JPH07152282A - 情報記録方法及び装置 - Google Patents

情報記録方法及び装置

Info

Publication number
JPH07152282A
JPH07152282A JP29692193A JP29692193A JPH07152282A JP H07152282 A JPH07152282 A JP H07152282A JP 29692193 A JP29692193 A JP 29692193A JP 29692193 A JP29692193 A JP 29692193A JP H07152282 A JPH07152282 A JP H07152282A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
voltage
layer
crystal recording
optical sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29692193A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahito Okabe
岡部将人
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP29692193A priority Critical patent/JPH07152282A/ja
Priority to US08/233,812 priority patent/US5555205A/en
Publication of JPH07152282A publication Critical patent/JPH07152282A/ja
Priority to US08/664,686 priority patent/US5793453A/en
Priority to US08/668,119 priority patent/US5748273A/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 情報記録の前に光センサと液晶記録媒体の物
性を測定し、測定結果から最適な印加電圧を設定する。 【構成】 透明電極上に光導電層を積層した光センサ
と、液晶を樹脂中に分散固定した高分子分散型液晶層を
電極上に積層した液晶記録媒体とを空気層を介して対向
配置し、像露光すると同時に両電極間に電圧印加するこ
とにより画像記録する情報記録方法において、画像記録
する前に液晶記録層の抵抗率および/または暗所におけ
る光センサの導電率を測定し、測定した液晶記録層の抵
抗率および/または暗所における光センサの導電率に基
づいて前記電極間に印加する電圧を求めて印加すること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光センサと液晶記録層か
らなる情報記録において、最適な印加電圧を設定して記
録できるようにした情報記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶を樹脂中に分散固定した液晶
層を電極上に形成した高分子分散型液晶記録媒体と、電
極層上に光導電層が形成された光センサとを対向配置
し、電圧印加露光により画像記録するものが知られてい
る。図1はこのような高分子分散型液晶記録媒体を用い
た画像記録装置の構成を示すものである。図中、10は
光センサ、20は液晶記録媒体をそれぞれ示している。
光センサ10は透明支持体11上に透明電極12、光導
電層13が順次積層され、液晶記録媒体20は透明支持
体21上に透明電極22、高分子分散型液晶層23が順
次積層されている。光導電層13は、無機光導電層とし
てアモルファスセレン、アモルファスシリコン等、有機
光導電層としてポリビニルカルバゾールにトリニトロフ
ルオレノンを添加した単層構造のものや、電荷発生層と
してアゾ系の顔料をポリビニルブチラール等の樹脂中に
分散したものと電荷移動層としてヒドラゾン誘導体をポ
リカーボネート等の樹脂と混合したものを積層したもの
等が使用可能である。
【0003】図1に示すような光センサと液晶記録媒体
とを、ポリエチレンやポリイミド等のスペーサを用い
て、10μm程度の空隙を解して対向配置して電圧印加
露光するタイプのものと、図2(a)、図2(b)に示
すように、光センサ及び液晶記録媒体を積層した構造の
ものも提案されており、積層型記録媒体では、図2
(a)に示すように光センサ上に液晶記録層を直接積層
するものと、図2(b)に示すように、透明な誘電体の
中間層24を介在させるものとがある。
【0004】このような光センサ10と液晶記録媒体2
0を対向配置し、図3に示すように、電源30により両
電極12、22間に電圧を印加し、書き込み光として可
視光を照射すると、露光強度に応じて光導電層13の導
電性が変化し、液晶層23にかかる電界が変化して液晶
層の配向状態が変化し、印加電圧をOFFして電界を取
り除いた後もその状態が維持され、画像情報の記録が行
われる。
【0005】記録された画像情報の読み取りは、例え
ば、図4に示すように、光源40によって液晶記録媒体
20に読み取り光を照射し、その透過光を光電変換装置
60で読み取って電気信号に変換することにより行われ
る。光源40としては、キセノンランプ、ハロゲンラン
プ等の白色光源やレーザー光が用いられ、液晶記録媒体
に照射される読み出し光としては、フィルタ50により
適当な波長光を選択して照射することが望ましい。入射
した光は液晶記録媒体の液晶層の配向により変調され、
透過光はフォトダイオード等からなる光電変換装置60
で電気信号に変換され、変換された電気信号は必要に応
じてプリンタやCRTに出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような方法で画像
を記録しようとした場合、印加する電圧によって記録さ
れる画像特性が大きく異なる。図5は本発明の情報記録
システムにおける露光部および未露光部の液晶記録層の
動作の測定方法を示す。光センサ10と液晶記録媒体2
0を、約10μmの空気ギャップを介して対向配置す
る。光源40と光学シャッター50により、光センサの
透明基板側から、一定時間、一定光量の光を照射する。
光センサ10の透明基板11上の半分には、黒色のマス
ク14が形成されていて、その部分に光が照射されない
ようになっている。また、光センサ10の光導電層上に
は反射ミラー層15、16が形成されてきている。反射
ミラー層は、A1を蒸着することにより形成されてい
て、ミラー15はマスク14を形成した部分に形成して
ある。液晶記録媒体20側には、光電変換素子51、5
3およびLED52、54が、LED52、54の光
が、それぞれ反射ミラー15、16で反射して、光電変
換素子51、53に入射するように設置されている。電
源30により、電極12、22間に電圧を印加すると同
時に、光源40および光学シャッター50により、光を
照射することによって未露光部および露光部の液晶記録
層の透過率の変化の様子を光電変換素子51、53でモ
ニタすることができる。
【0007】図6(a)〜(c)に、印加電圧を670
V、720V、770Vと変化させたときの露光部およ
び未露光部の液晶記録媒体の透過率の変化を、光電変換
素子51、53でモニタした結果を示す。また、図7
に、露光部と未露光部のモニタ信号の差の時間変化を示
す。図の曲線L1、L3、L5は露光部の液晶媒体の変
化の様子を表し、L2、L4、L6は未露光部分の変化
の様子を表している。また、M1、M2、M3は、それ
ぞれ各電圧における露光部と未露光部の信号の差の時間
変化を表している。露光部と未露光部では露光部の方が
光センサの導電率が上がるため、液晶記録層に余計に電
圧がかかり、液晶記録層は速く配向し透過率が増加す
る。このように、透過率の変化の速さの違いにより画像
を記録することができる。また、図6(a)〜(c)を
比較すると、印加電圧が高いほど液晶記録層の電圧が高
くなり速く動作することがわかる。露光部と未露光部の
透過率の差はある時間で最大値をとるため、その時間で
電圧印加を停止することにより画像を記録することがで
きる。図7から分かるように、液晶記録媒体の露光部と
未露光部の透過率の差が最大になる時間は、印加電圧6
70V、720V、770Vに対して、それぞれt1、
t2、t3となり、電圧が高いほど印加時間は短くな
る。また、露光部と未露光部の透過率の差の最大値には
電圧依存性があり、印加電圧が高くても低すぎても大き
なコントラストは得られない。このように、良好な記録
画像を得るためには、画像記録の際に最適な印加電圧を
設定する必要がある。
【0008】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、光センサと液晶記録媒体の必要な物性を情報記録の
前に測定し、測定結果から、最適な印加電圧を設定して
画像記録を行う情報記録方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の情報記録方法
は、透明電極上に光導電層を積層した光センサと、樹脂
中に液晶を分散固定した高分子分散型液晶記録層を透明
電極上に形成した液晶記録媒体を対向配置し、画像露光
すると同時に両電極間に電圧を印加することにより画像
情報を記録する方法において、情報記録を行う前に、光
センサおよび/または液晶記録媒体に電圧を印加し、そ
こに流れる電流を測定することにより最適な印加電圧を
設定することを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明は、光センサ及び液晶記録媒体を用いた
記録方法で、画像記録の前に液晶記録層の抵抗率と光セ
ンサの導電率を測定することにより、最適な印加電圧を
設定することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の印加電圧設定方法に関してさ
らに詳細に説明する。 〈液晶記録媒体の作製〉ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート4部、スメクチック液晶S6(商品名;メ
ルク社製)6部、ふっ素系活性剤フロラードFC−43
0(商品名;3M社製)0.2部、光重合開始剤『ダロ
キュア1173』(商品名;メルク社製)0.2部の混
合物をキシレンにて固形分30%を調整した。この溶液
をITO透明電極(膜厚約500Å、抵抗;80Ω/
□)を有するガラス基板上のITO側の面に50μmの
ギャップ厚さブレードコーターで塗布し、これを50℃
に保持し、0.3mJ/cm2 のUV光を照射して、膜厚
約6μmの情報記録層を有する情報記録媒体を作製し
た。この情報記録媒体断面を熱メタノールを用いて液晶
を抽出し、乾燥させた後、走査型電子顕微鏡(日立製作
所(株)製、S−800、10000倍)で内部構造を
観察したところ、層の表面は0.6μm厚の紫外線硬化
型樹脂で覆われ、層内部は粒径0.1μmの樹脂粒子が
充填している構造を有していることがわかった。
【0012】〈光センサの作製〉電荷発生物質として下
記構造を有するフルオレノンンアゾ顔料3部と、ポリエ
ステル樹脂1部とを、ジオキサン:シクロヘキサン=
1:1の混合溶媒196部と混合し、混合機により十分
混錬を行い、湿布液を作製した。
【0013】
【化1】
【0014】この溶液をITO透明電極(膜厚約500
Å、抵抗;80Ω/□)を有するガラス基板上のITO
側の面に塗布し、100℃、1時間乾燥して膜厚0.3
μmの電荷発生層を形成した。次に、電荷輸送物質とし
て、下記構造を有するパラジメチルスチルベン3部とポ
リスチレン樹脂1部とを、ジクロロメタン:1、1、2
−トリクロロエタン=68:102の混合溶媒170部
と混合、溶解し、塗布液を作製した。
【0015】
【化2】
【0016】この溶液を上記電荷発生層上に塗布し、8
0℃、2時間乾燥して膜厚10μmの電荷輸送層を形成
した。
【0017】〈液晶記録層の抵抗測定〉図8に液晶記録
媒体の抵抗および光センサの導電率の測定方法を示す。
前述のようにして作製した液晶記録層の画像形成部分と
別の部分の表面に、図のようにAu電極17を蒸着法に
より形成した。Au電極17の面積は0.16cm2 であ
り、電極を形成した部分の液晶記録層の静電容量をイン
ピーダンスメータで測定したところ150pFであっ
た。次に、図のように500pFのコンデンサ82を液
晶記録層と直列に接続し、電源31により100Vの電
圧を約0.1sec印加し電流値を測定した。電流値は
直列に接続した50kΩの抵抗81の電圧を測定するこ
とにより測定した。測定結果を図9(a)、(b)に示
す。図9(a)は電圧印加直後から電圧OFF後までの
電流変化を示す図、図9(b)は電圧印加時の電流を対
数表示した図である。
【0018】液晶記録層はコンデンサと抵抗の並列回路
と考えられ、電圧印加直後には、液晶記録層とコンデン
サのそれぞれの容量の比に電圧が分配され、その後、液
晶記録層の抵抗成分を通して電流が流れるため液晶記録
層の電圧は減少することになる。電圧をOFFすると同
時に、図9(a)に示すように、コンデンサの放電に伴
う逆極性の電流が流れる。また、図9(b)に示すよう
に、電流の対数を時間に対してプロットすると直線が得
られ、その傾きから液晶記録層の抵抗率(単位:Ωc
m)を求めることができる。このようにして、前述のよ
うにして作製した液晶記録層の抵抗率を計算したとこ
ろ、2.0×1011Ωcm)であった。
【0019】なお、液晶記録層の抵抗率の測定は、Au
電極の面積および接続するコンデンサの容量は上記の値
に限定されるものではなく、電極面積は0.1〜1cm2
程度が望ましく、コンデンサの容量は100〜1000
pFのものが使用できる。印加電圧は、特に100Vに
限定されるものではないが、液晶記録層の電圧がしきい
値電圧以上になると、液晶が配向されてしまい、容量お
よび測定される電流が変化して正しい抵抗値が得られな
いのでしきい値以下の電圧にする必要がある。また、抵
抗の測定方法は上記の方法に限定されるものでなく、コ
ンデンサを接続しない状態でスロープ状の電圧を印加
し、測定電流値の傾きから抵抗を計算することができ
る。
【0020】〈印加電圧の設定方法〉次に、印加電圧の
設定方法について説明する。本発明の画像記録システム
において、光センサおよび液晶記録媒体はそれぞれ抵抗
とコンデンサの並列回路と考えられ、図10に示すよう
にこれらの直列回路からなる等価回路で表される。図に
示すように、光センサ及び液晶記録媒体の容量をそれぞ
れCPS、CLC、直列回路の両端にかかる電圧をVAP(=
電源電圧E−空隙電圧VAIR )、光センサ及び液晶記録
媒体にかかる電圧をそれぞれVPS、VLC、光センサ及び
液晶記録媒体に流れる電流をそれぞれIPS、ILCとす
る。電圧印加直後には印加電圧は容量の比に分配され
る。このとき電圧は次式で表される。 VLC(0)=VAP×CPS/(CLC+CPS) ……(1−1) VPS(0)=VAP×CLC/(CLC+CPS) ……(1−2) その後は光センサの電流IPSの方が液晶記録媒体の電流
LC(=VLC/RLC)より大きいため、CLCに電荷が蓄
積されて液晶記録媒体の電圧は増加する。このときの状
態は、微分方程式(1−3)で表される。 IPS+CPS(dVPS/dt) =VLC/RLC+CLC(dVLC/dt)+VLC(dCLC/dt) IPS−VLC/RLC =(CPS+CLC)(dVLC/dt)+VLC(dCLC/dt)……(1−3) ただし、dVPS/dt=−dVLC/dtとしている。
【0021】図11、12は、本記録システムにおい
て、未露光部における光センサと液晶記録層の電圧の変
化と電流の変化を模式的に示したものである。本システ
ムでは、未露光部の液晶記録層の電圧がしきい値電圧に
達し、動作(配向)が開始したときに電圧印加を停止す
ることにより、コントラストの大きな画像を得ることが
できる。このとき、液晶記録層の電圧はしきい値電圧に
等しいため電流は(1−4)式で得られる。 ILC=VTH/RLC ……(1−4) 液晶記録層の抵抗は、図9で説明したように電流変化か
ら測定することができ、また、液晶記録媒体のしきい値
電圧はあらかじめわかっているため、このときの液晶記
録層の電流値は(1−4)式で求めることができる。前
述のようにして作製した液晶記録媒体について計算した
ところ、1.5×10-6A/cm2 であった。
【0022】設定した印加電圧が低すぎるときには、液
晶記録層の電圧はしきい値電圧より大きくならないた
め、画像記録を行なうことができない。また、設定した
印加電圧が高すぎて液晶記録媒体の電圧が速くしきい値
電圧に達し、このとき未露光部と露光部の配向の差が小
さいため大きなコントラストの画像が得られず、適正な
印加電圧とはいえない。液晶記録層の電圧がしきい値電
圧のときの光センサの電流は、この時の液晶記録層の電
流を基準にして適正値に設定される必要があり、液晶記
録層の電圧がしきい値電圧のときの光センサ電流が適正
値になるように印加電圧を設定することにより(詳細は
後述する)大きなコントラストの画像を得ることができ
る。
【0023】また、式(1−3)において、液晶記録層
の電圧がしきい値電圧に達して、動作を開始すると、液
晶の配向により液晶記録層の静電容量が増加するため、
それに応じた電流が流れる。電圧停止時には、液晶記録
層の電圧変化は小さいと考えられ((1−3)式のdV
LC/dt≒0)、このときの光センサの電流値の適性値
としては、(1−3)式から液晶記録層の抵抗成分から
流れる電流と容量変化に相当する部分の合計と考えられ
る。前述のようにして作製した液晶記録層の容量変化に
相当する電流密度は、1〜3×10-6A/cm2 であり、
2×10-6A/cm2 程度が望ましい。この値は液晶記録
層の膜厚が変化しても変わるものではないが、使用する
液晶物質や樹脂との組成が変化することにより、それに
応じて変化することもあり、その都度、液晶記録媒体の
容量変化速度から見積もる必要がある。液晶記録層と光
センサの電圧変化に相当する電流は、前述したように電
圧変化がそれほど大きくないため、容量変化成分に比べ
て小さく無視することができる。
【0024】〈光センサの導電率の測定〉光センサの導
電率の測定方法は図8に示した通りのものである。光セ
ンサの画像形成部分以外(マスク14が形成されている
領域)の光導電層表面に0.16cm2 の大きさに、蒸着
法によりAu電極18が形成されている。インピーダン
スメータで光センサの容量を測定したところ50pFで
あった。液晶記録層と同様に、適当な容量のコンデンサ
84を直列に接続し、電源32により両端に電圧を印加
し、電流を測定した。電流は50kΩの抵抗83の電圧
を測定することにより測定した。光センサの電流は、液
晶記録層の場合と異なり電圧に比例しないため、電流値
の対数を時間に対してプロットしても直線関係が得られ
ない。このため、以下の方法で光センサの導電性の測定
および印加電圧の設定を行う。
【0025】電圧印加直後には光センサおよびコンデン
サの容量の比に応じた電圧が分配される。このとき電圧
は、印加電圧をVAP、コンデンサ84の容量をC、これ
にかかる電圧をVC としたとき次式で表される。 VC (0)=VAP×CPS/(C+CPS) ……(2−1) VPS(0)=VAP×C/(C+CPS) ……(2−2) その後は光センサの電流IPSが流れるため光センサの電
圧は時間と共に減少する。このときの状態は、微分方程
式(2−3)式で表される。 IEX=C(dVC /dt)=IPS+CPS(dVPS/dt)……(2−3) ここで、 dVC /dt=−dVPS/dt ……(2−4) であるから、次式が得られる。 IPS=(C+CPS)(dVC /dt) =(C+CPS)/C×IEX ……(2−5) (ここでIEXは測定電流。)このように、測定電流から
光センサの電流値、即ち導電率を求めることができる。
【0026】図13に本実施例の光センサについて、印
加電圧300V、コンデンサの容量200pFとしたと
きの電流の測定結果を示す。電圧印加直後にコンデンサ
に分配される電圧は(2−1)式で表され、その後のコ
ンデンサの電圧の時間変化は測定電流から次式で計算す
ることができる。
【0027】 VC =VC (0)+∫0 te(IEX/C)dt ……(2−6) また、 VAP=VC +VPS ……(2−7) であるから、光センサにかかる電圧の時間変化を(2−
7)式で計算することができる。図13の電流測定結果
から、コンデンサおよび光センサにかかる電圧の時間変
化求められ、これを図14に、また、光センサの電圧と
電流の関係を図15に示す。
【0028】〈印加電圧の設定〉これまで示してきた、
液晶記録媒体の抵抗率の測定結果と、光センサの電流測
定結果から印加電圧を設定する方法について示す。既に
示したように、印加電圧を停止するときには、液晶記録
媒体の電圧はしきい値電圧である。このとき、液晶記録
層の電圧変化はほとんどないものと考えられ、液晶記録
層の電流は式(1−3)のうち、抵抗成分によるもの
と、容量変化部分によるものの合計と考えられる。抵抗
成分の電流は(1−4)式で得られ、前述のようにして
作製した液晶記録媒体では1.5×10-6A/cm2 であ
った。また、容量変化成分の電流を2.0×10-6A/
cm2 とすると、このとき光センサの電流は、3.5×1
-6A/cm2 にする必要がある。
【0029】図13より、光センサの電流が上記の値を
示すのは電圧印加開始後、26msecのときであり、
このとき光センサにかかる電圧は(2−6)、(2−
7)式で時間t=0〜te まで測定電流を積分すること
により計算でき、145Vであった。つまり、実際の画
像記録において、電圧停止時の光センサ、および液晶記
録層の電圧をこのようにして求めることができるため、
設定する印加電圧は、これらの電圧に空気ギャップの放
電電圧を加えたものである。 VAP=VPS+VTH+VAIR ……(2−8) VAP =印加電圧 VPS=145V VTH =液晶記録層しきい値電圧 VTH=180V VAIR =空気ギャップ放電電圧 VAI=400V /725V しきい値電圧を180Vとすると(2−9)式および測
定結果より、前述のようよして作製した光センサと液晶
記録媒体に対して、最適な印加電圧は725Vであっ
た。
【0030】〈画像の記録〉前述のようにして作製した
光センサと液晶記録媒体を、ポリイミドのフィルムをス
ペーサーとして約10μmの空気ギャップを介して対向
配置し、光センサの透明電極側からグレスケールを投影
露光すると同時に、両電極間に、光センサ側が正になる
ように725V、60msec電圧印加し、電圧停止
後、両者を引き離して液晶記録媒体を観察したところ、
露光画像に応じた画像が記録されているのが確認され
た。これを画像Aとする。同様の方法で、投影露光し、
680V、120msecおよび800V、30mse
c電圧印加したのち、液晶記録媒体を観察したところ、
画像が記録されているのが確認できた。これらを画像
B、Cとする。これらの画像記録済の液晶記録媒体に光
源から紫外光を照射し、透過光を光電変換素子で電気信
号に変換する方法で読み取り比較したところ、画像B、
Cに比べて画像Aの方がコントラストが大きく良好な画
像であることが確認された。
【0031】これまで示してきたように、画像記録を行
う前に、液晶記録層の抵抗値および光センサの導電率を
測定することによりその結果から、最適な画像を記録す
るための適正な変動幅が容量変化による電流に比べて小
さいときには、液晶記録層の抵抗率を測定せずに、光セ
ンサの導電率だけを測定して、印加電圧の適正値を設定
することができる。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、画像記録
を行う前に、液晶記録層の抵抗値および光センサの導電
率を測定することにより、その結果から最適な画像を記
録するための適正な印加電圧を設定して高コントラスト
画像の記録を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 液晶記録媒体の構造を示す図である。
【図2】 液晶記録媒体の構造を示す図である。
【図3】 画像記録方法を説明する図である。
【図4】 画像読み取り方法を説明する図である。
【図5】 情報記録システムにおける露光部および未露
光部の液晶記録層の動作の測定方法を示す図である。
【図6】 印加電圧を670V、720V、770Vと
変化させたときの露光部および未露光部の液晶記録媒体
の透過率の変化を示す図である。
【図7】 露光部と未露光部の透過率の差の時間変化を
示す図である。
【図8】 液晶記録媒体の抵抗および光センサの導電率
の測定方法を示す図である。
【図9】 液晶記録層に流れる電流測定結果を示す図で
ある。
【図10】 情報記録システムの等価回路を示す図であ
る。
【図11】 未露光部における光センサと液晶記録層の
電圧変化を模式的に示す図である。
【図12】 未露光部における光センサと液晶記録層の
電流変化を模式的に示す図である。
【図13】 光センサに流れる電流密度の時間変化を示
す図である。
【図14】 コンデンサおよび光センサにかかる電圧の
時間変化を示す図である。
【図15】 光センサの電圧と電流の関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
10…光センサ、20…液晶記録媒体、14…マスク、
17,18…電極、20…液晶記録媒体、31,32…
電源、81,83…抵抗、82,84…コンデンサ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明電極上に光導電層を積層した光セン
    サと、液晶を樹脂中に分散固定した高分子分散型液晶層
    を電極上に積層した液晶記録媒体とを空気層を介して対
    向配置し、像露光すると同時に両電極間に電圧印加する
    ことにより画像記録する情報記録方法において、画像記
    録する前に液晶記録層の抵抗率および/または暗所にお
    ける光センサの導電率を測定し、測定した液晶記録層の
    抵抗率および/または暗所における光センサの導電率に
    基づいて前記電極間に印加する電圧を求めて印加するこ
    とを特徴とする情報記録方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、液晶記録
    媒体の抵抗率は、液晶記録層の表面に電極を形成し、所
    定容量のコンデンサを介して液晶記録層に電圧を印加し
    て液晶記録層に流れる電流を測定し、測定電流の時間変
    化から求めることを特徴とする情報記録方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の方法において、暗所にお
    ける光センサの導電率は、光導電層表面に電極を形成
    し、所定容量のコンデンサを介して光センサに電圧を印
    加して光センサに流れる電流を測定し、測定電流値から
    求めることを特徴とする情報記録方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の方法において、液晶記録
    層の抵抗率を測定し、測定した抵抗率を基にして光セン
    サの導電率を測定することを特徴とする情報記録方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の方法において、液晶記録
    層の容量変化に相当する電流値を基にして光センサの導
    電率を測定することを特徴とする情報記録方法。
  6. 【請求項6】 透明支持体上に透明電極、光導電層が順
    次積層された光センサと、透明支持体上に透明電極、高
    分子分散型液晶層が順次積層された液晶記録媒体とを対
    向配置し、両電極間に電圧を印加して画像露光し、液晶
    を配向させて情報を記録する装置において、光センサの
    未露光部の導電率測定手段と、液晶記録媒体の抵抗率測
    定手段とを備え、前記導電率測定手段及び抵抗率測定手
    段の測定結果に基づいて光センサと液晶記録媒体の両電
    極間に印加する電圧を設定するようにしたことを特徴と
    する情報記録装置。
JP29692193A 1993-04-03 1993-11-26 情報記録方法及び装置 Pending JPH07152282A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29692193A JPH07152282A (ja) 1993-11-26 1993-11-26 情報記録方法及び装置
US08/233,812 US5555205A (en) 1993-04-27 1994-04-26 Method device for recording information, and method for measuring the transmittance of liquid crystals, which is applied to recording information
US08/664,686 US5793453A (en) 1993-04-03 1996-06-17 Method and device for recording information, and method for measuring the transmittance of liquid crystals, which is applied to recording information
US08/668,119 US5748273A (en) 1993-04-27 1996-06-17 Method and device for recording information, and method for measuring the transmittance of liquid crystals, which is applied to recording information

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29692193A JPH07152282A (ja) 1993-11-26 1993-11-26 情報記録方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07152282A true JPH07152282A (ja) 1995-06-16

Family

ID=17839905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29692193A Pending JPH07152282A (ja) 1993-04-03 1993-11-26 情報記録方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07152282A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5793453A (en) Method and device for recording information, and method for measuring the transmittance of liquid crystals, which is applied to recording information
JPH06313894A (ja) 液晶記録媒体透過率測定方法及び測定用感光体
WO2004083946A1 (ja) 情報記録媒体及び静電情報記録再生方法
EP0622954B1 (en) Method and device for recording information
JP3315012B2 (ja) 情報記録方法
JPH07152282A (ja) 情報記録方法及び装置
JP2862456B2 (ja) 液晶記録媒体を用いた情報記録方法
JP3314992B2 (ja) 情報記録方法および装置
JP4117806B2 (ja) 光センサー
JP3372367B2 (ja) 情報記録及び読み取り方法
US5933201A (en) Polymer dispersion liquid crystal recording medium and method and apparatus for reproducing information
JP3303998B2 (ja) 情報記録方法および装置
JP3289864B2 (ja) 情報記録方法及び装置
JP3289863B2 (ja) 情報記録方法
JPH0815009A (ja) 光センサ、情報記録方法及び装置
JPH0777700A (ja) ダイナミックレンジ拡大機能を有する情報記録再生方法及び装置
JPH06313872A (ja) 液晶記録媒体
JPH1065136A (ja) 光センサー、情報記録装置及び情報記録再生方法
JPH07199144A (ja) 液晶記録媒体およびその記録方法
JP3312704B2 (ja) 情報記録方法および装置
JP3623027B2 (ja) 光センサー、情報記録装置及び情報記録再生方法
JPH01296256A (ja) 電荷保持媒体
JP2866801B2 (ja) 光センサー、情報記録装置および情報記録方法
JPH089397A (ja) カラー情報記録再生装置
JPH09113861A (ja) 光センサー、情報記録装置及び情報記録再生方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040220