JPH07141055A - 信号伝送方法および装置 - Google Patents

信号伝送方法および装置

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JPH07141055A
JPH07141055A JP5160693A JP16069393A JPH07141055A JP H07141055 A JPH07141055 A JP H07141055A JP 5160693 A JP5160693 A JP 5160693A JP 16069393 A JP16069393 A JP 16069393A JP H07141055 A JPH07141055 A JP H07141055A
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譲 藤田
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晴彦 今田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケーブル径を太くしたり、送受信回路素子等
の物量等を増加させることなく、高速データ信号の安定
した長距離伝送を可能にする。 【構成】 送信側においてデータ信号に対するクロック
信号の位相を送受信端の距離に応じて制御して送信し、
受信側においては受信したクロック信号に同期してデー
タ信号を取り込むようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子装置間の信号伝送
方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子装置間の信号伝送において、高速で
信号を伝送する場合、一般に同軸ケーブルが使われる
が、伝送距離が長くなると、図7に示すように信号波形
に鈍りが発生する。
【0003】すなわち、送端波形101はケーブル通過
により、受端波形102,103のようにケーブル長に
比例した鈍りが発生し、信号伝送距離を制約してしま
う。
【0004】この信号波形の鈍りは、ケーブルの表皮効
果によって発生するものであり、低減策としてはケーブ
ルの径を太くするか、差動伝送方式を採用するしかな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ケーブル径を
太くすると、ケーブルが大きく重くなってしまい、また
コスト的にも不利になるという問題がある。
【0006】一方、波形の鈍りをある程度許せるよう
に、差動伝送方式を採用した場合、信号数が2倍になる
ため、ケーブルの物量、送受信回路素子等の物量等が増
え、装置の大型化につながり、かつコスト的にも不利に
なるという問題がある。
【0007】また、計算機室へ電子計算機を設置する場
合、図8に示すように、計算機室200内に複数の大形
計算機201,202、中形計算機203および小形計
算機204ならびにスーパコンピュータ205の他に、
高速共有記憶装置206と、複数の電源装置207、磁
気記憶装置208が設置されるが、伝送信号の鈍りによ
って伝送距離を長く確保できない場合は、高速共有記憶
装置206の近くに全ての計算機201〜205を設置
しなければならない。この結果、高速共有記憶装置20
6に接続できる計算機の数が制限されてしまうという問
題が生じる。
【0008】この場合、一部の計算機の伝送速度を落し
ても共有記憶装置206に接続したいケースがある。し
かし、従来においては、信号とこれに同期したクロック
信号との位相関係が固定になっていたので、伝送速度を
遅くしても伝送距離を延ばすことができないという問題
があった。
【0009】本発明の目的は、ケーブル径を太くした
り、送受信回路素子等の物量等を増加させることなく、
高速データ信号の長距離伝送を可能とする信号伝送方法
および装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、基本的には、送信側においてデータ信号に
対するクロック信号の位相を送受信端の距離に応じて制
御して送信し、受信側においては受信したクロック信号
に同期してデータ信号を取り込むようにしたものであ
る。
【0011】
【作用】上記手段による作用を図1の波形図を用いて説
明する。
【0012】まず、ケーブル長が短いデータ信号301
は図示のように、ケーブル長が長いデータ信号302に
比べ、その電圧レベルが必要動作マージンの範囲に到達
する。
【0013】従って、ケーブル長が短いデータ信号30
1は必要動作マージンの範囲に到達したタイミングに位
相を同期させたデータ転送ピッチ(A)のクロック信号
303を与えれば、正確に取り込むことができる。
【0014】しかし、ケーブル長が長いデータ信号30
2は、クロック信号303が入力されるタイミングでは
必要動作マージンの範囲に到達していないため、正確に
取り込むことはできない。しかし、伝送速度の遅いデー
タ転送ピッチ(B)のクロック信号304を用いれば正
確に取り込むことができる。
【0015】このように、クロック信号の位相を送受信
端の距離に応じて制御して送信することにより、ケーブ
ル径を太くしたり、送受信回路素子等の物量等を増加さ
せることなく、高速データ信号の長距離伝送が可能にな
る。
【0016】
【実施例】以下、図示する実施例を参照して本発明を詳
細に説明する。
【0017】まず、本発明は、図1で説明したように、
基本的には、送信側においてデータ信号に対するクロッ
ク信号の位相を送受信端の距離に応じて制御して送信
し、受信側においては受信したクロック信号に同期して
データ信号を取り込むようにしたものである。
【0018】図1は、本発明の信号伝送方法を用いた電
子装置間の信号伝送インタフェース部の一実施例を示す
構成図であり、電子装置として大形計算機インタフェー
スボード521と高速共有記憶装置インタフェースボー
ド522が設けられている。
【0019】これらインタフェースボード521,52
2は、送信回路531、受信回路532、送信回路53
4、受信回路535を備えている。
【0020】大形計算機側の送信回路531は、データ
信号525を送信する送信LSI501〜504と、ク
ロック信号529を送信するクロック送信LSI517
とから構成され、また受信回路535はデータ信号52
6を受信する受信LSI513〜516と、クロック信
号530を受信するクロック受信LSI520と、受信
LSI513〜516で取り込んだデータ信号526を
大形計算機のクロック信号に同期した信号に変換する同
期化回路524とから構成されている。
【0021】一方、共有記憶装置側の送信回路534
は、データ信号526を送信する送信LSI505〜5
08と、クロック信号530を送信するクロック送信L
SI518とから構成され、また受信回路532はデー
タ信号525を受信する受信LSI509〜512と、
クロック信号529を受信するクロック受信LSI51
9と、受信LSI509〜512で取り込んだデータ信
号525を共有記憶装置のクロック信号に同期した信号
に変換する同期化回路523とから構成されている。
【0022】ここで、クロック送信LSI517,51
8には、図3に示すような可変遅延回路527が設けら
れている。
【0023】この可変遅延回路527は、2つのセレク
タ605,606と遅延回路607,608とから構成
され、モード切替信号603,604によりクロック信
号601の位相を異ならせて出力するようになってい
る。
【0024】すなわち、モード切替信号603=
“0”,604=“0”の時には、クロック信号601
をそのままの位相で出力端子602から出力し、モード
切替信号603=“1”,604=“0”の時には、ク
ロック信号601を遅延回路607の遅延時間相当だけ
位相を送らせて出力し、モード切替信号603=
“1”,604=“1”の時には、クロック信号601
を遅延回路607と608の合計遅延時間相当だけ位相
を送らせて出力し、全体で3種類の位相のクロック信号
を出力できるように構成されている。
【0025】この場合、モード切替信号603,604
は、大形計算機インタフェースボード521と高速共有
記憶装置インタフェースボード522間の距離に応じて
論理“1”,“0”の値が切替られる。詳しくは、大形
計算機インタフェースボード521と高速共有記憶装置
インタフェースボード522間の距離は、大形計算機お
よび高速共有記憶装置の設置後は固定であるので、その
間に定められたデータ伝送速度に応じて論理“1”,
“0”の値が切替られる。
【0026】従って、このように構成された信号伝送イ
ンタフェース部にあっては、例えば大形計算機インタフ
ェースボード521側からデータ信号525を送信する
場合、高速共有記憶装置インタフェースボード522間
との間で定められたデータ伝送速度に応じてクロック信
号5529の位相が可変遅延回路527で制御され、高
速共有記憶装置インタフェースボード522側のクロッ
ク信号受信LSI519に入力される。
【0027】そこで、クロック信号受信LSI519は
受信したクロック信号529をデータ受信LSI509
〜512にデータ取り込み用のタイミング信号として入
力する。
【0028】データ受信LSI509〜512は、デー
タ取り込み用のタイミング信号として入力されたクロッ
ク信号529に同期してデータ信号525を取り込む。
この取り込まれたデータ信号525は、同期化回路52
3に入力され、共有記憶装置の内部クロック信号に同期
したデータ信号に変換され、共有記憶装置内部で使用さ
れる。
【0029】高速共有記憶装置インタフェースボード5
22側からデータ信号526を送信する場合も同様であ
る。
【0030】ところで、受信LSI509〜512およ
び513〜516でデータ信号525,526を受信す
る場合、取り込んだデータ信号を直ちに次段に出力する
と、その出力信号が隣接する受信LSIの入力にノイズ
として重畳し、正確にデータ信号を取り込めなくなる恐
れがある。
【0031】すなわち、図4に示すように、クロック信
号402で取り込まれたデータ信号401がすぐに出力
信号403として出力されると、その信号出力の与える
ノイズ405,406が入力データ信号401に重畳
し、データ信号401のストローブ時間においてデータ
信号401の波形を乱してしまい、正確にデータ信号4
01を取り込めなくなる恐れがある。
【0032】そこで、図4のデータ信号出力404のよ
うに、データ信号401が完全に取り込まれるまでデー
タ信号出力を遅延させることにより、ノイズ405,4
06をストローブタイミングからずらし、入力データ信
号401を取り込むときの動作マージンを確保し、正確
にデータ信号401を取り込めるように構成している。
【0033】図5は、受信LSI509〜512および
513〜516の内部構成を示す回路図であり、ここで
は受信LSI509を代表して示している。
【0034】図において、受信LSI509に入力され
るデータ信号525は、信号単位のラッチ702に入力
される。そして、このデータ信号525はインバータ付
きバッファ回路705に入力されたクロック信号529
の立上りタイミングでラッチ702に取り込まれる。
【0035】ラッチ702に取り込まれたデータ信号は
組合せ論理回路703での組合せ論理処理を受け、次段
のラッチ704に入力される。
【0036】この次段のラッチ704には、インバータ
付きバッファ回路705で反転されたクロック信号52
9が入力されている。従って、ラッチ704は組合せ論
理回路703の出力データ信号を位相反転されたクロッ
ク信号529の立上りタイミングで取り込み、これを出
力データ信号として外部に出力する。
【0037】従って、受信LSI509の入力側から見
ると、ラッチ704から出力されるデータ信号出力は、
クロック信号529のパルス幅だけ遅れたタイミングで
外部に出力されることになる。
【0038】受信LSI509〜512および513〜
516をこのように構成することにより、図4で説明し
たようなノイズによる悪影響を防止し、入力データ信号
を正確に取り込むことができる。従って、データ信号が
小振幅の場合には極めて有効なものとなる。
【0039】なお、データ信号とクロック信号の位相関
係は、クロック信号から次のデータ信号の切り替わりま
での時間が、データ信号の遅延時間ばらつきとクロック
信号のスキューとクロック信号のパルス幅の和になるよ
うに設定される。
【0040】図6は、受信LSI509〜512および
513〜516の他の構成例を示す回路図であり、組合
せ論理回路703の出力信号を遅延回路706によって
所定時間遅延して出力するように構成したものである。
この場合、遅延回路706の遅延時間は、入力データ信
号がラッチ702に完全に取り込まるまでの時間よりや
や長い時間に設定されている。
【0041】このような構成においても、図5と同様な
効果を得ることができる。
【0042】以上のように、送信側においてデータ信号
に対するクロック信号の位相を送受信端の距離に応じて
制御して送信し、受信側においては受信したクロック信
号に同期してデータ信号を取り込むようにすることによ
り、ケーブル径を太くしたり、送受信回路素子等の物量
等を増加させることなく、高速データ信号の長距離伝送
が可能になる。
【0043】従って、このような信号伝送方法を使用す
れば、図8で示した計算機室200においては、高速共
有記憶装置206に対して速い伝送速度を必要とする大
形計算機201,202やスーパーコンピュータ205
は高速共有記憶装置206の近くに配置し、速い伝送速
度を必要としない中,小形計算機203,204は、伝
送速度を遅くして接続距離を大きく取ることができる。
【0044】この場合、クロック信号の位相を伝送速度
に合わせて調整するだけであるので、同一のインタフェ
ースボードを異なった伝送速度と伝送距離で使用するこ
とができる。
【0045】ところで、上記実施例においては、クロッ
ク信号の位相を伝送速度に合わせて制御しているが、図
8の計算機システムの起動時に、高速共有記憶装置20
6との間で遅延時間測定用のデータ信号を送受し、デー
タ信号の実際の遅れ時間を測定し、この測定結果に基づ
いてクロック信号の位相を自動的に調整するように構成
することができる。
【0046】このようにすれば、ケーブルの伝送特性の
経年変化があっても常に安定した条件でデータ信号を伝
送することができ、信頼性を一層向上させることができ
る。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、送信側に
おいてデータ信号に対するクロック信号の位相を送受信
端の距離に応じて制御して送信し、受信側においては受
信したクロック信号に同期してデータ信号を取り込むよ
うにしたため、ケーブル径を太くしたり、送受信回路素
子等の物量等を増加させることなく、高速データ信号の
安定した長距離伝送が可能になる。
【0048】これにより、計算機室等においては各種装
置の設置場所の自由度を増すことができる等の効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を説明するための波形図である。
【図2】電子装置の例として大形計算機等及び周辺機器
を配置した計算機室を示す構成図である。
【図3】クロック送信LSIの内部構成図である。
【図4】データ信号の出力タイミングを遅延させる理由
を示す波形図である。
【図5】データ信号の受信LSIの内部構成例を示す回
路図である。
【図6】データ信号の受信LSIの他の内部構成例を示
す回路図である。
【図7】ケーブル長によって信号が鈍ることを示す波形
図である。
【図8】計算機室の配置例を示す構成図である。
【符号の説明】
301,302…データ信号、303,304…クロッ
ク信号、405,406…ノイズ、521…大形計算機
インタフェースボード、522…高速共有記憶装置イン
タフェースボード、501〜504,505〜508…
送信LSI、509〜512,513〜516…受信L
SI、517,518…クロック送信LSI、527,
528…可変遅延回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川島 誠一 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロック信号に同期してデータ信号を送
    信する信号伝送方法において、 送信側においてデータ信号に対するクロック信号の位相
    を送受信端の距離に応じて制御して送信し、受信側にお
    いては受信したクロック信号に同期してデータ信号を取
    り込むことを特徴とする信号伝送方法。
  2. 【請求項2】 受信側は、自己に入力されるデータ信号
    を取り込んだ後に次段に出力することを特徴とする請求
    項1記載の信号伝送方法。
  3. 【請求項3】 クロック信号に同期してデータ信号を送
    信する信号伝送装置において、 送信側に、データ信号に対するクロック信号の位相を送
    受信端の距離に応じて制御して送信する位相制御手段を
    設けたことを特徴とする信号伝送装置。
  4. 【請求項4】 受信側に、自己に入力されるデータ信号
    を取り込んだ後に次段に出力する遅延手段を設けたこと
    を特徴とする請求項3記載の信号伝送装置。
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