JPH07162209A - 誘電体共振器装置 - Google Patents

誘電体共振器装置

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JPH07162209A
JPH07162209A JP34163493A JP34163493A JPH07162209A JP H07162209 A JPH07162209 A JP H07162209A JP 34163493 A JP34163493 A JP 34163493A JP 34163493 A JP34163493 A JP 34163493A JP H07162209 A JPH07162209 A JP H07162209A
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JP
Japan
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substrate
dielectric
electrode
dielectric coaxial
coaxial resonators
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Application number
JP34163493A
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English (en)
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Yukihiro Kitaichi
幸裕 北市
Hideyuki Kato
英幸 加藤
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品点数を削減して従来要した接続端子やコ
イルなどの組み込み工数を無くし、低コスト化を図るこ
と。 【構成】 各誘電体同軸共振器1〜3間を結合するキャ
パシタやインダクタンスからなる結合回路をパターン電
極により設けて多層基板41で形成する。誘電体同軸共
振器1〜3の下面には多層基板41のパターン電極51
〜53と接続される電極膜38を形成する。多層基板4
1の位置決め用基板41dの開口部81内に誘電体同軸
共振器1〜3を配置して実装する。多層基板41の下面
にはスルーホール711 ,731 を介して入出力端子と
なるパターン電極を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、自動車電話、
携帯電話等の移動通信機器に使用される誘電体フィルタ
として用いられる誘電体共振器装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図6〜図8に従来の誘電体共振器装置と
して誘電体フィルタを示す。図6は誘電体フィルタの全
体の分解斜視図を示し、図7は各種部品を実装した場合
の斜視図を、図8は等価回路図をそれぞれ示している。
まず、従来の誘電体フィルタの全体の構成について説明
する。図6及び図7に示す誘電体フィルタは、例えば、
自動車電話、携帯電話等の移動通信機器に使用されるも
のであり、マイクロ波帯に用いられる所謂アンテナ共用
器と言われるものである。
【0003】そして、この誘電体フィルタは送信側がバ
ンドエリミネーションフィルタで構成され、受信側がバ
ンドパスフィルタで構成されている。バンドエリミネー
ションフィルタは3段の共振器構成となっており、3個
の1/4波長形誘電体同軸共振器1〜3を有し、バンド
パスフィルタは4段の共振器構成で、4個の1/4波長
形誘電体同軸共振器4〜7を有している。
【0004】誘電体同軸共振器1〜7は、直方体状に形
成されている誘電体の穴8の内周面に形成した電極膜状
の内導体と、該誘電体の側表面に形成した電極膜状の外
導体と、図には表われていないが穴8が開口している端
面の一方に形成した電極膜状の内導体と外導体とを接続
する短絡導体とで構成され、所定の周波数で共振するよ
うになっている。この誘電体同軸共振器1〜7の穴8に
は一端側を略円筒状に形成した金属製の接続端子9がそ
れぞれ誘電体同軸共振器1〜7の開放端側より圧入され
て、穴8内の内導体と接触して導通を得ている。上記接
続端子9の他端側は舌片状に形成されていて、後述する
コンデンサ基板10〜12や結合基板13の上面に形成
されている電極膜14〜17に半田付け等でそれぞれ接
続されるようになっている。
【0005】上記コンデンサ基板10〜12は誘電体か
らなり、その上下面には電極膜がそれぞれ形成されてい
て、キャパシタを形成している。また、誘電体からなる
結合基板13の上面には複数の電極膜14〜17が並設
されており、電極膜14〜16は結合容量を多くとるた
めに、対向部分が櫛歯状に形成されている。更に、結合
基板13の下面の両側にも電極膜が形成されている。ま
た、コンデンサ基板10〜12間にはコイル状のインダ
クタL1 〜L3 が接続される。上記インダクタL1 〜L
3 を実装する誘電体からなる結合基板18の上面には電
極膜19,20が形成されており、この結合基板18の
下面は全面にわたってアース電極となる電極膜が形成さ
れている。
【0006】上記各部材を上面に実装するベース基板2
2には、アンテナ側と接続される電極膜状の入出力端子
23と、送信部側が接続される電極膜状の入出力端子2
4と、受信部側が接続される電極膜状の入出力端子25
とがそれぞれ形成されている。また、ベース基板22の
上面及び下面は電極膜状のアース電極26が略全面にわ
たって形成してある。尚、このベース基板22は、樹脂
等の誘電体または絶縁体等で形成されている。ベース基
板22の上面に実装される上記結合基板13は2個のス
ペーサ21を介して実装されるものであり、他の1個の
スペーサ21はベース基板22の入出力端子24の上面
に実装される。これら3個のスペーサ21は、金属等の
導通のある部材を用いている。
【0007】また、ベース基板22の上下面の入出力端
子23〜25の部分以外の箇所は全面にわたってアース
電極26が形成されており、上下面のアース電極26は
横方向に非直線状に形成した複数のスルーホール33に
より導通を得ている。また、ベース基板22の周囲に複
数形成した半円状の切欠部34の端面に形成した電極膜
を介しても上下面のアース電極26が導通している。更
に、入出力端子23〜25も端面に形成した電極膜を介
してベース基板22の上下面が導通している。
【0008】ベース基板22を覆設するカバー27は金
属製で構成され、カバー27の天板には誘電体同軸共振
器1〜7の上面側外導体とカバー27とを半田付け等を
するための細長の穴28と、誘電体同軸共振器1〜7の
特性を調整するための治具挿入用の穴29が穿孔してあ
る。また、カバー27の下縁の前部・背部(図示せず)
よりベース基板22の上面アース電極26と接続される
アース端子30が複数形成されている。カバー27の側
板には、上記ベース基板22の入出力端子23〜25を
露出させるための切欠部31がそれぞれ形成してある。
また、図7に示すように、カバー27の上面にはラベル
32が貼付され穴28や29が覆われるようになってい
る。
【0009】次に、各部材の配置構成について説明す
る。図6及び図7に示すように、バンドエリミネーショ
ンフィルタ側では、1個のスペーサ21がベース基板2
2の入出力端子24の上に実装され、また、結合基板1
8がベース基板22の入出力端子24と23との間のア
ース電極26の上に実装されハンダづけされる。更に、
入出力端子23と25の上面にスペーサ21がそれぞれ
実装され、この2個のスペーサ21の上面に、下面の電
極膜が接触する形で結合基板13が架橋されハンダづけ
される。
【0010】図7に示すように、インダクタL1 の一端
がスペーサ21の上面に実装され、その上にコンデンサ
基板10が実装され、このコンデンサ基板10の上面の
電極膜に誘電体同軸共振器1からの接続端子9が接続さ
れる。また、インダクタL1 の他端は結合基板18の電
極膜19の上に実装され、インダクタL2 が結合基板1
8の電極膜19と20との間に実装される。そして、イ
ンダクタL1 とL2 の接続部の上にコンデンサ基板11
が実装され、コンデンサ基板11の上面の電極膜に誘電
体同軸共振器2からの接続端子9が接続される。インダ
クタL3 の一端が結合基板18の電極膜20の上に実装
され、他端は入出力端子23の上に実装される。また、
インダクタL2 とL3 の接続部の上にコンデンサ基板1
2が実装され、コンデンサ基板12の上面の電極膜に誘
電体同軸共振器3からの接続端子9が接続される。
【0011】2個のスペーサ21の上に実装された結合
基板13の上面の各電極膜14〜17に、誘電体同軸共
振器4〜7からの接続端子9がそれぞれ接続されるよう
になっている。
【0012】図8は上記のようにして構成されている誘
電体フィルタの等価回路図を示し、バンドエリミネーシ
ョンフィルタ側のキャパシタC1 〜C3 は、コンデンサ
基板10〜12の上下の電極膜で形成され、キャパシタ
4 は入出力端子24と下面のアース電極との間で形成
されるものである。キャパシタC5 ,C6 は、結合基板
18の上面の電極膜19,20と下面の電極膜とで形成
されている。また、キャパシタC7 は、入出力端子23
と下面のアース電極との間で形成されるものである。
【0013】また、バンドパスフィルタ側のキャパシタ
8 は、結合基板13の電極膜14と下面の電極膜との
間で形成され、キャパシタC9 〜C1 0 は、結合基板1
3の各電極膜14〜16間で形成される。また、キャパ
シタC1 1 は、結合基板13の上面の電極膜16と下面
の電極膜(図示せず)で形成される。また、この下面の
電極膜は図の右端のスペーサ21に導通している。更
に、キャパシタC1 2 は結合基板13の上面の電極膜1
7と下面の電極膜とで形成される。尚、誘電体同軸共振
器7とキャパシタC1 2 とで直列共振回路のトラップ回
路を構成している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来例の誘電体
フィルタは、ディスクリート部品を用いて構成されてお
り、この従来の構造では、コンデンサ基板10〜12、
インダクタ(コイル)L1 〜L3 、誘電体同軸共振器1
〜7に接続する接続端子9など部品点数が多くなる。こ
れにより誘電体フィルタの部品単価が高くなり、また、
部品の組み込み工数が多くかかり、コストアップにつな
がるという問題があった。
【0015】一方、誘電体同軸共振器間結合や、外部接
続回路を外付けの誘電体基板上に電極を形成して得る例
に、例えば特開平4−211501号公報が挙げられ
る。この特開平4−211501号公報に記載されてい
る発明ではコストを低下できる構造であるものの、単体
(一層)の誘電体基板を用いているために、複雑な結合
回路を実現しにくいという問題があった。
【0016】本発明は上述の点に鑑みて提供したもので
あって、部品点数を削減して従来要した接続端子やコイ
ルなどの組み込み工数を無くし、低コスト化を図ること
を目的とした誘電体共振器装置を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、誘電体に穿孔
した一つあるいは複数の穴8の内周面に形成した電極膜
状の内導体35及び外面に形成した電極膜状の外導体3
6を設けた誘電体同軸共振器1〜3と、C成分、L成分
等の結合回路素子及び入出力端子75,76をパターン
電極により形成した多層基板41とを備え、この多層基
板41の上面に上記誘電体同軸共振器1〜3を配設し、
上記誘電体同軸共振器1〜3の底面に形成した結合用の
電極膜38と多層基板41のパターン電極の一部とを電
気的に結合したことを特徴としている。
【0018】
【作用】本発明によれば、C成分、L成分等の結合回路
素子及び入出力端子75,76をパターン電極により形
成した多層基板41の上面に誘電体同軸共振器1〜3を
配設していることで、部品は誘電体同軸共振器1〜3と
多層基板41のみとなり、従来要していたディスクリー
ト部品の接続端子9、コイルL1 〜L3 、コンデンサ基
板10〜13等の組み込み工数を無くすことができ、組
み立て作業性が向上すると共に、低コスト化を図ること
ができる。また、誘電体同軸共振器1〜3により構成さ
れる共振回路間の結合回路を形成した多層基板41の上
面に誘電体同軸共振器1〜3を配設するため、全体の厚
みが誘電体同軸共振器1〜3に多層基板41の厚みを加
えた厚さとなり、全体として小型に構成することができ
る。また、多層基板41を用いているので、複雑な結合
回路を容易且つ小型に形成することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。なお、誘電体同軸共振器の機能としては従来と本
発明においても同様なので同じ番号を付して説明する。
図1は誘電体共振器装置としての誘電体フィルタの全体
の分解斜視図を示し、図2は後述する多層基板41の裏
面側から見た分解斜視図を示している。
【0020】本実施例では、誘電体同軸共振器1〜3を
3個用いてバンドエリミネーションフィルタを構成した
場合について説明する。図1に示すように、誘電体同軸
共振器1〜3は1/4波長形の誘電体同軸共振器であ
り、誘電体同軸共振器1〜3の長手方向(軸方向)には
前後に穴8が貫通して穿設されている。
【0021】誘電体同軸共振器1〜3の一方の端面と下
面の前部の部分を除いて電極膜状の外導体36が全面に
わたって形成されており、また、上記穴8の内周面にも
電極膜状の内導体35が形成されている。外導体36を
形成していない誘電体同軸共振器1〜3の一方の端面を
開放面1a〜3aとし、外導体36を形成している他方
の端面を短絡面としている。誘電体同軸共振器1〜3の
下面の外導体36を形成していない面の略中央には、上
記内導体35と容量結合を行うための電極膜38が形成
されている。
【0022】図3は図1に示す誘電体フィルタの等価回
路図を示し、本実施例では3段の1/4波長形の誘電体
同軸共振器1〜3からなるバンドエリミネーションフィ
ルタで構成されている。図3の破線で示す部分を多層基
板41で構成するものであり、誘電体同軸共振器1〜3
と直列に接続された形となっている結合容量であるキャ
パシタC1 〜C3 は、図1に示すように、各誘電体同軸
共振器1〜3の下面に形成した電極膜38と内導体35
との間で形成されるものである。
【0023】図3に示す等価回路の場合には、図1及び
図2に示すような多層基板41で構成している。すなわ
ち、多層基板41は本実施例では4層で構成しており、
第1基板41a、第2基板41b及び第3基板41cと
で構成している。そして、第4の基板として四角枠状の
位置決め用基板41dを設けており、これら4層の基板
41a〜41dで多層基板41を構成している。
【0024】図1において、誘電体同軸共振器1〜3を
実装する多層基板41の第1基板41aの上面には上記
誘電体同軸共振器1〜3の電極膜38と接続される四角
状のパターン電極51〜53が形成されており、各パタ
ーン電極51〜53にはスルーホール511 〜531
穿設されている。また、第1基板41aの他の面にはア
ース電極54としてのパターン電極が形成されている。
【0025】また、第1基板41aの裏面は図2に示す
ように、パターン電極55〜57が3つ形成されてお
り、これらパターン電極55〜57は上記スルーホール
511〜531 を介して上面のパターン電極51〜53
と導通している。この第1基板41aの周囲の端面及び
裏面の周縁にはアース電極54としてのパターン電極が
形成されていて、上面のアース電極54と一体に形成さ
れている。
【0026】また、多層基板41の第2基板41bの上
面には、図1に示すように、2つの渦巻き状のパターン
電極61,62と、四角状のパターン電極63が形成さ
れている。パターン電極61,62の両端にはそれぞれ
スルーホール611 ,612、621 ,622 が形成さ
れ、パターン電極61,62の一端側の部分及びパター
ン電極63は第1基板41aのスルーホール511 〜5
1 を介して第1基板41aのパターン電極51〜53
と導通を得ている。また、第2基板41bの上面の一端
側と他端側の端部にはアース電極64としてのパターン
電極が形成されている。
【0027】更に、第2基板41bの裏面は図2に示す
ように、パターン電極61,62の両端及びパターン電
極63に対応したパターン電極65〜69が形成されて
いる。このパターン電極65〜69はスルーホール61
1 ,612 〜631 を介して上面のパターン電極61〜
63とそれぞれ導通を図っている。また、第2基板41
bの裏面の端部及び端面にもアース電極64が形成して
ある。この第2基板41bの上面のアース電極64と裏
面のアース電極64とは端面の電極膜を介して導通して
いる。
【0028】多層基板41の第3基板41cの上面に
は、3つのパターン電極71〜73が形成されており、
また、第3基板41cの他の部分には端部にはアース電
極74としてのパターン電極が形成されている。第3基
板41cの両端のパターン電極71,73の端部側には
スルーホール711 ,731 が穿設されている。また、
第3基板41cの下面の両端には図2に示すようにスル
ーホール711,731 を介した入出力端子となるパタ
ーン電極75,76が形成されており、他の全面はアー
ス電極74となるパターン電極が形成してある。なお、
第3基板41cの周囲の端面にもアース電極となる電極
膜が形成されていて、上下面のアース電極74の導通を
図っている。
【0029】ここで、第3基板41cのパターン電極7
1はスルーホール611 を介して第2基板41bのパタ
ーン電極61の一端側と接続され、第3基板41cのパ
ターン電極72の一端側はスルーホール612 を介して
第2基板41bのパターン電極61の他端側と接続され
る。したがって、第3基板41cのパターン電極71,
72間に第2基板41bの渦巻き状のパターン電極61
が接続される形となる。
【0030】また、第3基板41cのパターン電極72
の他端側は、スルーホール621 を介して第2基板41
bのパターン電極62の一端側と接続され、第3基板4
1cのパターン電極73の一端側はスルーホール622
を介して第2基板41bのパターン電極62の他端側と
接続されるようになっている。したがって、第3基板4
1cのパターン電極72,73間に第2基板41bの渦
巻き状のパターン電極62が接続される形となる。
【0031】更に、第3基板41cのパターン電極73
は、スルーホール631 を介して第2基板41bパター
ン電極63と接続されている。ここで、多層基板41の
第3基板41cの一端側のパターン電極75が入力側
(あるいは出力側)の入出力端子となり、他端のパター
ン電極76が出力側(あるいは入力側)の入出力端子と
なる。
【0032】また、第1基板41aの上面に配置される
位置決め用基板41dの中央の四角状の開口部81の大
きさは、本実施例の場合では誘電体同軸共振器1〜3を
3個用いているので、誘電体同軸共振器1〜3の3個分
の大きさに形成している。したがって、誘電体同軸共振
器の数に合わせて位置決め用基板41dの開口部81の
大きさが変わることは言うまでもない。なお、図2に示
すように位置決め用基板41dの裏面の周縁にはアース
電極82としてのパターン電極が形成してある。
【0033】ところで、図1及び図2に示すように、各
基板41a〜41cのアース電極は、それぞれ形成した
端面の電極膜を介して裏面側のアース電極と接続してい
るが、図4に示すような方法でも良い。すなわち、例え
ば図4に示す基板を第1基板41aとした場合、第1基
板41aの各辺の端部に半円状の切欠部91を形成し、
この切欠部91の内面に電極膜92を形成する。そし
て、この電極膜92を介して上下面のアース電極54の
導通を得るようにしても良い。
【0034】また、多層基板41を形成する場合、例え
ば、各基板41a〜41dとなるグリーンシートを積層
して焼成し、各基板41a〜41dを完成させてから電
気的、機械的に接続構成するようにしている。また、硬
化した基板を層状に接着剤で接着して形成した硬化基板
を用いても良い。
【0035】次に、図3の等価回路図におけるインダク
タンスL1 〜L3 とキャパシタC1〜C6 と、多層基板
41のパターン電極との関係について説明する。インダ
クタンスL1 〜L3 は、図1に示すように多層基板41
の第2基板41bの渦巻き状のパターン電極61,62
により形成される。また、キャパシタC1 〜C3 は、誘
電体同軸共振器1〜3の電極膜38と内導体35との間
の容量で形成される。さらに、キャパシタC4 〜C6
は、多層基板41の第3基板41cの上面のパターン電
極71〜73と下面のアース電極74との間でそれぞれ
形成されている。
【0036】上記多層基板41の位置決め用基板41d
の開口部81内に誘電体同軸共振器1〜3を配設して半
田付け等により実装する。そして、誘電体フィルタの入
出力端子となるパターン電極75,76は第3基板41
cにより多層基板41の下面に形成されることになる。
本実施例の場合においては、多層基板41の位置決め用
基板41dの開口部81内に誘電体同軸共振器1〜3を
入れて位置決めしていることで、誘電体同軸共振器1〜
3の位置決めが非常に容易となる。
【0037】なお、3個の誘電体同軸共振器1〜3は、
予めハンダや樹脂などの接着部材で固定するようにして
おいても良い。また、本実施例では、誘電体フィルタの
厚みが誘電体同軸共振器1〜3の厚みに多層基板41の
厚みを加えた厚さとなり、偏平ないし小型に形成するこ
とができる。
【0038】特に、誘電体同軸共振器1〜3間の結合回
路を多層基板41のパターン電極により形成しているた
め、誘電体フィルタ全体を小型に形成することができ
る。また、多層基板41の第3基板41cのアース電極
74と誘電体同軸共振器1〜3の外導体36とで全体を
アース電極で覆うことができ、そのため、従来用いてい
たカバーを不要とすることができる。
【0039】また、先の実施例では、1/4波長形の誘
電体同軸共振器の場合について説明したが、図5に示す
ように、全面に外導体36を形成し、誘電体に穿設した
穴8内の一部に電極非形成部分を設けて内導体35を形
成した共振器1の場合についても本発明を適用すること
ができる。特に、本実施例の場合には誘電体同軸共振器
1の端面は開放面とはなっていないので、この部分の外
導体36がシールドの役目を果たすので、カバーは全く
不要とすることができる。
【0040】ところで、先の実施例では個別の誘電体同
軸共振器1〜3を用いて誘電体フィルタを構成した場合
について説明したが、1個の誘電体同軸共振器に複数の
穴を穿孔して複数段の誘電体フィルタを構成しても良
い。また、上記誘電体同軸共振器1〜3の穴8は両端側
に貫通した場合について説明したが、短絡面側が閉塞さ
れた誘電体同軸共振器の場合についても本発明を適用す
ることができる。
【0041】尚、実施例では、フィルタの構成として、
バンドエリミネーションフィルタの場合について説明し
たが、バンドパスフィルタ、ハイパスフィルタ、ローパ
スフィルタ等の単独のフィルタの場合にも本発明を適用
できる。また、バンドエリミネーションフィルタとバン
ドパスフィルタとを組み合わせたアンテナ共用器のよう
な各種のフィルタを組み合わせた場合にも本発明を適用
することができる。もちろん、誘電体同軸共振器の段数
にも制限されないものである。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、C成分、L成分等の結
合回路素子及び入出力端子をパターン電極により形成し
た多層基板の上面に誘電体同軸共振器を配設しているこ
とで、部品は誘電体同軸共振器と多層基板のみとなり、
従来要していたディスクリート部品の接続端子、コイ
ル、コンデンサ基板等の組み込み工数を無くすことがで
き、組み立て作業性が向上すると共に、低コスト化を図
ることができる。また、誘電体同軸共振器により構成さ
れる共振回路間の結合回路を形成した多層基板の上面に
誘電体同軸共振器を配設するため、全体の厚みが誘電体
同軸共振器に多層基板の厚みを加えた厚さとなり、全体
として小型に構成することができる。また、多層基板を
用いているので、複雑な結合回路を容易且つ小型に形成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の誘電体フィルタの多層基板の
分解斜視図である。
【図2】本発明の実施例の多層基板を裏面側から見た分
解斜視図である。
【図3】本発明の実施例の誘電体フィルタの等価回路図
である。
【図4】本発明の実施例の基板のアース電極の導通をと
る場合の他の例を示す要部斜視図である。
【図5】本発明の実施例の穴の内部に電極非形成部分を
形成した場合の誘電体同軸共振器の斜視図である。
【図6】従来例の誘電体フィルタの全体の分解斜視図で
ある。
【図7】従来例の部品を実装した場合を示す誘電体フィ
ルタの斜視図である。
【図8】従来例の図6に示す誘電体フィルタの等価回路
図である。
【符号の説明】
1〜3 誘電体同軸共振器 8 穴 35 内導体 36 外導体 38 電極膜 41 多層基板 41a 第1基板 41b 第2基板 41c 第3基板 41d 位置決め用基板 75 パターン電極(入出力端子) 76 パターン電極(入出力端子)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体に穿孔した一つあるいは複数の穴
    (8)の内周面に形成した電極膜状の内導体(35)及
    び外面に形成した電極膜状の外導体(36)を設けた誘
    電体同軸共振器(1)〜(3)と、C成分、L成分等の
    結合回路素子及び入出力端子をパターン電極により形成
    した多層基板(41)とを備え、この多層基板(41)
    の上面に上記誘電体同軸共振器(1)〜(3)を配設
    し、上記誘電体同軸共振器(1)〜(3)の底面に形成
    した結合用の電極膜(38)と多層基板(41)のパタ
    ーン電極の一部とを電気的に結合したことを特徴とする
    誘電体共振器装置。
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