JP3649252B2 - ダイオキシン類を含有する排ガスの処理用触媒とその製造方法及び排ガス処理方法 - Google Patents

ダイオキシン類を含有する排ガスの処理用触媒とその製造方法及び排ガス処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、HClを含む排ガス中のダイオキシン類の除去に関しそのダイオキシン類の濃度が国際毒性等価換算濃度で10ng/Nm以下である排ガス、たとえば、燃焼を十分に改善した都市ゴミ焼却炉排ガスなどに含まれるポリ塩化ジベンゾ・パラ・ダイオキシン類やポリ塩化ジベンゾフラン類をさらに酸化分解除去して低減するに当たり、150〜280℃の排ガス処理温度の範囲で該排ガス中に含まれるダイオキシン類の前駆体、たとえば、クロロベンゼン類やクロロフェノール類などの有機塩素化合物からダイオキシン類への生成を抑制しつつ、元来含まれるダイオキシン類を酸化分解除去する長寿命のダイオキシン類を含有する排ガスの処理用触媒、触媒を担体基材に担持させるダイキオシン類を含有する排ガスの処理用触媒の製造方法、及び、該触媒を用いた排ガス処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
産業廃棄物や都市廃棄物を処理する焼却施設、製鋼所、金属精練産業などから発生する排ガス中には、SOx、NOx、HCl、シアンなどの有毒物質の他に、ダイオキシン類、PCB、クロロフェノールなどの極微量の毒性有機塩素化合物が含まれており、人の健康や環境の保護の観点からその除去技術が検討されている。
【0003】
ダイキオシン類と呼ばれている物質は、ポリ塩化ジベンゾ・パラ・ダイキオシン類(PCDDs)とポリ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs)という化合物であり、塩素の数によって二塩化物から八塩化物まであり、異性体は、PCDDsで75種類、PCDFsで135種類におよび、これらのうち、とくに四塩化ジベンゾダイオキシン類(TCDDs)は、最強の毒性物質として知られている。又、ダイオキシン類は、非常に安定な物質で水に溶けず、半永久的に毒性が消失しないことからその強い毒性と相まって環境汚染の重要化学物質と考えられている。
【0004】
しかして、ダイオキシン類は、排ガス中の未燃分の残留炭素、酸素、及び、塩化物(金属塩化物など)の反応によって生成すること、焼却炉からの排ガス中のクロロベンゼン類、クロロフェノール類などの有機塩素化合物を前駆体として焼却プラント内でフライアッシュ中の様々な元素を触媒として、ある温度域で生成することが知られている。しかしながら、いずれも元来排ガス中に共存するフライアッシュなどによる影響であって、排ガスを処理するために設備内に設置した触媒によりダイオキシン類が生成することは未だ報告されていない。
【0005】
本発明においては、対象排ガス中に含まれるダイオキシン類に変化する可能性のある様々な物質を総じてダイオキシン類の前駆体として記述する。
【0006】
平成2年(1990年)12月に我国の厚生省から焼却炉の運転に関するガイドラインが出て、新設炉では、ダストの集塵機の入口ガス温度を200℃以下に下げ、出口ガス中のダイオキシン類濃度を国際毒性等価換算濃度で0.5ng/Nm以下にすること、既設炉についても集塵機入口ガス温度を250〜280℃以下のうち極力低い温度になるように運転し、ダイオキシン類濃度を従来より10分の1以下にすることが要望されている。
【0007】
一方、焼却プラント内でダイオキシン類の前駆体となる有機塩素化合物の低減技術としては、焼却炉内での十分な燃焼を行うことが第1に考えられており、最近の都市ゴミ焼却炉などでは、燃焼の仕方により排ガス中のダイオキシン類の低減がかなり進んで来ており、国際毒性等価換算濃度で数10ng/Nm以下まで低減可能になってきた。しかしながら、燃焼技術による低減には限界があり、厚生省の焼却炉の運転に関するガイドラインでの出口排ガス中のダイオキシン類濃度は国際毒性等価換算濃度で0.5ng/Nm以下を維持できない場合もある。そこで、焼却炉の後方に排ガス中のダイオキシン類を含む毒性有機塩素化合物の除去システムが必要になっている。この除去システムとしては、最近では、主に2つの方式が検討されている。すなわち、その1つは、吸着除去方式であって活性炭などによる吸着層により吸着除去する方式であり、もう1つは、触媒上で分解除去する方式であり、これには固定床の脱硝ハニカム触媒層を通過させてNOxと同時にダイオキシン類を分解除去する方式と、脱硝触媒層と白金属元素−チタニア系ハニカム触媒を通過させて分解除去する固定床酸化分解除去方式などが提案されている。
【0008】
このような触媒として、五酸化バナジウム、酸化ダングステン、チタニアからなる脱硝触媒やその脱硝触媒に白金属元素を担持した触媒、(たとえば、国際出願PCT/JP92/00552(特願平3−128464号)、特開平2−35914号公報など)。又、特開平3−8415号公報には、排ガス処理方法として焼却炉排ガスなどに含まれるポリ塩化ジベンゾダイオキシン類やポリ塩化ジベンゾフラン類の毒性有機塩素化合物を、使用温度が250℃以上で触媒を用いて除去する酸化除去技術が開示されている。特開平4−118027号公報に、150〜350℃で類似の排ガス処理方法が開示され、特開平5−154345号公報に、元素番号23〜30の元素ならびにW、Moからなる群から選ばれた一種類の酸化物触媒を用いた活性フィルター素子が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、吸着除去方式では、対象物がきわめて希薄濃度であるので空間速度を低くせざるを得ず装置が巨大となり、かつ、廃活性炭再生処理、廃棄処理が問題である。一方、触媒を用いる方式では、▲1▼厚生省のガイドラインで要望している集塵機入口ガス温度で集塵機を出たガスでは、温度が低いので酸化活性が不十分で浄化率が低い。▲2▼処理ガス中のダイオキシン類の濃度が国際毒性等価換算濃度で数ng/Nm以下に下がれば下がるほど排ガスを処理する場合、処理温度、処理に用いる触媒成分によっては、ガス中に既に存在するダイオキシン類の除去が困難になるばかりでなく、触媒作用によりガス中に含まれるダイオキシン類の新たな生成が起こり、入口ガス中のダイオキシン類濃度より出口ガス中のダイオキシン類濃度の方が高くなってしまう場合があることが明らかになった。▲3▼国際出願PCT/JP92/00552(特願平3−128464号)、特開平2−35914号公報の触媒は、ガス温度280℃以下、とくに、250℃以下の低温域では、その触媒作用によりダイオキシン類より数1000倍程度も濃い濃度で存在するダイオキシン類前駆体から新たにダイオキシン類が生成し、入口ガス中のダイオキシン類濃度より出口ガス中のダイオキシン類濃度の方が高くなる欠点があり、低温では処理ガス中に含まれるHClやSOx、Hg蒸気、有機塩素化合物などの触媒毒として作用する物質に対する耐久性が低く高活性を長期に維持できない、さらに、▲4▼実用上の寿命が確認されていないことなど除去処理技術として問題がある。▲5▼特開平3−8415号公報は、厚生省からの焼却炉に関するダイオキシン類発生防止ガイドラインにそったなるべく250℃以下の排ガス温度で処理する技術とは言えずガイドラインを満足できないという問題がある。▲6▼特開平4−118027号公報、特開平5−154345号公報などは、前述したように280℃以下、とくに、250℃以下の低温でダイオキシン類の濃度が国際毒性等価換算濃度で10ng/Nm以下になると、除去効果が低いか、逆効果にさえなり得ることを認識しておらず、実用上問題があり、触媒寿命のデータもなく、実用的技術としては未完成であるといった問題がある。
【0010】
本発明は、HCl存在下クロロベンゼン、クロロフェノールなどのダイオキシン類の前駆体を含む各種産業廃棄物の焼却処理、金属精錬排ガス、有機塩素化合物を含む化学プラント排ガスの処理に当たって、それらのガス中に微量存在するダイオキシン類などの毒性有機塩素化合物を厚生省のガイドラインにそった低温の処理温度において、触媒層で前駆体からのダイオキシン類の生成を抑制しつつ、既に排ガス中に存在するダイオキシン類を分解除去して、出口ガス中のダイオキシン類濃度が国際毒性等価換算濃度で0.5ng/Nm以下、望ましくは世界的な目標値である0.1ng/Nm以下を長期に亘り達成し得る触媒とその製造方法、及び、排ガス処理方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記問題を解決し、前記目的を達成する為に研究を重ねた結果、特定の担体に特定の活性成分を特定量担持させることによって目的を達し得ることを見いだして本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の第1の実施態様は、触媒第1成分として、Pt、Pd、Irからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化物が、シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物及びアルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類に担持され、球状またはペレット状または押し出し状または板状または円筒状または格子状または一体構造を有する支持体からなる担体基材に付着されて、触媒第1成分の触媒成分濃度が、完成触媒の触媒容積1リットル当たり0.1〜10g担持させてなるダイオキシン類を含有する排ガスの処理用触媒を要旨とし、第2の実施態様は触媒第1成分としてPt、Pd、Irからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化物と触媒第2成分としてAu、Ag、Cu、Se、Teからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化物とがシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物及びアルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類に担持され、球状またはペレット状または押し出し状または板状または円筒状または格子状または一体構造を有する支持体からなる担体基材に付着されて、触媒第1成分が触媒容積1リットル当たり0.1〜10g、触媒第2成分が触媒1リットル当たり0.01〜5g、かつ、触媒第1成分に対する触媒第2成分の担持重量比が1以下の範囲で担持させてなるダイオキシン類を含有する排ガスの処理用触媒を要旨とし、次いで第3の実施態様はシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類の粉体をかきまぜ混合している中に、請求項1に記載の触媒第1成分、又は、前記の触媒第1成分及び前記の触媒第2成分の出発原料の均一混合溶液又は均一分散液を噴霧又は滴下して触媒成分を担持させた後、スラリー化して担体基材上に付着させるダイオキシン類を含有する排ガスの処理用触媒の製造方法を要旨とし、又第4の実施態様はシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類の粉体をスラリーとし、該スラリーを担体基材の表面に被覆し、乾燥・焼成して付着を完成させた後、請求項1に記載の触媒第1成分、又は、前記の触媒第1成分及び前記の触媒第2成分の出発原料の溶液に、順次又は同時に担体基材を浸漬、吸液、又は、イオン交換し、乾燥・焼成して触媒成分を担持させるダイオキシン類を含有する排ガスの処理用触媒の製造方法を要旨とし、さらに第5の実施態様は触媒成分としてPt、Pd、Irからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化物がシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物及びアルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類に担持され担体基材に付着させてなる触媒にHClを含みダイオキシン類の濃度が国際毒性等価換算濃度で10ng/Nm以下である排ガスを150℃から280℃の処理温度範囲で接触させ該排ガス中に共存するダイオキシン類前駆体から新たなダイオキシン類の生成を抑制しつつ排ガス中に含まれるダイオキシン類を酸化分解除去する排ガスの処理方法を要旨とし、又第6の実施態様は触媒第1成分としてPt、Pd、Irからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化物と触媒第2成分としてAu、Ag、Cu、Se、Teからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化物がシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物及びアルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種に担持され担体基材に付着させてなる触媒にHClを含みダイオキシン類の濃度が国際毒性等価換算濃度で10ng/Nm以下である排ガスを150℃から280℃の処理温度範囲で接触させ該排ガス中に共存するダイオキシン類前駆体から新たなダイオキシン類の生成を抑制しつつ排ガス中に含まれるダイオキシン類を酸化分解除去する排ガスの処理方法を要旨とするものである。
【0012】
本発明における触媒は、表面被覆成分と、触媒成分とから構成され、表面被覆成分としては、シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトである。
【0013】
触媒の担体基材は、球状、ペレット状、押し出し状、板状、円筒状、格子状の他、一体構造を有する支持体、フィルター状などの任意の形状を使用し得るが、焼却炉のような排ガス中にダストが多く含まれる場合は、一体構造を有する支持体やフィルターを用いることが好ましい。
【0014】
触媒成分としては、触媒第1成分が、Pt、Pd、Irの元素又はその酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類を用い、触媒第2成分が、Au、Ag、Cu、Se、Teの元素又はその酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類を担持した二成分触媒である。又、特定な表面被覆成分上にPt、Pd、Irの元素又はその酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類を担持してなる触媒でもこれらの特性を有するものである。
【0015】
触媒成分を一体構造を有する支持体などの担体基材に付着させる場合、その触媒第1成分の触媒成分濃度は、完成触媒の容量1リットル当たり0.1〜10gであり、触媒第2成分の触媒成分濃度は、完成触媒1リットル当たり0.01〜5gであり、触媒第1成分に対する触媒第2成分の重量比は、1以下である。又、バグフィルター用濾材表面上に当該触媒を被覆する場合、触媒成分、触媒成分濃度は、それぞれ触媒第1成分がPt、Pd、Irの元素又はその酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類で完成バグフィルター用触媒付濾材重量当たり0.05〜5重量%であり、触媒第2成分がAu、Ag、Cu、Se、Teの元素又はその酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類で完成バグフィルター用触媒付濾材の重量当たり0.01〜1重量%であり、触媒第1成分に対する触媒第2成分の重量比は、1以下である。触媒第1成分だけによる触媒の触媒成分濃度範囲は、一体構造を有する支持体などの担体基材に付着する場合、触媒成分濃度は、完成触媒の容量1リットル当たり0.1〜10gであり、バグフィルター用濾材表面上へ当該触媒を被覆する場合、触媒成分濃度は、0.05〜5重量%である。
【0016】
本発明に係る触媒は、(イ)シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類の粉体をかきまぜ混合している中に触媒第1成分及び触媒第2成分の出発原料の均一混合溶液又は均一分散液を噴霧、又は、滴下した後、50〜200℃で乾燥し、200〜600℃の温度で焼成して触媒成分を担持する方法、(ロ)シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類の粉体をスラリー化し、該スラリーを一体構造を有する支持体やバグフィルター用濾材などの担体基材の表面に被覆し、100〜200℃で乾燥した後、200〜600℃の温度で焼成して付着を完成した後、触媒第1成分、触媒第2成分の出発原料の溶液に順次、又は触媒第1成分、触媒第2成分の出発原料の均一混合溶液に該担体基材を室温から98℃の範囲の温度で浸漬、又は、吸液、又は、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライト粉体を被覆した担体基材には元素をイオン交換で担持し、室温から200℃の範囲で乾燥した後、200〜600℃の温度で焼成して触媒成分の担持を完成する方法、(ハ)触媒第1成分及び触媒第2成分の出発原料の均一混合溶液又は均一分散液にシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類を浸漬あるいは混合し、ろ過洗浄した後、スラリー化し一体構造を有する支持体やバグフィルター用濾材などの担体基材上に被覆し、50〜200℃で乾燥し、200〜600℃の温度で焼成して触媒成分を担持する方法。触媒第1成分、及び、触媒第2成分の出発原料の均一混合溶液に、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトを浸漬し、液中で触媒成分をイオン交換で担持した後、ろ過洗浄後スラリー化して一体構造を有する支持体やバグフィルター用濾材などの担体基材上に被覆し、50〜200℃で乾燥した後、200〜600℃の温度で焼成して触媒とする方法、などによって製造することができる。
【0017】
一体構造を有する支持体又はバグフィルター用濾材などの担体基材に該触媒を被覆する方法の一例としては、シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類の粉体に触媒第1成分、触媒第2成分を担持した触媒スラリーを担体基材に被覆する方法などがあり、その被覆法をさらに詳しく述べるとまず、それらの粉体触媒を純水と酸とをボールミルに導入し混合物の粒子径が、0.1〜10μmまで粉砕し、スラリーとする。ここで用いる酸は、一般的な鉱酸や有機酸でよく、とくに酢酸が好ましく、シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物及びゼオライトからなる粉体触媒の少なくとも1種類の被覆層固体成分1kg当たり20〜100mlであることができる。生成したスラリーは、純水を加え所定の比重、たとえば、1.20〜1.60g/mlを有するスラリーとする。その後、担体基材をそのスラリー中に5〜60秒間沈め、取り出した後、余分のスラリーを空気流などで取り除き、100〜200℃で乾燥した後、200〜600℃の温度で焼成して被覆が完成する。被覆完成後の担体基材1リットル当たり付着される量は、担体基材のセル数、構造によって異なるが30〜160gである。
【0018】
本発明の触媒は無電解めっき法によっても製造することができる。
【0019】
無電解めっき法による触媒の製造方法としては、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトを用いて前述と同様な方法でスラリーを作り、これを一体構造を有する支持体上に被覆し、乾燥焼成して表面被覆成分の付着を完成した後、Pt、Pd、Irからなる群から選ばれた少なくとも1種類の触媒第1成分の無電解めっき液に、30〜80℃で30時間程度浸漬保持し所定量の触媒第1成分を析出させ、水洗乾燥して完成する。無電解めっき法による二成分触媒の製法は、同様に表面被覆成分を付着した一体構造を有する支持体をAu、Agからなる群から選ばれた少なくとも1種類の触媒成分の無電解めっき液中に浸漬保持し、所定量の触媒第2成分を析出させた後、洗浄乾燥し、つぎに、触媒第1成分の無電解めっき液中に再度浸漬保持して所定量の触媒第1成分を析出させ、水洗洗浄して完成する。
【0020】
本発明の触媒を使用する排ガスの処理方法としては、処理温度が実用上きわめて重要な因子であって、処理温度は、150〜280℃である。バグフィルター用濾材上に付着して処理する場合、その濾材に用いられる素材の限界温度もあるので150〜230℃で処理することが好ましい。
【0021】
処理ガスの酸素濃度は、1容量%以上であればよく、一体構造を有する支持体に担持した触媒、及び、バグフィルター用触媒付濾材の充填量は、通過するガス量によって処理温度下で出口ガス中のダイオキシン類濃度が国際毒性等価換算濃度で0.5ng/Nm以下、世界的に望まれている目標値である0.1ng/Nm以下を維持するような空間速度(SV)及び線速度で使用すればよい。使用する反応器としてはとくに限定されない。
【0022】
【作用】
本発明における排ガス中の除去対象物であるダイオキシン類の存在量としては、ng/Nm単位でありダイオキシン類の前駆体となる有機塩素化合物類、有機化合物類などの存在量は、μg/Nm単位でいずれも極めて微量であることを特徴として挙げられ、濃度があまりにも微量なので反応機構の詳細は、未だ明らかになっていない。触媒表面上では完全酸化反応、酸化的脱水素反応、脱塩素反応、異性化反応、不均化反応などのさまざまな反応が複雑に絡み合っていることが予想される。
【0023】
たとえば、完全酸化反応では、ダイオキシン類は、水と二酸化炭素と塩化水素とに分解し、脱塩素反応の一例では、2、4、5トリクロロフェノールやそのアルカリ塩の二分子からダイオキシン類が縮重合して生成することが報告されている。
【0024】
除去法としては、完全酸化分解除去がもっとも好ましいが、脱塩素反応により塩素がダイオキシン類骨格から抜けたり、芳香族環などが切れて毒性の低いないし毒性のない分子へ部分酸化されることでもよい。
【0025】
従来の触媒、とくに、V、W、Ceなどの酸化物を含む触媒では、貴金属触媒に較べてHClが含まれる排ガス中では塩化物になりやすく、ダイオキシン類のような比較的分子量が大きく、沸点の高い物質に対して、低温での酸化活性、脱塩素活性など分解活性が乏しく、異性化活性、重合活性が生じやすい欠点がある。具体的な一例として後述する表3、及び、表6に示す都市ゴミ焼却炉排ガスの酸化分解除去試験における触媒層の入口ガス、出口ガスの測定結果がある。出口ガス中のダイオキシン類のうちPCDDsの六塩素化物以上の高塩素化物、及び、PCDFsが逆に増加し、前駆体の塩素化や重合反応などで元来ダイオキシン類でない化合物から毒性の強いダイオキシン類が生成されていることが明らかである。
【0026】
図1に従来の触媒と本発明の触媒を市販のコーディライトハニカムに付着した触媒での都市ゴミ焼却炉排ガスの酸化分解除去試験を行った場合の入口ガス中のダイオキシン類濃度(横軸)と、入口ダイオキシン類濃度に対する出口ダイオキシン類濃度の比(縦軸)の関係を示す。従来技術による触媒では、比較的低いダイオキシン類濃度を含む排ガスの酸化分解除去は不十分であり、ダイオキシン類濃度レベルによっては触媒層でダイオキシン類の増加が見られることがわかる。すなわち、触媒の特性として低温になっても元来のダイオキシン類分解反応は進め、前駆体からダイオキシン類を生成する反応は進めない(抑制する)性質、すなわち、低温高分解活性、及び、当該排ガス中に含まれるダイオキシン類の前駆体からダイオキシン類を生成する特性をできるだけ示さない選択性が必要である。この選択性は、とくにダイオキシン類濃度を低濃度まで下げれば下げるほど重要になり、高浄化率を要求する場合必要な特性である。
【0027】
本発明における特定の表面被覆成分を使用した触媒第1成分単独触媒、又は、それに触媒第2成分を添加して二成分触媒とした触媒は、それらの必要な特性をもつものであり、一例としてこれらの触媒を市販のコーディライトハニカムに付着した触媒の例を後述する実施例2と表4に示すが、排ガス中のダイオキシン類は、PCDDs、PCDFsともにほぼ反応物の構造に関係なく除去しており、その結果、低温で優れた酸化分解活性を示していることがわかる。
【0028】
一体構造を有する支持体は、ハニカム構造体、及び、三次元網状構造である。これらは機械的、物理的強度に強いコーディライト(2SiO・2Al・5MgO)、ムライト(2SiO・3Al)、シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物(1000℃で3時間以上焼成した粉体のハニカム押出品)、α−アルミナ、アルミナチタネート、スポジュメン、ケイ酸マグネシウムなどのセラミックスや活性炭、カーボングラファイト製のハニカム、ホーム体、又は、鉄基合金、ニッケル基合金、クロム基合金、銅基合金などの耐酸性の金属でできたものである。これらは、それ自体ではほとんど表面積や細孔を持たないので触媒の担持ができない。したがって、それらの表面に大きな表面積を持つ耐酸性表面被覆成分ないし、触媒成分を担持した耐酸性表面被覆成分を付着して使用することが好ましい。又、これらのうち、コーディライトから構成されたハニカム構造体が安価でもっとも好ましい。
【0029】
ハニカム構造体や三次元網状構造体のセル数としては、1平方インチ当たり10セルから400セルが適当である。10セル以下では、1つのセル寸法が大きすぎ処理ガス中の反応物の接触が悪く、反応不十分のまま出てしまう。400セルを超えると粉塵による貫通孔の閉鎖がおきやすい。焼却炉排ガスのように粉塵の比較的多い排ガスには実用上100以下のセル数の一体構造を有する支持体を使用するものである。バグフィルター用濾材の素材は、とくに限定されるものではなく、ガラス系繊維、テフロン系フェルト、ポリイミド系繊維などの一般的に市販されている素材が好ましい。
【0030】
シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物は、酸化物に換算してシリカ(SiO) が4〜20重量%、ボリア(B)が3〜10重量%、残りがアルミナ( Al)である(いずれもSiO+B+Al=100重量%に対して)範囲が好ましく、シリカ及びボリア、アルミナを単に混合したものではなく、これらが所謂、三元系複合酸化物を形成することにより、その特異な物性を発現するものと認めることができるものである。
【0031】
アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトは、比較的耐酸性のあるZSM−5、モルデナイトや超安定Y型(USY)ゼオライト、とくにアルミナに対するシリカのモル比が50以上の超安定Y型ゼオライトが好ましい。超安定Y型ゼオライトは、ゼオライトを酸処理してAlを溶出し安定化したY型ゼオライトで二元系の複合酸化物を形成することにより、好ましい特性を発現するものである。該ゼオライトは、合成してもよく、市販のものを使用してもよい。またそれらのゼオライトに遷移金属を置換したメタシリケートでもよい。
【0032】
シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトは、構成する各単独酸化物には見られない顕著な酸性を示す所謂固体酸であって、又、BET比表面積として300m/g以上の大きな表面積を有する。シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトは、あらかじめ700〜1200℃で1〜12時間、好ましくは700〜1000℃で3時間大気中で焼成して一層耐酸性を向上させてから使うことが好ましい。
【0033】
シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物は、たとえば、硫酸アルミニウム水溶液とアルミン酸ナトリウム水溶液との加水分解により生成するアルミナ水和物スラリーにケイ酸ナトリウム水溶液を添加して得られるアルミナ−シリカ水和物スラリーをろ過、洗浄して得られるアルミナ−シリカ水和物ケーキに、ボリアとして所定量の存在量になるような範囲のオルトホウ酸水溶液を添加して十分に混合し、得られたアルミナ−シリカ−ホウ素混合水和物を噴霧乾燥した後、600〜800℃で焼成した後、平均粒径25μm程度に粉砕して得られる。このままでも使用できるが、前記アルミナ−シリカ−ホウ素混合水和物を加温ジャケット付きニーダー中で加熱捏和し、所望の形状のダイスを有する成型機により押出成型した後、80〜120℃で乾燥し、600〜1100℃で焼成した後に粉体に粉砕して使用する。
【0034】
アルミナに対するシリカのモル比が30以上のモルデナイト超安定型Y型ゼオライトなどを調製するには、まずSi源としては、コロイド状シリカ、水ガラス、四塩化ケイ素、シリカゲルなど無機性のケイ素化合物、及び、テトラエチルシリケートなど有機性ケイ素化合物などから選ぶことができる。しかして、これらの原料中には、微量の不純物や混入物があるものもあるが、得られる物性に大きく影響を与えるものでない限り問題とならない。モルデナイトの製法は、たとえば、ケイ酸ナトリウムと純水との混合液に少量のベーマイト質のアルミナ粉末を加え、そこへ希硫酸を加え十分にかきまぜ混合し、テトラエチルアンモニウムブロマイド(TEABr)の水溶液を加え、さらに、かきまぜ混合してオートクレーブ中で170℃で約85時間保持して合成する。その後、ろ過し、合成されたゼオライトを洗浄し、120℃で一晩乾燥して製造することができる。アルミナに対するシリカのモル比は、ケイ酸ナトリウムとアルミナの使用量によって調整する。又、超安定Y型ゼオライトの製法は、たとえば、アルミン酸ナトリウムのカ性ソーダ水溶液にケイ酸ナトリウムを加え熟成を3日間行っておき、この中にケイ酸ナトリウムを加えて混合し、この混合液に再びアルミン酸ナトリウムのカ性ソーダ水溶液を加え、さらに混合した後、50%の濃硫酸を滴下して十分にかきまぜてオートクレーブ中で150℃で24時間加熱かきまぜ保持してゼオライトを合成し、ろ過後、洗浄して120℃で乾燥する。得られたゼオライトを1規定の塩酸水溶液中で80時間リフラックスしてアルミナを溶出し、再度、ろ過・洗浄して製造することができる。アルミナに対するシリカのモル比は、ケイ酸ナトリウムとアルミン酸ナトリウムの使用量によって調整する。
【0035】
触媒第1成分の出発原料は、Pt、Pd、Irの元素粒子、酸化物、水酸化物のほか、Pt塩としては、たとえば、塩化白金酸、塩化白金酸アルカリ塩、塩化白金酸アンモニウム、アンミン白金塩化物が用いられ、Pd塩としては、たとえば、硝酸パラジウム、塩化パラジウム、塩化パラジウム酸、塩化パラジウム酸アルカリ、塩化パラジウム酸アンモニウム、アンミンパラジウム塩化物が用いられ、Ir塩としては、たとえば、塩化イリジウム酸、イリジウム酸アルカリ、イリジウム酸アンモニウム、塩化アンミンイリジウム塩化物を用いる。触媒第2成分の出発原料としては、Au、Ag、Cu、Fe、Sb、Se、Te、Taの元素の粒子、酸化物、水酸化物のほか、Au塩としては、たとえば、塩化金酸、塩化金酸アルカリ、シアン金カリなどを用い、Ag塩としては、たとえば、硝酸銀、フッ化銀、シアン銀、過塩素酸銀などを用い、Cu塩としては、たとえば、硝酸銅、塩化銅、硫酸銅などを用い、Fe塩としては、たとえば、硝酸鉄、ハロゲン化鉄、硫酸鉄などを用い、Sb塩は、たとえばハロゲン化アンチモンを、Se塩は、たとえば酸化セレン、ハロゲン化セレンを、Te塩は、たとえばテルル酸、ハロゲン化テルルを用い、Ta塩は、たとえばタンタル酸アルカリを用いる。又、これらの出発原料として、それらのresinateやresinoidと総称される有機塩をテレピン油などの有機溶剤に溶かして使用することもできる。触媒第1成分の触媒成分濃度が前記範囲よりも低いと低温活性がなくなり、高いと経済的に不利となり、触媒第2成分の触媒成分濃度が前記範囲より低いと選択性が低くなり、高いと分解活性が低くなるものである。
【0036】
触媒第1成分を担持した触媒は、還元処理を行って使用してもよく、還元処理は、湿式還元法と乾式還元法とがあり、湿式還元法では、10〜95℃でのホルマリン、ヒドラジン、シュウ酸、ナトリウムボロハイドライト(SBH)の水溶液などの一般的に用いられる還元法でよく、乾式還元法は、水素ガス、一酸化炭素などの還元性ガスやそれらの窒素希釈ガスを使用して150〜600℃、好ましくは、200〜500℃で行う。又、還元処理により元素を固定した後、水洗により可溶性残留不純物を除去することは低温活性向上に好ましい。
【0037】
この処理ガス系では、反応物が極微量であるために反応物の触媒表面への拡散、吸着過程が重要である。したがって、ガスと表面との接触面に凹凸を付け乱流を起こさせ境膜を破る工夫が有効になる。そこで表面の被覆層に0.01〜0.5mmの大きさの粒状、針状物質を付着層固定分当たり1〜20重量%添加する。具体的には、シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、ゼオライト、チタニア、ジルコニア、シリカ、α−アルミナ、活性炭、カーボングラファイトなどの粒状、粉砕状のもの、針状物質としては、チタン酸アルミニウム、チタン酸カリウム、SiCなどのウイスカー、ガラス繊維、アルミナ繊維、アルミナ・シリカ繊維、活性炭繊維、カーボングラファイト繊維などである。これらの耐酸性繊維状物質の添加は、被覆層の密着性を増し、とくに、フィルターに触媒成分を塗布して用いる際に有利である。
【0038】
粒状物質や針状物質の添加スラリーを用いる際は、スラリー製造後、被覆層乾燥固定分当たり1〜20重量%添加し、かきまぜ機で均一に混合して用いる。これらの粒状物質や針状物質自身を予め前記したと同様の方法で触媒化して用いることもできる。
【0039】
本発明の処理方法において、処理温度は前記のようであるが排ガス処理温度の上限を280℃とすることによって、厚生省のガイドラインで操業し得、150℃未満では、除去効果が低いことに加え、排ガス中に共存する水蒸気やHCl、SOxの吸着による除去対象物に対する吸着阻害が大きくなるので好ましくないものである。
【0040】
又、触媒の充填量のサイズは、設置する場所を考慮して断面や長さを決めることが可能であり、又、当然、本処理方法を利用した設備は、本発明の触媒で脱硝も可能であり単独で用いることができるが、該排ガス処理に脱硝装置を併用する場合、処理ガス流に対し脱硝触媒層の後段に設置することが都合がよい。
【0041】
使用する反応器の形式は、前記のように限定されないが、通常の固定床、移動床などの反応器を適用することができる。なお、焼却炉などの排ガス処理の場合、排ガス中にはダスト分が多く、目詰まりの恐れが大きいので、ダスト量に応じて目開きを容易に加減することができるハニカム形状の触媒を用いた反応器の使用が好ましい。
【0042】
このようにして、本発明の触媒は、▲1▼分解反応がHClの被毒を受け難く低温で高活性が保持できる。▲2▼ダイオキシン類の前駆体が共存するガス中で前駆体からダイオキシン類の生成反応を抑制し、元来存在するダイオキシン類などを分解する選択活性が強く、とくに処理ガス中のダイオキシン類濃度が国際毒性等価換算濃度で1ng/Nm以下の比較的低い濃度レベルの場合に、ダイオキシン類の除去率が高い。▲3▼共存するSOxをSOにする酸化活性、及び、NH類をNOxにする酸化活性も抑制される。▲4▼長期の実用的寿命を有するなどの利点を有するものである。
【0043】
【実施例】
次に、本発明の実施例を述べる。
【0044】
図1は、処理ガス中の入口ダイオキシン類濃度と各触媒の浄化能の比較を示す図、図2は、実験装置の概略図、図3は、ハニカム形状体の触媒充填ユニットの構造を示す斜視図、図4は、触媒反応塔の一例を示す外形図、図5は、都市ゴミ焼却設備に付設した例を示す排ガス処理フロー図、図6は、長期寿命試験を行った結果を示す図である。
実施例 1
酸化物に換算してシリカが10重量%、ボリアが5重量%、残りがアルミナである平均粒径が15μmのシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物粉末270gを混合かきまぜている中に、所定濃度のPt量を含む塩化白金酸(HPtCl)と所定濃度のAu量を含む塩化金酸(HAuCl)の混合水溶液100mlを滴下し、110℃で12時間乾燥し、500℃で3時間大気中で焼成し、2. 5重量%Pt−0.83重量%Auのシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物の粉末触媒を製造した。この触媒280g、純水420ml、酢酸10mlをボールミル中で6時間粉砕し、平均粒径5μmとし、さらに少量の純水を生成スラリーに加えて比重1.32g/mlとし、この中に30cpiのセル数の市販のコーディライトハニカム32mm×32mmの断面で長さ300mm、容量307mlを10秒間漬け、取出して余分なスラリーを空気流で取除き、100℃で12時間電気乾燥器中で乾燥し、500℃で1時間大気中で焼成して固形分の付着量が60g/lでPtが1.5g/触媒1リットル、Auが0.5g/触媒1リットルを担持したハニカム触媒1−1を得た。
【0045】
得られた触媒1−1を使用して、下記する表1に示す条件下で、都市ゴミ焼却炉排ガス中のポリ塩化ジベンゾダイオキシン類(PCDDs)とポリ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs)の酸化分解除去試験を行った。
【0046】
【表1】
Figure 0003649252
【0047】
その結果を表2、及び、表4に示す。
実施例 2
実施例1と同様に処理して、セル数30cpiのコーディライトハニカム基材に、Ptは塩化白金酸(HPtCl)を用い、触媒第2成分のAgは硝酸銀(AgNO)を用いて、PtとAgの二成分を担持したシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物(シリカ10%、ボリア5%、残りアルミナ)を付着してPtが1.5g/触媒1リットルとAgが0.5g/触媒1リットルを担持してなるハニカム触媒1−2を得た。得られた触媒1−2について、実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表2に示す。
実施例 3
実施例1と同様に処理して、セル数30cpiのコーディライトハニカム基材に、Ptは塩化白金酸(HPtCl)を用い、触媒第2成分のTeはテルル酸(HTeO)を用いて、PtとTeの二成分を担持したシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物(シリカ10%、ボリア5%、残りアルミナ)を付着してPtが1.5g/触媒1リットルとTeが0.5g/触媒1リットルを担持してなるハニカム触媒1−3を得た。得られた触媒1−3について、実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表2に示す。
実施例 4
実施例1と同様に処理して、セル数30cpiのコーディライトハニカム基材に、Ptだけを担持したシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物(シリカ10%、ボリア5%、残りアルミナ)を付着してPtが2.0g/触媒1リットルを担持してなるハニカム触媒1−4を得た。得られた触媒1−4について、実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表2、及び、表4に示す。
実施例 5
実施例1と同様に処理して、セル数30cpiのコーディライトハニカム基材に、PtとAuの二成分を担持した市販のUSYゼオライト(シリカ/アルミナモル比80、800℃で3時間焼成品)を付着してPtが1.5g/触媒1リットルとAuが0.5g/触媒1リットルを担持してなるハニカム触媒1−5を得た。得られた触媒1−5について、実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表2に示す。
実施例 6
実施例1と同様に処理して、セル数30cpiのコーディライトハニカム基材に、Ptが1.5g/触媒1リットルとAuが0.5g/触媒1リットルを担持した市販のUSYゼオライト(シリカ/アルミナモル比80、800℃で3時間焼成品))を無電解めっき法で担持してなるハニカム触媒1−6を得た。得られた触媒1−6について、実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表2に示す。
実施例 7
実施例1と類似の方法で処理して、セル数30cpiのコーディライトハニカム基材に、Pdを硝酸パラジウム(Pd(NO)と、Agは硝酸銀( AgNO)を使用して、Pdを8.33重量%、Agが1.67重量%を担持したシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物を造り、この触媒を用い実施例1と同様にしてスラリーを造り、これを付着してなるPdが5g/触媒1リットルとAgが1g/触媒1リットルを担持したハニカム触媒2−1を得た。この触媒2−1を使用して、実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行い、その結果を表2、及び、表4に示す。
実施例 8
実施例7と同様に処理して、セル数30cpiのコーディライトハニカム基材に、Pdを硝酸パラジウム(Pd(NO)と触媒第2成分のAuは塩化金酸(HAuCl)を使用して、PdとAuの二成分を担持したシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物(シリカ10%、ボリア5%、残りアルミナ)を付着してPdを5.0g/触媒1リットルとAuが1.0g/触媒1リットルを担持してなるハニカム触媒2−2を得た。得られた触媒2−2について、実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表2に示す。
実施例 9
実施例7と同様に処理して、セル数30cpiのコーディライトハニカム基材に、Pdを硝酸パラジウム(Pd(NO)と触媒第2成分のTeはテルル酸(HTeO)を使用して、PdとTeの二成分を担持したシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物(シリカ10%、ボリア5%、残りアルミナ)を付着してPdを5.0g/触媒1リットルとTeが1. 0g/触媒1リットルを担持してなるハニカム触媒2−3を得た。得られた触媒2−3について、実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表2に示す。
実施例 10
実施例7と同様に処理して、セル数30cpiのコーディライトハニカム基材に、硝酸パラジウムPd(NOを用いて、Pdを担持したシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物(シリカ10%、ボリア5%、残りアルミナ)を付着してなるPdを7.0g/触媒1リットルを担持したハニカム触媒2−4を得た。得られた触媒2−4について、実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表2に示す。
実施例 11
実施例1と同様に処理して、セル数30cpiのコーディライトハニカム基材に、Irを塩化イリジウム(IrCl)とAuは塩化金酸(HAuCl) を使用し、IrとAu二成分を担持したシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物(シリカ10%、ボリア5%、残りアルミナ)を付着してIrを3.0g/触媒1リットルとAuが1.0g/触媒1リットルを担持してなるハニカム触媒3−1を得た。得られた触媒3−1について、実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表2に示す。
実施例 12
実施例1と同様に処理して、セル数30cpiのコーディライトハニカム基材に、Irを塩化イリジウム(IrCl)とAgは硝酸銀(AgNO)を使用し、IrとAg二成分を担持したシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物(シリカ10%、ボリア5%、残りアルミナ)を付着してIrを3.0g/触媒1リットルとAuが1.0g/触媒1リットルを担持してなるハニカム触媒3−2を得た。得られた触媒3−2について、実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表2に示す。
実施例 13
実施例1と同様に処理して、PtとAuを含むシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物スラリーをバグフィルター用濾材の表面に薄く付着させて100℃で乾燥し、200℃で焼成してなるバグフィルター用触媒付濾材試料を得た。得られた試料について実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、おおむね実施例1と同様な結果が得られた。
実施例14
実施例1のPtが1.5g/触媒1リットル、Auが0.5g/触媒1リットル担持されたハニカム触媒サンプルNo.1−1の触媒を用いて表1に示した排ガス試験条件で触媒層入口ガス温度を220℃に下げて酸化分解処理試験を行って、その結果を表5に示した。
実施例 15
実施例1のPtが1.5g/触媒1リットル、Auが0.5g/触媒1リットル担持されたハニカム触媒サンプルNo.1−1の触媒を用いて表1に示した排ガス試験条件で触媒層入口ガス温度を220℃で、SV=3,000hr−1で長期寿命試験を行って、その結果を図6に示した。
比較例 1
TiO粉体とV塩とW塩の溶液を混練し、バインダーを混合し、セル数36cpi(穴径3.5mm相当)のハニカム状に押し出して焼成し、VとWOとしたV−WO−TiOの市販脱硝ハニカム触媒4を用いて実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表3、及び、表6に示す。
比較例 2
比較例1で得た触媒4にPtを2g/触媒1リットルを担持したハニカム触媒5を得た。得られた触媒5について実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表3、及び、表6に示す。
比較例 3
比較例2で得た触媒5と同じくPtを2g/触媒1リットルを担持した脱硝ハニカム触媒6を用いアンモニアガスを添加し(NH/NOx=0.8モル以上) 、脱硝と同時にダイオキシン類を酸化分解除去すべく実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表3、及び、表6に示す。なお、脱硝率は、81.5%であった。
比較例 4
比較例1で得た脱硝触媒4にPdを5g/触媒1リットルを担持したハニカム触媒7を得た。得られた触媒7について実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表3に示す。
比較例 5
市販のチタニアハニカム担体、セル数36cpi(穴径4mm相当)にCeを4g/触媒1リットルを担持したハニカム触媒8を得た。得られた触媒8について実施例1と同様にして酸化分解除去試験を行って、その結果を表3に示す。
比較例 6
36cpiのセル目の市販のチタニアを被覆したムライト積層型ハニカムに、Ptを2.5g/触媒1リットルを担持したハニカム触媒9を得た。得られた触媒9について酸化分解除去試験を行って、その結果を表3に示す。
【0048】
【表2】
ハニカムはセル数30セル/平方インチのコーディライト。
【0049】
処理ガス中の入口ダイオキシン類濃度は国際毒性等価濃度で10ng/Nm以下での結果。
【0050】
触媒層入口ガス温度:250℃、空間速度(hr−1):3,000。
Figure 0003649252
【0051】
【表3】
Figure 0003649252
【0052】
【表4】
Figure 0003649252
【表5】
ダイオキシン類濃度測定結果
Figure 0003649252
【0053】
【表6】
Figure 0003649252
【0054】
上記した各表から分る通り従来の技術では、最近の全連炉の排ガスのようにダイオキシン類濃度が比較的低い場合にはかえって出口ガスの方が入口ガスよりダイオキシン類濃度が高く触媒装置を設置することが逆効果ないしは効果が余りないことが明らかである。一方、それに較べ本発明による触媒を市販の1平方インチ当たり30セルのコーディライトハニカム構造体に付着した場合には、表4に示したように排ガス中に含まれる元来存在するダイオキシン類の除去能を低下させず、含まれるダイオキシン類前駆体からダイオキシン類を生成することを抑制し、触媒層の出口排ガス中のダイオキシン類濃度を非常に低減でき得て、出口ガス中のダイオキシン類濃度が国際毒性等価換算濃度で0.5ng/Nm以下、世界的に望まれている目標値である0.1ng/Nm以下を長期に達成していることがわかる。
【0055】
【発明の効果】
本発明は、特定担体に特定活性成分を特定量担持させたので、排ガスに含まれるポリ塩化ジベンゾ・パラ・ダイオキシン類、及び、ポリ塩化ジベンゾフラン類を、効果的に除去し得たものであって、280℃以下の低温で該排ガス中に国際毒性等価換算濃度で10ng/Nm以下存在するダイオキシン類を厚生省のガイドラインにそった低温の処理温度で、設置する触媒によって前駆体からのダイオキシン類の生成を抑制しつつ、元来存在するダイオキシン類を酸化分解除去し、出口ガス中のダイオキシン類濃度が国際毒性等価換算濃度で0.5ng/Nm以下、望ましくは世界的な目標値である0.1ng/Nm以下を得るための長寿命の一体構造を有する支持体たとえばハニカム構造体、及び、フィルター上に付着して触媒濾過材として使用し得る酸化分解触媒、一体構造を有する支持体を用いた触媒の製造方法、及び、一体構造を有する支持体及びバグフィルター用濾材の少なくとも1種類に触媒を付着して使用する使用方法を提供し得、他の除去方法に較べて除去率が高く、低出口ダイオキシン類濃度が達成し得、反応器を比較的小型にし得、新設設備はもとより既設の設備にも設置することが可能であり、ランニングコストや設備コストを低減することができるなど顕著な効果が認められる。
【0056】
なお、本発明は、塩素系のダイオキシン類酸化分解除去ばかりでなく、近時問題になりつつある排ガス中のポリ臭素化ジベンゾ・パラ・ダイオキシン類(PBDDs)やポリ臭素化ベンゾフラン類(PBDFs)の酸化除去はもとより、ポリ塩化ビフェニル(PCB)類の燃焼排ガスやトリクロロエチレン、トリクロロエタン、ジクロロメタン、クロロフェノール類、ハロゲン化炭化水素類、臭化メチルなどの有機ハロゲン化合物などを含む排ガスに対しても有効な酸化分解触媒、その製造方法、及び、処理方法として適用し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】処理ガス中の入口ダイオキシン類濃度と各触媒の浄化能の比較を示す図である。
【図2】実験装置の概略図である。
【図3】ハニカム形状体の触媒充填ユニットの構造を示す斜視図である。
【図4】触媒反応塔の一例を示す外形図である。
【図5】都市ゴミ焼却設備に付設した例を示す排ガス処理フロー図である。
【図6】触媒サンプルNo.1−1を用いて長期の触媒寿命試験を行った結果を示す図で、縦軸はダイオキシン類除去率(%)と出口毒性換算濃度(ng/Nm)であり、横軸は経過時間(hr)を示すものである。
【符号の説明】
1 触媒層
2 反応管
3 電気管状炉
4 触媒
5 焼却炉
6 ボイラー
7 半乾式有害ガス除去装置
8 電気集塵機又はバグフィルター
9 ダイオキシン類触媒除去反応塔
10 誘引送風機
11 煙突

Claims (12)

  1. 触媒第1成分としてPt、Pd、Irからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化物が、シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物及びアルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類に担持され、球状またはペレット状または押し出し状または板状または円筒状または格子状または一体構造を有する支持体からなる担体基材に付着されて、触媒第1成分の触媒成分濃度が、完成触媒の触媒容積1リットル当たり0.1〜10g担持されてなることを特徴とするダイオキシン類を含有する排ガスの処理用触媒。
  2. 触媒第1成分としてPt、Pd、Irからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化物と触媒第2成分としてAu、Ag、Cu、Se、Teからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化物が、シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物及びアルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類に担持され、球状またはペレット状または押し出し状または板状または円筒状または格子状または一体構造を有する支持体からなる担体基材に付着されて、触媒第1成分が触媒容積1リットル当たり0.1〜10g、触媒第2成分が触媒容積1リットル当たり0.01〜5g、かつ、触媒第1成分に対する触媒第2成分担持重量比が1以下の割合で担持されてなることを特徴とするダイオキシン類を含有する排ガスの処理用触媒。
  3. シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類の粉体をかきまぜ混合している中に、請求項1に記載の触媒第1成分、又は、請求項1に記載の触媒第1成分及び請求項2に記載の触媒第2成分の出発原料の均一混合溶液又は均一分散液を噴霧又は滴下して触媒成分を担持させた後、スラリー化して担体基材上に付着することを特徴とするダイオキシン類を含有する排ガスの処理用触媒の製造方法。
  4. シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物、及び、アルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類の粉体をスラリーとし、該スラリーを担体基材の表面に被覆し、乾燥・焼成して付着を完成させた後、請求項1に記載の触媒第1成分、又は、請求項1に記載の触媒第1成分及び請求項2に記載の触媒第2成分の出発原料の溶液に、順次又は同時に担体基材を浸漬、吸液、又は、イオン交換し、乾燥・焼成して触媒成分を担持させることを特徴とするダイオキシン類を含有する排ガスの処理用触媒の製造方法。
  5. 触媒の担体基材がハニカム構造体であり、そのセル数が1平方インチ当たり10〜400個である一体構造を有する支持体、又は三次元網状構造体、あるいはバグフィルター用濾材であることを特徴とする請求項3又は4に記載の排ガスの処理用触媒の製造方法。
  6. 触媒成分濃度がバグフィルター用濾材重量に対して0.05〜5重量%であることを特徴とする請求項5に記載の排ガスの処理用触媒の製造方法。
  7. バグフィルター用濾材重量に対し、触媒第1成分の担持量が0.05〜5重量%及び触媒第2成分の担持量が0.01〜1.0重量%で、触媒第1成分に対する触媒第2成分の重量比が1以下であることを特徴とする請求項5に記載の排ガスの処理用触媒の製造方法。
  8. 触媒成分としてPt、Pd、Irからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化物がシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物及びアルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種類に担持され担体基材上に付着させてなる触媒に、HClを含みダイオキシン類の濃度が国際毒性等価換算濃度で10ng/Nm以下である排ガスを150℃から280℃の処理温度範囲で接触させ該排ガス中に共存するダイオキシン類前駆体から新たなダイオキシン類の生成を抑制しつつ排ガス中に含まれるダイオキシン類を酸化分解除去することを特徴とする排ガスの処理方法。
  9. 触媒第1成分としてPt、Pd、Irからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化物と触媒第2成分としてAu、Ag、Cu、Se、Teからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素又はその酸化物がシリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物及びアルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオライトの少なくとも1種に担持され担体基材上に付着させてなる触媒に、HClを含みダイオキシン類の濃度が国際毒性等価換算濃度で10ng/Nm以下である排ガスを150℃から280℃の処理温度範囲で接触させ該排ガス中に共存するダイオキシン類前駆体から新たなダイオキシン類の生成を抑制しつつ排ガス中に含まれるダイオキシン類を酸化分解除去することを特徴とする排ガスの処理方法。
  10. 触媒の担体基材がハニカム構造体であり、そのセル数が1平方インチ当たり10〜400個である一体構造を有する支持体、又は三次元網状構造体、あるいはバグフィルター用濾材であることを特徴とする請求項8又は9に記載の排ガスの処理方法。
  11. 触媒成分濃度がバグフィルター用濾材重量に対して0.05〜5重量%であることを特徴とする請求項10に記載の排ガスの処理方法。
  12. バグフィルター用濾材重量に対し、触媒第1成分の担持量が0.05〜5重量%及び触媒第2成分の担持量が0.01〜1.0重量%で、触媒第1成分に対する触媒第2成分の重量比が1以下であることを特徴とする請求項10に記載の排ガスの処理方法。
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