JP3314992B2 - 情報記録方法および装置 - Google Patents

情報記録方法および装置

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JP3314992B2
JP3314992B2 JP22007293A JP22007293A JP3314992B2 JP 3314992 B2 JP3314992 B2 JP 3314992B2 JP 22007293 A JP22007293 A JP 22007293A JP 22007293 A JP22007293 A JP 22007293A JP 3314992 B2 JP3314992 B2 JP 3314992B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶記録媒体の配向を
変化させて画像記録を行う情報記録方法および装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶を樹脂中に分散固定した液晶
層を電極上に形成した高分子分散型液晶記録媒体と、電
極層上に光導電層が形成された光センサとを対向配置
し、電圧印加露光により画像記録するものが知られてい
る。図1はこのような高分子分散型液晶記録媒体を用い
た画像記録装置の構成を示すものである。図中、10は
光センサ、20は液晶記録媒体をそれぞれ示している。
光センサ10は透明支持体11上に透明電極12、光導
電層13が順次積層され、液晶記録媒体20は透明支持
体21上に透明電極22、高分子分散型液晶層23が順
次積層されている。光導電層13は、無機光導電層とし
てアモルファスセレン、アモルファスシリコン等、有機
光導電層としてポリビニルカルバゾールにトリニトロフ
ルオレノンを添加した単層構造のものや、電荷発生層と
してアゾ系の顔料をポリビニルブチラール等の樹脂中に
分散したものと電荷移動層としてヒドラゾン誘導体をポ
リカーボネート等の樹脂と混合したものを積層したもの
等が使用可能である。
【0003】図1に示すような光センサと液晶記録媒体
とを、ポリエチレンやポリイミド等のスペーサを用い
て、10μm程度の空隙を解して対向配置して電圧印加
露光するタイプのものと、図2(a)、図2(b)に示
すように、光センサ及び液晶記録媒体を積層した構造の
ものも提案されており、積層型記録媒体では、図2
(a)に示すように光センサ上に液晶記録層を直接積層
するものと、図2(b)に示すように、透明な誘電体の
中間層24を介在させるものとがある。
【0004】このような光センサ10と液晶記録媒体2
0を対向配置し、図3に示すように、電源30により両
電極12、22間に電圧を印加し、書き込み光として可
視光を照射すると、露光強度に応じて光導電層13の導
電性が変化し、液晶層23にかかる電界が変化して液晶
層の配向状態が変化し、印加電圧をOFFして電界を取
り除いた後もその状態が維持され、画像情報の記録が行
われる。
【0005】記録された画像情報の読み取りは、例え
ば、図4に示すように、光源40によって液晶記録媒体
20に読み取り光を照射し、その透過光を光電変換装置
60で読み取って電気信号に変換することにより行われ
る。光源40としては、キセノンランプ、ハロゲンラン
プ等の白色光源やレーザー光が用いられ、液晶記録媒体
に照射される読み出し光としては、フィルタ50により
適当な波長光を選択して照射することが望ましい。入射
した光は液晶記録媒体の液晶層の配向により変調され、
透過光はフォトダイオード等からなる光電変換装置60
で電気信号に変換され、変換された電気信号は必要に応
じてプリンタやCRTに出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図5は横軸に時間、縦
軸に変調度をとり、露光部(明部)と未露光部(暗部)
についての変調度を示したものであり、明部と暗部の変
調度の差がコントラストであり、これにより画像の記録
が行われる。光の当たった部分は、感光体の光導電層の
導電性が増し、液晶部分に余計に電圧がかかり、光の当
たらない部分よりも速く液晶が動作する。従って、この
動作速度の差を利用して画像を記録することができる。
例えば、ある時間で電圧をOFFすると、その瞬間に液
晶記録媒体の動作は停止し、画像情報が記憶される。図
5から分かるように、電圧をOFFする時間には最適値
があり、もし電圧をOFFする時間が、例えばt1のよ
うに早すぎると、液晶記録媒体の明部が充分に変調しな
いため、充分なコントラストが得られない。一方、例え
ばt3のように電圧印加時間が長すぎると、液晶記録媒
体の暗部が変調しすぎてしまい、やはり充分なコントラ
ストが得られず、良質な画像にならない。このように、
良質な画像を得るためには、最適な電圧印加時間(図の
t2)を設定する必要があるが、電圧印加前に正確に予
測することは非常に困難である。
【0007】電圧印加時間の正確な設定方法としては、
液晶記録層の透過率をモニタすることにより、透過率に
応じて電圧を停止する方法をすでに提案しているが、透
過率をモニタする方法では、透過率を測定する機能を情
報記録装置に付加する必要があり、そのため装置が大が
がりになり、また液晶記録層の透過率はモニタ光の波長
依存性が大きいために、補正が必要である等の問題があ
る。本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、最適な
電圧印加時間で電圧印加を停止し、十分なコントラスト
の情報記録ができるようにした情報記録方法及び装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、高
分子分散型液晶記録媒体を用いて電圧印加する際、暗部
における電流を測定し、コントラストが最大になる瞬間
を検出して電圧をOFFするようにしたことを特徴とし
ている。図6は液晶記録媒体の変調度の時間変化を示し
たものであり、M1は明部、M2は暗部の変調度をそれ
ぞれ表し、特性M1、M2の差がコントラストで、図7
に示すような特性になっている。グラフの縦軸は、液晶
記録層が完全に配向した場合の透過率を100%とした
ときの、相対的な透過率である。図6からわかるよう
に、画像のコントラスト(画質)は時間と共に変化し、
この場合では、55〜75msecでコントラストが大
きくなり、良好な画質が得られる。例えば、電圧印加時
間30msec程度で電圧OFFした場合には、明部の
液晶があまり変化していないためコントラストが低く、
良好な画質が得られない。また、120msec程度で
電圧OFFした場合には、暗部の透過率が高くなってし
まい、やはり良好な画像を得ることができない。
【0009】このように、電圧印加時間により画像のコ
ントラストが大きく変化するため、電圧印加時間を正確
に制御する必要があるが、電圧印加時間の最適値は、光
導電層、液晶記録層の特性、撮影する環境により変化
し、撮影前に正確に予測することは難しいため、画像記
録装置に電圧印加時間を制御する機能を付与する必要が
ある。図6、図7から分かるように、画像コントラスト
は暗部の変調度と相関関係が認められ、暗部の透過率が
最大変調時の透過率の10〜20%程度のときコントラ
ストが最大になる。液晶記録媒体は固有のしきい値電圧
があり、しきい値電圧以上になると液晶記録層中の液晶
が電界方向に配向し、不透明状態から透明状態になる。
液晶記録層のしきい値電圧付近の変調する速度は予め分
かっているか、又は情報記録直前に測定可能であるた
め、液晶記録層にかかる電圧がしきい値電圧になる時間
が測定できれば変調に要する時間を加えることにより透
過率10〜20%になる時間を得ることができる。液晶
記録層は、抵抗とコンデンサの並列回路と考えられるの
で、情報記録時に電流を測定することにより、後述する
ように液晶記録層にかかる電圧をモニタして液晶記録層
にかかる電圧がしきい値電圧になる時間を求めることが
できる。
【0010】まず、電流測定方法について説明する。図
8により分離型の情報記録媒体における電流の測定方法
を示す。図8において、感光体の電極は12a、12b
の二つの領域に分離して形成されていて、画像記録部分
の電極12a、と電流測定部分の電極12bとは独立に
電圧印加することができる。感光体10の支持体表面に
は、電流測定用の電極12b上に形成された光導電層が
全て遮蔽されるようにマスク15が形成されている。マ
スクとしては、A1のような反射膜を蒸着により形成し
てもよいし、黒色のインキを塗布してもよく、また不透
明なシールを添付してもよい。さらに、光導電層の、光
が遮蔽された領域の表面の一部に電極14が形成されて
いる。電極14は必ずしも透明である必要はなく、IT
O電極やA1蒸着膜等が使用可能である。電極12bと
電極14は同じ面積である必要はなく、重なっている部
分の面積は0.1〜1cm2 の範囲が望ましいが、特に
この範囲に限定されるものではない。
【0011】また、液晶記録層表面の一部には電極25
が形成されていて、電源30cにより電圧を印加し、電
流を測定することにより、液晶記録層の電気特性(抵
抗、静電容量)を測定することができる。液晶記録層の
抵抗および容量を、感光体の電極12bと14の重なっ
た部分の面積に換算し、この換算した値に可変抵抗41
と容量42を調節し、図のように感光体と直列に接続
し、さらに電流測定用の抵抗40aを接続し、電源30
bにより電圧を印加する。電流測定用の抵抗40aは、
電極の面積により異なるが、1k〜100MΩのものが
使用でき、液晶記録媒体の抵抗や電極の面積により、適
当な値に可変なものが望ましい。印加する電圧は、画像
記録用の電源30aの値から、空気層の放電電圧を引い
た電圧を印加する。放電電圧はパッシェンの法則に従う
ものとする。その結果、電流測定用の抵抗40aにより
測定される電流は、液晶記録媒体を流れる電流と見なす
ことができる。
【0012】電流測定は、画像記録と同時に電源30
a、30bで同時に電圧を印加して行ってもよいし、画
像記録の直前に、電源30bのみ電圧印加し、電圧印加
時間を算出し、それに従い電源30aにより画像記録を
行ってもよい。画像記録と電流測定を同時に行う方が、
画像記録時間が短く有利であるが、画像記録前に、電流
測定を行う方法では、印加電圧が適性値と著しく異なる
ときに補正できる等のメリットがあり、両者の方法を組
み合わせてもよい。また、上記の電流測定方法では、感
光体の電極を電流測定部分と画像記録部分に分離して形
成する必要があるが、図9のように、電流測定用の回路
に、空気放電電圧に相当するバイアス電圧31を印加
し、共通の電源30により電圧印加を同時に行うことに
より、放電電圧を除いた電圧を電流測定部分に印加する
ことができる。この場合、擬似液晶記録層の素子(抵
抗、容量)は電極14の面積により決まる。
【0013】次に、光導電層と液晶記録層が誘電体中間
層を介して、積層されている一体型記録媒体の電流測定
方法について示す。図10および図11に測定方法を示
す。図10、図11ともに、図8と同様に画像記録部分
と電流測定部分は電極が分離して形成されていて、支持
体表面に遮蔽用のマスク15が形成されている。図10
では光導電層上に電極14が形成されていて、液晶記録
層に相当する抵抗41、コンデンサ42および誘電体中
間層に相当する抵抗43、コンデンサ44が直列に接続
されている。液晶記録層の抵抗および容量は、図8と同
様の方法で測定し、電流測定部分の面積に換算した素子
を用いて接続する。また、誘電体中間層の抵抗および容
量は、中間層の物質の誘電率、抵抗率、膜厚、面積から
見積もることができる。さらに、電流測定用の抵抗40
が接続されていて、電源30bにより電圧印加し、電流
を測定、電圧印加時間を算出することができる。図11
では、誘電体中間層の表面に電極14が形成されてい
て、液晶記録層に相当する抵抗41とコンデンサ42を
接続し、電源30bで電圧印加することにより、同様に
電流測定、電圧印加時間を算出することができる。
【0014】次に、電圧印加時間の算出方法を示す。液
晶記録層は、抵抗とコンデンサンの並列回路と考えら
れ、初期に感光体と液晶記録媒体の容量の比で電圧が分
配された後は、下記の微分方程式が成り立つため、電流
値を測定することにより、電圧を順次算出することがで
きる。このシステムは図12に示す等価回路で表され
る。印加電圧初期には、感光体、液晶記録媒体それぞれ
に容量の比に応じた電圧がかかる。 VOPC (0) =VAP×(CLC /(COPC +CLC)) ……(1−1) VLC (0) =VAP×(COPC /(COPC +CLC)) ……(1−2) 液晶記録層は、抵抗とコンデンサの並列回路で表され、
下記の微分方程式が成り立つ。 I=CLC(dVLC/dt)+(VLC/RLC) ……(1−3) VLC(t+Δt)=VLC(t) +(dVLC/dt)・Δt ……(1−4) (1−3)、(1−4)式より VLC(t+Δt)=VLC(t) +(I(t) −VLC(t) /RLC)Δt/CLC ……(1−5) (1−5)式に(1−2)式の初期条件を代入して液晶
記録層にかかる電圧を計算により求めることができる。
【0015】光導電層、誘電体中間層、液晶記録層の3
層からなる一体型媒体では、図13のような等価回路で
表される。電圧印加開始直後には、電圧は光導電層、誘
電体中間層、液晶記録層の各容量の比に分配される。こ
のときの電圧はそれぞれ VOPC(0)=CM LC /(COPC M +CM LC+CLCOPC )×VAP (2-1) VM (0)=CLCOPC /(COPC M +CM LC+CLCOPC )×VAP (2-2) VLC (0)=COPC M /(COPC M +CM LC+CLCOPC )×VAP (2-3) 3層は直列に接続されているので、液晶記録層について
は、(1−3)式が成り立つため、分離型と同様に(1
−5)式から電圧を計算することができ、初期条件は、
(2−3)式から求めることができる。また、感光体の
容量が液晶記録媒体に比べて小さいとき、電流値から感
光体にかかる電圧を推定することができる。
【0016】図14は感光体にかかる電圧と、そのとき
の暗電流値の関係を示している。このように、電圧と暗
電流の相関が得られるため、電流値から電圧を推定する
ことができる。(1−3)式と同様に、電圧印加時に
は、感光体について下記の微分方程式が成り立つ。 I=COPC dVOPC /dt + IOPC (VOPC ) ……(3−1) 本発明の情報記録システムでは、液晶記録層にかかる電
圧は電圧印加直後に急激に変化し、電圧印加OFF時に
は、ほとんど変化しなくなるため、(3−1)式で、第
1項目の電圧変化に伴う電流は電圧印加時間と共に減少
する。
【0017】図15に、液晶記録媒体をコンデンサと抵
抗の並列回路としたときの、感光体と液晶層にかかる電
圧の時間変化をシミュレーションした結果を示す。L1
が感光体にかかる電圧、L2が液晶記録層にかかる電圧
の時間変化をそれぞれ示している。図からわかるよう
に、短い時間(2msec程度)で感光体、液晶記録層
の容量の比に応じた電圧に充電され、その後、感光体の
電圧は減少し、液晶記録層の電圧は増加する。変化率は
電圧印加初期が大きく、時間がたつにつれて小さくな
る。上記のシミュレーションは、液晶記録層が抵抗とコ
ンデンサの並列、感光体の暗電流は電圧の2乗に比例す
るとして、下記の物性値を用いて計算した。 液晶媒体膜厚 :6μm 液晶媒体容量 :1000pF/cm2 液晶媒体抵抗率:1.3×1011Ωcm 感光体膜厚 :10μm 感光体容量 :300pF/cm2 感光体暗電流 :1.0×10-6A/cm2 (100V
印加時) 印加電圧 :340V(空気ギャップ部分を除く) また、電流値を計算した結果を図16に示す。感光体の
暗電流値(式(3−1)の第2項)の時間変化をL3、
および測定される電流値(式(3−1)の全電流値I)
の時間変化をL4にそれぞれ示している。図14に示し
たとおり、感光体の電圧と暗電流の間には相関関係があ
り、暗電流値から感光体にかかる電圧を求めることがで
きる。図8や図10の方法で測定されるのは式(3−
1)で示したように、感光体の暗電流と電圧変化に相当
する部分の合計であるため、暗電流値を直接測定するこ
とはできない。図16から分かるように、感光体の容量
が小さいため、測定される電流値L4と感光体の暗電流
値L3との間には大きな差が見られない。特に、液晶記
録層の電圧がしきい値電圧に達する時には、電圧変化が
ほとんどなくなるため、式(3−1)の第1項が第2項
に比べて十分小さくなるため、測定電流を感光体の暗電
流と見なすことができる。このようにして、感光体の暗
電流と電圧の関係がわかっているときには、暗部におけ
る電流値をモニタすることにより、感光体にかかる電圧
を推定することができ、推定した値を印加電圧から差し
引くことにより、液晶記録層の電圧を求めることができ
る。
【0018】次に、電圧印加を停止する時間の決定方法
を示す。前述したように、電流測定は電圧印加露光時に
同時に行ってもよいし、情報記録直前に電流測定部分に
だけ電圧を印加して行ってもよい。高コントラストの画
像の得られる電圧印加条件は、図6に示したように、暗
部における液晶記録媒体の透過率が10〜20%程度で
あるので、電圧印加時間の最適値は液晶の電圧がしきい
値に達する時間に、液晶記録層が透過率10〜20%に
変調する時間を加える必要がある。液晶記録層の電圧が
しきい値に達する時間は、前述した方法で電流値を測定
して電圧を推定し、推定した電圧がしきい値に達したか
否かみることにより求めることができる。なお、測定し
た電流値から電圧を推定し、さらに推定した電圧値がし
きい値電圧に達したか否かの判断、及び液晶記録層が透
過率10〜20%に変調する時間を加えて最適電圧印加
時間を求める処理はマイクロコンピュータ等の制御装置
を使用することにより行ない、最適印加時間になったと
きにマイクロコンピュータによって電圧をOFFするよ
うにする。また、液晶記録層が、透過率10〜20%に
変調するのに要する時間は、液晶媒体により多少異なる
が、例えば、しきい値電圧近傍の電圧を印加し、レーザ
光を照射して透過光強度を測定することにより、あらか
じめ測定することが可能である。
【0019】
【作用】感光体と液晶記録媒体を組み合わせて電圧印加
露光し、液晶を配向させることにより画像記録する画像
記録方法では、コントラストの高い画像を得るための最
適な電圧印加時間で電圧印加を停止する必要がある。こ
れまで示してきたように、暗部の液晶記録層の透過率
が、完全に配向したときの透過率の10〜20%程度に
する必要があり、このように電圧印加時間を正確に制御
するためには、液晶記録層にかかる電圧をモニタする必
要がある。本発明は、感光体と、液晶記録層に相当する
電気素子(抵抗とコンデンサ)を接続し、電流を測定す
ることにより液晶記録層にかる電圧がしきい値電圧に達
する時間を検知し、電圧印加時間を制御して最適な電圧
印加時間として高コントラスト化を達成することができ
る。
【0020】
【実施例】
(実施例1) 〈感光体の作製〉電荷発生物質として下記構造を有する
フルオレノンアゾ顔料3部と、ポリエステル樹脂1部と
を、ジオキサン:シクロヘキサン=1:1の混合溶媒1
96部と混合し、混合機により十分混練を行い、塗布液
を作製した。
【0021】
【化1】
【0022】この溶液をITO透明電極(膜厚約500
Å、抵抗:80Ω/□)を有するガラス基板上のITO
側の面に塗布し、100℃、1時間乾燥して膜厚0.3
μmの電荷発生層を形成した。次に、電荷輸送物質とし
て、下記構造を有するパラジメチルスチルベン3部とポ
リスチレン樹脂1部とを、ジクロロメタン:1、1、2
−トリクロロエタン=68:102の混合溶媒170部
と混合、溶解し、塗布液を作製した。
【0023】
【化2】
【0024】この溶液を上記電荷発生層上に塗布し、8
0℃、2時間乾燥して膜厚10μmの電荷輸送層を形成
した。
【0025】(実施例2) 〈液晶記録媒体の作製〉ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート4部、スメクチック液晶S6(商品名;メ
ルク社製)6部、フッ素系活性剤フロラードFC−43
0(商品名;3M社製)0.2、光重合開始剤『ダロキ
ュア1173』(商品名;メルク社製)0.2部の混合
物をキシレンにて固形分30%に調製した。この溶液を
ITO透明電極(膜厚約500Å、抵抗:80Ω/□)
を有するガラス基板上のITO側の面に50μmのギャ
ップ厚さブレードコーターで塗布し、これを50℃に保
持し、0.3mJ/cm2 のUV光を照射して、膜厚6
μmの情報記録層を有する情報記録媒体を作製した。こ
の情報記録媒体断面を熱メタノールを用いて液晶を抽出
し、乾燥させた後、走査型電子顕微鏡(日立製作所
(株)製、S−800、10000倍)で内部構造を観
察したところ、層の表面は0.6μm厚の紫外線硬化型
樹脂で覆われ、層内部は粒径0.1μmの樹脂粒子が充
填している構造を有していることが分かった。
【0026】(実施例3) 〈液晶記録層の特性の測定〉実施例2で作製した液晶記
録媒体の液晶層表面に、0.2cm2 の大きさで電極を
形成し、500pFのコンデンサを直列に接続し、10
0V、0.2secのパルス電圧を印加し、電流を測定
した。電流値の対数を時間に対してプロットしたところ
直線関係が得られ、傾きから液晶記録層の抵抗率、1.
3×1011Ωcmを得た。また、上記の記録媒体の電極
形成部分にレーザー光を照射し、透過率をモニタしなが
ら、傾き5V/msecのスロープ上の電圧を印加した
ところ、印加電圧が180V付近で、液晶が配向し、透
過率が増加するのが観測された。この液晶記録層のしき
い値電圧は180Vであった。また、電流値をモニタし
たところ、液晶が配向する前の電流値は時間に対し直線
関係が得られ、切片から液晶記録層の容量、950pF
/cm2 を得た。さらに、液晶記録層の透過率をモニタ
しながら、180Vのパルス電圧を印加したところ、透
過率15%に配向するのに約12msec要した。
【0027】(実施例4) 〈電流の測定〉実施例1の感光体の支持体上の一部に不
透明なテープを添付し、遮蔽用のマスクを形成した。さ
らに、マスクを形成した部分に相当する感光体の光導電
層表面に金電極を蒸着により形成し、190pFのコン
デンサと390MΩの抵抗の並列回路を感光体と接続
し、電流測定用の10kΩの抵抗を接続し、350Vの
電圧を印加して電流を測定した。式(1−5)により、
コンデンサの電圧を計算したところ55msecで18
0Vに達した。
【0028】(実施例5) 〈情報の記録〉実施例1の感光体と実施例2の液晶記録
層を、スペーサーフィルムを用いて約10μmの空気ギ
ャップを介して対向配置し、感光体の支持体側から像露
光すると同時に、両電極間に感光体側が正になるように
750V、65msec電圧を印加した。電圧停止後、
両媒体を引き離し、液晶記録媒体を観察したところ、コ
ントラストの大きな画像が得られた。
【0029】(実施例6)実施例5と同様の方法で、7
50V、55msec電圧印加露光したところ、明部の
液晶記録層があまり配向していないため、透過率が低
く、コントラストの低い画像が得られた。
【0030】(実施例7)実施例5と同様の方法で、7
50V、85msec電圧印加露光したところ、暗部の
液晶記録層がかなり配向してしまい、コントラストの低
い画像が得られた。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高分子分
散型液晶記録媒体を用いて電圧印加する際、暗部におけ
る電流を測定することにより液晶記録層にかる電圧がし
きい値電圧に達する時間を求めるようにしたので、コン
トラストが最大になる瞬間を検出して電圧をOFFし、
高コントラスト化を達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 液晶記録媒体の構造を示す図である。
【図2】 液晶記録媒体の構造を示す図である。
【図3】 本発明の画像記録方法を説明する図である。
【図4】 画像読み取り方法を説明する図である。
【図5】 露光部と未露光部における変調度の時間変化
を示す図である。
【図6】 液晶記録媒体の変調度の時間変化を示す図で
ある。
【図7】 コントラストの時間変化を示す図である。
【図8】 分離型情報記録媒体における電流の測定方法
を示す図である。
【図9】 共通の電源により電流測定部と画像記録部に
同時に電圧印加を行う電流測定方法を示す図である。
【図10】 一体型情報記録媒体における電流測定方法
を示す図である。
【図11】 一体型情報記録媒体における電流測定方法
を示す図である。
【図12】 分離型液晶記録媒体の場合の等価回路を示
す図である。
【図13】 一体型液晶記録媒体の場合の等価回路を示
す図である。
【図14】 印加電圧と暗電流の関係を示す図である。
【図15】 感光体と液晶層にかかる電圧の時間変化の
シミュレーション結果を示す図である。
【図16】 感光体の暗電流値と測定される電流値の時
間変化のシミュレーション結果を示す図である。
【符号の説明】
10…光センサ、11…透明支持体、12…透明電極、
12a…電流測定用電極、12b…画像記録用電極、1
3…光導電層、14…電極、15…マスク、20…液晶
記録媒体、21…透明支持体、22…透明電極、23…
高分子分散液晶層、24…誘電体中間層、30…電源、
30a…画像記録用電源、30b…電流測定用電源、3
0c…液晶特性測定用電源、40a,40b…電流測定
用抵抗、40…光源。

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上に透明電極、光導電層が順
    次積層された感光体と、透明支持体上に透明電極、高分
    子分散型液晶層が順次積層された液晶記録媒体とを対向
    配置し、両電極間に電圧を印加して画像露光し、液晶を
    配向させて情報を記録する方法において、液晶記録媒体
    に流れる電流をモニタすることにより液晶記録媒体にか
    かる電圧を推定し、推定した電圧に基づいて電圧印加時
    間を制御することを特徴とする情報記録方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、電流をモ
    ニタすることにより推定した未露光部の電圧が、液晶記
    録媒体のしきい値に達したと推定されるタイミングで電
    圧印加を停止することを特徴としする報記録方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の方法において、光導電層
    上の一部に電極を形成し、該電極と液晶記録層に相当す
    る電気回路素子を接続し、電圧印加したときに電気回路
    素子を通して流れる電流をモニタして液晶記録層にかか
    る電圧を推定し、推定した電圧がしきい値電圧に達した
    ときに電圧印加を停止することを特徴とする情報記録方
    法。
  4. 【請求項4】 透明支持体上に透明電極、光導電層、液
    晶記録層が順次積層され、さらに液晶記録層上に透明電
    極を形成した情報記録媒体、または透明支持体上に透明
    電極、光導電層、誘電体中間層、液晶記録層が順次積層
    され、さらに透明電極を形成した一体型情報記録媒体の
    両電極間に電圧を印加して画像露光し、液晶を配向させ
    て情報を記録する方法において、液晶記録媒体に流れる
    電流をモニタすることにより液晶記録媒体にかかる電圧
    を推定し、推定した電圧に基づいて電圧印加時間を制御
    することを特徴とする情報記録方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の方法において、光導電層
    上の一部に電極を形成し、該電極と、液晶記録層と誘電
    体中間層に相当する電気回路素子を接続し、電圧印加し
    たときに電気回路素子を通して流れる電流をモニタして
    液晶記録層にかかる電圧を推定し、推定した電圧がしき
    い値電圧に達したときに電圧印加を停止することを特徴
    とする情報記録方法。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の方法において、誘電体中
    間層上の一部に電極を形成し、該電極と、液晶記録層に
    相当する電気回路素子を接続し、電圧印加したときに電
    気回路素子を通して流れる電流をモニタして液晶記録層
    にかかる電圧を推定し、推定した電圧がしきい値電圧に
    達したときに電圧印加を停止することを特徴とする情報
    記録方法。
  7. 【請求項7】 透明支持体上に透明電極、光導電層が順
    次積層された感光体と、透明支持体上に透明電極、高分
    子分散型液晶層が順次積層された液晶記録媒体を対向配
    置し、両電極間に電圧を印加して画像露光し、液晶を配
    向させて情報を記録する装置において、両電極間に電圧
    を印加する電源と情報記録媒体間に接続された電流モニ
    タ用抵抗と、抵抗にかかる電圧から液晶層を流れる電流
    をモニタして電圧印加時間を制御する制御手段とを備え
    たことを特徴とする情報記録装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の装置において、感光体の
    露光側の面の一部にマスクを形成し、マスクによる遮蔽
    領域の電流値を測定するようにしたことを特徴とする情
    報記録装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の装置において、マスクが
    形成された領域の、感光体または液晶記録媒体の電極
    が、画像露光部分の電極と分離して形成されていること
    を特徴とする情報記録装置。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の装置において、さらに
    感光体及び電流モニタ用抵抗からなる回路中に、直列に
    液晶記録層に相当する電気回路素子が接続されているこ
    とを特徴とする情報記録装置。
  11. 【請求項11】 請求項7記載の装置において、電流モ
    ニタ用抵抗が接続された電流測定用回路に、空気ギャッ
    プの放電電圧に相当するバイアス電圧を印加する電源を
    接続したことを特徴とする情報記録装置。
  12. 【請求項12】 請求項7記載の装置において、液晶記
    録層表面の一部に電極を形成し、液晶記録層に電圧を印
    加して電流を測定することにより、液晶記録層の電気特
    性を測定するようにしたことを特徴とする情報記録装
    置。
  13. 【請求項13】 透明支持体上に透明電極、光導電層、
    誘電体中間層、液晶記録層が順次積層され、さらに透明
    電極を形成した一体型情報記録媒体の両電極間に電圧を
    印加して画像露光し、液晶を配向させて情報を記録する
    装置において、両電極間に電圧を印加する電源と情報記
    録媒体間に接続された電流モニタ用抵抗と、抵抗にかか
    る電圧から液晶層を流れる電流をモニタして電圧印加時
    間を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする情報
    記録装置。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の装置において、さら
    に感光体及び電流モニタ用抵抗からなる回路中に、直列
    に液晶記録層と誘電体中間層に相当する電気回路素子が
    接続されていることを特徴とする情報記録装置。
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