JPH07214934A - 平版印刷版用処理液 - Google Patents

平版印刷版用処理液

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JPH07214934A
JPH07214934A JP1507794A JP1507794A JPH07214934A JP H07214934 A JPH07214934 A JP H07214934A JP 1507794 A JP1507794 A JP 1507794A JP 1507794 A JP1507794 A JP 1507794A JP H07214934 A JPH07214934 A JP H07214934A
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JP
Japan
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group
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chemical formula
liquid
chemical
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JP1507794A
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English (en)
Inventor
Hideo Seiyama
日出男 清山
Susumu Baba
進 馬場
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】印刷版用処理液に於て、長期保存を行ってもカ
ビ、腐敗を起こすことの無い事を目的とする。 【構成】化1で表される化合物を少なくとも1種類含む
ことを特徴とする平版印刷版用処理液。 【化1】 式中R1 はアリール基、水酸基、カルボン酸基、または
スルホン酸基を表す。R2、R3はそれぞれ水素原子、ハ
ロゲン原子、アミノ基、ニトロ基、水酸基、アルコキシ
カルボニル基、カルボン酸基またはスルホン基を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷版の処理方法
に関するものである。さらに好ましくは、写真的方法に
より形成された銀画像もしくはハロゲン化銀画像をイン
キ受理性として利用する平版印刷版に適した処理方法並
びに処理液組成物、例えば、中和液、不感脂化液および
給湿液に関する。更に詳しくは、印刷版用処理液のカビ
の発生を防止する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常の印刷版では、水とインキの両方を
版面に供給して、画像部は着色性のインキを、非画像部
は水を選択的に受け入れ、該画像上のインキを、例えば
紙などの基質に転写させることによってなされている。
従って、良い印刷物を得るためには、画像部と背景非画
像部との表面の親油性および親水性の差が十分に大きく
て、水及びインキを適用したときに、画像部は十分量の
インキを受付け、非画像部はインキを全く受け付けない
事が必要である。
【0003】その為に種々の不感脂化の方法が各々の版
材及び印刷方法に応じて検討されている。すなわち、従
来平版印刷版として使用されているものには、アルミニ
ウム等の金属を支持体としたPS版をはじめ、電子写真
法(例えばエレクトリファックス)で得られる版材、紙
を支持体としその表面に顔料を結合剤と共に塗布した所
謂、マスターペーパーや特公昭48-30562号の如き銀塩を
用いた写真製版材などがあり、各々の非画像部を不感脂
化するために専用処理液として種々のものが市販されて
いるが、これらは多くの場合、各々特定の版材にのみ使
用され、各種版材に共用できる不感脂化処理液および給
湿液として満足すべき物は見あたらないのが実情であ
る。
【0004】また、この種の処理液に関しては、いくつ
かの提案がなされているが、平版印刷における総合適性
を十分に満足するものは見あたらない。一般に、オフセ
ット印刷において用いられる処理液には次のような特性
が要求される。
【0005】(1)画像部のインキ付着性を妨げないこ
と。 (2)インキの乳化を促進しないこと。 (3)非画像部にインキが付着しないように非画像部を
十分に不感脂化できること。 (4)印刷機や版材の金属部に対して腐食作用のないこ
と (5)長期間にわたって熱や光に対して安定なこと。 (6)腐敗またはカビを発生させないこと。 (7)印刷版としての耐刷力を劣化させないこと (8)印刷機の機種、インキ野種類、印刷基質(例えば
紙など)の種類に関係なく有効に利用できること。
【0006】これまで提案されてきた多くの不感脂化液
ないし給湿液は、前述した如き特定の版材にのみ有効で
あるだけでなく、上述の(1)〜(8)の要件のなかで
も(1)、(2)、(3)、(5)および(7)の印刷
特性に及ぼす影響という観点からの改良がほとんどであ
り、(4)の腐食作用すなわち防錆性や(6)の処理液
に発生するカビ等について検討されているものはきわめ
て希である。そして今日提案されている、あるいは実用
に供されている不感脂化液や給湿液、中和液は大なり小
なりこの種の欠点を有している。
【0007】特公昭47−5123号には、アルミニウ
ム、亜鉛またはステンレス鋼の支持体からなる版材の防
錆を目的として(a)アルカリ金属ポリホスフェート
(b)燐酸またはクエン酸、(c)硝酸、過素酸、過マ
ンガン酸または過硫酸のナトリウムまたはカリウム塩か
らなる処理液が開示されているが、この処理液は特定の
金属に対してのみ防錆効果があるだけであり、さらにカ
ビの発生に対しては十分な防止効果が無い。
【0008】特開昭54−70103号には、燐酸塩、
硝酸塩および亜硝酸塩さらにはそれらにアミノポリカル
ボン酸塩を加えた版面処理液組成物が提案されており、
このものは既述の(1)〜(8)の諸特性を有効に満た
すがカビ防止あるいは防錆効果が処理液組成の違いによ
って変動したり、きわめて長期間の貯蔵においては未だ
不十分である。
【0009】処理液のカビの発生は、もともと水中に存
在する各種の菌類が増殖することに起因しており、それ
は印刷版、とくにゼラチン・ハロゲン化銀乳剤を感光成
分として利用する印刷版を処理するに従い助長される。
【0010】カビの種類にも多種の物があり、印刷環境
下の処理液に発生するカビの防止が望まれている。
【0011】カビの発生を防ぐためには、殺菌剤あるい
は防菌剤の使用が一般的である。前者は菌そのものを殺
してしまうものであり、後者は菌の増殖を抑制する働き
をするものとして一般的に区別される。いずれを使用し
ても印刷版用処理液のカビ防止には多かれ少なかれ有用
と考えられるが、ある環境下のカビに対して優れた防止
効果のものが必ずしも別の環境下に於ても優れていると
は限らない困難性があると共に多くのカビの防止剤には
印刷版用処理液として望ましくない欠点をも与える。カ
ビの発生の有無は、処理液の成分にも依存する。またカ
ビの発生は、処理液のpHが6〜7の範囲で最も顕著であ
り、一般的にはpH4〜8の範囲で問題となる。印刷版の
高アルカリ性処理液による処理に続く中和液あるいは不
感脂化処理液は周知のように、通常pH4〜8の範囲に設
定される。カビの発生は、印刷版面にカビが付着して印
刷上のトラブルを引き起こし、給湿液でのカビの発生は
例えばモルトン方式の印刷機に於て液上げを不均一に
し、従って不均一な品質を持つ印刷物を生じることにな
る。既述したようなカビの発生を防ぐための殺菌剤ある
いは防菌剤として種々の化合物が知られている。
【0012】例えばジクロロイソシアヌレートの如き塩
素系化合物、メチレンビスチオシアヌレート、2−メル
カプトベンゾチアゾール、3,5−ジメチルテトラヒド
ロ−1,3,5−2H−チアジアジン−2−チオンの如
き有機窒素系硫黄系化合物、2(2−フリル)−3(5
−ニトロ−2−フリル)アクリルミド、N−ブロモアセ
タミドの如き有機窒素系化合物、1,4,−ビスブロモ
アセトキシ−2−ブテンの如き有機ブロム系化合物、そ
の他の例としてN(α−(1−ニトロエチル)ベンジ
ル)エチレンジアミン等が知られている。
【0013】しかしながら、これら多くのカビ防止剤
は、印刷版用処理液として必ずしも十分に使用しうるも
のでない。あるものは、カビの発生を防止する能力が弱
いとか、その防止能力が持続しないという欠点を有して
いるだけでなく、多くの物は防錆効果が全く無いあるい
は阻害するとか、インキ付着性を阻害するとか、水に難
溶性であるとか、人体に対して有害であるとか処理液組
成およびpH範囲等に制約があるとかの欠点を少なくとも
1つは有しており、たとえば医療、食品、建材、農薬、
写真処理液等に用いられる防腐剤の全てが印刷版用処理
液に要求される諸特性をすべて満たすものではなく、む
しろ殆ど使用できない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、カビ
の発生を防止する能力が弱いとか、その防止能力が持続
しない、あるいは印刷処理性に対して悪影響を与えると
いった上記欠点を解決した印刷版用処理液を提供するこ
とである。本発明の別の目的は、銀もしくはハロゲン化
銀画像部をインキ受理性として利用する平版印刷版の上
記諸欠点が無い処理方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下
の手段によって達成されることが見いだされた。平版印
刷版の処理液に於て、下記化3で表わされる化合物の少
なくとも一種類を含むことを特徴とする平版印刷版用処
理液。
【0016】
【化3】
【0017】式中R1 はアリール基、水酸基、カルボン
酸基、またはスルホン酸基を表す。R2、R3はそれぞれ
水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基、水酸
基、アルコキシカルボニル基、カルボン酸基またはスル
ホン基を表す。平版印刷版の処理液に於て、請求項1で
表わされる条件下で処理液に更に化4で表される化合物
の少なくとも一種類を含むことを特徴とする。
【0018】
【化4】
【0019】式中R4は、C8〜C18のアルキル基を表
し、R5はC1〜C18のアルキル基を表し、R6はC1
18のアルキル基またはベンジル基を表し、X-は塩
素、臭素等ハロゲンイオンを表す。
【0020】すなわち、本発明は、上記化3または、化
3と化4で示される化合物を含む平版印刷版用処理液で
ある。
【0021】本発明に用いられる化3の化合物の具体的
な例を以下に示す。
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】
【0027】
【化10】
【0028】
【化11】
【0029】
【化12】
【0030】
【化13】
【0031】
【化14】
【0032】本発明に用いられる化4の化合物の具体的
な例を以下に示す。
【0033】
【化15】
【0034】
【化16】
【0035】
【化17】
【0036】
【化18】
【0037】
【化19】
【0038】
【化20】
【0039】
【化21】
【0040】
【化22】
【0041】
【化23】
【0042】
【化24】
【0043】本発明の化3の化合物の使用量は、処理液
の使用液1リットル当り0.01〜50グラム、好まし
くは0.03〜30グラムの範囲であるが、この範囲外
でも使用することが出来る。特に化3の化合物の使用量
が少ない場合は化4の化合物を併用することが好まし
く、その場合は、化3の化合物を処理液の使用液1リッ
トル当り0.005グラム〜10グラム添加された溶液
に更に化4で示される化合物の内の1種類以上を1リッ
トル当り0.01〜50グラム、好ましくは0.01〜
30グラムの範囲で添加すればよい。
【0044】通常化3で表される化合物を単独で用いる
だけで十分であるが、例えば化3で表される化合物を効
果のあるだけ用いた場合、作られた処理液が経時と共に
変色したり、沈澱を起こす場合がある。それによって印
刷汚れが発生するなど弊害を引き起こすことがある。こ
の時、化4で示される化合物を併用して防腐剤としての
添加量を減らすことが出来る。但し、化4で示される化
合物単独で用いると、多量に用いてもかびの発生を抑え
ることができないし、印刷性に問題を起こすことがあ
る。
【0045】本発明で用いられる処理液のpHは通常4〜
8の範囲である。本発明で好ましく使用される処理液は
中和液、不感脂化処理液および給湿液である。不感脂化
処理液および給湿液は既述の特開昭54−70103号
に記載の燐酸塩、硝酸塩および亜硝酸塩さらにはそれに
アミノポリカルボン酸塩を含んだものを好ましく使用す
ることが出来る。
【0046】本発明の処理液組成物は、その他に不感脂
化促進剤、緩衝剤、保存剤、湿潤剤のような従来から知
られている物質を混和して処理活性を改変することが好
ましい。例えばアラビアゴム、カルボキシメチルセルロ
ース、アルギン酸ナトリウム、ビニルピロリドン、ビニ
ルイミダゾール、メチルビニルエーテルと無水マレイン
酸の共重合物、カルボキシメチルスターチ、アルギン酸
アンモニウム、アルギン酸オキシダイドセルロース、メ
チルセルロース、硫酸塩(硫酸ナトリウム、硫酸アンモ
ニウムなど)、タンニン酸、ヒドロキシル基を2個以上
有するポリオール化合物(ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ペンタエリトリオール、グリセロ
ール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコールな
ど)有機の弱酸(クエン酸、コハク酸、酒石酸、アジピ
ン酸、アスコルビン酸、プロピオン酸など)、無機の微
粒子(コロイダルシリカ、アルミナなど)、ポリアクリ
ル酸、重クロム酸アンモニウム、クロムミョウバン、ア
ルギン酸プロピレングリコールエステル、アミノポリカ
ルボン酸(エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩な
ど)、界面活性剤などの1種または2種以上加えること
により本発明をより完全に満たした印刷版用処理液組成
物とすることができる。
【0047】この他にもメタノール、ジメチルホルムア
ミド、ジオキサンなどの水混和性有機溶剤や液の識別
性、外観を特に考慮してフタロシアニン系染料、マラカ
イトグリーン、ウルトラマリンなどの着色剤を微量加え
ることもできる。
【0048】銀錯塩拡散転写法の実施に当たっては、例
えば英国特許第1000115号、第1012476
号、第1017273号、第1042477号の明細書
に記載されているごとく、ハロゲン化銀乳剤および/ま
たは受像層かそれに隣接する他の水透過性層中に現像主
薬を混入することが行なわれている。したがって、この
ような感光材料では、現像に使われる処理液は、現像主
薬を含まぬ所謂「アルカリ性活性化液」を使用しうる。
本発明の処理液は、このようなタイプの感材でも効果が
ある。
【0049】また本発明の実施に用いられる平版印刷版
のハロゲン化銀乳剤は塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、塩沃
化銀、塩臭沃化銀が使用でき、好ましくは塩化銀が50
モル%以上のハロゲン化銀である。これらのハロゲン化
銀乳剤は分光増感剤(光源・用途に応じた分光増感色
素、例えばカメラタイプ、レーザー光タイプ、色分解用
パンクロタイプ等)、ゼラチン硬化剤、塗布助剤、カブ
リ防止剤、化塑剤、現像主薬、マット剤などを含むこと
が出来る。
【0050】本発明の平版印刷版のハロゲン化銀乳剤に
用いられるバインダーは、通常ゼラチンであるが、ゼラ
チンはその一部をデンプン、アルブミン、アルギン酸ナ
トリウム、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ア
ラビアゴム、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビ
ニルピロリドン(PVP)、カルボキシメチルセルロー
ス(CMC)、ポリアクリルアミド、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体などの親水性高分子結合剤の一種また
は二種以上で置換することも出来る。さらにビニル共重
合体水分散物(ラテックス)を用いることも出来る。
【0051】ハロゲン化銀乳剤層の下側(支持体面)に
は接着改良および/またはハレーション防止等の目的で
下引層を含むこともでき、この層には現像主薬、マット
剤を含むことが出来る。
【0052】ハロゲン化銀乳剤を塗布する支持体は、
紙、各種のフィルム、プラスチックス、樹脂様物質を塗
布した紙、金属板等が利用できる。
【0053】物理現像核層に使用される物理現像核は、
周知の薬品であるアンチモン、カドミウム、コバルト、
パラジウム、ニッケル、銀、鉛、亜鉛等の金属およびそ
の硫化物が使用できる。またこの物理現像核層にも現像
主薬を含むことができるし、親水性バインダーを含んで
もよい。
【0054】
【実施例】以下に実施例を掲げ本発明を更に詳細に説明
するが、無論、これだけに限定されるわけではない。
【0055】実施例1 銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版用処理液に対す
る安定性試験 中和液 水 600ml 第一燐酸ナトリウム 10g エチレングリコール 5g コロイダルシリカ(20%水溶液) 5g 水を加えて1lとする。
【0056】銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版用
中和液に対する防腐剤の効果を確認するために以下のよ
うな強制試験を行った。上記中和液を水で10倍に希釈
し水溶性ゼラチンを1%加えて比較例1とした。また上
記中和液に化6、化8、化10、化13で表される化合
物を0.5%加え、水で10倍に希釈し水溶性ゼラチン
を1%加えて実施例A〜Dとした。比較化合物として上
記中和液に下記に表される化25、化26、化27、化
28、化29を0.5%加え水で10倍希釈し水溶性ゼ
ラチンを1%加えて比較例E〜Iとした。
【0057】
【化25】
【0058】
【化26】
【0059】
【化27】
【0060】
【化28】
【0061】
【化29】
【0062】上記の比較例1、実施例A〜Dおよび比較
例E〜Iを、8週間放置し液状(カビ、変色等)を調べ
た。その結果は表1のようになった。
【0063】
【表1】
【0064】表1からわかるように、比較例は、カビが
発生したり液が変色するのに対して、本発明の化合物の
入った物は、全く変化がなかった。
【0065】実施例2 銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版用処理液に対す
る安定性試験 中和液 水 600ml 第一燐酸ナトリウム 15g トリエチレンテトラミン6酢酸6ナトリウム塩 5g 水を加えて1lとする。上記中和液に化6で表される化
合物を0.5%および0.005%くわえて水で10倍
希釈し水溶性ゼラチンを1%加えて中和液J、Kとし
た。また上記中和液に化6で表される化合物を0.00
5%加え、更に化15、化17、化21、化22を0.
1%加えて水で10倍に希釈し水溶性ゼラチンを1%加
えて中和液L〜Oとした。また、上記中和液に化6で表
される化合物を加えずに化15を0.1%加えて水で1
0倍に希釈し水溶性ゼラチンを1%加えたものを中和液
Pとした。
【0066】上記の中和液J〜Pを、8週間放置し液状
(カビ、変色等)を調べた。その結果は表2のようにな
った。
【0067】
【表2】
【0068】表2からわかるように、中和液Jでは経時
により中和液の変色や沈澱を生じるために化6で表され
る化合物を有効量添加できず、中和液Kで表される量ま
で減らすと液経時は安定であるが防腐剤の効果としては
不十分である。化4の化合物を中和液Kに更に入れた中
和液L〜Oでは、全く変化がなかった。更に化6で表さ
れる化合物を加えずに、化15で示される化合物のみを
添加した中和液Pではカビが発生し、十分な防腐効果が
得られなかった。このように、化6で表される化合物の
みでは液安定性に問題がある場合に、化4で表される化
合物を併用することにより液安定性に悪影響を与える事
なく十分な防腐効果を得ることが出来た。
【0069】実施例3 銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版用処理液に対す
る安定性試験 給湿液 第一燐酸ナトリウム 10g 硝酸ニッケル 5g 亜硝酸ナトリウム 5g カルボキシメチルセルロース 4g グリセリン 100g コロイダルシリカ(20%水溶液)) 2g 水で1リットルとする。
【0070】銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版用
給湿液に対する防腐剤の効果を確認するために以下のよ
うな強制試験を行った。上記給湿液を水で10倍に希釈
し水溶性ゼラチンを1%加えて比較例3とした。また上
記給湿液に化6、化8、化10、化13で表される化合
物を0.5%加え、水で10倍に希釈し水溶性ゼラチン
を1%加えて実施例a〜dとした。比較化合物として上
記給湿液に化25、化26、化27、化28、化29を
0.5%加え水で10倍希釈し水溶性ゼラチンを1%加
えて比較例e〜iとした。
【0071】上記の比較例3、実施例a〜dおよび比較
例e〜iを、8週間放置し液状(カビ、変色等)を調べ
た。その結果は表3のようになった。
【0072】
【表3】
【0073】表3からわかるように、比較例は、カビが
発生したり液が変色するのに対して、本発明の化合物の
入った給湿液は、全く変化がなかった。
【0074】実施例4 銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版用処理液に対す
る安定性試験 給湿液 第一燐酸ナトリウム 15g エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム塩 5g カルボキシメチルセルロース 4g グリセリン 100g コロイダルシリカ(20%水溶液)) 2g 水で1リットルとする。実施例3で用いた給湿液に化6
で表される化合物を0.5%及び0.005%くわえて
水で10倍希釈し水溶性ゼラチンを1%加えて給湿液
j、kとした。また上記給湿液に化6で表される化合物
を0.005%加え、更に化15、化17、化21、化
22を0.1%加えて水で10倍に希釈し水溶性ゼラチ
ンを1%加えて給湿液l〜oとした。また、上記給湿液
に化6で表される化合物を加えずに化15を0.1%加
えて水で10倍に希釈し水溶性ゼラチンを1%加えたも
のを給湿液pとした。
【0075】上記の給湿液j〜pを、8週間放置し液状
(カビ、変色等)を調べた。その結果は表4のようにな
った。
【0076】
【表4】
【0077】表4からわかるように、給湿液jでは経時
により給湿液の変色や沈澱を生じるために化6で表され
る化合物を有効量添加できず、給湿液kで表される量ま
で減らすと液経時は安定であるが防腐剤の効果としては
不十分である。化4の化合物を給湿液kに更に入れた給
湿液l〜oでは、全く変化がなかった。更に化6で表さ
れる化合物を加えずに、化15で示される化合物のみを
添加した給湿液pでは細菌による液の変色が起こり、十
分な防腐効果が得られなかった。このように、化6で表
される化合物のみでは液安定性に問題がある場合に、化
4で表される化合物を併用することにより液安定性に悪
影響を与える事なく十分な防腐効果を得ることが出来
た。
【0078】実施例5 下引処理したポリエステルフィルム支持体の片面に平均
粒径サイズ5μのシリカ粒子を含有するマット化層を設
け、反対側の面に波長633nmの光の反射率が3%にな
る量のカーボンブラックを含み、平均粒径7μのシリカ
粉末を写真用ゼラチンに対して20重量%の割合で含む
ハレーション防止用下塗層(pH4.0に調整)と、化
学増感した後に平均粒径7μのシリカ粉末を写真用ゼラ
チンに対して5重量%の割合で添加し、かつ分光増感し
た高感度塩化銀乳剤層(pH4.0に調整)とを設け
た。下塗層はゼラチンを3.5g/m2 乳剤層はゼラチ
ンを0.8g/m2ハロゲン化銀(硝酸銀に換算)1.
0g/m2の割合で塗布した。この下塗層と乳剤層は、
硬膜剤としてホルマリンをゼラチンに対して5.0mg/
gの割合で含んでいる。
【0079】乾燥後40℃で14日加温した後、この乳
剤層の上に、特開昭54−103104号公報の実施例
2で用いたプレートNo. 31記載の核液を塗布、乾燥
し、平版印刷版を製造する。ハロゲン化銀乳剤は、物理
熟成時にハロゲン化銀1モル当たり4×10ー6モル塩化
ロジウムを添加したものであり、平均粒径0.40μで
あった。このようにして得られた平版印刷版の原版に像
反転機構を有する製版カメラで像露光し、下記の現像液
(使用液)により30℃で30秒間現像処理し、続いて
実施例1の中和液で処理した。これを比較例5とする。
【0080】現像液 水酸化ナトリウム 24g 水酸化カリウム 8g 無水亜硫酸ナトリウム 50g 2−メチル−アミノ−1−プロパノール 30g ウラシル 0.2g 水を加えて1lとする。
【0081】一方、前記の中和液のほかに、本発明の例
示化合物化6、化8、化10、化13または比較化合物
化25〜29を中和液1lあたり0.5gの割合で添加
したもので処理を行った。これを実施例(A)〜(D)
及び比較例(E)〜(I)とする。
【0082】更に、上記中和液の各々を3カ月自然経時
し同様の処理を行なった。ついでこれらの印刷版をオフ
セット印刷機にセットし、下記組成のエッチ液で版面を
充分に湿し、実施例3の給湿液を用いて印刷を行なっ
た。
【0083】エッチ液 水
600ml イソプロパノール
400ml エチレングリコール
50g
【0084】上記印刷物についてのインキのりをインキ
が完全に乗るまでの枚数として、汚れ性を1,000枚
の印刷に於て次の3つの水準で評価した。 A 全く汚れない B 僅かに汚れる C 全体が汚れる
【0085】
【表5】
【0086】表5から明らかなように、比較例の中和液
や、比較例の自然経時した液で処理した印刷版は液中の
カビなどが印刷版に付着してインキのりが悪くなった
り、汚れ易かったりするのに対して、本発明の化合物を
用いたものは全く経時に対して変化を生じなかった。
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、印刷版用処理液に於
て、長期保存をおこなってもカビ等の発生を起こさず、
また、それによる印刷障害を引き起こすことが無い。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平版印刷版用処理液に於て、下記化1で
    表わされる化合物の少なくとも一種類を含むことを特徴
    とする平版印刷版用処理液。 【化1】 式中R1 はアリール基、水酸基、カルボン酸基、または
    スルホン酸基を表す。R2、R3はそれぞれ水素原子、ハ
    ロゲン原子、アミノ基、ニトロ基、水酸基、アルコキシ
    カルボニル基、カルボン酸基またはスルホン基を表す。
  2. 【請求項2】 平版印刷版の処理液に於て、請求項1で
    表わされる処理液に更に化2で表される化合物の少なく
    とも一種類を含むことを特徴とする平版印刷版用処理
    液。 【化2】 式中R4は、C8〜C18のアルキル基を表し、R5はC1
    18のアルキル基を表し、R6はC1 〜C18のアルキル
    基またはベンジル基を表し、X-は塩素、臭素等ハロゲ
    ンイオンを表す。
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