JP3785221B2 - ステロイド誘導体およびその製法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ビタミンD誘導体の製造における中間体、およびその製造方法に関する。具体的には本発明は、ビタミンD誘導体の一つである23位、25位に酸素官能基を有する化合物(例えば特開昭63−45249号公報に記載)の中間体、および25位に酸素官能基を有する化合物の中間体およびその製法に関する。さらに具体的には、23位、25位に酸素官能基を有し、さらに、26位、27位に種々の官能基を有するビタミンD誘導体の中間体およびその製法に関する。
【0002】
【従来技術】
ビタミンDはカルシウムの吸収、輸送あるいは代謝異常に起因する種々の疾患、例えばくる病、骨軟化症、骨粗しょう症などの骨の疾患に対する治療もしくは予防薬として有用であるが、これはビタミンD3 の代謝体である1α,25ジヒドロキシ体の生理活性に基づくものである。しかしながらこの1α,25ジヒドロキシ体自体は非常に強い副作用を有し、近年、作用の分離を目的としたビタミンD誘導体の開発が大きな関心を集めてきている(THE BONE 1995.3 Vol.9 No.1 p.53)。このため、側鎖上に種々の官能基を有するビタミンD化合物の探索、開発が行われている。
【0003】
側鎖上に種々の官能基を有するビタミンD誘導体を合成するための方法として報告されているものは、反応条件によって導入できる側鎖に制限がある場合が多い。例えば23位、25位に酸素官能基を有するステロイド誘導体の合成法としては、例えば下記式
【化3】
(式中、R7 は水素原子または水酸基の保護基を表す。R3 はアルキル基、アリール基またはアラルキル基を表す。R4 はアルキル基または水酸基の保護基を表す。R5 は水素原子または保護基を有する水酸基を表す。)のスキームで表されるような方法が報告されている(特開平2−250865)。しかしながらこの方法は、例えば特開昭63−45249号公報に記載のあるようなハロゲン原子を側鎖中に有するビタミンD誘導体の合成には用いることができず、一般的な合成方法とはいえない。従って、例えば23位、25位に酸素官能基を有し、さらに26位、27位に種々の官能基を有するビタミンD誘導体を合成する一般的な方法の開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、例えば23位、25位に酸素官能基を有し、さらに26位、27位にも種々の官能基を有するビタミンD誘導体の合成に用いることのできる中間体及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するため、種々検討を行った結果、一般式(1)
【化4】
(式中、R1 は水素原子、水酸基または保護基を有する水酸基を表す。R2 は水素原子または水酸基の保護基を表す。)で表される合成中間体を用いれば、金属エノラート化し、各種のアルデヒドやケトンと反応させることにより、23位、25位に酸素官能基を有し、さらに26位、27位に種々の官能基を有するものをも含むビタミンD誘導体を効率よく製造できることを見出し、またさらに、その効率的な製造方法を見出し本発明を完成した。
【0006】
以下、本発明の化合物およびその製造法について詳細に説明する。
本発明の化合物及び製法に於て使用できる水酸基の保護基としては、特に限定はないが、本発明の方法の反応条件に使用しうるものであって、公知の方法で導入できるいかなるものを含む(例えば、Protective Groups in Organic Synthesis, John−Wiley & Sons, New York, pp10−142(1991)に記載されているもの。)。具体的には例えば、酸により除去される保護基が挙げられ、さらに具体的には例えば、置換シリル基、置換メチル基、テトラヒドロピラニル基等が挙げられる。
【0007】
置換シリル基の置換基としては例えば、低級アルキル基やアリール基が挙げらる。低級アルキル基としては例えば、炭素原子数6個以下のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等が挙げられる。アリール基としては例えば、炭素原子数10個以下のアリール基が挙げられ、具体的にはフェニル、ナフチル等が挙げられる。置換シリル基として具体的には例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。
【0008】
置換メチル基の置換基としては例えば、アルコキシ基、アルキルチオ基、アラルキルオキシ基、アルコキシアルコキシ基等が挙げらる。これら置換基のアルキル部分としては例えば炭素原子数4個以下のアルキル基が挙げられ、具体的には例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等が挙げられる。これら置換基のアリール部分としては例えば、炭素原子数10個以下のアリール基が挙げられ、具体的には例えば、フェニル、ナフチル等が挙げられる。置換メチル基として具体的には例えば、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、ベンジルオキシメチル基、メトキシエトキシメチル基等が挙げられる。
【0009】
好ましい保護基としては例えば、低級アルキル基、アリール基等で置換されたシリル基、アルコキシ基で置換されたメチル基、テトラヒドロピラニル基等が挙げられる。より好ましい保護基としては例えば、トリイソプロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基あるいはジフェニルメチルシリル基等の置換シリル基、メトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、メトキシエトキシメチル基等の置換メチル基、テトラヒドロピラニル基が挙げられる。
【0010】
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0011】
本発明で見出された合成中間体を用いると、例えば下記式
【化5】
(式中、R1 およびR2 は前記と同じ意味を表す。)で表されるスキームに従えば特開昭63−45249号公報記載のビタミンD誘導体(d)が容易に合成できる。すなわち、本発明の化合物(a)を光反応によりB環部を開環して開環化合物(b)とし、これを熱反応により不飽和結合の異性化を行いビタミンD骨格を有する化合物(c)としたのち、これを塩基の存在下ヘキサフルオロアセトンとアルドール反応させれば、非常に効率的に23位、25位に酸素官能基を有するビタミンD誘導体(d)へと導ける。
【0012】
光開環反応は、それ自体公知の方法、すなわち化合物(a)に紫外線を照射することによって行われる。この紫外線照射の工程は、不活性溶媒、例えばベンゼン、トルエン、n−ヘキサン、メタノール、エタノール、ジエチルエーテル、アセトニトリル等の有機溶媒中あるいはそれらの混合溶媒中で不活性ガス、例えば窒素、アルゴン等の雰囲気下で行われる。紫外線発生源としては通常使用されるものが使用でき、例えば入手しやすい発生源として水銀ランプがあげられ、必要に応じてフィルターを使用してもよい。照射温度は−10〜40℃の範囲、好ましくは−10〜30℃の範囲が好結果を与える。照射時間は紫外線の発生源、原料化合物(a)の濃度、溶媒の種類等により変動するが、通常は数分から数時間の範囲でよい。ここで得た化合物(b)はクロマトグラフィー等の手段で精製することもできるが、単離することなく反応液を加温して熱異性化し、化合物(c)まで連続して行うことが好ましい。
【0013】
熱異性化反応も、それ自体公知の方法で、化合物(b)を適当な不活性溶媒、好ましくは上記の紫外線照射の工程で使用される溶媒中で、不活性ガス、例えば窒素、アルゴンなどの雰囲気下で行われる。反応温度は20〜120℃の範囲、好ましくは50〜100℃の範囲で2〜5時間加温することによって行われる。ここで得た化合物(c)はクロマトグラフィー等の手段で精製することができる。
【0014】
アルドール反応に使用される塩基としては、例えばリチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムアミド等のアミン類の金属塩、カリウム−t−ブトキシド等のアルコール類の金属塩、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等の有機リチウム化合物等が挙げられる。特に好ましいものとしてリチウムビス(トリメチルシリル)アミドやn−ブチルリチウムが選ばれる。使用する量は反応が十分に進行する量を用いる必要があるが、好ましくは化合物(c)に対し1から3当量の範囲で用いるのが望ましい。またヘキサフルオロアセトンも反応が十分に進行する量を用いる必要があるが、化合物(c)に対し1から1.5当量の範囲で用いるのが望ましい。
【0015】
反応は例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドまたはそれらの混合溶媒を使用して行う。反応温度は特に限定されないが、通常は冷却下または加温下で、好ましくは−78℃から室温の範囲で行う。特に好ましくは−78℃から−30℃の範囲で行う。順序としては化合物(c)を塩基と反応させ、次いでヘキサフルオロアセトンと反応させることが好ましい。
【0016】
また、下記式
【化6】
(式中R1 およびR2 は前記と同じ意味を表す)で表されるように、上記化合物(c)から化合物(d)を得るのと同様にして化合物(a)を塩基の存在下でヘキサフルオロアセトンとアルドール反応させれば、23−ケト−26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ体(e)へと導くことができ、これは公知の方法(例えば特開昭63−45249号公報に記載)により効率的にビタミンD誘導体へと導ける。
【0017】
次に、本発明化合物(1)を製造する方法を以下詳細に説明する。
【化7】
(式中R1 およびR2 は前記と同じ意味を表す)
メチル化金属試薬との反応は通常、不活性ガス雰囲気下で行う。溶媒としては、エーテル類、炭化水素系溶媒またはこれらの混合物が用いられる。具体的には、エーテル類としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、t−ブチルメチルエーテル、ジオキサン等があげられる。また、炭化水素系溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン等があげられる。この中でも、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランが好適に用いられる。
【0018】
用いる溶媒の量としては、通常、化合物(2)に対して5重量倍から100重量倍の範囲である。またこれらの溶媒は、使用前に乾燥したものを用いるのが好ましい。
メチル化金属試薬としては例えば、メチルリチウム、ジメチル亜鉛、ハロゲン化メチルマグネシウム等が挙げられる。ハロゲン化メチルマグネシウムとしては例えば、メチルマグネシウムクロライド、メチルマグネシウムブロマイド、ヨウ化メチルマグネシウムが挙げられる。用いるメチル化金属試薬の量としては、化合物(2)に対してモル比で1.05倍から10倍の範囲で採用されるが、好適には1.05倍から3倍の範囲である。
【0019】
反応は通常、−50℃から用いる溶媒の沸点以下の範囲で行う。反応終了後は、例えば0.1〜3規定の塩酸または硫酸等を用いて酸処理を行い化合物(1)を得る。反応液に水を加えて抽出、中和、乾燥、溶媒留去等の通常の後処理をするだけでもよい。
【0020】
かくして生成した化合物(1)は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶等の方法により精製可能である。
出発原料となる化合物(2)は以下の方法によって入手可能である。R1 が保護した水酸基の場合は公知の方法(例えば特開平5−59094号公報に記載)により合成でき、R1 が水素原子の場合は上記特開平5−59094号公報に記載の方法に準じて下記式
【化8】
(式中、R3 はアルキル基、アリール基またはアラルキル基を表す。R6 は水酸基の保護基を表す。)に従えば合成できる。
【0021】
また、本発明化合物は下記式
【化9】
(式中、R10は水素原子または保護基を有する水酸基を表す。R20は水酸基の保護基を表す。Xはハロゲン原子を表す。)に従っても取得可能である。すなわち、水酸基が保護されたハロゲン化物(f)(例えば特開平5−59094に記載)をマグネシウムと反応させて(g)とした後、アセトアルデヒドと反応させて(h)とし、引き続き水酸基の酸化を行うことにより合成できる。
工程Aの反応は通常、不活性ガス雰囲気下で、溶媒としてエーテル類、炭化水素系溶媒またはこれらの混合物を用いて行われ、中でもジエチルエーテル、テトラヒドロフランが好適に用いられる。用いる溶媒の量としては、通常、化合物(f)に対して5重量倍から100重量倍の範囲である。またこれらの溶媒は、使用前に乾燥したものを用いるのが好ましい。
【0022】
マグネシウムとしては削り状のものを用いるのが好ましく、必要に応じて、ヨウ素、ジブロモエタン、ブロモエタン、塩化水銀等を活性化剤として用いてもかまわないし、必要に応じて超音波を照射しながら反応させてもよい。また、ハロゲン化マグネシウムとアルカリ金属類との反応により反応系中で生成させてもかまわない。用いる量としては、化合物(f)に対してモル比で1.05倍から10倍の範囲で採用されるが、好適には1.05倍から3倍の範囲である。反応は通常、0℃から用いる溶媒の沸点以下の範囲で行う。
この反応で生成した化合物(g)は、非常に不安定なため、単離を行わず、そのまま次の工程に用いるのが好ましい。
【0023】
次に工程Bについて説明する。用いるアセトアルデヒドの量としては化合物(f)に対してモル比で1.05倍から10倍の範囲で採用されるが、好適には1.05倍から3倍の範囲であり、仕込み方法としては、アセトアルデヒドをそのまま加えてもよいし、上記の反応溶媒中に溶解して、先に生成させた化合物(g)の溶液中に加えてもよいし、ガス状で吹き込んでもかまわない。通常、仕込み時は0℃から室温以下の範囲の温度で行い、その後必要に応じて溶媒の沸点以下の温度まで昇温してもかまわない。
【0024】
生成した化合物(h)は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶等の方法により精製してもよいし、精製を行わず次の酸化工程に付してもよい。
酸化反応の方法(工程C)としては、保護した水酸基が脱保護されない条件であれば、通常用いられるいかなる酸化方法も用いられる。例えば、クロム酸による酸化、ピリジニウムクロロクロメートによる酸化、ジメチルスルホキシド(DMSO)による酸化、Dess−Martin試薬(1,1,1−トリアセトキシ−1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソル−3(1H)−オン)による酸化、四酸化ルテニウムテトラプロピルアンモニウム塩−N−メチルモルホリン−N−オキシド(TPAP)による酸化等があげられる。
【0025】
化合物(1)において水酸基が保護されていないものは、例えばProtective Groups in Organic Synthesis,John−Wiley & Sons,New York,pp10−142(1991)に記載の方法に従って脱保護することにより得られる。
【0026】
【発明の効果】
本発明の化合物及び合成法を用いれば、23位、25位に酸素官能基を有し、26、27位に種々の官能基を有する化合物をも含め、ビタミンD誘導体の合成が効率よく行えるようになる。
【0027】
【実施例】
次に、実施例、参考例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はもちろんこれらによってなんら限定されるものではない。
【0028】
参考例1
【化10】
(式中、Tsはp−トルエンスルホニル基を表す。)
20−メチル−3β−メトキシメトキシ−プレグナ−5,7−ジエン−21−オール1.93gとピリジン4.2mlを塩化メチレン50mlに溶解し、塩化p−トルエンスルホニル1.20gを加え、室温で終夜攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、有機層を1N−塩酸水、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル:ヘキサン(1:7)で溶出される分画を集め、目的の20−メチル−21−(p−トルエンスルホニルオキシ)−3β−メトキシメトキシ−プレグナ−5,7−ジエン(10)を1.66g得た(収率61%)。
1H NMR(CDCl3 )δ:0.58(3H,s),0.93(3H,s),1.02(3H,d,J=6.0Hz),1.2−2.0(16H,m),2.2−2.6(2H,m),2.46(3H,s),3.38(3H,s),3.4−3.6(1H,m),3.81(1H,dd,J=9.24,6.27Hz),3.98(1H,dd,J=9.24,2.97Hz),4.71(2H,s),5.36(1H,m),5.55(1H,m),7.35(2H,d,J=8.25Hz),7.79(2H,d,J=8.25Hz).
【0029】
参考例2
【化11】
20−メチル−21−(p−トルエンスルホニルオキシ)−3β−メトキシメトキシ−プレグナ−5,7−ジエン(10)0.74gのジメチルホルムアミド10ml懸濁液に青酸カリウム257mgを加え、90℃で1時間撹拌した。反応液を室温にもどし水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し21−シアノ−20−メチル−3β−メトキシメトキシ−プレグナ−5,7−ジエン(11)0.80g(粗生成物、このまま実施例2の出発物質として使用した)を得た。
1H NMR(CDCl3 )δ:0.64(3H,s),0.94(3H,s),1.20(3H,d,J=6.93Hz),1.2−2.6(20H,m),3.39(3H,s),3.5−3.6(1H,m),4.71(2H,s),5.39(1H,m),5.57(1H,m).
【0030】
参考例3
【化12】
20−メチル−21−(p−トルエンスルホニルオキシ)−3β−メトキシメトキシ−プレグナ−5,7−ジエン(10)1.20gをアセトン30mlに溶解し、臭化リチウム3.0gを加えて4時間加熱還流した。放冷後、水、酢酸エチルで分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル:ヘキサン(1:20)で溶出される分画を集め、目的の21−ブロモ−20−メチル−3β−メトキシメトキシ−プレグナ−5,7−ジエン(12)904mgを得た(収率91%)。
1H NMR(CDCl3 )δ:0.64(3H,s),0.94(3H,s),1.12(3H,d,J=6.27Hz),1.2−2.0(16H,m),2.3−2.6(2H,m),3.38(3H,s),3.3−3.4(1H,m),3.5−3.6(2H,m),4.71(2H,s),5.40(1H,m),5.57(1H,m).
【0031】
参考例4
【化13】
マグネシウム3mgとジブロモエタン(3μl)をテトラヒドロフラン1mlに加え、加熱還流しマグネシウムを活性化した。そこへ50mgの21−ブロモ−20−メチル−3β−メトキシメトキシ−プレグナ−5,7−ジエン(12)のテトラヒドロフラン1ml溶液を加え再び加熱還流し、グリニャール試薬を調製した。そこへ室温でアセトアルデヒドガスを導入し、10分間攪拌した。反応終了後、反応液に水および1N−塩酸水を加え、クロロホルムで抽出した。有機相を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣を薄層クロマトグラフィー(展開溶媒は酢酸エチル:クロロホルム(1:10))に付し、目的の20−(2−ヒドロキシプロパン−1−イル)−3β−メトキシメトキシ−プレグナ−5,7−ジエン(13)12mgを得た(収率28%、低極性の異性体:高極性の異性体=1:4)。
低極性の異性体: 1H NMR(CDCl3 )δ:0.65(3H,s),0.94(3H,s),0.99(3H,d,J=6.3Hz),1.19(3H,d,J=5.9Hz),1.2−2.6(20H,m),3.38(3H,s),3.4−3.6(1H,m),3.91(1H,m),4.71(2H,s),5.38(1H,m),5.56(1H,m).
高極性の異性体: 1H NMR(CDCl3 )δ:0.63(3H,s),0.94(3H,s),0.98(3H,d,J=5.9Hz),1.18(3H,d,J=5.9Hz),1.2−2.6(20H,m),3.38(3H,s),3.4−3.6(1H,m),3.91(1H,m),4.71(2H,s),5.38(1H,m),5.56(1H,m).
【0032】
参考例5
【化14】
9mgの20−(2−ヒドロキシプロパン−1−イル)−3β−メトキシメトキシ−プレグナ−5,7−ジエン(13)とジクロロメタン0.5mlの溶液に、N−メチルモルホリン−N−オキシド10mg、粉末モレキュラーシーブス4A25mg、テトラ−n−プロピルアンモニウムパールテネート3mgを順次加え室温で10分撹拌した。反応液をそのままシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル:ジクロロメタン(1:2)で溶出される分画を集め、目的の20−アセトニル−3β−メトキシメトキシ−プレグナ−5,7−ジエン(14)2.0mgを得た(収率23%)。
【0033】
参考例6
【化15】
(1S,3R,20R)−20−メチル−1,3−ビス(メトキシカルボニルオキシ)−プレグナ−5,7−ジエン−21−オール(15)300mgをピリジン10mlに溶解し、塩化p−トルエンスルホニル0.5gを加え、室温で5時間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、有機層を1N−塩酸水、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル:クロロホルム(1:3)で溶出される分画を集め、(1S,3R,20R)−1,3−ビス(メトキシカルボニルオキシ)−20−メチル−21−(p−トルエンスルホニルオキシ)−プレグナ−5,7−ジエン(16)を0.42g得た(収率100%)。
1H NMR(CDCl3 )δ:0.58(3H,s),0.99(3H,s),1.00(3H,d,J=5.0Hz),1.2−2.7(16H,m),2.45(3H,s),3.77(3H,s),3.79(3H,s),3.8−4.0(2H,m),4.8−5.0(2H,m),5.35(1H,m),5.68(1H,m),7.35(2H,d,J=8.58Hz),7.78(2H,d,J=8.25Hz).
【0034】
参考例7
【化16】
(1S,3R,20R)−1,3−ビス(メトキシカルボニルオキシ)−20−メチル−21−(p−トルエンスルホニルオキシ)−プレグナ−5,7−ジエン(16)540mgのジメチルスルホキシド10ml懸濁液に青酸ナトリウム400mgを加え、90℃で2時間撹拌した。反応液を室温にもどし水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し(1S,3R,20R)−21−シアノ−20−メチル−プレグナ−5,7−ジエン−1,3−ジオール(17)200mg(粗生成物、このまま参考例8の出発物質として使用した)を得た。
1H NMR(CDCl3 )δ:0.63(3H,s),0.91(3H,s),1.17(3H,d,J=6.6Hz),1.2−2.7(20H,m),3.74(3H,s),4.04(1H,m),5.35(1H,m),5.68(1H, d,J=3.6Hz).
【0035】
参考例8
【化17】
(1S,3R,20R)−21−シアノ−20−メチル−プレグナ−5,7−ジエン−1,3−ジオール(17)190mgとルチジン0.3mlのジクロロメタン20ml溶液にt−ブチルジメチルシリルトリフレート0.35mlを加え、室温で10分間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈した後、1N塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し(1S,3R,20R)−1,3−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−21−シアノ−20−メチル−プレグナ−5,7−ジエン(18)200mg(粗生成物、このまま実施例3の出発物質として使用した)を得た。
1H NMR(CDCl3 )δ:0.0−0.06(12H,s×2),0.88(18H,s×2),0.64(3H,s),0.90(3H,s),1.19(3H,d,J=6.59Hz),1.2−2.6(18H,m),3.69(1H,m),4.07(1H,m),5.31(1H,m),5.58(1H,d,J=5.3Hz ).
【0036】
参考例9
【化18】
(1S,3R,20R)−1,3−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−21−アセトニル−プレグナ−5,7−ジエン(21)29.4mgをジエチルエーテル(300ml)に溶解し、アルゴンガスで1時間置換した後、低圧水銀ランプ(10W)で90分間照射した(0〜10℃)。ランプを高圧水銀ランプ(100W)に交換し、フィルターとしてパイレックスガラスおよび0.1MSnCl2/5NHClを用いて、更に100分間照射した(5〜30℃)。反応液を15℃以下で減圧濃縮し、残渣を酢酸エチル100mlに溶解した後、3時間加熱還流した。反応液を室温に戻し、減圧濃縮した。残渣を高速液体クロマトグラフィーで精製して、(1S,3R,20R)−1,3−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−アセトニル−9,10−セコプレグナ−5Z,7E,10(19)−トリエン(19)8.0mg(収率26%)を得た。
1H NMR(CDCl3 )δ:0.05−0.06(12H,m),0.57(3H,s),0.88(18H, s×2),0.93(3H,d,J=6.5Hz),1.1−2.7(19H,m),2.12(3H,s),4.18(1H,m),4.36(1H,m),4.86(1H,d,J=2.5Hz),5.17(1H,s),6.01(1H,J=11.0Hz),6.23(1H,J=11.0Hz).
【0037】
実施例1
【化19】
21−シアノ−20−メチル−1α,3β−ビス(メトキシメトキシ)−プレグナ−5,7−ジエン25mgとテトラヒドロフラン0.50mlの溶液に、メチルリチウムの0.99Mテトラヒドロフラン溶液0.56mlを滴下し、室温で4時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液および1N−塩酸水を加え室温で30分攪拌した後、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル:クロロホルム(1:10)で溶出される分画を集め、目的の20−アセトニル−1α,3β−ビス(メトキシメトキシ)−プレグナ−5,7−ジエン(20)3.0mgを得た(収率12%)。
1H NMR(CDCl3 )δ:0.67(3H,s),0.93(3H,d,J=6.0Hz),0.96(3H,s),1.2−2.6(18H,m),2.13(3H,s),3.37(3H,s),3.41(3H,s),3.65(1H,m),3.92(1H,m),4.63,(1H,d,J=6.9Hz),4.69(2H,s),4.81(1H,d,J=7.2Hz),5.37(1H,m),5.68(1H,m).
【0038】
実施例2
【化20】
21−シアノ−20−メチル−3β−メトキシメトキシ−プレグナ−5,7−ジエン(11)0.80g(粗生成物、参考例2により得られたもの)のテトラヒドロフラン5mlの溶液に、メチルリチウムの0.99Mテトラヒドロフラン溶液3mlを滴下した。室温で30分間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を1N塩酸、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル:n−ヘキサン(1:10)で溶出される分画を集め、目的の20−アセトニル−3β−メトキシメトキシ−プレグナ−5,7−ジエン(14)58mgを得た((10)よりの収率25%)。
1H NMR(CDCl3 )δ:0.66(3H,s),0.94(3H,s),0.96(3H,d,J=7.59Hz),1.2−2.6(20H,m),2.13(3H,s),3.38(3H,s),3.4−3.6(1H,m),4.71(2H,s),5.38(1H,m),5.57(1H,m).
【0039】
実施例3
【化21】
(1S,3R,20R)−1,3−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−21−シアノ−20−メチル−プレグナ−5,7−ジエン(18)51mgとテトラヒドロフラン3mlの溶液に、−40℃においてメチルリチウムの1.0Mテトラヒドロフラン溶液0.37mlを滴下し、反応混合物をゆっくり−20℃まで昇温し、その温度でさらに2時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液中にあけ酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル:ヘキサン(1:7)で溶出される分画を集め、(1S,3R,20R)−1,3−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−21−アセトニル−プレグナ−5,7−ジエン(21)44mgを得た(収率85%)。
1H NMR(CDCl3 )δ:0.05−0.10(12H,m),0.66(3H,s),0.88(18H,s×2),0.96(3H,d,J=6.5Hz),1.1−2.7(18H,m),2.13(3H,s),3.69(1H,m),4.03(1H,m),5.31(1H,m),5.58(1H,d,J=5.6Hz).
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