JPH07145366A - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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JPH07145366A
JPH07145366A JP5317414A JP31741493A JPH07145366A JP H07145366 A JPH07145366 A JP H07145366A JP 5317414 A JP5317414 A JP 5317414A JP 31741493 A JP31741493 A JP 31741493A JP H07145366 A JPH07145366 A JP H07145366A
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polyalkylene
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test
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善二郎 小柳津
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Abstract

(57)【要約】 【構成】一般式 【化1】 (式中、Rはn価で、ポリアルキレンの中に不飽和結合
を含んでも良い平均分子量200〜5000の、ポリア
ルキレン基、ポリアルキレンポリエーテル基又はポリア
ルキレンポリエステル基を表し、Aは酸素原子またはイ
ミノ基を表し、mは1〜3の整数を表し、nは2〜4の
整数を表す。)で表されるアミン化合物とポリイソシア
ナートを不活性溶媒に溶解してなる接着剤組成物。 【効果】適当な不活性溶媒を選択する事により使用可能
時間を所望の時間に調整でき、更に、常温による圧着処
理のみで同種または異種の広範囲の材料及び材質よりな
る被着体間においても強力な接着力を発現させる事がで
きる。また、作業性も向上し、小規模の接着用途は勿論
の事、大型のロールや工業用品成型物の接着や補修等の
大規模な接着用途にまで使用可能となったうえ、形成さ
れる接着層は耐水性や耐熱性も兼ね備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は接着剤組成物に関する。
詳しくはアミン化合物とポリイソシアナートよりなる接
着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでに、ポリオールのp−アミノ安
息香酸エステルに他の芳香族ジアミンを加え、更にポリ
イソシアナートを加えてなる熱硬化性接着剤組成物が提
案されている(特開平1−121380号公報)。しか
しながら、この熱硬化性接着剤組成物はポリオールのp
−アミノ安息香酸エステルと共に芳香族ジアミンを用い
るため、接着剤としての使用可能時間(以下、ゲル化時
間は同意とする。)が数分と短く、また、接着性を発現
するためには熱処理が必要であるなど、使用可能時間や
設備的な制約から広い面積の接着、大型物品の接着等
(以下、単に大規模な接着と記載することがある。)に
適用が難しいという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はポリオ
ールのp−アミノ安息香酸エステルとポリイソシアナー
トを用いた、ゲル化時間が長く、常温で接着性を発現す
る接着剤組成物を提供する事にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決した新しい接着剤組成物を開発すべく、鋭意研究
を重ねた結果、下記一般式(化2)で表されるアミン化
合物とポリイソシアナートを不活性溶媒に溶解する事に
より、ゲル化時間を所望の長さに調整でき、しかも常温
で接着性を発現する接着剤組成物が得られる事を見出
し、この知見にもとづき本発明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、一般式
【0006】
【化2】 (式中、Rはn価で、ポリアルキレンの中に不飽和結合
を含んでも良い平均分子量200〜5000の、ポリア
ルキレン基、ポリアルキレンポリエーテル基またはポリ
アルキレンポリエステル基を表し、Aは酸素原子または
イミノ基を表し、mは1〜3の整数を表し、nは2〜4
の整数を表す。)
【0007】で表されるアミン化合物とポリイソシアナ
ートを不活性溶媒に溶解してなる接着剤組成物を提供す
るものである。
【0008】以下に、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明接着剤組成物に用いる一般式(化
2)で表されるアミン化合物としては、具体的には例え
ばポリエチレンエーテルグリコールビス(4−アミノベ
ンゾエート)、ポリエチレンエーテルグリコールビス
(2−アミノベンゾエート)、ポリエチレンエーテルグ
リコールビス(3−アミノベンゾエート)、ポリテトラ
メチレンエーテルグリコールビス(4−アミノベンゾエ
ート)、ポリテトラメチレンエーテルグリコールビス
(2−アミノベンゾエート)、ポリプロピレンエーテル
グリコールビス(4−アミノベンゾエート)、ポリプロ
ピレンエーテルグリコールビス(2−アミノベンゾエー
ト)、ポリ(オキシエチレン−プロピレンエーテル)グ
リコールビス(4−アミノベンゾエート)、ポリオキシ
ブチレンエーテルグリコールビス(4−アミノベンゾエ
ート)、ポリプロピレンエーテルグリセロールトリス
(4−アミノベンゾエート)、ポリテトラヒドロフラン
ランダムε−カプロラクトンジアミノベンゾエート等を
挙げることができる。これらのアミン化合物は単独で、
あるいは2種以上を混合して使用することができる。ま
た、これらのアミン化合物において、一般式(化2)中
の中心部のRで表わされる部分構造の平均分子量は、常
に200〜5000、好ましくは400〜2000の範
囲に入るものである。この分子量が5000以上になる
と本発明接着剤組成物により形成される接着層の強度が
低下する。
【0010】なお、この一般式(化2)で表されるアミ
ン化合物は、例えば特公昭60−32641号公報およ
び特開昭56−135514号公報記載の方法、すなわ
ち、下記(1)〜(3)の方法で製造できる。なお、こ
れらの方法で得られる一般式(化2)で表されるアミン
化合物は、末端基として水酸基が一部残ってもよいが、
好ましくは−NH2基の濃度が60%〔末端基のトータ
ル活性基濃度(−NH2基+−OH基)に対して〕以上
が適当である。
【0011】(1)脱塩酸剤の存在下、上記特許公報に
記載のポリオール化合物(以下、ポリオール化合物は同
意とする。)とニトロベンゾイルクロリド類とを反応さ
せて得られニトロ化合物を通常の方法で還元する方法。 (2)ポリオ−ル化合物とn当量のイサト酸無水物とを
反応させる方法。 (3)ポリオ−ル化合物とn当量のアミノ安息香酸アル
キルエステルとのエステル交換反応による方法。
【0012】一方、本発明接着剤組成物において用いる
ポリイソシアナートとしては、ポリウレタン化学におい
て公知のいかなるポリイソシアナートであっても良い。
具体的には例えばヘキサメチレンジイソシアナート(H
MDI)、HMDIの三量体、2,2,4−トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアナート、1,3,6−ヘキサ
メチレントリイソシアナート、シクロヘキサンジイソシ
アナート、2,4−トリレンジイソシアナート(2,4
−TDI)、2,6−トリレンジイソシアナート(2,
6−TDI)、2,4−TDIと2,6−TDIとの混
合物、2,4−TDIの2量体、キシリレンジイソシア
ナート(XDI)、水添XDI、m−キシリレンジイソ
シアナート(MXDI)、テトラメチルキシリレンジイ
ソシアナート、イソホロンジイソシアナート、(IPD
I)、m−フェニレンジイソシアナート、4,4’−ビ
フェニルジイソシアナート、ジフェニルエーテル−4,
4’−ジイソシアナート、3,3’−ジトリレン−4,
4’−ジイソシアナート(TODI)、ジアニシジンジ
イソシアナート(DADI)、4,4’−ジフェニルメ
タンジイソシアナート(MDI)、液状MDI(4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアナートを一部カルボ
ジイミド変性して液状化したもの)、水添MDI、3,
3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
アナート、1,5−ナフタレンジイソシアナート(ND
I)、トリフェニルメタントリイソシアナート(TT
I)等を挙げることができる。これらのポリイソシアナ
ートは単独で、あるいは2種以上を混合して使用して差
し支え無い。
【0013】なお、一般式(化2)で表されるアミン化
合物とポリイソシアナートとの使用割合は、イソシアナ
ート基(−NCO)とアミノ基(−NH 2 )とのモル
比、すなわち(−NCO/−NH2 )の値として通常
0.9〜1.5、好ましくは1.0〜1.3の範囲であ
る。
【0014】不活性溶媒としては、本発明接着剤組成物
において実質的に不活性な溶媒であれば使用できる。具
体的には芳香族炭化水素類、より具体的にはトルエン、
キシレン等;エーテル類、より具体的にはテトラヒドロ
フラン等;ケトン類、より具体的にはアセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等;ハロゲン化
炭化水素類、より具体的にはメチレンクロリド等;エス
テル類、より具体的には酢酸エチル、酢酸ブチル、セル
ソルブアセテート(例えば2−エトキシエチルアセテー
ト)等;非プロトン性極性溶媒類、より具体的にはジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルア
セトアミド、N−メチルピロリドン等を例示する事がで
きる。これらの不活性溶媒は単独で、または2種以上を
組み合わせて用いる事ができ、使用目的、所望のゲル化
時間等に合わせて適宜選択し、使用すれば良い。該不活
性溶媒の使用量は、所望の作業性や所望のゲル化時間、
接着剤組成物の接着対象(以下、単に被着体と記載する
ことがある。)に対する濡れ性、形成される接着層の膜
厚等を考慮して適宜調節できるものであるが、通常、接
着剤組成物中20〜90重量%、好ましくは30〜70
重量%の範囲とすれば良い。
【0015】なお、本発明においては所望により触媒を
用いることができる。触媒としては、上記一般式(化
2)で表されるアミン化合物に溶解するものが好まし
い。このような触媒としては具体的には例えばトリエチ
レンジアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミ
ン、トリブチルアミン、ヘキサメチレンテトラミン、N
−アルキルモルホリン、N−ペンタメチルジエチレント
リアミン、N−ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、
N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチルベンジル
アミン、N,N−ジメチルラウリルアミン、N,N−ジ
メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、N,
N,N’,N’−テトラメチレンエチルジアミン、N,
N,N’,N’−テトラメチルプロピルジアミン、N,
N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレン
ジアミン、N,N,N’,N’,N”−ペンタメチルジ
エチレントリアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)
フェノール、N,N’,N”−トリス(ジアルキルアミ
ノアルキル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン、1,8−
ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−メ
チルアンモニウムメトサルフェート等の第三級アミン類
及びアジリジニル化合物等が挙げられる。
【0016】また、これらの触媒の他に有機金属触媒も
同様な目的で用いることができる。このような有機金属
触媒としては具体的には例えばテトラ−n−ブチルス
ズ、トリ−n−ブチルスズアセテート、n−ブチルスズ
トリクロリド、トリメチルスズヒドロキシド、ジメチル
スズジクロリド、ジブチルスズジラウレート、ジブチル
スズジ−2−エチルヘキソエート、スタナスオクトエー
トなどのような有機スズ化合物;アセチルアセトン亜鉛
塩、アセチルアセトンアルミニウム塩、アセチルアセト
ンコバルト塩等のようなアセチルアセトン金属塩;ナフ
テン酸亜鉛、ナフテン酸鉛、カプリル酸鉛、ナフテン酸
コバルト等のようなナフテン酸金属塩;フェニル水銀ア
セテート、フェニル水銀オレート、フェニル水銀オクト
エート、フェニル水銀ナフトエート等のような有機水銀
化合物;鉛オクトエート、鉛ナフタネート等のような有
機鉛化合物を挙げることができる。
【0017】さらに、使用し得る触媒としては有機ボレ
ートエステルの塩基性金属塩および有機硼素化合物;炭
素数2〜12のカルボン酸のアルカリ金属塩(例えば酢
酸カリウム、プロピオン酸カリウム、2−エチルヘキサ
ンカリウム、安息香酸ナトリウム等);炭素数13以上
のカルボン酸のアルカリ金属塩(例えばオレイン酸ナト
リウム、リノール酸カリウム等);ナトリウムフェノラ
ートのようなカルボン酸以外の弱酸のアルカリ金属塩な
どの塩基性物質;ナトリウムメトキシド、ベンジルトリ
メチルアンモニウムヒドロキシド、アルカリ金属水酸化
物などの強塩基性物質;サリチルアルデヒドとカリウム
のキレート化合物で代表されるキレート化合物;または
助触媒(例えばフェノール類、エポキシド化合物、アル
キルカーボネート類等)等を挙げることができる。
【0018】これらの触媒は、単独で、または2種以上
を混合して使用して差し支えない。触媒を使用する場合
の使用量は、一般式(化2)で表されるアミン化合物1
00重量部に対し、0.01〜5重量部、好ましくは
0.05〜3重量部である。
【0019】なお、本発明の接着剤組成物は、例えばポ
リウレタン製の樹脂及びエラストマー、ポリ尿素製の樹
脂及びエラストマー、ポリ塩化ビニル樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ABS等のプラスチック類;ニト
リルゴム、ミラブルウレタンゴム、エピクロロヒドリン
ゴム等のゴム類;木、布、及び紙等の有機材料;鉄、ニ
ッケル、アルミニウム、黄銅、銅、ステンレス鋼等の金
属及び合金、陶磁器、セラミックス、ガラスその他の無
機材料等の広範囲の材料及び材質に対して適用してよ
く、また、被着体の材料及び材質の組み合わせが同種か
異種かは問わず適用できる。
【0020】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物では、アミン化合
物とポリイソシアナートを不活性溶媒に溶解させる事に
より接着剤としての使用可能時間を適当な不活性溶媒を
選択する事により所望の時間に調整でき、更に、常温に
よる圧着処理のみで同種及び異種の材料及び材質よりな
る被着体間においても強力な接着力を発現させる事がで
きる。また、作業性も向上し、形成される接着層は耐水
性や耐熱性も兼ね備えている。このような多くの特徴を
持つことから、これまで問題となっていた使用可能時間
(ゲル化時間)や熱処理装置を要す等の制約が無く、小
規模の接着用途は勿論の事、大型のロールや工業用品成
型物の接着や補修等の大規模な接着用途にまで使用可能
となった。
【0021】また、本発明接着剤組成物は被着体の材料
及び材質としてポリウレタン製の樹脂及びエラストマ
ー、ポリ尿素製の樹脂及びエラストマー、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ABS等のプ
ラスチック類;ニトリルゴム、ミラブルウレタンゴム、
エピクロロヒドリンゴム等のゴム類;木、布、及び紙等
の有機材料;鉄、ニッケル、アルミニウム、黄銅、銅、
ステンレス鋼等の金属及び合金、陶磁器、セラミック
ス、ガラスその他の無機材料等きわめて広範な範囲から
選択できるため、金属もしくは樹脂の積層用接着剤とし
ても優れた効果を奏する。
【0022】
【実施例】以下、(実施例)、(参考例)、(比較
例)、及び(試験例)により本発明接着剤組成物につい
て、さらに具体的に説明する。
【0023】(参考例1)〔ポリエステルポリアミン化
合物(A−1)の合成〕 温度計、冷却管、滴下ロートおよび攪拌機を備えた5l
四径フラスコに、平均分子量982のポリ(3−メチル
ペンタメチレン)グリコールアジペート982g(1.
0モル)、トリエチルアミン242.5g(2.4モ
ル)およびトルエン1lを加え、反応液を調製した。一
方、p−ニトロベンゾイルクロリド390g(2.1モ
ル)をトルエン1lに溶解し、滴下溶液を調製した。上
記の反応液を攪拌下、40〜50℃に加熱しておき、上
で調製した滴下溶液を1時間で滴下した。滴下終了後、
反応液を加熱昇温させ、還流下1.5時間熟成反応を行
った。放冷後、反応液を濾過し、析出しているトリエチ
ルアミンの塩酸塩を除いた。濾液を5%の炭酸カリウム
水溶液および水で洗浄し、減圧下濃縮し、黄色透明粘稠
液体のジニトロ中間体を得た。収量は1223.7g、
収率は95.6%であった。
【0024】次いで、温度計、冷却管、滴下ロートおよ
び攪拌機を備えた10l四径フラスコに、鉄粉614g
(11.0モル)、酢酸30g、そして溶剤のトルエン
および水を各々2.5l及び1l加え、反応液とした。
一方、上記の反応で得たジニトロ中間体全量をトルエン
1lに溶解し滴下溶液を調製した。反応液をオイルバス
で加熱し攪拌しながら還流下、この滴下溶液を1.5時
間で滴下した。滴下終了後、同温度で5時間熟成し反応
を終了した。次いで得られた反応混合物に炭酸水素ナト
リウムを加えて酢酸を中和した後、熱時濾過して鉄スラ
ッジを除き、さらに分液によって水を分離した。得られ
た有機層を水で洗浄したのち減圧下濃縮し、目的とする
淡黄褐色透明粘稠液体のポリ(3−メチルペンタメチレ
ン)グリコールアジペートビス(4−アミノベンゾエー
ト)〔A−1〕を1080.6g得た。収率は、93.
5%であった。
【0025】尚、得られたポリ(3−メチルペンタメチ
レン)グリコールアジペートビス(4−アミノベンゾエ
ート)〔A−1〕のアミン価は88.3KOHmg/g、水
酸基価は3.1KOHmg/gであった。(アミン価:試料
の溶解液を酢酸に変更した以外はJIS K 7237
の方法にて測定した。)
【0026】(実施例1)〔接着剤組成物(P−1)の
調製〕 (参考例1)で得たポリ(3−メチルペンタメチレン)
グリコールアジペートビス(4−アミノベンゾエート)
〔A−1〕50gにアイソネート143L(商品名;三
菱化成ダウ株式会社製 液状MDI;NCO含有量29
重量%)12.4gを加えてよく混合し、次いでトルエ
ン25.9g、テトラヒドロフラン90gを加えて溶解
し、35重量%濃度とし、接着剤組成物(P−1)を得
た。接着剤組成物(P−1)のゲル化時間は15時間で
あった。なお、後記(試験例)における接着剤(P−
1)としては、調製後1時間経過したものを用いた。
【0027】(実施例2)〔接着剤組成物(P−2)の
調製〕 エラスマー1000〔商品名;イハラケミカル工業株式
会社製 ポリテトラメチレンエーテルグリコールビス
(4−アミノベンゾエート);アミン価91.7KOH
mg/g〕50gにアイソネート143Lを12.5g加え
てよく混合し、次いでキシレン8g、メチルエチルケト
ン54.5gを加えて溶解し、50重量%濃度とし、接
着剤組成物(P−2)を得た。接着剤組成物(P−2)
のゲル化時間は6時間であった。なお、後記(試験例)
における接着剤(P−2)としては、調製後1時間経過
したものを用いた。
【0028】(実施例3)〔接着剤(P−3)の調製〕 ポラミン−650(商品名;エアープロダクツ アンド
ケミカルズ社製 ポリテトラメチレンエーテルグリコ
ールビス(4−アミノベンゾエート);アミン価130
KOHmg/g)50gに、コロネート T−80(商品
名;日本ポリウレタン工業株式会社製 2,4−TDI
と2,6−TDIの混合物;NCO含有量48.2重量
%)10.6gを加えてよく混合し、次いでメチレンク
ロリド10.8g、メチルイソブチルケトン80gを加
えて溶解し、40重量%濃度とし、接着剤組成物(P−
3)を得た。接着剤組成物(P−3)のゲル化時間は2
4時間であった。なお、後記(試験例)における接着剤
(P−3)としては、調製後2時間経過したものを用い
た。
【0029】(実施例4)〔接着剤(P−4)の調製〕 エラスマー1000 50gにアイソネート143Lを
12.5gを加えて良く混合し、次いでテトラヒドロフ
ラン93g、トルエン40g、ジメチルホルムアミド1
3gを加えて溶解し、30重量%濃度とし、接着剤組成
物(P−4)を得た。接着剤組成物(P−4)のゲル化
時間は20時間であった。なお、後記(試験例)におけ
る接着剤(P−4)としては、調製後3時間経過したも
のを用いた。
【0030】(比較例1)〔接着剤(P−5)の調製〕 エラスマー1000 35gにキュアミンMT〔商品
名;イハラケミカル工業株式会社製 メチレンビス(2
−クロロアニリン)〕15gを加え、攪拌しながら12
0℃に加熱し、完全に溶解してから20mmHg減圧下、脱
泡処理し、室温まで冷却した。次いでアイソネート14
3Lを26g加え、すばやく混合し、接着剤組成物(P
−5)を得た。接着剤組成物(P−5)のゲル化時間は
3分であった。
【0031】(比較例2)〔接着剤(P−6)の調製〕 (比較例1)と同様に調製した接着剤組成物にキシレン
8g、メチルエチルケトン68gを加え、よく攪拌して
溶解し、接着剤組成物(P−6)を得た。接着剤組成物
(P−6)のゲル化時間は15分であった。
【0032】このように、上記(比較例)で示した接着
剤(P−5)、及び同(P−6)はゲル化時間が短く、
実用的に困難をきたすものである。
【0033】以下に、(実施例)にて調製した接着剤組
成物の示す接着性能を(試験例)として示す。
【0034】尚、(試験例)で使用した被着体を以下に
示す。
【0035】(被着体A):アジプレンL−167(商
品名;ユニロイヤル株式会社製 ポリテトラメチレンエ
ーテルグリコール系のTDIプレポリマー)とキュアミ
ンMTを用いて調製した硬度96(shoreA)の熱
硬化性ポリウレタンエラストマー
【0036】(被着体B):アジプレンM−467(商
品名;ユニロイヤル株式会社製 ポリテトラメチレンエ
ーテルグリコール系のMDIプレポリマー)と1,4−
ブタンジオールを用いた硬度95(shoreA)のポ
リウレタンエラストマー
【0037】(被着体C):サイアナプレンA−8(商
品名;武田薬品工業株式会社製 ポリエステル系TDI
プレポリマー)とキュアミンMTを用いた硬度82(s
horeA)のポリウレタンエラストマー
【0038】(被着体D):ポレアR−110A(商品
名;イハラケミカル工業株式会社製アミン成分)とポレ
アR−110B(商品名;イハラケミカル工業株式会社
製イソシアナート成分)を用いた硬度98(shore
A)のポリ尿素エラストマー
【0039】(被着体E):ペレセン2102−90A
(商品名;三菱化成ダウ株式会社製熱可塑性ポリウレタ
ンエラストマー)を射出成形することにより得た硬度9
0(shoreA)熱可塑性ポリウレタンエラストマー
【0040】(被着体F):PS−1121(商品名;
利昌工業株式会社製 フェノール樹脂−紙積層体)
【0041】(被着体G):ES−3230(商品名;
利昌工業株式会社製 エポキシ樹脂−ガラス積層体)
【0042】(被着体H):TCボードF1(商品名;
東芝ケミカル株式会社製 不飽和ポリエステル樹脂−ガ
ラス積層体)
【0043】上記の各被着体はそれぞれ縦150mm、横
25mm、厚さ3mmに切断し、試験用テストピースとし
た。
【0044】(試験例1)被着体Aのテストピース2枚
を用意し、それぞれ縦方向75mmの位置で区切り、半分
の片面をアセトンで光沢のなくなるまでよくふき、つい
で接着剤組成物(P−2)を塗布した。その後、JIS
K 6301の方法に準じてそれぞれ接着剤を塗布し
た面どうしをはりあわせ、3時間圧着し、次いで圧力を
解き室温で1週間熟成した。その後、JIS K 63
01の方法に準じて50mm/minの引張速度で180°剥
離強さ試験を行なったところ、20Kg/cm以上でエラス
トマー破壊が観察された。また、耐熱性については12
0℃での180°剥離強さを測定することによって評価
した。また耐水性については、接着剤テストピースを5
0℃の温水に1週間浸漬したのち、室温で2週間乾燥し
たものの180°剥離強さを測定することにより評価し
た。その結果を(表1)に示す。
【0045】(試験例2〜6)接着剤組成物とテストピ
ースの組合せを変えて(試験例1)と同様に180°剥
離強さ試験を行った。接着剤組成物とテストピースの組
合せ及び結果を(表1)に示す。
【0046】(試験例7)被着体DとFを組合せて(試
験例1)と同様に180°剥離強さ試験を行うことによ
り異種材料間の接着性を評価した。接着剤組成物とテス
トピースの組合せ及び結果を(表1)に示す。
【0047】
【表1】
【0048】上記の(試験例1〜6)は、いずれも同一
のエラストマー被着体同士の接着性を示したものであ
り、(試験例7)は異種材料間の接着性を示したもので
ある。いずれも、室温における接着処理により良好な接
着性を示し、更にこれらは耐熱性、耐水性を有すること
を示している。
【0049】(試験例8)被着体Fのテストピース2枚
を用意し、端部より1cmの位置までサンドブラスト処理
し、アセトンで脱脂した。次いで、接着剤(P−2)を
塗布し、5分程オープン乾燥してから、JIS K 6
850の方法に準じて圧着し、室温で3時間乾燥した。
その後、圧着を解き、室温で1週間熟成し、JIS K
6850の方法に準じて50mm/minの引張速度で引張
剪断試験を行った。その結果、150Kg/cm2の引裂剪断
強度を示した。
【0050】(試験例9〜10)用いた接着剤と被着体
の組合せを変えた以外は(試験例8)と同様に引張剪断
試験を行った。その結果を(表2)に示す。 (試験例11)被着体FとGを組合せて、接着剤(P−
1)を用いて(試験例8)と同様に引張剪断試験を行う
ことにより異種材料間の接着性を評価した。接着剤組成
物とテストピースの組合せ及び結果を(表2)に示す。
【0051】
【表2】 各種積層体を用いた(試験例9〜12)において、本発
明の接着剤組成物は優れた接着性を示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、Rはn価で、ポリアルキレンの中に不飽和結合
    を含んでも良い平均分子量200〜5000の、ポリア
    ルキレン基、ポリアルキレンポリエーテル基またはポリ
    アルキレンポリエステル基を表し、Aは酸素原子または
    イミノ基を表し、mは1〜3の整数を表し、nは2〜4
    の整数を表す。)で表されるアミン化合物とポリイソシ
    アナートを不活性溶媒に溶解してなる接着剤組成物。
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