JPH03254201A - 誘電体帯域阻止フィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は主にマイクロ波帯域で使用する誘電体フィルタ
に関し、更に詳しくは、一体型の誘電体多段同軸共振器
に、各共振子間を結合する集中定数素子の大部分又は全
部を設けたコンデンサ基板を固定した帯域阻止フィルタ
に関するものである。

［従来の技術］ 高誘電率セラミックス材料を用いた多段帯域阻止フィル
タとしては、第１５図Ａに示すように複数（ここでは３
個）の誘電体角柱形共振器１０を並設し、適当な集中定
数素子で結合した構成がある。誘電体共振器１０は高誘
電率材料からなる角柱１２の中央に共振子穴１４を貫設
したものである。共振子穴１４の内壁面、及び角柱１２
の開放面（上面）を除く外面には導体膜が付着されてお
り、それぞれ中心導体及び外導体となる。中心導体の開
放端に結合コンデンサＣ＋　、Ｃｔ　、Ｃｓをそれぞれ
接続し、各コンデンサ間をインダクタンス素子Ｌ＋　、
Ｌｘで接続する０等価回路を同図Ｂに示す、各誘電体共
振器ｌＯは、その角柱高さ、比誘電率、コンデンサ容量
等で決まる共振周波数をもち、上記構成によって１７４
波長同軸共振型の帯域阻止フィルタが得られる。

［発明が解決しようとする課ＩＰ！］ 第１５図Ａに示す帯域阻止フィルタは単体共振器１０を
複数個配列するため、部品点数が多くなることから組み
立て工数が増大し、共振器間の位置出しや外導体面精度
も要求が厳しくなる。また共振器同士の接合の必要から
ＩＩ械強度や耐環境信頼性の劣化などの点で問題がある
。

更に各共振器の上部に集中定数素子を取り付けるため、
組み立て難く且つ取り扱い難くなる欠点もある。

また集中定数の結合コンデンサＣ，，Ｃ。

Ｃ１及びインダクタンス素子Ｌ＋、ＬｘによるＬＣ回路
網が低域通過フィルタ構成になっていることから、３ｆ
Ｏ（３次共振周波数）付近においてはある程度の減衰特
性が得られる。しかし所定のｆ、特性を呈する素子定数
では、カットオフ周波数が２ｆ、に近いため数ｄＢ程度
の減衰しか得られない。

本発明の百的は、これら従来技術における問題を解決し
、製造性並びに設計性がよく、安定な電気・機械特性が
得られ、且つ２ｆ、以上の周波数において優れた減衰特
性を示す誘電体帯域阻止フィルタを提供することにある
。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、一体型の多段同軸誘電体共振器を用い、適当
な集中定数素子の一部あるいは全部をコンデンサ基板に
形成し、該コンデンサ基板を誘電体共振器の切欠き段差
部に取り付は一体化して帯域阻止フィルタ特性を呈する
ようにした誘電体フィルタである。

誘電体共振器は、直方体状の誘電体ブロックに複数の共
振子穴と、その間に位置し両開口端で短絡した結合阻止
穴とを並設し、一方の側面の開放面寄りに切欠き段差部
を設けたものである。コンデンサ基板は、各共振子穴に
対応した複数の表面電極と裏面アース電極による平板型
の接地コンデンサ部を有する。そのコンデンサ基板を接
地コンデンサ部が突出するように前記段差部に取り付け
、各接地コンデンサ部の表面電極間をインダクタンス素
子で結合し、各共振子穴の導体膜と前記各表面電極間を
結合コンデンサによって接続する。

結合コンデンサは様々な構成が可能である。

例えば誘電体ブロック開放面で共振子穴近傍に設けた導
体パターンとコンデンサ基板の表面電極とが垂直に向か
い合うことによって形成したり、誘電体ブロンク開放面
で共振子穴近傍に設けた導体パターンのギャップによっ
て形成してもよい、またコンデンサ基板の表面電極と、
それに対してギャップをおいて設けた第２の表面電極に
よって形成してもよいし、それら両表面電極間に搭載し
たチップコンデンサでもよい。

更には共振子穴内壁面の導体膜と段差部に設けた導体パ
ターンとそれらの間の誘電体ブロック材料とによって形
成することもできる。

［作用］ 各共振子穴は１／４波長型の同軸共振子を構成する。共
振子穴の間に設けた結合阻止穴は、両開口端で短絡して
いるため、共振子間での電磁波の伝播を遮蔽し電磁的結
合を阻止する。そのため一体型構造でありながら１！磁
気的には単体共振器を配列したものと同等の状態になる
。

この誘電体共振器に適当な集中定数素子（結合コンデン
サ及びインダクタンス素子）を付加接続することによっ
て帯域阻止フィルタが得られる。コンデンサ基板に形成
した接地コンデンサ部は、その容量を適当な値に設定す
ることによって２ｆａ以上での減衰を大きく急峻にする
。

誘電体ブロックに形成した切欠き段差部は、コンデンサ
基板の位置決めの機能を有し、両者を容易に一体化でき
るようにする。

［実施例Ｊ 第１図は本発明に係る誘電体帯域阻止フィルタの一実施
例を示す斜視図であり、第２図はその誘電体共振器とコ
ンデンサ基板の分解斜視図、第３図は断面図である。こ
の実施例は３段の場合である。

誘電体共振器２０は、はぼ直方体状をなす誘電体ブロッ
ク２２に共振子穴２４となる３個の貫通孔と、その間に
位置し結合阻止穴２６となる２個の貫通孔を並設し、そ
れら貫通孔が開口している面の一方を開放面として、誘
電体ブロック２２の一方の側面の開放菌寄りに細長い切
欠き段差部２８を形成し、該誘電体ブロック２２に所定
形状の導体膜を付着したものである。

導体膜は、全貫通孔の内壁面、開放面（第１図では手前
側の面、第２図では上面）を除くほぼ全面に施しである
。共振子穴２４の内壁面の導体膜３０が中心導体となり
、誘電体ブロック２２の外面の導体膜が外導体３２とな
る。開放面の結合阻止穴２６の近傍にはその内壁面の導
体膜と外導体３２とを接続する導体パターン３４が設け
られ、結合阻止穴２６の内壁面の導体膜はその両開口端
で短絡している（外導体３２に接続されている）ことに
なる、なお誘電体ブロック２２は高誘電率材料の焼結体
（例えばチタン酸バリウム等）からなる。導体膜は例え
ば銀ペーストの焼付は等による掻く薄い導電材料の層で
ある。

共振子穴２４の間に位置する結合阻止穴２６は、その内
壁面が導体膜で覆われ且つ両開口端で外導体３２と電気
的に接続しているため、共振子穴間でのｔＭｉ波の伝播
を遮蔽し、誘電体共振器２０は一体構造でありながら！
磁的にはそれぞれの共振子が独立したものと同等の状態
になる。

コンデンサ基板４０は、誘電体共振器２０の長さにほぼ
等しい長さの誘電体板４２に、３個の表面電極４４と裏
面全面アース電極４６による平板型の接地コンデンサ部
を形成したものである。このコンデンサ基板４０は、接
地コンデンサ部が突出するように前記誘電体共振器２０
の段差部２８に導電接着剤や半田付は等により取り付け
られる。なおコンデンサ基板４０に形成した表面側の細
長導体パターン４８は、誘電体共振器２０の段差部２８
に形成した導体膜と接合する。

そして各接地コンデンサ部の表面電極４４間をコイル５
０で結合し、各共振子穴２４の内壁面の導体膜と前記表
面電極４４間を結合コンデンサによって接続する。これ
によって誘電体帯域阻止フィルタが得られる。なお符号
５２は入出力端子である。

ここで結合コンデンサは、誘電体ブロック開放面で共振
子穴近傍に設けた導体パターン５２とコンデンサ基板４
０の表面電極４４とが直角に向かい合うことによって形
成される。このようにして得られるフィルタの等価回路
は第４図のようになる。同図においてＣａ　、　Ｃｂ　
、　　Ｃｃが接地コンデンサを表し、Ｃ＋　、Ｃｚ　、
Ｃｓが結合コンデンサを表している。Ｌ＋　、Ｌｘはコ
イル５０である。

このように誘電体共振器２０を用い、適当な集中定数素
子（Ｃ１，・・・、Ｃｓ　、Ｌ＋　、Ｌｘ　）を付加接
続することにより誘電体帯域阻止フィルタを構成してい
る。接地コンデンサＣａ　、・・・Ｃｃは誘電体板４２
の誘電率と厚さ及び表面電極４４の面積によって決定さ
れ、それを適当な値に選定することによって２ｆ＋＋以
上の周波数での減衰特性が向上する。フィルタ特性の一
例を第５図に示す。

誘電率ブロック２２に形成する切欠き段差部２８の段差
は、コンデンサ基板４０の厚さに一敗させる。そしてそ
の段差部２８にコンデンサ基板４０を合わせることによ
って位置決めがなされ、容易に一体化した構成が得られ
る。

結合コンデンサは様々な構成が考えられる。

第６図及び第７図は、誘電体ブロック２２の開放面で共
振子穴２４の近傍に設けた導体パターン５６．５８のギ
ャップによって結合容量を持たせている。導体パターン
５８は誘電体ブロック２２の端部まで達し、第７図に示
されているようにその部分を表面電極４４に接触させ半
田付は等を行うことによって電気的な接続を図っている
。

第８図〜第１０図はコンデンサ基板４０に結合コンデン
サ部も形成した例である。コンデンサ基板４０の表面電
極４４と、それに対してギャップをおいて設けた第２の
表面電極６０によって結合容量を持たせている。誘電体
ブロック２２の開放面で共振子穴２４の導体膜に接続さ
れている導体パターン６２は、誘電体ブロック２２の端
部まで延び、そこで第２の表面電極６０に接触する。こ
の場合も半田付は等により電気的接続を図る。第１１図
に示す例は、コンデンサ基板４０の表面電極４４と第２
の表面電極６０とのギャップによってではなく、その間
にチップコンデンサ６４を搭載して、それを結合容量に
している。大きな結合容量を必要とする場合はこの方が
望ましい。

第１２図〜第１４図に示す例は、誘電体ブロック２２の
共振子穴２４の中心導体と切欠き段差部２８に形成した
導体膜６８によって誘電体ブロックの素材を直接利用し
てコンデンサを形成している。

上記の各実施例は何れも共振子穴が誘電体フロックに３
個設けられている３段構成の例であるが、共振子穴が２
個の場合にも、４個以上の場合にも本発明を適用できる
ことは言うまでもない、インダクタンス素子としてコイ
ルを用いているが、コイルに代えてコンデンサ基板にイ
ンダクタンス・パターンを形成することも可能である。

また誘電体共振器の外観を描いている各図面において、
細かな点々を付して示しである部分は誘電体の素地が露
出している面を示しており、影線を施している部分は導
体膜が付着している面を表している。

［発明の効果Ｊ 本発明は上記のように基本的には誘電体ブロック一体型
であり単純な構造のため製造性が良く、安定な電気特性
・機械特性を得やすい、また集中定数素子による結合の
ため設計し易く、周波′数・結合調整も容易である。集
中定数素子の全部若しくは大部分はコンデンサ基板に形
成されているため容易に製造でき、コンデンサ基板と誘
電体共振器との結合は誘電体共振器に形成した切欠き段
差部を利用して行うため位置決めができ、容易に取り付
けることができる。コンデンサ基板には接地コンデンサ
部が設けられているため、２ｆ、以上の周波数領域での
減衰量が大きくなり良好な帯域阻止フィルタ特性が得ら
れる０本発明では誘電体共振器とコンデンサ基板とが固
着一体化されているため、面実装にも対応できるし、ケ
ース無しの構成も可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る誘電体帯域阻止フィルタの一実施
例を示す斜視図、第２図はその誘電体共振器とコンデン
サ基板の分解斜視図、第３図はその断面図、第４図はそ
の等価回路図、第５図はフィルタ特性線図である。第６
図は本発明の他の実施例を示す部分斜視図、第７図はそ
の部分断面図である。第８図は本発明の他の実施例を示
す部分斜視図、第９図はその誘電体共振器とコンデンサ
基板の分解斜視図、第１０図はその部分断面図である。 第１１図は本発明の他の実施例を示す部分断面図である
。第１２図は本発明の更に他の実施例を示す斜視図、第
１３図はその誘電体共振器とコンデンサ基板との分解斜
視図、第１４図はその誘電体共振器の部分平面図である
。第１５図Ａは従来のフィルタの一例を示す説明図、Ｂ
はその等価回路図である。 ２０・・・誘電体共振器、２２・・・誘電体ブロック、
２４・・・共振子穴、２６・・・結合阻止穴、２８・・
・段差部、４０・・・コンデンサ基板、４２・・・誘電
体板、４４・−・表面電極、４６・・・裏面アース電極
、５０・・・コイル、Ｃａ　、Ｃｂ　、Ｃｃ　・・・接
地コンデンサ、Ｃ＋　、Ｃｘ　、Ｃｓ・・・結合コンデ
ンサ。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. １．誘電体ブロックに複数の共振子穴と、その間に位置
   し両開口端で短絡した結合阻止穴とを並設し、一方の側
   面の開放面寄りに切欠き段差部を設けた誘電体多段同軸
   共振器を用い、各共振子穴に対応した複数の表面電極と
   裏面アース電極による平板型の接地コンデンサ部を有す
   るコンデンサ基板を、その接地コンデンサ部が突出する
   ように前記段差部に取り付け、各接地コンデンサ部の表
   面電極間をインダクタンス素子で結合し、各共振子穴の
   導体膜と前記各表面電極間を結合コンデンサによって接
   続した誘電体帯域阻止フィルタ。
2. ２．結合コンデンサは、誘電体ブロック開放面で共振子
   穴近傍に設けた導体パターンとコンデンサ基板の表面電
   極とが垂直に向かい合うことによって形成される請求項
   １記載のフィルタ。
3. ３．結合コンデンサは、誘電体ブロック開放面で共振子
   穴近傍に設けた導体パターンのギャップによって形成さ
   れる請求項１記載のフィルタ。
4. ４．結合コンデンサは、コンデンサ基板の表面電極と、
   それに対して間隔をおいて設けた第２の表面電極とのギ
   ャップによって形成される請求項１記載のフィルタ。
5. ５．結合コンデンサは、コンデンサ基板の表面電極と、
   それに対して間隔をおいて設けた第２の表面電極との間
   に取り付けたチップコンデンサからなる請求項１記載の
   フィルタ。
6. ６．結合コンデンサは、共振子穴内壁面の導体膜と段差
   部の壁面に設けた導体パターンと、それらの間の誘電体
   ブロック材料とによって形成され、その導体パターンが
   コンデンサ基板の表面電極に接続される請求項１記載の
   フィルタ。