JPH06343802A - 晶析精製方法および装置 - Google Patents

晶析精製方法および装置

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JPH06343802A
JPH06343802A JP13184693A JP13184693A JPH06343802A JP H06343802 A JPH06343802 A JP H06343802A JP 13184693 A JP13184693 A JP 13184693A JP 13184693 A JP13184693 A JP 13184693A JP H06343802 A JPH06343802 A JP H06343802A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling device
crystallization
compound
crystals
purity
Prior art date
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Pending
Application number
JP13184693A
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English (en)
Inventor
Yoshitsugu Jinno
嘉嗣 神野
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 純度が低い化合物を晶析を繰り返して高純
度に精製する方法において、結晶の晶析を、化合物を溶
解した容器に浸漬した冷却装置の表面の近傍で行って冷
却装置に付着させ、次いで該装置を移動することによ
り、付着した結晶を次の容器まで運搬し、そこで結晶を
該冷却装置から脱離する精製方法および装置。 【効果】 極めて簡単な方法で化合物を精製できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は純度の低い化合物を晶析
により高純度に精製する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】純度の低い化合物を晶析により高純度に
精製する方法および装置は、溶液からの再結晶を行い精
製された結晶をろ別する方法、冷却管内で結晶を析出さ
せ不純物を液状で流下分離した後に加熱溶解して取り出
す方法、またはそのための装置等が従来から知られてい
る。しかしながら、これらの方法は晶析により高純度に
なった結晶を固定し不純物を含んだ溶液を移動相として
分離している。そのために溶解を行なうための溶解槽、
晶析を行うための晶析槽、濾過器、分離した液を貯める
ための貯槽、それらを結ぶ配管等が必要である。さらに
晶析を繰り返す場合には結晶の取り出し、再溶解が必要
となり同じ装置を使用する場合は不純物の混入の恐れが
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は純度の
低い化合物を晶析により高純度に精製するために簡単で
効果的な工業的な方法および装置を提供することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は純度の
低い化合物を晶析により高純度に精製するために簡単で
効果的な手段として、晶析により生成した結晶を移動相
として不純物との分離を行えばよいことを見いだし本発
明を完成させた。
【0005】すなわち、本発明は純度が低い化合物を晶
析を繰り返して高純度に精製する方法において結晶の晶
析を、化合物を溶解した容器に浸漬した冷却装置の表面
の近傍で行って冷却装置に付着させ、次いで該装置を移
動することにより、付着した結晶を次の容器まで運搬
し、そこで結晶を脱離し精製する方法。更には脱離した
結晶を溶解させて次の晶析の原料として前記と同様な晶
析、運搬、脱離、溶解の操作を繰り返しすることを特徴
とする精製方法及びそれらを実施する為の精製装置であ
る。
【0006】第1図(図1)は本発明の操作例を説明す
るものである。1は冷却装置で容器2に溶解された純度
が低い化合物が入っている液に浸漬してその表面に結晶
4を析出させる。次に冷却装置1は引き上げられ不純物
を含む母液を流下分離させた後、高純度の化合物を入れ
る容器3の上方へ移動する。そこで冷却装置1に付着し
ている結晶を容器3へ脱離させる。容器2では蓄積した
不純物の一部または全部を取り除き新たな原料を導入す
る。結晶を除いた冷却装置1は再び容器2のほうへ移動
し液に浸漬して結晶を析出させる。容器3の中の高純度
の化合物をさらに精製する場合は容器3の内容物を原料
として同様な操作を行えば更に高純度に精製出来る。こ
れらの装置を複数個直列につなげば多段の晶析精製を連
続して実施することができ、従来の方法、装置に比べ簡
単で単純な方法、装置で高純度の化合物を得ることがで
きる。
【0007】第2図(図2)は晶析精製装置の一例を示
した図である。11、は冷媒・熱媒の導入管、12は冷
媒・熱媒の導出管、13は結晶を析出させるためのフィ
ンチューブである。これらにより冷却装置が構成されて
いる。この冷却装置全体は上下左右に移動する駆動装置
14に固定されている。純度が低い化合物を溶解した溶
解槽15にこの装置を浸し冷却媒体を通じて冷却を始め
る。結晶の析出面の温度がその化合物の析出温度より低
くなると結晶が成長し始める。所定量の結晶が装置の外
面に付いたところで冷却装置を引き上げ結晶に付着して
いる母液を出来るだけ流下させる。必要により溶媒等で
洗浄してもよい。次に装置を水平方向に移動させ、より
純度の高い製品を入れる溶解槽16の上方に移動する。
そこで冷却媒体の導出入管を通じ結晶の融点より高い熱
媒を流して結晶の一部を溶解して結晶を容器に落とし込
む。容器に入った結晶は加熱され溶解する。ほとんどの
結晶を落とした冷却装置は元の位置まで移動し次の晶析
装置を繰り返す。純度の上がった結晶を溶解した容器に
は別の冷却装置が浸漬され晶析操作が行われる。
【0008】前記したような装置を使用し、同様の操作
を行うことにより化合物は高純度に精製される。ここで
使用する冷却装置はどのような形状でもよいが、第3図
(図3)に示すようなフィンチューブのように表面積が
大きいものが好ましいが、不純物を含んだ母液が流下し
やすい構造を有する必要がある。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。 実施例1 50リットルの低純度用溶解槽に30kgの純度91.
9%のパラジクロルベンゼンを入れ54℃に加熱し溶解
した。そこに1本当たり0.08m2の冷却面積を持つ
フィンチューブ4本で構成された冷却装置を浸漬し44
℃の冷却水を通じて冷却した。20分後に冷却装置をゆ
っくりと引き上げ不純物を含んだ母液を流下させた。そ
の後冷却装置を別の50リットルの高純度用溶解槽まで
移動し70℃の温水で加熱して付着している結晶を溶解
槽に落とし込んだ。精製されたパラジクロルベンゼンの
純度は99.0%で6.6kgであった。
【0010】実施例2 実施例1の低純度用の溶解槽に残った液を11.7kg
抜き出し新たに純度93.2%のパラジクロルベンゼン
18.3kgを追加して同様な操作を繰り返した。4回
の繰り返しで高純度用の溶解槽には30.1kgの純度
99.0%のパラジクロルベンゼンが得られた。この純
度99.0%のパラジクロルベンゼンが入った溶解槽に
前述の冷却装置を浸漬し43℃の冷却水を通じて冷却し
た。溶解槽の内温は63℃に保持し20分後に冷却装置
を引き上げ、母液を十分流下させた。冷却装置はさらに
高純度のパラジクロルベンゼン用の溶解槽まで移動し7
0℃の温水で加熱して付着している結晶を落とし込ん
だ。得られたパラジクロルベンゼンは7.0kgで純度
は99.9%であった。
【0011】
【発明の効果】このように本発明の装置を利用すれば非
常に簡単な方法で化合物を精製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の操作を説明する図である。
【図2】晶析精製装置の一例を示した図である。
【図3】冷却・溶解フィンチューブの詳細図である。
【符号の説明】
1 冷却装置 2 容器 3 容器 4 結晶 11 冷媒・熱媒の導入管 12 冷媒・熱媒の導出管 13 フィンチューブ 14 駆動装置 15 溶解槽 16 溶解槽

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純度が低い化合物を晶析を繰り返して高
    純度に精製する方法において、結晶の晶析を、化合物を
    溶解した容器に浸漬した冷却装置の表面の近傍で行って
    冷却装置に付着させ、次いで該装置を移動することによ
    り、付着した結晶を次の容器まで運搬し、そこで結晶を
    該冷却装置から脱離する精製方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法で得られた結晶を溶解さ
    せて次の晶析の原料として請求項1の晶析、運搬、脱
    離、溶解の各操作を繰り返しすることを特徴とする精製
    方法。
  3. 【請求項3】 脱離操作を冷却装置の表面を加熱するこ
    とにより行う請求項1又は2記載の精製方法。
  4. 【請求項4】 加熱機構を備えた一連の容器群、垂直方
    向および水平方向に移動が可能な一つまたは複数の冷却
    装置で構成された晶析精製装置。
  5. 【請求項5】 冷却装置が冷媒または熱媒を導入するこ
    とにより表面の温度を調節することが出来るように作ら
    れた管状物またはその集合体である請求項4記載の晶析
    精製装置。
JP13184693A 1993-06-02 1993-06-02 晶析精製方法および装置 Pending JPH06343802A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010131522A (ja) * 2008-12-04 2010-06-17 Mitsubishi Rayon Co Ltd 晶析装置および晶析物除去方法
JP2014008457A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Mitsubishi Rayon Co Ltd 晶析方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010131522A (ja) * 2008-12-04 2010-06-17 Mitsubishi Rayon Co Ltd 晶析装置および晶析物除去方法
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