニカム状の成型体を使用するのが好ましい。
【0049】
本発明における水銀除去効果を確認するため、以下の実験を行ったが、本発明はこれら実施例の記載によって何ら限定されるものではない。
【0050】
次に、ハニカム触媒1〜5を作る方法について説明する。
[ハニカム触媒▲1▼,▲2▼の調製]
まず、硫酸チタニル(TiSO4)水溶液及びコロイダルシリカ水溶液を、重量比でTiO2:SiO2=90:10になるように混合し、この混合水溶液を70℃に加熱した。つづいて、加熱した混合水溶液に、アンモニア水溶液をpH=7になるまで滴下して共沈物スラリーを形成させた。次に、このスラリーを70℃で2時間攪拌・熟成した後、濾過・洗浄を行い、ケーキ物を得た。次いで、上記ケーキ物を100℃で乾燥し、さらに500℃で5時間焼成を行い、TiO2:SiO2複合酸化物を得た。この複合酸化物を複合酸化物1とする。
【0051】
複合酸化物1の100重量部に対して、メタバナジン酸アンモニウムをV2O5が5重量部となるようにメチルアミン水溶液に溶解させ、粉末上の上記酸化物上に滴下し混練・乾燥を繰り返してV2O5を担持した。このサンプルを500℃、5時間焼成し、粉末触媒1を得た。
【0052】
複合酸化物1の100重量部に対して、パラタングステン酸アンモニウムとメタバナジウム酸アンモニウムを各々WO3は8重量部、V2O5は5重量部となるようにメチルアミン水溶液に溶解させ、粉末状の上記複合酸化物上に滴下し混練・乾燥を繰り返してWO3及びV2O5を担持した。このサンプルを500℃、5時間焼成し、粉末触媒2を得た。
【0053】
上記粉末触媒1及び2の100重量部に対して、バインダーとしてグラスファイバーを3重量部、カオリンを3重量部、さらに有機可塑剤として酢酸セルロースを3重量部及びアンモニア水を添加して混練した。この混練物を押し出し成形し、5.0mmピッチ(壁厚1.0mm)の一体型ハニカム成形物を得た。この成形物を乾燥させ、500℃、5時間焼成して有機可塑剤を除去することにより、ハニカム触媒▲1▼及び▲2▼を得た。
【0054】
[ハニカム触媒▲3▼の調製]
ハニカム触媒▲1▼,▲2▼の調製方法において、コロイダルシリカの代わりにオキシ塩化ジルコニウムを重量比でTiO2:ZrO2=90:10の割合で添加し、上記複合酸化物1と同様な方法で複合酸化物2を得た。複合酸化物2を用いてハニカム触媒▲1▼,▲2▼と同様な方法によって、粉末触媒3を得て、さらにハニカム触媒▲1▼,▲2▼の調製と同様な方法でハニカム触媒▲3▼を得た。
【0055】
[ハニカム触媒▲4▼の調製]
Zr(OH)4粉末を硫酸ニッケル水溶液(担体100重量部に対し、ニッケル金属に換算して5重量部となるような濃度)に含浸し、600℃で3時間焼成して粉末触媒4を得た。ハニカム触媒▲1▼,▲2▼と同様な方法によって、ハニカム触媒▲4▼を得た。
【0056】
[ハニカム触媒▲5▼の調製]
TiO2粉末を塩化白金酸水溶液(担体100重量部に対し、Ptに換算して0.5重量部となるような濃度)に含浸し、500℃で3時間焼成後、300℃で1時間水素還元を行い、粉末触媒5を得た。ハニカム触媒▲1▼の調製と同様な方法によって、ハニカム触媒▲5▼を得た。
【0057】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
図2の排ガスの水銀除去装置を用いて、3種の触媒について水銀の酸化率及び吸収瓶での水銀除去率を評価する試験を行った。本実施例1の装置では、N2ガスにCO2,O2,H2O及びHClを添加し、金属水銀の蒸気を混合して模擬ガス11を調整した。
模擬ガス11は触媒酸化装置6を備えたリアクタ12に通し、電気ヒータ13で触媒温度を制御した。触媒酸化装置6の出口のガスは一部を、吸収瓶14に通した。
【0058】
試験条件としては、ガス量が90 l(リットル)N/h(w)、触媒SVが3000h−1、触媒温度が120℃、水銀濃度が20μg/m3N、HCl濃度が1ppmであった。試験条件の一覧を下記表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
この間、触媒の入口ガスa、出口ガスbをサンプリングし、水銀濃度を測定した。ここで出口ガスbでは塩化水銀濃度を測定し、下記(4)式より触媒での酸化率を求めた。
【0061】
水銀酸化率(%)=触媒出口HgCl2濃度/触媒入口Hg濃度×100…(4)
また、吸収瓶出口ガスcもサンプリングし、吸収瓶での水銀除去率を下記(5)式より求めた。
【0062】
水銀除去率(-)=(触媒入口Hg濃度−吸収瓶出口Hg濃度)/触媒入口Hg濃度×100 …(5)
この結果、ハニカム触媒▲1▼、▲2▼、▲3▼における水銀酸化率はそれぞれ90%、94%、92%であり、いずれの触媒も高い水銀酸化性能を示すことが確認された。また、吸収瓶14での除去率はハニカム触媒▲1▼、▲2▼、▲3▼を用いた条件に対し、それぞれ92%、95%、94%と高い水銀除去性能を示すことが確認された。よって、比較的低温下で低HCl濃度の条件においても水銀除去システムが有効であることが明らかになった。
【0063】
(実施例2)
実施例1と同様の条件にて、図2の装置を用いて更に低温下(90℃)で別の触媒2種について水銀の酸化率及び吸収瓶での水銀除去率を評価する実験を行った。試験条件一覧を下記表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】
この結果、ハニカム触媒▲4▼、▲5▼における水銀酸化率はそれぞれ88%、85%と十分に高い水銀酸化性能を示すことが確認された。また、吸収瓶での水銀除去率はハニカム触媒▲4▼、▲5▼に対し、それぞれ90%、88%と十分に高い水銀除去性能を示すことが確認された。
【0066】
(実施例3)
図4に示す排ガスの水銀除去装置を用いて3種の触媒について水銀の酸化率及び脱硫吸収塔での水銀除去率を評価する実験を行った。試験条件一覧を下記表3に示す。
【0067】
【表3】
【0068】
まず、図4の装置について要部のみ説明し、図1と同部材は同符号を付して説明を省略する。図中の符番21は、空気Aと微分炭Bが連続的に供給されて燃焼され、燃焼排ガスが生じさせる燃焼炉を示す。この燃焼炉21には、空気予熱器22、電気集塵機23、冷却器24、触媒酸化装置6、脱硫酸吸収塔7、熱交換器26及び煙突9が順次接続されている。前記触媒酸化装置6の上下には、排ガス温度を制御するための電気ヒータ27が配置されている。前記冷却器24には、流量調節弁28を介装した配管29を経て冷却水が供給される。
【0069】
燃焼炉21に空気Aと微粉炭Bを連続的に供給して燃焼させ、燃焼排ガスを生じさせた。その結果、燃焼排ガス中の水銀濃度は数μg/m3Nと低いため、空気予熱器22の前流に水銀蒸気Cを添加し、約10μg/m3Nとした。燃焼排ガスは、空気予熱器22、電気集塵機23、冷却水Eを供給された冷却器24を経て約120℃のガスとして触媒酸化装置6に供給される。なお、電気ヒータ27は排ガス温度が放熱等で低下しないよう120℃に制御した。触媒を経由した排ガスは石灰石Dを添加した吸収液スラリーを循環させた脱硫吸収塔7に供給され、排ガス中SO2及びHgCl2を除去される。脱硫吸収塔7で浄化された排ガスは熱交換器26を経由して煙突9より排出される。
【0070】
この間、触媒酸化装置6の入口a、出口bの水銀濃度を測定した。ここで出口bでは塩化水銀濃度を測定して触媒での酸化率を求めた。また、脱硫吸収塔7の出口cの水銀濃度を測定して脱硫吸収塔7での水銀除去率を求めた。
【0071】
この結果、ハニカム触媒▲1▼、▲2▼、▲3▼における水銀酸化率はそれぞれ92%、95%、94%であり、いずれの触媒も高い水銀酸化性能を示すことが確認された。また、吸収瓶での除去率は触媒▲1▼、▲2▼、▲3▼を用いた条件に対し、それぞれ94%、96%、95%と高い水銀除去性能を示すことが確認された。よって、燃焼排ガスにおいても水銀除去システムとして有効であることが明らかになった。
【0072】
(実施例4)
ハニカム触媒▲1▼を用い、図4の装置で実施例3と同じ条件にて触媒温度の制御を行い、水銀酸化性能の安定性について評価した。触媒入口aで排ガス温度Xを検出し、温度制御装置10に送られると基準温度との偏差をもとに流量調整信号Zが冷却水Eの流量調整弁28に送られ、流量を調節することによって触媒入口ガス温度を制御した。この結果、ガス温度120±5℃で制御したとき、水銀の酸化率は92±1%以内に制御可能であることを確認した。
【0073】
また、同様に触媒出口bでの金属水銀濃度Yを検出し、同様に触媒入口ガス温度を制御した。この結果、ガス温度120±5℃で制御したとき、水銀の酸化率は92±1%以内に制御可能であることを確認した。
よって、触媒温度制御によって安定した水銀酸化性能を保持できることが明らかとなった。
【0074】
【発明の効果】
本発明によれば、発電所排ガス等の大容量ガスに含有する水銀、特に金属水銀蒸気を除去することが可能な排煙処理システム内の水銀除去において、Cl含有量の少ない燃料であっても、なおかつ塩素化剤(HCl等)を添加しなくても安定に水銀を塩化水銀に酸化できることで、後流装置に悪影響を与えず、システムの効率的な運転および性能維持が可能となる。
【0075】
本発明によれば、塩化水素等の塩素化剤の噴霧設備が不要であり、塩素化剤等のユーティリティーコストも不要となる。また、塩素化剤を添加しないことで触媒酸化装置後流に設置される熱交換器や脱硫吸収塔等の装置について、腐食・破損の問題を有効に防止できる。また、脱硫吸収塔において、塩化水素が混入されることで吸収液の塩素濃度が上昇してしまうことによる金属部分の腐食・破損の問題を回避できる。また、脱硫吸収塔の塩素濃度上昇によって、脱硫の際の酸化性能や脱硫性能が低下すること、または吸収液の発泡性増加を防止して、脱硫性能を含めたシステム全体の性能維持・向上を図ることができる。
【0076】
更に、本発明によれば、焼却排ガス等のより低温で排出される排ガス源への適用も可能であり、触媒温度を制御することにより安定した水銀除去システムとして効率的な運転および性能維持が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排ガスの水銀除去装置の説明図。
【図2】排ガス条件における温度と金属水銀/塩化水銀の平行組成比を示す特性図。
【図3】本発明の他の実施例に係る排ガスの水銀除去装置の概略説明図。
【図4】本発明の更に他の実施例に係る排ガスの水銀除去装置の説明図。
【符号の説明】
1…ボイラー、
2…脱硝装置、
3…エアヒーター(A/H)、
4…集塵器、
5…熱交換器、
6…触媒酸化装置、
7…脱硫吸収塔(湿式脱硫装置)、
8…再加熱器、
10…温度制御装置、
11…熱媒流量調整弁、
13、27…電気ヒータ、
14…吸収瓶、
21…燃焼炉、
22…空気余熱器、
23…電気集塵器、
24…冷却器、
26…脱硫吸収塔。
Claims (8)
- 固体触媒により金属水銀を塩化水銀に酸化する触媒酸化装置と、アルカリ吸収液によって水銀を除去する湿式脱硫装置と、金属水銀を塩化水銀に酸化するときの反応温度を制御する温度制御装置とを備えた水銀除去装置を用いて、SOx及び水銀を含有する燃焼排ガス中の水銀を除去する方法であり、金属水銀を固体触媒により反応温度300℃以下で塩化水銀に酸化した後、アルカリ吸収液によって水銀を除去し、
前記固体触媒として、TiO2,SiO2,ZrO2,Al2O3,WO3の少なくとも1種類及び/又はゼオライトである担体に、Pt,Ru,Rh,Pd,Ir,V,W,Mo,Ni,Co,Fe,Cr,Cu,Mnのうち少なくとも1種類である活性種を担持した固体触媒、又は、ケイ素、チタン、ジルコニウムから選択される少なくとも1種のIV族金属の水酸化物もしくは酸化物及び/又はアルミニウムの水酸化物もしくは酸化物である担体に、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金から選択される少なくとも1種のVIII族金属及び硫酸銀もしくは硫酸銀の前駆物質とを含有させ、焼成安定化して得た固体触媒を用い、燃焼排ガスと固体触媒の反応温度を60〜200℃に制御することを特徴とする排ガスの水銀除去方法。 - 前記触媒酸化装置入口の燃焼排ガス温度を測定し、この測定値に基づいて前記温度制御装置で触媒酸化装置入口の燃焼排ガス温度を制御することを特徴とする請求項1記載の排ガスの水銀除去方法。
- 前記触媒酸化装置出口の燃焼排ガス中の金属水銀もしくは塩化水銀濃度を測定し、この測定値から算出した金属水銀の酸化率に基いて前記温度制御装置で触媒酸化装置入口の燃焼排ガス温度を制御することを特徴とする請求項1記載の排ガスの水銀除去方法。
- ヒータあるいはスチームの加熱手段とクーラの冷却手段の少なくともいずれかの温度制御手段を備え、前記触媒酸化装置の入口の燃焼排ガス温度を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれか記載の排ガスの水銀除去方法。
- ガスヒータによる熱交換手段を用いて触媒酸化装置入口の燃焼排ガス温度を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれか記載の排ガスの水銀除去方法。
- SOx及び水銀を含有する燃焼排ガス中の金属水銀を、固体触媒により反応温度300℃以下で塩化水銀に酸化する触媒酸化装置と、アルカリ吸収液によって水銀を除去する湿式脱硫装置と、金属水銀を塩化水銀に酸化するときの前記反応温度を制御する温度制御装置とを具備し、
前記固体触媒として、TiO2,SiO2,ZrO2,Al2O3,WO3の少なくとも1種類及び/又はゼオライトである担体に、Pt,Ru,Rh,Pd,Ir,V,W,Mo,Ni,Co,Fe,Cr,Cu,Mnのうち少なくとも1種類である活性種を担持した固体触媒、又は、ケイ素、チタン、ジルコニウムから選択される少なくとも1種のIV族金属の水酸化物もしくは酸化物及び/又はアルミニウムの水酸化物もしくは酸化物である担体に、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金から選択される少なくとも1種のVIII族金属及び硫酸銀もしくは硫酸銀の前駆物質とを含有させ、焼成安定化して得た固体触媒を用い、燃焼排ガスと固体触媒の反応温度を60〜200℃に制御することを特徴とする排ガス中の水銀除去装置。 - 前記触媒酸化装置の前流にヒータあるいはスチームの加熱手段とクーラの冷却手段の少なくともいずれか一方を備えていることを特徴とする請求項6記載の排ガス中の水銀除去装置。
- 前記触媒酸化装置の前流にガスヒータによる熱交換手段を備えていることを特徴とする請求項6記載の排ガス中の水銀除去装置。
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