JPH07163802A - 晶析方法及び晶析装置 - Google Patents

晶析方法及び晶析装置

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JPH07163802A
JPH07163802A JP6266362A JP26636294A JPH07163802A JP H07163802 A JPH07163802 A JP H07163802A JP 6266362 A JP6266362 A JP 6266362A JP 26636294 A JP26636294 A JP 26636294A JP H07163802 A JPH07163802 A JP H07163802A
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    • B01DSEPARATION
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    • B01D9/0013Crystallisation cooling by heat exchange by indirect heat exchange
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単で容易に大型化でき、高純度の結
晶性物質を大量生産できる晶析方法及び晶析装置を提供
すること。 【構成】 垂直に配置した板の一面側に液体原料を循環
供給して薄膜状に流下させるとともに、当該板の他面側
に結晶の凝固点以下の温度の冷媒を薄膜状に流下させる
ことにより、当該板の一面側に結晶可能な成分の結晶層
を成長させる。次いで、板の他面側に結晶の凝固点以上
の温度の熱媒を薄膜状に流下させることにより結晶を融
解させて回収する。垂直に配置した2枚の板を間隙を介
して並設してユニットを形成し、ユニットの外面に液体
原料を内面に冷媒及び熱媒をそれぞれ薄膜状に流下させ
る。ユニットの複数を間隙を介して並設してブロックを
形成し、またブロックを複数を組み合わせて大容量化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶可能な成分を含有
する液体原料から結晶可能な成分の結晶を析出させて高
純度の結晶性物質を得るための晶析方法及び晶析装置に
関し、特に大量処理に適した晶析方法及び晶析装置に関
し、更に詳しくは、アクリル酸あるいはメタクリル酸の
大量多段精製処理に適した晶析方法および晶析装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば工業的に生産されるアクリル酸に
は、通常不純物として酢酸やプロピオン酸が含まれてい
る。これらの不純物濃度は通常は合計0.1%程度であ
るが、近年の用途の拡大により例えば紙オムツ等に使用
される場合は、不純物濃度がさらに数百から数十ppm
程度の高純度のアクリル酸が必要とされるに至ってい
る。
【0003】結晶性物質中の不純物の除去方法としては
蒸留法が一般的であるが、酢酸やプロピオン酸はアクリ
ル酸と沸点が近接しているため蒸留法によってこれらの
不純物を除去することはきわめて困難である。このよう
な事情から従来においては晶析方法により不純物を除去
することが検討されている。
【0004】代表的な晶析方法には、結晶可能な成分を
含有する液体原料に種結晶を入れ液体中に結晶を懸濁状
態に成長させる方法と、冷却壁面等に結晶を析出しそれ
を成長させる方法とがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前者の方法を実施する
攪拌槽型晶析装置では、大量生産をする場合に伝熱面積
が不足しやすく、またアクリル酸のように付着性の結晶
の場合は、冷却面からの結晶のかきとりが必要であるた
め冷却コイルを設置することが不可能で、なおさら伝熱
面積が不足する問題がある。また、固液分離が必要であ
り、多段の晶析の場合に、装置も操作も煩雑である。
【0006】後者の方法に関しては、例えば、A.S.
Myerson編「Handbook of Indu
strial Crystallization,Bu
tterworth−Heinemann、1993)
や松岡正邦「やさしい実用晶析操作入門、ケミカルエン
ジニアリング、1992.9月号、P76〜83」に記
載があり、冷却面に結晶層を析出成長させる方法は晶析
速度が大きく操作性に優れている利点を有する一方、冷
却面と液体原料との温度差が大きいために結晶に不純物
を取り込みやすく純度が上がらない欠点を有する点、取
り込んだ不純物を除去して結晶の純度を上げるために
は、結晶を部分融解するいわゆる「発汗操作」が有効で
あることが示されている。
【0007】後者の方法を実施するものとして、特公昭
53−41637号があり、管の内面に結晶を析出し成
長させる多段式分別結晶技術が開示されている。しかし
ながら、管内面に結晶を形成する方法では、晶析の進行
に伴って結晶の内径が小さくなっていくので結晶析出面
積(伝熱面積)が減少する欠点を有する。さらに、発汗
及び融解回収操作における結晶融解の際、管内面に付着
していた結晶が管壁側から融解し、結晶の外径が小さく
なって管内面から離れるため、融解の開始とともに結晶
が脱落するという大きな欠点がある。管底部に金網やグ
リッド等の支えを設置することによって結晶の脱落を防
いだとしても、結晶と管壁面との間に空隙が生じるため
伝熱が大きく低下し、結晶の融解にきわめて長時間を要
する。融解した液を加熱し循環供給しても、加熱液体は
結晶と管壁との空隙を流れるため融解時間減少への効果
は小さい。これらの欠点は、管外面に結晶層を形成させ
た場合でも同様である。また、管を利用する方法では、
液体原料及び冷媒や熱媒を多数並設した各管へ均等に供
給し、薄膜を形成させることが容易でない。多数の管を
並設することはかなりのコスト高となるという問題もあ
る。
【0008】また、通常のプレート型熱交換器に類似し
た形態の晶析装置も知られてはいるが、この種の装置
は、通流面が狭くて、凹凸をなしており、しかも流路が
複雑である上、一部が下から上へ液を流す形態の装置で
あるため、液体原料と冷媒や熱媒を満液状態で流さなけ
ればならず、プレートに十分な強度が必要となり、構造
が複雑となる。また、満液状態で流すので、結晶化の速
度が小さくて大量処理が困難であり、不純物の除去能力
も劣る。さらには簡単には大型化できない問題もある。
【0009】本発明は、以上の事情に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、構造が簡単で容易に大型化で
き、高純度の結晶性物質を大量生産できる晶析方法及び
晶析装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の方法は、結晶
可能な成分を含有する液体原料から結晶可能な成分の結
晶を析出させる晶析方法において、垂直に配設される板
の一面側に液体原料を循環供給して薄膜状に流下させる
とともに、当該板の他面側に液体原料の凝固点以下の温
度の冷媒を薄膜状に流下させて当該板の一面側に結晶可
能な成分の結晶の所定量を析出させ、次いで、前記板の
他面側に結晶の凝固点以上の温度の熱媒を薄膜状に流下
させて一面側に析出した結晶を融解して回収する。
【0011】請求項2の方法は、請求項1において、液
体原料を板の一面側に当該板の横幅全面にわたりほぼ均
一な量で供給し、これにより液体原料を板の一面側に均
一な薄膜状に流下させる。
【0012】請求項3の方法は、請求項1又は2におい
て、冷媒に用いた媒体を加熱して熱媒に用いる。
【0013】請求項4の方法は、請求項1から3のいず
れか一において、板の他面側に結晶の凝固点以上の温度
の熱媒を薄膜状に流下させ一面側の結晶を完全に融解し
て回収する前に、これより若干低い温度の熱媒を板の他
面側に薄膜状に流下させて結晶を部分融解して除去した
後、結晶全体を回収する。
【0014】請求項5の方法は、請求項1から4のいず
れか一において、板の他面側に結晶の凝固点上の温度の
熱媒を薄膜状に流下させて結晶を融解するとともに、一
面側にその融液を加熱して循環し結晶を融解する。
【0015】請求項6の方法は、結晶可能な成分を含有
する液体原料から結晶可能な成分の結晶を析出させる晶
析操作を多段にわたり繰返して行う晶析方法において、
垂直に配設される板の上端に傾斜面を形成しその板の一
面側である傾斜面上に、または傾斜面に連続する垂直面
を介して前記傾斜面に液体原料を循環供給して薄膜状に
流下させるとともに、当該板の多面側に液体原料の凝固
点以下の温度の冷媒を薄膜状に流下させ、当該板の一面
側に結晶可能な成分の結晶の諸定量を析出させるN段の
晶析過程で発生する未結晶残留液体(母液)を、前段
(N−1段)の液体原料に添加して使用し、N段の晶析
過程で板の他面側に熱媒を流下させるとともに後段(N
+1段)の液体原料を加熱して一面側に流下させること
により結晶を融解して回収し、回収した液体を後段(N
+1段)の液体原料として使用する。
【0016】請求項7の装置は、結晶可能な成分を含有
する液体原料から結晶可能な成分の結晶を析出させる晶
析装置において、垂直に配設された板と、この板の一面
側に液体原料を循環供給して薄膜状に流下させる原料供
給器と、前記板の他面側に液体原料の凝固点以下の温度
の冷媒を薄膜状に流下させる冷媒供給器と、前記板の他
面側に結晶の凝固点以上の温度の熱媒を薄膜状に流下さ
せる冷媒供給器と、を備えてなる。
【0017】請求項8の装置は、請求項7において、原
料供給器が板の横幅全面にわたり液体原料をほぼ均一に
分散供給する均一分散手段を備え、その均一分散手段を
介して板の一面側に液体原料を供給する。
【0018】請求項9の装置は、請求項8において、板
が平板であるとともにその上端を屈曲して傾斜面を形成
したものであり、原料供給器の均一分散手段を介して上
記板の傾斜面に液体原料を供給するようにする。
【0019】請求項10の装置は、請求項9において、
傾斜面上にさらに分散部材を配設する。
【0020】請求項11の装置は、請求項7から10の
いずれか一において、冷媒供給器が冷媒タンクと冷却器
とからなり、熱媒供給器が熱媒タンクと温度制御可能な
加熱器とからなり、冷媒と熱媒が同一媒体であって冷媒
タンクが熱媒タンクを兼用する。
【0021】請求項12の装置は、結晶可能な成分を含
有する液体原料から結晶可能な成分の結晶を析出させる
晶析装置において、上端を屈曲して傾斜面を形成した2
枚の平板を互いの傾斜面部分が外側になりそれぞれ垂直
にかつ互いに平行に位置するように傾斜面端部を接合し
てなるユニットと、このユニットを形成する2枚の板の
それぞれの傾斜面上に、または傾斜面に連続する垂直面
を介して前記傾斜面に液体原料を循環供給して薄膜状に
流下させる原料供給器と、前記液体原料の供給面の反対
側の面に液体原料の凝固点以下の温度の冷媒を薄膜状に
流下させる冷媒供給器と、前記冷媒供給面側に結晶の凝
固点以上の温度の熱媒を薄膜状に流下させる熱媒供給器
と、を備えてなる。
【0022】請求項13の装置は、請求項12におい
て、2枚の平板の間に、平板の平面度を確保するため
に、垂直に伸びるサポート部材を介設した晶析装置であ
る。。請求項14の装置は、請求項12のユニットの複
数を間隔を有するように並設したブロックと、各ユニッ
トの板の傾斜面側に液体原料を循環供給して薄膜状に流
下させる原料供給器と、各ユニットの原料供給面の反対
側の面に液体原料の凝固点以下の温度の冷媒を薄膜状に
流下させる冷媒供給器と、前記冷媒流下面に結晶の凝固
点以上の温度の熱媒を薄膜状に流下させる熱媒供給器
と、を備えた晶析装置である。
【0023】請求項15の装置は、請求項14のブロッ
ク化した晶析装置の複数を組み合わせて一体化した晶析
装置である。。請求項16の装置は、請求項14または
15において、ユニットを構成する2枚の平板の間、及
び一のユニットの平板とこのユニットに隣接する他のユ
ニットの平板との間の夫々に、平板の平面度を確保する
ために、垂直に伸びるサポート部材を介設した晶析装置
である。
【0024】
【作用】請求項1及び7では、垂直に配設される板の一
面側に液体原料を循環供給し薄膜状に流下させるととも
に、板の他面側に液体原料の凝固点以下の温度の冷媒を
薄膜状に流下させるので、一面側の薄膜状の液体原料か
ら徐々に結晶可能な成分の結晶が析出して板の表面に付
着していく。一定時間が経過すると高純度に精製された
結晶層が形成される。液体原料が薄膜状に流下しながら
冷却されるため晶析速度が大きい。次いで、板の他面側
に結晶の凝固点以上の温度の熱媒を薄膜状に流下させる
と、付着していた結晶が融解して融液となる。この融液
を回収して高純度の結晶性物質を得る。
【0025】請求項2、8及び10では、液体原料を板
の一面側に当該板の横幅全面にわたりほぼ均一な量で供
給するので、液体原料が板の一面側を均一な厚みの薄膜
状で流下し、安定して結晶層が均一な厚みに形成され
る。
【0026】請求項3及び11では、同一の媒体を冷却
又は加熱してそれぞれ冷媒又は熱媒として利用し、冷媒
及び熱媒のタンクを共用するので、装置をコンパクト化
できる。
【0027】請求項4では、板の他面側に結晶の凝固点
以上の温度の熱媒を薄膜状に流下させる前に、これより
若干低い温度の熱媒を板の他面側に薄膜状に流下させて
結晶を部分融解して除去するいわゆる発汗操作を行うの
で、結晶間に取り込まれた液体や結晶表面に付着した不
純物濃度の高い液体が融解除去されるので、不純物の除
去効率が高くなる。
【0028】請求項5では、結晶を融解して得られる融
液を加熱し循環して結晶を融解するので、結晶の融解処
理を迅速に行うことができる。
【0029】請求項6では、得られた融液を液体原料と
して以上の操作を多段にわたって繰り返して行うのでさ
らに高純度の結晶性物質が得られる。また、この場合、
未結晶残留液体(母液)を前段の液体原料に添加して再
使用し、純度の高い次段の液体原料を加熱して板の一面
側に流下させることにより結晶を融解させ、得られた融
液を冷却して新しい結晶層と母液とを形成し、この母液
を前段の液体原料に添加して使用するプロセスを追加す
ると、設備費の上昇を招かずに高純度の結晶性物質が効
率的に得られる。
【0030】請求項9では、板が上端を屈曲して傾斜面
を形成した平板であり、原料供給器から液体原料がその
傾斜面を経由して板の横幅全体にほぼ均一な量で供給さ
れるので、液体原料が傾斜面で横幅方向にさらに均一に
分散されることになり、簡単な構造で板の一面側に液体
原料をさらに均一な薄膜状で流下させることができる。
【0031】請求項12では、上端に傾斜面を形成した
2枚の板を傾斜面が外側になるよう接合してユニットを
構成するので、簡単な構造で、晶析処理量を増加でき
る。
【0032】請求項13では、ユニットを構成する2枚
の板間にサポート部材を介設するので、装置を大型化し
た場合においても各板の平面度が確保され、装置の強度
を増加すると共に、板の歪みに起因する結晶の剥離脱落
を防止できる。
【0033】請求項14では、さらにこのユニットの複
数を間隙を介して並設してブロックを構成するので、晶
析処理量をさらに増加できる。請求項15では、さらに
このブロックの複数を組み合わせて一体化するので大量
生産に適した大型の晶析装置が得られる。請求項16で
は、ユニットを構成する2枚の板間と隣接するユニット
の他のユニット板間の夫々に、サポート部材を介設する
ので、各板の平面度と全体装置の強度が確保できる。
【0034】
【実施例】まず、本発明の晶析方法について説明する。
本発明の晶析方法においては、図1に示すように、結晶
付着用の基材として板11を用い、この板11を垂直に
配置し、この板11の一面側12に結晶可能な成分を含
有する液体原料14を循環供給して薄膜状に流下させる
とともに、当該板11の他面側13に液体原料の凝固点
以下の温度の冷媒15を薄膜状に流下させることによ
り、当該板11の一面側12に結晶可能な成分の結晶を
析出させる。板11の下方に流下した冷媒15は循環さ
せることにより繰り返して使用してもよい。このような
処理を連続して行うと、板11の一面側12に徐々に結
晶層が成長する。
【0035】このようにして結晶層の厚さが所定値に達
したら、未結晶残留液体(母液)を抜き出し、図2に示
すように、板11の他面側13に結晶層16を構成する
結晶の凝固点以上の温度の熱媒17を薄膜状に流下させ
ることにより当該結晶を徐々に融解させて下方に流下さ
せ、これを回収する。ただし結晶層が薄いと不純物が取
り込まれやすく、精製度が低くなり、逆に厚くなりすぎ
ると熱伝導が悪くなり、晶析に要する時間が長くなって
効率的でない。従って結晶層の厚さは5〜20mmが好
ましく、より好ましくは7〜15mmである。板11の
下方に流下した熱媒17は循環させることにより繰り返
して使用してもよい。このような処理を連続して行う
と、板11の一面側12に付着していた結晶層16が全
て融解し、回収された融液は液体原料に比較して不純物
濃度の低いものとなる。
【0036】このようにして不純物濃度の低い融液が得
られるが、さらに不純物濃度を低くする必要がある場合
には、以上の1段の処理で得られた融液を再度液体原料
として用いて上記と同様の処理を行うようにしてもよ
い。このような処理を多段にわたって行うことにより、
最終的には不純物濃度が例えば数十ppmの高純度の融
液が得られる。また、多段にわたり処理を行う場合に
は、例えばN段における母液を同じN段における液体原
料に添加して再使用するのではなく、1段前のN−1段
における液体原料に添加して再使用するのが好ましく、
そしてこのN−1段で得られた結晶の融液を次のN段に
おける液体原料として用いることが好ましい。さらに、
板11の他面側13に結晶の凝固点以上の温度の熱媒1
7を薄膜状に流下させるとともに純度の高い次段の液体
原料14を加熱して板11の一面側12に流下させるこ
とにより結晶を融解させ、得られた融液を冷却して新し
い結晶層と母液とを形成し、この母液を前段の液体原料
14に添加して使用することが好ましい。因みに、N段
において液体原料から結晶を析出させるとその母液中に
は不純物が当該液体原料よりも高い濃度で残留すること
となるため、これを同一のN段で液体原料として繰り返
して使用すると、液体原料の不純物濃度が次第に高くな
って析出する結晶中の不純物濃度も高くなってしまう。
【0037】以上の晶析方法において、板11への液体
原料の供給は、液体原料が板11の一面側を薄膜状に流
下するものであれば、いずれの方法でもよいが、板11
の横幅全面にわたりほぼ均一な量で供給されることが好
ましい。具体的には、図3(a)及び(b)に示すよう
に、原料分散器21からノッチを切った堰22を介して
板11の一面側に液体原料14を供給する方法、図4に
示すように、原料分散器21の下部にスリット23を形
成し、そのスリット23を介して液体原料14を供給す
る方法が挙げられる。なお図4の例では、原料分散器2
1と堰22とにより、また図5の例では、原料分散器2
1とスリット23とにより夫々均一分散手段が構成され
る。さらに、図5(a)及び(b)に示すように、板1
1の上端を屈曲させて傾斜面24を形成し、その傾斜面
24に上方の均一分散手段の一部である原料分散器21
から液体原料14を供給するようにしてもよい。この場
合液体原料を直接傾斜面24に供給してもよいが、傾斜
面24の上端に連続する垂直面24aに供給し、傾斜面
24を経由して薄膜状に流下させるようにしてもよい。
傾斜面24の水平面に対する角度θは、20度〜80度
が好ましく、30度〜60度であればより好ましい。角
度θが小さ過ぎると、板が左右どちらかに傾くと傾いた
側の液の膜厚が大きくなるので、幅方向に偏流が生じや
すくなり、逆に角度が大き過ぎると、整流効果、即ち液
の流れを横に分散させて幅方向の膜厚を均一化する効果
が小さくなってしまう。なお角度θが20度より小さい
かあるいは80度よりも大きい場合には、結晶の厚さの
不均一性が顕著であった。また、上記の各方法におい
て、図6に示すように、液体原料14が板11に供給さ
れる部分に金網、多孔質材料等の分散部材25を配設し
てもよい。以上において、装置の確実性、製作の容易性
等、大量処理に適する手段としては、図5(a)及び
(b)に示す方法が好ましい。
【0038】また、板11の厚さや形状は、付着した結
晶と流下する薄膜の荷重を支えることができる限り、特
に限定されない。板厚は熱伝導の点では薄いほうが良い
が、入手容易性等から0.5〜2.0mmが好ましく、
0.6〜1.2mmがより好ましい。また形状として
は、例えば平板に限らず波型、コルゲート状などであっ
てもよい。ただし波型、コルゲート状等の板は、製作加
工が困難であると共に、原料供給時に偏流を生じやす
く、即ち横方向の液膜の厚さが不均一になりやすく、従
って結晶の厚さが不均一になりやすい。これに対して平
板の場合には製作加工が容易であり、原料供給時に均一
な流れが形成されるので、平板を用いることが好まし
い。板11の材料も特に限定されず、金属板、ガラス板
等であってもよいが、伝熱効率が良く、板厚を薄くで
き、価格も安い点から金属板が好ましく、特に鉄板ある
いはステンレス板が好ましい。また、板11の寸法も特
に限定されず、加工性や生産規模を考慮して適宜設定す
ればよい。また、冷媒15と熱媒17は別個の媒体を用
いてもよいが、冷媒15に用いた媒体を加熱して熱媒1
7に利用してもよい。そしてまた液体原料の供給流量に
ついては、物性特に表面張力に関係するが、膜厚が安定
した薄膜流を得るためには、好ましくは幅1m当り0.
1トン/hr以上であり、更に好ましくは0.25トン
/hr以上である。なお前記供給流量の上限は、薄膜流
が得られる範囲であれば制限されず、流量が多いほど伝
熱係数が向上して処理速度が上がるため、流量は可能な
限り多いほうが望ましい。液体原料の供給温度について
は、好ましくは凝固点から+5℃以内、更に好ましくは
+1℃以内である。更にまた冷媒の温度については、液
体の凝固点以下であれば制限はないが、結晶が析出し始
めた初期時には、急激に晶析すると結晶の純度が低くな
るので凝固点−20度よりも高い温度であることが好ま
しい。
【0039】また、以上の晶析方法においては、必要に
応じて発汗操作を行うことが好ましい。この発汗操作
は、析出した結晶間に取り込まれた又は結晶表面中に付
着している不純物濃度が高い液体を融解除去するもので
あって、結晶中の不純物濃度をさらに低くするために行
われるものである。具体的には、図2の板11の他面側
13に結晶の凝固点以上の温度の熱媒17を薄膜状に流
下させる前に、目的とする純物質の融点の例えば±5℃
以内の温度の熱媒を板11の他面側13に薄膜状に流下
させて結晶を部分融解させて発汗操作を行う。
【0040】また、以上の晶析方法において、図2の板
11の他面側13に結晶の凝固点以上の温度の熱媒17
を薄膜状に流下させて結晶を融解させる際に、結晶の融
液を加熱してこれを循環させて板11の一面側12に流
下させるようにしてもよい。この場合は、結晶の融解処
理を迅速に行うことができる。
【0041】次に、本発明の晶析装置について説明す
る。図7(a)及び(b)の晶析装置では、平板からな
る結晶付着用の板31を垂直に配置し、この板31の一
面側32に液体原料34を循環供給して薄膜状に流下さ
せる原料分散器38を設け、板31の他面側33に液体
原料の凝固点以下の温度の冷媒35を薄膜状に流下させ
る冷媒供給器39を設け、板31の他面側33に結晶の
凝固点以上の温度の熱媒37を薄膜状に流下させる熱媒
供給器40を設けて、結晶可能な成分を含有する液体原
料から結晶可能な成分の結晶を析出させる晶析装置を構
成する。この晶析装置では、原料分散器38から液体原
料34を板31の一面側32に薄膜状に流下させるとと
もに、冷媒供給器39から冷媒35を板31の他面側3
3に流下させることにより、板31の一面側32に液体
原料34中の結晶可能な成分を結晶化させ、この結晶を
板31の他面側33に熱媒供給器40から熱媒を薄膜状
に流下させることにより融解させて回収する。回収され
た融液は不純物濃度の低いものとなる。ここで、冷媒供
給器39と熱媒供給器40は同一装置を兼用することが
好ましい。
【0042】図8(a)及び(b)の晶析装置では、平
板からなる板31の上端を屈曲させて傾斜面24を形成
し、その傾斜面24上に、または傾斜面24の上端に連
続する垂直面を介して前記傾斜面に上方の原料分散器3
8から液体原料34を供給するようにしたほかは、図7
(a)及び(b)と同様の構成である。この晶析装置で
は、傾斜面24を経由して液体原料34が循環供給され
るので、板31の横幅全体にほぼ均一な量で流下するよ
うになり薄膜の均一性が向上する。また、晶析時間の短
縮化、融解時間の短縮化が可能となり、大量生産におい
てはきわめて大きな運転効率の向上につながる。
【0043】図9の晶析装置では、液体原料供給手段
は、ポンプ44と、原料タンク47と図示しない原料分
散器とからなる。冷媒供給手段は冷媒タンク41と冷却
器42とポンプ45からなり、熱媒供給手段が冷媒タン
ク41と兼用する熱媒タンクと加熱器43とポンプ45
からなり、冷媒と熱媒が同一媒体であって冷媒と熱媒を
兼用している。板31の一面側32に結晶を析出させる
際には、冷媒タンク41の冷媒を冷却器42により液体
原料の凝固点以下の温度に冷却した状態で板31の他面
側33に供給し、結晶を融解させる際には、冷媒タンク
41の冷媒を加熱器43により結晶の凝固点以上の温度
に加熱した状態で熱媒として板31の他面側33に供給
する。46は板31が収納された晶析装置本体である。
この装置によれば、熱媒タンクを別個に設けることが不
要となるため装置を簡素化できる。
【0044】また、図9の晶析装置において、加熱器4
3として温度制御機能を有するものを用い、この加熱器
43により、結晶を部分融解させる際には熱媒を若干低
い温度に加熱し、結晶を完全に融解させる際には熱媒を
結晶の凝固点以上の温度に加熱するようにしてもよい。
この装置によれば、発汗操作を行うことができるので、
融液中の不純物濃度をさらに低くすることができる。
【0045】また、図9の晶析装置において、熱媒によ
り融解した結晶の融液を板31の一面側32に循環させ
て流下させる融液循環器を設けてもよい。この場合は、
結晶の融解操作において、結晶が熱媒により融解される
とともに融液循環器により循環された融液によっても融
解が促進されるので、結晶の融解操作を短時間で行うこ
とができる。尚、加熱手段を設けた原料タンク47とポ
ンプ44を融液循環器に兼用してもよい。
【0046】次に、大量処理に適した本発明に係る晶析
装置について説明する。図10は、図8(a)及び
(b)に示した2枚の板を用いてユニット化した晶析装
置を示し、図11に分解して示す一方の板61と他方の
板62とを傾斜面が外側になるよう垂直に配設し、傾斜
面端面を接合してユニットAを形成する。図12にも示
すように、このユニットAを形成する2枚の板61と6
2が対向する内面側の上部に冷媒供給管63を配置し、
反対の外面側の上部に原料分散器64を配置する。この
原料分散器64からユニットAの下方に流下した母液は
一般に図示しない循環手段により原料分散器64に循環
して液体原料として繰り返して使用する。
【0047】冷媒供給管63は図示しない冷媒供給手段
本体に接続されこれより冷媒が供給される。ここで、原
料分散器64の位置が冷媒供給管63よりも低いと、原
料分散器64の供給口65から供給される液体原料が直
ちに冷媒により冷却されるため、供給口65に近い位置
から結晶化が進み、供給口65の閉塞を招きやすい。従
って、このような閉塞を有効に防止するため、原料分散
器64は冷媒供給管63よりも高い位置に配置する必要
がある。
【0048】一方、冷媒供給管63は、熱媒供給管を兼
用しており、図示しない熱媒供給手段本体に接続され、
結晶の融解時にはこれより熱媒が供給され、ユニットA
の外面に付着した結晶を溶解させてその融液を回収す
る。この場合、冷媒供給手段と別個に熱媒供給手段を設
けてもよいが、冷媒供給手段を熱媒供給手段として兼用
することが好ましい。即ち、熱媒により結晶を融解させ
る際には、冷媒を加熱器により加熱して熱媒とし、この
熱媒を冷媒供給管63を利用してユニットAの内面側に
薄膜状に流下させてユニットAの外面に付着している結
晶を融解させてもよい。
【0049】各板61、62は、平板の形態であって、
寸法の一例を示すと、縦が約3m、横は約1.5mであ
る。また、板の材質としては、伝熱効率が高く、加工が
容易である等の点で鉄あるいはステンレス等の金属が好
ましい。また、鉄あるいはステンレス板は規格化された
ものをそのまま用いることもでき入手も容易である。ま
た、平板であれば特に複雑な加工をする必要がないので
その点でも有利である。ただし平板における液の流下方
向の平面性が低いと、つまり流下方向に大きな凹凸があ
ると結晶の融解時に剥れて落下してしまうおそれがある
ので、流下方向における高い平面性を確保するために、
図11に示したように、板61、62のそれぞれに縦方
向に伸びる複数のサポート61A、62Aを適宜の間隔
で設けることが好ましい。特に大型の平板の場合は強度
が若干不足することも考えられるので、サポートを設け
る構造は有効である。この場合、サポートの形状は、薄
膜状の流体が大きく乱されないようなものにすることが
好ましい。また、サポートは板に付属している必要はな
く別個に支持するようにしてもよい。なお液の流下方向
の平面性とは、平面上の流下方向の2点間を結ぶ直線
に、その2点間の板面が接近している度合いであり、本
発明では、流下方向に1m離れた2点をとったとき、2
点間の直線と板面との最大離間距離が好ましくは10m
m以内、より好ましくは5mm以内である。また平板の
場合には、幅方向の平面性についても、幅方向の2点間
の直線に対して板面の最大距離が同様の範囲内であるこ
とが好ましい。
【0050】板61と62との間隙は、小型化するため
にはできるだけ狭い方が好ましく、対向するそれぞれの
内面に冷媒が薄膜状に流下できる程度であれば足り、一
例においては10mmである。また、この間隙は、他方
の板62の内面に設けたサポート62Aをいわばスペー
サとして利用することにより均一に設定することもでき
る。即ち、各サポート62Aの突出高さを間隙として必
要な一定値に設定し、このサポート62Aが板61の内
面に密着するように2枚の板61と62を並設すれば、
間隙を一様なものとすることができる。
【0051】各板61、62の下端は、それぞれ内方側
に屈曲されていて、これらの屈曲部分が接合されて一体
化されている。また、各板61、62の側部はそれぞれ
外方側に屈曲されていて、冷媒供給管63が挿入できる
ようになっている。冷媒供給管63は、冷媒供給手段本
体に連結される連結管63Aと、この連結管63Aから
分岐した3本の分岐管63Bとから構成され、3本の分
岐管63Bが板61、62の間隙内に挿入されている。
図13に示すように、サポート62Aは、この分岐管6
3Bを支持する機能をも兼ねている。分岐管63Bに
は、板61、62の内面に対向するよう小さな穴からな
る噴出口63Cが各領域に対応する位置に多数設けられ
ており、これより冷媒を噴出させて当該内面を薄膜状に
流下させるようにしている。このように3本の分岐管6
3Bにより3つの各領域ごとに分担して冷媒を均一に供
給するようにすれば、各領域に均等な成長速度で結晶を
形成することができるので処理効率の低下を招くことが
ない。但し、ここで冷媒供給用の分岐管63Bの本数は
3本に限定されるものではなく、分岐管63Bの太さ、
即ち、板61と62との間隔、及び冷媒供給量、並びに
板61と62との幅から決めるべきものであり、板61
と62の横幅方向に冷媒を均等に供給できる本数を選択
すればよい。
【0052】原料分散器64の供給口65は、原料分散
器64の下部であって板61、62の外面に対向する位
置に当該板の幅方向に沿って多数設けられており、供給
口65から板61、62の外面に均等に液体原料を薄膜
状に流下させるようにしている。図12に示すように、
原料分散器64の上方には連続的に液体原料を供給する
ための供給スプレー66が設けられている。但し、液体
原料の供給はスプレーに限定されるものではなく、他の
分散器を使用してもよい。
【0053】以上の晶析装置によれば、原料分散器64
からユニットAの外面側に液体原料を循環供給して薄膜
状に流下させながら、冷媒供給管63からユニットAの
内面側に冷媒を薄膜状に流下させることにより、ユニッ
トAの外面側に結晶の所定量を析出させ、次いで、冷媒
供給管63からユニットAの内面側に熱媒を薄膜状に流
下させることにより、結晶を融解して回収することがで
きる。従って、簡単な構造により、1枚の板を用いる場
合に比して単位時間当たりの結晶析出量を2倍とするこ
とができる。
【0054】また、以上の晶析装置において、ユニット
Aの下方に流下した冷媒や熱媒は循環させることにより
繰り返して使用することが好ましい。また、不純物濃度
をさらに低くする必要がある場合には、以上の1段の処
理で得られた融液を再度液体原料として用いて上記と同
様の処理を行う。また、母液を前段の晶析処理の液体原
料に添加して使用することができる。更にユニットAの
内面側に結晶の凝固点以上の温度の熱媒を薄膜状に流下
させるとともに純度の高い次段の晶析処理の液体原料を
加熱してユニットAの外面側に流下させることにより結
晶を融解させ、得られた融液を次段の晶析処理の液体原
料として使用することができる。
【0055】また、以上の晶析装置において、温度制御
機能を有する加熱器を備えた熱媒供給器を付加すること
により、必要に応じて発汗操作を行うようにしてもよ
い。即ち、ユニットAの内面側に結晶の凝固点以上の温
度の熱媒を薄膜状に流下させる前に、これより若干低い
温度の熱媒をユニットAの内面側に薄膜状に流下させ、
これにより結晶を部分融解させて発汗操作を行う。
【0056】また、以上の晶析装置において、融液循環
器を付加することにより結晶の融解を迅速に行うように
してもよい。即ち、ユニットの内面側に結晶の凝固点以
上の温度の熱媒を薄膜状に流下させて結晶を融解させる
際に、融液循環器により結晶の融液を加熱してこれを原
料分散器64に循環させてユニットの外面側に薄膜状に
流下させるようにしてもよい。
【0057】次に、さらに大量処理に適した本発明に係
る晶析装置について説明する。図14は、上記ユニット
Aの複数を用いてブロック化した晶析装置を示す。即
ち、上記ユニットAの複数を間隙を介して並設してブロ
ックBを形成し、ユニットAと隣接するユニットAとの
間の間隙に位置する板の表面に原料分散器から液体原料
を薄膜状に流下させるようにし、各ユニットAの内部の
間隙に位置する板の表面に冷媒供給器から冷媒を薄膜状
に流下させるようにしたものである。
【0058】ユニットAと隣接するユニットAとは、図
15にも示すように、ユニットAを構成する板61、6
2の側部に設けられた外方側に屈曲する部分68同士が
接合されて一体化されている。ユニットAと隣接するユ
ニットAとの間隔は、各ユニットの外面に液体原料が薄
膜状に流下できる程度であれば足りるが、結晶層の最大
の厚みを例えば10mmとすればクリアランスを考慮し
て30mmもあれば十分である。また、この間隔は、板
61に設けたサポート61Aをいわばスペーサとして利
用することにより均一に設定することができる。即ち、
各サポート61Aの突出高さを間隔として必要な一定値
に設定し、このサポート61Aが板62の外面に密着す
るように各ユニットAを並設すれば、間隔を一様なもの
とすることができる。冷媒供給器に連結される連結管6
3Aは、各ユニットAに共通に利用できるよう実質的に
は1本の管からなり、この連結管63Aから各ユニット
Aの間隙にはそれぞれ3本の分岐管63Bが挿入配置さ
れている。
【0059】このような晶析装置によれば、ユニットA
の複数を並設してブロックBを構成しているので、大型
の晶析装置を容易に構成することができ、しかも各ユニ
ットAは全く同じものを用いて相互に連結しているの
で、ユニットAを構成する規格化された2枚の板を大量
生産することができ、装置の製造コストも低く抑えるこ
とができる。
【0060】図16及び図17は、さらに上記ブロック
Bの複数を並設して構成した大型の晶析装置を示し、各
ブロックBは、10個のユニットAが並設されて構成さ
れ、そして例えば7つのブロックBによって大型の晶析
装置が構成されている。各ブロックBにおける各ユニッ
トAの上部には液体原料を連続的に循環供給するための
供給スプレー66が板の幅方向に沿って例えば3個設け
られている。この供給スプレー66から各ユニットAの
外面側に液体原料が供給される。この液体原料は各ユニ
ットAの外面側を薄膜状に流下しながら裏面側の冷媒に
より冷却されて結晶が析出するとともに、未結晶残留液
体が各ブロックBの下部に設けた原料排出口73から排
出される。排出された未結晶残留液体は循環されて供給
スプレー66から再び供給されて結晶の析出に供され
る。液体原料の固化による閉塞を防止するために、原料
排出口73の位置は冷媒の排出口72よりも下側にする
必要がある。
【0061】結晶を析出させる過程において、結晶核の
生成時に微小結晶が落下することも考えられるので、原
料排出口73の閉塞を防止するため原料排出口73を大
きくするか、あるいは別のバイパスラインを設けること
が好ましい。また、結晶の部分融解時又は完全融解時に
おいて結晶がすべり落ちた場合にこれを結晶の融液と分
離するためのグリッド又は金網等からなる分離部材を原
料排出口73の直上に設けることが好ましい。このよう
な分離部材によれば原料排出口73の目詰まりを有効に
防止することができる。
【0062】各ブロックBにおける各ユニットAの上部
の間隙内には分岐管63Bが挿入配置され、これらの分
岐管63Bは連結管63Aに連結されている。各ブロッ
クBの連結管63Aは相互に連結されて一体化され、冷
媒又は熱媒は共通の連結管63Aにより各ブロックBに
供給され、分岐管63Bの噴出口から各ユニットAの内
面側を薄膜状に流下していく。各ブロックBの下部側部
には冷媒又は熱媒の排出口72が設けられ、この排出口
72から排出された冷媒又は熱媒は循環されて繰り返し
て使用される。
【0063】このような晶析装置によれば、ブロックB
の複数を並設しているので、さらに大型の晶析装置を容
易に構成することができ、大型プラントの設計に好適で
ある。また、ユニットAに破損が生じた場合は、ブロッ
クBの単位で交換することができるので、メンテナンス
の点でも便利である。尚、この晶析装置では、大量処理
する場合は各ブロックBのすべてにおいて同一の処理を
1回で行ってもよいし、また、各ブロックBごとに異な
る段の処理を行ってもよい。
【0064】図18は、1つの晶析装置を用いて多段階
の晶析を行う多段階晶析装置の概略図であり、母液貯槽
V−0と、第1段の貯槽V−1と、第2段の貯槽V−2
と、第3段の貯槽V−3と、製品貯槽V−4とが設けら
れ、これらの貯槽から循環槽V−5を介して晶析装置8
0に各液体が供給されるようになっている。また、晶析
装置80からの母液、発汗液、結晶融液も循環槽V−5
に供給され、これより各貯槽及び晶析装置80に循環さ
れるようになっている。
【0065】例えば、第1段の晶析を1回、第2段の晶
析を2回、第3段の晶析を1回行うことにより一つの晶
析サイクルが完了する場合について説明すると、まず、
液体原料は、第2段の貯槽V−2に供給される。この第
2段の晶析では、第3段の晶析で得られた母液と、第1
段の晶析で得られた結晶融液と、第2段の発汗液と、液
体原料とを混合したものを循環槽V−5を介して晶析装
置80に原料として供給して晶析を2回に分けて行う。
この第2段の晶析で得られた母液を第1段の貯槽V−1
に送り、発汗液を第2段の貯槽V−2に送り、結晶融液
を第3段の貯槽V−3に送る。
【0066】第3段の晶析では、第2段の晶析から送ら
れてきた結晶融液に第3段の発汗液を混合したものを循
環槽V−5を介して晶析装置80に原料として供給して
晶析を行う。この第3段の晶析で得られた母液を第2段
の貯槽V−2に送り、発汗液を第3段の貯槽V−3に送
り、結晶融液を製品貯槽V−4に送る。
【0067】第1段の晶析では、第2段の晶析から送ら
れてきた母液に第1段の発汗液を混合したものを循環槽
V−5を介して晶析装置80に原料として供給して晶析
を行う。この第1段の晶析で得られた母液を母液貯槽V
−0に送り、発汗液を第1段の貯槽V−1に送り、結晶
融液を第2段の貯槽V−2に送る。このようにして一つ
の晶析サイクルが完了する。
【0068】以上の多段階晶析装置によれば、高純度の
製品が得られるとともに、製品の回収率も向上する。 実験例 次に、実験結果について説明する。 実験1 晶析状況を目視するために、図7(a)及び(b)に示
すように前面に透明塩化ビニル板を張り付けた晶析装置
を使用し、アクリル酸を斜め上方から流下させて、晶析
を行った。晶析面は幅200mm、高さ600mmで、
液体原料として1200gのアクリル酸を使用し、84
0gが結晶化するまで晶析した。最終平均結晶厚みは7
mmである。冷媒は30重量%のエタノール水溶液を使
用し、晶析装置への冷媒入口温度が2℃になるように制
御した。液体原料を晶析装置に循環すると、アクリル板
にかなりはねかえり、形成された薄膜にも濃淡が見られ
た。また、晶析の進行に伴って、付着結晶に凹凸が生
じ、晶析終了に要した時間は35分であった。 実験2 図8(a)及び(b)に示すように上端を傾斜させて水
平面に対して45度の傾きの傾斜面を有する晶析装置を
用い、液体原料としてアクリル酸をこの傾斜面に流下さ
せた以外は実験1と全く同様にして晶析を行った。アク
リル酸がはねかえることはなく、晶析進行に伴う結晶の
凹凸もほとんど生じなかった。晶析に要した時間は25
分であった。 実験3 実験2で生成した結晶に対し、冷媒を15℃に加熱して
循環し、5分間かけて90gの結晶を部分融解(発汗)
した。このとき、晶析面で融解が起こり、融液が流下す
るのが観察されたが、結晶は晶析面に付着したままで、
はがれ落ちることはなかった。さらに冷媒を25℃に加
熱して循環し、残りの結晶をすべて融解させたが、発汗
時と同様に結晶はほとんど晶析面に付着したままで融解
が進行し、融解に要した時間は5分間であった。 比較実験1 晶析状況を目視できるようにするために内管内径40m
m、外管外径70mm、高さ1160mmのパイレック
スガラス製2重管を用い、その内管内側にアクリル酸を
薄膜で流下し、内管と外管の間に冷媒を流して晶析を行
った。晶析管底部には結晶脱落防止用の金網を設置し
た。液体原料として1200gのアクリル酸を使用し、
840gが結晶化するまで晶析した。最終平均結晶厚み
は7mmである。冷媒は30重量%のエタノール水溶液
を使用し、晶析装置への冷媒入口温度が2℃になるよう
に制御した。晶析には35分を要した。
【0069】次いで、冷媒を15℃に加熱して循環し、
7分間かけて90gの結晶を部分融解(発汗)した。こ
のとき、晶析面で融解が起こり、結晶が管壁からはが
れ、底部の金網まで全体的に脱落した。さらに冷媒を2
5℃に加熱して循環し、残りの結晶をすべて融解させよ
うとしたが、結晶と間壁に空隙が生じているために良好
に融解が進行しなかった。そこで、融液を25℃に加熱
して循環したが、管壁と結晶の空隙を流れるために融解
の進行は遅く、全量が融解するまで35分を要した。 実験4 晶析装置として実験2に使用したものを用い、図18に
示した装置によって多段階の晶析を行った。原料は、第
2段の貯槽V−2に供給される。第2段の晶析を例にと
ると、第3段晶析の母液766g、第1段の結晶融液7
54g、第2段の発汗液168g、及び、原料アクリル
酸1520gを混合し、3208gとし、これを2回に
分けて晶析した。1回の晶析で母液763g、発汗液8
4g、及び、結晶融液757gを得た。即ち、第2段の
晶析2回で母液1526gを得たが、これを第1段の貯
槽V−1に送り、発汗液168gを第2段の貯槽V−2
に送り、結晶融液1514gを第3段の貯槽V−3に送
った。
【0070】第3段の晶析では、第2段の晶析から送ら
れてきた結晶融液1514gに第3段の発汗液84gを
混合した1598gを原料として、母液760g、発汗
液84g、及び、結晶融液754gを得た。この母液は
貯槽V−2に、発汗液は貯槽V−3に、結晶融液は製品
貯槽V−4に送った。同様に、第1段の晶析では、第2
段の晶析から送られてきた母液1526gに第1段の発
汗液84gを加えた1610gを原料として、母液76
6g、発汗液84g、及び、結晶融液760gを得た。
この母液は最終母液貯槽V−0に、発汗液は貯槽V−1
に、結晶融液は貯槽V−2に送った。このようにして、
第1段晶析1回、第2段晶析2回、第3段晶析1回で一
つのサイクルが完了し、原料1520gから、製品75
4g、及び最終母液766gが得られた。尚、すべての
晶析段階において、晶析温度は2℃、発汗温度は15
℃、及び、融解温度は25℃に制御した。
【0071】このときに使用した液体原料、及び、得ら
れた製品と最終母液の不純物濃度は下記表1に示す通り
であった。このように、多段の晶析を行うことによって
高純度の製品を得ることができる。本実験は3段の晶析
であるが、段数を増加することによって、純度と製品回
収率をさらに向上させることももちろん可能である。ま
た、本実験のように各段の晶析に同一の晶析装置を使用
する場合には、晶析段ごとに晶析回数を変えて、処理量
を同程度にするのが効率的である。
【0072】
【表1】 実験5 まず、幅0.5m、高さ1.5mの2枚の板を組み合わ
せて図10に示すユニットAを構成し、このユニットA
を2個並設して図14に示すブロックBを構成し、この
1つのブロックBを晶析装置として用いた。各ユニット
Aの内部間隙は10mm、ユニットAの隣接間隔は30
mmに設定した。冷媒として30重量%のエタノール水
溶液を使用し、冷媒温度が2℃となるように制御し、図
9に示すように、冷媒ポンプ45により循環させてユニ
ットAの内面側に薄膜状に流下させた。一方、液体原料
として、不純物濃度が870ppmのアクリル酸30k
gを使用し、原料ポンプ44により循環させてユニット
Aの外面側に薄膜状に流下させた。原料分散器38の液
面を読み取り、21kgの結晶が析出した時点で、液体
原料の循環を停止した。
【0073】次いで、冷媒を加熱器43により15℃に
昇温してこれを熱媒として循環させてユニットAの内面
側を薄膜状に流下させ、結晶を2kg融解する発汗操作
を行った。さらに、熱媒を加熱器43により25℃に昇
温してこれを循環させてユニットAの内面側を薄膜状に
流下させ、残りの結晶をすべて融解させた。その結果、
母液(晶析処理後に残存した液体原料)の不純物濃度は
2030重量ppm、発汗液(発汗操作により流出した
液体)の不純物濃度は720重量ppm、結晶融液(結
晶を融解して得られた融液)の不純物濃度は290重量
ppmであり、酢酸やプロピオン酸の含有量がきわめて
少ない高純度のアクリル酸が得られた。結果を表2に示
す。また、配管の閉塞や融解時の結晶の脱落等の問題は
生じなかった。結晶が脱落しない理由は、結晶が融解し
ても表面張力で平板に付着しているからであると考えら
れる。
【0074】次に、不純物濃度の異なる種々のアクリル
酸を液体原料として用いて、上記と同様にして晶析処理
を行ったところ、表2に示す結果が得られた。表2から
分かるようにいずれの場合も高純度のアクリル酸が得ら
れた。また、配管の閉塞や融解時の結晶の脱落も生じな
かった。
【0075】
【表2】 実験6 また、シクロヘキサンを主な不純物として含有するベン
ゼンを液体原料として用いて同様の処理を行ったとこ
ろ、液体原料の不純物濃度が4.6重量%であったのに
対し得られた結晶融液の不純物濃度は0.51重量%と
良好であった。
【0076】実験7 また、o−ジクロロベンゼンを主な不純物として含有す
るp−ジクロロベンゼンを液体原料として用いて同様の
処理を行ったところ、液体原料の不純物濃度が53.5
重量%であったのに対し得られた結晶融液の不純物濃度
は5.3重量%と良好であった。 実験8 MAA(メタクリル酸)を目的成分、i−BA(イソ酪
酸)を分離、除去対象成分とする混合物について1段の
晶析精製を行い、原料と、得られた結晶、母液の組成を
ガスクロマトグラフィにより分析したところ表3に示す
結果が得られた。ただし表中の数字の単位は重量%であ
る。
【表3】 実験9 P−キシレンを目的成分とするキシレン混合物について
同様の実験を行ったところ表4に示す結果が得られた。
【表4】 実験10 2、6−DIPN(ジイソプロピルナフタレン)を目的
成分とする混合物について同様の実験を行ったところ表
5に示す結果が得られた。
【表5】 実験11 ビスフェノールAを目的成分とする原料について同様の
実験を行ったところ表6に示す結果が得られた。
【表6】 表3〜表6を比較してわかるように、MAAからiBA
を分離除去する場合、1段のプロセスでは他の例に比べ
て純度をあまり高くすることができない。またMAAと
iBAは沸点が近接しているため、蒸留で分離が困難で
ある。従ってMAAや先の実施例で述べたアクリル酸の
精製においては、高純度のものを得るためには、晶析を
多段で行うことが必要である。このように多段の晶析装
置を構成する場合、管を用いた晶析装置に比べて図10
以降に示す実施例の晶析装置の方が格段に有利である。
その理由は、次の通りである。即ち管を用いた多管式の
晶析装置は、多数の管を大きな円筒状のシェルの中に集
合させる構造であるため、一度処理量や段数を設定する
と、その後に管群の一部を他の管群から切り離して処理
することができず、このため処理量や段数の変更が困難
である。仮に管群の切り離しができるような構成にする
と、冷媒や原料の供給系が非常に複雑になってしまう。
これに対して実施例の晶析装置では、平板のユニット間
の切り離し結合が容易であるから、処理量や段数の変更
に容易に対処できる。従って本発明は、晶析を多段で行
うプロセスに対して、例えばアクリル酸やメタクリル酸
系の精製を工業的な規模で大量に処理する場合に非常に
有効である。
【0077】尚、本発明は、晶析を利用した精製プロセ
スに好適に利用することができ、特に溶媒を使用しない
溶融晶析に好適である。また、晶析の対象としては、特
に限定されないが、例えばナフタレン類、フェノール
類、キシレン、ハロゲン化ベンゼン類、有機酸類等が挙
げられる。とくにアクリル酸およびメタクリル酸の晶析
には好適である。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、垂直に配置した板を用
いて晶析を行うので、板に要求される強度が小さくて済
み、構造的にも簡単で、製造コストも安くなる。また、
板の上端に傾斜面を形成しこの傾斜面側に液体原料を供
給するので、板の横幅全体にほぼ均一な厚みの結晶を形
成することができる。また、管に比して液体原料等を薄
膜状に流下させることが容易であり、生成した結晶層の
脱落も生ずるおそれがない。さらに、伝熱効率がよいた
め結晶の成長速度が大きく迅速処理が可能となり、処理
時間の短縮により大量生産に好適である。また、複数枚
の板を並設することにより小スペースで容易に大型化が
でき、大量処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の晶析方法の説明図である。
【図2】本発明の晶析方法の説明図である。
【図3】本発明の晶析方法の説明図であり、(a)は側
面図、(b)は正面図である。
【図4】本発明の晶析方法の説明図である。
【図5】本発明の晶析方法の説明図であり、(a)は側
面図、(b)は正面図である。
【図6】本発明の晶析方法の説明図である。
【図7】本発明の晶析装置の説明図であり、(a)は側
面図、(b)は正面図である。
【図8】本発明の晶析装置の説明図であり、(a)は側
面図、(b)は正面図である。
【図9】本発明の晶析装置の説明図である。
【図10】ユニットタイプの本発明の晶析装置の斜視図
である。
【図11】ユニットタイプの本発明の晶析装置の分解斜
視図である。
【図12】ユニットタイプの本発明の晶析装置の断面図
である。
【図13】ユニットタイプの本発明の晶析装置の要部の
分解斜視図である。
【図14】ブロックタイプの本発明の晶析装置の部分破
断断面図である。
【図15】ブロックタイプの本発明の晶析装置の斜視図
である。
【図16】ブロックの複数を組み合わせて一体化した本
発明の晶析装置の部分破断側面図である。
【図17】ブロックの複数を組み合わせて一体化した本
発明の晶析装置の部分破断正面図である。
【図18】本発明の多段階晶析装置の概略図である。
【符号の説明】
11 板 14 液体原料 15 冷媒 17 熱媒 31 板 34 液体原料 35 冷媒 37 熱媒 38 原料分散器 39 冷媒供給器 40 熱媒供給器 A ユニット B ブロック 61、62 板 63 冷媒供給管 64 原料分散器 72 冷媒の排出口 73 原料排出口
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月25日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正内容】
【0077】尚、本発明は、多段晶析を利用した精製プ
ロセスに好適に利用することができ、特に溶媒を使用し
ない溶融晶析に好適である。また、晶析の対象として
は、特に限定されないが、例えばナフタレン類、フェノ
ール類、キシレン、ハロゲン化ベンゼン類、有機酸類等
が挙げられる。とくにアクリル酸およびメタクリル酸の
晶析には好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渋谷 博光 神奈川県横浜市南区別所1丁目14番1号 日揮株式会社横浜事業所内 (72)発明者 牧野 正仁 神奈川県横浜市南区別所1丁目14番1号 日揮株式会社横浜事業所内 (72)発明者 坂倉 康之 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市事業所内 (72)発明者 高橋 潔 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市事業所内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶可能な成分を含有する液体原料から
    結晶可能な成分の結晶を析出させる晶析方法において、
    垂直に配設される板の一面側に液体原料を循環供給して
    薄膜状に流下させるとともに、当該板の他面側に液体原
    料の凝固点以下の温度の冷媒を薄膜状に流下させて当該
    板の一面側に結晶可能な成分の結晶の所定量を析出さ
    せ、次いで、前記板の他面側に結晶の凝固点以上の温度
    の熱媒を薄膜状に流下させて一面側に析出した結晶を融
    解して回収する晶析方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、液体原料を板の一面
    側に当該板の横幅全面にわたりほぼ均一な量で供給し、
    これにより液体原料を板の一面側に均一な薄膜状に流下
    させる晶析方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、冷媒に用いた
    媒体を加熱して熱媒に用いる晶析方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか一において、
    板の他面側に結晶の凝固点以上の温度の熱媒を薄膜状に
    流下させ一面側の結晶を完全に融解して回収する前に、
    これより若干低い温度の熱媒を板の他面側に薄膜状に流
    下させて結晶を部分融解して除去した後、結晶全体を回
    収する晶析方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか一において、
    板の他面側に結晶の凝固点以上の温度の熱媒を薄膜状に
    流下させて結晶を融解するとともに、一面側にその融液
    を加熱して循環し結晶を融解する晶析方法。
  6. 【請求項6】 結晶可能な成分を含有する液体原料から
    結晶可能な成分の結晶を析出させる晶析操作を多段にわ
    たり繰返して行う晶析方法において、垂直に配設される
    板の上端部に傾斜面を形成しその板の一面側である傾斜
    面上に、または傾斜面の上端に連続する垂直面を介して
    前記傾斜面に液体原料を循環供給して薄膜状に流下させ
    るとともに、当該板の他面側に液体原料の凝固点以下の
    温度の冷媒を薄膜状に流下させ、当該板の一面側に結晶
    可能な成分の結晶の所定量を析出させるN段の晶析過程
    で発生する未結晶残留液体(母液)を、前段(N−1
    段)の液体原料に添加して使用し、N段の晶析過程で板
    の他面側に熱媒を流下させるとともに後段(N+1段)
    の液体原料を加熱して一面側に流下させることにより結
    晶を融解して回収し、回収した液体を後段(N+1段)
    の液体原料として使用する晶析方法。
  7. 【請求項7】 結晶可能な成分を含有する液体原料から
    結晶可能な成分の結晶を析出させる晶析装置において、
    垂直に配設された板と、この板の一面側に液体原料を循
    環供給して薄膜状に流下させる原料供給器と、前記板の
    他面側に液体原料の凝固点以下の温度の冷媒を薄膜状に
    流下させる冷媒供給器と、前記板の他面側に結晶の凝固
    点以上の温度の熱媒を薄膜状に流下させる熱媒供給器
    と、を備えた晶析装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、原料供給器が板の横
    幅全面にわたり液体原料をほぼ均一に分散供給する均一
    分散手段を備え、その均一分散手段を介して板の一面側
    に液体原料を供給する晶析装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、板が平板であるとと
    もにその上端を屈曲して傾斜面を形成したものであり、
    原料供給器の均一分散手段を介して上記板の傾斜面に、
    または傾斜面の上端に連続する垂直な面を介して前記傾
    斜面に液体原料を供給するようにした晶析装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、傾斜面上にさらに
    分散部材を配設した晶析装置。
  11. 【請求項11】 請求項7から10のいずれか一におい
    て、冷媒供給器が冷媒タンクと冷却器とからなり、熱媒
    供給器が熱媒タンクと温度制御可能な加熱器とからな
    り、冷媒と熱媒が同一媒体であって冷媒タンクが熱媒タ
    ンクを兼用する晶析装置。
  12. 【請求項12】 結晶可能な成分を含有する液体原料か
    ら結晶可能な成分の結晶を析出させる晶析装置におい
    て、上端を屈曲して傾斜面を形成した2枚の平板を互い
    の傾斜面部分が外側になりそれぞれ垂直にかつ互いに平
    行に位置するように傾斜面端部を接合してなるユニット
    と、このユニットを形成する2枚の板の夫々の傾斜面
    上、または傾斜面の上端に連続する垂直面を介して傾斜
    面に液体原料を循環供給して薄膜状に流下させる原料供
    給器と、前記液体原料の供給面の反対側の面に液体原料
    の凝固点以下の温度の冷媒を薄膜状に流下させる冷媒供
    給器と、前記冷媒供給面側に結晶の凝固点以上の温度の
    熱媒を薄膜状に流下させる熱媒供給器と、を備えた晶析
    装置。
  13. 【請求項13】 請求項12において、2枚の平板の間
    に、平板の平面度を確保するために、垂直に伸びるサポ
    ート部材を介設した晶析装置。
  14. 【請求項14】 請求項12のユニットの複数を間隔を
    有するように並設したブロックと、各ユニットの板の傾
    斜面側に液体原料を循環供給して薄膜状に流下させる原
    料供給器と、各ユニットの原料供給面の反対側の面に液
    体原料の凝固点以下の温度の冷媒を薄膜状に流下させる
    冷媒供給器と、前記冷媒流下面に結晶の凝固点以上の温
    度の熱媒を薄膜状に流下させる熱媒供給器と、を備えた
    晶析装置。
  15. 【請求項15】 請求項14のブロック化した晶析装置
    の複数を組み合わせて一体化した晶析装置。
  16. 【請求項16】 請求項14または15において、ユニ
    ットを構成する2枚の平板の間、及び一のユニットの平
    板とこのユニットに隣接する他のユニットの平板との間
    の夫々に、平板の平面度を確保するために、垂直に伸び
    るサポート部材を介設した晶析装置。
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