JP3195613U - 住戸群および複数の住戸群を含む集合住宅 - Google Patents

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田 雅 大 石
田 雅 大 石
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Abstract

【課題】プライバシーを確保することができる住戸群を提供する。【解決手段】第1住戸群5Aには、第1エレベータドアが設けられている側で昇降路に隣接する第1エレベータホール36aおよび第1階段ホールが設けられている。また、第2住戸群5Bには、第2エレベータドアが設けられている側で昇降路に隣接する第2エレベータホール36bおよび第2階段ホールが設けられている。また、n階の第1階段ホール38aには、n+1階の前記第2階段ホールに向かう第1階段61が接続されており、n階の前記第2階段ホール38bには、n+1階の第1階段ホールに向かう第2階段62が接続されている。そして、第1階段および第2階段は、側方から見た場合に互いに交差している。【選択図】図2

Description

本考案は、複数の住戸と、各住戸から利用可能なエレベータと、を備える住戸群に関する。また本考案は、隣接する複数の住戸群を備える集合住宅に関する。
マンションなどの集合住宅においては、通常、1つの階に複数の住戸が配置されており、そして、複数の住戸の住人のそれぞれが、共通のエレベータホールを利用してエレベータに乗り込む。この場合、異なる住戸の住人同士がエレベータホールで鉢合わせることがある。これによって住人同士のコミュニケーションが図れるという長所があるが、他方で、隣人との接触を好まない人にとっては、そのような鉢合わせは煩わしいものである。
この点を考慮して、1つの階のエレベータホールが、その階に配置された1つの住戸の住人専用のものとなるよう構成された集合住宅が提案されている。この場合、他の住戸の住人とエレベータホールで鉢合わせることがなく、このため、各住戸の住人に、エレベータが各住戸の住人専用のものであるという感覚を持たせることができる。また、住人それぞれのプライベートを十分に確保することができる。
しかしながら、1つの階の1つの住戸につき1つのエレベータが割り当てられる場合、一住戸あたりのエレベータの設置コストやメンテナンスコストの負担が大きくなってしまう。この点を考慮して、各階において隣り合う2つの住戸につき1つのエレベータが割り当てられており、かつ、エレベータが、2つの住戸のうちの一方の住戸に通じるドアと、他方の住戸に通じるドアと、を有している、集合住宅が提案されている(例えば特許文献1参照)。この場合、一方の住戸の住人が使用するエレベータのドアと、他方の住戸の住人が使用するエレベータのドアとが異なるため、エレベータを利用する際に住人同士が鉢合わせすることを防ぐことができる。また、エレベータの設置台数を削減することができるため、一住戸あたりのエレベータの設置コストやメンテナンスコストの負担を低減することができる。
特開2004−168458号公報
集合住宅においては、避難のための経路として、エレベータとは別個に階段を設けることが義務付けられている。ところで、特許文献1に記載の集合住宅のように、隣接する2つの住戸の両方からアクセス可能な領域が存在しない場合、階段を各住戸用にそれぞれ設ける必要がある。例えば特許文献1に記載の集合住宅においては、2つの階段が互いに離れた位置に設けられている。すなわち、1つの住戸につき1つの階段スペースが設けられている。このため、集合住宅の延床面積のうち階段によって占められる面積の比率が大きくなってしまう。すなわち、面積の有効活用度が低くなってしまう。
本考案は、このような課題を効果的に解決し得る住戸群および集合住宅を提供することを目的とする。
本考案は、複数の階にそれぞれ配置された第1住戸を有する第1住戸群と、複数の階にそれぞれ配置された第2住戸を有する第2住戸群と、前記第1住戸群および前記第2住戸群の両方に隣接する昇降路を昇降するエレベータと、を備え、前記エレベータの第1側面には第1エレベータドアが設けられており、前記エレベータの第2側面には第2エレベータドアが設けられており、前記第1住戸群には、前記第1エレベータドアが設けられている側で前記昇降路に隣接する第1エレベータホール、および、前記第1エレベータホールに隣接する第1階段ホールが、複数の階でそれぞれ設けられており、前記第2住戸群には、前記第2エレベータドアが設けられている側で前記昇降路に隣接する第2エレベータホール、および、前記第2エレベータホールに隣接する第2階段ホールが、複数の階でそれぞれ設けられており、n階の前記第1階段ホールには、n+1階の前記第2階段ホールに向かう第1階段が接続されており、n階の前記第2階段ホールには、n+1階の前記第1階段ホールに向かう第2階段が接続されており、前記第1階段および前記第2階段は、側方から見た場合に互いに交差している、住戸群である。
本考案の住戸群において、前記第1住戸群は、第1バルコニーを含み、前記第2住戸群は、隔板を介して前記第1バルコニーに隣接する第2バルコニーを含んでいてもよい。この場合、前記隔板に開口部を形成することによって、前記第1バルコニーおよび前記第2バルコニーを通り、前記第1階段ホールと前記第2階段ホールとを結ぶ経路が生成され得る。
本考案は、隣接する複数の住戸群を含む集合住宅であって、前記住戸群は、上記記載の住戸群からなり、一つの住戸群と、当該住戸群に隣接するその他の住戸群との間には、防火区画壁が配置されており、前記防火区画壁は、前記一つの住戸群および前記その他の住戸群に含まれる第1住戸または第2住戸の壁を少なくとも部分的に兼ねている、集合住宅である。
本考案によれば、第1住戸および第2住戸で1つのエレベータを共通に使用しながら、各住戸の住人がエレベータホールで鉢合わせすることを防ぐことができる。これによって、各住戸の住人のプライバシーを確保することができる。また、住戸群および集合住宅の延床面積のうち、エレベータや階段などの共用部分によって占められる面積の比率を小さくすることができる。このため、一住戸あたりのエレベータの設置コストやメンテナンスコストの負担を低減するとともに、面積の有効活用度を高めることができる。
図1は、本考案の実施の形態において、隣接する複数の住戸群を含む集合住宅を示す側面図。 図2は、1つの住戸群の3階部分を示す平面図。 図3は、1つの住戸群の第1階段および第2階段を示す側面図。 図4(a)(b)(c)(d)は、本考案の実施の形態において、住人がエレベータを利用する様子を示す図。
以下、図1乃至図4(a)(b)(c)(d)を参照して、本考案の実施の形態について説明する。まず図1により、本実施の形態における集合住宅1全体について説明する。
(集合住宅、住戸群)
図1に示すように、4階建ての集合住宅1は、隣接する複数の住戸群5、例えば3つの住戸群5を含んでいる。各住戸群5は、複数の階にそれぞれ配置された第1住戸10a,20a,30a,40aを有する第1住戸群5Aと、複数の階にそれぞれ配置された第2住戸10b,20b,30b,40bを有する第2住戸群5Bと、を備えている。なお本実施の形態において用いられる10台、20台、30台および40台の符号においては、十の位の数字が、その符号が付された構成要素が配置される階数を表している。例えば、符号10aは、1階に配置された第1住戸を表しており、符号40bは、4階に配置された第2住戸を表している。
また図1に示すように、各住戸群5は、第1住戸群5Aおよび第2住戸群5Bの両方に隣接する昇降路50を昇降するエレベータ51を備えている。そして、第1住戸群5Aの各第1住戸10a,20a,30a,40aおよび第2住戸群5Bの各第2住戸10b,20b,30b,40bの住人のいずれもがエレベータ51を利用することができるよう、住戸群5が構成されている。以下、そのような利用を可能にするための、エレベータ51および各住戸の具体的な構成について、図2を参照して説明する。
図2は、1つの住戸群5の3階部分を示す平面図である。なお、各階の第1住戸10a,20a,30a,40aおよび第2住戸10b,20b,30b,40bの構成は略同一であるので、ここでは3階の第1住戸30aおよび第2住戸30bの構成についてのみ詳細に説明し、1階、2階および4階の第1住戸10a,20a,40aおよび第2住戸10b,20b,40bについての説明を省略する。
(エレベータ)
図2に示すように、エレベータ51は、第1側面53aと、第1側面53aの反対側に位置する第2側面53bと、を含んでいる。そして、第1側面53aには第1エレベータドア52aが設けられており、第2側面53bには第2エレベータドア52bが設けられている。第1エレベータドア52aは、第1住戸30aの住人がエレベータ51を利用する際に通るドアであり、第2エレベータドア52bは、第2住戸30bの住人がエレベータ51を利用する際に通るドアである。
また図2に示すように、第1住戸群5Aの3階部分には、エレベータ51の第1エレベータドア52aが設けられている側で昇降路50に隣接する第1エレベータホール36a、および、第1エレベータホール36aに隣接する第1階段ホール38aが設けられている。そして、第1住戸群5Aの3階部分に設けられる第1住戸30aは、第1エレベータホール36aに隣接するよう構成されている。これら第1エレベータホールおよび第1階段ホールは、図示はしないが、第1住戸群5Aの1階部分、2階部分および4階部分にも同様に設けられている。なお第1エレベータホール36aと第1階段ホール38aとの間には階段ドア9が設けられていてもよい。
第1住戸群5Aの場合と同様に、第2住戸群5Bの3階部分には、エレベータ51の第2エレベータドア52bが設けられている側で昇降路50に隣接する第2エレベータホール36b、および、第2エレベータホール36bに隣接する第2階段ホール38bが設けられている。そして、第2住戸群5Bの3階部分に設けられる第2住戸30bは、第2エレベータホール36bに隣接するよう構成されている。図2に示すように、第2エレベータホール36bおよび第2階段ホール38bは、エレベータ51および壁や後述する階段60などによって、3階において上述の第1エレベータホール36aおよび第1階段ホール38aから隔離されている。このため、各住戸30a,30bの住人同士が3階において鉢合わせすることを防ぐことができ、これによって、各住戸の住人のプライバシーを十分に確保することができる。これら第2エレベータホールおよび第2階段ホールは、図示はしないが、第2住戸群5Bの1階部分、2階部分および4階部分にも同様に設けられている。なお第2エレベータホール36bと第2階段ホール38bとの間には階段ドア9が設けられていてもよい。
(住戸)
次に、各住戸30a,30bについて説明する。図2に示すように、第1住戸30aは、第1壁32aによって区画された第1居住室31aを含んでおり、第1居住室31aは、玄関ドア8を介して第1エレベータホール36aに隣接している。第1壁32aは、上下方向に延びる柱7によって支持されている。図2に示すように、第1住戸30aは、出入口を介して第1居住室31aに隣接する第1バルコニー33a,34aを含んでいてもよい。
同様に、第2住戸30bは、第2壁32bによって区画され、壁を介して第1居住室31aに隣接する第2居住室31bを含んでおり、第2居住室31bは、玄関ドア8を介して第2エレベータホール36bに隣接している。第2壁32bは、上下方向に延びる柱7によって支持されている。図2に示すように、第2住戸30bは、出入口を介して第2居住室31bに隣接する第2バルコニー33b,34bを含んでいてもよい。
図2に示すように、各住戸30a,30bに設けられたバルコニー33a,33b,34a,34bのうち少なくとも一部のバルコニーは、互いに隣接するよう配置されていてもよい。例えば図2に示す例においては、第1住戸30aの第1バルコニー33aと第2住戸30bの第2バルコニー33bとが隔板35を介して隣接している。隔板35は、人の力によって容易に破壊可能であるよう構成されており、このため、第1住戸30aの住人は、火災などの非常時には、第1バルコニー33a、隔板35および第2バルコニー33bを通って第2居住室31bに逃げ込み、そして外部に脱出することができる。同様に、第2住戸30bの住人も、非常時には、第2バルコニー33b、隔板35および第1バルコニー33aを通って第1居住室31aに逃げ込み、そして外部に脱出することができる。
ところで、規模の大きな集合住宅の場合、1つの住戸で火災が発生すると、他の住戸にも火災が急激に燃え広がることが考えられる。このような被害を防ぐため、建築基準法においては、耐火性を有する壁や床によって集合住宅を一定の面積ごとに区画することが規定されている。例えば本実施の形態においては、図1および図2に示すように、一つの住戸群5と、当該住戸群5に隣接するその他の住戸群5との間には、耐火性を有する防火区画壁6が配置されている。これによって、1つの住戸群5で生じた火災が他の住戸群5に燃え広がることを防ぐことができる。
また本実施の形態において、防火区画壁6は、一つの住戸群5およびその他の住戸群5に含まれる第1住戸または第2住戸の壁を少なくとも部分的に兼ねている。例えば図2に示す例において、左側の防火区画壁6は、第1住戸30aに含まれる第1壁32aを少なくとも部分的に兼ねている。同様に、右側の防火区画壁6は、第2住戸30bに含まれる第2壁32bを少なくとも部分的に兼ねている。一般に、防火区画壁6は、通常の壁に比べて高い強度を有している。このため、各住戸30a,30bの壁32a,32bのうち防火区画壁6によって構成された部分は、高い耐火性だけでなく高い強度を有している。従って、壁32a,32bのうち防火区画壁6によって構成された部分は、少ない本数の柱7によって、若しくは柱7を設けることなく、各居住室31a,31bや床を支持することができる。従って、壁32a,32bが全域にわたって通常の壁で構成される場合に比べて、用いられる柱7の本数を削減することができ、このため、有効に利用できる面積を増加させることや、部屋のレイアウトの自由度を高めることができる。このように本実施の形態によれば、火災が燃え広がることを防ぎながら、面積の有効利用度を高くすることができる。
(階段)
次に図2および図3を参照して、住戸群5に設けられる階段60について説明する。図3は、1つの住戸群5の階段60を示す側面図である。なお図3においては、後述する第2階段62が実線で示されており、第2階段62よりも紙面奥側に位置する後述する第1階段61が点線で示されている。
図2および図3に示すように、n階の第1階段ホールには、n+1階の第2階段ホールに向かう第1階段61が接続されている。例えば、1階の第1階段ホール18aには、2階の第2階段ホール28bに向かう第1階段61が接続されており、2階の第1階段ホール28aには、3階の第2階段ホール38bに向かう第1階段61が接続されており、3階の第1階段ホール38aには、4階の第2階段ホール48bに向かう第1階段61が接続されている。各第1階段61は、互いに平行に延びるとともに、上下方向において互いに重なるよう構成されている。
同様に、n階の第2階段ホールには、n+1階の第1階段ホールに向かう第2階段62が接続されている。例えば、1階の第2階段ホール18bには、2階の第1階段ホール28aに向かう第2階段62が接続されており、2階の第2階段ホール28bには、3階の第1階段ホール38aに向かう第2階段62が接続されており、3階の第2階段ホール38bには、4階の第1階段ホール48aに向かう第2階段62が接続されている。各第2階段62は、互いに平行に延びるとともに、上下方向において互いに重なるよう構成されている。
また図3に示すように、第1階段61および第2階段62は、側方から見た場合に互いに交差するよう構成されている。すなわち階段60は、同一の階段スペース内に2系統の経路が形成される、いわゆるX階段やダブル階段と称される階段となっている。このように階段60を構成することにより、第1住戸の住人が使用する階段の経路と、第2住戸の住人が使用する階段の経路とを、1つの階段スペース内に別個に確保することができる。このため、同一階の住人が階段で鉢合わせすることを防ぎながら、面積の有効利用度を高くすることができる。なお第1階段61と第2階段62との間は壁などによって隔離されていてもよい。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用および効果について説明する。ここでは、はじめに、エレベータ51の利用方法の一例について説明する。次に、階段60の利用方法の一例について説明する。
(エレベータの利用方法)
図4(a)(b)(c)(d)は、住人がエレベータを利用する様子を示す図である。ここでは、3階の第1住戸30aの住人3aが、1階から3階の第1住戸30aの第1居住室31aに戻るためにエレベータ51を利用し、その後、3階の第2住戸30bの住人が、3階の第2住戸30bの第2居住室31bから1階に行くためにエレベータ51を利用する場合について説明する。なお図4(a)(b)(c)(d)においては、図が煩雑になるのを防ぐため、3階の住戸30a,30bについてのみ居住室31a,31bや玄関ドア8を示している。
まず1階に居る住人3aは、エレベータ51を1階に呼ぶ。なお住人3aは、第1住戸群5Aに属する第1住戸30aの住人であるため、1階のエレベータホールを利用する際、第1住戸群5Aに属する第1エレベータホール16aを利用する。例えば住人3aは、第1エレベータホール16aに設置されているエレベータ呼びボタン(図示せず)を押すことにより、エレベータ51を1階に呼ぶ。
1階に到達したエレベータ51は、エレベータドアを開放し、これに連動してホールドアも開放される。なお上述のように、住人3aは、第1エレベータホール16aに設置されているエレベータ呼びボタンを利用している。この場合、エレベータドア52a,52bのうち第1エレベータホール16aに面する第1エレベータドア52aが開放されるようエレベータ51が制御される。また、第1エレベータドア52aに連動して1階の第1ホールドア17aが開放される。図4(a)において、開放された第1エレベータドア52aおよび第1ホールドア17aが点線で示されている。後述する図4(c)(d)においても、点線は、そのドアが開放されていることを意味している。
第1エレベータドア52aおよび第1ホールドア17aが開放されると、住人3aはエレベータ51に乗り込む。次に住人3aは、第1住戸群5A側の住戸の住人に割り当てられた操作ボタン(図示せず)を用いて、行先階を登録する。例えばエレベータ51の第1側面53aに配置された操作ボタンが用いられる。行先階が登録されると、エレベータ51は、図4(b)に示すように、住人3aの第1住戸30aが位置する3階に向かう。このとき、3階の第2エレベータホール36bにおいては、第2住戸群5Bの第2住戸30bの住人3bがエレベータ51の到着を待っている。住人3bは、エレベータ51を呼ぶために、第2エレベータホール36bに設置されているエレベータ呼びボタン(図示せず)を押す。
3階に到達したエレベータ51は、はじめに、住人3aをエレベータ51から降ろすよう制御される。具体的には、エレベータドア52a,52bのうち第1エレベータドア52aが開放されるようエレベータ51が制御される。また、第1エレベータドア52aに連動して3階の第1ホールドア37aが開放される(図4(c)参照)。その後、住人3aは、エレベータ51を降りて第1エレベータホール36aおよび玄関ドア8を通って第1居住室31aに戻る。
次に、第1エレベータドア52aおよび第1ホールドア37aが閉鎖され、その後、図4(d)に示すように、第2エレベータドア52bおよび第2ホールドア37bが開放される。そして、第1住戸30aの住人3bがエレベータ51に乗り込み、その後、エレベータ51は、住人3bの操作に応じて1階に向かう。
このように本実施の形態によれば、第1住戸群5Aの住戸の住人3aおよび第2住戸群5Bの住戸の住人3bには、互いに異なるエレベータホールおよびエレベータドアが割り当てられている。このため、同一階の住人3aおよび住人3bがエレベータ51を利用する時間が重なる場合であっても、住人3aおよび住人3bがエレベータ51やエレベータホールで鉢合わせすることを防ぐことができる。これによって、各住戸の住人に、エレベータ51が各住戸の住人専用のものであるという感覚を持たせることができる。また、住人それぞれのプライベートを十分に確保することができる。また、1つの階の1つの住戸につき1つのエレベータが割り当てられる場合に比べて、1つの住戸あたりのエレベータ51の設置コストやメンテナンスコストの負担を低減することができる。
(階段の利用方法)
次に、階段60の利用方法について説明する。はじめに、通常時の利用方法について説明する。
本実施の形態によれば、n階の第1階段ホールには、n+1階の第2階段ホールに向かう第1階段61が接続されている。また、n階の第2階段ホールには、n+1階の第1階段ホールに向かう第2階段62が接続されている。すなわち、同一階に配置される第1階段ホールおよび第2階段ホールには、互いに異なる階段が接続されている。また、第1階段61および第2階段62は、側方から見た場合に互いに交差するよう構成されている。このため、同一階の住人が階段で鉢合わせすることを防ぎながら、面積の有効利用度を高くすることができる。例えば、住戸群5の延床面積に対する、階段60によって占められる面積の比率を小さくすることができる。
次に、非常時の利用方法について説明する。
建築基準法施行令の第5章第2節には、所定の建築物について、避難階以外の階から避難階または地上に通じる2以上の直通階段を設けなければならない旨が規定されている。例えば本実施の形態による各住戸群5について言えば、各階の住戸の面積が所定の値を超える場合、各階から避難階または地上に通じる2以上の直通階段が必要になる。
一方、また、昭和54年1月24日建設省建住指発第1号−2には、「主要構造部を耐火構造とした階段室型共同住宅で一の住戸から容易に破壊し得る隔板を設置した避難上有効なバルコニー等を経由して当該住戸に面する直通階段以外の直通階段(以下この項において「隣接する直通階段」という。)に避難できる場合、建基政令第5章第2節の規定の適用に当たっては、当該住戸と隣接する直通階段とは同一の建築物内にあるものとみなす。」と記載されている。
次に、建築基準法施行令の第5章第2節の規定を、本実施の形態に当てはめて考える。ここでは、第1住戸群5Aの3階に位置する第1住戸30aについて説明する。
図2および図3に示すように、第1住戸30aの住人は、第1エレベータホール36aを介して第1階段ホール38aに行くことができ、また、第2階段62を用いて3階の第1階段ホール38aから2階の第2階段ホール28bに行き、そして、第1階段61を用いて2階の第2階段ホール28bから1階の第1階段ホール18aに行くことができる。すなわち、第1住戸30aの第1居住室31aに面する、地上に通じる直通階段が1つ確保されていると言える。
また上述のように、第1住戸30aの第1バルコニー33aは第2住戸30bの第2バルコニー33bと隔板35を介して隣接しており、また隔板35は、人の力によって容易に破壊可能であるよう構成されている。このため、第1住戸30aの住人は、火災などの非常時には、隔板35を破壊して隔板35に開口部を形成することができる。このことにより、第1バルコニー33aおよび第2バルコニー33bを通り、第1階段ホール38aと第2階段ホール38bとを結ぶ経路が生成される。このため、第1住戸30aの住人は、図2において点線の矢印で示すように、第1バルコニー33a、隔板35および第2バルコニー33bを通って第2居住室31bに逃げ込み、そして第2エレベータホール36bを介して第2階段ホール38bに行くことができる。また、第1階段61を用いて3階の第2階段ホール38bから2階の第1階段ホール28aに行き、そして、第2階段62を用いて2階の第1階段ホール28aから1階の第2階段ホール18bに行くことができる。すなわち、上述の「隣接する直通階段」が確保されていると言える。
このように本実施の形態によれば、互いに交差する第1階段61および第2階段62を備えた階段60によって、建築基準法施行令の第5章第2節に規定される「2以上の直通階段」という要件を満たすことができる。このため本実施の形態によれば、一住戸あたりのエレベータ51の設置コストやメンテナンスコストの負担を低減するとともに、面積の有効活用度を高めながら、同時に、安全に関する規定をも満たすことができる。従って、プライベートおよび安全性が十分に確保された住戸群5を安価に提供することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。
上述の本実施の形態において、エレベータ51の内部に、第1住戸群5A側の住戸の住人および第2住戸群5B側の住人それぞれに対して割り当てられた操作ボタンが設けられる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、エレベータ51には、第1住戸群5A側の住戸の住人および第2住戸群5B側の住人が共通して利用する操作ボタンのみが設けられていてもよい。この場合であっても、上述のように、各住戸の住人は、各々の住戸が属する住戸群に対応したエレベータホールからエレベータ51を呼ぶ。このためエレベータ51は、操作ボタンが別個に設けられていない場合であっても、次にエレベータ51を利用する住人が、第1住戸群5Aの住戸または第2住戸群5Bの住戸のいずれの住人かを判断することができる。このため、エレベータドア52a,52bのいずれか一方を適切に開放および閉鎖することができる。
また本実施の形態において、1階、すなわちエントランス階においても、他の階と同様に、第1住戸群5Aに属する第1エレベータホール16a、および、第2住戸群5Bに属する第2エレベータホール16bという2つのエレベータホールが設けられている例を示した。すなわち、エントランス階においても、第1住戸群5A側と第2住戸群5B側でエレベータホールが区画されている例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、エントランス階においては、第1住戸群5A側の住人と第2住戸群5B側の住人とが共通のエレベータホールを利用するようになっていてもよい。この場合、エントランス階に到達したエレベータ51は、エレベータドア52a,52bのうち共通のエレベータホールに面する側のエレベータドアのみを開放する。この際、開放されない方のエレベータドアは、例えば壁に面していてもよい。エントランス階においてエレベータ51に乗り込んだ住人は、第1住戸群5A側の住戸の住人に対して割り当てられた操作ボタン、または第2住戸群5B側の住人に対して割り当てられた操作ボタンのうち、対応する操作ボタンを用いて、行先階を登録することができる。
また本実施の形態において、エレベータホールに隣接する階段60が、住戸によって囲まれた空間に配置されている例を示した。すなわち、階段60が内階段として構成されている例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、エレベータホールに隣接する階段60は、外部に露出した位置に設けられていてもよい。すなわち、階段60が外階段として構成されていてもよい。
また本実施の形態において、住戸群5が第1住戸群5Aおよび第2住戸群5Bを含む例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図示はしないが、住戸群5が第3住戸群や第4住戸群をさらに備えていてもよい。この場合、エレベータ51には、第1エレベータドア52aおよび第2エレベータドア52bだけでなく、第3住戸群や第4住戸群に対応する第3エレベータドアや第4エレベータドアがさらに設けられる。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
1 集合住宅
3a,3b 住人
5 住戸群
5A 第1住戸群
5B 第2住戸群
6 防火区画壁
7 柱
8 玄関ドア
9 階段ドア
10a〜40a 1階〜4階の第1住戸
10b〜40b 1階〜4階の第2住戸
31a,31b 3階の住戸の居住室
32a,32b 3階の住戸の壁
33a,33b 3階の住戸のバルコニー
34a,34b 3階の住戸のバルコニー
35 3階の住戸の隔板
36a,36b 3階の住戸のエレベータホール
37a,37b 3階の住戸のホールドア
38a,38b 3階の住戸の階段ホール
50 昇降路
51 エレベータ
52a,52b エレベータドア
53a,53b エレベータの側面
60 階段
61 第1階段
62 第2階段

Claims (5)

  1. 複数の階にそれぞれ配置された第1住戸を有する第1住戸群と、
    複数の階にそれぞれ配置された第2住戸を有する第2住戸群と、
    前記第1住戸群および前記第2住戸群の両方に隣接する昇降路を昇降するエレベータと、を備え、
    前記エレベータの第1側面には第1エレベータドアが設けられており、前記エレベータの第2側面には第2エレベータドアが設けられており、
    前記第1住戸群には、前記第1エレベータドアが設けられている側で前記昇降路に隣接する第1エレベータホール、および、前記第1エレベータホールに隣接する第1階段ホールが、複数の階でそれぞれ設けられており、
    前記第2住戸群には、前記第2エレベータドアが設けられている側で前記昇降路に隣接する第2エレベータホール、および、前記第2エレベータホールに隣接する第2階段ホールが、複数の階でそれぞれ設けられており、
    n階の前記第1階段ホールには、n+1階の前記第2階段ホールに向かう第1階段が接続されており、
    n階の前記第2階段ホールには、n+1階の前記第1階段ホールに向かう第2階段が接続されており、
    前記第1階段および前記第2階段は、側方から見た場合に互いに交差しており、
    前記第1住戸群は、第1バルコニーを含み、
    前記第2住戸群は、隔板を介して前記第1バルコニーに隣接する第2バルコニーを含み、
    前記隔板に開口部を形成することによって、前記第1バルコニーおよび前記第2バルコニーを通り、前記第1階段ホールと前記第2階段ホールとを結ぶ経路が生成され得る、住戸群。
  2. 前記第1住戸は、前記複数の階のそれぞれに1つのみ配置されており、
    前記第2住戸は、前記複数の階のそれぞれに1つのみ配置されている、請求項1に記載の住戸群。
  3. 前記複数の階のうち少なくともエントランス階以外の階のそれぞれに1つのみ配置された前記第1住戸は、玄関ドアを介して前記第1エレベータホールに隣接しており、
    前記複数の階のうち少なくともエントランス階以外の階のそれぞれに1つのみ配置された前記第2住戸は、玄関ドアを介して前記第2エレベータホールに隣接している、請求項2に記載の住戸群。
  4. 前記複数の階のそれぞれにおいて、前記第2住戸群の前記第2バルコニーが、前記隔板を介して前記第1住戸群の前記第1バルコニーに隣接しており、
    前記複数の階のそれぞれにおいて、前記隔板に開口部を形成することによって、前記第1バルコニーおよび前記第2バルコニーを通り、前記第1階段ホールと前記第2階段ホールとを結ぶ経路が生成され得る、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の住戸群。
  5. 隣接する複数の住戸群を含む集合住宅であって、
    前記住戸群は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の住戸群からなり、
    一つの住戸群と、当該住戸群に隣接するその他の住戸群との間には、防火区画壁が配置されており、
    前記防火区画壁は、前記一つの住戸群および前記その他の住戸群に含まれる第1住戸または第2住戸の壁を少なくとも部分的に兼ねている、集合住宅。
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