JPH07146300A - 試料分取式オートサンプラ用回転式ノズル切替装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 試料分取、注入の動作時間を短縮すること。 【構成】 試料を分取、注入する試料分取式オートサン
プラ１のサンプリングアーム２の先端部に、ノーマルク
ローズ型のサンプリングノズル４を複数個有し、それら
を回転させる回転手段を有する試料分取式オートサンプ
ラ用回転式ノズル切替装置３を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動測定を行う分析装
置における溶液試料等を分取、注入するオートサンプラ
用のサンプリングノズルに適用して有効な技術に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の分析装置等における試料分取式オ
ートサンプラは、サンプリングアームを制御し、その先
端に一本取り付けられたサンプリングノズルで試料を分
取、注入するものである。

【０００３】そして、その試料を分取、注入する一連の
動作は、サンプリングアームによって制御され、ホーム
ポジションにあるサンプリングノズルを試料がある試料
分取口に移動させて試料を分取し、試料注入口に移動さ
せ、その分取した試料を注入し、サンプリングノズルの
洗浄等のためホームポジションにもどすものであり、多
種の試料を分取する場合は、前述の動作を繰り返し行っ
ていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記従来
技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。

【０００５】上記従来技術は、多種の試料を分取する場
合は、ホームポジションにあるサンプリングノズルを試
料がある試料分取口に移動させて試料を分取し、試料注
入口に移動させ、その分取した試料を注入し、洗浄等の
ためホームポジションにもどす一連の動作を分取する試
料数分繰り返して行っていたため、試料分取、注入の動
作時間がかかり過ぎるという問題点があった。

【０００６】本発明の目的は、試料分取、注入の動作時
間を短縮することが可能な技術を提供することにある。

【０００７】本発明の前記目的と新規な特徴は、本明細
書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。

【０００９】試料を分取、注入する試料分取式オートサ
ンプラのサンプリングアームの先端部に、ノーマルクロ
ーズ型のサンプリングノズルを複数個有し、それらを回
転させる回転手段を有する試料分取式オートサンプラ用
回転式ノズル切替装置を設ける。

【００１０】

【作用】上述した手段によれば、試料を分取、注入する
試料分取式オートサンプラのサンプリングアームの先端
部に、ノーマルクローズ型のサンプリングノズルを複数
個有し、それらを回転させる回転手段を有する試料分取
式オートサンプラ用回転式ノズル切替装置を設けたの
で、複数の各サンプリングノズルで独立に試料を分取で
き、ホームポジションにあるサンプリングノズルを試料
がある試料分取口に移動させて試料を分取するときに、
複数の試料を同時分取できる。また、試料注入時も同様
に複数の試料を同時注入できる。

【００１１】このため、前述したサンプリングアームの
制御におけるホームポジション、試料分取口、試料注入
口、ホームポジションの一連の動作一回で、複数の試料
を同時分取、注入できるため、試料分取、注入の動作時
間を短縮することが可能となる。

【００１２】以下、本発明の構成について、実施例とと
もに説明する。

【００１３】なお、実施例を説明するための全図におい
て、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り
返しの説明は省略する。

【００１４】

【実施例】本発明の一実施例である回転式ノズル切替装
置を搭載した試料分取式オートサンプラを図面を用いて
詳細に説明する。

【００１５】図１に本発明の一実施例である回転式ノズ
ル切替装置を搭載した試料分取式オートサンプラの構成
を示す。

【００１６】図１は分析装置内のオートサンプラ部分の
みを示したものであり、１はオートサンプラ本体、２は
サンプリングアーム、３は回転式ノズル切替装置、４は
サンプリングノズル、５はサンプル室、６は試料分取
口、７は試料注入口、８はサンプリングアームのホーム
ポジションをそれぞれ示す。

【００１７】図２はサンプリングアーム２部分を拡大し
たものであり、サンプル室の一部を切り欠いてある。図
２に示すように、サンプリングアーム２の先端部に回転
式ノズル切替装置３が設けられており、その回転式ノズ
ル切替装置３には試料を分取、注入する４本のサンプリ
ングノズル４が取り付けられ、その各サンプリングノズ
ル４の先端は、回転しても試料が漏れたり、飛散したり
しないようにノーマルクローズ型にしてある。

【００１８】図３は回転式ノズル切替装置３を拡大した
ものであり、内部構成を説明するために一部切り欠いて
ある。

【００１９】図３において、９はノズル・チューブ接続
口、１０はチューブ、１１はステッピングモータ、１２
は配線をそれぞれ示す。

【００２０】図４は回転式ノズル切替装置３を図３に示
す矢印の方向から見たものであり、内部構成がわかるよ
うに、サンプリングアーム２の先端を切り欠いてある。

【００２１】図３、図４に示すノズル・チューブ接続口
９はサンプリングノズル４とチューブ１０の接続部分で
あり、チューブ１０は、ここには図示していないシリン
ジと接続されており、そのシリンジによりサンプリング
ノズル４は試料を分取、注入を行う。

【００２２】また、ステッピングモータ１１は配線１２
を介し、図示していないコンピュータに接続され、一つ
サンプリングノズル４が試料を分取を終了すると回転式
ノズル切替装置３は回転し、次のサンプリングノズル４
が試料を分取にかかるように制御されている。

【００２３】次に、試料を分取し、注入するまでの前述
のサンプリングアーム２、回転式ノズル切替装置３の動
作について説明する。

【００２４】図５は各駆動部の制御を説明するためのブ
ロック構成図である。図５に示すように、コンピュータ
２０はサンプリングアーム駆動部２１、シリンジ駆動部
２２、回転式ノズル切替装置駆動部２３の制御を行う。

【００２５】以下に、各駆動部の制御について説明す
る。

【００２６】まず、サンプリングアーム２の制御は、試
料を分取するために、ホームポジション８の位置からサ
ンプル室５の試料分取口６の真上にサンプリングノズル
４がくる位置まで移動させ、移動後、サンプリングノズ
ル４が試料に達するまで高さを下げ、サンプリングノズ
ル４が試料分取終了後、高さを元の高さに戻し、試料注
入口７の真上にサンプリングノズル４が達する位置まで
移動させ、高さを下げて試料を注入させ、注入後、高さ
を元の高さに戻し、ホームポジション８に戻すものであ
る。

【００２７】次に、シリンジの制御は、サンプリングア
ーム２が試料分取口６の位置で高さを下げ、サンプリン
グノズル４に試料が達したところで吸引させ、試料注入
口７の位置で高さを下げとき、排出させるものである。

【００２８】そして、回転式ノズル切替装置３の制御
は、サンプリングアーム２が試料分取口６まで移動し、
サンプリングノズル４が試料に達するまで高さを下げ、
サンプリングノズル４が試料を分取し、サンプリングア
ーム２が再び元の高さに戻ったとき、回転式ノズル切替
装置３を９０゜回転させるものである。なお、この回転
角は、３６０゜／サンプリングノズルの本数で求められ
る。

【００２９】したがって、試料を分取、注入する試料分
取式オートサンプラのサンプリングアームの先端部に、
ノーマルクローズ型のサンプリングノズルを複数個有
し、それらを回転させる回転手段を有する試料分取式オ
ートサンプラ用回転式ノズル切替装置を設けたので、複
数の各サンプリングノズルで独立に試料を分取、注入で
き、前述したサンプリングアームの制御におけるホーム
ポジション、試料分取口、試料注入口、ホームポジショ
ンの一連の動作一回で、複数の試料を同時分取、注入で
きるため、試料分取、注入の動作時間を短縮することが
できる。

【００３０】また、サンプリングノズルの先端をテフロ
ン製としたり、複数のサンプリングノズルを試料別に使
い分けたりすることにより、異なる試料の混合による試
料汚染も防止できる。

【００３１】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前
記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲において種々変更可能であることは勿論であ
る。

【００３２】

【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。

【００３３】試料を分取、注入する試料分取式オートサ
ンプラのサンプリングアームの先端部に、ノーマルクロ
ーズ型のサンプリングノズルを複数個有し、それらを回
転させる回転手段を有する試料分取式オートサンプラ用
回転式ノズル切替装置を設けたので、複数の各サンプリ
ングノズルで独立に試料を分取、注入でき、前述したサ
ンプリングアームの制御におけるホームポジション、試
料分取口、試料注入口、ホームポジションの一連の動作
一回で、複数の試料を同時分取、注入できるため、試料
分取、注入の動作時間を短縮することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である回転式ノズル切替装置
を搭載した試料分取式オートサンプラの構成図である。

【図２】図１に示すサンプリングアーム部分の拡大図で
ある。

【図３】図１に示す回転式ノズル切替装置の内部構成を
説明するための図である。

【図４】図３で示した矢印の方向からみた回転式ノズル
切替装置の図である。

【図５】本実施例のサンプリングアーム、シリンジ、回
転式ノズル切替装置の制御を説明するためのブロック図
である。

【符号の説明】

１…オートサンプラ本体、２…サンプリングアーム、３
…回転式ノズル切替装置、４…サンプリングノズル、５
…サンプル室、６…試料分取口、７…試料注入口、８…
サンプリングアームのホームポジション、９…ノズル・
チューブ接続口、１０…チューブ、１１…ステッピング
モータ、１２…配線。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 試料を分取、注入する試料分取式オート
   サンプラにおけるサンプリングアームの先端部に設けら
   れた試料分取式オートサンプラ用回転式ノズル切替装置
   であって、前記回転式ノズル切替装置は、ノーマルクロ
   ーズ型のサンプリングノズルを複数個有し、それらを回
   転させる回転手段からなることを特徴とする試料分取式
   オートサンプラ用回転式ノズル切替装置。