JP3308384B2 - 平版印刷版用現像液 - Google Patents
平版印刷版用現像液Info
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Description
用する平版印刷版用現像液に関するものであり、特に平
版印刷版に現像に必要な量の現像液を版面に塗布供給す
る現像方式(以下、迅速処理と呼ぶ)に適するものであ
る。
に供給して、画像部は着色性のインキを、非画像部には
水を選択的に受け入れ、該画像上のインキを例えば紙な
どの被印刷体に転写させることによって印刷がなされて
いる。従って、良い印刷物を得るためには、画像部と背
景非画像部との表面の親油および親水性の差が十分に大
きくて、水およびインキを適用したときに画像部は十分
量のインキを受け付け、非画像部はインキを全く受け付
けないことが必要である。
版印刷版、特にハロゲン化銀乳剤層上に物理現像核層を
有する平版印刷版は、例えば、米国特許第3,728,
114号、同第4,134,769号、同第4,16
0,670号、同第4,336,321号、同第4,5
01,811号、同第4,510,228号、同第4,
621,041号の明細書等に記載されている。
より乳剤層中で化学現像を生起し黒化銀となり、親水性
の非画像部を形成する。一方、未露光のハロゲン化銀結
晶は、現像液中の銀錯塩形成剤により可溶化し表面の物
理現像核層まで拡散し、物理現像核上に現像主薬の還元
作用によってインキ受容性の画像銀として析出する。
は現像処理時に化学現像と溶解物理現像がおこってい
る。該平版印刷版が印刷版としての十分な耐刷力を得る
為には、化学/溶解物理現像との現像時のバランスが重
要になっている。
れず、溶解物理現像が速すぎるとインキ汚れの原因とな
る。
処理方法では、現像処理槽、安定処理槽(中和処理槽)
を内蔵した自動製版カメラが用いられている。
理量の多い使用業者では廃液となった現像液の排出量が
非常に多くなり、これら廃液の保管、処理等のために環
境的にも、経済的にも使用業者にとって大きな負担であ
った。
液槽中を通過するため時間を要する事は言うまでもな
く、多数枚処理による現像液の疲労、例えばpHの低
下、スラッジの発生等欠点を有していた。
5549号には、平版印刷版の現像に必要な量の現像液
を版面に塗布供給して製版処理する迅速処理方法が記載
されている。迅速処理では、常に現像液を必要最少量供
給し平版印刷版を現像することが可能であり、現像時間
短縮ができ、現像液の疲労も無関係となる。
処理槽方式の現像液を適用すると、種々の問題が発生す
ることが実験的に解った。第一に現像温度が周囲温度に
左右され、幅広い適性温度範囲が要求される。第二に化
学現像/溶解物理現像との現像速度のバランスが変化し
ていることである。即ち、本来化学現像を起こすべき領
域まで溶解物理現像が起こる。ないしはその逆が起こ
る。第三に迅速処理方式では従来もちいられていた添加
剤等が効果を発揮しない現象が認められた。即ち感材内
部へ添加剤が浸透しないのである。
助剤として種々のアニオン性活性剤が使用されており、
その、具体例は米国特許2,240,476号、同3,
026,202号、同3,068,101号、同3,2
20,847号、同3,415,649号、西独特許
1,942,665号、などに記載されている。
るのはあくまでも乳剤の塗布性を良好にする為のもので
あった。塗布現像方式においては現像液の塗布性が問題
となり、このように塗布現像方式における処理液中に添
加して塗布性を改良し印刷性に何等影響を与えないどこ
ろか更に耐刷を補強するような界面活性剤については今
迄に報告された例はない。
む水性溶液については既に特開平3−501831号に
記載されているが、本発明が対象とするのは塗布現像方
式における現像液組成物であり、このような界面活性剤
を該現像液中に加えることにより、現像活性の低い処理
方式においてもインキ受容性を確保し更に耐刷性を補強
するに十分な現像活性を得ることは予想できないことで
あった。
R法を利用した平版印刷版用現像液において、迅速処理
方式に適し、現像液の塗布性が良好で、かつ現像温度適
性範囲が広く耐インキ汚れの発生もなく、更に耐刷性を
補強するような現像液を提供することである。
散転写法を利用する平版印刷版の製版方法に於いて、必
要な現像液を供給し塗布現像する方法に使用される現像
液であって、少なくとも一種類の下記一般式で表される
ポリオキシエチレン鎖をもつカチオン系界面活性剤(化
3)もしくはアニオン界面活性剤(化4)を含有する事
を特徴とする現像液をもって達成された。
キル基、R2は、炭素数5以上20以下のアルキル基ま
たはアリール基を示す。x,y,zは、5<x+y+z
<20、1<x<15、1<y<15,1<z<15で
あり、nは、7<n<14である。また、Xはハロゲン
化物イオンなどの1価陰イオン、MはKやNaなどの1
価陽イオンである。
迅速処理方法とは、感光材料に対し必要な現像液を供給
し、塗布現像する方法であって、特開昭48−7660
3号に記載されている。例えば液上げ塗布方式、滴下法
ローラ塗布方式、滴下法ナイフ塗布方式、スプレー塗布
方式及びブラシ塗布方式等あるが、これらに限定されな
い。簡単には、適当な材質の棒に条線を巻き付けた、い
わゆるドクトル・バーを用いることもでき、具体的には
水平を保った印刷版のハロゲン化銀乳剤層が塗布されて
いる面に現像液を滴下し、ドクトル・バーにより現像液
を塗り延ばす方法や、極めて小型の処理槽中を短時間に
通過し、感光面に処理液を吸着塗布する方法も採用でき
る。
への現像液塗布量は印刷版一平方メートル当り10〜1
50ml、好ましくは20〜80mlの範囲であり、現
像時間(現像液の塗布から、現像液が現像効果を停止す
るまでの時間)を15秒以下、好ましくは2〜10秒の
範囲である。現像温度は調温精度にもよるが、20〜4
5℃の幅をもつ。
ば平版印刷版に先ず現像液を塗布した後、版面の現像液
を絞りローラ等で除去する。次に必要に応じて版面のp
Hを低下させるため中和液あるいは水洗いが施され、更
に自動製版機等においては乾燥工程を経て製版が完了す
る。もちろん、製版工程中必要であれば平版印刷版ある
いは現像液を加熱する工程を含めることができる。
ル(2級アルキルエーテル)あるいはポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル(ノニルフェニルエーテ
ル)のいくつかの具体例を示すが、これに限定されるも
のではない。
に含有させる量は、0.01g/l〜2.00g/l,
好ましくは0.50g/l〜1.00g/lの範囲であ
る。
カリ性物質として、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム、第三燐酸ナトリウム等、保恒
剤として亜硫酸塩、銀錯形成剤、例えばチオ硫酸塩、ア
ルカノールアミン、チオシアン酸塩、環状イミド、チオ
サリチル酸等、粘調剤、例えばヒドロキシメチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース等、かぶり防止剤、
例えば臭化カリウム、1-フェニル-5-メルカプトテトラ
ゾール、特開昭47−26201号記載の化合物等、現
像剤、例えばハイドロキノン、1-フェニル-3-ピラゾリ
ドン等を含有することができる。
英国特許第1,000,115号、同第1,012,476号、同第1,017,
273号、同第1,042,477号等の明細書に記載されている如
く、ハロゲン化銀乳剤層および/または受像層ないしは
それに隣接する他の水透過性層中に現像剤を混入するこ
とが行われている。従って、この様な材料においては、
現像段階で使用する処理液は、現像剤を含まないいわゆ
る「アルカリ性活性化液」を使用しうる。
ロゲン化銀乳剤は、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、塩ヨウ
化銀、塩臭ヨウ化銀等使用でき、好ましくは塩化銀が5
0モル%以上のハロゲン化銀である。これらのハロゲン
化銀は分光増感剤(光源、用途に応じた分光増感色素、
例えばカメラタイプ、レーザー光タイプ、色分解用パン
クロタイプ等。)、ゼラチン硬化剤、塗布助剤、かぶり
防止剤、可塑剤、現像剤、マット剤等を含むことができ
る。
目的に使用されている天然および/または合成結合剤、
例えばゼラチン、コロイド状アルブミン、セルロース誘
導体等が使用できる。
は接着改良用下引層および/またはハレーション防止等
の目的で下塗層を含むこともでき、この層には現像剤、
マット剤を含むこともできる。
紙、各種フィルム、プラスチック、樹脂様物質を塗布し
た紙、金属等が使用できる。
この種の薬品の例は周知であって、アンチモン、ビスマ
ス、カドミウム、コバルト、パラジウム、ニッケル、
銀、鉛、亜鉛等の金属およびこれらの硫化物が使用でき
る。物理現像核層にも現像剤を含んでもよく、水溶性バ
インダーを含んでもよい。
えば特公昭48−29723号、米国特許第3,721,539
号等明細書に記載されている如き化合物でインキ受容性
に変換ないし増強しうる。
湿液等は、普通によく知られている方法によることがで
きる。
論これに限定されるものではない。 実施例1 DTR法を利用する平版印刷版は、三菱製紙株式会社製
シルバーマスター(商品名)を用いた。この平版印刷版
の原版に像反転機構を有する製版カメラで像露光した。
に恒温された水平なガラス板上に上記の像露光された平
版印刷版を置き、赤外線表面温度計(堀場制作所(株)
IT−330)で平版印刷版の表面温度が所定の温度に
なったことを確認し、下記に示す現像液を各々滴下し、
ドクトル・バーで塗り広げた。ドクトル・バーは直径5
mmのステンレス棒に直径0.4mmの条線を巻き付け
たものである。
後5秒間放置し過剰の現像液をローラで除去した後、続
いて下記中和液中に浸漬して約15秒間放置し先と同様
にして過剰の中和液をローラで除去した。次いで版を乾
燥させた。
び比較の界面活性剤として化11から化14を用いた。
さらに界面活性剤を加えていない現像液を使用して自動
現像機で30℃の条件下で処理したもの(A)、及び界
面活性剤を加えていない現像液を使用して塗布現像した
もの(B)を比較として用いた。
フセット印刷機に装着し、下記不感脂化液を用いて印刷
を行った。
(A、B、Dick社製オフセット印刷機の商標)を使
用した。非画線部の地汚れ及び銀画像の欠落による画像
飛びが生じて印刷に供せなくなった時の印刷枚数で、次
の評価基準により判定した。 写真性:○;良好。 △;調子が軟調。 ×;調子が著しく軟調。 インキ受容性:A;1〜10枚 B;11〜20枚 C;21〜30枚 D;31〜40枚 E;41〜50枚 F;50枚以上 耐刷性:A;40,000枚以上 B;30,000〜40,000枚 C;20,000〜30,000枚 D;15,000〜20,000枚 E;10,000〜15,000枚 F;5,000〜10,000枚 G;5,000枚未満 耐インキ汚れ性:○;全く汚れなし △;全面もしくは部分的に薄い汚れ ×;全面に濃い汚れ
5、化9を用い、0.1gから3.0gまでその量変化
をおこなう以外は、実施例1と同様におこなった。
時した後で、実施例1と同様の試験をおこなった。
カチオン界面活性剤あるいはアニオン界面活性剤を含有
する現像液は平版印刷版の現像時の塗布性を改良し、更
にその平版印刷版の写真性、耐刷力、耐インキ汚れ性が
飛躍的に向上した。また現像液の経時安定性も良好であ
った。
法に極めて有効であり、従来システムの現像液を適用し
た場合にみられる様な耐刷力低下、インキ汚れの発生等
欠点もなく、迅速に且つ少量の現像液で平版印刷版を多
数製版することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 銀錯塩拡散転写法を利用する平版印刷版
の製版方法に於て、必要な現像液を供給し、塗布現像す
る方法に使用される現像液であって、少なくとも一種類
の下記一般式化1、化2で表されるポリオキシエチレン
鎖をもつカチオン性界面活性剤もしくはアニオン性界面
活性剤を含有する事を特徴とする現像液。 【化1】 【化2】 式中R1は炭素数10以上20以下のアルキル基、R2
は、炭素数5以上20以下のアルキル基またはアリール
基を示す。x,y,zは、5<x+y+z<20、1<
x<15、1<y<15,1<z<15であり、nは、
7<n<14である。また、Xは陰イオン、Mは陽イオ
ンである。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP7467294A JP3308384B2 (ja) | 1994-04-13 | 1994-04-13 | 平版印刷版用現像液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7467294A JP3308384B2 (ja) | 1994-04-13 | 1994-04-13 | 平版印刷版用現像液 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07281443A JPH07281443A (ja) | 1995-10-27 |
JP3308384B2 true JP3308384B2 (ja) | 2002-07-29 |
Family
ID=13553961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7467294A Expired - Fee Related JP3308384B2 (ja) | 1994-04-13 | 1994-04-13 | 平版印刷版用現像液 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3308384B2 (ja) |
-
1994
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