JPH06313872A - 液晶記録媒体 - Google Patents

液晶記録媒体

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JPH06313872A
JPH06313872A JP5104226A JP10422693A JPH06313872A JP H06313872 A JPH06313872 A JP H06313872A JP 5104226 A JP5104226 A JP 5104226A JP 10422693 A JP10422693 A JP 10422693A JP H06313872 A JPH06313872 A JP H06313872A
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voltage
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JP5104226A
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Masahito Okabe
岡部将人
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ない露光量で、安定的に画像記録を行える
ようにする。 【構成】 少なくとも電極上に光導電層を形成した光セ
ンサと、少なくとも液晶を樹脂中に分散、固定した液晶
記録層を電極上に形成した液晶記録媒体において、液晶
記録層の体積抵抗率が1010Ωcm以上であること、好
ましくは液晶記録層の体積抵抗率が1011Ωcm以上で
あることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶を樹脂中に分散固定
した液晶層を電極層上に形成し、電極層上に光導電層が
形成された光センサと対向させて電圧印加露光すること
により液晶を露光強度に応じて配向させ、画像記録する
ようにした液晶記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶を樹脂中に分散固定した液晶
層を電極上に形成した高分子分散型液晶記録媒体と、電
極層上に光導電層が形成された光センサとを対向配置
し、電圧印加露光により画像記録するものが知られてい
る。図1はこのような高分子分散型液晶記録媒体を用い
た画像記録装置の構成を示すものである。図中、10は
光センサ、20は液晶記録媒体をそれぞれ示している。
光センサ10は透明支持体11上に透明電極12、光導
電層13が順次積層され、液晶記録媒体20は透明支持
体21上に透明電極22、高分子分散型液晶層23が順
次積層されている。光導電層13は、無機光導電層とし
てアモルファスセレン、アモルファスシリコン等、有機
光導電層としてポリビニルカルバゾールにトリニトロフ
ルオレノンを添加した単層構造のものや、電荷発生層と
してアゾ系の顔料をポリビニルブチラール等の樹脂中に
分散したものと電荷移動層としてヒドラゾン誘導体をポ
リカーボネート等の樹脂と混合したものを積層したもの
等が使用可能である。
【0003】図1に示すような光センサと液晶記録媒体
とを、ポリエチレンやポリイミド等のスペーサを用い
て、10μm程度の空隙を解して対向配置して電圧印加
露光するタイプのものと、図2(a)、図2(b)に示
すように、光センサ及び液晶記録媒体を積層した構造の
ものも提案されており、積層型記録媒体では、図2
(a)に示すように光センサ上に液晶記録層を直接積層
するものと、図2(b)に示すように、透明な誘電体の
中間層24を介在させるものとがある。
【0004】このような光センサ10と液晶記録媒体2
0を対向配置し、図3に示すように、電源30により両
電極12、22間に電圧を印加し、書き込み光として可
視光を照射すると、露光強度に応じて光導電層13の導
電性が変化し、液晶層23にかかる電界が変化して液晶
層の配向状態が変化し、印加電圧をOFFして電界を取
り除いた後もその状態が維持され、画像情報の記録が行
われる。
【0005】記録された画像情報の読み取りは、例え
ば、図4に示すように、光源40によって液晶記録媒体
20に読み取り光を照射し、その透過光を光電変換装置
60で読み取って電気信号に変換することにより行われ
る。光源40としては、キセノンランプ、ハロゲンラン
プ等の白色光源やレーザー光が用いられ、液晶記録媒体
に照射される読み出し光としては、フィルタ50により
適当な波長光を選択して照射することが望ましい。入射
した光は液晶記録媒体の液晶層の配向により変調され、
透過光はフォトダイオード等からなる光電変換装置60
で電気信号に変換され、変換された電気信号は必要に応
じてプリンタやCRTに出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述した構成で情報記
録を行う場合、液晶記録媒体によっては情報記録に必要
な露光量(露光強度×露光時間)が大きくなる場合や、
あるいは全く情報記録が行われない場合もある。本発明
はかかる事情に鑑みてなされたものであり、少ない露光
量で、安定的に情報記録を行うことができる液晶記録媒
体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】まず、本発明において用
いられる光センサの特性について説明する。図5は本発
明に用いられる光センサの特性測定方法を示している。
光センサの光導電層13上に金電極14を0.16cm
2 の面積で蒸着により形成する。光源51により、光セ
ンサ10の金蒸着部分に、透明支持体11側から光を照
射する。光源51と光センサ10の間にはシャッタ52
が設置されていて、一定時間、光センサに一定強度の光
を照射することができる。透明電極12と金電極14間
に適当な抵抗(50kΩ)、電源30を直列に接続し、
電源30により一定電圧を印加し、数百ミリ秒後に光を
照射し電流値を測定する。
【0008】図6は印加電圧300V、露光強度は20
Lx、光照射時間33msecのときの光電流の測定結
果である。図の時刻は光照射開始後の時間を表してお
り、時刻t=0、すなわち、光を照射しないときの電流
値を暗電流、光を照射したときの電流と暗電流の差を光
電流とする。本発明で使用している光センサは、注入型
で、光照射中は光電流が増大し、この増幅効果により感
度が向上し、光照射停止(図の時間t1)後も、光電流が
持続して流れるため、光照射後も電圧印加を継続するこ
とにより光電流を有効に利用できる。
【0009】図7は同じ光センサについて印加電圧を変
化させた時の暗電流Id と33msec後の光電流との
関係を示す図である。図から分かるように光電流は暗電
流Id の1/2乗に比例する。また、図8は印加電圧と
暗電流Id との関係を示し、暗電流は電圧の自乗に比例
することが分かる。光電流は暗電流の1/2乗に比例す
るので、印加電圧に比例することになる。
【0010】次に光センサと液晶記録媒体を用いた記録
システムにおいて、光センサの光電流および暗電流の近
似方法について説明する。図5の透明電極と金電極間に
一定電圧Vを印加した状態では、暗電流および光電流は
次の(1−1)〜(1−3)式で近似することができ
る。 Id =αV2 ……(1−1) ΔI(t)=kt (0<t≦t1 )……(1−2) ΔI(t)=kt1 exp{(t1 ─t)/τ}(t1 <t)……(1−3) Id :暗電流 α:定数 V:光センサの電圧 ΔI(t):光電流 k:定数(光強度に比例) t1 :光照射をOFFした時間 τ:時定数(200〜500msec) すなわち、光電流は光照射時と光照射OFF後に分けら
れ、光照射時は、光電流(光照射部分と未照射部分にお
ける電流値の差)は図6に示したように、一定電圧下で
は時間と共に増加する。光電流の変化を正確に単純な式
で表現することは難しいが、低露光強度(50LUX以
下)、短時間(100msec以下)の領域では、(1
−2)式のように直線近似できる。一定電圧下では、光
照射OFF後は光電流はある時定数で減衰し、(1−
3)式のように近似できる。(1−1)〜(1−3)の
近似式で計算した値と測定結果を図9に示す。図9の特
性Aは計算した値、特性Bは測定結果を示している。
【0011】ところで、本発明の記録システムにおい
て、光センサと液晶記録媒体とを対向配置し、光センサ
と液晶記録媒体の両電極間に電圧を印加して露光し、情
報記録している間は、露光に応じて光センサにかかる電
圧は刻々変化するため、光が照射される明部の電流は光
センサにかかる電圧と光照射開始からの時間の関数とな
る。また、光電流の電圧依存性を調べた結果、電界強度
がある範囲(5〜49V/μm)では、光照射時の光電
流は電圧に比例し、光照射時の光センサの電流はある一
定の光強度に対しては、光センサの電圧と時間の関数と
なり、次式で表される。 Ip (Vp,t)≒αVp 2 +βVp t (0<t≦t1 )……(1−4) Ip (Vp,t)≒αVp 2 +βVp 1 exp{(t1 ─t)/τ} (t1 <t)……(1−5) Vp :光センサの電圧 t1 :光照射をOFFする時間 β:定数 (1−4)、(1−5)式における1項目は、図8で説
明した印加電圧の自乗に比例する暗電流分であり、2項
目は図6、図9で説明した光電流分である。
【0012】次に、液晶記録媒体の抵抗率の測定方法に
ついて説明する。図10に示すように、液晶記録媒体上
に一定面積の電極を形成し、液晶記録媒体と適当な容量
のコンデンサを直列に接続し、直流パルス電圧を印加
し、回路を流れる電流を測定する。液晶記録媒体は抵抗
とコンデンサの並列回路と考えられ、図10の測定系は
図11に示す等価回路で表される。
【0013】 CL (dVL /dt)+VL /RL =C・d(E−VL )/dt……(1−6) VL について解くと、 ln(VL )=−t/RL (CL +C)+α ……(1−7) (1−6)、(1−7)式より、 I=CVL /RL (CL +C) ……(1−8) ln(I)=ln(VL )+β ……(1−9) ここで、 β=ln{C/RL (CL +C)} ……(1−10) (1−7)、(1−9)式より ln(I)=−t/RL (CL +C)+α+β ……(1−11) RL :液晶記録媒体の抵抗 CL :液晶記録媒体の容量 E :印加電圧 VL :液晶記録媒体にかかる電圧 C :コンデンサの容量 I :測定電流 α、β:定数 となる。式(1−11)より、測定電流の対数を時間に対
してプロットすると、外部抵抗の無視できる領域では直
線関係が得られる。液晶記録媒体及びコンデンサの容量
は予め測定してあるので、この直線の傾きから液晶記録
媒体の抵抗値を求めることができる。電極を形成した面
積と液晶記録層の厚さから体積抵抗率を計算した。
【0014】図12に測定結果の例を示す。液晶記録層
の厚さは6μm、電極形成面積は0.16cm2 、コン
デンサの容量は500pfのものを用い、100Vの電
圧を100msec印加した。電圧OFF後は、コンデ
ンサに充電した電荷が放電する電流が測定される。0〜
100msecの測定結果を、電流値を対数にしてプロ
ットした結果を、図13に示す。20msec以下で
は、コンデンサの初期充電の電流が測定され、それ以後
は、放電の電流が観測され、この電流値は式(1−11)
に従い、直線となる。直線の傾きから液晶記録媒体の抵
抗を求め抵抗率を計算できる。このように直線関係が得
られ、液晶記録媒体は図14に示した等価回路で表すこ
とができるため、液晶記録媒体の抵抗成分を流れる電流
と電圧の関係は次式に示すように、 IL =VL /RL ……(1−12) で表される。
【0015】次に、図3に示したような分離型液晶記録
媒体を用いた画像記録システムにおける液晶媒体10に
かかる電圧の算出方法について説明する。このような分
離型液晶記録媒体を用いた画像記録装置においては、空
気層の部分には空気放電破壊電圧がかかっていると考え
られ、等価回路で図14(a)のように表される。な
お、図2(b)に示した中間層を有する積層型液晶記録
媒体では等価回路は図14(b)のように表される。
【0016】図14(a)において、電圧印加開始直後
には、光センサと液晶媒体の容量の比で電圧が分配され
ると考えられ、このときの電圧はそれぞれ VS (0)=CL /(CS +CL )×(E−Va) ……(2−1) VL (0)=CS /(CS +CL )×(E−Va) ……(2−2) また、電圧印加中は次の微分方程式が成り立つ。 CS (dVS /dt)+IS =CL (dVL /dt)+IL ……(2−3) VS +VL =(E─Va) ……(2−4) (2−4)式を時間微分すると、両辺は0であり、(2
−3)式より dVL /dt=(IL −IS )/(CS +CL ) ……(2─5) となる。ここで、IS は光センサの電流で(1−4)、
(1−5)式で与えられる。また、 VL (t+Δt)=VL (t)+(dVL /dt)・Δt ……(2─6) のように近似し、液晶媒体にかかる電圧を計算すること
ができる。
【0017】また、図14(b)で示したような積層型
液晶記録媒体の等価回路の場合についての計算方法を以
下に示す。なお、IM 、CM は中間層の抵抗、容量を示
している。電圧印加開始直後には、電圧は光センサ、中
間層、液晶層の各容量の比に分配される。このときの電
圧はそれぞれ VS(0)=CM L /(CS M +CM L +CL S )×E ……(3−1) VM(0)=CL S /(CS M +CM L +CL S )×E ……(3−2) VL(0)=CS M /(CS M +CM L +CL S )×E ……(3−3) 図5の等価回路から、次の微分方程式が成り立つ。 CS ・dVS /dt+IS =CM ・dVM /dt+IM =CL ・dVL /dt+IL ……(3−4) VS +VM +VL =E ……(3−5) 微分方程式(3−4)式を解くと、中間層、液晶媒体の
かかる電圧は次式で計算することができる。 (2−7)〜(2−10)式および(3−8)式を(3
−7)式に代入し、明部および暗部の液晶部分にかかる
電圧が計算できる。
【0018】分離型液晶記録媒体についての計算結果の
一例を図15に示す。図15(a)は、明部、暗部にお
ける液晶記録媒体にかかる電圧の時間変化であり、暗部
に比べて明部では余計に電圧がかかり、図15(b)に
示すように、明暗のコントラスト電位(差)を求めるこ
とができる。コントラスト電位は図のように、ある時間
で最大値をとる。シミュレーションでは明暗の電圧の差
が最大のときに、暗部の電圧が液晶記録媒体のしきい値
になるように印加電圧を設定した。このようにしてコン
トラスト電位の最大値を計算した。また、コントラスト
電位が最大になる時間を電圧印加時間の最適値とした。
【0019】パラメータとして液晶記録媒体の抵抗率を
変化させたときの計算結果を図16〜図19に示す。計
算に用いた条件は以下の通りである。
【0020】光センサ膜厚:20μm、光センサ容量:
150pF/cm2 液晶記録媒体膜厚:6μm、液晶記録媒体容量:950
pF/cm2 光センサ導電率α:6×10-11 A/V2 cm2 光強度:10Lx、光照射時間:33msec 液晶記録媒体しきい値:180V 図16は液晶記録媒体の抵抗率と最適印加電圧の関係
を、図17はこのとき液晶記録媒体に初期に分配される
電圧を示す。ここで、印加電圧とは空気層の部分を除い
た液晶層と光センサ層にかかる電圧であり、実際の記録
では空気層にかかる電圧(10μm当たり400V)の
電圧を加えたものを印加する必要がある。図のように、
抵抗率が低下するにつれて最適印加電圧が高くなる傾向
があり、これにつれて初期電圧も増加する。印加電圧を
高くし過ぎると、液晶記録媒体に初期に分配される電圧
が高くなりすぎる。液晶記録媒体の初期電位はしきい値
以下にする必要があり、できれば数十ボルト低めに設定
する必要がある。このようなことから、印加電圧(空気
層を除く)が1000V以上になるものは、本発明の情
報記録システムでは不適当と考えられ、印加電圧の最大
値を1000Vとして計算した。
【0021】図から、液晶記録媒体の抵抗率が1010Ω
cm以下では、印加電圧が1000V以上となり、本発
明の情報記録システム不適当であることが分かる。
【0022】また、図18はコントラスト電位の最大値
と液晶記録媒体の抵抗率の関係を、図19は電圧印加時
間の最適値と抵抗率の関係をそれぞれ示す。液晶記録媒
体の抵抗率が高くなるにつれてコントラスト電位が増加
し、1011Ωcm以上になるとほぼ飽和する。コントラ
スト電位が大きいほど、少ない露光量で画像記録を行う
ことができる。
【0023】また、抵抗率が低くなるにつれて電圧印加
時間の最適値も減少する。109 Ωcm以下では、電圧
印加時間の最適値はこのときの露光時間と同じ33ms
ecであり、露光終了後の持続光電流を有効に活用して
いないため、画像記録の感度が低いことを示している。
なお、この傾向は積層型液晶記録媒体についても同様で
ある。
【0024】このように、液晶記録媒体の抵抗率が低す
ぎると、最適印加電圧が高くなりすぎてしまい、本発明
の情報記録システムでは不適切である。本発明の情報記
録システムで利用可能な液晶記録媒体の抵抗率は1010
Ωcm以上であり、また、液晶記録媒体の抵抗率が高く
なるにつれて、画像記録の感度が高くなる傾向がある。
抵抗率が1011Ωcm以上でコントラスト電位は飽和す
ることから、高感度で画像記録を行うことができる。な
お、液晶を固定している樹脂の抵抗率が1014Ωcm以
下であるので、現状では抵抗率が1014Ωcm以上の抵
抗率を得ることは難しいが、より高い抵抗率の樹脂が得
られれば、抵抗率を1014Ωcm以上とすることも可能
であり、抵抗を高くしても問題はない。このように、本
発明の情報記録システムで使用可能な液晶記録媒体の抵
抗率は1010Ωcm以上、好ましくは1011Ωcm以上
である。
【0025】
【作用】本発明は、液晶記録媒体の抵抗率が低すぎる
と、最適印加電圧が高くなりすぎるとともに、コントラ
スト電位が低下し、液晶記録媒体の抵抗率が1010Ωc
m以上であると、抵抗率が高くなるにつれて画像記録の
感度が高くなり、抵抗率が1011Ωcm以上でコントラ
スト電位は飽和することの知見を得て、液晶記録媒体の
抵抗率を1010Ωcm以上、好ましくは1011Ωcm以
上とすることにより、高感度で安定的に画像記録を行う
ことが可能となる。
【0026】
【実施例】
〈光センサの作成〉 (実施例1)電荷発生物質として下記構造を有するフル
オレノンアゾ顔料3部とポリエステル樹脂1部とを、ジ
オキサン:シクロヘキサン=1:1の混合溶媒196部
と混合し、混合機により十分混練を行い、塗布液を作成
した。
【0027】
【化1】
【0028】この溶液をITO透明電極(膜厚約500
Å、抵抗;80Ω/□)を有するガラス基板上のITO
側の面に塗布し、100℃、1時間乾燥して膜厚0.3
μmの電荷発生層を形成した。次に、電荷輸送物質とし
て、下記構造を有するパラジメチルスチルベン3部とポ
リスチレン樹脂1部とをジクロロメタン:1,1,2−
トリクロロエタン=68:102の混合溶媒170部と
混合、溶解し、塗布液を作製した。
【0029】
【化2】
【0030】この溶液を上記電荷発生層上に塗布し、8
0℃、2時間乾燥して膜厚10μmの電荷輸送層を形成
した。
【0031】〈液晶記録媒体の作製〉 (実施例2)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト4部、スメクチック液晶S6(商品名;メルク社製)
6部、ふっ素系活性剤フロラードFC−430(商品
名;3M社製)0.2部、光重合開始剤『ダロキュア1
173』(商品名;メルク社製)0.2部の混合物をキ
シレンにて固形分30%に調整した。この溶液をITO
透明電極(膜厚約500Å、抵抗;80Ω/□)を有す
るガラス基板上のITO側の面に50μmのギャップ厚
さブレードコーターで塗布し、これを50℃に保持し、
0.3mJ/cm2 のUV光を照射して、膜厚約6μm
の情報記録層を有する情報記録媒体を作製した。この情
報記録媒体断面を熱メタノールを用いて液晶を抽出し、
乾燥させた後、走査型電子顕微鏡(日立製作所(株)
製、S−800、10000倍)で内部構造を観察した
ところ、層の表面は0.6μm厚の紫外線硬化型樹脂で
覆われ、層内部は粒径0.1μmの樹脂粒子が充填して
いる構造を有していることが分かった。
【0032】(実施例3)実施例2と同様の組成で溶液
を調整し、この溶液をITO透明電極(膜厚約500
Å、抵抗;80Ω/□)を有するガラス基板上のITO
側の面に50μmのギャップ厚さブレードコーターで塗
布し、これを50℃に保持し、0.05mJ/cm2
UV光を照射して、膜厚約6μmの情報記録層を有する
情報記録媒体を作製した。この情報記録媒体断面を実施
例2と同様に走査型電子顕微鏡(日立製作所(株)製、
S−800、10000倍)で内部構造を観察したとこ
ろ、実施例2の記録媒体と同様の構造を有していること
が分かった。
【0033】(実施例4)実施例2で作製した液晶記録
媒体表面に4mm×4mmの大きさに金電極を蒸着法に
より形成し、インピーダンスメーター(ヒューレットパ
ッカード社製:4800A)で容量を測定したところ1
50pFであった。この液晶記録媒体と500pFのコ
ンデンサを直列に接続し、100Vの電圧を0.1se
c印加し電流値を測定した。電流値の対数を時間に対し
てプロットしたところ直線関係が得られ、傾きから液晶
記録媒体の抵抗率を計算したところ2.0×1011Ωc
mであった。
【0034】(実施例5)実施例3で作製した液晶記録
媒体について実施例3と同様の方法で容量と抵抗率を測
定したところ、それぞれ150pF、1.0×1010Ω
cmであった。
【0035】(実施例6)実施例1の光センサと実施例
2で作製した情報記録媒体を、約9μmの空隙を介して
対向し、光センサの支持体側から33msec像露光す
ると同時に、両電極間に、光センサ側が正になるように
750V、70msec電圧印加した。電圧印加終了
後、光センサと記録媒体を引き離し、情報記録媒体を観
察したところ、コントラストの高い画像が記録されてい
るのが確認された。
【0036】(実施例7)実施例1の光センサと実施例
3で作製した情報記録媒体を、約9μmの空隙を介して
対向し、光センサの支持体側から33msec像露光す
ると同時に、両電極間に、光センサ側が正になるように
750V、70msec電圧印加した。電圧印加終了
後、光センサと記録媒体を引き離し、情報記録媒体を観
察したところ、情報記録媒体には何の変化も見られなか
った。
【0037】(実施例8)実施例1の光センサと実施例
3で作製した情報記録媒体を、約9μmの空隙を介して
対向し、光センサの支持体側から33msec像露光す
ると同時に、両電極間に、光センサ側が正になるように
1400V、40msec電圧印加した。電圧印加終了
後、光センサと記録媒体を引き離し、情報記録媒体を観
察したところ、コントラストの低い画像が得られた。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明は、液晶記録媒体の
抵抗率を1010Ωcm以上、好ましくは1011Ωcm以
上とすることにより、高感度で安定的に画像記録を行う
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 液晶記録媒体の構造を示す図である。
【図2】 液晶記録媒体の構造を示す図である。
【図3】 本発明の画像記録方法を説明する図である。
【図4】 画像読み取り方法を説明する図である。
【図5】 光センサの光電流測定方法を示す図である。
【図6】 光電流の測定結果の例を示す図である。
【図7】 光センサの光電流と暗電流の関係を示す図で
ある。
【図8】 光センサの暗電流と電圧の関係を示す図であ
る。
【図9】 光センサの光電流の測定結果とシミュレーシ
ョン結果の比較図である。
【図10】 液晶記録媒体の抵抗率測定方法を示す図で
ある。
【図11】 液晶記録媒体の抵抗率測定系の等価回路を
示す図である。
【図12】 電流測定結果を示す図である。
【図13】 電流測定結果を示す図である。
【図14】 等価回路を示す図である。
【図15】 液晶記録媒体にかかる電圧変化の計算例を
示す図である。
【図16】 液晶記録媒体の抵抗率と印加電圧の最適値
の関係を示す図である。
【図17】 液晶記録媒体の抵抗率と、液晶記録媒体に
電圧印加初期に分配される電圧の関係を示す図である。
【図18】 液晶記録媒体の抵抗率とコントラスト電位
の最大値との関係を示す図である。
【図19】 液晶記録媒体の抵抗率と電圧印加時間の最
適値の関係を示す図である。
【符号の説明】
10…光センサ、11…透明支持体、12…透明電極、
13…光導電層、20…液晶記録媒体、21…透明支持
体、22…透明電極、23…高分子分散液晶層、24…
誘電体中間層、30…電源、40…光源。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも液晶を樹脂中に分散、固定し
    た液晶記録層を有し、前記電極と少なくとも電極上に光
    導電層を形成した光センサの電極との間に電圧を印加し
    て画像露光することにより、露光量に応じて液晶を配向
    させるようにした液晶記録媒体において、前記液晶記録
    層の体積抵抗率が1010Ωcm以上であることを特徴と
    する液晶記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液晶記録媒体において、
    液晶記録層の体積抵抗率が1011Ωcm以上であること
    を特徴とする液晶記録媒体。
JP5104226A 1993-04-30 1993-04-30 液晶記録媒体 Pending JPH06313872A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5907731A (en) * 1996-02-22 1999-05-25 Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha Dark current sensing device and recording operation control device

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5907731A (en) * 1996-02-22 1999-05-25 Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha Dark current sensing device and recording operation control device

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