JPH07133330A - 樹脂組成物、レジストインキ組成物及びその硬化物 - Google Patents

樹脂組成物、レジストインキ組成物及びその硬化物

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JPH07133330A
JPH07133330A JP30226093A JP30226093A JPH07133330A JP H07133330 A JPH07133330 A JP H07133330A JP 30226093 A JP30226093 A JP 30226093A JP 30226093 A JP30226093 A JP 30226093A JP H07133330 A JPH07133330 A JP H07133330A
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JP
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resin
parts
acid
unsaturated group
reaction product
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JP30226093A
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Minoru Yokoshima
実 横島
Tetsuo Okubo
哲男 大久保
Kazunori Sasahara
数則 笹原
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】無電解金メッキ耐性、電解腐食耐性に優れた硬
化物を与える樹脂組成物を提供する。 【構成】式(1)で表されるイミド化合物(a) 10モル%以上と(a)成分以外のラジカル重合性モノ
マー90モル%以下とを共重合して得られる共重合物
(b)とエピクロルヒドリンの反応物であるエポキシ樹
脂(c)と不飽和基含有モノカルボン酸化合物(d)の
反応物(I)と多塩基酸無水物(e)との反応物である
不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)を含有すること
を特徴とする樹脂組成物。または上記の反応物(I)と
多塩基酸無水物(e)と不飽和基含有モノイソシアネー
ト(f)との反応物である不飽和基含有ポリカルボン酸
ウレタン樹脂(A′)を含有する樹脂組成物。および上
記(A)または(A′)を含有するレジストインキ組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂組成物、レジスト
インキ組成物及びその硬化物に関する。更に詳しくはプ
リント配線板製造の際のソルダーレジストや無電解メッ
キレジスト等に使用できる希アルカリ水溶液で現像が可
能で、密着性、半田耐熱性、無電解金メッキ耐性、電解
腐食耐性等に優れた硬化物を与え、レジストインキに適
した樹脂組成物及びその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省資源、省エネルギー、作業性向
上、生産性向上等の理由により各種分野において紫外線
硬化型組成物が多用されてきている。プリント配線基板
加工分野においても同様の理由によりソルダーレジスト
インキ、マーキングインキ等種々のインキが従来の熱硬
化型組成物から紫外線硬化型組成物へと移行した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】プリント配線基板のレ
ジストパターン形成法には、スクリーン印刷法が多く用
いられてきたが、かかるスクリーン印刷法によるときに
は、多くの場合、印刷時のブリード、にじみ、或はダレ
といった現象が発生し、これがために最近のプリント配
線板の高密度化、部品の表面実装化に対応しきれなくな
っている。こうした課題を解決するために、ドライフィ
ルム型のフォトレジストや液状フォトソルダーレジスト
が開発されている。ドライフィルム型のフォトレジスト
の場合、熱圧着の際に気泡を生じ易く、耐熱性や密着性
にも不安があり、また高価格である等の問題がある。一
方、液状フォトソルダーレジストとしては、例えば特開
昭60−208337号公報、特開昭61−59447
号公報等には、ノボラック型エポキシ樹脂のアクリル酸
との部分反応物を主体とするソルダーレジストインキ組
成物が提案されている。しかしながら、これらのインキ
組成物は、いずれも、現像時に1,1,1−トリクロル
エタン、トリクロルエチレン、トルエン、シクロヘキサ
ノン等の有機溶剤を使用しなければならないため、作業
環境や経済性の点で問題があった。又、これら有機溶剤
による問題を解決するために希アルカリ水溶液で現像で
きるものが提案されている。例えば特公平1−5439
0号公報にはノボラック型エポキシ樹脂とアクリル酸の
反応物と多塩基酸無水物の反応生成物を主体とするレジ
ストインキ組成物が開示している。
【0004】しかしながら、このレジストインキ組成物
は、希アルカリ水溶液での現像を問題なく行うために、
ノボラック型エポキシ樹脂とアクリル酸の反応物と多塩
基無水物の反応生成物の酸価を比較的に高くしなければ
ならず、特性上、問題であることや溶剤の乾燥時間を短
くしなければならないこと、基板にインキ組成物を塗布
し溶剤を乾燥後、長く放置すると未露光部分が希アルカ
リ水溶液で現像した場合、全く現像できなくなったりす
るため工程上から問題となっている。又、その硬化物
は、無電解金メッキ耐性、電解腐食耐性等が不十分であ
り問題である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意研究した結果、希アルカリ水溶液
で現像ができ、密着性、半田耐熱性、無電解金メッキ耐
性、電解腐食耐性等に優れた硬化物を与える樹脂組成物
を提供することに成功した。即ち、本発明の1つは、式
(1)で表されるイミド化合物(a)10モル%以上
【0006】
【化3】
【0007】と(a)成分以外のラジカル重合性モノマ
ー90モル%以下とを共重合して得られる共重合物
(b)とエピクロルヒドリンの反応物であるエポキシ樹
脂(c)と不飽和基含有モノカルボン酸化合物(d)の
反応物(I)と多塩基酸無水物(e)との反応物である
不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)を含有すること
を特徴とする樹脂組成物、レジストインキ組成物及びそ
の硬化物に関する。
【0008】又、本発明のもう1つは、前記式(1)で
表されるイミド化合物(a)10モル%以上と(a)成
分以外のラジカル重合性モノマー90モル%以下とを共
重合して得られる共重合物(b)とエピクロルヒドリン
の反応物であるエポキシ樹脂(c)と不飽和基含有モノ
カルボン酸化合物(d)の反応物(I)と多塩基酸無水
物(e)と不飽和基含有モノイソシアネート(f)との
反応物である不飽和基含有ポリカルボン酸ウレタン樹脂
(A′)を含有することを特徴とする樹脂組成物、レジ
ストインキ組成物及びその硬化物に関する。
【0009】本発明において、前記式(I)で表される
イミド化合物(a)(例えばN−4−ヒドロキシフェニ
ルマレイミド、N−3−ヒドロキシフェニルマレイミド
等)と共重合される前記イミド化合物(a)以外のラジ
カル重合性モノマーとしては、前記イミド化合物(a)
とゲル化せずに共重合可能なモノマーであり、例えば、
スチレン、αーメチルスチレン等のスチレン系モノマー
類、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル類、酢酸ビニル等或はこれら
の混合物を用いることができる。本発明においては前記
イミド化合物(a)10モル%以上と(a)以外のモノ
マー90%以下とが共重合され共重合物(b)とされ
る。(a)成分の量が10モル%未満の場合には、前
記、樹脂(A)又は(A′)の希アルカリ水溶液での現
像性が低くなる。
【0010】得られた共重合物(b)とエピクロルヒド
リンを反応させることによりエポキシ樹脂(c)を得る
ことができる。共重合物(b)とエピクロルヒドリンと
の反応条件は、従来より行われているエポキシ化と同じ
であり、特に制限されるものではない。即ち共重合物
(b)の水酸基1個に対してエピクロルヒドリンを通常
0.5〜10モル添加し、水酸化ナトリウムのようなア
ルカリの存在下に通常20〜120℃でエポキシ化を行
うことができ、その際アルコール類、ケトン類、双極性
非プロトン溶媒等を使用しても構わない。また反応で生
成した水を常圧下或は減圧下において反応系外に除去し
ながら反応を進行させることもできる。水酸基に対する
エピクロルヒドリンの過剰率を調節することにより、得
られるエポキシ樹脂(c)の分子量、エポキシ当量、軟
化点を調節することができる。エピクロルヒドリンの過
剰率を下げるとエポキシ樹脂の分子量が高くなり、逆に
上げると分子量が低くなる。
【0011】本発明で使用する不飽和基含有ポリカルボ
ン酸樹脂(A)は、前記エポキシ樹脂(C)と不飽和基
含有モノカルボン酸(d)の反応物(I)と多塩基酸無
水物(e)を反応させることにより得ることができる。
不飽和基含有モノカルボン酸(d)の具体例としては、
例えばアクリル酸、アクリル酸の2量体、メタクリル
酸、β−スチリルアクリル酸、β−フルフリルアクリル
酸、クロトン酸、α−シアノ桂皮酸、桂皮酸及び飽和又
は不飽和二塩基酸無水物と1分子中に1個の水酸基を有
する(メタ)アクリレート類、或は飽和又は不飽和二塩
基酸と不飽和基含有モノグリシジル化合物との反応物で
ある半エステル類、例えば無水コハク酸、無水マレイン
酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水イタコン酸
等の飽和及び不飽和二塩基酸無水物とヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グ
リセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールト
リ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペン
タ(メタ)アクレート、フェニルグリシジルエーテルの
(メタ)アクリレート等の1分子中に1個の水酸基を有
する(メタ)アクリレート類を等モルで反応させて得ら
れた半エステル或は、飽和又は不飽和二塩基酸(例え
ば、コハク酸、アジピン酸、フタル酸、テトラヒドロフ
タル酸、ヘキサヒドロフタル酸、等)と不飽和基含有モ
ノグリシジル化合物(例えば、グリシジル(メタ)アク
リレート、
【0012】
【化4】
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】
【化7】
【0016】等。)を等モル比で反応させて得られる半
エステル等等を単独又は混合して用いることができる。
特に好ましくは、アクリル酸である。前記、エポキシ樹
脂(c)と不飽和基含有モノカルボン酸(d)との反応
において、エポキシ樹脂(c)のエポキシ基の1当量に
対して、不飽和基含有モノカルボン酸(d)を0.8〜
1.3モルとなる比で反応させるのが好ましく、特に好
ましくは約0.9〜1.1モルとなる比で反応させる。
反応時に、希釈剤として、エチルメチルケトン、シクロ
ヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラ
メチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジプロピレング
リコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジ
エチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビ
トールアセテート等のエステル類、オクタン、デカン等
の脂肪族炭化水素、石油エーテル、石油ナフサ、水添石
油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等の有機溶
剤類又は、カルビトール(メタ)アクリレート、フェノ
キシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の反
応性単量体類を使用するのが好ましい。
【0017】更に、反応を促進させるために触媒(例え
ば、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、メチ
ルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメ
チルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアン
モニウムアイオダイド、トリフェニルフォスフィン、ト
リフェニルスチビン、オクタン酸クロム、オクタン酸ジ
ルコニウム等)を使用することが好ましく、該触媒の使
用量は、反応原料混合物に対して好ましくは0.1〜1
0重量%である。反応中の重合を防止するために、重合
防止剤(例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキ
ン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコール、
ピロガロール等)を使用するのが好ましく、その使用量
は、反応原料混合物に対して、好ましくは0.01〜1
重量%である。反応温度は、好ましくは60〜150℃
である。又、反応時間は好ましくは5〜60時間であ
る。このようにして反応物(I)を得ることができる。
【0018】次に、反応物(I)と多塩基酸無水物
(d)(例えは、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水
フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無
水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチル
エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、トリメリッ
ト酸、ピロメリット酸等を挙げることができる。特に好
ましくは、例えばテトラヒドロ無水フタル酸、無水コハ
ク酸等を挙げることができる。)の反応は、前記反応物
(I)中の水酸基に対して、水酸基1当量あたり前記の
多塩基酸無水物(d)を0.1〜0.9当量反応させる
のが好ましい。反応温度は60〜150℃が好ましい。
反応時間は、1〜10時間が好ましい。本発明に用いら
れる不飽和基含有ポリカルボン酸ウレタン樹脂(A′)
は、前記反応物(I)と前記多塩基酸無水物(d)と不
飽和基含有モノイソシアネート(e)を反応させること
により得ることができる。不飽和基含有モノイソシアネ
ート(e)の具体例としては、例えば
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】有機ジイソシアネート(例えば、トリレン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート等)と前記の1分子中に1個の水酸基を有する(メ
タ)アクリレート類を約等モルで反応させることにより
得られる反応物等を挙げることができる。前記反応物
(I)と前記多塩基酸無水物(d)と前記不飽和基含有
モノイソシアネート(e)の反応は、反応物(I)と多
塩基酸無水物(d)を反応させ、次いで不飽和基含有モ
ノイソシアネート(e)を反応させるのが好ましい。反
応物(I)と多塩基酸無水物(d)の反応は前記したよ
うに行うことにより反応させることができる。次いで、
反応物(I)と多塩基酸無水物(d)の反応物である不
飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)中の水酸基に対し
て、水酸基1当量あたり前記の不飽和基含有モノイソシ
アネート(e)を0.05〜0.5当量反応させるのが
好ましい。反応温度は、60〜100℃が好ましい。反
応時、触媒(例えば、ジブチルスズラウレート等)を少
量添加することが好ましく、反応時間は5〜15時間が
好ましい。
【0022】このようにして得られた不飽和基含有ポリ
カルボン酸樹脂(A)或は不飽和基含有ポリカルボン酸
ウレタン樹脂(A′)の酸価(mgKOH/g)は40
〜110が好ましく、特に好ましくは50〜100であ
る。本発明の組成物に含まれる不飽和基含有ポリカルボ
ン酸樹脂(A)あるいは不飽和基含有ポリカルボン酸ウ
レタン樹脂(A′)の量は組成物中10〜80重量%が
好ましく、特に15〜60重量%が好ましい。
【0023】本発明の組成物には、光重合開始剤を使用
するのが好ましい。光重合開始剤の具体例としては、例
えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インイソプロピルエーテル等のベンゾイン類、アセトフ
ェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェ
ノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノ
ン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシ
シキロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4
−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−プロ
パン−1−オン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノ
ン等のアセトフェノン類、2−メチルアントラキノン、
2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアン
トラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルア
ントラキノン、2−アミノアントラキノン等のアントラ
キノン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−
ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、
2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサン
トン類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジ
メチルケタノール等のケタール類、ベンゾフェノン、メ
チルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノ
ン、4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミ
ヒラーズケトン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェ
ニルサルファイド等のベンゾフェノン類、2,4,6−
トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド
等があり、これらは単独或は2種以上を組合せて用いる
ことができる。さらに、光重合開始剤と共にN,N−ジ
メチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチ
ルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル4−ジ
メチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエ
タノールアミン等の三級アミン類の様な光増感剤を単独
或は2種以上を組合せて用いることができる。
【0024】好ましい組合せは、2−メチル−1−〔4
−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−プロ
パン−1−オン(チバ・ガイギー社製、イルガキュアー
907)と2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬
(株)製、カヤキュアーDETX)や2−イソプロピル
チオキサントン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェ
ニルサルファイドとの組合せ等である。光重合開始剤の
使用割合は、本発明の組成物中、0.5〜20重量%が
好ましく、特に好ましくは1〜10重量%である。本発
明の組成物には、希釈剤を使用するのが好ましい。希釈
剤の具体例としては、例えば有機溶剤および/または光
重合性モノマーが使用できる。有機溶剤の代表的なもの
としては、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン
等の芳香族炭化水素類、メチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレン
グリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルジエチルエーテル,トリエチレングリコールモノエチ
ルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢
酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトール
アセテート等のエステル類、エタノール、プロパノー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール等のア
ルコール類、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、石
油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベント
ナフサ等の石油系溶剤等を挙げることができる。
【0025】一方、光重合性モノマーの代表的なものと
しては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒド
ロキシアルキル(メタ)アクリレート類、エチレングリ
コール、メトキシテトラエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール等のグリコールのモノ又はジ(メタ)ア
クリレート類、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メ
タ)アクリルアミド類、N,N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アク
リレート類、ヘキサンジオール、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパ
ン、ジペンタエリスリトール、トリスーヒドロキシエチ
ルイソシアヌレート等の多価アルコール又は、これらの
エチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加
物の多価(メタ)アクリレート類、フェノキシエチル
(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのポリエトキ
シジ(メタ)アクリレート等のフェノール類のエチレン
オキサイド或はプロピレンオキサイド付加物の(メタ)
アクリレート類、グリセリンジグリシジルエーテル、ト
リメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグ
リシジルイソシアヌレート等のグリシジルエーテルの
(メタ)アクリレート類、及びメラミン(メタ)アクリ
レート等を挙げることができる。
【0026】前記の希釈剤は、単独又は2種以上の混合
物として用いられ、本発明の組成物に含まれる希釈剤の
量は組成物中、5〜80重量%が好ましく、特に好まし
くは10〜70重量%である。前記、希釈剤の使用目的
は、光重合性モノマーの場合は、(A)成分或は
(A′)成分を希釈し、塗布しやすい状態にすると共に
光重合性を増強するものであり、有機溶剤の場合は、
(A)成分或は(A′)成分を溶解し希釈せしめ、それ
によって液状として塗布し、次いで乾燥させることによ
り造膜せしめるためである。従って用いる希釈剤に応じ
て、フォトマスクを塗膜に接触させる接触方式或は非接
触方式のいずれかの露光方式が用いられる。
【0027】本発明の組成物には、硬化成分を使用する
のが好ましい。硬化成分としては、不飽和二重結合を有
しないものでそれ自身が熱や紫外線等によって硬化する
ものや、本発明の組成物中の主成分である(A)或は
(A′)成分の水酸基やカルボキシル基等と熱や紫外線
等で反応するものでも良い。具体的には、例えば、1分
子中に1個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物
(例えば、油化シェル(株)製、エピコート1009、
1031、大日本インキ化学工業(株)製、エピクロン
N−3050、N−7050、ダウケミカル社製、DE
R−642U、DER−673MF等のビスフェノール
A型エポキシ樹脂、東都化成(株)製、ST−200
4、ST−2007等の水添ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、東都化成(株)製、YDF−2004、YDF
−2007等のビスフェノールF型エポキシ樹脂、坂本
薬品工業(株)製、SR−BBS、SR−TBA−40
0、東都化成(株)製、YDB−600、YDB−71
5等の臭素化ビスヒフェノールA型エポキシ樹脂、日本
化薬(株)製、EPPN−201、EOCN−103、
EOCN−1020、BREN等のノボラック型エポキ
シ樹脂、大日本インキ化学工業(株)製、エピクロンN
−880等のビスフェノールAのノボラック型エポキシ
樹脂、油化シェル(株)製、YL−931、YL−93
3等のアミノ基含有エポキシ樹脂、大日本インキ化学工
業(株)製、エピクロンTSR−601等のゴム変性エ
ポキシ樹脂、日本化薬(株)製、EBPS−200、大
日本インキ化学工業(株)製、エピクロンEXA−15
14等のビスフェノールS型エポキシ樹脂、日本油脂
(株)製、ブレンマーDGT等のジグリシジルテレフタ
レート、日産化学(株)製、TEPIC等のトリグリシ
ジルイソシアヌレート,油化シェル(株)製、YX−4
000等のビキシレノール型エポキシ樹脂、油化シェル
(株)製、YL−6056等のビフェノール型エポキシ
樹脂、ダイセル化学工業(株)製、セロキサイド202
1等の脂環式エポキシ樹脂等を挙げることができ
る。)、メラミン誘導体(例えば、ヘキサメトキシメラ
ミン、ヘキサブトキシ化メラミン、縮合ヘキサメトキシ
メラミン等。)、尿素化合物(例えば、ジメチロール尿
素等。)、ビスフェノールA系化合物(例えは、テトラ
メチロール・ビスフェノールA等。)、オキサゾリン化
合物等を挙げることができる。
【0028】前記硬化成分の使用目的は、密着性、耐熱
性、耐メッキ性等のソルダーレジストとしての諸特性を
さらに向上させるものである。前記の硬化成分は、単独
又は2種以上の混合物として用いられ、本発明の組成物
に含まれる硬化成分の量は組成物中、0〜50重量%が
好ましく、特に好ましくは3〜45重量%である。
【0029】前記硬化成分の中でエポキシ化合物を使用
する場合には、密着性、耐薬品、耐熱性等の特性をより
一層向上するためにエポキシ樹脂硬化剤を併用すること
が好ましい。このようなエポキシ樹脂硬化剤の具体例と
しては、例えば、四国化成工業(株)製、2MZ、2E
4MZ、C11Z、C17Z、2PZ、1B2MZ、2MZ
−CN、2E4MZ−CN、C11Z−CN、2PZ−C
N、2PHZ−CN、2MZ−CNS、2E4MZ−C
NS、2PZ−CNS、2MZ−AZINE、2E4M
Z−AZINE、C11Z−AZINE、2MA−OK、
2P4MHZ、2PHZ、2P4BHZ等のイミダゾー
ル誘導体:アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグ
アナミン類:ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレ
ンジアミン、m−キシレンジアミン、ジアミノジフェニ
ルスルフォン、ジシアンジアミド、尿素、尿素誘導体、
メラミン、多塩基ヒドラジド等のポリアミン類:これら
の有機酸塩及び/又はエポキシアダクト:三フッ化ホウ
素のアミン錯体:エチルジアミノ−S−トリアジン、
2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ
−6−キシリル−S−トリアジン等のトリアジン誘導体
類:トリメチルアミン、トリエンタノールアミン、N,
N−ジメチルオクチルアミン、N−ベンジルジメチルア
ミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、ヘキサ(N−
メチル)メラミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミ
ノフェノール)、テトラメチルダアニジン、m−アミノ
フェノール等の三級アミン類:ポリビニルフェノール、
ポリビニルフェノール臭素化物、フェノールノボラッ
ク、アルキルフェノールノボラック等のポリフェノール
類:トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、
トリス−2−シアノエチルホスフィン等の有機ホスフィ
ン類:トリ−n−ブチル(2,5−ジヒドロキシフェニ
ル)ホスホニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチル
ホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩類:ベンジ
ルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリブ
チルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩
類:前記多塩基酸無水物:ジフェニルヨードニウムテト
ラフルオロボロエート、トリフェニルスルホニウムヘキ
サフルオロアンチモネート、2,4,6−トリフェニル
チオビリリウムヘキサフルオロホスフェート、チバ・ガ
イギー社製、イルガキュアー261、旭電化(株)製、
オプトマーSP−170等の光カチオン重合触媒:スチ
レン−無水マレイン酸樹脂:フェニルイソシアネートと
ジメチルアミンの等モル反応物や、トリレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート等の有機ポリイソ
シアネートとジメチルアミンの等モル反応物等の公知慣
用の硬化剤類或は硬化促進剤類を単独又は2種以上混合
して用いる。エポキシ樹脂硬化剤の使用量は、前記エポ
キシ化合物100重量部に対して、0.01〜25重量
部が好ましく、特に好ましくは0.1〜15重量部であ
る。
【0030】本発明の組成物には、更に、密着性、硬度
等の特性を向上する目的で必要に応じて、硫酸バリウ
ム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ
素、無定形シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸アルミニ
ウム、雲母粉等の公知慣用の無機充填剤が使用できる。
その使用量は、本発明の組成物中の0〜60重量%が好
ましく、特に好ましくは5〜40重量%である。
【0031】更に、必要に応じて、フタロシアニン・ブ
ルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリー
ン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化
チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラック等の公
知慣用の着色剤、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノ
メチルエーテル、tert−ブチルカテコール、ピロガ
ロール、フェノチアジン等の公知慣用の重合禁止剤、ア
スベスト、オルベン、ベントン、モンモリロナイト等の
公知慣用の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系
等の消泡剤及び/又は、レベリング剤、イミダゾール
系、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリン
グ剤等の密着性付与剤のような公知慣用の添加剤類を用
いることができる。又、アクリル酸エステル類等のエチ
レン性不飽和化合物の共重合体類や、多価アルコール類
と多塩基酸化合物から合成されるポリエステル樹脂類等
の公知慣用のバインダー樹脂又はポリエステル(メタ)
アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、エ
ポキシ(メタ)アクリレート等の光重合性オリゴマー類
もソルダーレジストとしての諸特性に影響を及ぼさない
範囲で用いることができる。
【0032】又、本発明の組成物の引火性の低下のため
に水を添加することができる。水を添加する場合には、
(A)成分或は(A′)成分のカルボキシル基をトリメ
チルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、N,N−
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモ
ルホリン、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、
N−メチロールアクリルアミド等の3級アミノ基を有す
る(メタ)アクリレート化合物で造塩することにより、
(A)成分或は(A′)成分を水に溶解するようにする
ことが好ましい。本発明の組成物は、配合成分を好まし
くは前記の割合で配合し、ロールミル等で均一に混合す
ることにより得られる。
【0033】本発明の組成物は、レジストインキに有用
である他、塗料、コーティング剤、接着剤等として使用
できる。本発明のレジストインキ組成物は、例えば次の
ようにして硬化し、硬化物を得る。即ち、プリント配線
板に、スクリーン印刷法、スプレー法、ロールコート
法、静電塗装法、カーテンコート法等の方法により10
〜160μmの膜厚で本発明の組成物を塗布し、塗膜を
60〜110℃で乾燥させた後、ネガフィルムを塗膜に
直接に接触させ(又は、接触しない状態で塗膜の上に置
く。)、次いで紫外線を照射し、未露光部分を希アルカ
リ水溶液(例えば、0.5〜2%炭酸ソーダ水溶液等)
で溶解除去(現像)した後、更に諸物性の向上のため
に、紫外線の照射及び/又は加熱(例えば、100〜2
00℃で、0.5〜1.0時間。)によって十分な硬化
を行ない硬化皮膜を得る。
【0034】本発明の組成物は、紫外線照射により容易
に硬化する。本発明の組成物の紫外線照射による硬化は
常法により行うことができる。例えば低圧又は高圧水銀
灯、キセノン灯等を用い紫外線を照射すればよい。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明する。なお、合成例中の部は、重量部である。 エポキシ樹脂(c)合成例 合成例1 90℃に加熱したDMF(ジメチルホルムアミド)20
0部に、N−4−ヒドロキシフェニルマレイミド339
部、メチルメタクリレート120部、アゾビスイソブチ
ロニトリル3部およびイソオクチルメルメルカプトプロ
ピオネート3部をDMF200部に溶解した溶液を30
分間で滴下した後、チッ素気流中にて90℃で2時間反
応させた。次に,この反応液を水1000部に滴下し、
次いで沈澱物をろ過し、乾燥し、共重合物(b−1)
(OH当量153)を得た。次に、この共重合物(b−
1)153部をエピクロルヒドリン740部に溶解させ
た後、60℃で48%NaOH水溶液87.5部を5時
間で滴下した。滴下中は反応温度60℃圧力100〜1
50mmHgの条件下で生成水及び水酸化ナトリウム水
溶液からの水をエピクロルヒドリンとの共沸により連続
的に反応系外に除去し、エピクロルヒドリンは系内に戻
した。次いで過剰の未反応エピクロルヒドリンを減圧下
に回収した後 、メチルイソブチルケトン760部を加
え均一に溶解させ、さらに30%NaOH水溶液13.
4部を加え70〜75℃で1時間反応させた。反応終了
後、水300部を加えて水洗した後、油水分離し油層か
らメチルイソブチルケトンを蒸留回収し、エポキシ当量
200の固型のエポキシ樹脂(C−1)を得た。
【0036】合成例2 90℃に加熱したDMF200部にN−4−ヒドロキシ
フェニルマレイミド339部、スチレン125部、アゾ
ビスイソブチロニトリル3部およびイソオクチルメルカ
プトプロピオネート3部をDMF200部に溶解した溶
液を30分間で滴下した後、チッ素気流中にて90℃で
2時間反応させた。次に、この反応液を水1000部に
滴下し、次いで沈殿物をろ過し、乾燥し共重合物(b−
2)(OH当量155)を得た。次に、この共重合物
(b−2)155部をエピクロルヒドリン740部に溶
解させた後、合成例1と同様にしてエポキシ当量205
の固型のエポキシ樹脂(C−2)を得た。
【0037】不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の
合成例 合成例3 合成例1で得たエポキシ樹脂(C−1)(エポキシ当量
200)2000部(10当量)、アクリル酸720部
(10モル)、メチルハイドロキノン4.5部、カルビ
トールアセテート1818.7部を仕込み、90℃に加
熱し攪拌し、反応混合物を溶解した。次いで、反応液を
60℃まで冷却し、トリフェニルフォスフィン13.6
部を仕込み、100℃に加熱し、約32時間反応し、酸
価が1.0mgKOH/gの反応物を得た。次に、これ
にテトラヒドロ無水フタル酸816部(5.37モ
ル)、カルビトールアセテート544部を仕込み、95
℃に加熱し、約6時間反応し、冷却し固型分の酸価が8
5mgKOH/gの固型分の濃度60%の不飽和基含有
ポリカルボン酸樹脂(A−1)を得た。粘度は、490
ポイズ(25℃)であった。
【0038】合成例4 合成例1で得たエポキシ樹脂(C−1)(エポキシ当量
200)2000部(10当量)、アクリル酸720部
(10モル)、メチルハイドロキノン4.5部、カルビ
トールアセテート1818.7部を仕込み、90℃に加
熱し、攪拌し、反応混合物を溶解した。次いで反応液を
60℃まで冷却し、トリフェニルフォスフィン13.6
部を仕込み、100℃に加熱し、約32時間反応し、酸
価が1.0mgKOH/gの反応物を得た。次に、これ
にヘキサヒドロ無水フタル酸894.7部(5.81モ
ル)、カルビトールアセテート596.5部を仕込み、
95℃に加熱し、約6時間反応し、冷却し固型分の酸価
が90mgKOH/gの固型分の濃度60%の不飽和基
含有ポリカルボン酸樹脂(A−2)を得た。粘度は、5
00ポイズ(25℃)であった。
【0039】合成例5 合成例2で得たエポキシ樹脂(C−2)(エポキシ当量
205)2050部(10当量)、アクリル酸720部
(10モル)、メチルハイドロキノン4.6部、カルビ
トールアセテート1859部を仕込み、90℃に加熱し
攪拌し、反応混合物を溶解した。次いで、反応液を60
℃まで冷却し、トリフェニルフォスフィン13.8部を
仕込み、100℃に加熱し、約32時間反応し、酸価が
1.0mgKOH/gの反応物を得た。次に、これにテ
トラヒドロ無水フタル酸1036.6部(6.82モ
ル)、カルビトールアセテート691部を仕込み、95
℃に加熱し約6時間反応し、冷却し固型分の酸価が10
0mgKOH/gの固型分の濃度60%の不飽和基含有
ポリカルボン酸樹脂(A−3)を得た。粘度は550ポ
イズ(25℃)であった。
【0040】不飽和基含有ポリカルボン酸ウレタン樹脂
(A′)の合成例 合成例6 合成例2で得たエポキシ樹脂(C−2)(エポキシ当量
205)2050部(10当量)、アクリル酸720部
(10モル)、メチルハイドロキノン4.6部、カルビ
トールアセテート1859部を仕込み、90℃に加熱、
攪拌し、反応混合物を溶解した。次いで、反応液を60
℃に冷却し、トリフェニルフォスフィン13.8部を仕
込み、100℃に加熱し、約32時間反応し、酸価が
1.0mgKOH/gの反応物を得た。次に、これにテ
トラヒドロ無水フタル酸1030.6部(6.78)、
カルビトールアセテート687.1部を仕込み、95℃
に加熱し、約6時間反応し、冷却し、固型分の酸価が9
9.6mgKOH/gの不飽和基含有ポリカルボン酸樹
脂を得た。次いで、これにイソシアネートエチルメタク
リレート185.9部、カルビトールアセテート124
部を仕込み、50℃に加熱し、10時間反応し、赤外吸
収スペクトルを測定し、イソシアネート基が無いことを
確認したので反応を終了し、固型分の酸価が95mgK
OH/gの固型分の濃度60%の不飽和基含有ポリカル
ボン酸ウレタン樹脂(A′−1)を得た。粘度は、55
0ポイズ(25℃)であった。
【0041】実施例1〜4 表1に示す配合組成(数値は重量部である。)に従って
レジストインキ組成物(イ)及び(ロ)を配合し、3本
ロールミルでそれぞれ別々に混練し、(イ)250gと
(ロ)70gを混合し、調製した。これをスクリーン印
刷法により、100メッシュのポリエステルスクリーン
を用いて20〜30μmの厚さになるようにパターン形
成されている銅スルホールプリント配線基板に全面塗布
し、塗膜を80℃の熱風乾燥器で60分間乾燥し、レジ
ストパターンを有するネガフィルムを塗膜に密着させ紫
外線露光装置((株)オーク製作所、型式HMW−68
0GW)を用いて、紫外線を照射した(露光量350mJ
/cm2) 。次いで1%の炭酸ナトリウム水溶液で60秒
間、2.0kg/cm2 のスプレー圧で現像し、未露光
部分を溶解除去した。その後、150℃の熱風乾燥器で
40分加熱硬化を行ない、得られた硬化膜を有する試験
片について、密着性、半田耐熱性、無電解金メッキ耐
性、電解腐食耐性の試験を行った。それらの結果を表2
に示す。なお、試験方法及び評価方法は次のとおりであ
る。
【0042】(密着性)JIS D 0202の試験方
法に従って硬化膜に碁盤目状に100個マス分のクロス
カットを入れ、次いでセロハンテープによるピーリング
テスト後はがれたマスの数を目視で数えた。 ◎・・・・残ったマスの個数は100で全く剥れのない
もの △・・・・50〜90 ×・・・・0〜50 (半田耐熱性)JIS C 6481の試験方法に従っ
て、260℃の半田浴への試験片の10秒浸漬を3回又
は2回行い、外観の変化を評価した。 (ポストフラックス耐性)10秒浸漬を3回行い、外観
の変化を評価した。 ○・・・・外観変化なし △・・・・硬化膜の変色が認められるもの ×・・・・硬化膜の浮き、剥れ、半田潜りあり 注)使用したポストフラックス(ロジン系):JIS
C 6481に従ったフラックスを使用。 (レベラー用フラックス耐性)10秒浸漬を2回行な
い、煮沸水に10分浸漬後、外観の変化を評価した。 ○・・・・外観変化なし △・・・・硬化膜の変色が認められるもの ×・・・・硬化膜の浮き、剥れ、半田潜あり 注)使用したレベラー用フラックス:(株)メック製、
W−121 (無電解金メッキ耐性)パターン形成されている銅スル
ホールプリント配線基板の銅面を表面処理(表面研摩
(石井表記(株)製、砥粒No.270を使用してジェ
ットスクラブ研摩)あるいは(石井表記(株)製、N
o.1200のロール状のパブ研摩)し、水洗、乾燥し
たもの。)し、前記と同様にして、塗布→乾燥→露光→
現像→加熱し試験片を得た。この試験片を用いて下記の
工程のように無電解金メッキを行ない、その試験片につ
いて外観の変化及びセロテープを用いたピーリング試験
を行ないレジストの剥離状態を判定した。 ○・・・・外観変化もなく、レジストの剥離も全くな
い。 △・・・・外観の変化はないが、レジストにわずかに剥
れがある。 ×・・・・レジストの浮きが見られ、メッキ潜りが認め
られ、ピーリング試験でレジストの剥れが大きい。
【0043】無電解金メッキ工程 脱脂 試験片を30℃の酸性脱脂液((株)日本マクダーミッ
ド製、Metex L−5Bの20%Vol水溶液)に
3分間、浸漬 水洗 流水中に試験片を浸漬、3分間 ソフトエッチ 14.3%wt、過硫酸アンモン水溶液に室温で試験片
を3分間、浸漬 水洗 流水中に試験片を浸漬、3分間 酸浸漬 10%Vol.硫酸水溶液に室温で試験片を1分間、浸
漬 水洗 流水中に試験片を浸漬、30秒〜1分間 触媒付与 試験片を30℃の触媒液((株)メルテックス製、メタ
ルプレートアクチベーター350の10%Vol.水溶
液)に7分間、浸漬 水洗 流水中に試験片を浸漬、3分間 無電解ニッケルメッキ 試験片を85℃、PH=4.6のニッケルメッキ液
((株)メルテックス製、メルプレートNi−865
M、20%Vol.水溶液)に20分間、浸漬 酸浸漬 10%Vol.硫酸水溶液に室温で試験片を1分間、浸
漬 水洗 流水中に試験片を浸漬、30秒〜1分間 無電解金メッキ 試験片を95℃、PH=6の金メッキ液((株)メルテ
ックス製、オウロレクトロレス、UP 15%Vol.
シアン化金カリウム3% Vol.水溶液)に10分
間、浸漬 水洗 流水中に試験片を浸漬、3分間 湯洗 60℃の温水に試験片を浸漬、3分間 十分に水洗後、水を良くきり乾燥し無電解金メッキした
試験片を得る。
【0044】(電解腐食耐性)試験片を121℃、10
0%RH、2気圧の条件で直流で50Vの印加電圧で5
0時間放置し、試験片の外観の変化を評価した。 ◎・・・・外観に全く変化がないもの ○・・・・レジスト硬化膜がやや変色しているもの △・・・・レジスト硬化膜の変色が大きく広がっている
もの ×・・・・レジスト硬化膜の表面に白粉が見られ、全面
に変色が広がっているもの
【0045】
【表1】 表1 基準組成 (イ)各合成例で得られた 不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)又は 不飽和基含有ポリカルボ酸ウレタン樹脂(A′) 154部 光重合開始剤:イルガキュアー907 12部 カヤキュアーDETX−S 0.5部 希釈剤 :カルビトールアセテート 5部 ソルベッソ150 5部 KAYARAD DPHA 10部 その他 :フューズレックス 54.7部 アェロジル380 5部 フタロシアニングリーン(着色顔料) 1.8部 ジシアンジアミド(エポキシ硬化剤) 1.0部 合計 250部 (ロ) 希釈剤 :KAYARAD DPHA 10部 カルビトールアセテート 10部 ソルベッソ150 5部 硬化成分 :EOCN−104S 5部 TEPIC 20部 その他 :硫酸バリウム 20部 合計 70部
【0046】上記基準組成に基づいて、各合成例3〜6
で得られた樹脂を配合し(イ)、(ロ)をそれぞれ別々
に3本ロールミルを用いて混練して、(イ)250gと
(ロ)70gを混合しレジストインキ組成物を調製し
た。合成例3〜6で得られた樹脂の配合に対応し、実施
例1〜4とした。
【0047】注)イルガキュアー907:チバ・ガイギ
ー社製、光重合開始剤 2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2
−モルフォリノプロパン−1−オン カヤキュアーDETX−S:日本化薬(株)製、光重合
開始剤 2,4−ジエチルチオキサントン ソルベッソ150:エクソン化学(株)製、ソルベント
ナフサ KAYARAD DPHA:日本化薬(株)製、ジペン
タエリスリトールヘキサ及びペンタアクリレート混合物 フューズレックス:龍森(株)製、溶融シリカ アエロジル380:日本アエロジル(株)製、無水シリ
カ EOCN−104S:日本化薬(株)製、o−クレゾー
ル・ノボラック型エポキシ樹脂 TEPIC :日産化学(株)製、トリグリシジル
エーテルイソシアヌレート
【0048】
【表2】 表2 実 施 例 1 2 3 4 密着性 ◎ ◎ ◎ ◎ 半田耐熱性 ポストフラックス耐性 ○ ○ ○ ○ レベラー用フラックス耐性 ○ ○ ○ ○ 無電解金メッキ耐性 *1 X ○ ○ ○ ○ Y ○ ○ ○ ○ 電解腐食耐性 ◎ ◎ ◎ ◎
【0049】注) *1 Xは、銅面の表面研摩を砥粒
No.270の研摩剤で、ジェットスクラブ研摩を行な
った試験片の評価結果。Yは銅面の表面研摩をNo.1
200のロール状バフ研摩を行なった試験片の評価結
果。
【0050】表2の評価結果から、明らかなように本発
明のレジストインキ組成物の硬化物は、密着性、半田耐
熱性、無電解金メッキ耐性、電解腐食耐性に優れている
ことは、明らかである。
【0051】
【発明の効果】本発明のレジストインキ組成物は、パタ
ーンを形成したフィルムを通した紫外線により露光し、
未露光部分を現像することによるソルダーレジストパタ
ーンの形成において、露光部の現像液に対する耐性を有
し、得られた硬化物が、無電解金メッキ耐性、電解腐食
耐性に優れ、密着性、半田耐熱性等も十分に満足するも
のであり、特に液状ソルダーレジストインキ組成物に適
している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08G 18/58 NEK 18/67 NFA 59/14 NHF

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1)で表されるイミド化合物(a) 【化1】 10モル%以上と(a)成分以外のラジカル重合性モノ
    マー90モル%以下とを共重合して得られる共重合物
    (b)とエピクロルヒドリンの反応物であるエポキシ樹
    脂(c)と不飽和基含有モノカルボン酸化合物(d)の
    反応物(I)と多塩基酸無水物(e)との反応物である
    不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)を含有すること
    を特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の不飽和基含ポリカルボン酸
    樹脂(A)を含有することを特徴とするレジストインキ
    組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の組成物の硬化物。
  4. 【請求項4】式(1)で表されるイミド化合物(a) 【化2】 10モル%以上と(a)成分以外のラジカル重合性モノ
    マー90モル%以下とを共重合して得られる共重合物
    (b)とエピクロルヒドリンの反応物であるエポキシ樹
    脂(c)と不飽和基含有モノカルボン酸化合物(d)の
    反応物(I)と多塩基酸無水物(e)と不飽和基含有モ
    ノイソシアネート(f)との反応物である不飽和基含有
    ポリカルボン酸ウレタン樹脂(A′)を含有することを
    特徴とする樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項4記載の不飽和基含有ポリカルボン
    酸ウレタン樹脂(A′)を含有することを特徴とするレ
    ジストインキ組成物。
  6. 【請求項6】請求項4又は5に記載の組成物の硬化物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008122920A (ja) * 2006-10-18 2008-05-29 Hitachi Chem Co Ltd 感光性樹脂組成物及び感光性フィルム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008122920A (ja) * 2006-10-18 2008-05-29 Hitachi Chem Co Ltd 感光性樹脂組成物及び感光性フィルム

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