JP3278757B2 - ポリ尿素樹脂の製造方法 - Google Patents
ポリ尿素樹脂の製造方法Info
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Description
等に使用されるカレンダーロール等の各種ロール、キャ
スターその他一般成型用樹脂として有用な高硬度(ショ
アーD 80〜90)と強靱性を有し、耐熱性も優れ
た新規なポリ尿素樹脂の製造方法に関する。
しては、アミノ安息香酸誘導体と芳香族ポリアミンから
なるアミン成分とポリイソシアナートを反応させ、ポリ
尿素樹脂を製造する方法が提案されている(特開昭63
−202612号公報)。
ポリ尿素樹脂は、耐衝撃性、耐熱性は優れているもの
の、硬度が不十分であり、本目的の硬度を有するものは
得られなかった。
アナートの環状トリマーのみを反応させ、ポリ尿素樹脂
を製造する方法が提案されているが、この方法で得られ
るポリ尿素樹脂は、硬度は十分であるが耐衝撃性の面で
は極めて劣っており強靭性は満足できるものではなかっ
た(特開昭64−1715号公報)。
により得られるポリ尿素樹脂は実用上不満の無い耐衝撃
性を備えた上での高硬度と耐熱性の両立を要求される用
途に適用するには問題があった。
する課題は、従来の問題点を解決し一般成型用樹脂とし
ての強靱性を有しながら、高硬度(ショアーD 80〜
90)で、かつ耐熱性にも優れたポリ尿素樹脂の製造方
法の提供にある。
本発明者らはこのような従来の高硬度ロール用樹脂の欠
点を克服し、優れた物性、熱特性、及び作業性を有する
高硬度樹脂を製造するため鋭意研究を重ねた結果、下記
(化10)で表されるアミノ安息香酸誘導体と芳香族ポ
リアミンとの混合物中、芳香族ポリアミンの割合が50
重量%以上であるアミン成分と、脂肪族ジイソシアナー
トと脂肪族ポリイソシアナートの環状トリマーを適宜選
択して得られる混合物として成るイソシアナート成分を
反応させることにより、高強靱性で高硬度を有し、かつ
熱特性も優れた新しいポリ尿素樹脂が得られることを見
出し、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
結合を含んでも良いn価の平均分子量200以上のポリ
アルキレン、ポリアルキレンポリエーテル、またはポリ
アルキレンポリエステルを表し、Aは酸素原子またはイ
ミノ基を表す。またmは1〜3の整数を表し、nは2〜
4の整数を表す。)
ミンとの混合物中、芳香族ポリアミンの割合が50〜8
5重量%であるアミン成分と、脂肪族ポリイソシアナー
トの環状トリマーと脂肪族イソシアナートとの混合物
中、脂肪族ポリイソシアナートの環状トリマーの割合が
20〜80重量%であるイソシアナート成分を反応させ
ることを特徴とする、ポリ尿素樹脂の製造方法を提供す
るものである。
アミン化合物は、特公昭60−32641号、特開昭5
6−135514号、または特公平1−44733号の
各公報記載の方法等により合成することができる。
されるアミン化合物は、
端アミノ基含有ポリオール化合物とn当量のo−、m−
もしくはp−ニトロベンゾイルクロリド、またはジーも
しくはトリニトロベンゾイルクロリドとを脱塩酸剤の存
在下反応させて得られたニトロ化合物を通常の方法で還
元するか、または前記(化11)で表されるポリオール
化合物、もしくは末端アミノ基含有ポリオール化合物と
n当量のイサト酸無水物とを反応させることにより得ら
れる。
物とアミノ安息香酸アルキルエステルのエステル交換反
応によって本発明方法で用いる(化10)で表されるア
ミン化合物を得ることもでき、この反応においてはアミ
ノ安息香酸アルキルエステルの代わりにアミノ安息香酸
と脂肪族アルコールを用いることもできる。
されるアミン化合物は、その製造に際して一部に末端基
として未反応の水酸基が残る場合もあるが、その水酸基
の量が少量であればこれをそのまま使用しても差支え無
い。
されるアミン化合物の原料である、(化11)で示され
るポリオール化合物としては、例えば脂肪族グリコール
をジカルボン酸と縮合し、鎖延長させて得られるポリエ
チレンアジペート、ポリプロピレンアジペート等の脂肪
族ポリエステルグリコール、エチレンオキシド、プロピ
レンオキシド、テトラヒドロフランなどの開環重合によ
って得られるポリプロピレンエーテルグリコール、テト
ラメチレンエーテルグリコールなどのポリアルキレンエ
ーテルグリコール、ε−カプロラクトンの開環重合によ
って得られるポリエステルグリコールや、ポリブタジエ
ンの末端基を水酸基化したもの、2種以上のアルキレン
オキシドの共重合物、2種以上のグリコールとジカルボ
ン酸との共重合物、及び芳香族グリコールの混合物など
の長鎖状ジオールやグリセリン、トリメチロールプロパ
ンなどのポリオールと脂肪族グリコールとジカルボン酸
とを共重合させて得られるポリエステルポリオール、あ
るいはグリセリン、トリメチロールプロパンなどのポリ
オールを開始剤として、エチレンオキシド、プロピレン
オキシド、テトラヒドロフランなどを開環重合させて得
られるポリエーテルポリオール、またはこれらの末端水
酸基を公知のアミノ化法によりアミノ基に置換した末端
アミノ基含有ポリオール等をあげることができる。
表されるアミン化合物としては、具体的には、ポリエチ
レングリコールビス(4−アミノベンゾエート)、ポリ
エチレングリコールビス(2−アミノベンゾエート)、
ポリエチレングリコールビス(3−アミノベンゾエー
ト)、ポリテトラメチレングリコールビス(4−アミノ
ベンゾエート)、ポリテトラメチレングリコールビス
(2−アミノベンゾエート)、ポリプロピレングリコー
ルビス(4−アミノベンゾエート)、ポリプロピレング
リコールビス(2−アミノベンゾエート)、ポリ(オキ
シエチレン−オキシプロピレン)グリコールビス(4−
アミノベンゾエート)、ポリオキシブチレングリコール
ビス(4−アミノベンゾエート)、ポリテトラメチレン
グリコールビス(3,5−ジアミノベンゾエート)、ポ
リプロピレンエーテルグリセロールトリス(4−アミノ
ベンゾエート)、ポリプロピレンエーテルペンタエリス
リトールテトラキス(4−アミノベンゾエート)、ポリ
オキシエチレンビス(4−アミノベンズアミド)、ポリ
オキシプロピレンビス(4−アミノベンズアミド)、ポ
リオキシプロピレンビス(3,5−ジアミノベンズアミ
ド)、ポリオキシプロピレンエーテルグリセロールトリ
ス(4−アミノベンズアミド)等を例示することができ
る。
アミンは、その芳香核にハロゲン原子、アルキル基、ト
リフルオロメチル基、アルコキシカルボニル基などの任
意の置換基が導入されていてもよい。
般式(I)、(II),(III)、又は(IV)、
基、カルボニル基、又はイソプロピリデン基を表わし、
R1は水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子置換及び
/又は分岐しても良い低級アルキル基、又は低級アルコ
キシカルボニル基を表わし、hは1〜4の整数を表わ
し、hが2以上の時、R1は同一又は相異なっても良
い。)、
レン、フェニレン、又は基
〜3の整数を表わす。)、を表し、A3は硫黄原子、カ
ルボニル基、基
ハロゲン原子置換及び/又は分岐しても良い低級アルキ
ル基、又は低級アルコキシカルボニル基を表わし、kは
1〜4の整数を表わし、kが2以上の時、R2は同一又
は相異なっても良い。)、又は基
し、hが2以上の時、R1は同一又は相異なっても良
い。〕、
は分岐しても良い低級アルキル基を表す。)、
ハロゲン原子置換及び/又は分岐しても良い低級アルキ
ル基、低級アルコキシカルボニル基、又は低級アルキル
チオ基を表わし、tは1〜3の整数を表わし、lは0又
は1を表し、tが2以上の時、R4は同一又は相異なっ
ても良い。〕、
し、R4、tは前記と同じ意味を表し、tが2以上の
時、R4は同一又は相異なっても良い。)、
とができる。
般式(I)〜(IV)中、A1、又はA2における低級ア
ルキレンとしては炭素数1〜6のアルキレンを具体例と
して挙げることができる。
はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を、ハ
ロゲン原子置換及び/または分岐しても良い低級アルキ
ル基としては、前記と同様のハロゲン原子で置換及び/
又は分岐しても良い炭素数1〜6のアルキル基を、低級
アルコキシカルボニル基としては炭素数1〜6のアルコ
キシカルボニル基をそれぞれ具体例として挙げることが
できる。
は分岐しても良い低級アルキル基としては、R1におい
て例示したものと同様の原子又は基を具体例としてあげ
ることができる。
ン原子置換及び/または分岐しても良い低級アルキル
基、又は低級アルコキシカルボニル基としては、それぞ
れR1において例示したものと同様の原子又は基を、ま
た、低級アルキルチオ基としては炭素数1〜6のアルキ
ルチオ基を具体例としてあげることができる。
的な例としては、4,4’−メチレンビスアニリン、
4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)、4,
4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)(T
CDAM)、4,4’−メチレンビス(2,5−ジクロ
ロアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−メチルア
ニリン)、4,4’−メチレンビス(2−エチルアニリ
ン)、4,4’−メチレンビス(2−イソプロピルアニ
リン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルア
ニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチル
アニリン)、4,4’−メチレンビス(2−エチル−6
−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−ク
ロロ−6−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス
(2−クロロ−6−エチルアニリン)、4,4’−メチ
レンビス(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)、
4,4’−メチレンビス(2−トリフルオロメチルアニ
リン)、4,4’−メチレンビス(2−メトキシカルボ
ニルアニリン)等のジアミノジフェニルメタン系の芳香
族ジアミン類、4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジクロロジフェニ
ルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
4,4’−ジアミノ−3,3’−ジクロロフェニルスル
ホン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホ
ン、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、
ビス−〔2−(2−アミノフェニルチオ)エチル〕テレ
フタレート等の酸素原子、または硫黄原子含有芳香族ジ
アミン類、1,3−プロパンジオールビス(4−アミノ
ベンゾエート)、ジエチレングリコールビス(4−アミ
ノベンゾエート)、トリエチレングリコールビス(4−
アミノベンゾエート)、4−クロロ−3,5−ジアミノ
安息香酸イソプロピル、4−クロロ−3,5−ジアミノ
安息香酸イソブチル等のアミノ安息香酸エステル系芳香
族ジアミン類、2,4−トルエンジアミン、2,6−ト
ルエンジアミン、3,5−ジエチル−2,4−トルエン
ジアミン、3,5−ジエチル−2,6−トルエンジアミ
ン、3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエンジアミ
ン、3,5−ジメチルチオ−2,6−トルエンジアミン
等のトルエンジアミン系の芳香族ジアミン類、2,2−
ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−アミノ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−アミノ−3−エチルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−アミノ−3−イソプロピルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3,5−ジ
メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ
−3,5−ジエチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−アミノ−3,5−ジイソプロピルフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−アミノ−3−エチル−5−メ
チルフェニル)プロパン等のジアミノジフェニルプロパ
ン系の芳香族ジアミン類、3,3’−ジアミノベンゾフ
ェノン、m−もしくはp−フェニレンジアミン、m−も
しくはp−キシリレンジアミン等の芳香族ジアミン類、
3,3’,4,4’−テトラアミノジフェニルエーテ
ル、3,3’,4,4’−テトラアミノビフェニル等の
芳香族テトラミン類等の芳香族ポリアミンを挙げること
ができる。
いは混合物として使用することができる。
ジイソイソシアナート化合物としては、具体的には4,
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート(H1
2MDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シク
ロヘキサン(H6XDI)、3−イソシアナトメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアナート
(IPDI)、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアナ
ート(HMDI)、α,α,α’,α’−テトラメチル
キシリレンジイソシアナート(TMXDI)等を例示で
きる。
リイソシアナートの環状トリマーとしては、脂肪族ポリ
イソシアナートを公知の方法に従い三量化触媒を添加す
ることにより得られる脂肪族ポリイソシアナートの環状
トリマーが挙げられる。
トリマーの具体例としては、3−イソシアナトメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアナート
の環状トリマー、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシア
ナートの環状トリマー等を挙げることができる。
リマーは単独で、あるいは複数用いても良く、複数の脂
肪族ポリイソシアナートの環状トリマーを混合して用い
た場合は単独で脂肪族ポリイソシアナートの環状トリマ
ーを用いた場合より更に高い耐熱性が得られる。
トリマーは、脂肪族ポリイソシアナートを三量化触媒を
使用して生成させたものをそのまま使用してもよく、ま
たは単離して使用してもよい。
的には、炭素数が2〜12のカルボン酸のアルカリ金属
塩(酢酸カリウム、プロピオン酸カリウム、2−エチル
ヘキサン酸カリウム、安息香酸ナトリウム等)、炭素数
が13以上のカルボン酸のアルカリ金属塩(オレイン酸
ナトリウム、リノレン酸カリウム等)、ナトリウムフェ
ノラートのようなカルボン酸以外の弱酸のアルカリ金属
塩などの塩基性物質、ナトリウムメトキシド、ベンジル
トリメチルアンモニウムヒドロキシド、アルカリ金属水
酸化物等の強塩基性物質、サリチルアルデヒドとカリウ
ムのキレート化合物で代表されるキレート化合物、ナフ
テン酸カルシウム、ナフテン酸鉛、カプリル酸鉛などの
カルボン酸のアルカリ金属塩以外の金属塩、トリエチル
アミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N−
メチルモルホリン、N,N’−ジエチルピペラジン、
2,4,6,−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノ
ール、N,N’,N”−トリス(ジアルキルアミノアル
キル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の三級アミン
類、特開昭59−140218号公報に記載されている
ようなアジリジニル化合物、及び三級アミン類、及び/
またはアジリジニル化合物助触媒(フェノール類、エポ
キシ化合物、アルキルカーボネート類など)の組合せ等
を例示できる。
として、脂肪族ジイソシアナートと脂肪族ポリイソシア
ナートの環状トリマーを混合物として使用するが、これ
らはそれぞれ独立に単独、又は複数混合して用いてもよ
い。
性などによって異なるが、アミン成分〔(化10)で表
されるアミン化合物と、芳香族ポリアミンの混合物〕
中、通常50〜85重量%であり、好ましくは50〜8
0重量%である。
成分中、脂肪族ジイソシアナートと脂肪族ポリイソシア
ナートの環状トリマーの比率は任意にとれるが、好まし
くはイソシアナート成分中、脂肪族ポリイソシアナート
の環状トリマーの割合が20〜80重量%であればよ
い。
シアナート成分との割合は、通常イソシアナート基(−
NCO)とアミノ基(−NH2 )のモル比〔NCOイン
デックス、(−NCO/−NH2 )〕が0.9〜1.
5、好ましくは1.0〜1.2であればよい。
に所定量の芳香族ポリアミンを混合し、加熱して完全に
溶解した後、この混合液を10〜20mmHg減圧下で
十分脱泡する。このとき、アミン成分は80〜120℃
に保っておく。次いで得られた混合液に、所定のイソシ
アナート成分を加えて十分混合したのち脱泡し、これを
予め60〜120℃に加熱した金型に注入し、その温度
で数10分から数時間硬化させる。その後、成型物を金
型より脱型し、100〜170℃に設定したオーブン中
でアフターキュアーする。さらに室温で1週間熟成し
て、目的とするポリ尿素樹脂を得る。
触媒を用いることができる。
で表されるアミン化合物と、芳香族ポリアミンの混合
物〕に溶解するものが好ましい。
エチレンジアミン、トリエチルアミン、1,8−ジアザ
ビシクロ−[5.4.0]−ウンデカ−7−エン等の第
三級アミン類、アジリジニル化合物等を挙げることがで
きる。
触媒が使用できる。
触媒、有機スズ化合物、アセチルアセトン金属塩、ナフ
テン酸金属塩、有機水銀化合物、有機鉛化合物、または
有機ボレートエステルの塩基性金属塩、及び有機ホウ素
化合物、炭素数2以上のカルボン酸のアルカリ金属塩、
ナトリウムフェノラートのようなカルボン酸以外の弱酸
のアルカリ金属塩などの塩基性物質、ナトリウムメトキ
シド、アルカリ金属水酸化物などの強塩基性物質、サリ
チルアルデヒドとカリウムのキレート化合物で代表され
るキレート化合物、または助触媒(フェノール類、エポ
キシド化合物、アルキルカーボネート類等)等を例示で
きる。
ミン成分〔(化10)で表されるアミン化合物と、芳香
族ポリアミンの混合物〕100重量部に対し、0.01
〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量部である。
める目的で、イソシアナート成分に、4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアナート(MDI)等の芳香族イソ
シアナートをイソシアナート成分の100重量部に対し
て5〜15重量部加えて使うこともできる。
レタンエラストマー等に使用される酸化防止剤、紫外線
吸収剤、着色防止剤、加水分解防止剤、防ばい剤、難燃
化剤、着色剤、増量材、充填材などをそのポリ尿素樹脂
の用途に応じて適宜添加することができる。
造法で得られた比較例1〜2のポリ尿素樹脂は、硬度は
出ているものの伸びが小さく割れ易く、一方、比較例3
にあるように、(化10)で表されるアミン化合物に5
0重量%以下の割合で芳香族ポリアミンを混合したアミ
ン成分と、芳香族あるいは脂肪族イソシアナートを単独
で反応させる方法では、耐衝撃性では優れているが目的
とする高硬度を得ることができず、これらの樹脂では高
硬度、高耐熱性、高耐衝撃性をすべて満足することがで
きなかったのに対し、本発明方法により得られた(実施
例1〜11)の各種ポリ尿素樹脂は高硬度でかつ、高い
耐衝撃性を有し、伸びも保持しており、明らかに割れに
くくなっており、高い強靭性を有しながら更に耐熱性も
格段に向上していることがわかる。
で表されるアミン化合物と芳香族ポリアミンとの混合物
中、芳香族ポリアミンの割合が50〜85重量%である
アミン成分と、脂肪族ポリイソシアナートの環状トリマ
ーと脂肪族ジイソシアナートよりなるイソシアナート成
分を反応させることにより、十分な伸びを有し強靱であ
って、高硬度(ショアー D 80〜90)、かつ耐熱
性にも優れたポリ尿素樹脂の製造が可能になった。
新規なポリ尿素樹脂は、従来の高硬度ロール用樹脂では
困難であったロール鉄芯への一体成型ができ、特別な装
置を用いることなく通常のウレタンロールと同様な注型
方法で成型できるようになった。
尿素樹脂のような、高強靭性でありながら高硬度かつ高
耐熱性をも兼備するポリ尿素樹脂の製造方法は知られて
いなかったが、本発明方法によりこれまで産業上要望が
強かった高温度条件下での使用に耐え得る高硬度なポリ
尿素樹脂を提供することが可能になったことは産業上価
値が高い。
脂は、更なる性能の付与のための複合化にも広く対応で
きるものであるので、より広い分野での使用も可能であ
る。
リ尿素樹脂の製造方法である。
明する。
ミン化合物の製造について説明する。
四つ口フラスコに、平均分子量970のポリテトラメチ
レングリコール970g(1.0モル)、トリエチルア
ミン242.5g(2.4モル)及びトルエン1lを仕
込んだ。一方、p−ニトロベンゾイルクロリド371g
(2.0モル)をトルエン1lに溶解し、滴下溶液を調
製した。上記の反応液を撹拌下、40〜50℃に加熱し
ておき、上で調製した滴下溶液を2時間で滴下した。滴
下終了後、反応液を加熱昇温させ、還流下1.5時間熟
成反応を行った。放冷後、反応液を濾過し、析出してい
るトリエチルアミンの塩酸塩を除いた。濾液を減圧下濃
縮し、黄色液体のジニトロ中間体を得た。(収量 12
17.5g 、収率 96.0%) 次いで温度計、冷却管、滴下ロート及び撹拌機を備えた
10l四つ口フラスコに、鉄粉614g(11.0モ
ル)、触媒の酢酸30g、そして溶剤のトルエン及び水
を各々2.5l、1l仕込んだ。一方、上記の反応で得
た中間体のニトロ化合物をトルエン1lに溶解し滴下溶
液を調製した。反応液をオイルバスで加熱し撹拌しなが
ら還流下、この滴下溶液を1.5時間で滴下した。滴下
終了後、同温度で5時間熟成し反応を終了した。次いで
得られた反応混合物に炭酸水素ナトリウムを加えて酢酸
を中和した後、熱時濾過して鉄スラッジを除き、さらに
分液によって水を分離した。次いで、トルエンを留去し
目的とするポリテトラメチレングリコールビス(4−ア
ミノベンゾエート)を得た。
量 1057.5g、収率 90.9%)
g、OH価は2.5KOHmg/gであった。
1l四つ口フラスコに平均分子量970のポリテトラメ
チレングリコール194g(0.2モル)、p−アミノ
安息香酸エチル65.9g(0.4モル)、テトラブチ
ルチタネート0.018gを仕込んだ。反応液を窒素気
流下、撹拌しながら200℃まで加熱しエチルアルコー
ルを留出させた。留出したエチルアルコールは理論量の
82%であった。さらに215℃まで温度を上げ2時間
熟成した後、減圧にし未反応のp−アミノ安息香酸エチ
ルを留去し目的とするポリテトラメチレングリコールビ
ス(4−アミノベンゾエート)を得た。
234.3g、収率 97.0%)
OH価は14.5KOHmg/gであった。
−アミノベンゾエート)40重量部に対し、4,4’−
メチレンビス(2−クロロアニリン)60重量部を混合
し、加熱溶解後脱泡し80℃のオーブン中に置いた。次
いでこの液に、H12MDI49.3重量部とデュラネ
ートTHA−100(商品名、旭化成工業株式会社製の
ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアナートの環状トリ
マー、NCO含有量21重量%)32.9重量部を混合
したイソシアナート液を加え〔NCOインデックス、
(−NCO/−NH2 )が1.05となる配合比〕撹拌
混合し、脱泡し、これを100℃に予熱しておいた鋳型
に注入して1時間で硬化させ脱型した。次いで、さらに
強制通風オーブン中で120℃4時間アフターキュアー
させた後、室温で1週間熟成してポリ尿素樹脂を得た。
性を(表1)に示した。
引張速度を50mm/minに変えて測定した。
エート)を製造例2で得たものに代えた以外は、実施例
1と同様にしてポリ尿素樹脂を製造した。
特性を測定し、この結果を(表1)に示した。
エート)(製造例1で得られたもの)に対する芳香族ポ
リアミン、および脂肪族ポリイソシアナートの量、もし
くは種類を変え、実施例1と同様にしてポリ尿素樹脂を
製造した。
脂の特性を測定し、この結果を(表1)に示した。(た
だし、実施例4においてはアミン成分を100℃に保っ
た)
6重量部を100℃で溶融させておき、50℃に予熱し
たHMDIトリマー100重量部と撹拌混合し、実施例
1と同様にしてポリ尿素樹脂を製造した。
同様の方法で測定し、この結果を(表1)に示した。
ン)63.6重量部に代えて、4,4’−メチレンビス
(2−クロロアニリン)62.1重量部とポリテトラメ
チレングリコール(4−アミノベンゾエート)6.9重
量部の混合物を使用した以外は比較例1と同様に行っ
た。
同様の方法で測定し、この結果を(表1)に示した。
−アミノベンゾエート)70重量部に対し、4,4’−
メチレンビス(2−クロロアニリン)30重量部を混合
し、加熱溶解後脱泡し、室温まで冷却した後、液状MD
I51.3重量部を加え、撹拌混合し、実施例1と同様
にしてポリ尿素樹脂を製造した。
同様の方法で測定し、この結果を(表1)に示した。
ゾエート)(製造例1で得られたもの)に対する芳香族
ポリアミン、脂肪族ポリイソシアナートの量、もしくは
種類を変え、更にアフターキュア温度を120℃から1
70℃に変えた以外は実施例1と同様にしてポリ尿素樹
脂を製造した。実施例1と同様にして、得られたポリ尿
素樹脂の特性を測定し、その結果を(表2)に示した。
Claims (4)
- 【請求項1】 【化1】 (式中、Rはポリアルキレンの中に不飽和結合を含んで
も良いn価の平均分子量200以上のポリアルキレン、
ポリアルキレンポリエーテル、ポリアルキレンポリエス
テルを表し、Aは酸素原子またはイミノ基を表す。また
mは1〜3の整数を表し、nは2〜4の整数を表す。) で表されるアミン化合物と、芳香族ポリアミンとの混合
物中、芳香族ポリアミンの割合が50〜85重量%であ
るアミン成分と、脂肪族ポリイソシアナートの環状トリ
マーと脂肪族イソシアナートとの混合物中、脂肪族ポリ
イソシアナートの環状トリマーの割合が20〜80重量
%であるイソシアナート成分を反応させることを特徴と
する、ポリ尿素樹脂の製造方法。 - 【請求項2】芳香族ポリアミンとして、一般式(I)、
(II)、(III)、又は(IV) 【化2】 (式中、A1は酸素原子、低級アルキレン、スルホニル
基、カルボニル基、又はイソプロピリデン基を表わし、
R1は水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子置換及び
/又は分岐しても良い低級アルキル基、又は低級アルコ
キシカルボニル基を表わし、hは1〜4の整数を表わ
し、hが2以上の時、R1は同一又は相異なっても良
い。)、 【化3】 〔式中、A2はスルホニル基、低級アルキレン、フェニ
レン、又は基 【化4】 (式中、iは1〜3の整数を表し、jは1〜3の整数を
表わす。)、を表し、A3は硫黄原子、カルボニル基、
基 【化5】 (式中、R2は水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子
置換及び/又は分岐しても良い低級アルキル基、又は低
級アルコキシカルボニル基を表わし、kは1〜4の整数
を表わし、kが2以上の時、R2は同一又は相異なって
も良い。)、又は基 【化6】 (式中、iは1〜3の整数を表わす。)、を表し、
R1、hは前記と同じ意味を表し、hが2以上の時、R
1は同一又は相異なっても良い。〕、 【化7】 〔式中、A4は水素原子、又は基 【化8】 (式中、R3はハロゲン原子置換及び/又は分岐しても
良い低級アルキル基を表す。)、を表し、R4は水素原
子、ハロゲン原子、ハロゲン原子置換及び/又は分岐し
ても良い低級アルキル基、低級アルコキシカルボニル
基、又は低級アルキルチオ基を表わし、tは1〜3の整
数を表わし、lは0又は1を表し、tが2以上の時、R
4は同一又は相異なっても良い。〕、 【化9】 (式中、A5は酸素原子又は単結合を表し、R4、tは
前記と同じ意味を表し、tが2以上の時、R4は同一又
は相異なっても良い。)、 で表される芳香族ポリアミンを使用することを特徴とす
る請求項1記載のポリ尿素樹脂の製造方法。 - 【請求項3】イソシアナート成分として脂肪族ポリイソ
シアナートの環状トリマーの混合物と、4,4’−ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアナート、1,3−ビス
(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、3−イソシア
ナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイ
ソシアナート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアナ
ート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジ
イソシアナートから選ばれる1種又はそれ以上の脂肪族
ジイソシアナートを使用することを特徴とする請求項
1、又は請求項2記載のポリ尿素樹脂の製造方法。 - 【請求項4】脂肪族ポリイソシアナートの環状トリマー
としてヘキサメチレン−1,6−ジイソシアナートの環
状トリマーと3−イソシアナトメチル−3,5,5−ト
リメチルシクロヘキシルイソシアナートの環状トリマー
を使用することを特徴とする耐熱性のある請求項1、請
求項2、又は請求項3記載のポリ尿素樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30286992A JP3278757B2 (ja) | 1991-10-22 | 1992-10-15 | ポリ尿素樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-302534 | 1991-10-22 | ||
JP30253491 | 1991-10-22 | ||
JP30286992A JP3278757B2 (ja) | 1991-10-22 | 1992-10-15 | ポリ尿素樹脂の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05194695A JPH05194695A (ja) | 1993-08-03 |
JP3278757B2 true JP3278757B2 (ja) | 2002-04-30 |
Family
ID=26563149
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30286992A Expired - Lifetime JP3278757B2 (ja) | 1991-10-22 | 1992-10-15 | ポリ尿素樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3278757B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5578061B2 (ja) * | 2010-12-20 | 2014-08-27 | 東ソー株式会社 | ポリウレア(ウレタン)システム用鎖延長剤 |
JP7192166B2 (ja) | 2017-09-12 | 2022-12-20 | Jnc株式会社 | ブロック共重合体、樹脂組成物、塗膜、樹脂フィルム、oled素子、発光装置、およびブロック共重合体の製造方法 |
WO2023238855A1 (ja) * | 2022-06-09 | 2023-12-14 | ユニチカ株式会社 | 2成分混合型ポリウレア樹脂組成物製造原料およびポリウレア樹脂組成物 |
-
1992
- 1992-10-15 JP JP30286992A patent/JP3278757B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05194695A (ja) | 1993-08-03 |
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