JPH0716339B2 - 自走型茶葉摘採機における機幅自動調節方法 - Google Patents

自走型茶葉摘採機における機幅自動調節方法

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JPH0716339B2
JPH0716339B2 JP25979891A JP25979891A JPH0716339B2 JP H0716339 B2 JPH0716339 B2 JP H0716339B2 JP 25979891 A JP25979891 A JP 25979891A JP 25979891 A JP25979891 A JP 25979891A JP H0716339 B2 JPH0716339 B2 JP H0716339B2
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tea leaf
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鋼司 松村
康稔 鈴木
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落合刃物工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、茶樹畝を跨いで移動し
ながら茶葉摘採作業を行う自走型茶葉摘採機における機
幅自動調節方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、列状に栽植された茶樹畝を跨ぎ、
茶樹畝の一側畝間に、原動機により駆動されて移動する
走行装置を有する本体を配置し、茶樹畝の他側畝間に、
上記本体に横フレームを介して機体の幅方向に移動可能
に支持された側車を配置すると共に、上記本体及び横フ
レームに茶葉摘採装置を装着した自走型茶葉摘採機が、
例えば、本願出願人の出願に係る特公平2−34570
号公報により知られ、また、これを更に改良したものが
本願出願人によって提案されている。上記のような自走
型茶葉摘採機により茶葉を摘採する茶樹畝の畝幅は、一
般的に1.8mが標準である。しかしながら、一列の茶
樹畝においても標準寸法通りのものは少なく、1.6〜
2.0mの範囲内で変化している場合が多いのが現状で
ある。その原因としては、茶樹定植時の寸法誤差、樹勢
による差、茶樹畝管理上、例えば裾刈りが正確に行われ
ていない、などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように茶樹畝の
畝幅に変化があると、上記先行技術のような自走型茶葉
摘採機により茶葉摘採作業を行うとき、本体側の走行装
置は畝間に沿って移動するものの、側車側は、茶樹畝が
広くなっているときは茶樹畝の一部に突っ込んでしまう
ことになる。このため、茶葉摘採機全体が蛇行すること
になり、的確な茶葉摘採作業が行えないことになるの
で、作業を一時中断して側車を移動させて機幅を調節し
作業を再開することになる。従って、作業精度が悪くな
るばかりでなく、作業能率も悪くなる。また、茶葉摘採
機の走行を停止して、本体側において側車を移動させる
場合に、茶樹畝の中央部の高さが80cmくらいあるの
で、側車の正確な位置が見にくく、適切な機幅調節作業
が出来ない、といった問題点もあった。本発明案は、上
記の各問題点を解決することを目的になされたものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、列状に栽植された茶樹畝を跨ぎ、茶樹畝
の一側畝間に、原動機により駆動されて移動する走行装
置を有する本体を配置し、茶樹畝の他側畝間に、上記本
体に横フレームを介して機体の幅方向に移動可能に支持
された側車を配置すると共に、上記本体及び横フレーム
に茶葉摘採装置を装着した自走型茶葉摘採機において、
上記側車側に、内側の茶樹畝と外側の茶樹畝とに接触可
能のセンサ体を設け、このセンサ体が内側の茶樹畝と接
触したときに側車を外側に移動させ、センサ体が外側の
茶樹畝と接触したときは側車を内側に移動させるように
したことを特徴とする。
【0005】
【作用】上記の手段によって本発明の自走型茶葉摘採機
における自走型茶葉摘採機における機幅自動調節方法
は、本体に横フレームを介して機体の幅方向に移動可能
に支持された側車側に、内側の茶樹畝と外側の茶樹畝と
に別々に接触可能のセンサ体を設け、このセンサ体が内
側の茶樹畝と接触したときに側車を外側に移動させ、セ
ンサ体が外側の茶樹畝と接触したときは側車を内側に移
動させるので、茶葉摘採作業中に茶樹畝の幅に変化があ
っても、その変化に応じて側車側が自動的に移動して機
幅が茶樹畝幅に調節され、側車側が茶畝に突っ込んで機
体が蛇行したり、移動できなくなるようなことがなく、
茶葉摘採精度がよく、かつ能率の高い茶葉摘採作業が行
われる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付の図面を参照
して具体的に説明する。図1及び図2において、1は列
状に栽植された茶樹畝の一方の畝間に導入される横幅が
狭く縦方向に長い車体で、この車体1の前部には、キャ
スタ状の前輪2が軸支され、エンジン3が搭載されてい
る。車体1の後部には、ゴムクローラ4を装備して高さ
を低く構成した無限軌道帯5が設けられている。この無
限軌道帯5には、エンジン3から変速機6に入力され変
速されて出力された動力が、チェン伝動系7を介して駆
動輪8に伝達されてゴムクローラ4を駆動して自走する
ようになっている。変速機6には変速レバー6aが設け
られている。なお、上記エンジン3から変速機6へのベ
ルト伝動系には、図示しないがテンションクラッチ機構
が設けられている。また、ゴムクローラ4は、1本に限
らず2本にしてもよく、さらに、タイヤにしてもよいも
のである。
【0007】上記車体1の前後方向中央部には2本の支
柱フレーム9が立設され、この支柱フレーム9の上端部
に横フレーム10が設けられ、支柱フレーム9と横フレ
ーム10に、茶葉摘採装置11が後述するように上下調
節可能に支持されている。横フレーム10の外端部に
は、側車支持フレーム12の一端が水平方向に移動可能
に支持されており、側車支持フレーム12の他端は垂直
下方に垂下されていて、その下端部に、前輪2及び無限
軌道帯5が接地する一方の畝間と、茶樹畝を挟んで対向
する他方の畝間に接地するキャスタ状の側車13が軸支
されている。従って、車体1、支柱フレーム9、横フレ
ーム10及び側車支持フレーム12により、茶樹畝を跨
ぐ門型のフレームが構成されていることになり、また、
前輪2、無限軌道帯5及び側車13の三輪で走行するこ
とになる。
【0008】上記茶葉摘採装置11は、図3に示すよう
に、支持フレーム14,14の両側端部に対をなす側板
15,15(一方は図示せず)を設け、この側板15,
15間の下部前側に、円孤状のバリカン刃からなる刈刃
16が往復動するように支持されている。支持フレーム
14,14の機体中央寄り端部には、ファン17がその
回転軸17aを上下方向にして弾性体を介して支持さ
れ、ファン17の下側に変速ケース18を介して刈刃駆
動ケース19が垂下されて、刈刃駆動ケース16aと連
繋している。変速ケース18から上側に突出した入力軸
と、ファン17から下方に突出した回転軸17aとの間
にベルト伝動系20が設けられ、ファン17から刈刃1
6に動力が伝達される。ベルト伝動系20には、図示し
ないがテンションクラッチ機構が設けられている。ま
た、ファン17には導風管21が接続されており、この
導風管21から多数のノズル22,22…が突出され
て、刈刃16の上方から、刈刃16の後方に設けた案内
板23に向け圧力風を吹き付け、刈刃16により摘採さ
れた茶葉を後方に吹き飛ばすように,所定間隔に配設さ
れている。以上の茶葉摘採装置11の構成は、従来周知
のものと同様である。
【0009】上記ファン17の上部には、その回転軸1
7aに動力を伝達する,傘歯車を内蔵した入力ギヤボッ
クス24が設けられ、この入力ギヤボックス24の側方
からフレキシブルシャフト25を介して回転動力が入力
される。このフレキシブルシャフト25の基端側はエン
ジン3の近傍に延びており、その基端が、エンジン3の
近傍に設けられてエンジン3から動力を受けるフレキシ
ブル伝動ケース26に接続され、フレキシブル伝動ケー
ス26から入力ギヤボックス24に動力伝達される。な
お、エンジン3からフレキシブル伝動ケース26に動力
伝達するベルト伝動系には、図示しないがテンションク
ラッチ機構が設けられている。
【0010】上記支柱フレーム9及び横フレーム10に
は、茶葉摘採装置11を上下調節するための,それぞれ
コロを有する昇降体27及び昇降支持体28が設けられ
ている。昇降体27には、後方水平方向に支持杆29が
突設され、この支持杆29に、茶葉摘採装置11の支持
フレーム14,14に固着された支持筒30が挿通され
て、茶葉摘採装置11が前後方向に移動可能に支持され
ている。その前後移動調節は、支持筒30と支持杆29
との間にピンを差し替えることにより行うようにしてあ
る。また昇降支持体28は、横フレーム10に対し、ノ
ブ31により上下調節可能に設けられた支持アーム32
に取り付けられていて、茶葉摘採装置11の支持フレー
ム14に取り付けられたガイド杆33を、上下移動自在
に支持している。
【0011】また、上記支柱フレーム9及び横フレーム
10には、それぞれ前方に向けハンドル支持杆34,3
5を突設しており、このハンドル支持杆34,35の先
端に、右ハンドル杆36と左ハンドル杆37が、長さ方
向の半分よりやや後側寄り部分を圧縮バネ38を介装し
た回動支持部39,40により、上下方向に回動可能に
支持されている。両ハンドル杆36,37の先端には、
それぞれ滑車状のワイヤローラ41,42が軸支され、
また、支柱フレーム9と支持アーム32にも、それぞれ
滑車状のワイヤローラ43,44が軸支されていて、両
ハンドル杆36,37の先端側下部に設けられたワイヤ
リール45,46から繰り出されるワイヤ47,48を
転接させ、ワイヤ47の先端は上記昇降体27に連結さ
れ、また、ワイヤ48の先端は上記ガイド杆33に連結
されている。そして、茶葉摘採装置11は、ワイヤリー
ル45,46によるワイヤ47,48の巻き上げ、巻戻
しにより大きく上下調節され、また、右ハンドル杆36
及び左ハンドル杆37を、回動支持部39,40を中心
に上下に回動することにより、小さく上下調節される。
なお、回動支持部39,40に介挿されている圧縮バネ
38のバネ圧は、右ハンドル杆36または左ハンドル杆
37を回動し、茶葉摘採装置11を支持する位置にそれ
ぞれ保持されるように設定されている。
【0012】上記右ハンドル杆36の先端部は横方向に
屈曲しており、この屈曲部分に、エンジン3から変速機
6へのベルト伝動系に設けられたテンションクラッチ機
構を入り,切り操作する走行クラッチレバー49と、エ
ンジン3のスロットルレバー50とが設けられ、また、
右ハンドル杆36のワイヤリール45の上側に、エンジ
ン3からフレキシブル伝動ケース26に動力伝達するベ
ルト伝動系に設けられたテンションクラッチ機構を入
り,切り操作する送風機クラッチレバー51が設けられ
ている。また、左ハンドル杆37の先端部には、ファン
17から刈刃16に動力を伝達するベルト伝動系20に
設けたテンションクラッチ機構を入り,切り操作する刈
刃クラッチレバー52が設けられている。さらに、左ハ
ンドル杆37の先端部には菊座53が設けられていて、
左ハンドル杆37の先端部のみを回動させてハンドル角
度を調節するようにしている。
【0013】上記車体1に、水平方向に回動可能に支持
された前輪2の支持軸2aには、図4及び図5に示すよ
うに、前輪2が、機体の移動方向(矢印)に対しやや内
側に向くように付勢するバネ54が設けられている。ま
た、前輪2には操向ハンドル55が取り付けられて機体
前側に延出させている。この操向ハンドル55の先端部
55aは、図8に示すように、作業者Mの腰部側方に当
接するよう屈曲しており、また、操向ハンドル55の先
端部55aは、ノブ56,56によりその高さ、及び屈
曲角度が調節可能となっている。
【0014】上記支柱フレーム9の上端部に設けられる
横フレーム10は、軸57、固定ボルト58により水平
方向の支持角度が調節可能である。また、横フレーム1
0の長さ方向両端部に、機幅調節用モータ59により回
転する駆動スプロケット60及び従動スプロケット61
が軸支されていて、この両スプロケット60,61間に
チェン62が巻回されている。そして、チェン62に、
横フレーム10の外端部に複数のローラ63を介して、
水平方向に移動自在に支持された側車支持フレーム12
の端部に固着したピン64が連結されており、機幅調節
用モータ59の駆動により、チェン62、ピン64を介
して側車支持フレーム12が水平方向に移動し、茶樹畝
の畝幅に応じて、門型フレームの間隔調節,即ち機幅調
節が行えるようになっている。なお、上記側車支持フレ
ーム12の移動支持部には、側車支持フレーム12の左
右移動端において作動するリミットスイッチ65,65
が設けられている。
【0015】図6及び図7に詳細に示すように、側車支
持フレーム12の他端には垂直方向に側車支持筒12a
が固設され、この側車支持筒12aにはネジ杆66が内
装されていて、側車支持筒12aの上端に設けた傾斜調
節用モータ67及びチェン伝動系68により駆動回転さ
れる。このネジ杆66の下端側は、側車支持筒12aの
下端側から嵌挿された側車支持軸13aに螺挿してい
る。そして、傾斜調節用モータ67を回転することによ
り、チェン伝動系68を介してネジ杆66を回動させ、
側車支持軸13aを側車支持筒12aに沿って上下動さ
せ、側車13の上下調節を行い、機体の左右の傾斜を調
節するようにしている。図6で符号12bは、側車支持
軸13aが側車支持筒12aから抜け落ちるのを防止す
る止めネジである。
【0016】上記側車支持筒12aの前部上側には、枢
支軸69を介して茶樹センサ体70の回動支持杆71が
左右方向に所定の範囲で回動可能に枢支されている。こ
の茶樹センサ体70は、角柱からなる回動支持杆71の
下端側から角筒からなるセンサ板支持筒72を上下方向
に摺動自在に嵌挿し、該センサ板支持筒72に連結アー
ム73,73を介して内側センサ板74と外側センサ板
75とを連結している。また、センサ板支持筒72の下
端部には支持ローラ76が設けられ、側車支持軸13a
に設けた支持板13bに転接させ、センサ板支持筒72
の上端部に設けた当接片77を、側車支持フレーム12
に設けたリミットスイッチ78に当接するようにしてい
る。上記回動支持杆71の枢支軸69から上側部分に、
操作アーム79が取り付けられ、回動支持杆71の左右
回動により側車支持筒12aの上端部左右両側に設けた
内側リミットスイッチ80と外側リミットスイッチ81
をオン・オフするようにしている。図7に示すように、
内側センサ板74及び外側センサ板75と側車支持筒1
2aとの間には間隙82が形成され、この間隙82内で
内側センサ板74及び外側センサ板75は左右移動可能
となっている。
【0017】一方、上記横フレーム10の基端部上に
は、コントロールボックス83と水平センサ84とが設
けられている。コントロールボックス83には、電源ス
イッチ85、機幅調節用自動・手動切換えスイッチ8
6、傾斜調節用自動・手動切換えスイッチ87、傾斜調
節用手動スイッチ88等を設け、上記左ハンドル杆37
に機幅調節用手動スイッチ89を設けている。そして、
コントロールボックス83に、上記機幅調節用モータ5
9、リミットスイッチ65,78、傾斜調節用モータ6
7、内側リミットスイッチ80、外側リミットスイッチ
81、水平センサ84等が電気的に連繋されている。こ
れらの作動電源には、充電式のバッテリが使用される。
なお、上記機幅及び傾斜調節における自動モードと手動
モードとは、手動モードが優先するように設定されてい
る。
【0018】上記茶葉摘採装置11の後部には、摘採さ
れた茶葉を収容するための,網体からなる茶葉収容袋9
0が取り付けられる。この茶葉収容袋90は、前輪2及
び無限軌道帯5側の茶樹畝間を移動するが、無限軌道帯
5の後端位置の車体1に設けた取付けパイプ91に、図
示しない茶葉収容袋移動台車、または茶葉収容袋移動用
シートを取り付けることが出来る。
【0019】このように構成された一実施例の自走型茶
葉摘採機においては、茶樹畝の一方の畝間に前輪2及び
無限軌道帯5を、茶樹畝の他方の畝間に側輪13を導入
し、機体が茶樹畝を跨いだ状態で走行させ、作業者Mは
前輪2、無限軌道帯5側の畝間に位置して後退しながら
作業を行う。茶樹畝に対して、茶葉摘採装置11により
往行程で幅方向のほぼ半分を刈取り、復行程で残りのほ
ぼ半分を刈取る。刈刃16により摘採された茶葉は、ノ
ズル22,22…からの圧力風によって後方に吹き飛ば
されて茶葉収容袋90に収容される。このような茶葉摘
採作業を行うとき、自走型茶葉摘採機においては以下の
ような作動,調節等が行われる。
【0020】 走行装置駆動関係 エンジン3からの動力はベルト伝動系により中間プーリ
に伝達され、中間プーリから変速機6へのベルト伝動系
には無段変速機構(可変プーリ)が設けられ、変速機6
に入力される。変速機6からチェン伝動系7により駆動
輪8を駆動してゴムクローラ4が回動し、無限軌道帯5
が作動して前輪2、側輪13の三輪により機体が走行す
る。エンジン3から変速機6への動力の入り,切り操作
は、エンジン3と中間プーリ間に設けたテンションクラ
ッチ機構を、走行クラッチレバー49によって操作して
行う。また、変速レバー6aの操作によっても行える。
さらに、変速操作は、変速レバー6a及び無段変速機構
(可変プーリ)の操作によって行われる。そして、機体
は前輪2、無限軌道帯5、側輪13の三輪により低く支
持された状態で安定して茶樹畝間を走行する。
【0021】 刈刃駆動関係 エンジン3からの動力が、ベルト伝動系を介してフレキ
シブル伝動ケース26に伝達され、ここからフレキシブ
ルシャフト25を介して入力ギヤボックス24に入力さ
れ、入力ギヤボックス24からファンの回転軸17aに
動力伝達されてファン17が駆動する。このファン17
への動力の入り,切り操作は、エンジン3とフレキシブ
ル伝動ケース26との間に設けたテンションクラッチ機
構を、送風機クラッチレバー51を操作して行う。また
刈刃16への動力伝達は、ファンの回転軸17aからベ
ルト伝動系20、変速ケース18、刈刃駆動ケース1
9、刈刃駆動ケース16aを介して行われ、その動力の
入り,切り操作は、ベルト伝動系20に設けたテンショ
ンクラッチ機構を、刈刃クラッチレバー52により操作
して行う。従って、刈刃16は、ファン17が駆動して
いる状態で単独に駆動,駆動停止出来る。
【0022】 茶葉摘採作業関係 エンジン3を始動し、スロットルレバー50によりエン
ジン回転数を調整する。送風機クラッチレバー51を操
作して送風機17を駆動させ、刈刃クラッチレバー52
を操作することにより刈刃16が作動する。変速レバー
6aを操作して、摘採作業に適した走行速度を選択し、
走行クラッチレバー49を操作することによって機体が
走行し、茶葉摘採作業が開始される。摘採作業開始後の
機体の走行速度の調整は、無段変速機構(可変プーリ)
の操作によって行われる。作業者Mは、後向き状態で歩
行しながら茶葉摘採装置11による茶葉摘採状況を監視
し、必要に応じて右ハンドル杆36または左ハンドル杆
37を回動し、茶葉摘採装置11の上下調節を行う。ま
た、作業者Mの腰部側方には操向ハンドル55の先端部
55aが当接されており、作業者Mの移動方向に沿って
前輪2がその支持軸2aを回動して追従する。なお、前
輪2は、機体の移動方向(矢印)に対しやや内側に向く
ようにバネ54により付勢されているので、操向ハンド
ル55の先端部55aは作業者Mの腰部側方に常時当接
していて、作業者Mの移動方向に自動的に回動,追従
し、前輪2、即ち,機体の移動方向を制御する。
【0023】 機幅調節関係 茶葉摘採作業開始前にコントロールボックス83の電源
スイッチ85をオンし、機幅調節用自動・手動切換えス
イッチ86を「自動」側に投入して作業する。すると、
茶樹畝の畝幅が変化するとき、その変化に応じて茶樹セ
ンサ体70の内側センサ板74あるいは外側センサ板7
5が茶樹畝に接触して左右いずれかに押され、支持ロー
ラ76が支持板13b上を左右いずれかに転動してセン
サ板支持筒72を介して回動支持杆71が枢支軸69を
中心に回動し、操作アーム79により内側リミットスイ
ッチ80あるいは外側リミットスイッチ81をオンさせ
る。そして、機幅調節用モータ59が正,逆いずれかに
回転し、スプロケット60,61、チェン62を介して
側車支持フレーム12を水平方向に移動させ、機幅を自
動的に調節する。また、コントロールボックス83の機
幅調節用自動・手動切換えスイッチ86を「手動」側に
切り換えて、作業者が機幅調節用手動スイッチ89を操
作して機幅を調節することも出来る。
【0024】 機体水平調節関係 茶葉摘採作業開始前にコントロールボックス83の電源
スイッチ85をオンし、傾斜調節用自動・手動切換えス
イッチ87を「自動」側に投入して作業すると、水平セ
ンサ84の左右水平度の検出により傾斜調節用モータ6
7が正,逆いずれかに回転し、チェン伝動系68を介し
てネジ杆66を駆動回転させ、側車支持軸13aを側車
支持筒12aに沿って上下動させて側車13の上下調節
を行い、機体の左右の傾斜を調節する。このとき、茶樹
センサ体70のセンサ板支持筒72は回動支持杆71に
沿って上下方向に摺動し、側車13の上下動を妨げな
い。また、コントロールボックス83の傾斜調節用自動
・手動切換えスイッチ87を「手動」側に切り換えて、
作業者が傾斜調節用手動スイッチ88を操作して機体の
左右の傾斜を調節し、ほぼ水平状態に保持することも出
来る。
【0025】 その他の調整,操作関係 操向ハンドル55の先端部55aは、作業者Mの身長、
茶畝の畝幅等に応じてノブ56,56により高さ調節が
行われる。茶葉摘採装置11の上下調節及び刈刃16の
角度調節は、ワイヤリール45,46によるワイヤ4
7,48の巻き上げ、巻戻しにより大きく調節され、ま
た、右ハンドル杆36及び左ハンドル杆37を、回動支
持部39,40を中心に上下に回動することにより、微
調節される。さらに、茶葉摘採装置11は、左右2カ所
がワイヤ47,48により連繋されているので、左右の
ハンドル杆36,37により別々に上下微調節が出来、
また、左ハンドル杆37は菊座53により上下調節し
て、作業者Mの身長に合わせた高さに調節することが出
来る。
【0026】また、横フレーム10は支柱フレームに対
し、軸57、固定ボルト58により水平方向の支持角度
を変更することが出来、自走型茶葉摘採機を茶園に移動
するとき、あるいは倉庫に収納するときなどに際して、
機体幅を狭くすることが出来る。なお、横フレーム10
は、軸57位置から取り外すこともできる。さらに、本
発明においては、上記ワイヤ47,48をロープにして
もよく、また茶葉摘採装置11は、茶樹畝をほぼ半分ず
つ摘採する型式のものに限らず、茶樹畝の全面を一度で
摘採する全面摘採型式のものにしても同様に実施でき
る。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明の自走型茶葉
摘採機における機幅自動調節方法によれば、側車13側
に、内側の茶樹畝と外側の茶樹畝とに接触可能のセンサ
体74,75を設け、センサ体74が内側の茶樹畝と接
触したときに側車13を外側に移動させ、センサ体75
が外側の茶樹畝と接触したときは側車13を内側に移動
させるようにしたので、以下の効果を奏することが出来
る。 茶葉摘採作業中に茶樹畝の幅に変化があって
も、その変化に応じて側車側を自動的に移動させて機幅
が茶樹畝幅に応じて調節され、側車側が茶畝に突っ込ん
で機体が蛇行したり、移動できなくなるようなことがな
い。従って、精度のよい茶葉摘採作業を高能率で、かつ
安定して実施することが出来る。 また、機幅の調節
が自動的に行われるので、操作性が良好となり、作業者
は摘採作業に集中でき、疲労の少ない高精度の作業を実
施することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自走型茶葉摘採機全体の側面図で
ある。
【図2】同正面図である。
【図3】茶葉摘採装置の一部断面した側面図である。
【図4】前輪の拡大側面図である。
【図5】走行装置の概略平面図である。
【図6】側車及びセンサ体の一部切断した側面図であ
る。
【図7】図6のA−A線に沿う拡大断面図である。
【図8】自走型茶葉摘採機の作業状態の側面図である。
【符号の説明】
1 車体 2 前輪 2a 支持軸 3 エンジン 4 ゴムクローラ 5 無限軌道帯 6 変速機 6a 変速レバー 7 チェン伝動系 8 駆動輪 9 支柱フレーム 10 横フレーム 11 茶葉摘採装置 12 側車支持フレーム 12a 側車支持筒 12b
止めネジ 13 側車 13a 側車支持軸 13b 支持板 14 支持フレーム 15 側板 16 刈刃 17 ファン 18 変速ケース 19 刈刃駆動ケース 20 ベルト伝動系 21 導風管 22 ノズル 23 案内板 24 入力ギヤボックス 25 フレキシブルシャフト 26 フレキシブル伝動ケース 27 昇降体 28 昇降支持体 29 支持杆 30 支持筒 31 ノブ 32 支持アーム 33 ガイド杆 34,35 ハンドル支持杆 36 右ハンドル杆 37 左ハンドル杆 38 圧縮バネ 39,40 回動支持部 41〜44 ワイヤローラ 45,46 ワイヤリール 47,48 ワイヤ 49 走行クラッチレバー 50 スロットルレバー 51 送風機クラッチレバー 52 刈刃クラッチレバー 53 菊座 54 バネ 55 操向ハンドル 55a 先端部 56 ノブ 57 軸 58 固定ボルト 59 機幅調節用モータ 60 駆動スプロケット 61 従動スプロケット 62 チェン 63 ローラ 64 ピン 65 リミットスイッチ 66 ネジ杆 67 傾斜調節用モータ 68 チェン伝動系 69 枢支軸 70 茶樹センサ体 71 回動支持杆 72 センサ板支持筒 73 連結アーム 74 内側センサ板 75 外側センサ板 76 支持ローラ 77 当接片 78 リミットスイッチ 79 操作アーム 80 内側リミットスイッチ 81 外側リミットスイッチ 82 間隙 83 コントロールボックス 84 水平センサ 85 電源スイッチ 86 機幅調節用自動・手動切換えスイッチ 87 傾斜調節用自動・手動切換えスイッチ 88 傾斜調節用手動スイッチ 89 機幅調節用手動スイッチ 90 茶葉収容袋 91 取付けパイプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 列状に栽植された茶樹畝を跨ぎ、茶樹畝
    の一側畝間に、原動機により駆動されて移動する走行装
    置を有する本体を配置し、茶樹畝の他側畝間に、上記本
    体に横フレームを介して機体の幅方向に移動可能に支持
    された側車を配置すると共に、上記本体及び横フレーム
    に茶葉摘採装置を装着した自走型茶葉摘採機において、
    上記側車側に、内側の茶樹畝と外側の茶樹畝とに接触可
    能のセンサ体を設け、このセンサ体が内側の茶樹畝と接
    触したときに側車を外側に移動させ、センサ体が外側の
    茶樹畝と接触したときは側車を内側に移動させるように
    したことを特徴とする自走型茶葉摘採機における機幅自
    動調節方法。
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