JPH07139197A - 排煙及び火災避難施設を有する高層建築物 - Google Patents

排煙及び火災避難施設を有する高層建築物

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JPH07139197A
JPH07139197A JP28915693A JP28915693A JPH07139197A JP H07139197 A JPH07139197 A JP H07139197A JP 28915693 A JP28915693 A JP 28915693A JP 28915693 A JP28915693 A JP 28915693A JP H07139197 A JPH07139197 A JP H07139197A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吹抜け部を有する高層建築物において、途中
階に避難できる場所を設けることにより、火災発生時の
避難を容易にするとともに、火災の影響をできるだけ少
ない階層にとどめられる排煙及び火災避難施設を有する
高層建築物を提供する。 【構成】 複数の階層を重ねてなる階層ユニットU1,U
2,U3を複数個設ける。各階層ユニットには階層ユニッ
ト最下階から階層ユニット最上階まで延びる排煙換気用
の吹抜け部が設けられている。階層ユニット最下階は、
主として柱からなり、全外壁面が外部に開放されて上記
吹抜け部と外部とが連通する避難用ピロティとなってい
る。階層ユニット最上階は、上記吹抜け部に連通する排
煙換気用の開口部を少なくとも1つの外壁面に有し、上
記吹抜け部から上記開口部に至る通風路が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吹抜け部を有する高層
建築物に関し、より詳しくは、排煙及び火災避難施設を
有する高層建築物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の高層建築物において、通風換気、
採光、緊急時の避難等の観点から、建築物中央部を吹き
抜け構造としたものがある。その一例は特開昭63−1
14764号公報に開示された高層集合住宅であり、図
8にその高層集合住宅を示す。この高層集合住宅におい
ては、図8(a)に示すように、最下階部分に全面が外部
に開放されたピロティ(建物を支持する独立柱が並ぶ吹
き放ちの空間)1が設けられると共に、このピロティ1
から最上階に連通する吹抜け部2が中央部に形成されて
いる。上記吹抜け部2は屋上開口部3を通じて外部に開
放されている。上記吹抜け部2の周囲には、図8(b)に
示すように、廊下5を挟んで所定個数の居住部分6が配
置されている。また、低層部の特定の層には、外部から
上記吹抜け部2に連通する開口部7が全外壁面にそれぞ
れ設けられており、風上側の開口部7から侵入した風が
吹抜け部2内を屋上方向へと流れるように設計されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】高層集合住宅等の高層
建築物においては、火災が発生した場合に建物内にいる
人々がいかにスムーズに安全な場所まで避難することが
できるかということはその設計をする上において考慮さ
れなければならない重要な問題の1つである。ところ
が、図8に示した高層集合住宅には、屋上部分と最下階
のピロティ部分にしか避難場所がなく、途中階には全く
避難場所がないため、火災が生じた場所によっては、避
難に時間がかかる。さらに、上記高層集合住宅は、図示
はされていないものの建築基準法に従って最下階から最
上階に至る各階連絡用のエレベータと階段を備えている
に過ぎず、これらのエレベータと階段は避難に関係ない
人々によっても使用されるため、混雑が生じ、スムーズ
な避難が行なわれにくい。
【0004】また、最近の火災は建築物自体やカーテン
などの室内装飾品に使用される材料のせいで有害な煙を
伴う場合が多いため、煙による被害も深刻で、排煙機能
を持たせることも設計上の重要な課題である。上記従来
の高層集合住宅では、排煙は中央部に設けられた吹抜け
部2によって行なわれるが、この吹抜け部2は最下階か
ら最上階まで建物全体を貫通しているため、煙は火災が
発生した階から上の階すべてを通って外部に排出される
ことになる。下方から昇ってきた煙は途中の階に入り込
むもあり、本来は火災とは無関係な階の人たちまで火災
の影響を蒙ることになる。
【0005】また、図8の高層集合住宅に限らず従来の
高層建築物においては、消火活動は地上を基盤にして行
なわれているため、高層階での火災に対する消火が困難
であった。
【0006】そこで、本発明の主たる目的は、吹抜け部
を有する高層建築物において、途中階に避難できる場所
を設けることにより、火災発生時の避難を容易にすると
ともに、火災の影響をできるだけ少ない階層にとどめら
れる排煙及び火災避難施設を有する高層建築物を提供す
ることにある。また、本発明の目的は、高層階で火災が
生じても消火活動が容易に行え、避難時の混雑を防止で
きる排煙及び火災避難施設を有する高層建築物を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の高層建築物は、複数の階層を重ねてなる
階層ユニットを複数個有し、各階層ユニットには階層ユ
ニット最下階から階層ユニット最上階まで延びる排煙換
気用の吹抜け部が設けられ、上記階層ユニット最下階
は、全外壁面が外部に開放されて上記吹抜け部と外部と
が連通する避難用ピロティとなっており、上記階層ユニ
ット最上階は、上記吹抜け部に連通する排煙換気用の開
口部を少なくとも1つの外壁面に有することを特徴とし
ている。
【0008】請求項2の高層建築物においては、各階層
ユニットは、階層ユニット最下階に独立の消火施設を有
する。
【0009】請求項3の高層建築物においては、各階層
ユニットの中間階は、上記吹抜け部に連通する排煙換気
用の開口部を少なくとも1つの外壁面に有する。
【0010】請求項4の高層建築物においては、最下階
から最上階に至る各階を連絡するための階段及びエレベ
ータ設備とは別に、階層ユニット内の各階を連絡する連
絡手段が階層ユニット毎に設けられている。
【0011】
【作用】図1〜3は本発明の排煙及び火災避難施設を有
する高層建築物の概念図であり、これらの図を用いて本
発明の作用を説明する。
【0012】請求項1の高層建築物においては、図1の
(a)に示すように、複数の階層が積み重ねられてなる階
層ユニットが2つまたはそれ以上設けられている。各階
層ユニットU1,U2,U3はそれぞれ独立して次のように
機能する。
【0013】図中矢印で示すように、外気は避難用ピロ
ティとなっている階層ユニット最下階(図1の(b))から
吹抜け部へと流れ、この吹抜け部を上昇して、階層ユニ
ット最上階(図1の(c))の外壁面に設けられた開口部を
通って外部に排出される。このようにして、階層ユニッ
ト単位の通風換気が日常行なわれる。図1は階層ユニッ
ト最上階において4つの外壁面全てに開口部が形成され
ている様子を示しているが、少なくとも1つの外壁面に
開口部を形成すれば本発明は達成される。
【0014】いま、階層ユニットU1のいずれかの階で
火災が発生したとすると、吹抜け部内の温度が上昇する
ため、煙突効果により煙は吹抜け部内を上昇し、階層ユ
ニット最上階の上記開口部を通って外部へ排出される。
階層ユニットU1の吹抜け部は他の階層ユニットU2,U3
の吹抜け部とは独立しており連通していないので、階層
ユニットU1内で発生した煙は他の階層ユニットの吹抜
け部に侵入しない。また、階層ユニットU1内の人たち
は、建築物の最下階あるいは最上階まで避難する必要が
なく、最寄りの避難用ピロティに避難することになる。
【0015】請求項2の高層建築物においては、各階層
ユニットU1,U2,U3が独立の消火設備を有しているの
で、階層ユニット単位で消火作業が行なわれる。したが
って、たとえ建築物の高層階で火災が発生しても、迅速
に消火態勢に入ることができ、困難なく消火作業ができ
る。なお、ここで使用している用語「消火設備」には、ホ
ース等の備品、消火水槽、ホース、ポンプ室、動力室
等、消火作業に必要な諸々のものが含まれる。
【0016】ところで、階層ユニット最下階と階層ユニ
ット最上階を除く階層ユニット中間階の外壁面は図2に
示すように全面が閉塞していてもかまわない。しかしな
がら、その場合には、各階層ユニットの吹抜け部はこの
階層ユニットの上に位置する階層の床によって閉塞され
ているため、吹抜け部内に上方から光が差し込まず、階
層ユニット中間階においては吹抜け部側が暗くなる。そ
こで、請求項3の高層建築物におけるように、階層ユニ
ット中間階において、階層ユニット最上階と同様に、上
記吹抜け部に連通する開口部を外壁面に設ければ、日常
においては階層ユニット中間階の通風、換気を行えるの
は勿論のこと、採光も行えるので、階層ユニットの内部
が明るくなる。また、煙発生時には、煙は階層ユニット
の各階に設けた開口部から排出される。
【0017】請求項4の高層建築物においては、建築物
の各階を連絡する階段及びエレベータ設備とは別に、階
層ユニット毎の各階を連絡する連絡手段を設けているの
で、常時には、建築物の各階を連絡する階段あるいはエ
レベータ設備を使用し、避難用ピロティへの避難用には
この階層ユニット毎の連絡手段を使用することができ
る。このように、2種類の階段,エレベータ設備を非常
時と常時とで使い分けることにより、混雑が防止されて
避難がスムーズに行える一方、避難とは無関係の人によ
る階段やエレベータの使用も確保される。
【0018】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。
【0019】図4は本発明の排煙及び避難施設を有する
高層建築物の一実施例である高層集合住宅の概略縦断面
図であり、図5、図6、図7はそれぞれ図4のV−V線
断面図、VI−VI線断面図、VII−VII線断面図である。
【0020】図4〜7に示すように、この高層集合住宅
には、建物の最下階から最上階までの各階を連絡する階
段10ならびにエレベータ11と、建物の最下階から途
中の階に至る2基のエレベータ12とが設けられてい
る。2基のエレベータ12のうちの1基は、所定の階ま
ではノンストップで運行される。この建物は、エントラ
ンスホール13や駐車場14が形成された低層部Lと、
吹抜け部15の周囲に居住部分16が配置された中層部
Mと、吹抜け部15がなく主として居住部分16のみか
らなる高層部Hとにわかれており、上記中層部Mはさら
に3つの階層ユニットU1,U2,U3に分かれている。こ
の階層ユニットの数は本実施例のように3つに限らず、
建築物の階数に応じて適宜設定される。また、本実施例
のように建物の一部Mのみを階層ユニットに分けてもよ
いが、建物全体を階層ユニットに分けることもできる。
【0021】各階層ユニットU1,U2,U3は、複数の階
層を重ねてなるもので、その中央部には、階層ユニット
最下階Fbから階層ユニット最上階Ftまで続く排煙換気
用の上記吹抜け部15が形成されている。各階層ユニッ
トU1,U2,U3は、上記中央の吹抜け部15の他に、階
層ユニット最下階Fbから最上階Ftまで続く側方の2つ
の吹抜け部17,17を備えている(図6,7参照)。ま
た、各階層ユニットU1,U2,U3は、上記階段10及びエ
レベータ11,12とは別に、階層ユニット内の階のみ
を連絡する連絡手段として、階段18と図示しないエレ
ベータとを備えている。階段18のみでもよい。
【0022】各階層ユニットU1,U2,U3の階層ユニッ
ト最下階Fbは、図5に示すように、図面右側の外壁面
の一部分を除いて外壁面がなく、つまり、全外壁面が外
部に開放されており、床20上に複数の柱21が所定の
間隔をおいて設けられた吹き放ちの空間すなわちピロテ
ィとなっており、常時は子供の遊び場や住人同士のコミ
ュニケーションを図る場として、また、火災等の緊急時
には避難場所として利用される。つまり避難用ピロティ
である。また、各階層ユニット最下階Fbは、消火水槽
22、ポンプ室23、自家発電を行う動力室24、その
他ホース等の備品を含めた消火設備を備えており、火災
が起こったときには、この消火設備を用いて階層ユニッ
ト単位で独立して消火活動が行えるようにしてある。
【0023】各階層ユニットU1,U2,U3の階層ユニッ
ト最上階Ftには、図7に示すように、上記吹抜け部1
5の周囲に通路26を隔てて所定個数の居住部分16が
配置されている。この高層集合住宅の外壁面をそれぞれ
A,B,C,Dで表すと、階層ユニット最上階Ft部分は、
対向する2つの外壁面A,B(図面左右側)に合計3つの
排煙換気用の開口部27を有する。外壁面Aに設けられ
た2つの開口部27は上記側方の吹抜け部17と通路2
6を介して上記中央の吹抜け部15にそれぞれ連通して
おり、また、外壁面Bに設けられた開口部27は公共ス
ペース28と通路26を介して上記中央の吹抜け部15
に連通している。この結果、図中矢印で示すように、中
央の吹抜け部15から上記開口部27にそれぞれ至る通
風路が形成される。この場合、対向する面A,Bに開口
部27が設けられているので、風がよく通る。なお、2
5はゴミ置き場である。
【0024】階層ユニット最下階Fbと階層ユニット最
上階Ftとの間の中間階Fmは、図6に示すように、上記
階層ユニット最上階Ftとほぼ同様の構成であるが、公
共スペース28のかわりに居住部分16が形成されてい
て外壁面Bに開口部27がなく、したがって、吹抜け部
15からの通風路は外壁面Aの2つの開口部27に続く
ものしか形成されていない点が異なる。図6に示した階
層ユニット中間階の代わりに、図7に示した階層ユニッ
ト最上階の階層構造を階層ユニット中間階の階層構造と
して使用することもできる。各階層ユニットU1,U2
3の通風、換気を行うためには階層ユニット中間階Fm
の外壁面には必ずしも開口部27を設けなくてもよい
が、本実施例のように階層ユニットの各中間階Fmに開
口部27を設けた場合には、階層ユニット内の各階で通
風、換気が行なわれる上、各階の開口部から採光ができ
るので、建物の内部が明るくなる。
【0025】階層ユニット最上階Ftおよび階層ユニッ
ト中間階Fmにおける外壁面の上記開口部27は、風向
きが変化することを考慮すれば外壁面A,B,C,Dのす
べてに設けるのが通風、換気の点で、かつ採光の点にお
いても最も効果的であるが、最低1面のみに設けてあれ
ばよい。また、本実施例では、外壁面Aには2つの開口
部27を設けているが、外壁面1面当たりに設ける開口
部の数は最低1つあればよい。
【0026】上記構成の高層集合住宅においては、次に
述べるように、各階層ユニットが独立した通風、換気、
排煙、消火機能を有する。
【0027】まず、通風、換気に関しては、外気は、全
面が外部に開放された避難用ピロティとなっている階層
ユニット最下階Fbから階層ユニット中央部の吹抜け部
15へ矢印で示すように流れ込み、この吹抜け部15を
上昇して、階層ユニット中間階Fmおよび階層ユニット
最上階Ftの外壁面に設けられた開口部27を通って外
部に排出される。このようにして、階層ユニット単位の
通風換気が常時行なわれる。
【0028】いま、階層ユニットU1内のいずれかの階
で火災が発生したとすると、中央の吹抜け部15内の温
度が上昇するため、煙突効果により煙は吹抜け部15内
を上昇し、火災が発生した階以上の階層ユニット中間階
Fmおよび最上階Ftの上記開口部27を通って外部へ
排出される。階層ユニットU1の吹抜け部15は他の階
層ユニットU2,U3の吹抜け部15とは独立しており連
通していないので、階層ユニットU1内で発生した煙は他
の階層ユニットの吹抜け部15に侵入しない。
【0029】また、各階層ユニットU1,U2,U3は独立
の消火設備を有しているので、各階層ユニット内での火
災に対してはその消火設備を用いて消火作業を行なうこ
とができる。したがって、地上から遠く隔たった高層階
で火災が発生しても、迅速に消火態勢に入ることがで
き、困難なく消火作業ができる。
【0030】また、非難に際しては、建築物の最下階あ
るいは屋上まで避難する必要がなく、最寄りの避難用ピ
ロティに避難すればよいので、迅速に非難することがで
きる。しかも、本実施例においては、建物全体の各階を
連絡する階段10及びエレベータ11ならびに中層階ま
での各階を連絡するエレベータ12とは別に、階層ユニ
ット毎の階段18及びエレベータ設備(図示せず)を設
けているので、常時には、階段10あるいはエレベータ
11,12を使用し、避難用ピロティへの避難用には階
層ユニット毎の階段18あるいはエレベータを使用する
ことができる。このように、建物全体用と階層ユニット
用の2種類の階段,エレベータ設備を非常時と常時とで
使い分けることにより、避難時の混雑を防止して、避難
をスムーズにすることができ、しかも、避難とは無関係
の人による階段10やエレベータ11,12の使用も確
保できる。
【0031】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明によれば、高層建築物の中に複数の階層ユニットを設
け、各階層ユニットの最下階つまり階層ユニット最下階
を避難用ピロティにしているので、いずれかの階で火災
が発生した場合には、高層建築物の内部にいる人々は高
層建築物の最下階や屋上まで避難しなくても、最寄りの
避難用ピロティに避難すればよく、短時間に避難が行え
る。また、本発明によれば、階層ユニット毎に吹抜け部
を設け、各階層ユニットの吹抜け部を他の階層ユニット
の吹抜け部から切り離しているので、通風、換気が階層
ユニット単位で行なわれ、いずれかの階層ユニット内で
火災が起こっても、煙はこの階層ユニット最上階の外壁
面に設けた排煙換気用の開口部から排出されてしまい、
他の階層ユニットの吹抜け部には入り込まない。したが
って、火災の生じている階層ユニット以外の階層ユニッ
ト内では煙の影響を殆ど受けることがない。
【0032】請求項2の発明によれば、階層ユニット毎
に独立の消火施設を設けているので、たとえ高層階で火
災が発生しても速やかに消火態勢に入ることができ、し
かも地上から消火活動を行う場合に比べて容易に消火作
業を行うことができる。
【0033】請求項3の発明によれば、階層ユニット中
間階の外壁面にも排煙換気用の開口部を設けているの
で、階層ユニットの各階において換気、排煙が行なわれ
る上、階層ユニット中間階の外壁面に開口部を設けない
場合に比べて、より多くの光を建築物内部に採り入れる
ことができる。
【0034】請求項4の発明によれば、建築物の各階を
連絡する階段及びエレベータ設備とは別に、階層ユニッ
ト毎の連絡手段を設けているので、常時には、建築物の
各階を連絡する階段あるいはエレベータ設備を使用し、
避難用ピロティへの避難用にはこの階層ユニット毎の連
絡手段を使用するようにすれば、混雑が防止されて避難
がスムーズに行える一方、避難とは無関係の人によるエ
レベータや階段の使用も確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の排煙及び火災避難施設を有する高層
建築物の概念図で、(a)は全体図、(b), (c)はそれぞれ
(a)のb−b線断面図、c−c線断面図である。
【図2】 図1のII−II線断面図で、階層ユニット中間
階の一例を示す図である。
【図3】 本発明の排煙及び火災避難施設を有する高層
建築物における階層ユニット中間階の別の例を示す図で
ある。
【図4】 本発明の一実施例に係る高層集合住宅の縦断
面図である。
【図5】 図4のV−V線断面図で、階層ユニット最下階
を示す図である。
【図6】 図4のVI−VI線断面図で、階層ユニット中間
階を示す図である。
【図7】 図4のVII−VII線断面図で、階層ユニット最
上階を示す図である。
【図8】 従来の高層建築物を示す図である。
【符号の説明】
A,B,C,D…外壁面、Fb…階層ユニット最下階、Fm
…階層ユニット中間階、Ft…階層ユニット最上階、
1,U2,U3…階層ユニット、10,18…階段、11,
12…エレベータ、15…吹抜け部、16…居住部分、
17…吹抜け部、21…柱、22…消火水槽、23…ポ
ンプ室、24…動力室、26…通路、27…開口部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の階層を重ねてなる階層ユニットを
    複数個有し、各階層ユニットには階層ユニット最下階か
    ら階層ユニット最上階まで延びる排煙換気用の吹抜け部
    が設けられ、 上記階層ユニット最下階は、全外壁面が外部に開放され
    て上記吹抜け部と外部とが連通する避難用ピロティとな
    っており、 上記階層ユニット最上階は、上記吹抜け部に連通する排
    煙換気用の開口部を少なくとも1つの外壁面に有するこ
    とを特徴とする排煙及び火災避難施設を有する高層建築
    物。
  2. 【請求項2】 各階層ユニットは、階層ユニット最下階
    に独立の消火施設を有する請求項1に記載の排煙及び火
    災避難施設を有する高層建築物。
  3. 【請求項3】 各階層ユニットの中間階は、上記吹抜け
    部に連通する排煙換気用の開口部を少なくとも1つの外
    壁面に有する請求項1または2に記載の排煙及び火災避
    難施設を有する高層建築物。
  4. 【請求項4】 最下階から最上階に至る各階を連絡する
    ための階段及びエレベータ設備とは別に、階層ユニット
    内の各階を連絡する連絡手段が上記階層ユニット毎に設
    けられている請求項1乃至3のいずれか1つに記載の排
    煙及び火災避難施設を有する高層建築物。
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CN110094078A (zh) * 2019-03-13 2019-08-06 毕捷 双享电梯与多叠叠墅及其设计方法

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