JPH07137662A - トラック荷台の係脱機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャビンの後の荷台上に鳥居を立設し、鳥居
にあおりを係脱するように構成されたトラック荷台にお
いて、あおり係脱をワンタッチで行い得るようにして荷
物の積み降ろし作業性を向上する。 【構成】 あおりに枢支されたハンドルとあおりとの間
に捩りばね等のばね介装し、あおりを閉じる際において
ハンドルのフック部と鳥居の係止部とをばねの弾力に抗
して係合しあおりを開く際はハンドルを回動させてフッ
クと鳥居の係止部との係合を外す。これによりワンタッ
チであおりの係脱作業が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、トラック荷台のあお
り、特に側あおりを床の前部に立設された鳥居に係脱す
る係脱機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】通常、トラックの荷台は荷台の床の前部
つまりキャビンの直後方に鳥居を立設し、床に取付けた
支持部の廻りに回動可能に側あおりを設け、該側あおり
の前部を係脱機構により鳥居に係脱可能にされた構造と
なっている。

【０００３】図１には前記トラックの荷台構造が示され
ており、図において１０はキャビン１１は鳥居、１２は
荷台の床、１３は側あおり、１４は後あおりである。前
記側あおり１３はその下部を床１２の両端縁に蝶番２１
等により回動可能に取付けられるとともに、図のＡ部に
おいて係脱機構２０により鳥居１１に係脱されるように
なっている。

【０００４】図５〜図６に前記係脱機構２０の従来例を
示す。図において２４は前記鳥居１１に突設されたブラ
ケット１１ａにピン２２を介し、該ピン２２廻りに回動
可能に取付けられたハンドル、２１は前記鳥居１１に突
設された止め金である。

【０００５】前記ハンドル２４の中間部支持孔２４ａに
はフック２３の下端部が嵌入されるとともに、該フック
２３の上端リング部２３ａが鳥居１１の止め金２１に係
合可能となっている。

【０００６】前記のように構成された従来の係脱機構に
おいて、側あおり１３を図１に示すように閉じ（荷台に
直角に置く）係脱機構２０により該側あおり１３を鳥居
に固定する際には側あおり１３を閉じる方向に回動させ
て側あおり１３の前端部に突設したストッパ２５の溝２
５ａに鳥居１１の止め金２１を嵌め込んだ後、ハンドル
２４をＺ矢方向に回動した状態でフック２３の上端リン
グ部２３を前記止め金２１に掛け、ハンドル２４を鳥居
の方向即ちＹ矢の方向に戻してフック２３をその弾性に
より固定する。

【０００７】側あおり１３を開くときはハンドル２４を
Ｚ方向に回動させてフック２３を弛め、該フック２３を
鳥居の止め金２１から外し、側あおり１３の上部をフリ
ーとする。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】前記のような従来の係
脱機構２０による場合は、側あおり１３を閉じる際には
フック１３を鳥居の止め金２１に掛ける動作及びハンド
ル２４を締める動作の２動作を、側あおり１３を開く際
にもハンドル２４を弛める（手前に引く）動作及びフッ
ク２４を止め金２１から外す動作の２動作を行う必要が
ある。このため側あおり１３の開閉操作に手間がかか
り、荷物の積み降ろし作業が悪いという問題点がある。

【０００９】従って本発明の目的は、あおりの鳥居への
係脱をワンタッチで施行可能としてトラックにおける荷
物の積み降ろし作業性を向上せしめることである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明はトラック荷台の
床に回動自在に取付けられたあおりを床の前部に立設さ
れた鳥居に係脱する係脱機構を鳥居に固設された係止部
に係脱されるフック部と把持部とを有するハンドルの中
間部を支持ピンを介してあおりに回動自在に支持すると
ともに、前記あおりと前記ハンドルの間に捩りばね等の
介装し、ハンドルのフック部を前記係止部に係合させた
状態において、ハンドルがばねの弾力によりフック部と
係止部とを確実に係止させるように構成したことを特徴
としている。

【００１１】

【作用】あおりを閉じるときは該あおりを鳥居側に回動
させて押し込むとハンドルのフック部がばねの弾力によ
り係止部に嵌り込み、鳥居側の係止部に係合させると、
ばねの弾力により係合が保持される。

【００１２】あおりを開くときはハンドルをばねの弾力
に抗して回動させ、フック部を鳥居側の係止部から外す
と、あおりは床との間の支持部を支点として開き方向に
回動可能となる。

【００１３】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示
的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されてい
る構造部品の寸法、材質、形状、その相対位置などは特
に特例的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれの
みに限定する趣旨でなく単なる説明例に過ぎない。

【００１４】図において１０はキャビン、１１は荷台の
床１２の前部に立設された鳥居、１３、１３は前記床の
両側端部に蝶番２１を介して回動可能に取付けられた側
面あおり、１４は後あおり、２０は前記側あおり１３を
鳥居１１の側部に係脱するための係脱機構である。

【００１５】次に本発明の要旨である前記係脱機構２０
の構成を図２〜図４を参照して説明する。１はハンドル
であり中間部を支持ピン４を介して側あおり１３に支持
され、上部に鳥居の係止部２（後述）に係合可能なフッ
ク部１ａが、下部に作業者が把持するための把持部１ｂ
が設けられている。

【００１６】前記鳥居１１の両側面にはＵ字状の係止部
２が溶接等にいより固着されている。３は捩りばねで、
ハンドル１を支持する支持ピン４に巻装され、一端が側
あおり１３の支持部、他端がハンドル１の支持部に掛止
めされている。

【００１７】さらに、該捩りばね３はハンドル１を常時
閉じハンドル１のフック部１ａが係止部２に嵌合する方
向（図２のＸ矢印方向）に附勢されハンドル１のフック
部１ａが鳥居１１側の係止部２に係合したまま放置して
も係合が外れないようになっている。

【００１８】前記のように構成されたトラック荷台にお
いて、側あおり１３、１３を閉じて係脱機構２０により
鳥居１１に係止する際には、該側あおり１３、１３を蝶
番２１廻りに回動させ、これの上部を鳥居１１側へ押し
込むと捩りばね３が挟むことによりハンドル１のフック
部１ａが鳥居側の係止部２の円形部を乗り越えて係合孔
２ａ内に嵌合される。

【００１９】この状態において、捩りばね３がハンドル
１を閉じ側即ち側あおり１３の板面に押し付ける側（図
２のＸ矢印）に附勢されているので、フック部１ａと係
止部２との係合が外れることはない。

【００２０】次に側あおり１３、１３を鳥居１１との係
合を外して開く際には、図２に示す閉じの状態から、ハ
ンドル１を捩りばね３の弾力に抗して図のＹ矢印方向に
回動するとフック部１ａと鳥居側の係止部２との係合が
外れる。これにより側あおり１３、１３は蝶番２１廻り
に自由に回動可能となる。

【００２１】以上のように側あおり１３、１３を開く際
も閉じる際も、一度の操作即ちワンタッチで開閉作業を
行うことができる。

【００２２】

【発明の効果】以上のように、本発明によればあおりを
閉じて鳥居に係合する際にも、係脱機構を鳥居から外し
てあおりを開く際も一度の操作（ワンタッチ）で作業を
行うことができ構造を複雑化することなくトラックにお
ける荷物の積み降ろし作業性が向上せしめられる等の著
しい効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】トラック荷台の外観斜視図

【図２】本発明の実施例に係る側あおりの係脱機構の側
面図

【図３】本発明の実施例に係る側あおりの係脱機構の正
面図（図２のIII矢視図）

【図４】本発明の実施例に係る側あおりの係脱機構の平
面図（図２のIV矢視図）

【図５】従来例を示す図２応答図。

【図６】本発明の実施例に係る側あおりの係脱機構の図
５のVI矢視図。

【符号の説明】

１１ 鳥居 １３ 側あおり ２０ 係脱機構 １ ハンドル １ａ フック部 １ｂ 把持部 ２ 係止部 ３ 捩りばね ４ 支持ピン

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 床に取付けられた支持部廻りに回動可能
   に設けられたあおりを床の前部に立設された鳥居に係脱
   機構により係脱可能に構成されたトラックの荷台におい
   て、前記あおりの前記支持部とは反対側の部位に支持ピ
   ンを介してハンドルの中間部を回動自在に支持し、該ハ
   ンドルの下端に把持部を設けるとともに上端に前記鳥居
   に固設された係止部に係脱可能なフック部を設け、前記
   ハンドルとあおりの間には、前記フック部と鳥居の係止
   部とが係合する方向に附勢する捩りばね等のばねを架設
   し前記ハンドルを前記ばねの弾力に抗して回動させて前
   記フックと係止部との係合を掛外し可能に構成したこと
   を特徴とするトラック荷台の係脱機構。