JPH0712723A - 潤滑油劣化度測定装置 - Google Patents
潤滑油劣化度測定装置Info
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- JPH0712723A JPH0712723A JP26802893A JP26802893A JPH0712723A JP H0712723 A JPH0712723 A JP H0712723A JP 26802893 A JP26802893 A JP 26802893A JP 26802893 A JP26802893 A JP 26802893A JP H0712723 A JPH0712723 A JP H0712723A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 潤滑油中の硫酸基、硝酸基、カルボン酸、レ
ジン分、固形スラッジ、あるいは水分を測定対象として
劣化度の測定ができ、かつ自動車等の車両に容易に搭載
できるようにする。 【構成】 セル内の潤滑油5に、光源1や分光器3等を
用いた照射部より波長640nmから2500nmまで
の近赤外域の測定対象物の吸収に合った光4を照射し、
潤滑油5を透過した光6T(または反射光)を受光素子
7で受光し、受光素子7からの電気信号8を増幅器9で
増幅して0〜5Vの直流電流10に変換し、その値によ
り表示器11により劣化度を表示する。さらに車載を可
能とするため、光源1に半導体発光ダイオードを使用す
る。
ジン分、固形スラッジ、あるいは水分を測定対象として
劣化度の測定ができ、かつ自動車等の車両に容易に搭載
できるようにする。 【構成】 セル内の潤滑油5に、光源1や分光器3等を
用いた照射部より波長640nmから2500nmまで
の近赤外域の測定対象物の吸収に合った光4を照射し、
潤滑油5を透過した光6T(または反射光)を受光素子
7で受光し、受光素子7からの電気信号8を増幅器9で
増幅して0〜5Vの直流電流10に変換し、その値によ
り表示器11により劣化度を表示する。さらに車載を可
能とするため、光源1に半導体発光ダイオードを使用す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光の吸収を利用した潤滑
油の劣化度測定装置に関し、例えば、ガソリンスタンド
等に設置されるオイル劣化度センサとして、あるいは舶
用や発電用の重油焚きディーゼルエンジンや自動車用エ
ンジンの潤滑油の劣化度測定等に適用して有用な潤滑油
劣化度測定装置に関する。
油の劣化度測定装置に関し、例えば、ガソリンスタンド
等に設置されるオイル劣化度センサとして、あるいは舶
用や発電用の重油焚きディーゼルエンジンや自動車用エ
ンジンの潤滑油の劣化度測定等に適用して有用な潤滑油
劣化度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】舶用の発電用ディーゼルエンジンでは、
燃料が重油焚きの場合、主軸受の摩耗及び焼付きが発生
することがある。この現象は、C重油焚きで油中異物が
多いプラントで目立つ。そこで、潤滑油の分析を行った
ところ、(1)硫酸エステルや硫酸カルシウムなどの硫
酸基、(2)炭化水素の酸化劣化物などのレジン分、
(3)平均粒径1μmのカーボンを主体とした固形スラ
ッジ、これらが共通して多いことが判明した。また、エ
ンジン異常の原因として、(4)潤滑油への水の多量混
入、が判明した。なお、水混入の原因は次のように考え
られる。例えばC重油焚きの大型ディーゼルエンジン
(例えばシリンダ径300mm以上)においては、出力
比〔kg/cm2 〕が15〜18と高く、しかもターボ
チャージャを付けて空気を高過給し且つインタークーラ
により冷却するので、空気中の水分が圧縮後の冷却によ
り凝縮してエンジン内に入り、その結果、潤滑油中に水
分が混入されることになる。
燃料が重油焚きの場合、主軸受の摩耗及び焼付きが発生
することがある。この現象は、C重油焚きで油中異物が
多いプラントで目立つ。そこで、潤滑油の分析を行った
ところ、(1)硫酸エステルや硫酸カルシウムなどの硫
酸基、(2)炭化水素の酸化劣化物などのレジン分、
(3)平均粒径1μmのカーボンを主体とした固形スラ
ッジ、これらが共通して多いことが判明した。また、エ
ンジン異常の原因として、(4)潤滑油への水の多量混
入、が判明した。なお、水混入の原因は次のように考え
られる。例えばC重油焚きの大型ディーゼルエンジン
(例えばシリンダ径300mm以上)においては、出力
比〔kg/cm2 〕が15〜18と高く、しかもターボ
チャージャを付けて空気を高過給し且つインタークーラ
により冷却するので、空気中の水分が圧縮後の冷却によ
り凝縮してエンジン内に入り、その結果、潤滑油中に水
分が混入されることになる。
【0003】そこで、潤滑油中の硫酸基、硝酸基、カル
ボン酸、レジン分、固形スラッジ、水分の濃度をオンラ
インで検出して劣化度を測定するため、光の吸収に着目
したが、特開平1−295136号公報あるいは特開昭
63−266342号公報に開示された従来の技術では
不充分である。前記従来技術の詳細は以下の通りであ
る。
ボン酸、レジン分、固形スラッジ、水分の濃度をオンラ
インで検出して劣化度を測定するため、光の吸収に着目
したが、特開平1−295136号公報あるいは特開昭
63−266342号公報に開示された従来の技術では
不充分である。前記従来技術の詳細は以下の通りであ
る。
【0004】〔特開平1−295136号公報の技術〕
この公報には、硝酸エステルを赤外光といわれる波長が
2〜15μmの光で測定する技術が開示されており、具
体的には、波長6.1μmの光が最も良く、他に波長が
7〜8μmあるいは11〜12μmの光も利用されると
している。しかし、この技術を潤滑油劣化度の測定に適
用しても、波長2〜15μmは一般に言われる赤外光で
ある基準振動域のため、水の混入があると、水による光
吸収が基準振動により大きく現われ、これによってその
他の劣化物の吸収ピークが隠されてしまい測定不能にな
る。因みに、水分がなければ硝酸エステルの吸収ピーク
が顕著い表われる6μmの波長でも、水の混入があると
硝酸エステルの吸収ピークが表われなくなる。
この公報には、硝酸エステルを赤外光といわれる波長が
2〜15μmの光で測定する技術が開示されており、具
体的には、波長6.1μmの光が最も良く、他に波長が
7〜8μmあるいは11〜12μmの光も利用されると
している。しかし、この技術を潤滑油劣化度の測定に適
用しても、波長2〜15μmは一般に言われる赤外光で
ある基準振動域のため、水の混入があると、水による光
吸収が基準振動により大きく現われ、これによってその
他の劣化物の吸収ピークが隠されてしまい測定不能にな
る。因みに、水分がなければ硝酸エステルの吸収ピーク
が顕著い表われる6μmの波長でも、水の混入があると
硝酸エステルの吸収ピークが表われなくなる。
【0005】更に、劣化が進行すると共に、例えば硫酸
基、硝酸基及びカルボン酸等の酸化生成物、並びに固形
スラッジ、水等の混入が多くなり、基準振動域である
2.5μm以上の中赤外域では通常の1.0〜2.0m
mのセルでは光の透過が困難となり、潤滑油劣化度の測
定には不向きである。また、20μmや50μmのセル
の場合は光は透過するが、数10μmのスペーサを入れ
たセルでは±0.5μmまたは±1.0μmの精度を保
つことは困難であり、劣化度を正確に測定することがで
きない。この他に、C重油焚きの場合は、潤滑油中の異
物、特に固形スラッジの濃度が1wt%以上と多いた
め、通常フローセルとしても0.5mm以上にする必要
があるから、基準振動域である波長2.5μm以上の中
赤外域では光の透過が困難となり、潤滑油劣化度の測定
には不向きである。
基、硝酸基及びカルボン酸等の酸化生成物、並びに固形
スラッジ、水等の混入が多くなり、基準振動域である
2.5μm以上の中赤外域では通常の1.0〜2.0m
mのセルでは光の透過が困難となり、潤滑油劣化度の測
定には不向きである。また、20μmや50μmのセル
の場合は光は透過するが、数10μmのスペーサを入れ
たセルでは±0.5μmまたは±1.0μmの精度を保
つことは困難であり、劣化度を正確に測定することがで
きない。この他に、C重油焚きの場合は、潤滑油中の異
物、特に固形スラッジの濃度が1wt%以上と多いた
め、通常フローセルとしても0.5mm以上にする必要
があるから、基準振動域である波長2.5μm以上の中
赤外域では光の透過が困難となり、潤滑油劣化度の測定
には不向きである。
【0006】〔特開昭63−266342号公報の技
術〕この公報には、波長1.5〜11μmの光でヘキサ
ン不溶解分を測定し、波長6μmの光で炭化水素二重結
合(C=O)を測定して、オイル劣化を判定する技術が
開示されている。しかし、実際にはディーゼルエンジン
の潤滑油中のヘキサン不溶解分はスス、摩耗粉、酸化物
の反応生成物、及びレジン分であるから、これらの有色
粒子成分を1.5〜11μmの赤外光で測定しようとし
ても不適当である。
術〕この公報には、波長1.5〜11μmの光でヘキサ
ン不溶解分を測定し、波長6μmの光で炭化水素二重結
合(C=O)を測定して、オイル劣化を判定する技術が
開示されている。しかし、実際にはディーゼルエンジン
の潤滑油中のヘキサン不溶解分はスス、摩耗粉、酸化物
の反応生成物、及びレジン分であるから、これらの有色
粒子成分を1.5〜11μmの赤外光で測定しようとし
ても不適当である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記従
来技術の欠点に鑑み、潤滑油中の硫酸基、硝酸基、カル
ボン酸、レジン分、固形スラッジ、あるいは水分を測定
対象とすることができる潤滑油劣化度測定装置を提供す
ることにある。
来技術の欠点に鑑み、潤滑油中の硫酸基、硝酸基、カル
ボン酸、レジン分、固形スラッジ、あるいは水分を測定
対象とすることができる潤滑油劣化度測定装置を提供す
ることにある。
【0008】さらに、自動車等の車両に前記測定装置を
搭載する場合、前記従来の測定装置の場合は、その容
積、重量面、耐振性等に考慮が払われておらず、車載用
として充分な機能を備えていない。従って本発明の他の
目的は、小型コンパクトで耐震性を有しかつ低コストの
潤滑油劣化度測定装置を提供することにある。
搭載する場合、前記従来の測定装置の場合は、その容
積、重量面、耐振性等に考慮が払われておらず、車載用
として充分な機能を備えていない。従って本発明の他の
目的は、小型コンパクトで耐震性を有しかつ低コストの
潤滑油劣化度測定装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1の発明に係る潤滑油劣化度測定装置は、硫
酸基、硝酸基、カルボン酸、レジン分、固形スラッジあ
るいは水が吸収する波長が640nmから2500nm
の近赤外域の光を照射する照射部と、この光を供試潤滑
油に当てるセル部と、供試潤滑油を透過あるいは反射し
た光を受光する受光素子と、この受光素子からの出力信
号に基づいて供試潤滑油の劣化度を演算する劣化度演算
処理部とを備えたことを特徴とするものである。
め、請求項1の発明に係る潤滑油劣化度測定装置は、硫
酸基、硝酸基、カルボン酸、レジン分、固形スラッジあ
るいは水が吸収する波長が640nmから2500nm
の近赤外域の光を照射する照射部と、この光を供試潤滑
油に当てるセル部と、供試潤滑油を透過あるいは反射し
た光を受光する受光素子と、この受光素子からの出力信
号に基づいて供試潤滑油の劣化度を演算する劣化度演算
処理部とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】また、請求項2の発明に係る潤滑油劣化度
測定装置は、硫酸基、レジン分、固形スラッジあるいは
水が吸収する波長が640nmから2500nmの近赤
外域の光を照射する照射部と、この光を供試潤滑油に当
てるセル部と、供試潤滑油を透過した光を受光する受光
素子と、この受光素子からの出力信号に基づいて供試潤
滑油の劣化度を演算する劣化度演算処理部とを備えたこ
とを特徴とするものである。
測定装置は、硫酸基、レジン分、固形スラッジあるいは
水が吸収する波長が640nmから2500nmの近赤
外域の光を照射する照射部と、この光を供試潤滑油に当
てるセル部と、供試潤滑油を透過した光を受光する受光
素子と、この受光素子からの出力信号に基づいて供試潤
滑油の劣化度を演算する劣化度演算処理部とを備えたこ
とを特徴とするものである。
【0011】さらに請求項3の発明に係る潤滑油劣化度
測定装置は、半導体発光ダイオード(LED)より成る
光源を備え、硫酸基、硝酸基、カルボン酸、レジン分、
固形スラッジあるいは水が吸収する波長を有する近赤外
域の光を供試潤滑油に照射する照射部と、供試潤滑油を
透過した光を受光する受光素子と、この受光素子からの
出力信号に基づき供試潤滑油の劣化度を演算する劣化度
演算処理部とを備えたことを特徴とするものである。
測定装置は、半導体発光ダイオード(LED)より成る
光源を備え、硫酸基、硝酸基、カルボン酸、レジン分、
固形スラッジあるいは水が吸収する波長を有する近赤外
域の光を供試潤滑油に照射する照射部と、供試潤滑油を
透過した光を受光する受光素子と、この受光素子からの
出力信号に基づき供試潤滑油の劣化度を演算する劣化度
演算処理部とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
【作用】潤滑油に照射部から波長640nmから250
0nmの近赤外域の光を照射し、この時の透過光あるい
は反射光を受光素子で受光し、その出力信号から劣化度
演算処理部で潤滑油の劣化度を演算する。この場合、波
長640nmから2500nmの近赤外光は硫酸基、硝
酸基、カルボン酸、レジン分、固形スラッジ、水に吸収
されるが、倍音あるいは結合音域で吸収程度は少ないた
め、セル厚さが0.5mm〜2.0mmと厚くても透過
する。
0nmの近赤外域の光を照射し、この時の透過光あるい
は反射光を受光素子で受光し、その出力信号から劣化度
演算処理部で潤滑油の劣化度を演算する。この場合、波
長640nmから2500nmの近赤外光は硫酸基、硝
酸基、カルボン酸、レジン分、固形スラッジ、水に吸収
されるが、倍音あるいは結合音域で吸収程度は少ないた
め、セル厚さが0.5mm〜2.0mmと厚くても透過
する。
【0013】また、水の吸収が基準振動域に比べて弱い
から、水の吸収ピークだけでなく、他の劣化物である硫
酸基、硝酸基、カルボン酸、レジン分、固形スラッジの
吸収ピークも良く表われる。従って、受光素子の出力信
号からそれぞれの吸光度が判るので、劣化度演算処理部
では例えば吸光度より硫酸基、硝酸基、カルボン酸、レ
ジン分、固形スラッジあるいは水の濃度を測定すること
により、潤滑油の異常を判定することができる。
から、水の吸収ピークだけでなく、他の劣化物である硫
酸基、硝酸基、カルボン酸、レジン分、固形スラッジの
吸収ピークも良く表われる。従って、受光素子の出力信
号からそれぞれの吸光度が判るので、劣化度演算処理部
では例えば吸光度より硫酸基、硝酸基、カルボン酸、レ
ジン分、固形スラッジあるいは水の濃度を測定すること
により、潤滑油の異常を判定することができる。
【0014】さらに照射部の光源を半導体の発光ダイオ
ード(LED)にて構成することにより、寿命が100
0〜10000時間と、通常のフィラメント型よりも大
幅に延長され、加速度10g(1g=9.8m/s2 )
程度の振動に対しても寿命は短縮されず、充分な耐震性
を有する。さらに光源をOFFからONに戻した場合の
計測誤差は1%以内と、再現性も高い。
ード(LED)にて構成することにより、寿命が100
0〜10000時間と、通常のフィラメント型よりも大
幅に延長され、加速度10g(1g=9.8m/s2 )
程度の振動に対しても寿命は短縮されず、充分な耐震性
を有する。さらに光源をOFFからONに戻した場合の
計測誤差は1%以内と、再現性も高い。
【0015】
【実施例】以下図面に基づき本発明の実施例を詳細に説
明する。図1は第1実施例に係る造過形潤滑油劣化度測
定装置の処理フローを示す。図1において、フィラメン
ト形の光源1により発光された近赤外光2から、分光器
(例えばフィルタ)3により、潤滑油中の劣化に関する
生成物(例えば、硫酸基、硝酸基、カルボン酸、レジン
分、固形スラッジ、水)の吸収が生じる波長の光4を取
り出す。この分光された光4を潤滑油5に照射して、そ
の透過した光6Tを受光素子(例えば硫化鉛)7によ
り、電気信号8に変換する。受光素子7により得られた
電気信号は増幅器9により増幅された後、0〜5Vの直
流電流10に変えられ、その値が潤滑油の劣化度に対応
するので、この値により表示器11にて潤滑油の劣化度
が表示される。
明する。図1は第1実施例に係る造過形潤滑油劣化度測
定装置の処理フローを示す。図1において、フィラメン
ト形の光源1により発光された近赤外光2から、分光器
(例えばフィルタ)3により、潤滑油中の劣化に関する
生成物(例えば、硫酸基、硝酸基、カルボン酸、レジン
分、固形スラッジ、水)の吸収が生じる波長の光4を取
り出す。この分光された光4を潤滑油5に照射して、そ
の透過した光6Tを受光素子(例えば硫化鉛)7によ
り、電気信号8に変換する。受光素子7により得られた
電気信号は増幅器9により増幅された後、0〜5Vの直
流電流10に変えられ、その値が潤滑油の劣化度に対応
するので、この値により表示器11にて潤滑油の劣化度
が表示される。
【0016】図2は本発明の第2実施例に係る潤滑油劣
化度測定装置の処理フローを示す。図2において、光源
1により発光された近赤外光2から、分光器(例えばフ
ィルタ)3により、潤滑油中の劣化に関する生成物(例
えば、硫酸基、硝酸基、カルボン酸、レジン分、固形ス
ラッジ、水)の吸収が生じる波長の光4を取り出す。こ
の分光された光4を潤滑油5に照射して、その反射した
光6Rを受光素子(例えば硫化鉛)7により、電気信号
8に変換する。受光素子7により得られた電気信号は増
幅器9により増幅された後、0〜5Vの直流電流10に
変えられ、その値が潤滑油の劣化度に対応するので、こ
の値により表示器11にて潤滑油の劣化度が表示され
る。
化度測定装置の処理フローを示す。図2において、光源
1により発光された近赤外光2から、分光器(例えばフ
ィルタ)3により、潤滑油中の劣化に関する生成物(例
えば、硫酸基、硝酸基、カルボン酸、レジン分、固形ス
ラッジ、水)の吸収が生じる波長の光4を取り出す。こ
の分光された光4を潤滑油5に照射して、その反射した
光6Rを受光素子(例えば硫化鉛)7により、電気信号
8に変換する。受光素子7により得られた電気信号は増
幅器9により増幅された後、0〜5Vの直流電流10に
変えられ、その値が潤滑油の劣化度に対応するので、こ
の値により表示器11にて潤滑油の劣化度が表示され
る。
【0017】図3は潤滑油劣化度測定装置12の外観を
示す。図3において、この測定装置12は光源ブロック
13と、セルホルダー部15と、表示ブロック17とか
らなり、光源ブロック13には図1または図2に示した
光源1と分光器3が設置され、セルホルダー部15には
測定対象の潤滑油5を入れるセル16が設置され、表示
ブロック17には増幅器9及び表示器11が設置され
る。
示す。図3において、この測定装置12は光源ブロック
13と、セルホルダー部15と、表示ブロック17とか
らなり、光源ブロック13には図1または図2に示した
光源1と分光器3が設置され、セルホルダー部15には
測定対象の潤滑油5を入れるセル16が設置され、表示
ブロック17には増幅器9及び表示器11が設置され
る。
【0018】なお、受光素子7は、透過光6Tを受光す
る場合は表示ブロック17に設置され、反射光6Rを受
光する場合は光源ブロック13に設置される。光源ブロ
ック13には検量線切換用スイッチ14を設置してあ
り、潤滑油、燃焼油及びエンジンの種類により劣化を示
す生成物が異なるので、スイッチ14により検量線を例
えば1,2,3と3種類に切換える。また、表示ブロッ
ク17には、赤、黄及び青の3個のランプ18を設置
し、これらのランプで劣化の度合の表示を行う。
る場合は表示ブロック17に設置され、反射光6Rを受
光する場合は光源ブロック13に設置される。光源ブロ
ック13には検量線切換用スイッチ14を設置してあ
り、潤滑油、燃焼油及びエンジンの種類により劣化を示
す生成物が異なるので、スイッチ14により検量線を例
えば1,2,3と3種類に切換える。また、表示ブロッ
ク17には、赤、黄及び青の3個のランプ18を設置
し、これらのランプで劣化の度合の表示を行う。
【0019】図4はセル16の構造例を示す。図4にお
いて、セル16は洗浄が容易なように、溝19Aを有す
る板状部材19と、これに面どうしで合わされる板状部
材20とに分解できる構造であり、いずれの部材19,
20も近赤外域の光の吸収がない石英で作ってある。な
お、セル16の寸法は、縦20mm、幅10mm、厚さ
0.5mmとしてある。
いて、セル16は洗浄が容易なように、溝19Aを有す
る板状部材19と、これに面どうしで合わされる板状部
材20とに分解できる構造であり、いずれの部材19,
20も近赤外域の光の吸収がない石英で作ってある。な
お、セル16の寸法は、縦20mm、幅10mm、厚さ
0.5mmとしてある。
【0020】前記潤滑油劣化度測定装置12をガソリン
スタンドで使用する例を図5に示す。図5において、ガ
ソリンスタンドに給油等の目的で乗り入れた自動車21
のボンネット22を店員23が開く。レベルゲージによ
り潤滑油量のチェックを行った後、マイクロピペッター
24をレベルゲージ挿入口に入れ、潤滑油を少量(例え
ば0.1cc程度)採取し、セル16に入れる。このセ
ル16を装置12のセルホルダー部15に差し込み、潤
滑油の劣化度を測定する。
スタンドで使用する例を図5に示す。図5において、ガ
ソリンスタンドに給油等の目的で乗り入れた自動車21
のボンネット22を店員23が開く。レベルゲージによ
り潤滑油量のチェックを行った後、マイクロピペッター
24をレベルゲージ挿入口に入れ、潤滑油を少量(例え
ば0.1cc程度)採取し、セル16に入れる。このセ
ル16を装置12のセルホルダー部15に差し込み、潤
滑油の劣化度を測定する。
【0021】図6はガソリンを燃料とするエンジンを3
000時間運転した時の潤滑油の、近赤外吸収スペクト
ル特性を示すグラフであり、凝集レジンの分析が最も相
関の高い波長は、2329nmに表われている。
000時間運転した時の潤滑油の、近赤外吸収スペクト
ル特性を示すグラフであり、凝集レジンの分析が最も相
関の高い波長は、2329nmに表われている。
【0022】次に、図7に示すように実施したレジン分
の化学分析値と、波長2329nmの吸光度A2329nmを
用いて且つ検量線Cとして次式(1)を用いた計算値レ
ジン濃度との関係を、図8に示す。図8において、誤差
0.03wt%、相関係数γ=0.970で良い一致を
見た。
の化学分析値と、波長2329nmの吸光度A2329nmを
用いて且つ検量線Cとして次式(1)を用いた計算値レ
ジン濃度との関係を、図8に示す。図8において、誤差
0.03wt%、相関係数γ=0.970で良い一致を
見た。
【0023】 C(レジン)=−0.120−2.83A2329nm …式(1)
【0024】また、レジン分と粘度及びTBNとの相関
係数は、それぞれγ=0.973、γ=0.962であ
った。その結果、波長2329nmの吸収度A2329nmを
用いて、次式(2),(3)の検量線式を作成した。
係数は、それぞれγ=0.973、γ=0.962であ
った。その結果、波長2329nmの吸収度A2329nmを
用いて、次式(2),(3)の検量線式を作成した。
【0025】 C(粘度)=116.6−296.7A2329nm …式(2)
【0026】 C(TBN)=29.42+56.87A2329nm …式(3)
【0027】またその結果、図9に示すように、粘度を
粘度計で測定した値(粘度測定値)と、前式(2)によ
る計算値との関係を得た。図9において、誤差は2cs
t、相関係数γ=0.973で良い一致を見た。
粘度計で測定した値(粘度測定値)と、前式(2)によ
る計算値との関係を得た。図9において、誤差は2cs
t、相関係数γ=0.973で良い一致を見た。
【0028】また、図10に示すように、TBNを化学
分析した値と、前式(3)による計算値との関係を得
た。図10において、誤差0.2mgKUH/g、相関
係数γ=0.962で良い一致を見た。
分析した値と、前式(3)による計算値との関係を得
た。図10において、誤差0.2mgKUH/g、相関
係数γ=0.962で良い一致を見た。
【0029】上述した説明から判るように、劣化度が進
んで劣化物による吸収が高い油についても、近赤外域の
波長の光を用いることにより、粘度良く劣化物を測定で
きる。また、油に水分が混入した場合でも、劣化度を測
定することができる。
んで劣化物による吸収が高い油についても、近赤外域の
波長の光を用いることにより、粘度良く劣化物を測定で
きる。また、油に水分が混入した場合でも、劣化度を測
定することができる。
【0030】図11は本発明の第3実施例に係る潤滑油
劣化度測定装置の使用及び設置の1例を示す。この実施
例の測定装置は、特に舶用や発電用の重油焚きディーゼ
ルエンジンの潤滑油の劣化度測定に適用して有用なもの
である。図11において、ディーゼルエンジン101に
潤滑油のサンプタンク102からポンプ103、主こし
器104及びその出口ライン105を経由して潤滑油が
与えられる。ディーゼルエンジン101からは供給ライ
ン106を経由してサンプタンク102に潤滑油が戻さ
れる。潤滑油劣化度測定装置110にはサンプタンク1
02の排出弁107から人口弁108を通して潤滑油が
与えられ、測定済みの潤滑油は出口弁109を通してサ
ンプタンク102に戻される。また、潤滑油劣化度測定
装置110には、劣化度演算処理部を兼ねてパーソナル
コンピュータ(以下、パソコンという)130が接続さ
れている。なお、潤滑油劣化度測定装置110は、船舶
に搭載されたり、あるいは陸上でも例えば振幅が10μ
m以上と振動が大きい場合には、除振台150上に設置
される。
劣化度測定装置の使用及び設置の1例を示す。この実施
例の測定装置は、特に舶用や発電用の重油焚きディーゼ
ルエンジンの潤滑油の劣化度測定に適用して有用なもの
である。図11において、ディーゼルエンジン101に
潤滑油のサンプタンク102からポンプ103、主こし
器104及びその出口ライン105を経由して潤滑油が
与えられる。ディーゼルエンジン101からは供給ライ
ン106を経由してサンプタンク102に潤滑油が戻さ
れる。潤滑油劣化度測定装置110にはサンプタンク1
02の排出弁107から人口弁108を通して潤滑油が
与えられ、測定済みの潤滑油は出口弁109を通してサ
ンプタンク102に戻される。また、潤滑油劣化度測定
装置110には、劣化度演算処理部を兼ねてパーソナル
コンピュータ(以下、パソコンという)130が接続さ
れている。なお、潤滑油劣化度測定装置110は、船舶
に搭載されたり、あるいは陸上でも例えば振幅が10μ
m以上と振動が大きい場合には、除振台150上に設置
される。
【0031】図12は潤滑油劣化度測定装置の一構成例
を示す。この潤滑油劣化度測定装置では、測定部フレー
ム111に照射部、セル部及び受光素子を設置し、電装
品収納用ラック131に前述したパソコン130を設置
してある。
を示す。この潤滑油劣化度測定装置では、測定部フレー
ム111に照射部、セル部及び受光素子を設置し、電装
品収納用ラック131に前述したパソコン130を設置
してある。
【0032】照射部としては、近赤外用ランプ112
と、モータ駆動式の光チョッパ113と、回析格子ある
いはフィルタを用いた分光器114と、モータ内蔵の波
長駆動装置115とを用い、これらを測定部ソレーム1
11に設置してある。これらはランプ112を除いて恒
温槽116内に配設される。
と、モータ駆動式の光チョッパ113と、回析格子ある
いはフィルタを用いた分光器114と、モータ内蔵の波
長駆動装置115とを用い、これらを測定部ソレーム1
11に設置してある。これらはランプ112を除いて恒
温槽116内に配設される。
【0033】セル部としては、フローセル117を用い
ており、サンプタンク(図11の符号102)に配管1
18で接続し、配管118の途中にサンプル調温部11
9、油圧計120及びポンプ121を設置してある。フ
ローセル117は照射部の分光器114の出射側に配置
してあり、サンプル調温部119及びフローセル117
近傍の温度計(熱電対)122と共に恒温槽116内に
配置される。
ており、サンプタンク(図11の符号102)に配管1
18で接続し、配管118の途中にサンプル調温部11
9、油圧計120及びポンプ121を設置してある。フ
ローセル117は照射部の分光器114の出射側に配置
してあり、サンプル調温部119及びフローセル117
近傍の温度計(熱電対)122と共に恒温槽116内に
配置される。
【0034】受光素子123は、PbS(硫化鉛)セル
のような受光素子であり、これにサーモクーラとヘッド
アンプを付加した状態でフローセル117の光透過側に
配置してある。受光素子123も恒温槽116内に配置
される。
のような受光素子であり、これにサーモクーラとヘッド
アンプを付加した状態でフローセル117の光透過側に
配置してある。受光素子123も恒温槽116内に配置
される。
【0035】恒温槽116にはクーラ124を接続して
あり、また温度計(熱電対)125を設置してある。
あり、また温度計(熱電対)125を設置してある。
【0036】パソコン130は劣化度演算処理に加えて
各種の制御を行うものであり、そのため、CPU(中央
処理装置)132と、CRT(画像表示装置)133
と、キーボード134と、プリンタ135と、波長駆動
装置用モータコントローラ及び発振機136と、データ
用メインアンプ及びサーモコントローラ137と、光チ
ョッパ用モータコントローラ138と、安定化電源13
9と、サンプル調温部用サーモコントローラ140と、
コントロールパネル141とでパソコン130を構成
し、これらをラック131に設置している。発振機、各
サーモコントローラ、メインアンプはそれぞれ電源付き
のものである。
各種の制御を行うものであり、そのため、CPU(中央
処理装置)132と、CRT(画像表示装置)133
と、キーボード134と、プリンタ135と、波長駆動
装置用モータコントローラ及び発振機136と、データ
用メインアンプ及びサーモコントローラ137と、光チ
ョッパ用モータコントローラ138と、安定化電源13
9と、サンプル調温部用サーモコントローラ140と、
コントロールパネル141とでパソコン130を構成
し、これらをラック131に設置している。発振機、各
サーモコントローラ、メインアンプはそれぞれ電源付き
のものである。
【0037】近赤外用ランプ112は安定化電源139
に接続されており、これにより電流制御される。光チョ
ッパ113はモータコントローラ138に接続されてお
り、これによりモータが制御されている。波長駆動装置
115はモータコントローラ及び発振機136に接続さ
れており、これによってCPU132のもとでモータが
制御されることにより、各々の劣化物に合った光を分光
器114で分光させて、フローセル117内の潤滑油サ
ンプルに照射する。
に接続されており、これにより電流制御される。光チョ
ッパ113はモータコントローラ138に接続されてお
り、これによりモータが制御されている。波長駆動装置
115はモータコントローラ及び発振機136に接続さ
れており、これによってCPU132のもとでモータが
制御されることにより、各々の劣化物に合った光を分光
器114で分光させて、フローセル117内の潤滑油サ
ンプルに照射する。
【0038】受光素子、ヘッドアンプ及びサーモクーラ
123はメインアンプ及びサーモコントローラ137に
接続されており、受光素子及びヘッドアンプはフローセ
ル117中の潤滑油を透過した光を受光し得られた信号
を増幅してメインアンプに与え、サーモクーラはサーモ
コントローラにより制御される。メインアンプは信号を
取り込んで増幅し、CPU132に与える。サンプル調
温部119はサーモコントローラ140に接続されてお
り、これにより潤滑油サンプルが温度調整されてフロー
セル117に送られる。フローセル117の温度計12
2及び恒温槽116の温度計125はCPU132に接
続されており、フローセル117及び恒温槽116の各
温度を示す信号がCPU132に送られて記憶される。
123はメインアンプ及びサーモコントローラ137に
接続されており、受光素子及びヘッドアンプはフローセ
ル117中の潤滑油を透過した光を受光し得られた信号
を増幅してメインアンプに与え、サーモクーラはサーモ
コントローラにより制御される。メインアンプは信号を
取り込んで増幅し、CPU132に与える。サンプル調
温部119はサーモコントローラ140に接続されてお
り、これにより潤滑油サンプルが温度調整されてフロー
セル117に送られる。フローセル117の温度計12
2及び恒温槽116の温度計125はCPU132に接
続されており、フローセル117及び恒温槽116の各
温度を示す信号がCPU132に送られて記憶される。
【0039】次に、上記潤滑油劣化度測定装置110の
作用を説明する。近赤外用ランプ112から出た赤外光
をモータにより回転している光チョッパ113に入れて
光をチョップし、分光器114に入れる。分光器114
では、赤外光のうち硫酸エステル及びレジン等の潤滑油
の劣化生成物、固形スラッジ、並びに水等による吸収が
行われる波長640nmから2500nmの近赤外光を
分光する。そして、波長駆動装置115のモータコント
ローラ及び発振機136を制御することにより、測定対
象物に合った波長の光を分光させてフローセル117内
の潤滑油に照射させる。フローセル117の透過光を受
光素子123により電流に変換し、ヘッドアンプ等によ
り増幅して劣化度演算処理部(パソコン)130に入
れ、ここで劣化度を測定する。測定結果の利用例とし
て、一般に潤滑油の劣化度は徐々に進行するので、潤滑
油の劣化がある程度進行すると(例えば粘度が通常の
1.2倍程度まで上昇すると)、その時点で警報を発し
て新油を供給するようにすれば良い。また、水の混入の
場合は、通常は0.02%以下であるものが0.2%以
上になるという如く、比較的急激に潤滑油中の水分濃度
が上昇するので、例えば0.05%程度に上昇した時点
で警報を発し、異常を知らせるようにすれば良い。
作用を説明する。近赤外用ランプ112から出た赤外光
をモータにより回転している光チョッパ113に入れて
光をチョップし、分光器114に入れる。分光器114
では、赤外光のうち硫酸エステル及びレジン等の潤滑油
の劣化生成物、固形スラッジ、並びに水等による吸収が
行われる波長640nmから2500nmの近赤外光を
分光する。そして、波長駆動装置115のモータコント
ローラ及び発振機136を制御することにより、測定対
象物に合った波長の光を分光させてフローセル117内
の潤滑油に照射させる。フローセル117の透過光を受
光素子123により電流に変換し、ヘッドアンプ等によ
り増幅して劣化度演算処理部(パソコン)130に入
れ、ここで劣化度を測定する。測定結果の利用例とし
て、一般に潤滑油の劣化度は徐々に進行するので、潤滑
油の劣化がある程度進行すると(例えば粘度が通常の
1.2倍程度まで上昇すると)、その時点で警報を発し
て新油を供給するようにすれば良い。また、水の混入の
場合は、通常は0.02%以下であるものが0.2%以
上になるという如く、比較的急激に潤滑油中の水分濃度
が上昇するので、例えば0.05%程度に上昇した時点
で警報を発し、異常を知らせるようにすれば良い。
【0040】前記測定をオンラインで行うことにより、
潤滑不良を未然に防止することができ、そのために、サ
ンプタンク102から潤滑油を排出弁107を通して入
口弁108よりフローセル117内に送り、ここで劣化
度判定をした後、出口弁109を通してサンプタンク1
02に戻す。
潤滑不良を未然に防止することができ、そのために、サ
ンプタンク102から潤滑油を排出弁107を通して入
口弁108よりフローセル117内に送り、ここで劣化
度判定をした後、出口弁109を通してサンプタンク1
02に戻す。
【0041】ここで分光の一例をあげる。波長2200
nmから2400nmの近赤外光は硫酸エステル及び硫
酸カルシウム等の硫酸基、硝酸基、カルボン酸、あるい
はレジン分(炭化水素の酸化劣化物)の吸収を、結合音
域で表わす。また、波長1900nmから2000nm
の近赤外光は水の吸収を、O−Hの伸縮振動とO−Hの
変角振動の結合音として表わす。また波長2000nm
から2400nmの近赤外光は、固形スラッジの最も多
い平均粒径1μの粒子の数を、その吸光度で相関高く表
わす。そこで、分光器114では、例えば波長1900
nmから2400nmまでの近赤外光より、測定したい
劣化物の吸収を示す光を分光した後、フローセル117
に入れれば良い。
nmから2400nmの近赤外光は硫酸エステル及び硫
酸カルシウム等の硫酸基、硝酸基、カルボン酸、あるい
はレジン分(炭化水素の酸化劣化物)の吸収を、結合音
域で表わす。また、波長1900nmから2000nm
の近赤外光は水の吸収を、O−Hの伸縮振動とO−Hの
変角振動の結合音として表わす。また波長2000nm
から2400nmの近赤外光は、固形スラッジの最も多
い平均粒径1μの粒子の数を、その吸光度で相関高く表
わす。そこで、分光器114では、例えば波長1900
nmから2400nmまでの近赤外光より、測定したい
劣化物の吸収を示す光を分光した後、フローセル117
に入れれば良い。
【0042】図13は発電用ディーゼルエンジンをC重
油で3000時間連続運転した時の、潤滑油の赤外吸収
スペクトル特性を示すグラフであり、横軸は波数(波長
の逆数)を示し、縦軸は赤外光吸収率を示す。図13で
は、新油と3000時間で劣化した潤滑油との差スペク
トルであり、劣化生成物だけのスペクトルより構造分析
を行うことができる。
油で3000時間連続運転した時の、潤滑油の赤外吸収
スペクトル特性を示すグラフであり、横軸は波数(波長
の逆数)を示し、縦軸は赤外光吸収率を示す。図13で
は、新油と3000時間で劣化した潤滑油との差スペク
トルであり、劣化生成物だけのスペクトルより構造分析
を行うことができる。
【0043】図13において、1140cm-1のピーク
は硫酸カルシウムを表わしており、1340cm-1及び
1460cm-1の各ピークは硫酸エステル(R−O−S
O2−O)を表わし、1640cm-1のピークは硝酸エ
ステル(−O−NO2 )を表わしている。なお、171
0cm-1のピークはカルボン酸、アルキルケトン、C=
Oを表わしているが、C重油焚きでは殆ど表われない。
は硫酸カルシウムを表わしており、1340cm-1及び
1460cm-1の各ピークは硫酸エステル(R−O−S
O2−O)を表わし、1640cm-1のピークは硝酸エ
ステル(−O−NO2 )を表わしている。なお、171
0cm-1のピークはカルボン酸、アルキルケトン、C=
Oを表わしているが、C重油焚きでは殆ど表われない。
【0044】次に、図14より明らかなように、近赤外
光域での硫酸基を近赤外光スペクトルより解析したとこ
ろ、2300nmから2350nmの波長に、硫酸エス
テル、硫酸カルシウム等の硫酸基、及び硝酸エステルの
結合音が表われた。
光域での硫酸基を近赤外光スペクトルより解析したとこ
ろ、2300nmから2350nmの波長に、硫酸エス
テル、硫酸カルシウム等の硫酸基、及び硝酸エステルの
結合音が表われた。
【0045】次に上記結合音の潤滑油の分析を種々行っ
た結果、凝集レジンの分析が最も相関が高かった。レジ
ンの測定は、一般に図15に示すように、n−ペンタン
不溶解分142が表わす油の中に含まれる酸化劣化物を
示すレジン分143と、異物(カーボナイズした物、金
属摩耗物及び酸中和生成物)144とを加算したものを
表わす。トルエン不溶解物としては、後者の異物144
を表わす。そこで、レジン分143の測定としては、図
15に示されるように、n−ペンタン不溶解分142か
らトルエン不溶解分(異物)144を差し引いた値で表
わされる。
た結果、凝集レジンの分析が最も相関が高かった。レジ
ンの測定は、一般に図15に示すように、n−ペンタン
不溶解分142が表わす油の中に含まれる酸化劣化物を
示すレジン分143と、異物(カーボナイズした物、金
属摩耗物及び酸中和生成物)144とを加算したものを
表わす。トルエン不溶解物としては、後者の異物144
を表わす。そこで、レジン分143の測定としては、図
15に示されるように、n−ペンタン不溶解分142か
らトルエン不溶解分(異物)144を差し引いた値で表
わされる。
【0046】以下、種々の具体例1〜3を説明する。
【0047】〔具体例1〕潤滑油としてキグナスマリン
DX3400Sを用いて、発電用のシリンダ径360m
mのエンジンでC重油を焚いて、テストを行った。図1
6に、レジン分の分析を図15の如く実施した化学分析
値と、波長2331nmの吸光度Aを用い検量線Cとし
て次式(4)を用いた計算値レジン濃度との関係を示
す。図16において、誤差0.02wt%程度、相関係
数γ=0.974で良い一致を見た。
DX3400Sを用いて、発電用のシリンダ径360m
mのエンジンでC重油を焚いて、テストを行った。図1
6に、レジン分の分析を図15の如く実施した化学分析
値と、波長2331nmの吸光度Aを用い検量線Cとし
て次式(4)を用いた計算値レジン濃度との関係を示
す。図16において、誤差0.02wt%程度、相関係
数γ=0.974で良い一致を見た。
【0048】 C(レジン)=−0.115−2.833A2331nm …式(4)
【0049】次に、レジン分と粒度及びTBNの相関
は、各々0.891及び0.826であった。その結
果、同じ2331nm波長の吸光度を用いて、下記の検
量線式(5)、式(6)を作成した。
は、各々0.891及び0.826であった。その結
果、同じ2331nm波長の吸光度を用いて、下記の検
量線式(5)、式(6)を作成した。
【0050】 C(粘度)=116.657−296.861A2331nm …式(5)
【0051】 C(TBN)=29.436+56.864A2331nm …式(6)
【0052】その結果、図17に示すように、粘度を粘
度計で測定した値と、前式(5)よりの計算値との関係
を得た。図17において、誤差は2cst、相関係数は
0.973で良い一致を見た。また、図18に示すよう
に、TBNを化学分析した値と、前式(6)よりの計算
値との関係を得た。図18において、誤差0.26mg
KOH/g、相関係数0.962で良い一致を見た。
度計で測定した値と、前式(5)よりの計算値との関係
を得た。図17において、誤差は2cst、相関係数は
0.973で良い一致を見た。また、図18に示すよう
に、TBNを化学分析した値と、前式(6)よりの計算
値との関係を得た。図18において、誤差0.26mg
KOH/g、相関係数0.962で良い一致を見た。
【0053】ここで、化学分析ではn−ペンタン不溶解
分142とトルエン不溶解分144についてA法とB法
があり、A法は凝集剤を添加しないで分析する方法であ
り、B法は凝集剤を添加して分析する方法である。本具
体例1では、A法よりもB法の方が、レジン分析結果と
吸光度との相関が高かった。即ち、使用した潤滑油の分
散効果があるため、凝集剤を添加しないと、n−ペンタ
ン不溶解分142及びトルエン不溶解分144を測定す
る時に使用する遠心分離機では分離できないほど、小さ
な物であったと考えられる。
分142とトルエン不溶解分144についてA法とB法
があり、A法は凝集剤を添加しないで分析する方法であ
り、B法は凝集剤を添加して分析する方法である。本具
体例1では、A法よりもB法の方が、レジン分析結果と
吸光度との相関が高かった。即ち、使用した潤滑油の分
散効果があるため、凝集剤を添加しないと、n−ペンタ
ン不溶解分142及びトルエン不溶解分144を測定す
る時に使用する遠心分離機では分離できないほど、小さ
な物であったと考えられる。
【0054】〔具体例2〕前述した具体例1において、
図15のトルエン不溶解分144は燃焼油及び潤滑油の
炭化水素がカーボナイズした物であり、その粒度分布を
測定した結果、平均粒径は約1μmであった。そこで、
近赤外線の波長640nmから2500nmの光の吸光
度で、凝集トルエン不溶解分(B法)との濃度の相関を
計算した。その結果、波長2239nmが最も相関が高
かった。この原因を解明するために1μ程度の粒子のみ
を集めて種々の波長の光を照射し、その吸光度と粒子数
の変化を調べた。すると、図19に示すように、1μm
の粒子145は波長1μm程度の光を全て吸収し(ケー
ス2)、反対に波長4μmの光は殆ど吸収しなかった
(ケース3)。そして、波長2μm程度の光が、吸光度
と粒子数との相関が高かった。そこで、固形スラッジの
平均粒径が1μm程度となるC重油燃焼エンジンでは、
波長2000nmから2400nmの光が吸光度とスラ
ッジ量の相関が高く、本具体例2では、次式(7)のよ
うな検量線を作成した。
図15のトルエン不溶解分144は燃焼油及び潤滑油の
炭化水素がカーボナイズした物であり、その粒度分布を
測定した結果、平均粒径は約1μmであった。そこで、
近赤外線の波長640nmから2500nmの光の吸光
度で、凝集トルエン不溶解分(B法)との濃度の相関を
計算した。その結果、波長2239nmが最も相関が高
かった。この原因を解明するために1μ程度の粒子のみ
を集めて種々の波長の光を照射し、その吸光度と粒子数
の変化を調べた。すると、図19に示すように、1μm
の粒子145は波長1μm程度の光を全て吸収し(ケー
ス2)、反対に波長4μmの光は殆ど吸収しなかった
(ケース3)。そして、波長2μm程度の光が、吸光度
と粒子数との相関が高かった。そこで、固形スラッジの
平均粒径が1μm程度となるC重油燃焼エンジンでは、
波長2000nmから2400nmの光が吸光度とスラ
ッジ量の相関が高く、本具体例2では、次式(7)のよ
うな検量線を作成した。
【0055】 C(スラッジ)=0.009−0.997A2284nm …式(7)
【0056】図20に示すように、計算したスラッジ量
とB法のトルエン不溶解分との誤差は0.008wt%
で、相関係数は0.998と良い一致を見た。
とB法のトルエン不溶解分との誤差は0.008wt%
で、相関係数は0.998と良い一致を見た。
【0057】〔具体例3〕上述した具体例1において故
意に、潤滑油に水分を添加してサンプルを作った。図2
1に示すように、近赤外光のうち波長1912nmの光
の吸光度により次式(8)を用いて計算した水分の計算
値と、水分の化学分析値との関係を示す。図21におい
て、化学分析値と吸光度よりの計算値濃度とは、誤差
0.05wt%、相関係数0.984であり、良い一致
を見た。
意に、潤滑油に水分を添加してサンプルを作った。図2
1に示すように、近赤外光のうち波長1912nmの光
の吸光度により次式(8)を用いて計算した水分の計算
値と、水分の化学分析値との関係を示す。図21におい
て、化学分析値と吸光度よりの計算値濃度とは、誤差
0.05wt%、相関係数0.984であり、良い一致
を見た。
【0058】 C(水分)=−0.37−33.961A1312nm …式(8)
【0059】次に、図22に波長1912nm近傍の近
赤外スペクトル(2次微分値)を示す。1912nmの
波長では、水の吸収が起っている。ここで検量線の求め
方を説明すると、光の吸収については次式(9)に示す
ランバートーベールの法則が成立する。
赤外スペクトル(2次微分値)を示す。1912nmの
波長では、水の吸収が起っている。ここで検量線の求め
方を説明すると、光の吸収については次式(9)に示す
ランバートーベールの法則が成立する。
【0060】 log(I0 /I)=εCd …式(9) I:溶液の場合の透過光の強度 I0 :空気の透過光の強度 C:モル濃度 ε:モル吸光係数 d:吸光物質層の厚さ
【0061】即ち、前式(9)より、吸光度A=log
〔1/(I/I0 )〕を導入すると、次式(10)が導
かれる。
〔1/(I/I0 )〕を導入すると、次式(10)が導
かれる。
【0062】 C=(1/εd)A …式(10)
【0063】そこで、吸光物質層の厚さdは光の散乱等
により若干変化するが、データ処理としては吸光度Aを
独立変数、濃度Cを従属変数として回帰式(11)を導
き、検量線を作成している。b0 ,b1 は係数である。
により若干変化するが、データ処理としては吸光度Aを
独立変数、濃度Cを従属変数として回帰式(11)を導
き、検量線を作成している。b0 ,b1 は係数である。
【0064】 C=b0 +b1 ・A …式(11)
【0065】以上説明したように、C重油燃焼エンジン
では、C重油中に多量(通常2%以上)に含まれる硫黄
が燃焼されてSOxとなり、そのSOxが潤滑油中に硫
黄基として硫黄エステルや硫黄カルシウム(カルシウム
は潤滑油に添加剤として含まれている)等を生成させ、
また潤滑油や燃料油を構成する炭化水素の酸化劣化物
(レジン)、更に潤滑油中に混入された水、そしてC重
油に多量に含まれる残渣及び未燃カーボンを主体とする
固形スラッジ等、潤滑油を劣化させる物がある。本実施
例では、これらの劣化物を効率良く測定できるように、
C重油焚きでは水及び固形スラッジが多いため、基準振
動で吸収の多い中赤外や縁赤外ではなく、近赤外域とい
われる劣化物の結合音域で吸収の弱い波長640nmか
ら2500nm域をあえて使用し、またそのため、吸収
率をセル厚さ(光路長)で最適化して決める方法をとっ
ている。
では、C重油中に多量(通常2%以上)に含まれる硫黄
が燃焼されてSOxとなり、そのSOxが潤滑油中に硫
黄基として硫黄エステルや硫黄カルシウム(カルシウム
は潤滑油に添加剤として含まれている)等を生成させ、
また潤滑油や燃料油を構成する炭化水素の酸化劣化物
(レジン)、更に潤滑油中に混入された水、そしてC重
油に多量に含まれる残渣及び未燃カーボンを主体とする
固形スラッジ等、潤滑油を劣化させる物がある。本実施
例では、これらの劣化物を効率良く測定できるように、
C重油焚きでは水及び固形スラッジが多いため、基準振
動で吸収の多い中赤外や縁赤外ではなく、近赤外域とい
われる劣化物の結合音域で吸収の弱い波長640nmか
ら2500nm域をあえて使用し、またそのため、吸収
率をセル厚さ(光路長)で最適化して決める方法をとっ
ている。
【0066】具体例としては、硫酸エステル、硫酸カル
シウム、レジン分等の劣化物の結合音として波長220
0nmから2400nmで測定し、水の吸収を1900
nmから2000nmで測定し、C重油燃焼の固形スラ
ッジを2000nmから2400nmで測定する。ま
た、劣化度の測定としては、パソコン130が受光素子
123からの信号を用いて吸光度Aを所定波長毎に求
め、前式(4),(5),(6),(7),(8)等の
検量線を演算することにより劣化度を算出する。
シウム、レジン分等の劣化物の結合音として波長220
0nmから2400nmで測定し、水の吸収を1900
nmから2000nmで測定し、C重油燃焼の固形スラ
ッジを2000nmから2400nmで測定する。ま
た、劣化度の測定としては、パソコン130が受光素子
123からの信号を用いて吸光度Aを所定波長毎に求
め、前式(4),(5),(6),(7),(8)等の
検量線を演算することにより劣化度を算出する。
【0067】本第3実施例によれば下記の効果がある。 (1)C重油燃焼機関で、硫黄に起因する劣化物を測定
できる。 (2)高出力比(15〜17kg/cm2 )、高過給
(3)且つインタークーラ付きの舶用あるいは発電用エ
ンジンにおける水分が多く混入する潤滑油について、水
分を測定できる。 (3)C重油燃料中の残渣及び未燃カーボンを主体とする
多量に含まれる固形スラッジの量を測定できる。
できる。 (2)高出力比(15〜17kg/cm2 )、高過給
(3)且つインタークーラ付きの舶用あるいは発電用エ
ンジンにおける水分が多く混入する潤滑油について、水
分を測定できる。 (3)C重油燃料中の残渣及び未燃カーボンを主体とする
多量に含まれる固形スラッジの量を測定できる。
【0068】図23に本発明の第4実施例に係る潤滑油
劣化度測定装置の処理フローを示す。図において1は半
導体発光ダイオード(LED)よりなる光源であり、該
光源1からは近赤外光2が発光される。
劣化度測定装置の処理フローを示す。図において1は半
導体発光ダイオード(LED)よりなる光源であり、該
光源1からは近赤外光2が発光される。
【0069】この近赤外光2はフィルタ等の分光器3に
より潤滑油中の劣化に関係する生成物の吸収が生じる波
長、つまり640nmから2500nmの波長の光4を
取り出し、これを供試潤滑油5に照射する。
より潤滑油中の劣化に関係する生成物の吸収が生じる波
長、つまり640nmから2500nmの波長の光4を
取り出し、これを供試潤滑油5に照射する。
【0070】前記潤滑油5を透過した光6は、InGa
As PINフォトダイオード、Geフォトダイオード
等よりなる受光素子7により受光され電気に変換され
る。この電気信号8は増幅器9により増幅された後、0
〜5Vの直流電流10に変換される。この直流電流10
の値を表示部11に表示することにより、供試潤滑油の
劣化度を検知することができる。
As PINフォトダイオード、Geフォトダイオード
等よりなる受光素子7により受光され電気に変換され
る。この電気信号8は増幅器9により増幅された後、0
〜5Vの直流電流10に変換される。この直流電流10
の値を表示部11に表示することにより、供試潤滑油の
劣化度を検知することができる。
【0071】この実施例においては光源1を半導体発光
ダイオードで構成しているが、この半導体は従来のフィ
ラメント式ランプよりも耐振性が大で、また寿命も長
い。さらに製造工程も簡単かつ量産に適しているので製
造コストが低い。加えてコンパクトに形成できるので車
載性が良好である。
ダイオードで構成しているが、この半導体は従来のフィ
ラメント式ランプよりも耐振性が大で、また寿命も長
い。さらに製造工程も簡単かつ量産に適しているので製
造コストが低い。加えてコンパクトに形成できるので車
載性が良好である。
【0072】図24には、前記のように構成された潤滑
油劣化度測定装置12を自動車に搭載した場合のブロッ
ク図を示す。162はエンジン、163は潤滑油循環ポ
ンプであり、該エンジン162の底部から潤滑油循環ポ
ンプ163により潤滑油劣化度測定装置12に送り、こ
こで前記フローに示される要領により潤滑油の劣化度を
測定する。
油劣化度測定装置12を自動車に搭載した場合のブロッ
ク図を示す。162はエンジン、163は潤滑油循環ポ
ンプであり、該エンジン162の底部から潤滑油循環ポ
ンプ163により潤滑油劣化度測定装置12に送り、こ
こで前記フローに示される要領により潤滑油の劣化度を
測定する。
【0073】測定された潤滑油の劣化度は電線151を
介して、運転席に設置された劣化度表示ランプ(例えば
赤色表示)161に伝送され、潤滑油の劣化が進んでい
ればこの表示ランプ161に表示され、運転者が検知す
る。
介して、運転席に設置された劣化度表示ランプ(例えば
赤色表示)161に伝送され、潤滑油の劣化が進んでい
ればこの表示ランプ161に表示され、運転者が検知す
る。
【0074】尚、エンジンの種類により、使用燃料及び
燃焼状態が異なるので、吸光度により劣化度を判定する
検量線は、自動車を出荷する際に設置しておく。
燃焼状態が異なるので、吸光度により劣化度を判定する
検量線は、自動車を出荷する際に設置しておく。
【0075】図25には、自動車の運転室のメーターボ
ード191に前記潤滑油劣化度測定装置12の表示ラン
プ161が設置された状態が示されている。171はハ
ンドル、181は座席シートであり、自動車の走行中に
前記表示ランプ161が点灯すると、運転者が潤滑油の
劣化を認識することができる。
ード191に前記潤滑油劣化度測定装置12の表示ラン
プ161が設置された状態が示されている。171はハ
ンドル、181は座席シートであり、自動車の走行中に
前記表示ランプ161が点灯すると、運転者が潤滑油の
劣化を認識することができる。
【0076】軽油を燃料とするバス用エンジンを300
0時間運転した後における潤滑油の近赤外吸光度と凝集
レジンの分析を行い両者の相関を調査した結果、相関の
高い波長は996nm,1572nm,1703nm及
び1826nmであり、その中最も高い相関の波長は1
572nmであった。前記1572nmの波長に相当す
る吸光度Aを用いてレジン分濃度を推定する回帰式を式
(12)に示す。レジン吸光度推定値∧C(レジン)
は、
0時間運転した後における潤滑油の近赤外吸光度と凝集
レジンの分析を行い両者の相関を調査した結果、相関の
高い波長は996nm,1572nm,1703nm及
び1826nmであり、その中最も高い相関の波長は1
572nmであった。前記1572nmの波長に相当す
る吸光度Aを用いてレジン分濃度を推定する回帰式を式
(12)に示す。レジン吸光度推定値∧C(レジン)
は、
【0077】 ∧C(レジン)=−0.20+8.01A1572nm …式(12)
【0078】上記式(12)の推定値∧Cとレジンの化
学分析値Cとの誤差は0.11wt%、相関係数γ=
0.95であった。図26に前記推定値∧Cと分析値C
の関係を示す。
学分析値Cとの誤差は0.11wt%、相関係数γ=
0.95であった。図26に前記推定値∧Cと分析値C
の関係を示す。
【0079】尚、前記光源1としては、レーザダイオー
ド(LD)でも前記LEDと回折格子あるいはフィルタ
との組合せでもよい。要は、劣化物の吸収が起る波長の
近赤外域(640nmから2500nm)の光を照射で
きればよい。
ド(LD)でも前記LEDと回折格子あるいはフィルタ
との組合せでもよい。要は、劣化物の吸収が起る波長の
近赤外域(640nmから2500nm)の光を照射で
きればよい。
【0080】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、劣化が進
んで劣化度が高い潤滑油についても、近赤外域の波長の
光を用いることにより、高い精度で劣化物を測定するこ
とができる。また油に水分が混入した場合でも劣化度を
測定することができる。
んで劣化度が高い潤滑油についても、近赤外域の波長の
光を用いることにより、高い精度で劣化物を測定するこ
とができる。また油に水分が混入した場合でも劣化度を
測定することができる。
【0081】さらに、光源に半導体の発光ダイオードを
用いることにより、従来のものよりも寿命が延長される
とともに、耐振性が高く低コストの測定装置を提供する
ことができる。
用いることにより、従来のものよりも寿命が延長される
とともに、耐振性が高く低コストの測定装置を提供する
ことができる。
【図1】本発明の第1実施例の処理フローを示す図。
【図2】本発明の第2実施例の処理フローを示す図。
【図3】第1、第2実施例の潤滑油劣化度測定装置の構
成図。
成図。
【図4】セルの構造例を示す図。
【図5】ガソリンスタンドでの使用例を示す図。
【図6】近赤外吸収スペクトルを示す図。
【図7】劣化物の成分を表わす図。
【図8】レジン分の化学分析値と、吸光度よりの計算値
との関係を示す図。
との関係を示す図。
【図9】粘度計による測定値と、吸光度よりの計算値と
の関係を示す図。
の関係を示す図。
【図10】TBNの化学分析値と、吸光度よりの計算値
との関係を示す図。
との関係を示す図。
【図11】第3実施例の装置の使用例を示す図。
【図12】本発明の第3実施例の潤滑油劣化度測定装置
の構成図。
の構成図。
【図13】劣化油と新油の中赤外、遠赤外域での差スペ
クトルを示す図。
クトルを示す図。
【図14】劣化油の近赤外スペクトルを示す図。
【図15】劣化油中の固形スラッジの成分を示す図。
【図16】レジン分の化学分析値と、波長2331nm
での吸光度よりの計算値との関係を示す図。
での吸光度よりの計算値との関係を示す図。
【図17】粘度計で測定した粘度と、波長2331nm
での吸光度よりの計算値との関係を示す図。
での吸光度よりの計算値との関係を示す図。
【図18】TBNの化学分析値と、波長2331nmで
の吸光度よりの計算値との関係を示す図。
の吸光度よりの計算値との関係を示す図。
【図19】波長と粒径のモデルを示す図。
【図20】B法によるトルエン不溶解分と、波長228
4nmでの吸光度よりの計算値との関係を示す図。
4nmでの吸光度よりの計算値との関係を示す図。
【図21】水分の化学分析値と、波長1912nmでの
吸光度よりの計算値との関係を示す図。
吸光度よりの計算値との関係を示す図。
【図22】水分を含んだ潤滑油の波長1912nm近傍
のスペクトルを示す図。
のスペクトルを示す図。
【図23】本発明の第4実施例の処理フローを示す図。
【図24】測定装置を自動車に搭載したときの系統図。
【図25】測定装置を自動車に搭載したときの運転室の
配置図。
配置図。
【図26】レジン吸光度計算値とレジン分析値との関係
を示す線図。
を示す線図。
1…光源、3…分光器、5…供試潤滑油、6,6T…透
過光、6R…反射光、7…受光素子、9…増幅器、11
…表示器、12…潤滑油劣化度測定装置、13…光源ブ
ロック、14…検量線切換用スイッチ、15…セルホル
ダー部、16…セル、17…表示ブロック、18…ラン
プ、19A…溝、110…潤滑油劣化度測定装置、11
2…近赤外用ランプ、113…光チョッパ、114…分
光器、115…波長駆動装置、117…フローセル、1
23…受光素子、130…劣化度演算処理部(パソコ
ン)、161…表示ランプ、162…エンジン。
過光、6R…反射光、7…受光素子、9…増幅器、11
…表示器、12…潤滑油劣化度測定装置、13…光源ブ
ロック、14…検量線切換用スイッチ、15…セルホル
ダー部、16…セル、17…表示ブロック、18…ラン
プ、19A…溝、110…潤滑油劣化度測定装置、11
2…近赤外用ランプ、113…光チョッパ、114…分
光器、115…波長駆動装置、117…フローセル、1
23…受光素子、130…劣化度演算処理部(パソコ
ン)、161…表示ランプ、162…エンジン。
Claims (4)
- 【請求項1】 硫酸基、硝酸基、カルボン酸、レジン
分、固形スラッジあるいは水が吸収する波長が640n
mから2500nmの近赤外域の光を照射する照射部
と、この光を供試潤滑油に当てるセル部と、供試潤滑油
を透過あるいは反射した光を受光する受光素子と、この
受光素子からの出力信号に基づいて供試潤滑油の劣化度
を演算する劣化度演算処理部とを備えたことを特徴とす
る潤滑油劣化度測定装置。 - 【請求項2】 硫酸基、レジン分、固形スラッジあるい
は水が吸収する波長が640nmから2500nmの近
赤外域の光を照射する照射部と、この光を供試潤滑油に
当てるセル部と、供試潤滑油を透過した光を受光する受
光素子と、この受光素子からの出力信号に基づいて供試
潤滑油の劣化度を演算する劣化度演算処理部とを備えた
ことを特徴とする潤滑油劣化度測定装置。 - 【請求項3】 半導体発光ダイオード(LED)より成
る光源を備え、硫酸基、硝酸基、カルボン酸、レジン
分、固形スラッジあるいは水が吸収する波長を有する近
赤外域の光を供試潤滑油に照射する照射部と、供試潤滑
油を透過した光を受光する受光素子と、この受光素子か
らの出力信号に基づき供試潤滑油の劣化度を演算する劣
化度演算処理部とを備えたことを特徴とする潤滑油劣化
度測定装置。 - 【請求項4】 前記光源が半導体発光ダイオード(LE
D)と回折格子あるいはフィルタとを組合せてなること
を特徴とする請求項3記載の潤滑油劣化度測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26802893A JPH0712723A (ja) | 1992-09-30 | 1993-09-30 | 潤滑油劣化度測定装置 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26101692 | 1992-09-30 | ||
JP10398593 | 1993-04-30 | ||
JP4-261016 | 1993-04-30 | ||
JP5-103985 | 1993-04-30 | ||
JP26802893A JPH0712723A (ja) | 1992-09-30 | 1993-09-30 | 潤滑油劣化度測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0712723A true JPH0712723A (ja) | 1995-01-17 |
Family
ID=27310120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26802893A Pending JPH0712723A (ja) | 1992-09-30 | 1993-09-30 | 潤滑油劣化度測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0712723A (ja) |
Cited By (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-09-30 JP JP26802893A patent/JPH0712723A/ja active Pending
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