JPH07128860A - 平版印刷版用現像液 - Google Patents

平版印刷版用現像液

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JPH07128860A
JPH07128860A JP5276291A JP27629193A JPH07128860A JP H07128860 A JPH07128860 A JP H07128860A JP 5276291 A JP5276291 A JP 5276291A JP 27629193 A JP27629193 A JP 27629193A JP H07128860 A JPH07128860 A JP H07128860A
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JP
Japan
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developer
printing plate
developing
silver halide
coating method
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Application number
JP5276291A
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English (en)
Inventor
Atsushi Urasaki
淳 浦崎
Masahiko Saikawa
正彦 斉川
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 銀錯塩拡散転写法を利用する平版印刷版の製
版方法に於て、迅速処理現像法に極めて有効であり、従
来システムの現像液を適用した場合にみられる様な耐刷
力低下、インキ汚れの発生等欠点もなく、迅速に且つ少
液量現像液で平版印刷版を多数製版することができる迅
速処理方法対応現像液を提供する。 【構成】少なくとも一種類の第1級のアミノ基を1つま
たは複数有するアルカノールアミンと及び側鎖にピリジ
ン環ないしイミダゾール環を有する構造を持つ高分子を
含有することを特徴とする現像液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀錯塩拡散転写法を利
用する平版印刷版用現像液に関するものであり、特に平
版印刷版に現像に必要な量の現像液を版面に塗布供給す
る現像方式(以下、迅速処理と呼ぶ)に適するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版は、水とインキの両方を版面
に供給して、画像部は着色性のインキを、非画像部には
水を選択的に受け入れ、該画像上のインキを例えば紙な
どの被印刷体に転写させることによって印刷がなされて
いる。従って、良い印刷物を得るためには、画像部と背
景非画像部との表面の親油および親水性の差が十分に大
きくて、水およびインキを適用したときに画像部は十分
量のインキを受け付け、非画像部はインキを全く受け付
けないことが必要である。
【0003】銀錯塩拡散転写法(DTR法)を用いた平
版印刷版、特にハロゲン化銀乳剤層上に物理現像核層を
有する平版印刷版は、例えば、米国特許第3,728,
114号、同第4,134,769号、同第4,16
0,670号、同第4,336,321号、同第4,5
01,811号、同第4,510,228号、同第4,
621,041号の明細書等に記載されておる。
【0004】露光されたハロゲン化銀結晶は現像処理に
より乳剤層中で化学現像を生起し黒化銀となり、親水性
の非画像部を形成する。一方、未露光のハロゲン化銀結
晶は、現像液中の銀錯塩形成剤により可溶化し表面の物
理現像核層まで拡散し、物理現像核上に現像主薬の還元
作用によってインキ受容性の画像銀として析出する。
【0005】かかる平版印刷版の現実化されている製版
処理方法では、現像槽を内蔵した自動製版カメラが用い
られている。すなわち製版カメラ露光後、印刷版は現像
液槽中を通過し、通過後版面上残る現像液を機械的方
法、例えば接触圧を持った絞りローラ間を通過させる等
の方法で取り除く。次に必要に応じて、版面のpHを整
えるために中和液槽中を通過させ、現像液同様版面上残
る中和液を機械的方法で取り除く。
【0006】上記の様な製版処理方法において、製版処
理量の多い使用業者では廃液となった現像液の排出量が
非常に多くなり、これら廃液の保管、処理等のために環
境的にも、経済的もに使用業者にとって大きな負担であ
った。
【0007】また、現像液槽中および必要に応じて中和
液槽中を通過するため時間を要する事は言うまでもな
く、多数枚処理による現像液の疲労、例えばpHの低
下、スラッジの発生等欠点を有していた。
【0008】特開昭48−76603号、同57−11
5549号には、平版印刷版の現像に必要な量の現像液
を版面に塗布供給して製版処理する迅速処理方法が記載
されている。迅速処理では、常に新鮮な現像液を、必要
最少量供給し平版印刷版を現像することが可能であり、
現像時間短縮ができ、現像液の疲労も無関係となる。
【0009】しかしながら、迅速処理方式に従来の現像
槽方式の現像液を適用すると、種々の問題が発生した。
第一に、現像温度適性である。従来は現像槽を調温する
ことで現像温度を維持してきたが、迅速処理方式では平
版印刷版温度に現像温度が依存することが分かった。し
かしながら、平版印刷版を精度よく調温することは装置
的に困難であり、現像液の適性温度範囲に幅を持たせる
必要が生じた。第二に、耐刷力の低下である。迅速処理
方式では少液かつ数秒で現像終了するため、現像効率を
高めなければ印刷に耐えうるだけの画像部の強度が得ら
れないことが分かった。第三に、インキ汚れである。迅
速処理方式に従来の現像槽方式の現像液を適用すると印
刷版画像が軟調化し、非画像部が汚れ易いことが分かっ
た。
【0010】特公昭56−42862号、特開平3−2
96761号には、銀塩拡散転写法を利用した平版印刷
版の製版方法に於て、水溶性高分子の存在下に製版処理
する方法が開示されている。しかしながら、これらの方
法では、特に迅速処理方式では、充分な耐刷力が得られ
るものではなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、DT
R法を利用した平版印刷版用現像液において、迅速処理
方式に適し、現像温度適性範囲が広く、耐刷力の低下も
なく、耐インキ汚れの発生しない現像液を提供すること
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
ハロゲン化銀乳剤層が塗布されている面にのみ現像液を
供給し現像する方法に使用される現像液であって、少な
くとも一種類の第1級のアミノ基を1つまたは複数有す
るアルカノールアミンと及び側鎖にピリジン環ないしイ
ミダゾール環を有する構造を持つ高分子を含有すること
を特徴とする現像液を用いることで達成された。
【0013】以下更に詳しく説明する。本発明の述べる
迅速処理方法とは、ハロゲン化銀乳剤層が塗布されてい
る面のみに現像液を塗布供給する方法であり、特開昭4
8−76603号に記載されている。例えば液上げ塗布
方式、滴下法ローラ塗布方式、滴下法ナイフ塗布方式、
スプレー塗布方式及びブラシ塗布方式等あるが、これら
に限定されない。簡単には、適当な材質の棒に条線を巻
き付けた、いわゆるドクトル・バーを用いることもで
き、具体的には水平を保った印刷版のハロゲン化銀乳剤
層が塗布されている面に現像液を滴下し、ドクトル・バ
ーにより現像液を塗り延ばす方法も採用できる。
【0014】迅速処理と言う意味において、平版印刷版
への現像液塗布量は印刷版一平方メートル当り10−1
50ml、好ましくは20−80mlの範囲であり、現
像時間(現像液の塗布から、現像液が現像効果を停止す
るまでの時間)を15秒以下、好ましくは2−10秒の
範囲である。現像温度は調温精度にもよるが、20−4
5℃の幅をもつ。
【0015】本発明の現像液を用いた製版方法は、例え
ば平版印刷版に先ず現像液を塗布した後、版面の現像液
を絞りローラ等で除去する。次に必要に応じて版面のp
Hを低下させるため中和液あるいは水洗いが施され、更
に自動製版機等においては乾燥工程を経て製版が完了す
る。もちろん、製版工程中必要であれば平版印刷版ある
いは現像液を加熱する工程を含めることができる。
【0016】本発明に用いられる第1級アミノ基を有す
るアルカノールアミンは、例えば2−アミノエタノー
ル、2−アミノプロパノール、3−アミノプロパノー
ル、2−アミノ−2−ヒドロキシメチルプロパン−1,
3−ジオール、2−アミノ−2−メチルプロパン−1,
3−ジオール、1−アミノプロパン−2−オール、4−
アミノブタノール、5−アミノペンタン−1−オール、
N−(β−アミノエチル)エタノールアミン等が挙げら
れる。
【0017】次に本発明に用いられる側鎖にピリジン環
ないしイミダゾール環を有する高分子は、各々ビニルピ
リジンないしビニルイミダゾールの単独共重合体、ある
いはビニルピリジンモノマーとビニルイミダゾールモノ
マーとの共重合体、又ビニルピリジンモノマーやビニル
イミダゾールモノマーと共重合可能なビニル系モノマー
との共重合体であることが出来る。
【0018】本発明に用いられる共重合体を得るための
ビニル系モノマーとしては、スチレンあるいはメチル、
エチル等のアルキル置換、メトキシ、エトキシ等のアル
コキシ置換のスチレン誘導体、エチレン、プロピレン、
ブチレン等のエチレン不飽和モノオレフィン類、塩化ビ
ニル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル
類、メチル、エチル、プロピル、イソブチル、n−ブチ
ル等のアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステ
ル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、
ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類等を挙
げることがでる。
【0019】共重合体に占めるビニルピリジンモノマー
とビニルイミダゾールモノマーの比率は、約50%以
上、好ましくは60%以上である。本発明に用いられる
のは、数平均分子量が1万〜10万であり、好ましくは
2万〜5万である。
【0020】本発明に用いられる水溶性ポリマーは、溶
液重合等の公知の方法で容易に合成することができ、又
化学薬品、化成品等市販品として容易に入手することも
できる。以下に具体例を示すが、これに限定されるもの
ではない。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】
【化3】
【0024】
【化4】
【0025】
【化5】
【0026】
【化6】
【0027】
【化7】
【0028】
【化8】
【0029】本発明に用いられるアルカノールアミンの
現像液中への添加量は、アルカノールアミンが1l当り
0.05〜0.25モル、好ましくは0.1〜0.15
モルである。又ポリビニルピリジンないしポリビニルイ
ミダゾールは、アルカノールアミン単位重量に対し1/
20〜1/2重量、好ましくは1/12〜1/5重量で
ある。
【0030】又本発明に用いられる現像液には、アルカ
リ性物質として、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化リチウム、第三燐酸ナトリウム等、保恒剤
として亜硫酸塩、銀錯形成剤、例えばチオ硫酸塩、チオ
シアン酸塩、環状イミド、チオサリチル酸等、粘調剤、
例えばヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース等、かぶり防止剤、例えば臭化カリウム、1-
フェニル-5- メルカプトテトラゾール、特開昭47−2
6201号記載の化合物等、現像剤、例えばハイドロキ
ノン、1-フェニル-3- ピラゾリドン等、現像変性剤、例
えばポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンやオニ
ウム化合物等を含有することができる。
【0031】DTR法を実施するに当たっては、例えば
英国特許第1,000,115号、同第1,012,476号、同第1,017,
273号、同第1,042,477号等の明細書に記載されている如
く、ハロゲン化銀乳剤層および/または受像層ないしは
それに隣接する他の水透過性層中に現像剤を混入するこ
とが行われている。従って、この様な材料においては、
現像段階で使用する処理液は、現像剤を含まないいわゆ
る「アルカリ性活性化液」を使用しうる。
【0032】本発明の実施に用いられる平版印刷版のハ
ロゲン化銀乳剤は、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、塩ヨウ
化銀、塩臭ヨウ化銀等使用でき、好ましくは塩化銀が5
0モル%以上のハロゲン化銀である。これらのハロゲン
化銀は分光増感剤(光源、用途に応じた分光増感色素、
例えばカメラタイプ、レーザー光タイプ、色分解用パン
クロタイプ等。)、ゼラチン硬化剤、塗布助剤、かぶり
防止剤、可塑剤、現像剤、マット剤等を含むことができ
る。
【0033】ハロゲン化銀乳剤の結合剤は、一般にこの
目的に使用されている天然および/または合成結合剤、
例えばゼラチン、コロイド状アルブミン、セルロース誘
導体等が使用できる。
【0034】ハロゲン化銀乳剤層の下側(支持体面)に
は接着改良用下引層および/またはハレーション防止等
の目的で下塗層を含むこともでき、この層には現像剤、
マット剤を含むこともできる。
【0035】ハロゲン化銀乳剤を塗布する支持体は、
紙、各種フィルム、プラスチック、樹脂様物質を塗布し
た紙、金属等が使用できる。
【0036】物理現像核層に使用される物理現像核は、
この種の薬品の例は周知であって、アンチモン、ビスマ
ス、カドミウム、コバルト、パラジウム、ニッケル、
銀、鉛、亜鉛等の金属およびこれらの硫化物が使用でき
る。物理現像核層にも現像剤を含んでもよく、水溶性バ
インダーを含んでもよい。
【0037】本発明により製造された平版印刷版は、例
えば特公昭48−29723号、米国特許第3,721,539
号等明細書に記載されている如き化合物でインキ受容性
に変換ないし増強しうる。
【0038】印刷方法あるいは使用する不感脂化液、給
湿液等は、普通によく知られている方法によることがで
きる。
【0039】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、勿
論これに限定されるものではない。 実施例1 DTR法を利用する平版印刷版は、三菱製紙株式会社製
シルバーマスター(商品名)を用いた。この平版印刷版
の原版に像反転機構を有する製版カメラで像露光した。
【0040】ついで約25℃に保たれた室内で、所定の
温度(20℃、30℃、40℃)に恒温された水平なガ
ラス板上に上記の像露光された平版印刷版を置き、赤外
線表面温度計(堀場制作所(株)IT−330)で平版
印刷版の表面温度が所定の温度になったことを確認し、
下記に示す現像液を各々滴下し、ドクトル・バーで塗り
広げた。ドクトル・バーは直径5mmのステンレス棒に
直径0.4mmの条線を巻き付けたものである。
【0041】塗り広げられてから、約5秒間放置し、直
ちに充分水洗し乾燥した。
【0042】
【表1】
【0043】表中のアルカノールアミンとしては、N−
(βーアミノエチル)エタノールアミン(分子量10
4)を使用した。高分子としては、化1を使用した。界
面活性剤はアセチレノールEH(川研ファインケミカル
(株)社製)を使用した。
【0044】次にこれらの平版印刷版を乾燥し、ハイデ
ンベルグTOKオフセット印刷機にセットし、下記の不
感脂化液を版面にくまなく与え、下記の組成の給湿液を
用いて印刷を行った。印刷インキは、耐汚れ性評価には
特にインキ汚れの現れ易いFグロス紺藍(第日本インキ
社製)を使用した。
【0045】
【表2】
【0046】得られた印刷物に関して、以下の評価基準
により判定した。 耐刷性:○;20000枚以上 △;10000枚以上 ×; 5000枚以上 耐インキ汚れ性:○;全く汚れなし △;全面もしくは部分的に薄い汚れ ×;全面に濃い汚れ
【0047】評価結果を表3に示した。
【表3】
【0048】実施例2 実施例1の表1に於て、アルカノールアミンに2ーアミ
ノエタノール(分子量61)を、高分子に化2、化4及
び化7をそれぞれ使用し、下記の表に示すような組成で
添加する以外は、実施例1と同様におこなったところ、
表3同様の結果を得た。
【0049】
【表4】
【0050】結果から、明らかに本発明の示すところの
現像液を使って迅速処理された平版印刷版は、耐刷力、
耐インキ汚れ性が飛躍的に向上した。また現像液の現像
適性温度範囲が、低温側に広がり、現像温度が印刷版の
温度に依存する迅速処理には、極めて有効である。
【0051】
【発明の効果】本発明の現像液によれば、迅速処理現像
法に極めて有効であり、従来システムの現像液を適用し
た場合にみられる様な耐刷力低下、インキ汚れの発生等
欠点もなく、迅速に且つ少液量現像液で平版印刷版を多
数製版することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銀錯塩拡散転写を利用する平版印刷版の
    現像液に於て、ハロゲン化銀乳剤層が塗布されている面
    にのみ現像液を供給し現像する方法に使用される現像液
    であって、少なくとも一種類の第1級のアミノ基を1つ
    または複数有するアルカノールアミンと及び側鎖にピリ
    ジン環ないしイミダゾール環を有する構造を持つ高分子
    を含有することを特徴とする現像液。
JP5276291A 1993-11-05 1993-11-05 平版印刷版用現像液 Pending JPH07128860A (ja)

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