JP3395993B2 - 樹脂組成物、レジストインキ組成物及びその硬化物 - Google Patents

樹脂組成物、レジストインキ組成物及びその硬化物

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JP3395993B2
JP3395993B2 JP06221094A JP6221094A JP3395993B2 JP 3395993 B2 JP3395993 B2 JP 3395993B2 JP 06221094 A JP06221094 A JP 06221094A JP 6221094 A JP6221094 A JP 6221094A JP 3395993 B2 JP3395993 B2 JP 3395993B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント配線板製造の
際のソルダーレジストや無電解メッキレジスト等に適し
ている希アルカリ水溶液で現像が可能で、感度に優れ、
密着性、半田耐熱性、無電解金メッキ耐性等に優れた硬
化物を与える樹脂組成物及びその硬化物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、省資源、省エネルギー、作業性向
上、生産性向上等の理由により各種分野において紫外線
硬化型組成物が多用されてきている。プリント配線基板
加工分野においても同様の理由によりソルダーレジスト
インキ、マーキングインキ等種々のインキが従来の熱硬
化型組成物から紫外線硬化型組成物へと移行した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】プリント配線基板のレ
ジストパターン形成法には、スクリーン印刷法が多く用
いられてきたが、スクリーン印刷法によるときには、多
くの場合、印刷時のブリード、にじみ、或は、ダレとい
った現象が発生し、このために最近のプリント配線板の
高密度化、部品の表面実装化に対応しきれなくなってい
る。
【0004】このような課題を解決するために、ドライ
フィルム型のフォトレジストや液状フォトソルダーレジ
ストが開発されている。ドライフィルム型のフォトレジ
ストの場合、熱圧着の際に気泡を生じ易く、耐熱性や密
着性にも不安があり、また高価格である等の問題があ
る。一方、液状フォトソルダーレジストとしては、例え
ば特開昭60−208337号公報、特開昭61−59
447号公報等には、ノボラック型エポキシ樹脂のアク
リル酸との部分反応物を主体とするソルダーレジストイ
ンキ組成物が提案されている。しかしながら、これらの
インキ組成物は、いずれも、現像時に1,1,1−トリ
クロルエタン、トリクロルエチレン、トルエン、シクロ
ヘキサノン等の有機溶剤を使用しなければならないた
め、作業環境や経済性の点で問題があった。又、これら
有機溶剤による問題を解決するために希アルカリ水溶液
で現像できるものが提案されている。例えば特公平1−
54390号公報にはノボラック型エポキシ樹脂とアク
リル酸の反応物と多塩基酸無水物の反応生成物を主体と
するレジストインキ組成物が開示されている。しかしな
がら、このレジストインキ組成物は、希アルカリ水溶液
での現像を問題なく行うために、ノボラック型エポキシ
樹脂とアクリル酸の反応物と多塩基無水物の反応生成物
の酸価を比較的に高くしなければならず、特性上、問題
であることや溶剤の乾燥時間を短かくしなければならな
いこと、基板にインキ組成物を塗布し溶剤を乾燥後、長
く放置すると未露光部分が希アルカリ水溶液で現像した
場合、全く現像できなくなったりするため工程上から問
題となっている。又、その硬化物は、無電解金メッキ耐
性等が不十分であり問題である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意研究した結果、主成分の樹脂の酸
価(mgKOH/g)が比較的小さくても希アルカリ水溶液での
現像性に優れ、溶剤の乾燥時間を長くしても現像が可能
であり、感度に優れその硬化皮膜の密着性、半田耐熱
性、無電解金メッキ耐性等に優れたレジストインキ組成
物及びその硬化物を提供することに成功した。
【0006】即ち、本発明は、1分子中に少くとも2個
以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と1分
子中に少くとも2個以上の水酸基とエポキシ基と反応す
る水酸基以外の1個の反応基を有する化合物(b)と不
飽和基含有モノカルボン酸化合物(c)との反応物
(I)と有機ポリイソシアネート(d)と多塩基酸無水
物(e)との反応物である不飽和基含有ポリカルボン酸
樹脂(A)を含有することを特徴とする樹脂組成物、レ
ジストインキ組成物及びその硬化物に関する。
【0007】本発明に用いられる不飽和基含有ポリカル
ボン酸樹脂(A)は、1分子中に少くとも2個以上のエ
ポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と1分子中に少
くとも2個以上の水酸基とエポキシ基と反応する水酸基
以外の1個の反応基を有する化合物(b)と不飽和基含
有モノカルボン酸化合物(c)を反応させ得られた反応
物(I)と有機ポリイソシアネート(d)と多塩基酸無
水物(e)を反応させることにより得ることができる。
1分子中に少くとも2個以上のエポキシ基を有するエポ
キシ化合物(a)の具体例としては、例えば、ノボラッ
ク型エポキシ樹脂(例えば、フェノール、クレゾール、
ハロゲン化フェノール及びアルキルフェノール等のフェ
ノール類とホルムアルデヒドとを酸性触媒下で反応して
得られるノボラック類とエピクロルヒドリン及び/又は
メチルエピクロルヒドリンとを反応させて得られるもの
等。その市販品としては、日本化薬(株)製、EOCN
−103、EOCN−104S、EOCN−1020、
EOCN−1027、EPPN−201、BREN−
S:ダウ・ケミカル社製、DEN−431、DEN−4
39;大日本インキ化学工業(株)製、N−730、N
−770、N−865、N−665、N−673、VH
−4150等。)、ビスフェノール型エポキシ樹脂(例
えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェ
ノールS及びテトラブロムビスフェノールA等のビスフ
ェノール類とエピクロルヒドリン及び/又はメチルエピ
クロルヒドリンとを反応させて得られるものや、ビスフ
ェノールAのジグリシジルエーテルと前記ビスフェノー
ル類の縮合物とエピクロルヒドリン及び/又はメチルエ
ピクロルヒドリンとを反応させ得られるもの等。
【0008】その市販品としては、油化シェル(株)
製、エピコート1004、エピコート1002;ダウケ
ミカル社製、DER−330、DER−337等。)、
トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂(例えば、トリ
スフェノールメタン、トリスクレゾールメタン等とエピ
クロルヒドリン及び/又はメチルエピクロルヒドリンと
を反応させて得られるもの等。その市販品としては、日
本化薬(株)製、EPPN−501、EPPN−502
等。)、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシア
ヌレート,ビフェニルジグリシジルエーテル、その他、
ダイセル化学工業(株)製、セロキサイド2021;三
井石油化学工業(株)製、エポミックVG−3101:
油化シェルエポキシ(株)製、E−1031S;三菱ガ
ス化学(株)製、TETRAD−X、TETRAD−
C;日本曹達(株)製、EPB−13、EPB−27等
の脂環式、アミノ基含有エポキシ樹脂、共重合型エポキ
シ樹脂(例えば、グリシジルメタクリレートとスチレン
の共重合体、グリシジルメタクリレートとスチレンとメ
チルメタクリレートの共重合体である日本油脂(株)
製、CP−50M、CP−50S、或は、グリシジルメ
タクリレートとシクロヘキシルマレイミド等との共重合
体等)或はその他特殊な構造を有するエポキシ樹脂等を
挙げることができる。特に好ましいものとしては、例え
ば、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂、フェノー
ル・ノボラック型エポキシ樹脂等を挙げることができ
る。
【0009】次に、前記1分子中に少くとも2個以上の
水酸基とエポキシ基と反応する水酸基以外の1個の反応
基(例えば、カルボン酸基、2級アミノ基等)を有する
化合物(b)の具体例としては、例えば、ジメチロール
プロピオン酸、ジメチロール酢酸、ジメチロール酪酸、
ジメチロール吉草酸、ジメチロールカプロン酸等のポリ
ヒドロキシ含有モノカルボン酸類、ジエタノールアミ
ン、ジイソプロパノールアミン等のジアルカノールアミ
ン類等を挙げることができる。特に好ましいものとして
は、例えばジメチロールプロピオン酸等を挙げることが
できる。
【0010】次に、前記不飽和基含有モノカルボン酸化
合物(c)の具体例としては、例えば、アクリル酸、ア
クリル酸の2量体、メタクリル酸、β−スチリルアクリ
ル酸、β−フルフリルアクリル酸、クロトン酸、α−シ
アノ桂皮酸、桂皮酸及び飽和又は不飽和二塩基酸無水物
と1分子中に1個の水酸基を有する(メタ)アクリレー
ト類、或は飽和又は不飽和二塩基酸と不飽和基含有モノ
グリシジル化合物との反応物である半エステル類、例え
ば無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テト
ラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メ
チルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無
水フタル酸、無水イタコン酸、メチルエンドメチレンテ
トラヒドロ無水フタル酸等の飽和又は不飽和二塩基酸無
水物とヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、
フェニルグリシジルエーテルの(メタ)アクリレートの
1分子中に1個の水酸基を有する(メタ)アクリレート
類を等モルで反応させて得られた半エステル或は、飽和
又は不飽和二塩基酸(例えば、コハク酸、マレイン酸、
アジピン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロフタル酸、イタコン酸、フマル酸等。)と不飽和
基含有モノグリシジル化合物(例えば、グリシジル(メ
タ)アクリレート、
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】等。)を等モル比で反応させて得られる半
エステル等などを単独又は混合して用いることができ
る。特に好ましくは、アクリル酸等である。
【0016】前記エポキシ化合物(a)と前記化合物
(b)と前記不飽和基含有モノカルボン酸化合物(c)
の反応は、エポキシ化合物(a)と化合物(b)(又
は、不飽和基含有モノカルボン酸化合物(c))を反応
させ、次いで不飽和基含有モノカルボン酸化合物(c)
(又は、化合物(b))を反応させる第1の方法と、エ
ポキシ化合物(a)と化合物(b)と不飽和基含有モノ
カルボン酸化合物(c)を同時に反応させる第2の方法
とがある。どちらの方法でも良いが、第2の方法が好ま
しい。エポキシ化合物(a)と化合物(b)と不飽和基
含有モノカルボン酸化合物(c)との反応において、エ
ポキシ化合物(a)のエポキシ基の1当量に対して、化
合物(b)と不飽和基含有モノカルボン酸化合物(c)
の総量として約0.8〜1.3モルとなる比で反応させ
るのが好ましく、特に好ましくは約0.9〜1.1モル
となる比で反応させる。化合物(b)と不飽和基含有モ
ノカルボン酸化合物(c)の使用割合は、化合物(b)
と不飽和基含有モノカルボン酸化合物(c)の総量、1
モルに対して化合物(b)の使用量は、0.05〜0.
5モルが好ましく、特に好ましくは、0.1〜0.3モ
ルである。
【0017】反応時、希釈剤として、エチルメチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレ
ン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジプ
ロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレング
リコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類、
酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテー
ト、カルビトールアセテート等のエステル類、オクタ
ン、デカン等の脂肪族炭化水素、石油エーテル、石油ナ
フサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶
剤等の有機溶剤類又は、カルビトール(メタ)アクリレ
ート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(ヒ
ドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ
レート等の反応性単量体類を使用するのが好ましい。更
に、反応を促進させるために触媒(例えば、トリエチル
アミン、ベンジルジメチルアミン、メチルトリエチルア
ンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウ
ムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオ
ダイド、トリフェニルフォスフィン、トリフェニルスチ
ビン、オクタン酸クロム、オクタン酸ジルコニウム等)
を使用することが好ましく、該触媒の使用量は、反応原
料混合物に対して好ましくは0.1〜10重量%であ
る。反応中の重合を防止するために、重合防止剤(例え
ば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロ
キノンモノメチルエーテル、カテコール、ピリガロール
等)を使用するのが好ましく、その使用量は、反応原料
混合物に対して、好ましくは0.01〜1重量%であ
る。反応温度は、好ましくは60〜150℃である。
又、反応時間は好ましくは5〜60時間である。このよ
うにして反応物(I)を得ることができる。
【0018】次に、反応物(I)と有機ポリイソシアネ
ート(d)と多塩基酸無水物(e)の反応は、反応物
(I)と有機ポリイソシアネート(d)を反応させ、次
いで多塩基酸無水物(e)を反応させる第1の方法と、
反応物(I)と多塩基酸無水物(e)を反応させ、次い
で有機ポリイソシアネート(d)を反応させる第2の方
法がある。どちらの方法でも良いが第1の方法が好まし
い。反応物(I)と有機ポリイソシアネート(d)との
反応において、反応物(I)の水酸基の1当量に対し
て、有機ポリイソシアネート(d)(例えば、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート、ジ(4−イソシアネー
トフェニル)メタン等)のイソシアネート基の0.00
5〜0.1当量となる比で反応させるのが好ましく、特
に好ましくは約0.01〜0.05当量である。反応温
度は、好ましくは60〜100℃である。又、反応時間
は好ましくは0.5〜10時間である。
【0019】次に、反応物(I)と有機ポリイソシアネ
ート(d)との反応物(II)と多塩基酸無水物(e)
(例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルエンド
メチレンテトラヒドロ無水フタル酸、トリメリット酸
等。)の反応は、前記反応物(II)中の水酸基に対し
て、水酸基1当量あたり前記の多塩基酸無水物(e)を
0.1〜0.9当量反応させるのが好ましい。特に好ま
しくは0.3〜0.8当量である。反応温度は60〜1
50℃が好ましい。反応時間は1〜10時間が好まし
い。
【0020】このようにして得られた不飽和基含有ポリ
カルボン酸樹脂(A)の酸価(mgKOH/g)は60〜100
が好ましく、特に好ましくは70〜90である。本発明
の組成物に含まれる不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂
(A)の量は、組成物中10〜80重量%が好ましく、
特に15〜60重量%が好ましい。
【0021】本発明の組成物には、光重合開始剤を使用
するのが好ましい。光重合開始剤の具体例としては、例
えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インイソプロピルエーテル等のベンゾイン類、アセトフ
ェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェ
ノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノ
ン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4
−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノープロ
パン−1−オン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノ
ン等のアセトフェノン類、2−メチルアントラキノン、
2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアン
トラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルア
ントラキノン、2−アミノアントラキノン等のアントラ
キノン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−
ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、
2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサン
トン類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジ
メチルケタール等のケタール類、ベンゾフェノン、メチ
ルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノ
ン、4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミ
ヒラーズケトン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェ
ニルサルファイド等のベンゾフェノン類、2,4,6−
トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド
等があり、これらは単独或は2種以上を組合せて用いる
ことができる。さらに,光重合開始剤(B)と共に、
N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,
N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル,ペン
チル4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミ
ン、トリエタノールアミン等の三級アミン類の様な光増
感剤を単独或は2種以上を組合せて用いることができ
る。
【0022】好ましい組合せは、2−メチル−1−〔4
−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−プロ
パン−1−オン(チバ・ガイギー社製、イルガキュアー
907)と2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬
(株)製、カヤキュアーDETX)や2−イソプロピル
チオキサントン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェ
ニルサルファイドとの組合せ等である。光重合開始剤の
使用割合は、本発明の組成物中、0〜20重量%が好ま
しく、特に好ましくは1〜10重量%である。次に、本
発明の組成物には、希釈剤を使用するのが好ましい。希
釈剤の具体例としては、例えば有機溶剤及び/又は光重
合性モノマーが使用できる。有機溶剤の代表的なもはの
としては、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン
等の芳香族炭化水素類、メチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレン
グリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチ
ルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢
酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトール
アセテート等のエステル類、エタノール、プロパノー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール等のア
ルコール類、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、石
油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベント
ナフサ等の石油系溶剤等を挙げることができる。
【0023】一方、希釈剤として使用できる光重合性モ
ノマーの代表的なものとしては、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アク
リレート類、エチレングリコール、メトキシテトラエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコー
ルのモノ又はジ(メタ)アクリレート類、N,N−ジメ
チル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)
アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類、N,N
−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミ
ノアルキル(メタ)アクリレート類、ヘキサンジオー
ル、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、
トリスーヒドロキシエチルイソシアヌレート等の多価ア
ルコール又は、これらのエチレンオキサイド或はプロピ
レンオキサイド付加物の多価(メタ)アクリレート類、
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビスフェノー
ルAのポリエトキシジ(メタ)アクリレート等のフェノ
ール類のエチレンオキサイド或はプロピレンオキサイド
付加物の(メタ)アクリレート類、グリセリンジグリシ
ジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジル
エーテル、トリグリシジルイソシアヌレートなどのグリ
シジルエーテルの(メタ)アクリレート類、及びメラミ
ン(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0024】前記の希釈剤は、単独又は2種以上の混合
物として用いられ、本発明の組成物に含まれる希釈剤の
量は組成物中、5〜80重量%が好ましく、特に好まし
くは10〜70重量%である。
【0025】前記、希釈剤の使用目的は、光重合性モノ
マーの場合は、(A)成分を希釈し、塗布しやすい状態
にすると共に、光重合性を増強するものであり、有機溶
剤の場合は、(A)成分を溶解し希釈せしめ、それによ
って液状として塗布し、次いで乾燥させることにより造
膜せしめるためである。従って用いる希釈剤に応じて、
フォトマスクを塗膜に接触させる接触方式或は非接触方
式のいずれかの露光方式が用いられる。次に本発明の組
成物には、硬化成分を使用するのが好ましい。硬化成分
としては、不飽和二重結合を有しないものでそれ自身が
熱や紫外線等によって硬化するものや、本発明の組成物
中の主成分である(A)成分の水酸基やカルボキシル基
等と熱や紫外線等で反応するもので良い。具体的には、
例えば、1分子中に1個以上のエポキシ基を有するエポ
キシ化合物(例えば、油化シェル(株)製、エピコート
1009、1031、大日本インキ化学工業(株)製、
エピクロンN−3050、N−7050、ダウケミカル
社製、DER−642U、DER−673MF等のビス
フェノールA型エポキシ樹脂、東都化成(株)製、ST
−2004、ST−2007等の水添ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、東都化成(株)製、YDF−200
4、YDF−2007等のビスフェノールF型エポキシ
樹脂、坂本薬品工業(株)製、SR−BBS、SR−T
BA−400、東都化成(株)製、YDB−600、Y
DB−715等の臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、日本化薬(株)製、EPPN−201、EOCN−
103、EOCN−1020、BREN等のノボラック
型エポキシ樹脂、大日本インキ化学工業(株)製、エピ
クロンN−880等のビスフェノールAのノボラック型
エポキシ樹脂、油化シェル(株)製、YL−931、Y
L−933等のアミノ基含有エポキシ樹脂、大日本イン
キ化学工業(株)製、エピクロンTSR−601等のゴ
ム変性エポキシ樹脂、日本化薬(株)製、EBPS−2
00、大日本インキ化学工業(株)製、エピクロンEX
A−1514等のビスフェノールS型エポキシ樹脂、日
本油脂(株)製、ブレンマーDGT等のジグリシジルテ
レフタレート、日産化学(株)製、TEPIC等のドリ
グリシジルイソシアヌレート、油化シェル(株)製、Y
X−4000等のビキシレノール型エポキシ樹脂、油化
シェル(株)製、YL−6056等のビフェノール型エ
ポキシ樹脂、ダイセル化学工業(株)製、セロキサイド
2021等の脂環式エポキシ樹脂等を挙げることができ
る。)、メラミン誘導体(例えば、ヘキサメトキシメラ
ミン、ヘキサブトキシ化メラミン、縮合ヘキサメトキシ
メラミン等。)、尿素化合物(例えば、ジメチロール尿
素等。)、ビスフェノールA系化合物(例えば、テトラ
メチロール・ビスフェノールA等。)、オキサゾリン化
合物等を挙げることができる。
【0026】前記硬化成分の使用目的は、密着性、耐熱
性、耐メッキ性等のソルダーレジストとしての諸特性を
向上させるものである。前記の硬化成分は、単独又は2
種以上の混合物として用いられ、本発明の組成物に含ま
れる硬化成分の量は組成分中、1〜50重量%が好まし
く、特に好ましくは3〜45重量%である。
【0027】前記硬化成分の中でエポキシ化合物を使用
する場合には、密着性、耐薬品、耐熱性等の特性をより
一層向上するためにエポキシ樹脂硬化剤を併用すること
が好ましい。このようなエポキシ樹脂硬化剤の具体例と
しては、例えば、四国化成工業(株)製、2MZ、2E
4MZ、C11Z、C17Z、2PZ、1B2MZ:2MZ
−CN、2E4MZ−CN、C11Z−CN、2PZ−C
N、2PHZ−CN、2MZ−CNS、2E4MZ−C
NS、2PZ−CNS、2MZ−AZINE、2E4M
Z−AZINE、C11Z−AZINE、2MA−OK、
2P4MHZ、2PHZ、2P4BHZ等のイミダゾー
ル誘導体:アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグ
アナミン類:ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレ
ンジアミン、m−キシレンジアミン、ジアミノジフェニ
ルスルフォン、ジシアンジアミド、尿素、尿素誘導体、
メラミン、多塩基ヒドラジド等ポリアミン類:これらの
有機酸塩及び/又はエポキシアダクト:三フッ化ホウ素
のアミン錯体:エチルジアミノ−S−トリアジン、2,
4−ジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6
−キシリル−S−トリアジン等のトリアジン誘導体類:
トリメチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジ
メチルチオクチルアミン、N−ベンジルジメチルアミ
ン、ピリジン、N−メチルモルホリン、ヘキサ(N−メ
チル)メラミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノ
フェノール)、テトラメチルグアニジン、m−アミノフ
ェノール等の三級アミン類:ポリビニルフェノール、ポ
リビニルフェノール臭素化物、フェノールノボラック、
アルキルフェノールノボラック等のポリフェノール類:
トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ
ス−2−シアノエチルホスフィン等の有機ホスフィン
類:トリ−n−ブチル(2,5−ジヒドロキシフェニ
ル)ホスホニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチル
ホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩類:ベンジ
ルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリブ
チルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩
類:前記多塩基酸無水物:ジフェニルヨードニウムテト
ラフルオロポロエート、トリフェニルスルホニウムヘキ
サフルオロアンチモネート、2,4,6−トリフェニル
チオピリリウムヘキサフルオロホスフェート、チバ・ガ
イギー社製、イルガキュアー261、旭電化(株)製、
オプトマーSP−170等の光カチオン重合触媒:スチ
レン−無水マレイン酸樹脂:フェニルイソシアネートと
ジメチルアミンの等モル反応物や、トリレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート等の有機ポリイソ
シアネートとジメチルアミンの等モル反応物等の公知慣
用の硬化剤類或は硬化促進剤類を単独又は2種以上混合
して用いる。エポキシ樹脂の硬化剤の使用量は、前記エ
ポキシ化合物100重量部に対して、0.01〜25重
量部が好ましく、特に好ましくは0.1〜15重量部で
ある。
【0028】本発明の組成物は、更に、密着性、硬度等
の特性を向上する目的で必要に応じて、硫酸バリウム、
チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ素、
無定形シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭
酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸アルミニウム、
雲母粉等の公知慣用の無機充填剤が使用できる。その使
用量は、本発明の組成物中の0〜60重量%が好まし
く、特に好ましくは5〜40重量%である。
【0029】更に、必要に応じて、フタロシアニン・ブ
ルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリー
ン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化
チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラックなどの
公知慣用の着色剤、ハイドロキノン、ハイドロキノンモ
ノメチルエーテル、tert−ブチルカテコール、ピロ
ガロール、フェノチアジン等の公知慣用の重合禁止剤、
アスベスト、オルベン、ベントン、モンモリロナイト等
の公知慣用の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子
系等の消泡剤及び/又は、レベリング剤、イミダゾール
系、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリン
グ剤等の密着性付与剤のような公知慣用の添加剤類を用
いることができる。
【0030】又、アクリル酸エステル類等のエチレン性
不飽和化合物の共重合体類や、多価アルコール類と多塩
基酸化合物から合成されるポリエステル樹脂類等の公知
慣用のバインダー樹脂およびポリエステル(メタ)アク
リレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、エポキ
シ(メタ)アクリレート等の光重合性オリゴマー類もソ
ルダーレジストとしての諸特性に影響を及ぼさない範囲
で用いることができる。
【0031】又、本発明の組成物の引火性を低下させる
ために水を添加することができる。水を添加する場合に
は、(A)成分のカルボキシル基をトリメチルアミン、
トリエチルアミン等のアミン類、N,N−ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル
(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N
−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロー
ルアクリルアミド等の3級アミノ基を有する(メタ)ア
クリレート化合物で造塩することにより、(A)成分を
水に溶解するようにすることが好ましい。
【0032】本発明の組成物は、配合成分を好ましくは
前記の割合で配合し、ロールミル等で均一に混合するこ
とにより得ることができる。
【0033】本発明のレジストインキ組成物の硬化物
は、例えば次のようにして硬化して得ることができる。
即ち、プリント配線板に、スクリーン印刷法、スプレー
法、ロールコート法、静電塗装法、カーテンコート法等
の方法により10〜160μmの膜厚で本発明の組成物
を塗布し、塗膜を60〜110℃で乾燥させた後、ネガ
フィルムを塗膜に直接に接触させ(又は、接触しない状
態で塗膜の上に置く。)、次いで紫外線を照射し、未露
光部分を希アルカリ水溶液(例えば、0.5〜2%炭酸
ソーダ水溶液等)で溶解除去(現像)した後、更に諸物
性の向上のために、紫外線の照射及び/又は加熱(例え
ば、100〜200℃で、0.5〜1.0時間。)によ
って十分な硬化を行い硬化皮膜を得る。
【0034】本発明の樹脂組成物は、レジストインキ組
成物として特に有用であるが、その他にも塗料、金属、
ガラス、セラミック、プラスチック紙等のコーティング
剤にも使用できる。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例により更に具体的に説
明する。なお、合成例中の部は、重量部である。
【0036】不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の
合成例 合成例1 o−クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
(株)製、EOCN−104S、軟化点92℃、エポキ
シ当量220)2200部(10当量)、ジメチロール
プロピオン酸402部(3モル)、アクリル酸504.
4部(7モル)、メチルハイドロキノン4.8部、カル
ビトールアセテート1178部及びソルベントナフサ5
05部を仕込み、90℃に加熱攪拌し、反応混合物を溶
解した。次いで、反応液を60℃に冷却し、トリフェニ
ルフォスフィン14.3部を仕込み、100℃に加熱
し、約32時間反応し、酸価が0.8mgKOH/g の反応物
(水酸基、16当量)を得た。次に、60℃まで冷却
し、ビス(4−イソシアネートフェニル)メタン75部
(0.3モル)、カルビトールアセテート28部及びソ
ルベントナフサ12.4部を仕込み、80℃に加熱し、
約6時間反応し(反応液の赤外吸収スペクトルを測定
し、イソシアネート基がないことを確認)次に、これに
テトラヒドロ無水フタル酸621.2部、カルビトール
アセテート234.2部及びソルベントナフサ100.
3部を仕込み、95℃に加熱し、約6時間反応し、冷却
し、固型分の酸価が60mgKOH/g の固型分の濃度65%
の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A−1)を得た。
【0037】合成例2 o−クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
(株)製、EOCN−1020、軟化点85℃、エポキ
シ当量205)2050部(10当量)、ジメチロール
プロピオン酸268部(2モル)、アクリル酸576.
5部(8モル)、メチルハイドロキノン4.4部、カル
ビトールアセテート1098部及びソルベントナフサ4
70.1部を仕込み、90℃に加熱、攪拌し、反応混合
物を溶解した。次いで反応液を60℃まで冷却し、トリ
フェニルフォスフィン13.3部を仕込み、100℃に
加熱し、約32時間反応し、酸価が0.9mgKOH/g の反
応物(水酸基、14当量)を得た。次いで60℃まで冷
却し、イソホロンジイソシアネート44.4部(0.2
モル)、カルビトールアセテート16.7部及びソルベ
ントナフサ7.2部を仕込み、80℃に加熱し、約6時
間反応し(反応液の赤外吸収スペクトルを測定しイソシ
アネート基がないことを確認)、次に、これにテトラヒ
ドロ無水フタル酸691.8部、カルビトールアセテー
ト261部及びソルベントナフサ111.5部を仕込み
95℃に加熱し、約6時間反応し、冷却し、固型分の酸
価が70mgKOH/g の固型分の濃度65%の不飽和基含有
ポリカルボン酸樹脂(A−2)を得た。
【0038】合成例3 o−クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
(株)製、EOCN−104S、軟化点90℃、エポキ
シ当量220)2200部(10当量)ジメチロールプ
ロピオン酸402部(3モル)、アクリル酸504.4
部(7モル)、メチルハイドロキノン4.8部、カルビ
トールアセテート1178部及びソルベントナフサ50
5部を仕込み、90℃に加熱、攪拌し、反応混合物を溶
解した。次いで、反応液を60℃に冷却し、トリフェニ
ルフォスフィン14.3部を仕込み、100℃に加熱
し、約32時間反応し、酸価が0.8mgKOH/g の反応物
(水酸基16当量)を得た。次に60℃まで冷却し、ト
リレンジイソシアネート69.6部(0.4モル)、カ
ルビトールアセテート26部及びソルベントナフサ1
1.5部を仕込み、80℃に加熱し、約6時間反応し
(反応液の赤外吸収スペクトルを測定しイソシアネート
基が無いことを確認)、次に、これにヘキサヒドロ無水
フタル酸759.8部、カルビトールアセテート286
部及びソルベントナフサ123.1部を仕込み95℃に
加熱し約6時間反応し、冷却し固型分の酸価が70mgKO
H/g の固型分の濃度65%の不飽和基含有ポリカルボン
酸樹脂(A−3)を得た。
【0039】合成例4 o−クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
(株)製、EOCN−1020、軟化点85℃、エポキ
シ当量205)2050(10当量)、ジメチロールプ
ロピオン酸268部(2モル)、アクリル酸576.5
部(8モル)、メチルハイドロキノン4.4部、カルビ
トールアセテート1098部及びソルベントナフサ47
0.1部を仕込み、90℃に加熱、攪拌し、反応混合物
を溶解した。次いで反応液を60℃まで冷却し、トリフ
ェニルフォスフィン13.3部を仕込み、100℃に加
熱し、約32時間反応し、酸価が0.9mgKOH/g の反応
物(水酸基、14当量)を得た。次に、これにテトラヒ
ドロ無水フタル酸681.6部、カルビトールアセテー
ト256.9部及びソルベントナフサ110.1部を仕
込み、95℃に加熱し、約6時間反応し、冷却し固型分
の酸価が70mgKOH/g の固型分の濃度65%の不飽和基
含有ポリカルボン酸樹脂(A−4)を得た。
【0040】実施例1〜3、比較例1 表1に示す配合組成(数値は重量部である)に従ってレ
ジストインキ組成物(イ)及び(ロ)を配合し、3本ロ
ールミルでそれぞれ別々に混練し(イ)250gと
(ロ)70gを混合し、調製した。これをスクリーン印
刷法により、100メッシュのポリエステルスクリーン
を用いて20〜30μmの厚さになるように、パターン
形成されている銅スルホールプリント配線基板に全面塗
布し、塗膜を80℃の熱風乾燥器で30分乾燥し、レジ
ストパターンを有するネガフィルムを塗膜に密着させ紫
外線露光装置((株)オーク製作所、型式HMW−68
0GW)を用いて、紫外線を照射した(露光量400mJ
/cm2) 。次いで1%の炭酸ナトリウム水溶液で60秒
間、2.0kg/cm2のスプレー圧で現像し、未露光部分を
溶解除去した。得られたものの感光性について、後述の
とおり評価を行った。
【0041】その後、150℃の熱風乾燥器で40分加
熱硬化を行い、得られた硬化膜を有する試験片につい
て、密着性、半田耐熱性、無電解金メッキ耐性の試験を
行った。
【0042】そられの結果を表2に示す。なお、試験方
法及び評価方法は次のとおりである。 (感光性)スクリーン印刷法により、100メッシュの
ポリエステルスクリーンを用いて20〜30μmの厚さ
になるように、プリント回路基板に全面塗布し、塗膜を
80℃の熱風乾燥器で30分乾燥し、この塗膜に21段
ステップタブレットをそなえたネガを通して紫外線を4
00mJ/cm2照射した。次いで1%の炭酸ナトリウム水溶
液で60秒間、2.0kg/cm2のスプレー圧で現像し、ス
テップタブレットの硬化段数を読みとった。
【0043】(密着性)JIS D 0202の試験方
法に従って硬化膜に碁盤目状にクロスカットを入れ、次
いでセロハンテープによるピーリングテスト後の剥れの
状態を目視判定した。 ◎・・・・100/100で全く剥れのないもの ○・・・・100/100でクロスカット部が少し剥れ
たもの △・・・・50/100〜90/100 ×・・・・0/100〜50/100 (半田耐熱性)JIS C 6481の試験方法に従っ
て、260℃の半田浴への試験片の10秒浸漬を3回又
は2回行い、外観の変化を評価した。
【0044】(ポストフラックス耐性)10秒浸漬を3
回行い、外観の変化を評価した。 ○・・・・外観変化なし △・・・・硬化膜の変色が認められるもの ×・・・・硬化膜の浮き、剥れ、半田潜りあり 注)使用したポストフラックス(ロジン系):JIS
C 6481に従ったフラックスを使用 (レベラー用フラックス耐性)10秒浸漬を2回行い、
煮沸水に10分浸漬後、外観の変化を評価した。
【0045】○・・・・外観変化なし △・・・・硬化膜の変色が認められるもの ×・・・・硬化膜の浮き、剥れ、半田潜あり 注)使用したレベラー用フラックス:(株)メック製、
W−121
【0046】(無電解金メッキ耐性)パターンが形成さ
れている銅スルホールプリントと配線基板の銅面を表面
処理〔表面研摩(石井表記(株)製、砥粒No.270
を使用してジェットスクラブ研摩)或は(石井表記
(株)製、No.1200のロール状のバフ研摩)し、
水洗、乾燥したもの。〕し、前記と同様にして、塗布→
乾燥→露光→現像→加熱し試験片を得た。この試験片を
用いて下記の工程のように無電解金メッキを行い、その
試験片について外観の変化及びセロテープを用いたピー
リング試験を行いレジストの剥離状態を判定した。 ○・・・・外観変化もなく、レジストの剥離も全くない △・・・・外観の変化はないが、レジストにわずかに剥
れがある ×・・・・レジストの浮きが見られ、メッキ潜りが認め
られ、ピーリング試験でレジストの剥れが大きい。
【0047】無電解金メッキ工程 脱 脂 試験片を30℃の酸性脱脂液((株)日本マクダーミッ
ド製、Metex L−5Bの20%Vol水溶液)に
3分間、浸漬 水 洗 流水中に試験片を浸漬、3分間 ソフトエッチ 14.3%wt、過硫酸アンモン水溶液に室温で試験片
を3分間、浸漬 水 洗 流水中に試験片を浸漬、3分間 酸浸漬 10%Vol.硫酸水溶液に室温で試験片を1分間、浸
【0048】水 洗 流水中に試験片を浸漬、30秒〜1分間 触媒付与 試験片を30℃の触媒液((株)メルテックス製、メタ
ルプレートアクチベーター350の10%Vol.水溶
液)に7分間、浸漬 水 洗 流水中に試験片を浸漬、3分間
【0049】無電解ニッケルメッキ 試験片を85℃、pH=4.6のニッケルメッキ液
((株)メルテックス製、メルプレートNi−865
M、20%Vol.水溶液)に20分間、浸漬 酢浸漬 10%Vol.硫酸水溶液に室温で試験片を1分間、浸
漬 水 洗 流水中に試験片を浸漬、30秒〜1分間
【0050】無電解金メッキ 試験片を95℃、pH=6の金メッキ液((株)メルテ
ックス製、オウロレクトロレス UP 15%Vol.
シアン化金カリウム3%Vol.水溶液)に10分間、
浸漬
【0051】水 洗 流水中に試験片を浸漬、3分間
【0052】湯 洗 60℃の温水に試験片を浸漬、3分間 十分に水洗後、水を良くきり乾燥し無電解金メッキした
試験片を得る。
【0053】
【表1】 表 1 基準組成 (イ) 各合成例で得られた不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A) 154部 光重合開始剤:イルガキュアー907 12部 カヤキュアーDETX−S 0.5部 希釈剤 :カルビトールアセテート 5部 ソルベッソ150 5部 KAYARAD DPHA 10部 その他 :フューズレックス 54.7部 アエロジル380 5部 フタロシアニングリーン(着色顔料) 1.8部 ジシアンジアミド(エポキシ硬化剤) 1.0部 合 計 250部 (ロ) 希釈剤 :KAYARAD DPHA 10部 カルビトールアセテート 10部 ソルベッソ150 5部 硬化成分 :EOCN−104S 5部 TEPIC 20部 その他 :硫酸バリウム 20部 合 計 70部
【0054】上記基準組成に基づいて、各合成例1〜4
で得られた樹脂を配合し、(イ)、(ロ)を、それぞれ
別々に3本ロールミルを用いて混練して、(イ)250
gと(ロ)70gを混合し、レジストインキ組成物を調
製した。各合成例1〜4で得られた樹脂の配合に対応し
て、合成例1〜3で得られた樹脂を配合したものは、実
施例1〜3、合成例4で得られた樹脂を配合したものは
比較例1とした。
【0055】注)イルガキュアー907:チバ・ガイギ
ー社製、光重合開始剤、2−メチル−1−〔4−(メチ
ルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−
オン カヤキュアーDETX−S:日本化薬(株)製、光重合
開始剤、2,4−ジエチルチオキサントン ソルベッソ150:エクソン化学(株)製、ソルベント
ナフサ KAYARAD DPHA:日本化薬(株)製、ジペン
タエリスリトールヘキサ及びペンタアクリレート混合物 フューズレックス:龍森(株)製、溶融シリカ アエロジル380:日本アエロジル(株)製、無水シリ
カ EOCN−104S:日本化薬(株)製、o−クレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂 TEPIC:日産化学(株)製、トリグリシジルエーテ
ルイソシアヌレート
【0056】
【表2】 表 2 実施例 比較例 1 2 3 1 合成例1で得た不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A−1) ○ 合成例2で得た不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A−2) ○ 合成例3で得た不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A−3) ○ 合成例4で得た不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A−4) ○ 感 光 性 9 10 10 6 密 着 性 ◎ ◎ ◎ ◎ 半田耐熱性 ポストフラックス耐性 ○ ○ ○ ○ レベラー用フラックス耐性 ○ ○ ○ ○ 無電解金メッキ耐性 X ○ ○ ○ ○ Y ○ ○ ○ ○ 注 X:銅面の表面研摩を砥粒No.270の研摩剤
で、ジェットスクラブ研摩を行った試験片の評価結果 Y:銅面の表面研摩をNo.1200のロール状バフ研
摩を行った試験片の評価結果
【0057】表2から、明らかなように本発明のレジス
トインキ組成物は、感光性に優れ、その硬化物の無電解
金メッキ耐性、密着性、半田耐熱性は十分に満足する特
性を有している。
【0057】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、感光性に優れ、
得られた硬化物の無電解金メッキ耐性、密着性、半田耐
熱性等は、十分に満足するものであり、特に液状フォト
ソルダーレジストインキ組成物に適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03F 7/038 501 G03F 7/038 501 H05K 3/28 H05K 3/28 D (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 290/00 - 290/14 C08F 299/00 - 299/08 C08G 18/67 C08G 59/17 C09D 11/10 G03F 7/027 515 G03F 7/038 501 H05K 3/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1分子中に少くとも2個以上のエポキシ基
    を有するエポキシ化合物(a)と1分子中に少くとも2
    個以上の水酸基とエポキシ基と反応する水酸基以外の1
    個の反応基を有する化合物(b)と不飽和基含有モノカ
    ルボン酸化合物(c)の反応物(I)と有機ポリイソシ
    アネート(d)と多塩基酸無水物(e)との反応物であ
    る不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)及び光重合開
    始剤を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の不飽和基含有ポリカルボン
    酸樹脂(A)を含有することを特徴とするレジストイン
    キ組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の組成物を紫外線照
    射及び/又は加熱することを特徴とする硬化物の製造方
    法。
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