JPH0715496U - 油槽船における船殻構造物支持装置 - Google Patents
油槽船における船殻構造物支持装置Info
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- JPH0715496U JPH0715496U JP4981693U JP4981693U JPH0715496U JP H0715496 U JPH0715496 U JP H0715496U JP 4981693 U JP4981693 U JP 4981693U JP 4981693 U JP4981693 U JP 4981693U JP H0715496 U JPH0715496 U JP H0715496U
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- Japan
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 中央タンク又は舷側タンクに設けられる支材
が荷重に対して高応力を発生することを防止する。 【構成】 船側外板1と船底外板2と上甲板3の内側
に、左右の縦通隔壁4により中央タンク5と舷側タンク
6を区画形成する。上甲板3側及び船底外板2側を甲板
横桁7及び船底横桁8で補強する。中央タンク5又は舷
側タンク6に設けられて縦通隔壁4の間又は縦通隔壁4
と船側外板1の間を支えるようにする支材9をくの字形
に屈曲させ、斜めに配置させる。斜めに配置した支材9
を甲板横桁7、船底横桁8と取り合うようにする。荷重
に対しては支材9の軸力で甲板横桁7、船底横桁8へ伝
えるようにする。
が荷重に対して高応力を発生することを防止する。 【構成】 船側外板1と船底外板2と上甲板3の内側
に、左右の縦通隔壁4により中央タンク5と舷側タンク
6を区画形成する。上甲板3側及び船底外板2側を甲板
横桁7及び船底横桁8で補強する。中央タンク5又は舷
側タンク6に設けられて縦通隔壁4の間又は縦通隔壁4
と船側外板1の間を支えるようにする支材9をくの字形
に屈曲させ、斜めに配置させる。斜めに配置した支材9
を甲板横桁7、船底横桁8と取り合うようにする。荷重
に対しては支材9の軸力で甲板横桁7、船底横桁8へ伝
えるようにする。
Description
【0001】
本考案は油槽船において縦通隔壁や船側外板等の如き船殻構造物の間を支材で 支えるようにした船殻構造物支持装置に関するものである。
【0002】
従来、油槽船には、シングルハル型のものとダブルハル型のものとがある。
【0003】 シングルハルの油槽船の船殻構造は、図3に一例を示す如く、船側外板1と船 底外板2と上甲板3とで囲まれる胴内を左右の縦通隔壁4にて区画して中央タン ク5と舷側タンク6を形成し、中央タンク5及び舷側タンク6の上甲板3側を甲 板横桁7で、又、船底外板2側を船底横桁8でそれぞれ補強した状態で、舷側タ ンク6に水平に支材9を配設し、船側外板1と縦通隔壁4の間を支えるようにし てある。
【0004】 又、ダブルハルの油槽船の場合は、図4や図5に一例を示す如く、船側外板1 の内側に内殻材として縦通隔壁10を配置して二重側壁構造とし、船底外板2の 内側には内底板11を配置して二重底構造とし、左右に配置された縦通隔壁4に より中央タンク5と舷側タンク6を区画形成し、中央タンク5及び舷側タンク6 の上甲板3側を甲板横桁7で補強した状態で中央タンク5又は舷側タンク6に水 平に支材9を配設して、縦通隔壁4の間又は縦通隔壁4と船側の縦通隔壁10の 間を支えるようにしてある。
【0005】
ところが、上記従来の支材9による支持方式では、支材9が水平に配置されて いる構造であるため、空倉時に外圧が作用して図6のように船の深さに近いスパ ンで曲げられたとき、あるいは、舷側タンク6にのみ荷を積んで片舷積みとした 場合に図7のように船の深さに近いスパンで曲げられたときに、支材9の支持点 近傍(一点鎖線の円で囲んだ部分)9aに高応力が発生する問題があり、又、舷 側タンク6には剪断荷重が発生し易いが、図8の如く剪断荷重が作用して舷側タ ンク6が変形したとき、支材9の基部9bに高応力が発生するという問題がある 。
【0006】 そこで、本考案は、空倉時の外圧、片舷積み荷重に対しては支材を介して上甲 板部や船底部へ伝えるようにし、又、舷側タンクに発生する剪断荷重に対しても 支材の軸力で剛性が高められるようにしようとするものである。
【0007】
本考案は、上記課題を解決するために、左右の縦通隔壁により中央タンクと舷 側タンクを区画形成し、該中央タンク及び舷側タンクの少なくとも上甲板側を甲 板横桁で補強し、且つ中央タンク又は舷側タンクで左右の縦通隔壁の間又はこの 縦通隔壁と船側の間を支材で支えるようにしてある油槽船における船殻構造物支 持装置において、上記中央タンク又は舷側タンクに配置する支材を斜めに配置し て甲板横桁又は船底横桁あるいは内底板と取り合わせた構成とする。
【0008】
空倉時の外圧や片舷積み荷重により舷側タンクや中央タンクが変形するとき、 斜めに配置した支材の長手方向に生じる軸力で甲板部、船底部へ荷重を伝達させ ることができて全体で荷重を支えるようになる。これにより支材の支持点近傍に 高応力が発生することがなくなる。又、舷側タンクに発生し易い剪断荷重に対し ても、斜めに配置された支材の長手方向に生じる軸力(引張、圧縮)で剛性を高 めることができる。
【0009】
以下、図面に基づき本考案の実施例を説明する。
【0010】 図1は本考案の一実施例として、シングルハルの油槽船の船殻構造について示 すもので、(イ)(ハ)(ニ)はいずれも本考案の特徴とする支材の異なる配置 例を示すものである。
【0011】 図1(イ)は図3に示したシングルハル油槽船の場合と同様に船側外板1、船 底外板2、上甲板3で囲まれる胴内を左右の縦通隔壁4で中央タンク5と舷側タ ンク6を区画形成し、中央タンク5及び舷側タンク6の上甲板3側を甲板横桁7 で補強し、船底外板2側を船底横桁8で補強した構成において、従来舷側タンク 6内に水平に配置していた支材9をくの字形に屈曲させて斜めに配置すると共に 、折り曲げた支材9の中央部を甲板横桁7及び船底横桁8と取り合う構造とする 。
【0012】 中央タンク5及び舷側タンク6内に積み荷がない空倉時に船側外板1に外圧P が作用したときは、図1(ロ)に示す如く船の深さをスパンとする曲げが生じ、 舷側タンク6が変形させられる。このときの荷重は支材9に作用するが、支材9 が斜めに配置されているため、該支材9に作用する圧縮力(軸力)として甲板横 桁7、船底横桁8に荷重が伝えられることになる。これにより上記外圧による荷 重を支材9を介して甲板部、船底部で受けることになり、全体で支え合うことに なって、高い強度が得られ、従来の如き水平の支材9の支持点近傍に高応力が発 生することを防止できる。
【0013】 又、舷側タンク6に発生し易い剪断荷重が図1(イ)に矢印で示す如く発生し たときには、屈曲させて斜めに配置した支材9が舷側タンク6の対角位置で引張 と圧縮の軸力となり、この支材9の軸力が全体の剪断剛性を高めることができて 、従来の如き支材9の基部への高応力の発生を抑えることが可能となる。
【0014】 図1の(ハ)と(ニ)は図1(イ)の変形例を示すもので、舷側タンク6の船 底側の支材9のみ屈曲させて斜めに配置し且つ船底横桁8に取り合う構造とした ものである。
【0015】 図1(ハ)(ニ)の例によっても、空倉時の外圧や剪断荷重に対して斜めの支 材9の軸力で強度を高めると共に船底部に荷重を伝えて全体で支えることができ る。
【0016】 次に、図2は本考案の他の実施例として、ダブルハルの油槽船の船殻構造につ いて示すものであり、(イ)はその一例を示すもので、図4に示したダブルハル 油槽船の場合と同様に、船側外板1の内側に内殻材として縦通隔壁10を配置し て二重側壁構造とし、且つ船底外板2の内側に内底板11を配置して二重底構造 とし、左右の縦通隔壁4により中央タンク5と舷側タンク6を区画形成し、中央 タンク5、舷側タンク6の上甲板3部を甲板横桁7で補強した構成において、中 央タンク5でくの字形に屈曲させた支材9を斜めに配置して、上甲板3側では甲 板横桁7と取り合うようにし、船底側では内底板11と取り合うような構造とし たものである。
【0017】 図2(イ)の実施例において、舷側タンク6のみに積み荷したことにより偏っ た荷重P1 が図2(ロ)に示す矢印の如く縦通隔壁4に作用して、中央タンク5 を変形させるような事態が生じたときは、上記荷重P1 は斜めの支材9の軸力( 圧縮)で甲板部、船底部に伝えられることになり、全体で支え合うことにより高 い強度が得られることになる。
【0018】 図2(ハ)は図2の(イ)を変形したもので、中央タンク5の支材9の屈曲角 度がやや小さくなるようにしたものであり、図2(ニ)は別の変形例を示すもの で、中央タンク5の船底側の支材のみをくの字形に屈曲させて船底側へ取り合う 構造としたものである。
【0019】 いずれのものも舷側タンク6にのみ積み荷したことによる偏った荷重に対して は、上記の場合と同様に斜めに配置した支材9の軸力で荷重を甲板部や船底部へ 伝えることができて、支材9の支持点近傍に高い応力が発生するようなことがな くなる。
【0020】 図2の(ホ)と(ヘ)はダブルハル油槽船の船殻構造として、中央タンク5と 舷側タンク6の上甲板3側を甲板横桁7で補強した構成において、舷側タンク6 に支材9を斜めに配置して甲板横桁7、内底板11と取り合う構造としたもので ある。
【0021】 図2の(ホ)(ヘ)いずれの方式も舷側タンク6に発生し易い剪断荷重に対し ては、斜めに配置された支材9の長手方向に引張、圧縮の軸力が作用することに よって全体の剪断剛性を高めることができ、支材9の基部に高応力が発生するこ とを抑えることができる。
【0022】
以上述べた如く、本考案の油槽船における船殻構造物支持装置によれば、左右 の縦通隔壁で区画形成された中央タンク又は舷側タンクで縦通隔壁の間又は縦通 隔壁と船側外板側の間を支える支材を斜めに配置して甲板側又は船底側と取り合 う構成としてあるので、支材を配置したタンクに横方向から荷重がかかったとき には斜めに配置された支材の軸力で甲板部又は船底部へ荷重を伝えて全体で支持 するようになり、支材の支持点近傍に高応力が発生することを抑えることができ 、又、舷側タンクに剪断荷重が発生したときでも斜めに配置した支材の軸力で全 体の剪断剛性を高めることができて、剪断荷重により支材基部に発生する高応力 を抑えることができる、という優れた効果を奏し得る。
【図1】本考案の一実施例を示すもので、(イ)はシン
グルハル油槽船の舷側タンクへの支材配置の一例を示す
概略断面図、(ロ)は空倉時に外圧がかかったときの状
態を示す図、(ハ)は支材配置の別の例を示す概略断面
図、(ニ)は支材配置の他の例を示す概略断面図であ
る。
グルハル油槽船の舷側タンクへの支材配置の一例を示す
概略断面図、(ロ)は空倉時に外圧がかかったときの状
態を示す図、(ハ)は支材配置の別の例を示す概略断面
図、(ニ)は支材配置の他の例を示す概略断面図であ
る。
【図2】本考案の他の実施例を示すもので、(イ)はダ
ブルハル油槽船の中央タンクに支材を配置した一例を示
す概略断面図、(ロ)は片舷積み荷重が中央タンクにか
かったときの状態図、(ハ)は中央タンクに支材を配置
した別の例を示す概略断面図、(ニ)は中央タンクに支
材を配置した他の例を示す概略断面図、(ホ)は舷側タ
ンクに支材を配置した例を示す概略断面図、(ヘ)は舷
側タンクに支材を配置した他の例を示す概略断面図であ
る。
ブルハル油槽船の中央タンクに支材を配置した一例を示
す概略断面図、(ロ)は片舷積み荷重が中央タンクにか
かったときの状態図、(ハ)は中央タンクに支材を配置
した別の例を示す概略断面図、(ニ)は中央タンクに支
材を配置した他の例を示す概略断面図、(ホ)は舷側タ
ンクに支材を配置した例を示す概略断面図、(ヘ)は舷
側タンクに支材を配置した他の例を示す概略断面図であ
る。
【図3】従来のシングルハル油槽船の舷側タンクに支材
を配置した例を示す概略断面図である。
を配置した例を示す概略断面図である。
【図4】従来のダブルハル油槽船の中央タンクに支材を
水平に配置している状態を示す概略断面図である。
水平に配置している状態を示す概略断面図である。
【図5】従来のダブルハル油槽船の舷側タンクに支材を
水平に配置した例を示す概略断面図である。
水平に配置した例を示す概略断面図である。
【図6】図3の空倉時に外圧がかかったときの変形を示
す図である。
す図である。
【図7】図4において片舷積み荷重で変形した状態を示
す図である。
す図である。
【図8】図3において舷側タンクに剪断荷重がかかった
ときの状態を示す図である。
ときの状態を示す図である。
1 船側外板 2 船底外板 3 上甲板 4 縦通隔壁 5 中央タンク 6 舷側タンク 7 甲板横桁 8 船底横桁 9 支材 10 縦通隔壁 11 内底板
Claims (1)
- 【請求項1】 左右の縦通隔壁により区画形成した中央
タンクと舷側タンクのシングルハル油槽船における上甲
板側及び船底外板側又はダブルハル油槽船における上甲
板側を横桁で補強し、且つ中央タンク又は舷側タンクの
上記左右の縦通隔壁の間又は該縦通隔壁と船側部の間を
支材で支えるようにしてある油槽船における船殻構造物
支持装置において、上記中央タンク又は舷側タンクに配
置する支材を、斜めにして甲板部又は船底部と取り合う
構造としたことを特徴とする油槽船における船殻構造物
支持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4981693U JPH0715496U (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 油槽船における船殻構造物支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4981693U JPH0715496U (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 油槽船における船殻構造物支持装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0715496U true JPH0715496U (ja) | 1995-03-14 |
Family
ID=12841649
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4981693U Pending JPH0715496U (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 油槽船における船殻構造物支持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0715496U (ja) |
-
1993
- 1993-08-23 JP JP4981693U patent/JPH0715496U/ja active Pending
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