JP3160680B2 - 複合化ポリ尿素エラストマー組成物 - Google Patents
複合化ポリ尿素エラストマー組成物Info
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ロール、キャスターまたは一般成形品等に有用な、所定
の硬度で、かつ耐熱性の優れる複合化ポリウレアエラス
トマー組成物に関するものである。
は、ポリウレタンエラストマーやポリウレタンウレアエ
ラストマーが用いられていたが、使用条件の変化に従い
性能の向上が求められている。しかしながら従来の方法
では、十分なものはなかった。また特開昭63−202
612号公報において、強度、硬度、耐熱性の改良され
たポリウレアエラストマーとして、特開平4−3141
7号公報においてミルドファイバーによる複合化ポリウ
レアエラストマーが提案されているものの圧縮強度にお
いていまだ十分ではなかった。
強度が高く、耐熱性が優れ、ロール、キャスター等の工
業部品に使用した場合、長期使用が可能な複合化ポリ尿
素エラストマー組成物を提供するものである。
性および熱特性を示すポリ尿素エラストマー組成物を製
造するため鋭意研究を重ねた結果、意外にも一般式
(I)で表されるアミン化合物および芳香族ジアミンか
らなるアミン成分に粒状フィラーを分散させ、ポリイソ
シアネートと反応させたところ、高硬度で耐熱性に優
れ、しかも圧縮強度が高い複合化ポリ尿素エラストマー
が得られることを見出し、この知見に基づき本発明を完
成した。
のポリアルキレンエーテルまたはポリアルキレンポリエ
ステルを示すが、ポリアルキレンの中に不飽和結合を含
んでも良い。またnは2〜3の整数を示す。)で表され
るアミン化合物、芳香族ジアミン、粒状フィラーをポリ
イソシアネートと反応させることを特徴とする複合化ポ
リ尿素エラストマー組成物を提供するものである。
されるアミン化合物は特公昭60−32641号公報、
特開昭56−135514号公報、または特公平1−4
4733号公報記載の方法等により合成する事ができ
る。
す。)
アミノ基含有ポリオール化合物とn等量のo−、m−も
しくはp−ニトロベンゾイルクロリドを脱塩酸剤の存在
下反応させ、得られたニトロ化合物を通常の方法で還元
するか、または上記一般式(II)で表されるポリオー
ル化合物とn等量のイサト酸無水物とを反応させること
により得られる。また上記一般式(II)で表されるポ
リオール化合物とn等量のo−、m−もしくはp−アミ
ノ安息香酸アルキルエステルのエステル交換反応によっ
て得ることもでき、この反応においてはアミノ安息香酸
アルキルエステルの代わりにアミノ安息香酸と脂肪族ア
ルコールを用いることもできる。このようにして製造さ
れる前記一般式(I)で表されるアミン化合物は、その
製造に際して一部に末端基として未反応の水酸基が残る
場合もあるが、その水酸基の量が少量であればそのまま
使用しても差し支えない。
(I)で表されるアミン化合物を製造する際に使用され
る上記一般式(II)で表されるポリオール化合物とし
ては、例えば脂肪族グリコールをジカルボン酸と縮合さ
せ鎖長を延長させて得られるポリエチレンアジペート、
ポリブチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート等
の脂肪族ポリエステルグリコール、エチレンオキシド、
プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン等の開環重合
によって得られるポリプロピレンエーテルグリコール、
テトラメチレンエーテルグリコールなどのポリアルキレ
ンエーテルグリコール、ε−カプロラクトンの開環重合
によって得られるポリエステルグリコールやポリブタジ
エンの末端基を水酸基化したもの、2種以上のアルキレ
ンオキシドの共重合物を2種以上のグリコールとジカル
ボン酸との共重合物および芳香族グリコールの混合物な
どの長鎖状ジオール、グリセリン、トリメチロールプロ
パン等のポリオールと脂肪族グリコールとジカルボン酸
とを共重合させて得られるポリエステルポリオール、あ
るいはグリセリン、トリメチロール等のポリオールを開
環剤として、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、
テトラヒドロフラン等を開環重合させて得られるポリエ
ーテルポリオール、あるいはε−カプロラクトン等とテ
トラヒドロフラン等を開環重合させることにより得られ
るポリアルキレンエーテルエステルポリオール等を挙げ
ることができる。また本発明では、既存のポリウレタン
ウレアエラストマーの製造におけるプレポリマー法と同
様にポリオール成分としてポリエーテルポリオールを使
用するのがエラストマーとしての物性に良好な結果を与
える。
(I)で表されるアミン化合物としては、例えば次のも
のが挙げられる。ポリエチレングリコールビス(4−ア
ミノベンゾエート)、ポリエチレングリコールビス(2
−アミノベンゾエート)、ポリエチレングリコールビス
(3−アミノベンゾエート)、ポリテトラメチレングリ
コールビス(4−アミノベンゾエート)、ポリテトラメ
チレングリコールビス(2−アミノベンゾエート)、ポ
リプロピレングリコールビス(4−アミノベンゾエー
ト)、ポリプロピレングリコールビス(2−アミノベン
ゾエート)、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレ
ン)グリコールビス(4−アミノベンゾエート)、ポリ
オキシブチレングリコールビス(4−アミノベンゾエー
ト)、ポリプロピレンエーテルグリセロールトリス(4
−アミノベンゾエート)等を挙げることができる。これ
らの化合物において中心部のアルキル基〔一般式(I)
中のR〕の平均分子量は常に200以上の範囲に入るも
のである。
香環にハロゲン原子、アルキル基、トリフルオロメチル
基、アルコキシカルボニル基等の任意の置換基が導入さ
れても良い。
メチレンビスアニリン、4,4’−メチレンビス(2−
クロロアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,3−
ジクロロアニリン)(TCDAM)、4,4’−メチレ
ンビス(2,5−ジクロロアニリン)、4,4’−メチ
レンビス(2−メチルアニリン)、4,4’−メチレン
ビス(2−エチルアニリン)、4,4’−メチレンビス
(2−イソプロピルアニリン)、4,4’−メチレンビ
ス(2,6−ジメチルアニリン)、4,4’−メチレン
ビス(2,6−ジエチルアニリン)、4,4’−メチレ
ンビス(2−エチル−6−メチルアニリン)、4,4’
−メチレンビス(2−クロロ−6−メチルアニリン)、
4,4’−メチレンビス(2−クロロ−6−エチルアニ
リン)、4,4’−メチレンビス(3−クロロ−2,6
−ジエチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−
トリフルオロメチルアニリン)、4,4’−メチレンビ
ス(2−メトキシカルボニルアニリン)等のジアミノジ
フェニルメタン系の芳香族ジアミン、4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’
−ジクロロジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジ
フェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジ
クロロジフェニルスルホン、ビス(4−アミノフェノキ
シフェニル)スルホン、1,2−ビス(2−アミノフェ
ニルチオ)エタン、ビス〔2−(2−アミノフェニルチ
オ)エチル〕テレフタレート等の酸素原子または硫黄原
子含有芳香族ジアミン、1,3−プロパンジオールビス
(4−アミノベンゾエート)、1,4−ブタンジオール
(4−アミノベンゾエート)、ジエチレングリコール
(4−アミノベンゾエート)、トリエチレングリコール
(4−アミノベンゾエート)、4−クロロ−3,5−ジ
アミノ安息香酸イソプロピル、4−クロロ−3,5−ジ
アミノ安息香酸イソブチル等のアミノ安息香酸エステル
系芳香族ジアミン、2,4−トルエンジアミン、2,6
−トルエンジアミン、3,5−ジエチル−2,4−トル
エンジアミン、3,5−ジエチル−2,6−トルエンジ
アミン、3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエンジア
ミン、3,5−ジメチルチオ−2,6−トルエンジアミ
ン等のトルエンジアミン系の芳香族ジアミン、2,2−
ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−アミノ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−アミノ−3−エチルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−アミノ−3−イソプロピルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3,5−ジ
メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ
−3,5−ジエチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−アミノ−3,5−ジイソプロピルフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−アミノ−3−エチル−5−メ
チルフェニル)プロパン等のジアミノジフェニルプロパ
ン系の芳香族ジアミン、3,3’−ジアミノベンゾフェ
ノン、m−もしくはp−キシリレンジアミン等の芳香族
ジアミン等が挙げられる。これらの芳香族ジアミンは単
独で、あるいは混合物として使用することができる。中
でもジアミノジフェニルメタン系あるいはアミノ安息香
酸エステル系の芳香族ジアミン等の使用が好ましい。
は、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリエチ
レン、ポリスチレン、エポキシ樹脂等の粒状フィラー、
金属粉末、粒状カーボン、溶融シリカ等が挙げられる。
また、これらの粒状フィラーは単独で、あるいは混合し
て使用して差し支え無い。
ート化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシア
ネート(HMDI)、2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレン
トリイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネー
ト、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TD
I)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−T
DI)、およびこれらの2,4−TDIと2,6−TD
Iの混合物、2,4−トリレンジイソシアネートの2量
体、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添XD
I、メタキシリレンジイソシアネート(MXDI)、テ
トラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート(IPDI)、m−フェニレンジイソシ
アネート、4,4’−ビフェニルジイソシアネート、ジ
フェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート、3,
3’−ジトルエン−4,4’−ジイソシアネート(TO
DI)、ジアニシジンジイソシアネート(DADI)、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、水添MDI、3,3’−ジメチル−4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレン
ジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリ
イソシアネート(TTI)等、通常ポリウレタンエラス
トマーの製造に使用されている任意のポリイソシアネー
トを使用することができる。また、これらイソシアネー
トの環状トリマーも使用することができる。
の割合は所望の物性、作業性等によって異なるがアミン
成分〔上記一般式(I)で表されるアミン化合物と芳香
族ジアミンの混合物〕中、通常5〜70重量%であり、
好ましくは10〜60重量%である。芳香族ジアミンが
5重量%未満では得られる複合化ポリ尿素エラストマー
の物性が不十分であり、70重量%を越えると一般式
(I)で表されるアミン化合物と芳香族ジアミンとの混
合溶液が液状を保ちにくくなり、たとえ液状を保ったと
しても高粘度となり取扱および成形作業が困難となり、
成形時、成形中にポリウレアの結晶が析出し均一な樹脂
が得られないことがある。
ーの混合割合は、体積比でアミン成分:粒状フィラー=
100:2〜200である。なお粒状フィラーの割合が
70体積%を越えるとアミン成分の粘度が上昇し、取扱
いが困難となる。また粒状フィラーは均一に分散してい
るのが好ましいが、逆に意図的に偏らせる事で、特長を
持たせることもできる。
ミン化合物と芳香族ジアミンを含むアミン成分とイソシ
アネートの混合割合は、通常アミノ基(−NH2)と、
イソシアネート基(−NCO)のモル比−NH2/−N
COモル比が0.9〜1.5、好ましくは1.0〜1.
3である。
わち、一般式(I)で表されるアミン化合物に所定量の
芳香族ジアミンを混合し、加熱し完全に溶解した後、こ
のアミン成分に所定量の粒状フィラーを混合し均一に分
散させる。この混合液を10〜20mmHg減圧下で十分脱
泡し、室温まで冷却する。次いで得られた混合液に所定
のポリイソシアネートを加えて十分混合した後脱泡し、
これを予め80〜120℃に加熱した金型に注入しその
温度で数十分間硬化させる。その後、成形物を金型より
脱型し100〜180℃に設定したオーブン中でアフタ
ーキュアーする。さらに室温で1週間熟成して目的とす
る複合化ポリ尿素エラストマーを得る。
ることができる。その触媒としては、上記一般式(I)
で表されるアミン化合物および芳香族ジアミンの混合液
に溶解するものが好ましく、例えば次のものが挙げられ
る。例えばトリエチレンジアミン、トリエチルアミン、
トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ヘキサメチレ
ンテトラミン、N−アルキルモルホリン、N−ペンタメ
チルジエチレントリアミン、N−ヘキサメチルトリエチ
レンテトラミン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−
ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルラウリルア
ミン、N,N−ジメチルピペリジン、N,N−ジメチル
ピペラジン、N,N,N’,N’−テトラメチレンエチ
ルジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピ
ルジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,
3−ブタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチ
ルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’,N”
−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリス(ジメチ
ルアミノメチル)フェノール、N,N’,N”−トリス
(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ−S−トリ
アジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ
セ−7−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]
ウンデセン−メチルアンモニウムメトサルフェート等の
第三級アミン類、アジリジニル化合物が挙げられる。ま
た、他の触媒として有機金属触媒が挙げられ、このよう
なものとしてルイス酸触媒、例えばテトラ−n−ブチル
スズ、トリ−n−ブチルスズアセテート、n−ブチルス
ズトリクロリド、トリメチルスズヒドロキシド、ジメチ
ルスズジクロリド、ジブチルスズジラウレート、ジブチ
ルスズジ−2−エチルヘキソエート、スタナスオクトエ
ートなどのような有機スズ化合物、アセチルアセトン亜
鉛塩、アセチルアセトンアルミニウム塩、アセチルアセ
トンコバルト塩等のようなアセチルアセトン金属塩、ナ
フテン酸亜鉛、ナフテン酸鉛、カプリル酸鉛、ナフテン
酸コバルト等のようなナフテン酸金属塩、フェニル水銀
アセテート、フェニル水銀オレート、フェニル水銀オク
トエート、フェニル水銀ナフトエート等のような有機水
銀化合物、鉛オクトエート、鉛ナフタネート等のような
有機鉛化合物または有機ボレートエステルの塩基性金属
塩および有機ホウ素化合物、炭素数2〜12カルボン酸
のアルカリ金属塩(酢酸カリウム、プロピオン酸カリウ
ム、2−エチルヘキサン酸カリウム、安息香酸ナトリウ
ム等)、炭素数13以上のカルボン酸のアルカリ金属塩
(オレイン酸ナトリウム、リノレン酸カリウム等)、ナ
トリウムフェノラートのようなカルボン酸以外の弱酸の
アルカリ金属塩などの塩基性物質、ナトリウムメトキシ
ド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ア
ルカリ金属水酸化物などの強塩基性物質、サルチルアル
デヒドとカリウムのキレート化合物で代表されるキレー
ト化合物または助触媒(フェノール類、エポキシド化合
物、アルキルカーボネート類等)。以上の触媒は、単独
でも混合物としても使用できる。触媒を使用する場合の
使用量は上記一般式(I)で表されるアミン化合物と芳
香族ジアミンの混合液100重量部に対し、0.01〜
5重量部、好ましくは0.05〜3重量部である。更に
本発明の方法においては、通常ポリウレタンエラストマ
ー等に使用される酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色防止
剤、加水分解防止剤、防ばい剤、難燃化剤、着色剤、増
量剤などを、その複合化ポリ尿素エラストマーの用途に
応じて適宜添加することができる。
れるアミン化合物および芳香族ジアミンからなるアミン
成分に粒状フィラーを入れポリイソシアネートと反応さ
せるようにしたことにより、高硬度、高弾性で圧縮強度
が高く、かつ温度による弾性率の変化が小さいなどの優
れた複合化ポリ尿素エラストマー組成物が得られたもの
である。また粒状フィラーを選択することにより帯電防
止、熱伝導率が改良され外力によって起こる内部蓄熱の
低減などの性能を持たせることも可能になった。
トマー組成物は優れた性能を有するので、製紙、染色、
もしくは鉄鋼用ロール、プラスチック、合板、事務機用
ローラ、キャスター等工業部品、簡易成型用樹脂などと
して最適である。
る。
れるアミン化合物の製造について記載する。
四つ口フラスコに、平均分子量970のポリテトラメチ
レングリコール970g (1.0モル)、トリエチルア
ミン242.5g (2.4モル)およびトルエン1l を
仕込んだ。一方、p−ニトロベンゾイルクロリド371
g (2.0モル)をトルエン1l に溶解し、滴下溶液を
調製した。上記の反応液を攪拌下、40〜50℃に加熱
しておき、上で調製した滴下溶液を2時間で滴下した。
滴下終了後、反応液を加熱昇温させ、還流下1.5時間
熟成反応を行なった。放冷後、反応液を濾過し、析出し
ているトリエチルアミンの塩酸塩を除いた。濾液を減圧
下濃縮し、黄色液体のジニトロ中間体を得た。収量は1
217.5g 、収率は96.0%であった。次いで、温
度計、冷却管、滴下ロートおよび攪拌機を備えた10l
四つ口フラスコに、鉄粉614g (11.0モル)、触
媒の酢酸30g 、そして溶剤のトルエンおよび水を各々
2.5l 、1l 仕込んだ。一方、上記の反応で得た中間
体のニトロ化合物をトルエン1l に溶解し滴下溶液を調
製した。反応液をオイルバスで加熱し攪拌しながら還流
下、この滴下溶液を1.5時間で滴下した。滴下終了
後、同温度で5時間熟成し反応を終了した。次いで得ら
れた反応混合物に炭酸水素ナトリウムを加えて酢酸を中
和した後、熱時濾過して鉄スラッジを除き、さらに分液
によって水を分離した。次いで、トルエンを留去し目的
とするポリテトラメチレングリコールビス(4−アミノ
ベンゾエート)を得た。目的物は淡黄赤色透明粘稠液体
で、収量は1057.5g 、収率は90.9%であっ
た。
88.9KOHmg/g、また水酸基価は2.5KOHmg/g
であった。 アミン価:試料の溶解液を酢酸に変更した以外はJIS
K 7237の方法にて測定 水酸基価:JIS K 0070の方法にて測定
1l 四つ口フラスコに平均分子量970のポリテトラメ
チレングリコール194g (0.2モル)、p−アミノ
安息香酸エチル65.9g (0.4モル)、テトラブチ
ルチタネート0.018g を仕込んだ。反応液を窒素気
流下、攪拌しながら200℃まで加熱しエチルアルコー
ルを留出させた。留出したエチルアルコールは理論量の
82%であった。さらに215℃まで温度を上げ2時間
熟成した後、減圧にし未反応のp−アミノ安息香酸エチ
ルを留去し目的とするポリテトラメチレングリコールビ
ス(4−アミノベンゾエート)を得た。目的物は赤色粘
稠液体で、収量は234.3g 、収率は97.0%であ
った。
ン価は81.4KOHmg/g、水酸基価は14.5KOH
mg/gであった。
−アミノベンゾエート)100重量部に対し4,4’−
メチレンビス(2−クロロアニリン)43重量部を混合
し、次いでこのアミン成分に溶融シリカSS−F1〔住
友石炭鉱業(株)製,平均粒径13.4μm 〕72重量
部を混合し、加温状態で脱泡した。これに室温で液状M
DIを73重量部混合後脱泡し、これを100℃に予熱
しておいた鋳型に注入し、20分で硬化させ脱型した。
次いでさらに強制通風オーブン中でアフターキュアーさ
せた後室温で1週間熟成して複合化ポリ尿素エラストマ
ーを得た。このようにして得られた複合化ポリ尿素エラ
ストマーの物性、配合を第1表に示した。なお物性はJ
IS K 6301、6902の方法にしたがって測定
した。また得られた複合化ポリ尿素エラストマーの圧縮
強度としては、500kg/cm2の荷重が懸かった時の歪み
量を、元の厚さに対する百分率で表した。
テトラメチレングリコールビス(4−アミノベンゾエー
ト)を使い、実施例1と同様に複合化ポリ尿素エラスト
マーを得た。このようにして得られた複合化ポリ尿素エ
ラストマーの物性、配合を第1表に示した。
〔ユニチカ(株)製,微小球状グラッシーカーボン,平
均粒径100μm 〕を使って同様に複合化ポリ尿素エラ
ストマーを得た。このようにして得られた複合化ポリ尿
素エラストマーの物性、配合を第1表に示した。
−アミノベンゾエート)100重量部に対し4,4’−
メチレンビス(2−クロロアニリン)43重量部を混合
したアミン成分と液状MDIを73重量部混合し、実施
例1と同様にしてポリ尿素エラストマーを得た。このよ
うにして得られたポリ尿素エラストマーの物性、配合を
第1表に示した。
バー〔富士ファイバーグラス(株)製,平均カット長
約300μm 〕を使って同様に複合化ポリ尿素エラスト
マーを得た。このようにして得られた複合化ポリ尿素エ
ラストマーの物性、配合を第1表に示した。
イバー〔東邦レーヨン(株)製,平均繊維長 約70μ
m 〕を使って同様に複合化ポリ尿素エラストマーを得
た。このようにして得られた複合化ポリ尿素エラストマ
ーの物性、配合を第1表に示した。
−アミノベンゾエート)100重量部に対し4,4’−
メチレンビス(2−クロロアニリン)150重量部を溶
融混合し、次いでこのアミン成分に溶融シリカSS−F
1〔住友石炭鉱業(株)製,平均粒径13.4μm 〕1
52重量部を混合し、80℃に保温したまま脱泡した。
これに水添MDIの123重量部とHMDI環状トリマ
ー82重量部からなるイソシアネート成分を混合したの
ち脱泡し、これを100℃に予熱しておいた鋳型に注入
し、1時間で硬化させ脱型した。次いでさらに強制通風
オーブン中でアフターキュアーさせたのち室温で1週間
熟成して複合化ポリ尿素エラストマーを得た。このよう
にして得られた複合化ポリ尿素エラストマーの物性、配
合を第2表に示した。
−アミノベンゾエート)100重量部に対し4,4’−
メチレンビス(2−クロロアニリン)150重量部を溶
融混合し、80℃に保温したまま脱泡した。これに水添
MDI123重量部とHMDI環状トリマー82重量部
からなるイソシアネート成分を混合し、実施例4と同様
にしてポリ尿素エラストマーを得た。このようにして得
られたポリ尿素エラストマーの物性、配合を第2表に示
した。
バー〔富士ファイバーグラス(株)製,平均カット長
約300μm 〕を使って同様に複合化ポリ尿素エラスト
マーを得た。このようにして得られた複合化ポリ尿素エ
ラストマーの物性、配合を第2表に示した。
00〔ユニチカ(株)製,粒状フェノール樹脂,平均粒
径100μm 〕または、パイロキスマ〔協和化学工業
(株)製,酸化マグネシウム粉末,平均粒径20μm 〕
を使って同様に複合化ポリ尿素エラストマーを得た。こ
のようにして得られた複合化ポリ尿素エラストマーの物
性、配合を第3表に示した。
エート)に対する芳香族ジアミンの種類もしくは量を変
え、粒状フィラーとしてはユニベックスC−100を使
って実施例1と同様に複合化ポリ尿素エラストマーを得
た。このようにして得られた複合化ポリ尿素エラストマ
ーの物性、配合を第3表に示した。
エート)に対する芳香族ジアミンの種類もしくは量を変
え、比較例1と同様にポリ尿素エラストマーを得た。こ
のようにして得られたポリ尿素エラストマーの物性、配
合を第3表に示した。
化したポリ尿素エラストマーの物性が複合化していない
ものと比較して、強度、弾性率、硬度の点で優れている
ことがわかる。また、同じ材質のフィラーでも繊維状よ
り粒状の方が圧縮強度の点でより高い効果を示してい
る。一方、第3表からも、樹脂あるいは金属の粒状フィ
ラーにおいても同様の効果が示されることがわかる。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、Rはn価の平均分子量200以上のポリアルキ
レンエーテルまたはポリアルキレンポリエステルを示す
が、ポリアルキレンの中に不飽和結合を含んでも良い。
またnは2〜3の整数を示す。)で表されるアミン化合
物、芳香族ジアミン、粒状フィラーをポリイソシアネー
トと反応させることを特徴とする複合化ポリ尿素エラス
トマー組成物。
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JP31347091A JP3160680B2 (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | 複合化ポリ尿素エラストマー組成物 |
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