JPH07133594A - インクジェット捺染用布帛並びにインクジェット捺染方法並びに捺染物 - Google Patents

インクジェット捺染用布帛並びにインクジェット捺染方法並びに捺染物

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JPH07133594A JP5278088A JP27808893A JPH07133594A JP H07133594 A JPH07133594 A JP H07133594A JP 5278088 A JP5278088 A JP 5278088A JP 27808893 A JP27808893 A JP 27808893A JP H07133594 A JPH07133594 A JP H07133594A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット方式によりプリント画像を形
成するに際し、染着率が高く高発色で鮮明かつ繊細な図
柄が得られるインクジェット捺染用布帛及びインクジェ
ット捺染方法及び捺染物を提供する。 【構成】 布帛の絶乾状態における比重が、マーセル化
することによって、1.45〜1.49に調整されてい
るインクジェット捺染用布帛並びに前記布帛にインクを
付与後染着処理を行い次いで洗浄処理を行う捺染方法並
びに捺染物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット捺染用
布帛及びインクジェット捺染方法に関し、特に、インク
ジェット方式によりプリント画像を形成するに際し、染
着率が高く、高発色で鮮明且つ繊細な図柄を得ることが
可能なセルロース繊維を主体とするインクジェット捺染
用布帛、インクジェット捺染方法及び捺染物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の捺染の主流は、スクリーン捺染、
ローラー捺染である。これらの方式は、いずれも版をお
こす必要があり、多品種少量生産には不向きであり、流
行への迅速な対応も困難であることから、最近では無製
版の電子捺染システムが要望されている。この要望に対
してインクジェット記録による捺染方法が数多く提案さ
れており、各方面からの期待も大きくなっている。
【0003】ここで用いるインクジェット捺染用布帛と
しては、(1)インクを十分な濃度に発色させ得るこ
と、(2)インクの染着率が高いこと、(3)インクが
布帛上で速やかに乾燥すること、(4)布帛上での不規
則なインクの滲みの発生が少ないこと、(5)装置内で
の搬送性に優れていること、(6)安定な染色物を得る
こと、等の性能が要求される。
【0004】従来、これらの要求性能を満足させる為に
は、主として布帛に対し、予め布表面に対する前処理を
施しておくことにより対応してきた。
【0005】例えば、特開昭62−53492号公報に
おいてはインク受容層を有する布帛類が開示され、又、
特公平3−46589号公報においては還元防止剤やア
ルカリ性物質を含有させた布帛の提案が為されている。
【0006】しかしながら、この様な前処理は、上記要
求に対して一部的にはかなりの効果が認められるもの
の、最終工程後のプリント画像の優劣は、やはり使用す
る布帛基材の有する基本特性に負うところが多く、満足
なものが得られないという問題がある。以上の様に、従
来技術では個々の性能をある程度満足させることが出来
る手段は見出せても、上記に挙げた全ての性能を同時に
満足させ、かかる一連の問題を解決した最高級の画像を
得ることが出来るインクジェット捺染用布帛及びインク
ジェット捺染方法は今迄のところ知られていないのが現
状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記の如き従来の一般的なインクジェット捺染用布
帛の問題、即ち、インクの滲みがなく鮮明で、且つ、高
濃度の染色物を安定して得るという染色技術上の問題、
インクの染着率が良好であるというコスト上の問題、イ
ンク定着性及び装置内での搬送性といった操作性の問題
等を同時に満足するインクジェット捺染用布帛、インク
ジェット捺染方法及び捺染物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、セルロース繊
維から構成されているインクジェット捺染用布帛におい
て、絶乾状態における比重がマーセル化することによっ
て、1.45〜1.49に調整されていて、好ましく
は、上記繊維の平均繊維長が25〜60mmであり、且
つ該布帛の水分率が13.5〜108.5%であるこ
と、且つ上記繊維の平均太さが0.6〜2.2dである
ことを特徴とするインクジェット捺染用布帛、これらを
用いたインクジェット捺染方法及び捺染物である。
【0009】
【作用】本発明者らはセルロース繊維から構成されてい
るインクジェット捺染用布帛において、前述の如き種々
の要求性能を同時に満足させるべく布帛の改良を行った
結果、従来行われていた布帛を前処理する等の改良方法
以外に、基材の基本的特性である未処理、絶乾状態での
布帛の比重をマーセル化度を調整することにより一定範
囲に制御すると、発色性、染着率、定着性、滲み性、安
定性及び搬送性等の諸特性が格段に改善できることを知
見した。
【0010】マーセル化とは、強アルカリ処理により繊
維を膨潤させ、一部を溶出させて減量する前処理のこと
である。
【0011】マーセル化をし、比重を1.49以下に抑
えることにより繊維表面の結晶化部分の相対面積が減少
する。さらに繊維の染料と結合する反応基であるOH基
は通常では強固に繊維間で水素結合をしており、染料と
の親和性は小さいが、強アルカリ処理をしその後中和す
ることによって、水素結合がほぐれ染料との親和性が良
くなり、染料が繊維内に浸透しやすくなるので定着性が
良くなるとともに混色による繊維表面上での不規則なに
じみが起こりにくくなる。
【0012】又、染料と繊維の接触面積が大きくなり、
染着率がアップして濃色を得られ、特に、染料の打込量
が少ないインクジェット捺染用布帛としては効率よい発
色が求められるので、この作用は大きい。
【0013】しかし、高精度で布送りをしなくてはなら
ないインクジェット用布帛としては、搬送性も重要な性
能であり、その点では、マーセル化の程度が強過ぎて、
絶乾状態の比重が1.45未満となると布帛の強度が弱
くなり、思い通りに布帛を搬送できなくなってしまう場
合が多い。
【0014】以上の2点より、インクジェット捺染用布
帛としては絶乾状態で比重が1.45〜1.49に調整
する事が特に良好であるという結論に達した。
【0015】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0016】本発明のインクジェット捺染用布帛はセル
ロース繊維から構成されている布帛からなり、繊維の絶
乾状態における比重が、マーセル化することによって、
1.49〜1.45に調整されていることを特徴として
いる。
【0017】本発明でいうセルロース繊維とは、セルロ
ースを主成分とする繊維であり、木綿、麻等の天然セル
ロース繊維が挙げられる。
【0018】中でも植物の種子から得られるセルロース
繊維である木綿が、本発明に特に好ましく用いられる。
【0019】又、捺染用布帛とは、織布、不織布、編
物、及び立毛品等を指す。布帛は、勿論セルロース繊維
100%のものが特に好適であるが、本願の効果を損な
わない程度に他の素材が混紡されていても良いものであ
る。
【0020】本発明のインクジェット捺染用布帛を第一
に特徴づける布帛中の絶乾状態における比重としては、
マーセル化をすることにより1.45〜1.49、好ま
しくは、1.46〜1.49の範囲に調節したものであ
る。マーセル化の条件は、例えば、水酸化ナトリウムな
どの15〜35重量%アルカリ水溶液に浸漬し、温度を
20〜30℃、時間は30秒〜3分の範囲で調整するも
のである。このマーセル化は、通常、緊張下の布帛の状
態で行うのが一般的であるが場合によっては、糸の段階
で行っても良い。更にマーセル化を行なう際に処理液に
界面活性剤を微量添加するとより好ましい。
【0021】この場合、絶乾状態における比重が1.4
9より大きいと、繊維表面の結晶部分が多く、インクに
よっては染料が繊維内に入り込みにくく、発色性、染着
性、定着性、滲み性、安定性などが悪くなり、最高級の
プリント物を得るには不都合となる場合がある。又、絶
乾状態における比重が1.45未満では結晶部分が少な
く、布帛の織り方にもよるが、搬送性に問題が生じる場
合が多い。
【0022】本発明の布帛や糸の比重の測定方法として
は、絶乾状態の布帛や糸をカットし、四塩化炭素中に浸
漬し、なじませた後、水より比重の軽いキシレンと、重
い四塩化炭素を適当に混合した標準液に入れ、沈降状況
より判断する。
【0023】本発明の好ましい形態として使用時におけ
る布帛中の水分率を、13.5〜108.5%、好まし
くは、14.5〜88.5%、より好ましくは、15.
5〜68.5%の範囲とすると本発明の効果がより顕著
となる。
【0024】布帛中の水分率の測定方法としては、JI
S L 1019を参照とする。即ち、試料100gを
正確に秤り取り、105±2℃の乾燥器中に入れ恒量に
なるまで乾燥し、次式によって布帛中の水分率を求め
る。
【0025】
【数1】水分率(%)={(W−W′)/W′}×10
0 (ここでW:乾燥前重量、W′:乾燥後重量である) 又、後に述べるアルカリ性物質等で前処理した布帛につ
いては、恒量になるまで乾燥した後、水洗処理を行い、
再び恒量になるまで乾燥し、繊維部のみの乾燥後重量を
測定し、次式により布帛中の水分率を求める。
【0026】
【数2】水分率(%)={(W−W′)/W″}×10
0 (ここでW″:水洗乾燥後繊維部重量である) 又、本発明のインクジェット捺染用布帛の好ましい形態
として、セルロース繊維から構成されている場合には、
セルロース繊維の平均繊維長が25〜60mm、好まし
くは30〜55mm、より好ましくは35〜50mmの
範囲とすることが好ましい。平均繊維長が25mm未満
であると、滲みの発生や解像性の点で不都合が生じる場
合がある。一方、平均繊維長が60mmを超えると、搬
送性及び染着率の点で問題となり、好ましくない場合が
ある。
【0027】上記の平均繊維長は、JIS L 101
9を参照し、ステーブルダイヤグラム法によって求め
た。
【0028】更に、セルロース繊維の平均太さが0.6
〜2.2dであると本発明の効果がより顕著である。
【0029】即ち、繊維の平均太さは0.6〜2.2d
の範囲内にあればよいが、好ましくは0.7〜2.0
d、より好ましくは0.8〜1.8dの範囲とする。繊
維の平均太さが0.6d未満であると染着率が低下し、
搬送性の点で不都合が生じる場合がある。一方、繊維の
平均太さが2.2dを超えると滲みの発生や解像性の点
で問題となり、好ましくない。
【0030】繊維の平均太さの測定については、マイク
ロネア法によってマイクロネア繊度を求め、9000m
当たりの重量に換算してd(デニール)単位で表した。
【0031】次に、本発明のインクジェット捺染用布帛
の好ましい形態として以上の構成要件の他に、必要に応
じて従来の前処理方法を併用することが出来る。中で
も、布帛に絶乾状態での布帛重量に対して、0.01〜
5重量%のアルカリ性物質を含有させて布帛中の水分率
を制御したもの、又は、水溶性金属塩、水溶性高分子、
尿素、及びチオ尿素の群から選ばれる物質を、0.01
〜20重量%含有させて布帛中の水分率を制御したもの
がより好ましい。
【0032】本発明でいうアルカリ性物質とは、例え
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アル
カリ金属、モノ、ジ、トリエタノールアミン等のアミン
類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム
等の炭酸もしくは重炭酸アルカリ金属等が挙げられる。
酢酸カルシウム、酢酸バリウム等の有機酸金属塩やアン
モニア及びアンモニア化合物等がある。又、スチーミン
グ及び乾熱下でアルカリ物質となるトリクロロ酢酸ナト
リウム等も用い得る。特に好ましいアルカリ性物質とし
ては、反応性染料の染色に用いられる炭酸ナトリウム及
び重炭酸ナトリウムである。
【0033】又、水溶性高分子の例としては、トウモロ
コシ、小麦等のデンプン物質、カルボキシメチルセルロ
ース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース
等のセルロース系物質、アルギン酸ナトリウム、アラビ
ヤゴム、ローカスイトビーンガム、トラガントガム、グ
アーガム、タマリンド種子等の多糖類、ゼラチン、カゼ
イン等の蛋白質物質、タンニン系物質、リグニン系物質
等の天然水溶性高分子が挙げられる。
【0034】又、合成高分子としては、例えば、ポリビ
ニルアルコール系化合物、ポリエチレンオキサイド系化
合物、アクリル酸系水溶性高分子、無水マレイン酸系水
溶性高分子等が挙げられる。これらの中でも多糖類系高
分子やセルロース系高分子が好ましい。
【0035】水溶性金属塩類としては、例えば、アルカ
リ金属、アルカリ土類金属のハロゲン化物の様に、典型
的なイオン結晶を作るものであって、pH4〜10であ
る化合物が挙げられる。かかる化合物の代表的な例とし
ては、例えば、アルカリ金属塩では、NaCl、Na2
SO4 、KCl、CH3 COONa等が挙げられ、又、
アルカリ土類金属塩としては、CaCl2 、MgCl2
等が挙げられる。中でもNa、K、Caの塩類が好まし
い。
【0036】以上が本発明のインクジェット用布帛の概
要である。
【0037】次に、本発明のインクジェット捺染用布帛
に対して用いる捺染インクとしては、セルロース繊維を
染色可能なものであれば、特に制限されるものではない
が、反応染料及び水性液媒体から構成されるインクジェ
ット捺染用インクが好ましく用いられる。
【0038】中でも、インク中に使用する染料として
は、ビニルスルホン基及び/又はモノクロルトリアジン
基を有する反応染料を用いると本発明の効果を一層顕著
に発現させる事ができる。これらの染料の中でも特に好
ましい具体例としては、例えば、C.I.リアクティブ
イエロー2、15、37、42、76、85、95;
C.I.リアクティブレッド21、22、24、31、
33、45、111、112、114、180、21
8、226;C.I.リアクティブブルー13、15、
19、21、38、49、72、77、176、20
3、220;C.I.リアクティブオレンジ5、12、
13、35;C.I.リアクティブブラウン7、11、
33、46;C.I.リアクティブグリーン8、19;
C.I.リアクティブバイオレット2、6、22;C.
I.リアクティブブラック1、5、8、31、39等で
代表されるものが挙げられる。又、別の好ましい染料と
しては、少なくとも2個の反応基を有する反応染料が挙
げられる。これらの染料の具体例としては、C.I.リ
アクティブイエロー168、175;C.I.リアクテ
ィブレッド228、235;C.I.リアクティブブル
ー230、235;C.I.リアクティブオレンジ9
5;C.I.リアクティブブラウン37等で代表される
染料I分子中に2個以上の反応基を有するものが挙げら
れる。
【0039】これらの染料は、インク中に1種以上含有
され、色相の異なったものと併用することも可能であ
り、その使用量としては、一般的にはインク全量に対し
て合計で5〜30重量%、好ましくは5〜25重量%、
より好ましくは5〜20重量%の範囲である。
【0040】又、本発明方法に使用するインク中に、塩
素イオン及び/又は硫酸イオンを、インク中に含有され
る反応染料に対して10〜20,000ppm程度添加
させること、及び、珪素、鉄、ニッケル及び亜鉛からな
る群から選ばれる少なくとも1種の物質を、インク中に
合計量で0.1〜30ppm程度添加させることも好ま
しい態様である。この結果、この様なインクを使用して
本発明のインクジェット用布帛にインクジェット記録を
行うと、染着率が高く、滲みがなく鮮明で、且つ、高濃
度の染色物を得ることが出来る。又、かかるインクを使
用すれば、長期間にわたってヘッドノズルにおける目詰
り等を発生しない吐出性能の高い印捺を行うことが出来
る。
【0041】更に、上記の金属塩に併用して、カルシウ
ム及び/又はマグネシウムを、インク中に合計量で0.
1〜30ppm、好ましくは、0.2〜20ppm、よ
り好ましくは、0.3〜10ppmの範囲で含有するの
が好ましく、特に染着率のより一層の向上がはかられ
る。
【0042】本発明のインクジェット捺染方法に使用さ
れるインクを構成する液媒体の必須成分である水は、イ
ンク全量に対して30〜90重量%、好ましくは40〜
90重量%、より好ましくは、50〜85重量%の範囲
で用いられる。
【0043】以上が本発明方法に使用されるインクジェ
ット用捺染インクの必須成分であるが、インクの液媒体
として一般的な有機溶剤も併用することが出来る。例え
ば、アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケ
トアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の
エーテル類;ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール等のオキシエチレン
又はオキシプロピレン付加重合体;エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、
ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のアルキ
レン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコー
ル類;1,2,6−ヘキサントリオール等のトリオール
類;チオジグリコール;グリセリン;エチレングリコー
ルモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリ
コールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレ
ングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多
価アルコールの低級アルキルエーテル類;トリエチレン
グリコールジメチル(又はエチル)エーテル、テトラエ
チレングリコールジメチル(又はエチル)エーテル等の
多価アルコールの低級ジアルキルエーテル類;スルホラ
ン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン等が挙げられる。
【0044】上記水溶性有機溶剤の含有量は、一般には
インクの全重量に対して重量%で0〜50%、好ましく
は2〜45%の範囲である。
【0045】上記の如き媒体を併用する場合は単独でも
混合物としても使用できるが、もっとも好ましい液媒体
組成は、該溶剤が少なくとも1種の多価アルコール及び
その誘導体を含有するものである。中でもジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、トリエチレングリ
コールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコール
ジメチルエーテルは特に良好なものである。
【0046】本発明方法に使用されるインクの主要成分
は上記の通りであるが、その他各種の分散剤、界面活性
剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、蛍光増白剤等を必要
に応じて添加することが出来る。
【0047】例えば、ポリビニルアルコール、セルロー
ス類、水溶性樹脂等の粘度調整剤;カチオン或はノニオ
ン形の各種界面活性剤;ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン等の表面張力調整剤;緩衝液によるpH調
整剤、防カビ剤等を挙げることが出来る。
【0048】上記インクは、以下にその1態様を述べる
記録装置に用いられ、これにより好ましい捺染物を製造
できる。
【0049】本発明のインクジェット捺染方法は、上記
の本発明のインクを使用する方法であり、使用するイン
クジェット記録方式は、従来公知のいずれのインクジェ
ット記録方式でもよいが、例えば、特開昭54−599
36号公報に記載されている方法で、熱エネルギーの作
用を受けたインクが急激な体積変化を生じ、この状態変
化による作用力によって、インクをノズルから吐出させ
る方式が最も有効である。その理由としては、上記方式
は複数のノズルを有する記録ヘッドを用いる場合、各ノ
ズル間のインクの吐出速度のばらつきが小さく、インク
の吐出速度が5〜20m/secの範囲に集約されてい
ることがあげられる。この速度で分散染料を含むインク
が布帛に衝突した場合の着滴時の液滴の繊維に対する浸
透の具合が最適である。またこの様な方式において本発
明に使用するインク中に列挙した染料を用いると、長時
間連続的に記録を行ってもそのヒーター上の異物の沈着
や断線が発生せず、安定した印捺が可能となる。
【0050】更に本発明のインクを使用し、特に効果の
高い捺染方法が得られる条件としては、吐出液滴が20
〜200pl、インク打込量が4〜40nl/mm2
駆動周波数1.5KHz以上、及びヘッド温度35〜6
0℃の条件が好ましい。
【0051】本発明のインクを用いて捺染を行うのに好
適な装置の一例としては、記録ヘッドの室内のインクに
記録信号に対応した熱エネルギーを与え、該熱エネルギ
ーにより液滴を発生させる装置が挙げられるが、以下こ
れについて説明する。
【0052】その装置の主要部であるヘッド構成例を図
1、図2及び図3に示す。
【0053】ヘッド13はインクを通す溝14を有する
ガラス、セラミック又はプラスチック板等と、感熱記録
に用いられる発熱ヘッド15(図ではヘッドが示されて
いるが、これに限定されるものではない)とを接着して
得られる。発熱ヘッド15は酸化シリコン等で形成され
る保護膜16、アルミニウム電極17−1、17−2、
ニクロム等で形成される発熱抵抗体層18、蓄熱層1
9、アルミナ等の放熱性のよい基板20よりなってい
る。
【0054】インク21は吐出オリフィス(微細孔)2
2まで来ており、圧力Pによりメニスカス23を形成し
ている。
【0055】今、電極17−1、17−2に電気信号が
加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域が急激に
発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生し、
その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が吐出
し、オリフィス22より記録小滴24となり、本発明に
使用する布帛25に向かって飛翔する。図3には図1に
示すヘッドを多数並べたマルチヘッドの外観図を示す。
該マルチヘッドはマルチ溝26を有するガラス板27
と、図1に説明したものと同様な発熱ヘッド28を密着
して製作されている。尚、図1は、インク流路に沿った
ヘッド13の断面図であり、図2は図1のA−B線での
切断面である。
【0056】図4に、かかるヘッドを組み込んだインク
ジェット記録装置の一例を示す。
【0057】図4において、61はワイピング部材とし
てのプレードであり、その一端はプレード保持部材によ
って保持されて固定端となり、カンチレバーの形態をな
す。プレード61は記録ヘッドによる記録領域に隣接し
た位置に配設され、又、本例の場合、記録ヘッドの移動
経路中に突出した形態で保持される。62はキャップで
あり、プレード61に隣接するホームポジションに配設
され、記録ヘッドの移動方向と垂直な方向に移動して吐
出口面と当接し、キャッピングを行う構成を備える。更
に63はプレード61に隣接して設けられる吸収体であ
り、プレード61と同様、記録ヘッドの移動経路中に突
出した形態で保持される。上記プレード61、キャップ
62、吸収体63によって吐出回復部64が構成され、
プレード61及び吸収体63によってインク吐出口面に
水分、塵埃等の除去が行われる。
【0058】65は吐出エネルギー発生手段を有し、吐
出口を配した吐出口面に対向する布帛にインクを吐出し
て記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65を搭載
して記録ヘッド65の移動を行う為のキャリッジであ
る。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に係合
し、キャリッジ66の一部はモータ68によって駆動さ
れるベルト69と接続(不図示)している。これにより
キャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能とな
り、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領
域の移動が可能となる。
【0059】51は布帛を挿入する為の給布部、52は
不図示のモータにより駆動される布送りローラである。
これらの構成によって記録ヘッドの吐出口面と対向する
位置へ布帛が給布され、記録が進行するにつれて排布ロ
ーラ53を配した排布部へ排布される。上記構成におい
て記録ヘッド65が記録終了等でホームポジションに戻
る際、ヘッド回復部64のキャップ62は記録ヘッド6
5の移動経路から退避しているが、プレード61は移動
経路中に突出している。この結果、記録ヘッド65の吐
出口面がワイピングされる。尚、キャップ62が記録ヘ
ッド65の吐出面に当接してキャッピングを行う場合、
キャップ62は記録ヘッドの移動経路中に突出する様に
移動する。
【0060】記録ヘッド65がホームポジションから記
録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びプレード
61は上述したワイピング時の位置と同一の位置にあ
る。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐
出口面はワイピングされる。
【0061】上述の記録ヘッドのホームポジションへの
移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘ
ッドが記録の為に記録領域を移動する間に所定の間隔で
記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移
動に伴って上記ワイピングが行われる。図5は、ヘッド
にインク供給部材、例えばチューブを介して供給される
インクを収容したインクカートリッジ45の一例を示す
図である。ここで40は供給用インクを収容したインク
収容部、例えば、インク袋であり、その先端にはゴム製
の栓42が設けられている。この栓42に針(不図示)
を挿入することにより、インク袋40中のインクをヘッ
ドに供給可能ならしめる。44は廃インクを受容する吸
収体である。インク収容部としては、インクとの接液面
がポリオレフィン、特にポリエチレンで形成されている
ものが本発明にとって好ましい。本発明で使用されるイ
ンクジェット記録装置としては、上記の如きヘッドとイ
ンクカートリッジとが別体となったものに限らず、図6
に示す如きそれらが一体になったものにも好適に用いら
れる。
【0062】図6において、70は記録ユニットであっ
て、この中にはインクを収容したインク収容部、例え
ば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収
体中のインクが複数のオリフィスを有するヘッド部71
からインク滴として吐出される構成になっている。イン
ク吸収体の材料としては、ポリウレタンを用いることが
本発明にとって好ましい。72は記録ユニット内部を大
気に連通させる為の大気連通口である。この記録ユニッ
ト70は、図4で示す記録ヘッドに代えて用いられるも
のであって、キャリッジ66に対し着脱自在になってい
る。
【0063】以上の如くして本発明方法により本発明の
インクジェット捺染用布帛に付与される捺染インクは、
この状態では単に布帛上に付着しているに過ぎないの
で、引続き繊維への染料の反応定着工程及び未定着の染
料の除去工程を施すのが好ましい。この様な反応定着工
程及び未反応の染料の除去方法は、従来公知の方法でよ
く、例えば、スチーミング法、HTスチーミング法、サ
ーモフィクッス法、予めアルカリ処理した布帛を用いな
い場合は、アルカリバッドスチーム法、アルカリブロッ
チスチーム法、アルカリショック法、アルカリコールド
フィックス法等による処理の後に洗浄する従来公知の方
法に準じて行うことが出来る。
【0064】なお、得られた捺染物は、必要に応じて、
所望の大きさに切り離され、切り離された片は縫着、接
着、溶着等、最終的な加工品を得る為の工程が施され、
ネクタイ、ハンカチ等の加工品を得ることができる。
【0065】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中部及び%とあるのは特に断
りのない限り重量基準である。 インク(A)の製造 ・反応染料(C.I.Reactive Yellow 95) 10部 ・チオジグリコール 24部 ・ジエチレングリコール 11部 ・塩化カリウム 0.004部 ・硫酸ナトリウム 0.002部 ・メタケイ酸ナトリウム 0.001部 ・塩化鉄 0.0005部 ・水 55部 上記の全成分を混合し、混合液を水酸化ナトリウムでp
H8.4に調整し、2時間攪拌した後、フロロボアフィ
ルターFP−100(商品名、住友電工製)にて濾過
し、インクジェット捺染インク(A)を得た。 インク(B)の製造 ・反応染料(C.I.Reactive Red 24) 10部 ・チオジグリコール 15部 ・ジエチレングリコール 10部 ・テトラエチレングリコールジメチルエーテル 5部 ・塩化カリウム 0.04部 ・硫酸ナトリウム 0.01部 ・メタケイ酸ナトリウム 0.001部 ・塩化鉄 0.0005部 ・塩化ニッケル 0.0002部 ・水 60部 上記の全成分を混合し、混合液を水酸化ナトリウムでp
H7.9に調整し、2時間攪拌した後、フロロボアフィ
ルターFP−100(商品名、住友電工製)にて濾過
し、インクジェット捺染インク(B)を得た。 インク(C)の製造 ・反応染料(C.I.Reactive Blue 72) 13部 ・チオジグリコール 23部 ・トリエチレングリコールモノメチルエーテル 6部 ・塩化カリウム 0.05部 ・メタケイ酸ナトリウム 0.001部 ・塩化鉄 0.0005部 ・塩化亜鉛 0.0003部 ・水 58部 上記の全成分を混合し、混合液を水酸化ナトリウムでp
H8.3に調整し、2時間攪拌した後、フロロボアフィ
ルターFP−100(商品名、住友電工製)にて濾過
し、インクジェット捺染インク(C)を得た。 インク(D)の製造 ・反応染料(C.I.Reactive Brown 11) 2部 ・反応染料(C.I.Reactive Orange 12) 1.5部 ・反応染料(C.I.Reactive Black 39) 6.5部 ・チオジグリコール 23部 ・ジエチレングリコール 5部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・硫酸カリウム 0.01部 ・メタケイ酸ナトリウム 0.001部 ・硫酸鉄 0.0005部 ・硫酸ニッケル 0.0003部 ・硫酸亜鉛 0.0003部 ・水 59部 上記の全成分を混合し、混合液を水酸化ナトリウムでp
H8.2に調整し、2時間攪拌した後、フロロボアフィ
ルターFP−100(商品名、住友電工製)にて濾過
し、インクジェット捺染インク(D)を得た。 マーセル化による比重の調整剤 15〜35重量%水酸化ナトリウム水溶液と1%のマー
セリンHSO(明成化学)を用い、緊張下で20〜30
℃の温度で30秒〜3分間の範囲で処理し、所望の比重
に調整し、酸中和、水洗する。
【0066】実施例1 繊維の平均繊維長が40mm、平均太さが1.0dの米
綿を使用して形成された綿100%の織布をマーセル化
による比重の調整例に従って、比重を1.47に調整
し、10%の尿素と5%の炭酸ナトリウムの水溶液に浸
した後、しぼり率と乾燥条件を調整して、水分率が20
%になるようにした。
【0067】この織布に上記の様にして得られたインク
ジェット捺染インク(A〜D)をカラーバブルジェット
コピアPIXEL PRO(商品名 キャノン製)に搭
載し、2×10cmのベタサンプルをインク打込量16
nl/mm2 の条件でプリントを行い、100℃で2分
間の蒸熱処理による定着を行った。その後、これを中性
洗剤で洗浄して、捺染物の鮮明性、滲み性及び染着性に
ついて評価した。その結果を表1に示す。
【0068】実施例2 繊維の平均繊維長が40mm、平均太さが1.5dの米
綿を使用して形成された綿100%の織布をマーセル化
による比重の調整例に従って、比重を1.45に調整
し、10%の尿素と5%の炭酸ナトリウムの水溶液に浸
した後、しぼり率と乾燥条件を調整して、水分率が20
%になるようにした。
【0069】この織布を用い実施例1と同様にしてプリ
ントを行い、得られた捺染物の鮮明性、滲み性及び染着
性について評価した。その結果を表1に示す。
【0070】実施例3 繊維の平均繊維長が40mm、平均太さが1.5dの米
綿を使用して形成された綿100%の織布をマーセル化
による比重の調整例に従って、比重を1.49に調整
し、10%の尿素と5%の炭酸水素ナトリウムの水溶液
に浸した後、しぼり率と乾燥条件を調整して、水分率が
20%になるようにした。
【0071】この織布を用い実施例1と同様にしてプリ
ントを行い、得られた捺染物の鮮明性、滲み性及び染着
性について評価した。その結果を表1に示す。
【0072】比較例1 繊維の平均繊維長が40mm、平均太さが1.0dの米
綿を使用して形成された綿100%の織布をマーセル化
による比重の調整例に従って、比重を1.50に調整
し、10%の尿素と5%の炭酸ナトリウムの水溶液に浸
した後、しぼり率と乾燥条件を調整して、水分率が20
%になるようにした。
【0073】この織布に実施例と同様のインクジェット
捺染インク(A〜D)を用い、同様の方法でプリント
し、得られた捺染物に鮮明性、滲み性及び染着性につい
て評価した。その結果を表1に示す。
【0074】比較例2 繊維の平均繊維長が40mm、平均太さが1.0dの米
綿を使用して形成された綿100%の織布をマーセル化
による比重の調整例に従って、比重を1.44に調整
し、10%の尿素と5%の炭酸ナトリウムの水溶液に浸
した後、しぼり率と乾燥条件を調整して、水分率が20
%になるようにした。
【0075】この織布に実施例と同様のインクジェット
捺染インク(A〜D)を用い、同様の方法でプリント
し、得られた捺染物の鮮明性、滲み性及び染着性につい
て評価した。その結果を表1に示す。
【0076】又、実施例1に比して、搬送性の面で送り
精度の点で問題が見られた。
【0077】
【表1】 *1 繊維の平均繊維長が40mm、平均太さが1.0
dの米綿を使用して形成された綿100%の織布をマー
セル化による比重の調整を行なわずに、10%の尿素と
5%の炭酸ナトリウムの水溶液に浸した後、しぼり率と
乾燥条件を調整して、水分率が20%になるようにし、
実施例と同様に記録を行った。得られた記録物の最大吸
収波長の反射率を測定し、その平均値を1とし、同様に
各実施例の記録物の最大吸収波長の反射率を測定し、そ
の平均値を比較した。 ○:0.95以下 △:0.95〜1.0
×:1.0以上 *2 エッジの直線部分の不規則な乱れを肉眼で観察
し、判定した。 ○:乱れが全くない △:乱れが少しある
×:乱れが多い *3 でき上がったサンプルを更に80℃の温水で洗い
染料の析出状況を見た。 ○:染料の析出が見られない △:染料の析
出が少し見られる ×:染料の析出が多く見られる
【0078】
【発明の効果】以上説明した様に本発明のインクジェッ
ト捺染用布帛によれば、滲みがなく鮮明で、且つ、高濃
度の染色物を安定して得ることが可能となる。又、本発
明のインクジェット捺染方法は、インクの定着性及び装
置内における布帛の搬送性に優れ、効率よく優れた染色
物を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面図
である。
【図2】インクジェット記録装置のヘッド部の横断面図
である。
【図3】図1に示したヘッドをマルチ化したヘッドの外
観斜視図である。
【図4】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図で
ある。
【図5】インクカートリッジの縦断面図。
【図6】記録ユニットの斜視図。
【符号の説明】
13 ヘッド 14 インクを通す溝 15 発熱ヘッド 16 保護膜 17−1,17−2 アルミニウム電極 18 発熱抵抗体層 19 蓄熱層 20 基板 21 インク 22 オリフィス 23 メニスカス 24 小滴 25 布帛 26 マルチ溝 27 ガラス板 28 発熱ヘッド 40 インク袋 42 栓 44 吸収体 45 インクカートリッジ 51 給布部 52 布送りローラ 53 排布ローラ 61 ワイピング部材 62 キャップ 63 インク吸収体 64 吐出回復部 65 記録ヘッド 66 キャリッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城田 衣 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高出 文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 春田 昌宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース繊維から構成されているイン
    クジェット捺染用布帛において、該布帛の絶乾状態にお
    ける比重が、マーセル化することによって、1.45〜
    1.49に調整されていることを特徴とするインクジェ
    ット捺染用布帛。
  2. 【請求項2】 該布帛が綿100%である請求項1に記
    載のインクジェット捺染用布帛。
  3. 【請求項3】 該繊維の平均繊維長が25〜60mmで
    あり、且つ該繊維の平均太さが0.6〜2.2dであ
    り、且つ布帛の水分率が13.5〜108.5%である
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット捺染
    用布帛。
  4. 【請求項4】 布帛の絶乾状態の重量に対して、少なく
    とも0.01〜5重量%のアルカリ性物質が含有されて
    いる請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のインクジ
    ェット捺染用布帛。
  5. 【請求項5】 布帛の絶乾状態の重量に対して、水溶性
    金属塩、水溶性高分子、尿素及びチオ尿素の群から選ば
    れる少なくとも一つの物質が0.01〜20重量%含有
    されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のインク
    ジェット捺染用布帛。
  6. 【請求項6】 布帛に対し捺染用インクを付与するイン
    クジェット捺染方法において、前記布帛が請求項1〜5
    のいずれか1項に記載のインクジェット捺染用布帛であ
    り、該布帛にインクを付与した後、染着処理を行い、次
    いで洗浄処理を行うことを特徴とするインクジェット捺
    染方法。
  7. 【請求項7】 インクジェット方法が、熱エネルギーを
    利用したインクジェット方法である請求項6に記載のイ
    ンクジェット捺染方法。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載のインクジェット捺染方
    法により捺染した捺染物。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載のインクジェット捺染方
    法により捺染された捺染物。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の捺染物を更に加工し
    て得られた加工品。
  11. 【請求項11】 前記加工品が前記捺染物を所望の大き
    さに切り離し、切り離された片に対して最終的な加工品
    を得るための工程を施して得られたものである請求項1
    0記載の加工品。
  12. 【請求項12】 前記最終的な加工品を得るための工程
    が縫製である請求項11記載の加工品。
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