JPH07333852A - 平版印刷版用現像液 - Google Patents

平版印刷版用現像液

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JPH07333852A
JPH07333852A JP26901394A JP26901394A JPH07333852A JP H07333852 A JPH07333852 A JP H07333852A JP 26901394 A JP26901394 A JP 26901394A JP 26901394 A JP26901394 A JP 26901394A JP H07333852 A JPH07333852 A JP H07333852A
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JP
Japan
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printing plate
developer
lithographic printing
developing
developing solution
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JP26901394A
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English (en)
Inventor
Atsushi Urasaki
淳 浦崎
Yoshisue Nakazawa
美季 中澤
Masahiko Saikawa
正彦 斉川
Kazuhiko Ibaraki
一彦 茨木
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】DTR法を利用した平版印刷版の現像処理にお
いて、塗布機構を有する現像方式に好適な現像液、すな
わち、現像温度適用範囲が広く、耐刷力の低下もなく、
耐インキ汚れの発生もなく、特に、浸漬塗布方式に好適
な平版印刷版用現像液を提供。 【構成】塗布機構を有する現像方式に用いられる銀錯塩
拡散転写法を利用した平版印刷版の現像液であって、下
記一般式で表されるベンゾトリアゾール誘導体化合物を
含有する。 式中R1〜R4は、それぞれ、水素原子、炭素数5以下の
アルキル基、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、
スルホン基、炭素数13以下のアルコキシカルボニル
基、炭素数10以下のアシルアミド基、スルホンアミド
基。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀錯塩拡散転写法を利
用する平版印刷版用現像液に関するものであり、特に塗
布機構を有する現像方式に好適な現像液に関する。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版は、水とインキの両方を版面
に供給して、画像部は着色性のインキを、非画像部には
水を選択的に受け入れ、該画像上のインキを例えば紙な
どの被印刷体に転写させることによって印刷がなされて
いる。従って、良い印刷物を得るためには、画像部と背
景非画像部との表面の親油および親水性の差が十分に大
きくて、水およびインキを適用したときに画像部は十分
量のインキを受け付け、非画像部はインキを全く受け付
けないことが必要である。
【0003】銀錯塩拡散転写法(DTR法)を用いた平
版印刷版、特にハロゲン化銀乳剤層上に物理現像核層を
有する平版印刷版は、例えば、米国特許第3,728,
114号、同第4,134,769号、同第4,16
0,670号、同第4,336,321号、同第4,5
01,811号、同第4,510,228号、同第4,
621,041号の明細書等に記載されている。
【0004】露光されたハロゲン化銀結晶は現像処理に
より乳剤層中で化学現像を生起し黒化銀となり、親水性
の非画像部を形成する。一方、未露光のハロゲン化銀結
晶は、現像液中の銀錯塩形成剤により可溶化し表面の物
理現像核層まで拡散し、物理現像核上に現像主薬の還元
作用によってインキ受容性の画像銀として析出する。
【0005】単一の現像処理中で化学現像と溶解物理現
像とが同時に進行する構成になっている。従ってよい印
刷物を得るためには、非画像部となる化学現像をする領
域と画像部となる溶解物理現像をする領域との速度バラ
ンスが重要である。
【0006】例えば、化学現像に比べて溶解物理現像が
優先すると、画像の軟調化や地汚れの発生の原因とな
る。逆に溶解物理現像に比べて化学現像が優先すると、
耐刷不良となる。
【0007】一方、平版印刷版の現実化されている製版
処理方法は、現像槽を内蔵した自動製版カメラが一般的
に用いられている。すなわち製版カメラ露光後、印刷版
は現像液槽中を通過し、通過後版面上に残る現像液を機
械的方法、例えば接触圧を持った絞りローラ間を通過さ
せる等の方法で取り除く。次に必要に応じて、版面のp
Hを整えるために中和液槽中を通過させ、現像液同様版
面上に残る中和液を機械的方法で取り除く。
【0008】上記の様な製版処理方法において、製版処
理量の多い使用業者では廃液となった現像液の排出量が
非常に多くなり、これら廃液の保管、処理等のために環
境的にも、経済的もに使用業者にとって大きな負担であ
った。
【0009】また、現像液槽中および必要に応じて中和
液槽中を通過するため時間を要する事は言うまでもな
く、多数枚処理による現像液の疲労、例えばpHの低
下、スラッジの発生等欠点を有していた。
【0010】そこで、前記問題点を改良するための処理
方式として、特開昭48−76603号公報、同昭57
−115549号公報、特開平4−307245号公報
には、平版印刷版の現像に必要な量の現像液を版面のみ
に塗布供給して製版する方法、特願平5−334028
号には小型処理槽に浸漬しながら処理液を塗布し処理す
る方式、すなわち浸漬塗布処理方法が開示されている。
【0011】これらの塗布機構を有する処理方式(塗布
処理方式)では、少量の現像液で短時間処理するため、
塗布処理方式に従来の現像槽方式の現像液を適用する
と、種々の問題が発生した。第一に、現像温度適性であ
る。従来は現像槽を調温することで現像温度を維持して
きたが、塗布処理方式では平版印刷版温度に現像温度が
依存することが分かった。しかしながら、平版印刷版を
精度よく調温することは装置的に困難であり、現像液の
適性温度範囲に幅を持たせる必要が生じた。第二に、耐
刷力の低下である。塗布処理方式では少液かつ数秒で現
像が終了するため、現像効率を高めなければ印刷に耐え
うるだけの画像部の強度が得られないことが分かった。
第三に、インキ汚れである。塗布処理方式に従来の現像
槽方式の現像液を適用すると印刷版画像が軟調化し、非
画像部が汚れ易いことが分かった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、DT
R法を利用した平版印刷版の現像処理において、塗布機
構を有する現像方式に好適な現像液、すなわち、現像温
度適用範囲が広く、耐刷力の低下もなく、耐インキ汚れ
の発生もない現像液を提供することであり、特に、浸漬
塗布方式に好適な平版印刷版用現像液を提供することで
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、塗
布機構を有する現像方式に用いられる銀錯塩拡散転写法
を利用した平版印刷版の現像液であって、少なくとも一
種類の下記一般式で表されるベンゾトリアゾール誘導体
化合物を含有することを特徴とする現像液によって達成
された。
【0014】
【化2】
【0015】式中R1〜R4は、そえぞれ水素原子、炭素
数5以下のアルキル基、アミノ基、ヒドロキシ基、カル
ボキシル基、スルホン酸基、炭素数13以下のアルコキ
シカルボニル基、炭素数10以下のアシルアミド基及び
スルホンアミド基を示す。
【0016】本発明に於て、塗布機構を有する現像方式
で最も好ましいものは、後で詳述する浸漬塗布処理方式
である。一般的にはハロゲン化銀乳剤層が塗布されてい
る感光面のみに現像液を塗布供給する方法があり、特開
昭48−76603号等に記載されている。例えば液上
げ塗布方式、滴下法ローラ塗布方式、滴下法ナイフ塗布
方式、スプレー塗布方式及びブラシ塗布方式等ある。簡
易的には、適当な材質の棒に条線を巻き付けた、所謂ド
クトル・バーを用いることもでき、具体的には水平を保
った印刷版のハロゲン化銀乳剤層が塗布されている面に
現像液を滴下し、ドクトル・バーにより現像液を塗り延
ばす方法も採用できる。平版印刷版への現像液の塗布量
は印刷版一平方メートル当り10〜150ml、好まし
くは20〜80mlの範囲であり、現像時間(現像液の
塗布から、現像液が現像効果を停止するまでの時間)を
15秒以下、好ましくは3〜10秒の範囲である。現像
温度は調温精度にもよるが、20〜45℃の幅をもつ。
【0017】浸漬塗布処理方式について詳しく説明す
る。具体的には従来のような平版印刷版の感光面にのみ
現像液を塗布するのではなく、平版印刷版を処理液中に
極めて短時間だけ浸漬させ、平版印刷版が処理液を掬い
上げるようにして感光面に処理液を塗布するものであ
る。
【0018】そのための装置の特徴としては、処理液貯
溜槽が平版印刷版の搬送方向側において幅を非常に小さ
くし、深さも浅く、細長い形状のものであり、従来の処
理液貯溜槽に比べて処理液容量がはるかに小さくなって
いる。平版印刷版の処理中に減少する処理液は、処理液
貯溜槽への処理液補充手段により補充され、液面は一定
に保たれている。
【0019】以下図面によりさらに詳しく説明する。図
1は、浸漬処理方式を用いた自動現像装置の一例を示す
概略断面図である。図1の自動現像装置は大別して平版
印刷版の加温部、現像処理部、安定(中和)処理部、乾
燥部から成っている。図2は、図1の現像処理部(およ
び安定処理部)の要部を示す概略断面図であり、図2a
は搬送されてきた平版印刷版の先端が平版印刷版案内手
段としてのローラに突き当たった状態を示し、図2bは
平版印刷版を現像処理している途中の状態、すなわち平
版印刷版が現像液を掬い上げると共に、平版印刷版案内
ローラ(2)と液溜め形成手段(3)の間で現像液の溜
めが形成され塗布現像されている状態を示している。
【0020】現像処理部は、主として平版印刷版搬送ロ
ーラ対(11)、現像液貯溜槽(1)、平版印刷版案内
ローラ(2)、液溜め形成手段(3)、現像液循環ポン
プ(12)、現像液中間タンク(13)から成ってい
る。
【0021】緩衝剤成分を含む中和処理部は、現像処理
部と同様の構成を有しており、感光材料搬送ローラ対
(21)、安定液貯溜槽(5)、平版印刷版案内ローラ
(6)、液溜め形成手段(7)、中和液循環ポンプ(2
2)、中和液中間タンク(23)から成り、平版印刷版
搬送ローラ対(21)は平版印刷版に付着した余分な現
像液の絞りローラを兼ねている。安定処理された平版印
刷版は、乾燥部(10)に送られ乾燥処理されるように
なっている。
【0022】加温手段(31)で所定の温度に調節され
た平版印刷版(60)は、搬送ローラ対(11)により
水平に搬送され、現像液処理槽へと導かれる。平版印刷
版の先端は、平版印刷版案内手段としてのローラ(2)
に突き当たって(図2a)現像液中に導かれ、現像液貯
溜槽(1)に溜められた現像液中の液面近傍(直下)を
通過し、平版印刷版が現像液を掬い上げながら現像液処
理槽外に搬出される(図2b)。
【0023】平版印刷版案内ローラ(2)は、直径5〜
15mm程度のステンレス、ゴム等の任意の材質のもの
でよく、また固定されていても回転可能になっていても
よく、液面制御された現像液の液面から1〜3mm程度
浸漬されている。本明細書において、現像液貯溜槽に溜
められた現像液の液面近傍を通過させるとは、1〜3m
m程度浸漬されている平版印刷版案内手段に沿って平版
印刷版が現像液中を通過することを意味している。平版
印刷版案内ローラ(2)は、平版印刷版を屈曲して現像
液中に誘導する手段であれば、ローラである必要はな
く、半円形状のものなど任意の形状でよい。
【0024】現像液貯溜槽(1)は、平版印刷版の搬送
方向における液の幅が1〜3cm程度であり、深さは平
版印刷版の通過を許容できればよいから、該案内ローラ
(2)の液面からの浸漬度合いにもよるが一般的には2
〜20mm程度であり、また搬送方向に直交する幅は平
版印刷版の幅より大きければよい。現像液貯溜槽(1)
に貯溜する現像液の容量は、10〜100ml程度で十
分である。
【0025】平版印刷版の現像途中(図2b)では、現
像液が消費されて現像できなくなるため、液面制御を行
う必要がある。液面制御は、たとえば現像液中間タンク
(13)から現像液循環ポンプ(12)により現像液貯
溜槽(1)の少なくとも一端側から供給され、現像液貯
溜槽(1)をオーバーフローすることにより行われる。
【0026】平版印刷版が掬い上げて持ち出した現像液
は、現像液貯溜槽(1)の出口に平版印刷版案内ローラ
(2)に近接して設けられた液溜め形成手段(3)によ
り、平版印刷版案内ローラ(2)と一緒になって液溜り
を形成しながら現像反応に必要な塗布量に計量される。
余分な現像処理液は再び現像液貯溜槽(1)に流入し、
現像液貯溜槽(1)と現像液中間タンク(13)を循環
しながら再利用される。液溜め形成手段(3)を設ける
位置は、平版印刷版案内ローラ(2)に近接して設ける
のが好ましいが、一般には平版印刷版が現像液を出てか
ら約3秒以内、好ましくは約1秒以内に液溜めが形成で
きるようにする。
【0027】液溜め形成手段(3)は、任意に現像液の
計量ができる、たとえばワイヤーバーを使用することが
好ましいが、平版印刷版の表面と一定の距離を保てる、
例えばブレード状のものであってもよい。こうして現像
処理部を通過した平版印刷版は、搬送ガイド(8)を経
て絞りローラ対(21)へ搬送される。搬送ガイド
(8)は、現像された平版印刷版の現像を安定に進行さ
せるため、絞りローラ対(21)までの時間が長くなる
ようにしてあり、一般的には3〜10秒間の長さとす
る。
【0028】絞りローラ対(21)では、不要になった
現像液が廃液として絞り落とされる。絞り落とされた現
像液は廃液タンク(50)に送られる。現像処理部を通
過して現像処理された平版印刷版は、現像処理部と同様
な構成の安定処理部を通過して安定処理され、ドライヤ
ー(10)へ搬送される。
【0029】上記のような塗布機構を有する処理方式で
は、少量の現像液で比較的短時間で現像するために、D
TRに必要なハロゲン化銀溶剤の絶対量及び時間が不足
する傾向があった。特に、表面に形成される画像銀では
なく、画像銀の土台を形成するべきDTRのタイミング
が遅い析出銀の形成が間に合わないのである。
【0030】本発明者らは印刷版として十分な耐刷性を
維持できるだけの画像銀を形成させ、同時に添加剤を使
って画像銀となるDTR銀に一部抑制を懸け、画像銀の
土台を形成させる方法を見いだした。
【0031】本発明に用いられるベンゾトリアゾール誘
導体が有効に画像銀の土台を形成するばかりか、調子の
軟調化や非画像部のDTRをも有効に防止するのであ
る。
【0032】本発明に用いられる上記の一般式化2で表
されるベンゾトリアゾール化合物は、式中R1〜R4は、
そえぞれ水素原子、炭素数5以下のアルキル基、アミノ
基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホン酸基、炭
素数13以下のアルコキシカルボニル基、炭素数10以
下のアシルアミド基及びスルホンアミド基であり、これ
ら化合物は化学薬品、化成品等市販品として容易に入手
することができる。以下に具体例を示すが、これに限定
されるものではない。
【0033】
【化3】
【0034】
【化4】
【0035】
【化5】
【0036】
【化6】
【0037】
【化7】
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】
【化10】
【0041】
【化11】
【0042】
【化12】
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】本発明に用いられる上記の化合物を現像液
に含有させる量は、0.01g/l-5.0g/l、好ましくは0.05g/
l-0.5g/lの範囲である。
【0047】米国特許461,635号、特開昭58-212590号や
同昭60-113238号には、 ベンゾトリアゾール化合物を現
像液中に添加することにより、現像速度やコントラスト
が向上することが述べられているが、これらはいずれも
平版印刷版の耐刷性向上を示唆したものではなく、また
特開昭62-239161号には、 ベンゾトリアゾール化合物を
平版印刷版の構成層中に含有させた場合、耐刷性は向上
するが、現像液中に含有させても効果がないことが記載
されている。
【0048】参考例として後述するが、従来の現像槽方
式の場合、現像液に本発明のベンゾトリアゾール化合物
を含有させても、耐刷性、耐インキ汚れ性で好ましい結
果は得られず、また、広い現像温度範囲で安定した印刷
性能も得られていなかった。
【0049】従って、このような状況下において、塗布
処理方式にベンゾトリアゾール化合物が効果があること
は、極めておどろくべき発見であった。
【0050】本発明は、塗布処理される平版印刷版の現
像液にベンゾトリアゾール化合物を添加することによっ
て、初めて、広い現像温度範囲において画像銀の機械的
強度を高めることが出来、耐刷性を高めることが出来
た。
【0051】本発明に用いられる現像液には、アルカリ
性物質として、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、第三燐酸ナトリウム等、保恒剤と
して亜硫酸塩、銀錯形成剤、例えばチオ硫酸塩、アルカ
ノールアミン、チオシアン酸塩、環状イミド、チオサリ
チル酸等、粘調剤、例えばヒドロキシメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース等、かぶり防止剤、例
えば臭化カリウム、1-フェニル-5-メルカプトテトラゾ
ール、特開昭47−26201号記載の化合物等、現像
剤、例えばハイドロキノン、 1-フェニル-3-ピラゾリド
ン等を含有することができる。
【0052】DTR法を実施するに当たっては、例えば
英国特許第1,000,115号、同第1,012,476号、同第1,017,
273号、同第1,042,477号等の明細書に記載されている如
く、ハロゲン化銀乳剤層および/または受像層ないしは
それに隣接する他の水透過性層中に現像剤を混入するこ
とが行われている。従って、この様な材料においては、
現像段階で使用する処理液は、現像剤を含まないいわゆ
る「アルカリ性活性化液」を使用しうる。
【0053】本発明の実施に用いられる平版印刷版のハ
ロゲン化銀乳剤は、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、塩ヨウ
化銀、塩臭ヨウ化銀等使用でき、好ましくは塩化銀が5
0モル%以上のハロゲン化銀である。これらのハロゲン
化銀は分光増感剤(光源、用途に応じた分光増感色素、
例えばカメラタイプ、レーザー光タイプ、色分解用パン
クロタイプ等。)、ゼラチン硬化剤、塗布助剤、かぶり
防止剤、可塑剤、現像剤、マット剤等を含むことができ
る。
【0054】ハロゲン化銀乳剤の結合剤は、一般にこの
目的に使用されている天然および/または合成結合剤、
例えばゼラチン、コロイド状アルブミン、セルロース誘
導体等が使用できる。
【0055】ハロゲン化銀乳剤層の下側(支持体面)に
は接着改良用下引層および/またはハレーション防止等
の目的で下塗層を含むこともでき、この層には現像剤、
マット剤を含むこともできる。
【0056】ハロゲン化銀乳剤を塗布する支持体は、
紙、各種フィルム、プラスチック、樹脂様物質を塗布し
た紙、金属等が使用できる。
【0057】物理現像核層に使用される物理現像核は、
この種の薬品の例は周知であって、アンチモン、ビスマ
ス、カドミウム、コバルト、パラジウム、ニッケル、
銀、鉛、亜鉛等の金属およびこれらの硫化物が使用でき
る。物理現像核層にも現像剤を含んでもよく、水溶性バ
インダーを含んでもよい。
【0058】本発明により製造された平版印刷版は、例
えば特公昭48−29723号、米国特許第3,721,539
号等明細書に記載されている如き化合物でインキ受容性
に変換ないし増強しうる。
【0059】印刷方法あるいは使用する不感脂化液、給
湿液等は、普通によく知られている方法によることがで
きる。
【0060】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、勿
論これに限定されるものではない。
【0061】実施例1 浸漬塗布方式の現像装置として、図1および図2a(平
版印刷版が浸漬する直前の状態)、図2b(平版印刷版
が通過している状態)に示される構成の自動処理装置を
製作した。現像液貯溜槽(1)と安定液貯溜槽(5)は
それぞれ、平版印刷版の搬送方向における幅を20m
m、搬送方向に直交する長さを450mm、深さを5m
mとした。直径12mmのステンレスで作った平版印刷
版案内ローラ(2、6)を処理液中に2mm浸漬するよ
うにした。平版印刷版の搬送速度を30mm/secと
した。液溜め形成手段(3、7)は直径10.8mm
(ワイヤー線径0.3mm)のワイヤーバーを用いた。
現像液中間タンク(13)の現像液温度は30℃に設定
し、循環ポンプ(12)により現像液貯溜槽(1)に1
ml/secで供給した。
【0062】平版印刷版は加熱手段(31)で所定の温
度(20、30、40℃)に調製し、すぐに現像した。
現像時の室温は20℃であった。
【0063】DTR法を利用する平版印刷版は、RC紙
支持体上にハレーション防止層、ハロゲン化銀乳剤層、
物理現像核層を順次塗布した幅254mm、長さ400
mmを用い、平版印刷版に像反転機構を有する製版カメ
ラで像露光した。
【0064】以上により準備された装置及び平版印刷版
を使用し、現像液及び安定液に下記の組成の処理液を用
いた。 現像液А 水酸化カリウム 17.50g 水酸化ナトリウム 7.50g 亜硫酸ナトリウム 35.00g N-アミノエチルエタノールアミン 20.00g ベンゾトリアゾール化合物 0.30g 水を加えて1lとする。 ベンゾトリアゾール化合物として化3、化4、化6、化
7、化9、化12、化15を添加した現像液を用いた。
又比較としてベンゾトリアゾール化合物を含まない現像
液及び化16、化17を添加した現像液を用いた。
【0065】
【化16】
【0066】
【化17】
【0067】 中和液 燐酸 1.25g 燐酸1カリウム 20.00g 亜硫酸ナトリウム 2.50g EDTA-Na 6.25g 水を加えて1lとする。
【0068】以上の操作により作成した平版印刷版をオ
フセット印刷機に装着し、下記不感脂化液及び給湿液を
用いて印刷を行った。
【0069】不感脂化液 水 900ml イソプロピルアルコール 400ml エチレングリコール 50g 3ーメルカプトー4ーアセトアミドー 5ーnーヘプチルー1、2、4ートリアゾール 1g
【0070】給湿液 水 900ml 第一燐酸カリウム 12g 硝酸ナトリウム 3g トリエタノールアミン 2g コロイダルシリカ 80g エチレングリコール 40g
【0071】印刷機は、エービーディック350CD
(A、B、Dick社製オフセット印刷機の商標)を使
用し、インキはA,B,Dick社製オイルベースオフ
セットインキ3ー1012を使用した。印刷性の評価は
非画線部の地汚れまたは銀画像の欠落による画像飛びに
よって印刷に供せなくなった時の印刷枚数で、次の評価
基準により判定した。結果を表1に示す。 印刷性 A;20,000枚以上 B;15,000〜20,000枚 C;10,000〜15,000枚 D; 5,000〜10,000枚 E; 5,000枚未満
【0072】
【表1】
【0073】参考例 本発明のベンゾトリアゾール化合物を実施例1と同様に
添加した現像液を用いて、従来の現像処理槽、安定処理
槽を内蔵した自動製版カメラにより像露光した後、所定
の温度(20、30、40℃)に設定された現像液にて
浸漬処理した。更に安定化処理を行い、平版印刷版を作
成した。実施例1と同様にして印刷性を評価した。その
結果を表2に示す。
【0074】
【表2】
【0075】上記結果から、明らかなように本発明の示
すところのベンゾトリアゾール系誘導体を含有する現像
液を使って塗布処理された平版印刷版は、現像温度に関
係なく印刷性が飛躍的に向上した。一方、参考例に示す
ように従来の現像槽方式の現像液に本発明のベンゾトリ
アゾール系誘導体を含有させても、現像温度依存性に何
等効果のないことがわかる。
【0076】
【発明の効果】本発明の現像液は、塗布機構を有する現
像処理方式に有効であり、特に浸漬塗布処理方式に極め
て効果的である。従来システムの現像液を適用した場合
にみられる様な耐刷力低下、インキ汚れの発生等欠点も
なく、広い現像温度範囲で高い印刷性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浸漬塗布処理方式を用いた自動現像装
置の一例を示す概略断面図。
【図2】図1の現像処理部の要部を示す概略断面図。
【符号の説明】
1 現像液貯溜槽 2 平版印刷版案内ローラ 3 液溜め形成手段 5 安定液貯溜槽 10 ドライヤー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茨木 一彦 東京都千代田区丸の内3丁目4番2号三菱 製紙株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布機構を有する現像方式に用いられる
    銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版の現像液であっ
    て、少なくとも一種類の下記一般式で表されるベンゾト
    リアゾール誘導体化合物を含有することを特徴とする現
    像液。 【化1】 式中R1〜R4は、そえぞれ水素原子、炭素数5以下のア
    ルキル基、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、
    スルホン酸基、炭素数13以下のアルコキシカルボニル
    基、炭素数10以下のアシルアミド基及びスルホンアミ
    ド基を示す。
  2. 【請求項2】 前記現像方式が平版印刷版を現像液に浸
    漬し塗布する方式である請求項1記載の現像液。
JP26901394A 1994-04-13 1994-11-01 平版印刷版用現像液 Pending JPH07333852A (ja)

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JP7467494 1994-04-13
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