JPH07126285A - ステロイド誘導体の製造方法 - Google Patents

ステロイド誘導体の製造方法

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JPH07126285A
JPH07126285A JP5268843A JP26884393A JPH07126285A JP H07126285 A JPH07126285 A JP H07126285A JP 5268843 A JP5268843 A JP 5268843A JP 26884393 A JP26884393 A JP 26884393A JP H07126285 A JPH07126285 A JP H07126285A
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JP
Japan
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group
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formula
hydroxyl
reaction
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JP5268843A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Ando
由典 安藤
Manzo Shiono
万蔵 塩野
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一般式(I)で示されるカルブアルデヒド誘
導体を塩基性物質の存在下に、CH−CO−CHR
で示されるケトンと反応させることからなる、一般
式(IV)で示されるステロイド誘導体の製造方法。 [式中、RおよびRは低級アルキル基を表すか、そ
れらが結合している炭素原子と一緒になって環を形成
し、R,R,RおよびRは水素原子または水酸
基の保護基を表す。] 【効果】 乾癬、カルシウム代謝欠陥症等の治療剤とし
て期待される種々の24−ヒドロキシビタミンD誘導体
類の合成中間体として有用な化合物の製造方法が提供さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾癬、カルシウム代謝
欠陥症等の治療剤として期待されている、1α,24S
−ジヒドロキシ−22−エン−26,27−デヒドロビ
タミンD3 、1,24R−ジヒドロキシビタミンD3
22−デヒドロ−1,24S−ジヒドロキシビタミンD
3 等の24位に水酸基を有するビタミンD誘導体類(以
下、24−ヒドロキシビタミンD誘導体類と略称するこ
とがある。)の合成中間体として有用な化合物の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、24−ヒドロキシビタミンD誘導
体類の製造方法としては、例えば、ケミカル アンド
ファルマシューティカル ブレティン(Chemica
l &Pharmaceutical Bulleti
n)、32巻、3866〜3872頁(1984年)に
記載の方法が知られている。該方法によれば、ジノルコ
レン酸アセテートを出発原料として用い、多段階の反応
により22位をアルデヒドに変換する。次いで、該22
−アルデヒド誘導体をイソブチリルメチレントリフェニ
ルホスホランと反応させることにより側鎖を導入し、7
−ブロモ体を経由して、1α,3β−ジアセトキシコレ
スタ−4,6,22−トリエン−24−オン(4,6−
ジエン体)および1α,3β−ジアセトキシコレスタ−
5,7,22−トリエン−24−オン(5,7−ジエン
体)の混合物を得る。得られた5,7−ジエン体は、1
−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオ
ンで処理し、付加物として単離される。該付加物は24
−ヒドロキシ体としたのち開環し、1,24−ジヒドロ
キシビタミンD誘導体とすることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法は、22−アルデヒド誘導体に側鎖を導入する工程
において高価なウイティッヒ試薬を用いていること、か
かる反応により除去操作が煩雑なトリフェニルホスフィ
ンオキシドが副生することなどの問題点を有しており、
工業的に好適な方法とはいい難い。また、上記方法を含
めて、従来の24−ヒドロキシビタミンD誘導体類の製
造方法においては、目的の24−ヒドロキシビタミンD
誘導体類の側鎖の種類に合わせて、側鎖導入時の反応条
件をその都度選択する必要があった。従って、ある中間
体化合物から種々の側鎖を有する24−ヒドロキシビタ
ミンD誘導体類を、同様の反応条件により、工業的に有
利に製造する方法を提供することが望まれているのが現
状である。
【0004】しかして、本発明の目的は、公知の化合物
から同様の反応条件により種々の側鎖を有する1α,3
β−ジヒドロキシコレスタ−5,7,22−トリエン−
24−オン誘導体類を製造し得る方法を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、(1)下記一般式(I)
【0006】
【化8】
【0007】(式中、R3 およびR4 はそれぞれ水素原
子または水酸基の保護基を表す。)で示されるカルブア
ルデヒド誘導体(以下これを、カルブアルデヒド誘導体
(I)と略称する。)を、塩基性物質の存在下に下記一
般式(II)
【0008】
【化9】
【0009】(式中、R1 およびR2 はそれぞれ低級ア
ルキル基を表すか、またはそれらが結合している炭素原
子と一緒になって環を形成する。)で示されるメチルケ
トン(以下これを、メチルケトン(II)と略称す
る。)と反応させ、必要に応じて水酸基の保護または脱
保護を行い、下記一般式(III)
【0010】
【化10】
【0011】(式中、R1 およびR2 は前記定義のとお
りであり、R5 およびR6 はそれぞれ水素原子または水
酸基の保護基を表す。)で示されるヒドロキシケトン誘
導体(以下これを、ヒドロキシケトン誘導体(III)
と略称する。)を得、次いで該ヒドロキシケトン誘導体
(III)を、酸性物質、塩基性物質または脱水剤の存
在下に脱水反応させ、必要に応じて水酸基の保護または
脱保護を行うことを特徴とする下記一般式(IV)
【0012】
【化11】
【0013】(式中、R1 およびR2 は前記定義のとお
りであり、R7 およびR8 はそれぞれ水素原子または水
酸基の保護基を表す。)で示されるステロイド誘導体
(以下これを、ステロイド誘導体(IV)と略称す
る。)の製造方法、および(2)カルブアルデヒド誘導
体(I)を、塩基性物質の存在下にメチルケトン(I
I)と反応させ、必要に応じて水酸基の保護または脱保
護を行うことを特徴とするステロイド誘導体(IV)の
製造方法を提供することにより達成される。
【0014】前記一般式(II)、(III)および
(IV)においてR1 およびR2 がそれぞれ表す低級ア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基等が挙げられ、R1 およびR
2 がそれらが結合している炭素原子と一緒になって環を
形成する場合の環としては、シクロプロパン環、シクロ
ブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環などの
シクロアルカン環等が挙げられる。
【0015】前記一般式(I)、(III)または(I
V)においてR3 、R4 、R5 、R 6 、R7 およびR8
がそれぞれ表す水酸基の保護基としては、通常用いられ
る保護基を使用することができ、具体的には、アセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バ
レリル基、イソバレリル基、4−メチルバレリル基、ピ
バロイル基、ベンゾイル基、モノクロルアセチル基、ト
リフルオロアセチル基等のアシル基;メトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニ
ル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカル
ボニル基、p−ニトロベンジルオキシカルボニル基、p
−メトキシベンジルオキシカルボニル基、フェノキシカ
ルボニル基等のアルコキシカルボニル基;トリメチルシ
リル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル
基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブ
チルジフェニルシリル基等の三置換シリル基;メトキシ
メチル基、メトキシエトキシメチル基、1−エトキシエ
チル基、メトキシイソプロピル基、テトラヒドロフラニ
ル基、テトラヒドロピラニル基等の置換基を有していて
もよいアルコキシメチル基等が挙げられる。
【0016】カルブアルデヒト誘導体(I)からヒドロ
キシケトン誘導体(III)への変換は、カルブアルデ
ヒド誘導体(I)を塩基性物質の存在下にメチルケトン
(II)と付加反応させ、下記一般式(III′)
【0017】
【化12】
【0018】(式中、R1 およびR2 は前記定義のとお
りであり、R5′およびR6′はそれぞれ水素原子または
水酸基の保護基を表す。)で示されるヒドロキシケトン
誘導体(以下これを、ヒドロキシケトン誘導体(II
I′)と略称する。)を得、必要に応じて水酸基を保護
または脱保護することにより行われる。
【0019】ここで、R5′およびR6′がそれぞれ表す
水酸基の保護基としては、前記R3、R4 、R5
6 、R7 およびR8 における水酸基の保護基と同様の
基が挙げられる。
【0020】かかる反応におけるメチルケトン(II)
の使用量は、カルブアルデヒド誘導体(I)1モルに対
して通常約1〜20モル、好ましくは約1〜3モルの範
囲である。
【0021】かかる反応に使用される塩基性物質として
は、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化
物;メチルリチウム、ブチルリチウム、フェニルリチウ
ム等の有機金属化合物;リチウムアミド、ナトリウムア
ミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムテトラ
メチルピペラジド、リチウムヘキサメチルジシラジド、
ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメ
チルジシラジド等の金属アミド;水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物等が挙げられ
る。塩基性物質の使用量は、用いる塩基性物質の種類に
よっても異なるが、カルブアルデヒド誘導体(I)1モ
ルに対して通常約0.8〜20モル、好ましくは約1〜
2モルの範囲である。
【0022】反応は溶媒の存在下または不存在下に実施
することができるが、溶媒中で行うことが好ましい。用
いることのできる溶媒の具体例としては、例えばテトラ
ヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、
ジオキサン、ベンゼン、トルエン等の溶媒またはこれら
の混合溶媒が使用される。溶媒使用量は、カルブアルデ
ヒド誘導体(I)に対して通常約5〜200重量倍、好
ましくは約5〜10重量倍の範囲である。反応は通常約
−100℃〜0℃の範囲内の温度で行われる。また、不
活性ガス雰囲気下に行われるのが好ましい。
【0023】ヒドロキシケトン誘導体(III′)の反
応混合物からの単離・精製は、通常の有機化合物の単離
・精製において用いられるのと同様の方法で行われる。
例えば、反応混合物を水または塩化アンモニウム水溶液
に注ぐか、または小規模の反応においてはこの逆に水ま
たは塩化アンモニウム水溶液を反応混合物に注ぐ。次い
で、ジエチルエーテル、塩化メチレン、酢酸エチル等の
有機溶媒で抽出し、該抽出液を水、食塩水で順次洗浄し
たのち、乾燥、濃縮して粗生成物を得、該粗生成物を必
要に応じて再結晶、クロマトグラフィー等により精製す
ることにより行われる。
【0024】このようにして得られるヒドロキシケトン
誘導体(III′)は、そのままでもヒドロキシケトン
誘導体(III)に相当するが、必要に応じて該ヒドロ
キシケトン誘導体(III′)を常法により水酸基の保
護または脱保護に付してもよく、その生成物もヒドロキ
シケトン誘導体(III)に相当する。
【0025】かかる反応において合成原料として用いら
れるカルブアルデヒド誘導体(I)は、例えば国際特許
出願公開第88/07545号明細書記載の方法に従っ
て製造することができる。
【0026】ヒドロキシケトン誘導体(III)からス
テロイド誘導体(IV)への変換は、ヒドロキシケトン
誘導体(III)を酸性物質、塩基性物質または脱水剤
の存在下に脱水反応させ、下記一般式(IV′)
【0027】
【化13】
【0028】(式中、R1 およびR2 は前記定義のとお
りであり、R7′およびR8′はそれぞれ水素原子または
水酸基の保護基を表す。)で示されるステロイド誘導体
(以下これを、ステロイド誘導体(IV′)と略称す
る。)を得、必要に応じ水酸基を保護または脱保護する
ことにより行われる。
【0029】ここで、R7′およびR8′がそれぞれ表す
水酸基の保護基としては、前記R3、R4 、R5
6 、R7 およびR8 における水酸基の保護基と同様の
基が挙げられる。
【0030】かかる反応に使用される酸性物質として
は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の無機酸;p−
トルエンスルホン酸、酢酸、シュウ酸等の有機酸;ピリ
ジニウムp−トルエンスルホネート等の有機酸塩等が挙
げられる。塩基性物質としては、水素化ナトリウム、水
素化カリウム等の金属水素化物;メチルリチウム、ブチ
ルリチウム、フェニルリチウム等の有機金属化合物;リ
チウムアミド、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロ
ピルアミド、リチウムテトラメチルピペラジド、リチウ
ムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジ
シラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド等の金属ア
ミド;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、
カリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド;水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物
等が挙げられる。
【0031】本明細書でいう脱水剤とは、水酸基を一旦
ハロゲンまたはエステル等脱離能の高い置換基で置換し
たのち、隣接する炭素原子に置換した水素原子と該置換
基を1,2−脱離するという2段階の反応を、中間体を
単離せず一挙に行うような場合に用いられる試剤のこと
を意味する。具体的には、塩化チオニル、臭化チオニル
等のハロゲン化剤;およびオキシ塩化リン、p−トルエ
ンスルホニルクロリド、メタンスルホニルクロリド、ト
リフルオロメタンスルホニルクロリド等のエステル化剤
等を好ましくはピリジン等の塩基性物質と組み合わせて
使用することである。
【0032】かかる反応における酸性物質、塩基性物質
または脱水剤の使用量は、使用する酸性物質、塩基性物
質または脱水剤の種類によっても異なるが、ヒドロキシ
ケトン誘導体(III)1モルに対して通常約0.05
〜10モル、好ましくは約0.1〜2モルの範囲であ
る。
【0033】上記の脱水反応は溶媒の存在下または不存
在下で実施することができるが、溶媒中で行うことが好
ましい。用いることのできる溶媒の具体例としては、ベ
ンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジエチルエー
テル、塩化メチレン、クロロホルム等の溶媒またはこれ
らの混合溶媒が使用される。溶媒使用量は、ヒドロキシ
ケトン誘導体(III)に対して通常約5〜200重量
倍、好ましくは約5〜20重量倍の範囲である。反応は
通常約0℃〜100℃の範囲内の温度で行われる。
【0034】以上のように、カルブアルデヒド誘導体
(I)およびメチルケトン(II)からヒドロキシケト
ン誘導体(III)の粗生成物または精製物を得、次い
で得られたヒドロキシケトン誘導体(III)からステ
ロイド誘導体(IV′)を得ることができるが、上記カ
ルブアルデヒド誘導体(I)およびメチルケトン(I
I)の反応において、反応温度を上げるかまたは反応時
間を長くする以外は同様に反応を行うことにより、一段
階の反応操作でステロイド誘導体(IV′)を得ること
ができる。かかる場合、カルブアルデヒド誘導体(I)
およびケトン(II)の反応は通常約−30℃〜50℃
の温度範囲で行うことができる。また、好適な反応結果
を与える反応時間は、反応温度によって左右されるが、
通常約30分〜20時間の範囲から適宜選択される。
【0035】上記ヒドロキシケトン誘導体(III)の
脱水反応またはカルブアルデヒド誘導体(I)とメチル
ケトン(II)との一段階でのステロイド誘導体(I
V′)の生成反応ののち、ステロイド誘導体(IV′)
の反応混合物からの単離・精製は、通常の有機化合物の
単離・精製において用いられる方法と同様にして行われ
る。例えば、反応混合物を水、塩化アンモニウム水溶液
または重曹水溶液に注ぎ、ジエチルエーテル、塩化メチ
レン、酢酸エチル等の有機溶媒で抽出し、該抽出液を
水、食塩水で洗浄したのち、乾燥、濃縮して粗生成物を
得、該粗生成物を必要に応じて再結晶、クロマトグラフ
ィー等により精製することにより行われる。
【0036】このようにして得られるステロイド誘導体
(IV′)は、そのままでもステロイド誘導体(IV)
に相当するが、必要に応じて該ステロイド誘導体(I
V′)を常法により水酸基の保護または脱保護に付して
もよく、その生成物もステロイド誘導体(IV)に相当
する。
【0037】本発明により得られるステロイド誘導体
(IV)は、例えば、次の反応工程に示す方法により2
4位に水酸基を有するビタミンD誘導体類に導くことが
できる。
【0038】
【化14】
【0039】(上記反応工程中、R1 、R2 、R7 およ
びR8 は前記定義のとおりであり、
【0040】
【化15】
【0041】で示される線は、単結合または二重結合を
表す。)
【0042】即ち、ステロイド誘導体(IV)を、必要
に応じて側鎖二重結合の還元反応に付したのち、24位
のカルボニル基を還元し、必要に応じて分離することに
より一般式(V)で示されるアルコールを得る。一般式
(V)で示されるアルコールを光反応、熱異性化反応に
付し、必要に応じて水酸基の保護基を脱離することによ
り、一般式(VI)で示される24位に水酸基を有する
ビタミンD誘導体を得ることができる。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0044】実施例1 窒素雰囲気下にジイソプロピルアミン1.28mlをテ
トラヒドロフラン8mlに溶かし、−65℃で撹拌し、
n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液5.43m
lを滴下し、冷却したまま40分間撹拌した。得られた
溶液に、1−シクロプロピルエタン−1−オン0.77
gをテトラヒドロフラン4mlに溶かした溶液を滴下
し、冷却したまま55分間撹拌した後、1α,3β−ビ
ス(メトキシカルボニルオキシ)プレグナ−5,7−ジ
エン−20−カルブアルデヒド2gをテトラヒドロフラ
ン20mlに溶かした溶液を滴下して、−65℃で3時
間、0℃で3.5時間撹拌した。得られた反応液に塩化
アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。
抽出液を水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用
いて乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより精製し、下記の物性
値を有する26,27−デヒドロ−1α,3β−ビス
(メトキシカルボニルオキシ)コレスタ−5,7,22
−トリエン−24−オンを1.82g得た。1 H−NMRスペクトル(90MHz) CDCl3
TMS,δ:0.66(s,3H),0.83〜0.96(m,2H),1.01(s,3
H),1.03〜1.12(m,2H),1.13(d,J=7.6Hz,3H),3.79(s,3
H),3.80(s,3H),4.81〜4.98(m,2H),5.36〜5.42(m,1
H),5.66〜5.73(m,1H),6.17(d,J=16.0H
z,1H) ,6.77(dd,J=16.0,8.4Hz,1H)
【0045】実施例2 窒素雰囲気下にジイソプロピルアミン12.8mlをテ
トラヒドロフラン60mlに溶かし、−60℃で撹拌
し、n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液54.
3mlを滴下し、冷却したまま30分間撹拌した。得ら
れた溶液に、メチルイソプロピルケトン9.8mlをテ
トラヒドロフラン30mlに溶かした溶液を滴下し、冷
却したまま1時間撹拌した後、1α,3β−ビス(メト
キシカルボニルオキシ)プレグナ−5,7−ジエン−2
0−カルブアルデヒド20gをテトラヒドロフラン16
0mlに溶かした溶液を滴下して、冷却したまま2時間
撹拌した。得られた反応液に塩化アンモニウム水溶液を
加え、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を水、食塩水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥したのち、減
圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製し、下記の物性値を有する22−ヒド
ロキシ−1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキ
シ)コレスタ−5,7−ジエン−24−オンを23.4
g得た。1 H−NMRスペクトル(90MHz) CDCl3
TMS,δ:0.60〜0.66(s,3H),0.94(d,J=7.6Hz,3H),
1.01(s,3H),1.11(d,J=7.2Hz,6H),3.78(s,3H),3.79
(s,3H),4.05〜4.21(m,1H),4.78〜4.99(m,2H),5.32〜
5.43(m,1H),5.64〜5.73(m,1H)
【0046】次いで、窒素雰囲気下に22−ヒドロキシ
−1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキシ)コレ
スタ−5,7−ジエン−24−オン4.1gをベンゼン
50mlおよびクロロホルム20mlの混合溶媒に溶解
し、p−トルエンスルホン酸0.634gを加えて室温
で1時間、次いで40℃で1時間撹拌した。反応混合液
に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を重曹水溶
液、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ム上で乾燥した後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより精製し、下記の物性
値を有する1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキ
シ)コレスタ−5,7,22−トリエン−24−オンを
3.7g得た。1 H−NMRスペクトル(90MHz) CDCl3
TMS,δ:0.66(s,3H),1.01(s,3H),1.08〜1.11(m,9
H),3.78(s,3H),3.79(s,3H),4.78〜4.99(m,2H),5.30
〜5.43(m,1H),5.61〜5.72(m,1H),6.09(d,J=16.0Hz,1
H) ,6.73(dd,J=16.0,8.5Hz,1H)
【0047】実施例3 窒素雰囲気下にヘキサメチルジシラザン2.99mlを
テトラヒドロフラン15mlに溶かし、−65℃で撹拌
し、n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液8.8
6mlを滴下し、冷却したまま35分間撹拌した。得ら
れた溶液に、3−エチルペンタン−2−オン1.61g
をテトラヒドロフラン8mlに溶かした溶液を滴下し、
冷却したまま1時間撹拌した後、1α,3β−ビス(t
−ブチルジメチルシリルオキシ)プレグナ−5,7−ジ
エン−20−カルブアルデヒド6.25gをテトラヒド
ロフラン40mlに溶かした溶液を滴下して、冷却した
まま2時間撹拌した。得られた反応液に塩化アンモニウ
ム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を
水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥
したのち、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにより精製し、下記の物性値を有す
る22−ヒドロキシ−1α,3β−ビス(t−ブチルジ
メチルシリルオキシ)−26,27−ジメチルコレスタ
−5,7−ジエン−24−オンを5.5g得た。1 H−NMRスペクトル(90MHz) CDCl3
TMS,δ:0.06(s,6H),0.08(s,3H),0.11(s,3H),0.
60〜0.67(s,3H),0.73〜1.05(m,12H),0.89(s,18H) ,
3.66〜3.76(brs,1H),3.98〜4.16(m,1H),4.07〜4.22
(m,1H),5.30〜5.40(m,1H),5.57〜5.68(m,1H)
【0048】次いで、窒素雰囲気下に22−ヒドロキシ
−1α,3β−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)−26,27−ジメチルコレスタ−5,7−ジエン
−24−オン5gをベンゼン60mlおよびクロロホル
ム25mlの混合溶媒に溶解し、p−トルエンスルホン
酸1gを加えて50℃で10時間撹拌した。反応混合液
に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を重曹水溶
液、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ム上で乾燥した後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより精製し、下記の物性
値を有する1α,3β−ジヒドロキシ−26,27−ジ
メチルコレスタ−5,7,22−トリエン−24−オン
を1.8g得た。1 H−NMRスペクトル(90MHz) CDCl3
TMS,δ:0.66(s,3H),0.73〜1.07(m,12H) ,3.73〜
3.81(brs,1H),3.97〜4.16(m,1H),5.30〜5.42(m,1H),
5.65〜5.77(m,1H),6.13(d,J=15.9Hz,1H) ,6.74(dd,J=
15.9Hz,8.5Hz,1H)
【0049】実施例4 窒素雰囲気下にジイソプロピルアミン0.273mlを
テトラヒドロフラン2mlに溶かし、−65℃で撹拌
し、n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液1.2
2mlを滴下し、冷却したまま30分間撹拌した。得ら
れた溶液に、1−シクロペンチルエタン−1−オン0.
219gをテトラヒドロフラン2mlに溶かした溶液を
滴下し、冷却したまま1時間撹拌した後、1α,3β−
ビス(テトラヒドロピラニルオキシ)プレグナ−5,7
−ジエン−20−カルブアルデヒド0.5gをテトラヒ
ドロフラン5mlに溶かした溶液を滴下して、冷却した
まま1.5時間撹拌した。得られた反応液に塩化アンモ
ニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。抽出液
を水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾
燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより精製し、下記の物性値を有
する22−ヒドロキシ−1α,3β−ビス(テトラヒド
ロピラニルオキシ)−26,27−ジメチレンコレスタ
−5,7−ジエン−24−オンを0.254g得た。1 H−NMRスペクトル(90MHz) CDCl3
TMS,δ:0.60〜0.67(s,3H),0.96(d,3H),1.01(s,3
H),3.44〜4.21(m,6H),4.69〜5.00(m,3H),5.32〜5.44
(m,1H),5.62〜5.70(m,1H)
【0050】次いで、窒素雰囲気下に22−ヒドロキシ
−1α,3β−ビス(テトラヒドロピラニルオキシ)−
26,27−ジメチレンコレスタ−5,7−ジエン−2
4−オン0.254gをベンゼン3mlおよびクロロホ
ルム2mlの混合溶媒に溶解し、p−トルエンスルホン
酸0.1gを加えて50℃で8時間撹拌した。反応混合
液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を重曹水
溶液、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウム上で乾燥した後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、下記の物
性値を有する1α,3β−ジヒドロキシ−26,27−
ジメチレンコレスタ−5,7,22−トリエン−24−
オンを0.107g得た。1 H−NMRスペクトル(90MHz) CDCl3
TMS,δ:0.65(s,3H),0.95(s,3H),1.09(d,J=8.0H
z,3H),3.72〜3.82(brs,1H),3.97〜4.15(m,1H),5.30
〜5.44(m,1H),5.66〜5.78(m,1H),6.13(d,J=16.0Hz,1
H) ,6.75(dd,J=16.0Hz,8.5Hz,1H)
【0051】参考例1 窒素雰囲気下、1α,3β−ビス(メトキシカルボニル
オキシ)コレスタ−5,7,22−トリエン−24−オ
ン2.5gをテトラヒドロフラン6mlに溶かし、氷水
冷却下に撹拌した。得られた溶液に、塩化セリウム7水
和物1.88gをメタノール20mlに溶かした溶液を
加え、次いで水素化ホウ素ナトリウム400mgを加え
冷却したまま5時間撹拌した。反応混合液に塩化アンモ
ニウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。抽
出液を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ム上で乾燥したのち、減圧下に溶媒を留去した。得られ
た粗生成物を高速液体クロマトグラフィーを用いて精製
し、24S−ヒドロキシ−1α,3β−ビス(メトキシ
カルボニルオキシ)コレスタ−5,7,22−トリエン
を0.7g得た。
【0052】参考例2 24S−ヒドロキシ−1α,3β−ビス(メトキシカル
ボニルオキシ)コレスタ−5,7,22−トリエン0.
7gをジエチルエーテル700mlに溶かし、氷水冷却
下、窒素流通下に撹拌し、得られた混合液を、バイコー
ルフィルターを用い高圧水銀灯で10分間紫外線照射し
た。反応混合液を減圧下に濃縮し、ヘキサン500ml
を加え2時間加熱還流させた。得られた反応液を減圧下
に濃縮し、2Nの水酸化カリウムメタノール溶液10m
lを加え60℃で1時間撹拌した。反応液をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーおよび高速液体クロマトグラ
フィーを用いて精製し、75.4mgの22−デヒドロ
−1,24S−ジヒドロキシ−ビタミンD3 を得た。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、側鎖を導入する反応に
比較的安価なケトン(II)を用いることにより、24
位に水酸基を有するビタミンD誘導体類の合成中間体と
して有用な1α,3β−ジヒドロキシコレスタ−5,
7,22−トリエン−24−オン誘導体を短工程で収率
よく製造する方法が提供される。本発明により提供され
る製造方法によれば、ケトン(II)の置換基を変化さ
せることにより、同様の反応条件で種々の24位に水酸
基を有するビタミンD誘導体類を容易に得ることができ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、R3 およびR4 はそれぞれ水素原子または水酸
    基の保護基を表す。)で示されるカルブアルデヒド誘導
    体を、塩基性物質の存在下に下記一般式(II) 【化2】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれ低級アルキル基を表
    すか、またはそれらが結合している炭素原子と一緒にな
    って環を形成する。)で示されるメチルケトンと反応さ
    せ、必要に応じて水酸基の保護または脱保護を行い、下
    記一般式(III) 【化3】 (式中、R1 およびR2 は前記定義のとおりであり、R
    5 およびR6 はそれぞれ水素原子または水酸基の保護基
    を表す。)で示されるヒドロキシケトン誘導体を得、次
    いで得られたヒドロキシケトン誘導体を、酸性物質、塩
    基性物質または脱水剤の存在下に脱水反応させ、必要に
    応じて水酸基の保護または脱保護を行うことを特徴とす
    る下記一般式(IV) 【化4】 (式中、R1 およびR2 は前記定義のとおりであり、R
    7 およびR8 はそれぞれ水素原子または水酸基の保護基
    を表す。)で示されるステロイド誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 下記一般式(I) 【化5】 (式中、R3 およびR4 はそれぞれ水素原子または水酸
    基の保護基を表す。)で示されるカルブアルデヒド誘導
    体を、塩基性物質の存在下に下記一般式(II) 【化6】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれ低級アルキル基を表
    すか、またはそれらが結合している炭素原子と一緒にな
    って環を形成する。)で示されるメチルケトンと反応さ
    せ、必要に応じて水酸基の保護または脱保護を行うこと
    を特徴とする下記一般式(IV) 【化7】 (式中、R1 およびR2 は前記定義のとおりであり、R
    7 およびR8 はそれぞれ水素原子または水酸基の保護基
    を表す。)で示されるステロイド誘導体の製造方法。
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