JPH07159948A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents
ハロゲン化銀カラー写真感光材料Info
- Publication number
- JPH07159948A JPH07159948A JP30194193A JP30194193A JPH07159948A JP H07159948 A JPH07159948 A JP H07159948A JP 30194193 A JP30194193 A JP 30194193A JP 30194193 A JP30194193 A JP 30194193A JP H07159948 A JPH07159948 A JP H07159948A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- silver halide
- sensitive
- general formula
- halide emulsion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 生保存性が良好で、青感性ハロゲン化銀乳剤
層から緑感性ハロゲン化銀乳剤層へのIIE効果が大き
く、かつpH処理変動性が少ないハロゲン化銀カラー写
真感光材料を提供する。 【構成】 支持体上に青感性、緑感性及び赤感性ハロゲ
ン化銀乳剤層を含む写真構成層を有するハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料において、写真構成層の少なくとも1
層に複素環系抑制剤の少なくとも1種を含有し、かつ青
感性ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に下記一般式
(D−I)で表される化合物の少なくとも1種を含有す
るハロゲン化銀カラー写真感光材料。 一般式(D−I) A−(TIME)n−INHIBIT A:カプラー残基。TIME:タイミング基。nは0又は
1。 INHIBIT:現像抑制剤基(特定のトリアゾール環
基)。
層から緑感性ハロゲン化銀乳剤層へのIIE効果が大き
く、かつpH処理変動性が少ないハロゲン化銀カラー写
真感光材料を提供する。 【構成】 支持体上に青感性、緑感性及び赤感性ハロゲ
ン化銀乳剤層を含む写真構成層を有するハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料において、写真構成層の少なくとも1
層に複素環系抑制剤の少なくとも1種を含有し、かつ青
感性ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に下記一般式
(D−I)で表される化合物の少なくとも1種を含有す
るハロゲン化銀カラー写真感光材料。 一般式(D−I) A−(TIME)n−INHIBIT A:カプラー残基。TIME:タイミング基。nは0又は
1。 INHIBIT:現像抑制剤基(特定のトリアゾール環
基)。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料に関し、青感性ハロゲン化銀乳剤層の生保存性
が良好で、かつ青感性ハロゲン化銀乳剤層から緑感性ハ
ロゲン化銀乳剤層へのIIE効果が大きく、かつ青感性
ハロゲン化銀乳剤層のpH処理変動性が改良されたハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料に関する。
感光材料に関し、青感性ハロゲン化銀乳剤層の生保存性
が良好で、かつ青感性ハロゲン化銀乳剤層から緑感性ハ
ロゲン化銀乳剤層へのIIE効果が大きく、かつ青感性
ハロゲン化銀乳剤層のpH処理変動性が改良されたハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、色再現性、鮮鋭性に優れたハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料(以下、単に「カラー感光材
料」ともいう)の開発が強く望まれている。
ン化銀カラー写真感光材料(以下、単に「カラー感光材
料」ともいう)の開発が強く望まれている。
【0003】鮮鋭性を改良する手段として、発色現像主
薬の酸化体と反応して、現像抑制剤を放出するDIR化
合物が知られている。例えば、米国特許3,227,554号、
同3,701,783号、同3,632,345号、特開昭49-77635号等に
記載の現像抑制基がメルカプト系のDIR化合物は、層
内の現像抑制作用が強く、画像の微粒子化、鮮鋭性の向
上及び階調コントロールは可能であるが、隣接層への現
像抑制作用、所謂IIE効果が小さく色再現性の面では
不満足なものであった。
薬の酸化体と反応して、現像抑制剤を放出するDIR化
合物が知られている。例えば、米国特許3,227,554号、
同3,701,783号、同3,632,345号、特開昭49-77635号等に
記載の現像抑制基がメルカプト系のDIR化合物は、層
内の現像抑制作用が強く、画像の微粒子化、鮮鋭性の向
上及び階調コントロールは可能であるが、隣接層への現
像抑制作用、所謂IIE効果が小さく色再現性の面では
不満足なものであった。
【0004】又、米国特許3,148,062号、特開昭49-1223
55号、同52-82424号に記載の現像抑制基がアゾール系、
例えばベンゾトリアゾール系のDIR化合物や特開昭55
-135835号に記載のメルカプト系現像抑制基に親水性基
を置換したDIR化合物は、該抑制基のゼラチン中又は
ハロゲン化銀中における拡散性が大きく、前述のメルカ
プト系化合物に比べエッジ効果、IIE効果をより大き
くすることが可能であるが、抑制基の現像抑制性が小さ
いため、十分なエッジ効果、IIE効果を出すために
は、多量に添加することが必要であり、又、乳剤中に添
加したDIR化合物が経時保存中で分解し現像抑制基を
放出し、減感させるという欠点を有していた。
55号、同52-82424号に記載の現像抑制基がアゾール系、
例えばベンゾトリアゾール系のDIR化合物や特開昭55
-135835号に記載のメルカプト系現像抑制基に親水性基
を置換したDIR化合物は、該抑制基のゼラチン中又は
ハロゲン化銀中における拡散性が大きく、前述のメルカ
プト系化合物に比べエッジ効果、IIE効果をより大き
くすることが可能であるが、抑制基の現像抑制性が小さ
いため、十分なエッジ効果、IIE効果を出すために
は、多量に添加することが必要であり、又、乳剤中に添
加したDIR化合物が経時保存中で分解し現像抑制基を
放出し、減感させるという欠点を有していた。
【0005】又、欧州特許354,532号に記載のメルカプ
ト系現像抑制基に分岐アルキル基を置換したDIR化合
物は、現像抑制性を余り落とさずにエッジ効果、IIE
効果を出すことがある程度可能であるが、本発明者らの
検討によれば、該DIR化合物を使用すると、感光材料
が露光前に高温・高湿下に保管された場合、カブリの増
大や感度低下を生じる(以下、「生保存性の劣化」と称
する)という問題があることが明らかになった。
ト系現像抑制基に分岐アルキル基を置換したDIR化合
物は、現像抑制性を余り落とさずにエッジ効果、IIE
効果を出すことがある程度可能であるが、本発明者らの
検討によれば、該DIR化合物を使用すると、感光材料
が露光前に高温・高湿下に保管された場合、カブリの増
大や感度低下を生じる(以下、「生保存性の劣化」と称
する)という問題があることが明らかになった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、青感性ハロゲン化銀乳剤層の生保存性が良好で、か
つ青感性ハロゲン化銀乳剤層から緑感性ハロゲン化銀乳
剤層へのIIE効果が大きく、かつ青感性ハロゲン化銀
乳剤層のpH処理変動性が少ないハロゲン化銀カラー写
真感光材料を提供することにある。
は、青感性ハロゲン化銀乳剤層の生保存性が良好で、か
つ青感性ハロゲン化銀乳剤層から緑感性ハロゲン化銀乳
剤層へのIIE効果が大きく、かつ青感性ハロゲン化銀
乳剤層のpH処理変動性が少ないハロゲン化銀カラー写
真感光材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、支
持体上に青感性、緑感性及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層
を含む写真構成層を有するハロゲン化銀カラー写真感光
材料において、写真構成層の少なくとも1層に複素環系
抑制剤の少なくとも1種を含有し、かつ青感性ハロゲン
化銀乳剤層の少なくとも1層に下記一般式(D−I)で
表される化合物の少なくとも1種を含有するハロゲン化
銀カラー写真感光材料によって達成された。
持体上に青感性、緑感性及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層
を含む写真構成層を有するハロゲン化銀カラー写真感光
材料において、写真構成層の少なくとも1層に複素環系
抑制剤の少なくとも1種を含有し、かつ青感性ハロゲン
化銀乳剤層の少なくとも1層に下記一般式(D−I)で
表される化合物の少なくとも1種を含有するハロゲン化
銀カラー写真感光材料によって達成された。
【0008】一般式(D−I) A−(TIME)n−INHIBIT 式中、Aはカプラー残基を表す。TIMEはタイミング基を
表し、一般式(D−I)のAのカップリング基と結合
し、発色現像主薬の酸化体との反応によりカプラーより
開裂した後、順次、開裂して、最終的にINHIBITを適度
に制御して放出する。nは0又は1である。
表し、一般式(D−I)のAのカップリング基と結合
し、発色現像主薬の酸化体との反応によりカプラーより
開裂した後、順次、開裂して、最終的にINHIBITを適度
に制御して放出する。nは0又は1である。
【0009】INHIBITは上記放出により現像抑制剤とな
る基で、一般式(D−Ia)又は一般式(D−Ib)で表
されるトリアゾール環基である。
る基で、一般式(D−Ia)又は一般式(D−Ib)で表
されるトリアゾール環基である。
【0010】
【化2】
【0011】一般式(D−Ia)及び(D−Ib)におい
て、R1はアルキルチオ基であり、R2は水素原子、アル
キル基、アルキルチオ基、アリール基又は複素環基であ
る。置換基R1及びR2の少なくとも一つはトリアゾール
環から2〜4原子の間隔で水性アルカリ中で加水分解で
きる基-CO-OR3、-O-CO-OR3又は-CO-CO-R3を含有する。
R3はアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基で
ある。
て、R1はアルキルチオ基であり、R2は水素原子、アル
キル基、アルキルチオ基、アリール基又は複素環基であ
る。置換基R1及びR2の少なくとも一つはトリアゾール
環から2〜4原子の間隔で水性アルカリ中で加水分解で
きる基-CO-OR3、-O-CO-OR3又は-CO-CO-R3を含有する。
R3はアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基で
ある。
【0012】以下、本発明をより詳細に説明する。
【0013】まず、本発明に係る前記一般式(D−I)
で表される化合物について説明する。
で表される化合物について説明する。
【0014】一般式(D−I)において、INHIBITは、現
像抑制剤となる基で、前記一般式(D−Ia)及び(D
−Ib)において、R1又はR2で表されるアルキルチオ
基は、好ましくは炭素数1〜7であり、前記の加水分解
できる基の中の一つによって置換されていてもよい。
像抑制剤となる基で、前記一般式(D−Ia)及び(D
−Ib)において、R1又はR2で表されるアルキルチオ
基は、好ましくは炭素数1〜7であり、前記の加水分解
できる基の中の一つによって置換されていてもよい。
【0015】R2又はR3で表されるアルキル基は、好ま
しくは炭素数1〜7であり、ハロゲン原子、シアノ基等
で置換されていてもよい。
しくは炭素数1〜7であり、ハロゲン原子、シアノ基等
で置換されていてもよい。
【0016】R2で表される複素環基は、例えばフリル
基等である。
基等である。
【0017】R3で表されるアリール基は、例えばフェ
ニル基等であり、アルキル基、ハロゲン原子等で置換さ
れていてもよい。
ニル基等であり、アルキル基、ハロゲン原子等で置換さ
れていてもよい。
【0018】水性のアルカリ中で加水分解することがで
きる基-CO-OR3,-O-CO-OR3又は-O-CO-R3とトリアゾール
環基の間の間隔を規定する2〜4の原子は炭素原子及び
ヘテロ原子とすることができる。
きる基-CO-OR3,-O-CO-OR3又は-O-CO-R3とトリアゾール
環基の間の間隔を規定する2〜4の原子は炭素原子及び
ヘテロ原子とすることができる。
【0019】以下に、INHIBITで表されるトリアゾール
環基の代表例を挙げる。
環基の代表例を挙げる。
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】一般式(D−I)において、TIMEはタイミ
ング基を表し、その代表例としては、下記一般式(D−
11)〜(D−19)で表される基が挙げられる。
ング基を表し、その代表例としては、下記一般式(D−
11)〜(D−19)で表される基が挙げられる。
【0025】
【化7】
【0026】一般式(D−11)〜(D−15)及び(D−
18)において、Rd1は水素原子、ハロゲン原子又はアル
キル、シクロアルキル、アルケニル、アラルキル、アル
コキシ、アルコキシカルボニル、アニリノ、アシルアミ
ノ、ウレイド、シアノ、ニトロ、スルホンアミド、スル
ファモイル、カルバモイル、アリール、カルボキシ、ス
ルホ、ヒドロキシもしくはアルカンスルホニルの各基を
表す。又、Rd1は一般式(D−11)〜(D−13)、(D
−15)及び(D−18)においては、lが2以上の時、R
d1同士が結合して縮合環を形成してもよい。
18)において、Rd1は水素原子、ハロゲン原子又はアル
キル、シクロアルキル、アルケニル、アラルキル、アル
コキシ、アルコキシカルボニル、アニリノ、アシルアミ
ノ、ウレイド、シアノ、ニトロ、スルホンアミド、スル
ファモイル、カルバモイル、アリール、カルボキシ、ス
ルホ、ヒドロキシもしくはアルカンスルホニルの各基を
表す。又、Rd1は一般式(D−11)〜(D−13)、(D
−15)及び(D−18)においては、lが2以上の時、R
d1同士が結合して縮合環を形成してもよい。
【0027】一般式(D−11)、(D−14)、(D−1
5)及び(D−19)において、Rd2はアルキル、アルケ
ニル、アラルキル、シクロアルキル、複素環又はアリー
ルの各基を表す。
5)及び(D−19)において、Rd2はアルキル、アルケ
ニル、アラルキル、シクロアルキル、複素環又はアリー
ルの各基を表す。
【0028】一般式(D−16)及び(D−17)におい
て、Rd3は水素原子又はアルキル、アルケニル、アラル
キル、シクロアルキル、複素環又はアリールの各基を表
す。
て、Rd3は水素原子又はアルキル、アルケニル、アラル
キル、シクロアルキル、複素環又はアリールの各基を表
す。
【0029】一般式(D−19)において、Rd4及びRd5
は各々、水素原子又はアルキル基(好ましくは炭素数1
〜4のアルキル基)を表し、n2は2〜4の整数を表
す。複数のRd4及びRd5は各々、同じでも異なっていて
もよい。
は各々、水素原子又はアルキル基(好ましくは炭素数1
〜4のアルキル基)を表し、n2は2〜4の整数を表
す。複数のRd4及びRd5は各々、同じでも異なっていて
もよい。
【0030】一般式(D−11)、(D−15)〜(D−1
8)において、kは0〜2の整数を表す。
8)において、kは0〜2の整数を表す。
【0031】一般式(D−11)〜(D−13)、(D−1
5)及び(D−18)において、lは1〜4の整数を表
す。
5)及び(D−18)において、lは1〜4の整数を表
す。
【0032】一般式(D−16)において、m2は1又は
2の整数を表す。
2の整数を表す。
【0033】l、m2が2以上の時、各Rd1、Rd3は同
じでも異なってもよい。
じでも異なってもよい。
【0034】一般式(D−16)〜(D−18)において、
Bは酸素原子又は-N(Rd2)-(Rd2は一般式(D−11)、
(D−14)、(D−15)及び(D−19)におけるRd2と
同義である)を表す。
Bは酸素原子又は-N(Rd2)-(Rd2は一般式(D−11)、
(D−14)、(D−15)及び(D−19)におけるRd2と
同義である)を表す。
【0035】一般式(D−16)における
【0036】
【化8】
【0037】は単結合あるいは二重結合であることを表
し、m2が2の時は単結合、m2が1の時は二重結合であ
る。
し、m2が2の時は単結合、m2が1の時は二重結合であ
る。
【0038】TIMEで表される一般式(D−11)〜(D−
19)の中では、一般式(D−12)〜(D−14)が好まし
い。
19)の中では、一般式(D−12)〜(D−14)が好まし
い。
【0039】一般式(D−I)において、Aで表される
カプラー成分としては、イエロー画像形成色素カプラー
残基、マゼンタ画像形成色素カプラー残基、シアン画像
形成色素カプラー残基及び無呈色カプラー残基が挙げら
れる。これらのうち、好ましいものは、イエロー画像形
成色素カプラー残基である。
カプラー成分としては、イエロー画像形成色素カプラー
残基、マゼンタ画像形成色素カプラー残基、シアン画像
形成色素カプラー残基及び無呈色カプラー残基が挙げら
れる。これらのうち、好ましいものは、イエロー画像形
成色素カプラー残基である。
【0040】次に、本発明に係る一般式(D−I)で表
される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定
されない。
される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定
されない。
【0041】
【化9】
【0042】
【化10】
【0043】
【化11】
【0044】
【化12】
【0045】
【化13】
【0046】
【化14】
【0047】本発明に係る一般式(D−I)で表される
DIR化合物は、ハロゲン化銀1モル当たり0.0001〜0.
1モル使用することが好ましく、特に0.001〜0.05モル使
用すことが好ましい。
DIR化合物は、ハロゲン化銀1モル当たり0.0001〜0.
1モル使用することが好ましく、特に0.001〜0.05モル使
用すことが好ましい。
【0048】本発明に係るDIR化合物をカラー写真感
光材料中に含有させる方法は特に問わないが、通常のハ
ロゲン化銀写真感光材料において知られている方法が全
て利用できる。即ち、米国特許2,322,027号に示される
ように、高沸点溶剤に溶解して微細な油滴として分散さ
せる方法、米国特許2,186,849号に示されるように、耐
拡散基と水溶性基を持たせて溶解分散する方法、米国特
許2,397,864号に示されるように、高分子化合物の一成
分として組み込む方法、特開昭51-59942号、同51-59943
号に示されるように、ラテックスポリマーに充填する方
法、あるいはコロイドミル等によって機械的に粉砕分散
する方法などがある。
光材料中に含有させる方法は特に問わないが、通常のハ
ロゲン化銀写真感光材料において知られている方法が全
て利用できる。即ち、米国特許2,322,027号に示される
ように、高沸点溶剤に溶解して微細な油滴として分散さ
せる方法、米国特許2,186,849号に示されるように、耐
拡散基と水溶性基を持たせて溶解分散する方法、米国特
許2,397,864号に示されるように、高分子化合物の一成
分として組み込む方法、特開昭51-59942号、同51-59943
号に示されるように、ラテックスポリマーに充填する方
法、あるいはコロイドミル等によって機械的に粉砕分散
する方法などがある。
【0049】次に、本発明で用いられる複素環系カブリ
抑制剤について説明する。複素環系カブリ抑制剤とは、
感光材料の製造工程中、保存中あるいは写真処理中のカ
ブリを防止し、或いは写真性能を安定化させる目的で用
いる化合物の内で複素環を有するものをいう。
抑制剤について説明する。複素環系カブリ抑制剤とは、
感光材料の製造工程中、保存中あるいは写真処理中のカ
ブリを防止し、或いは写真性能を安定化させる目的で用
いる化合物の内で複素環を有するものをいう。
【0050】複素環としては、例えばイミダゾール、ト
リアゾール、テトラゾール、チアジアゾール、オキサジ
アゾール、ピリジン、ピリミジン、ベンゾイミダゾー
ル、ベンゾトリアゾール、インダゾール、ベンゾチアゾ
ール、ベンゾオキサゾール、アザインデン類等が挙げら
れる。
リアゾール、テトラゾール、チアジアゾール、オキサジ
アゾール、ピリジン、ピリミジン、ベンゾイミダゾー
ル、ベンゾトリアゾール、インダゾール、ベンゾチアゾ
ール、ベンゾオキサゾール、アザインデン類等が挙げら
れる。
【0051】これらの複素環核は一般の有機基で置換さ
れてもよく、有機基として例えば、アルキル基、アリー
ル基、複素環基、アシル基、アルコキシ基、カルボキシ
ル基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アミド基、
カルバモイル基、ウレイド基、スルホ基、スルホンアミ
ド基、スルファモイル基、アルキルチオ基、メルカプト
基、ヒドロキシル基、ニトロ基及びハロゲン原子等が挙
げられる。
れてもよく、有機基として例えば、アルキル基、アリー
ル基、複素環基、アシル基、アルコキシ基、カルボキシ
ル基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アミド基、
カルバモイル基、ウレイド基、スルホ基、スルホンアミ
ド基、スルファモイル基、アルキルチオ基、メルカプト
基、ヒドロキシル基、ニトロ基及びハロゲン原子等が挙
げられる。
【0052】以下に、本発明で好ましく用いられる複素
環系カブリ抑制剤(以下、本発明の抑制剤という)の具
体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
環系カブリ抑制剤(以下、本発明の抑制剤という)の具
体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0053】
【化15】
【0054】
【化16】
【0055】
【化17】
【0056】
【化18】
【0057】
【化19】
【0058】
【化20】
【0059】
【化21】
【0060】
【化22】
【0061】
【化23】
【0062】これらの化合物には市販のものもあるが、
米国特許3,259,976号、特開昭57-14836号、同57-167023
号、同58-95728号、同59-68732号等に記載の方法に準じ
て合成することができる。 本発明の抑制剤を本発明に係るハロゲン化銀乳剤層に含
有させるには、水又は水と任意に混和可能な有機溶媒
(例えばメタノール、エタノール等)に溶解した後添加
すればよい。本発明の抑制剤は単独で用いてもよいし、
他の本発明の抑制剤又は本発明外の抑制剤と組み合わせ
て用いてもよい。
米国特許3,259,976号、特開昭57-14836号、同57-167023
号、同58-95728号、同59-68732号等に記載の方法に準じ
て合成することができる。 本発明の抑制剤を本発明に係るハロゲン化銀乳剤層に含
有させるには、水又は水と任意に混和可能な有機溶媒
(例えばメタノール、エタノール等)に溶解した後添加
すればよい。本発明の抑制剤は単独で用いてもよいし、
他の本発明の抑制剤又は本発明外の抑制剤と組み合わせ
て用いてもよい。
【0063】抑制剤を添加する時期は、ハロゲン化銀粒
子の形成前、粒子形成中、粒子形成終了後から化学熟成
開始前までの間、化学熟成中、化学熟成終了時、化学熟
成終了後から塗布時までの間の任意の時期でよい。好ま
しくは化学熟成中、化学熟成終了時、又は化学熟成終了
後から塗布時までに添加される。添加は全量を一時に行
ってもよいし、複数回に分けて添加してもよい。
子の形成前、粒子形成中、粒子形成終了後から化学熟成
開始前までの間、化学熟成中、化学熟成終了時、化学熟
成終了後から塗布時までの間の任意の時期でよい。好ま
しくは化学熟成中、化学熟成終了時、又は化学熟成終了
後から塗布時までに添加される。添加は全量を一時に行
ってもよいし、複数回に分けて添加してもよい。
【0064】添加場所は、ハロゲン化銀乳剤調製時又は
ハロゲン化銀乳剤塗布液に直接添加してもよいし、隣接
する非感光性親水性コロイド層用塗布液に添加し、重層
塗布時の拡散によりハロゲン化銀乳剤層に含有せしめて
もよい。
ハロゲン化銀乳剤塗布液に直接添加してもよいし、隣接
する非感光性親水性コロイド層用塗布液に添加し、重層
塗布時の拡散によりハロゲン化銀乳剤層に含有せしめて
もよい。
【0065】添加量に特に制限はないが、通常はハロゲ
ン化銀1モル当たり1×10-6〜1×10-1モル、好ましく
は1×10-5〜1×10-2モルの範囲で用いられる。
ン化銀1モル当たり1×10-6〜1×10-1モル、好ましく
は1×10-5〜1×10-2モルの範囲で用いられる。
【0066】本発明の感光材料に用いるハロゲン化銀乳
剤としては、通常のハロゲン化銀乳剤の任意のものを用
いることができる。該乳剤は、常法により化学増感する
ことができ、増感色素を用いて、所望の波長域に光学的
に増感できる。
剤としては、通常のハロゲン化銀乳剤の任意のものを用
いることができる。該乳剤は、常法により化学増感する
ことができ、増感色素を用いて、所望の波長域に光学的
に増感できる。
【0067】ハロゲン化銀乳剤には、カブリ防止剤、安
定剤等を加えることができる。該乳剤のバインダーとし
ては、ゼラチンを用いるのが有利である。
定剤等を加えることができる。該乳剤のバインダーとし
ては、ゼラチンを用いるのが有利である。
【0068】乳剤層、その他の親水性コロイド層は、硬
膜することができ、又、可塑剤、水不溶性又は難溶性合
成ポリマーの分散物(ラテックス)を含有させることが
できる。カラー写真感光材料の乳剤層には、カプラーが
用いられる。
膜することができ、又、可塑剤、水不溶性又は難溶性合
成ポリマーの分散物(ラテックス)を含有させることが
できる。カラー写真感光材料の乳剤層には、カプラーが
用いられる。
【0069】更に色補正の効果を有しているカラードカ
プラー、競合カプラー及び現像主薬の酸化体とのカップ
リングによって現像促進剤、漂白促進剤、現像剤、ハロ
ゲン化銀溶剤、調色剤、硬膜剤、カブリ剤、カブリ防止
剤、化学増感剤、分光増感剤、及び減感剤のような写真
的に有用なフラグメントを放出する化合物を用いること
ができる。
プラー、競合カプラー及び現像主薬の酸化体とのカップ
リングによって現像促進剤、漂白促進剤、現像剤、ハロ
ゲン化銀溶剤、調色剤、硬膜剤、カブリ剤、カブリ防止
剤、化学増感剤、分光増感剤、及び減感剤のような写真
的に有用なフラグメントを放出する化合物を用いること
ができる。
【0070】感光材料には、フィルター層、ハレーショ
ン防止層、イラジェーション防止層等の補助層を設ける
ことができる。これらの層中及び/又は乳剤層中には、
現像処理中に感光材料から流出するかもしくは漂白され
る染料が含有させられてもよい。感光材料には、ホルマ
リンスカベンジャー、螢光増白剤、マット剤、滑剤、画
像安定剤、界面活性剤、色カブリ防止剤、現像促進剤、
現像遅延剤や漂白促進剤を添加できる。
ン防止層、イラジェーション防止層等の補助層を設ける
ことができる。これらの層中及び/又は乳剤層中には、
現像処理中に感光材料から流出するかもしくは漂白され
る染料が含有させられてもよい。感光材料には、ホルマ
リンスカベンジャー、螢光増白剤、マット剤、滑剤、画
像安定剤、界面活性剤、色カブリ防止剤、現像促進剤、
現像遅延剤や漂白促進剤を添加できる。
【0071】支持体としては、ポリエチレン等をラミネ
ートした紙、ポリエチレンテレフタレートフィルム、バ
ライタ紙、三酢酸セルロース等を用いることができる。
ートした紙、ポリエチレンテレフタレートフィルム、バ
ライタ紙、三酢酸セルロース等を用いることができる。
【0072】本発明の感光材料を用いて色素画像を得る
には露光後、通常知られているカラー写真処理を行うこ
とができる。
には露光後、通常知られているカラー写真処理を行うこ
とができる。
【0073】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例を述べるが、本
発明の実施の態様はこれらに限定されない。
発明の実施の態様はこれらに限定されない。
【0074】以下の全ての実施例において、ハロゲン化
銀写真感光材料中の添加量は特に記載のない限り1m2当
りのグラム数を示す。又、ハロゲン化銀、コロイド銀は
銀に換算して示し、増感色素は銀1モル当たりのモル数
で示した。
銀写真感光材料中の添加量は特に記載のない限り1m2当
りのグラム数を示す。又、ハロゲン化銀、コロイド銀は
銀に換算して示し、増感色素は銀1モル当たりのモル数
で示した。
【0075】実施例1 トリアセチルセルロースフィルム支持体上に、下記に示
す組成の各層を順次支持体側から形成して、多層カラー
写真感光材料(試料1)を作成した。
す組成の各層を順次支持体側から形成して、多層カラー
写真感光材料(試料1)を作成した。
【0076】 第1層:ハレーション防止層(HC−1) 黒色コロイド銀 0.20 UV吸収剤(UV−1) 0.20 カラードカプラー(CC−1) 0.05 カラードカプラー(CM−1) 0.05 高沸点溶媒(Oil−1) 0.20 ゼラチン 1.5 第2層:中間層(IL−1) UV吸収剤(UV−1) 0.01 高沸点溶媒(Oil−1) 0.01 ゼラチン 1.5 第3層:低感度赤感性乳剤層(RL) 沃臭化銀乳剤(Em−1) 0.8 沃臭化銀乳剤(Em−2) 0.8 増感色素(SD−1) 2.5×10-4 増感色素(SD−2) 2.5×10-4 増感色素(SD−3) 0.5×10-4 シアンカプラー(C−1) 1.0 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.05 DIR化合物(D−A) 0.002 高沸点溶媒(Oil−1) 0.5 ゼラチン 1.5 第4層:高感度赤感性乳剤層(RH) 沃臭化銀乳剤(Em−3) 2.0 増感色素(SD−1) 2.0×10-4 増感色素(SD−2) 2.0×10-4 増感色素(SD−3) 0.1×10-4 シアンカプラー(C−1) 0.25 シアンカプラー(C−2) 0.05 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.015 DIR化合物(D−A) 0.05 高沸点溶媒(Oil−1) 0.2 ゼラチン 1.5 第5層:中間層(IL−2) ゼラチン 0.5 第6層:低感度緑感性乳剤層(GL) 沃臭化銀乳剤(Em−1) 1.3 増感色素(SD−4) 5×10-4 増感色素(SD−5) 1×10-4 マゼンタカプラー(M−A) 0.50 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.01 DIR化合物(D−B) 0.04 高沸点溶媒(Oil−2) 0.3 ゼラチン 1.0 第7層:高感度緑感性乳剤層(GH) 沃臭化銀乳剤(Em−3) 1.3 増感色素(SD−6) 1.5×10-4 増感色素(SD−7) 2.5×10-4 増感色素(SD−8) 0.5×10-4 マゼンタカプラー(M−A) 0.15 カラードマゼンタカプラー(CM−2) 0.05 DIR化合物(D−B) 0.01 高沸点溶媒(Oil−2) 0.2 ゼラチン 1.0 第8層:イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 0.1 色汚染防止剤(SC−1) 0.1 高沸点溶媒(Oil−3) 0.1 ゼラチン 0.8 第9層:低感度青感性乳剤層(BL) 沃臭化銀乳剤(Em−1) 0.25 沃臭化銀乳剤(Em−2) 0.25 増感色素(SD−10) 7×10-4 イエローカプラー(Y−1) 0.5 イエローカプラー(Y−2) 0.1 DIR化合物(D−B) 0.01 高沸点溶媒(Oil−2) 0.3 ゼラチン 1.0 第10層:高感度青感性乳剤層(BH) 沃臭化銀乳剤(Em−4) 0.4 沃臭化銀乳剤(Em−1) 0.4 増感色素(SD−9) 1×10-4 増感色素(SD−10) 3×10-4 イエローカプラー(Y−1) 0.30 イエローカプラー(Y−2) 0.05 高沸点溶媒(Oil−2) 0.15 ゼラチン 1.1 第11層:第1保護層(PRO−1) 微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.08μm、AgI含有率2モル%) 0.4 UV吸収剤(UV−1) 0.10 UV吸収剤(UV−2) 0.05 高沸点溶媒(Oil−1) 0.1 高沸点溶媒(Oil−3) 0.1 ホルマリンスカベンジャ(HS−1) 0.5 ホルマリンスカベンジャ(HS−2) 0.2 ゼラチン 1.0 第12層:第2保護層(PRO−2) 界面活性剤(Su−1) 0.005 アルカリ可溶性マット化剤(平均粒径2μm) 0.05 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.05 滑り剤(WAX−1) 0.04 ゼラチン 0.6 尚、各層には上記組成物の他に塗布助剤Su−2、分散
助剤Su−3、硬膜剤H−1及びH−2、安定剤ST−
1、カブリ防止剤AF−1、AF−2を添加した。
助剤Su−3、硬膜剤H−1及びH−2、安定剤ST−
1、カブリ防止剤AF−1、AF−2を添加した。
【0077】Em−1:平均粒径0.46μm、平均沃化銀
含有率7.0モル%、単分散性(分布の広さ14%)の表面
低沃化銀(2モル%)含有コア/シェル型乳剤 Em−2:平均粒径0.30μm、平均沃化銀含有率2.0モル
%、単分散性(分布の広さ14%)の表面臭化銀含有コア
/シェル型乳剤 Em−3:平均粒径0.81μm、平均沃化銀含有率7.0モル
%、単分散性(分布の広さ14%)の表面低沃化銀(1.0
モル%)含有コア/シェル型乳剤 Em−4:平均粒径0.95μm、平均沃化銀含有率8.0モル
%、単分散性(分布の広さ14%)の表面低沃化銀(0.5
モル%)含有コア/シェル型乳剤 分布の広さ=(粒径分布の標準偏差/平均粒径)×100
(%)である。
含有率7.0モル%、単分散性(分布の広さ14%)の表面
低沃化銀(2モル%)含有コア/シェル型乳剤 Em−2:平均粒径0.30μm、平均沃化銀含有率2.0モル
%、単分散性(分布の広さ14%)の表面臭化銀含有コア
/シェル型乳剤 Em−3:平均粒径0.81μm、平均沃化銀含有率7.0モル
%、単分散性(分布の広さ14%)の表面低沃化銀(1.0
モル%)含有コア/シェル型乳剤 Em−4:平均粒径0.95μm、平均沃化銀含有率8.0モル
%、単分散性(分布の広さ14%)の表面低沃化銀(0.5
モル%)含有コア/シェル型乳剤 分布の広さ=(粒径分布の標準偏差/平均粒径)×100
(%)である。
【0078】
【化24】
【0079】
【化25】
【0080】
【化26】
【0081】
【化27】
【0082】
【化28】
【0083】
【化29】
【0084】
【化30】
【0085】又、試料1について、第9層のDIR化合
物D−Bを、それぞれ表1に示す等モルのDIR化合物
に変更し、更に各ハロゲン化銀乳剤に表1に示すカブリ
抑制剤を銀1モル当たり0.1ミリモル添加し、試料2〜1
3を作成した。
物D−Bを、それぞれ表1に示す等モルのDIR化合物
に変更し、更に各ハロゲン化銀乳剤に表1に示すカブリ
抑制剤を銀1モル当たり0.1ミリモル添加し、試料2〜1
3を作成した。
【0086】このようにして作成した試料1〜13につい
て、55℃・相対湿度80%の雰囲気下に7日間放置し、強
制劣化による生保存性テストを行った後、冷凍保存した
各試料と共にセンシトメトリー用ステップウェッジを介
して白色光により露光後、下記の現像工程により処理し
た後、緑色光により測定を行い、冷凍保存(即日性能)
及び強制劣化試料のカブリと感度を求めた。
て、55℃・相対湿度80%の雰囲気下に7日間放置し、強
制劣化による生保存性テストを行った後、冷凍保存した
各試料と共にセンシトメトリー用ステップウェッジを介
して白色光により露光後、下記の現像工程により処理し
た後、緑色光により測定を行い、冷凍保存(即日性能)
及び強制劣化試料のカブリと感度を求めた。
【0087】なお、感度はカブリ+0.3の濃度を与える
のに必要な露光量の逆数により求め、冷凍保存での試料
1の感度を100とした相対値で示した。
のに必要な露光量の逆数により求め、冷凍保存での試料
1の感度を100とした相対値で示した。
【0088】又、IIE効果は以下の方法で求めた。一
方の試料には、白色光のウエッジ露光を行い、他方の試
料には、緑色光によるウェッジ露光を行った。各試料に
ついて、発色現像で得られたマゼンタ色素の特性曲線に
よりガンマ値を求め、緑色光によるガンマ(γG)を白
色露光によるガンマ(γW)で割った値をIIE効果と
した。これらの結果を併せて表1に示す。
方の試料には、白色光のウエッジ露光を行い、他方の試
料には、緑色光によるウェッジ露光を行った。各試料に
ついて、発色現像で得られたマゼンタ色素の特性曲線に
よりガンマ値を求め、緑色光によるガンマ(γG)を白
色露光によるガンマ(γW)で割った値をIIE効果と
した。これらの結果を併せて表1に示す。
【0089】 各処理工程において使用した処理液組成は下記の通りで
ある。
ある。
【0090】 〈発色現像液〉 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N- (β-ヒドロキシエチル)アニリン・硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩 2.0g 無水炭酸カリウム 37.5g 臭化ナトリウム 1.3g ニトリロ三酢酸・3ナトリウム塩(1水塩) 2.5g 水酸化カリウム 1.0g 水を加えて1リットルとし、pH=10.05に調整する。
【0091】 〈漂白液〉 エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸2アンモニウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 氷酢酸 10.0ml 水を加えて1リットルとし、pH=6.0に調整する。
【0092】 〈定着液〉 チオ硫酸アンモニウム(50%水溶液) 175.0g 無水亜硫酸ナトリウム 8.5g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1リットルとし、酢酸を用いてpH=6.0に調
整する。
整する。
【0093】 〈安定化液〉 水 900ml p-オクチルフェノールのエチレンオキシド10モル付加物 2.0g ジメチロール尿素 0.5g ヘキサメチレンテトラミン 0.2g 1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン 0.1g シロキサン(UCC製L−77) 0.1g アンモニア水 0.5ml 水を加えて1リットルとした後、アンモニア水又は50%
硫酸を用いてpH=8.5に調整する。
硫酸を用いてpH=8.5に調整する。
【0094】
【表1】
【0095】表1からも明らかなように、本発明外の試
料1は生保存性におけるカブリが顕著であり、感度低下
も著しく、IIE効果も充分ではない。試料2は生保存
性は良好であるが、即日感度が低く、又、IIE効果も
充分ではない。
料1は生保存性におけるカブリが顕著であり、感度低下
も著しく、IIE効果も充分ではない。試料2は生保存
性は良好であるが、即日感度が低く、又、IIE効果も
充分ではない。
【0096】一方、DIR化合物としてI−7を用いた
試料3は、IIE効果の改善は認められるが、即日及び
生保存性でのカブリが顕著であり、生保存時の感度低下
も著しい。
試料3は、IIE効果の改善は認められるが、即日及び
生保存性でのカブリが顕著であり、生保存時の感度低下
も著しい。
【0097】これに対し、本発明のDIR化合物と本発
明の複素環系カブリ抑制剤を使用した試料4〜13は、何
れも即日性能及び生保存時におけるカブリが少なく、生
保存時の感度低下も大幅に改善されており、更にIIE
効果に一層の改善が認められる。
明の複素環系カブリ抑制剤を使用した試料4〜13は、何
れも即日性能及び生保存時におけるカブリが少なく、生
保存時の感度低下も大幅に改善されており、更にIIE
効果に一層の改善が認められる。
【0098】
【発明の効果】本発明によれば、生保存性が良好で、か
つIIE効果が大きく、pH処理変動の少ないハロゲン
化銀カラー写真感光材料が得られる。
つIIE効果が大きく、pH処理変動の少ないハロゲン
化銀カラー写真感光材料が得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】 支持体上に青感性、緑感性及び赤感性ハ
ロゲン化銀乳剤層を含む写真構成層を有するハロゲン化
銀カラー写真感光材料において、写真構成層の少なくと
も1層に複素環系抑制剤の少なくとも1種を含有し、か
つ青感性ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に下記一
般式(D−I)で表される化合物の少なくとも1種を含
有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材
料。 一般式(D−I) A−(TIME)n−INHIBIT 〔式中、Aはカプラー残基を表す。TIMEはタイミング基
を表し、一般式(D−I)のAのカップリング基と結合
し、発色現像主薬の酸化体との反応によりカプラーより
開裂した後、順次、開裂して、最終的にINHIBITを適度
に制御して放出する。nは0又は1である。〕 INHIBITは上記放出により現像抑制剤となる基で、一般
式(D−Ia)又は一般式(D−Ib)で表されるトリア
ゾール環基である。 【化1】 〔一般式(D−Ia)及び(D−Ib)において、R1は
アルキルチオ基であり、R2は水素原子、アルキル基、
アルキルチオ基、アリール基又は複素環基である。置換
基R1及びR2の少なくとも一つはトリアゾール環から2
〜4原子の間隔で水性アルカリ中で加水分解できる基-C
O-OR3、-O-CO-OR3又は-CO-CO-R3を含有する。R3はアル
キル基、シクロアルキル基又はアリール基である。〕
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30194193A JPH07159948A (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30194193A JPH07159948A (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07159948A true JPH07159948A (ja) | 1995-06-23 |
Family
ID=17902959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30194193A Pending JPH07159948A (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07159948A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5821043A (en) * | 1996-12-30 | 1998-10-13 | Eastman Kodak Company | 1,2,4-triazole-releasing pyrazolone DIR couplers |
US6004737A (en) * | 1997-07-18 | 1999-12-21 | Eastman Kodak Company | Photographic element containing a yellow DIR coupler |
EP1072950A1 (en) * | 1999-07-21 | 2001-01-31 | Eastman Kodak Company | Color photographic element containing ballasted tetrazole derivative and inhibitor releasing coupler |
EP1072949A1 (en) * | 1999-07-21 | 2001-01-31 | Eastman Kodak Company | Color photographic element containing ballasted mercaptodiazole derivative and inhibitor releasing coupler |
-
1993
- 1993-12-01 JP JP30194193A patent/JPH07159948A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5821043A (en) * | 1996-12-30 | 1998-10-13 | Eastman Kodak Company | 1,2,4-triazole-releasing pyrazolone DIR couplers |
US6004737A (en) * | 1997-07-18 | 1999-12-21 | Eastman Kodak Company | Photographic element containing a yellow DIR coupler |
EP1072950A1 (en) * | 1999-07-21 | 2001-01-31 | Eastman Kodak Company | Color photographic element containing ballasted tetrazole derivative and inhibitor releasing coupler |
EP1072949A1 (en) * | 1999-07-21 | 2001-01-31 | Eastman Kodak Company | Color photographic element containing ballasted mercaptodiazole derivative and inhibitor releasing coupler |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2926662B2 (ja) | 色相再現性に優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH07159948A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
EP0440466B1 (en) | Silver halide photographic material | |
JP3182634B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH0145622B2 (ja) | ||
JP2927374B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JP2914797B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH07152119A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JP2909937B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JP3225388B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH075646A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH06186703A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JP3282065B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JP3060334B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH07152120A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JP3245762B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH075648A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH07159958A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH07140605A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH07152118A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH02105146A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH0667380A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH07175184A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH01198753A (ja) | ハロゲン化銀カラー反転反射プリント感光材料 | |
JPH08234378A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 |