JPH0714819B2 - 低α線微粒三酸化アンチモン - Google Patents
低α線微粒三酸化アンチモンInfo
- Publication number
- JPH0714819B2 JPH0714819B2 JP63150349A JP15034988A JPH0714819B2 JP H0714819 B2 JPH0714819 B2 JP H0714819B2 JP 63150349 A JP63150349 A JP 63150349A JP 15034988 A JP15034988 A JP 15034988A JP H0714819 B2 JPH0714819 B2 JP H0714819B2
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- JP
- Japan
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- antimony trioxide
- fine particles
- low
- antimony
- low alpha
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- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体封止材料として好適なα線放射量が低い
三酸化アンチモンに関する。
三酸化アンチモンに関する。
近年、集積回路の小型化に伴い、集積回路の封止剤に不
純物として含まれている放射性元素から放射されるα線
により集積回路が誤動作する、通称ソフトエラーという
現象が大きな問題となって来ている。この封止剤として
はエポキシ樹脂のようプラスチックが主に使用され、難
燃化する必要から通常酸化アンチモンを添加混入してい
るが、先の理由の為、少くとも0.1カウント/cm2Hr以下
のα線量のものが要望されている。また酸化アンチモン
を封止剤中に添加混合したときに、その粒径が大で数10
μm以上であったり、凝集性が強かったりすると、集積
回路内で配線が断線したり、あるいはショートしたりす
る不都合を生ずるので、微粒で且つ凝集性のない混合性
の良好な酸化アンチモンであることが要望されている。
純物として含まれている放射性元素から放射されるα線
により集積回路が誤動作する、通称ソフトエラーという
現象が大きな問題となって来ている。この封止剤として
はエポキシ樹脂のようプラスチックが主に使用され、難
燃化する必要から通常酸化アンチモンを添加混入してい
るが、先の理由の為、少くとも0.1カウント/cm2Hr以下
のα線量のものが要望されている。また酸化アンチモン
を封止剤中に添加混合したときに、その粒径が大で数10
μm以上であったり、凝集性が強かったりすると、集積
回路内で配線が断線したり、あるいはショートしたりす
る不都合を生ずるので、微粒で且つ凝集性のない混合性
の良好な酸化アンチモンであることが要望されている。
従来、α線量が低く且つ凝集性の低い微粒酸化アンチモ
ンは得られていない。例えば本出願人らによる特公昭62
−21730号公報では三酸化アンチモンに濃塩酸を添加し
て不溶解残渣を分離した後、得られた塩化アンチモン水
溶液を蒸留後、この蒸留水に水をを添加して三酸化アン
チモンを沈殿させる方法がある。しかしながらこの方法
では粒径が3〜4μmの微粉でα線量は0.1カウント/cm
2Hr以下にすることはできても、依然として凝集性が高
い点が問題である。
ンは得られていない。例えば本出願人らによる特公昭62
−21730号公報では三酸化アンチモンに濃塩酸を添加し
て不溶解残渣を分離した後、得られた塩化アンチモン水
溶液を蒸留後、この蒸留水に水をを添加して三酸化アン
チモンを沈殿させる方法がある。しかしながらこの方法
では粒径が3〜4μmの微粉でα線量は0.1カウント/cm
2Hr以下にすることはできても、依然として凝集性が高
い点が問題である。
そこで本発明の目的は上記問題点を解消し、α線放射量
が低く且つ凝集性の低い三酸化アンチモンを提供するこ
とにある。
が低く且つ凝集性の低い三酸化アンチモンを提供するこ
とにある。
この目的を達成するために本発明はα線放射量が0.01カ
ウント/cm2Hr以下、粒子径が1〜0.1μmであり粒子凝
集性が少い点に特徴がある。
ウント/cm2Hr以下、粒子径が1〜0.1μmであり粒子凝
集性が少い点に特徴がある。
該α線放射量は0.01カウント/cm2Hrであることが必要で
あるが、0.01カウント/cm2Hrより大であると集積回路の
誤動作発生率が高くなり好ましくない。該粒径は1μm
以下であることが必要であるが、1μmより大であると
プラスチックに添加混入した際に十分均一に分解され
ず、やはり集積回路の誤動作発生率が高くなり好ましく
ない。
あるが、0.01カウント/cm2Hrより大であると集積回路の
誤動作発生率が高くなり好ましくない。該粒径は1μm
以下であることが必要であるが、1μmより大であると
プラスチックに添加混入した際に十分均一に分解され
ず、やはり集積回路の誤動作発生率が高くなり好ましく
ない。
本発明の低α線微粒三酸化アンチモンを得る製造方法と
しては、まず通常の化学用三酸化アンチモンの低α線化
を行い(第一工程)、その後、微粒化ならびに凝集性の
低減化を図る(第二工程)ようにするのが好適である。
該化学用三酸化アンチモンを低α線化する方法として
は、特に限定されず、塩化アンチモン水溶液をアンモニ
アで中和する方法、塩化アンチモン水溶液を蒸留後加水
分解する方法等あるが、本願出願人が特公昭62−21730
号公報に開示したように三酸化アンチモンを濃塩酸に溶
解し、不溶解残渣を分離除去した塩化アンチモンを蒸留
し、この蒸留液を加水分解する方法が好適で、0.1〜0.5
カウント/cm2Hrであったα線放射量を0.01カウント/cm2
Hr以下にすることができる。
しては、まず通常の化学用三酸化アンチモンの低α線化
を行い(第一工程)、その後、微粒化ならびに凝集性の
低減化を図る(第二工程)ようにするのが好適である。
該化学用三酸化アンチモンを低α線化する方法として
は、特に限定されず、塩化アンチモン水溶液をアンモニ
アで中和する方法、塩化アンチモン水溶液を蒸留後加水
分解する方法等あるが、本願出願人が特公昭62−21730
号公報に開示したように三酸化アンチモンを濃塩酸に溶
解し、不溶解残渣を分離除去した塩化アンチモンを蒸留
し、この蒸留液を加水分解する方法が好適で、0.1〜0.5
カウント/cm2Hrであったα線放射量を0.01カウント/cm2
Hr以下にすることができる。
上記のように低α線化された三酸化アンチモンの形状は
粉末状、塊状、凝集体等の何れの形態でも差支えない。
次に、上記低α線化された酸化アンチモンを微粒化し、
且つ、凝集性の低減化を図る方法としては、特に限定さ
れないが、例えば本出願人による特開昭62−161375号
(特開昭64−5913号公報)で開示された凝集性の低い三
酸化アンチモン微粉の調整方法が好適であり、三酸化ア
ンチモンと脂肪族多価アルコールと反応させて溶解した
後、加水分解して析出物を分離することにより凝集性の
低い粒度が0.1〜0.3μmの三酸化アンチモン微粉が得ら
れる。
粉末状、塊状、凝集体等の何れの形態でも差支えない。
次に、上記低α線化された酸化アンチモンを微粒化し、
且つ、凝集性の低減化を図る方法としては、特に限定さ
れないが、例えば本出願人による特開昭62−161375号
(特開昭64−5913号公報)で開示された凝集性の低い三
酸化アンチモン微粉の調整方法が好適であり、三酸化ア
ンチモンと脂肪族多価アルコールと反応させて溶解した
後、加水分解して析出物を分離することにより凝集性の
低い粒度が0.1〜0.3μmの三酸化アンチモン微粉が得ら
れる。
純度が99.6重量%で、α線放射量が0.35カウント/cm2Hr
のSb2O3120gを330mlの濃塩酸に常温で溶解しこれをグラ
スファイバーフィルタで過して370mlのSbClO3水溶液
を得た。これに純水5を加え攪拌ながら95〜98℃に1
時間保持した後に別し、再び5の純水を加え攪拌し
ながら95〜98℃に30分間保持しパルプ洗浄を2回繰り返
した後乾燥したところα線放射量0.0037カウント/cm2H
r、平均粒径3.75μmのSb2O3110gを得た。この粉末は無
定形で凝集が顕著であった。得られたSb2O380gをエチレ
ングリコール2kgに加え攪拌しながら140℃に加温し液が
無色透明になるまで保持した。この液を80℃まで放冷
後、常温の純水300mlを加え加水分解を行った。生成し
た沈殿物を遠心分離し乾燥したところ、凝集が殆んどな
い粒状のSb2O3が得られた。このα線放射量は0.0035カ
ウント/cm2Hr(住友化学製LACS−1000測定機)であっ
た。原料に用いたSb2O3とと、本発明で得られたSb2O3の
電子顕微鏡写真をそれぞれ第1図と第2図に示す。これ
らの写真から本発明のSb2O3は一次粒子毎に極めて良好
に分散し、粒径が0.2〜0.6μmの微粒である。
のSb2O3120gを330mlの濃塩酸に常温で溶解しこれをグラ
スファイバーフィルタで過して370mlのSbClO3水溶液
を得た。これに純水5を加え攪拌ながら95〜98℃に1
時間保持した後に別し、再び5の純水を加え攪拌し
ながら95〜98℃に30分間保持しパルプ洗浄を2回繰り返
した後乾燥したところα線放射量0.0037カウント/cm2H
r、平均粒径3.75μmのSb2O3110gを得た。この粉末は無
定形で凝集が顕著であった。得られたSb2O380gをエチレ
ングリコール2kgに加え攪拌しながら140℃に加温し液が
無色透明になるまで保持した。この液を80℃まで放冷
後、常温の純水300mlを加え加水分解を行った。生成し
た沈殿物を遠心分離し乾燥したところ、凝集が殆んどな
い粒状のSb2O3が得られた。このα線放射量は0.0035カ
ウント/cm2Hr(住友化学製LACS−1000測定機)であっ
た。原料に用いたSb2O3とと、本発明で得られたSb2O3の
電子顕微鏡写真をそれぞれ第1図と第2図に示す。これ
らの写真から本発明のSb2O3は一次粒子毎に極めて良好
に分散し、粒径が0.2〜0.6μmの微粒である。
本発明によりα線放射量が0.01カウント/cm2Hr以下で凝
集性の低い粒径が1〜0.1μmの三酸化アンチモンを得
ることができる。
集性の低い粒径が1〜0.1μmの三酸化アンチモンを得
ることができる。
第1図は本発明に用いたSb2O3原料の電子顕微鏡写真(1
0,000倍)であり、第2図は本発明の低α線微粒Sb2O3の
電子顕微鏡写真(10,000倍)である。
0,000倍)であり、第2図は本発明の低α線微粒Sb2O3の
電子顕微鏡写真(10,000倍)である。
Claims (1)
- 【請求項1】α線放射量が0.01カウント/cm2Hr以下、粒
子径が1〜0.1μmであり粒子凝集性が少い低α線微粒
三酸化アンチモン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63150349A JPH0714819B2 (ja) | 1988-06-20 | 1988-06-20 | 低α線微粒三酸化アンチモン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63150349A JPH0714819B2 (ja) | 1988-06-20 | 1988-06-20 | 低α線微粒三酸化アンチモン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH026336A JPH026336A (ja) | 1990-01-10 |
JPH0714819B2 true JPH0714819B2 (ja) | 1995-02-22 |
Family
ID=15495049
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63150349A Expired - Lifetime JPH0714819B2 (ja) | 1988-06-20 | 1988-06-20 | 低α線微粒三酸化アンチモン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0714819B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5112032A (en) * | 1991-01-09 | 1992-05-12 | General Motors Corporation | Hydraulic mount with triple decouplers |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60250050A (ja) * | 1984-05-28 | 1985-12-10 | Nissan Chem Ind Ltd | 五酸化アンチモン難燃剤及びその製造法 |
JPS61106416A (ja) * | 1984-10-31 | 1986-05-24 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | α線放射量の低い三酸化アンチモンの製造方法 |
JPH068177B2 (ja) * | 1984-12-12 | 1994-02-02 | 住友金属鉱山株式会社 | 三酸化アンチモン微粉末の製造装置 |
JPS6221730A (ja) * | 1985-07-22 | 1987-01-30 | ピ−ピ−ジ− インダストリ−ズ,インコ−ポレ−テツド | 分割ガラスフアイバ成形炉から一様なストランドを作る方法及び装置 |
JPS6230618A (ja) * | 1985-08-01 | 1987-02-09 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 三酸化アンチモン粉末の製造方法 |
-
1988
- 1988-06-20 JP JP63150349A patent/JPH0714819B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH026336A (ja) | 1990-01-10 |
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