JP2869139B2 - ステロイド誘導体の製造方法 - Google Patents

ステロイド誘導体の製造方法

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JP2869139B2 JP11546790A JP11546790A JP2869139B2 JP 2869139 B2 JP2869139 B2 JP 2869139B2 JP 11546790 A JP11546790 A JP 11546790A JP 11546790 A JP11546790 A JP 11546790A JP 2869139 B2 JP2869139 B2 JP 2869139B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は一般式(I) [式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、アシル基、低級
アルコキシカルボニル基、三置換シリル基又は置換基を
有していてもよいアルコキシメチル基を表し、R3は低級
アルキル基を表す。] で示されるステロイド誘導体の製造方法に関する。
本発明により製造される一般式(I)で示されるステ
ロイド誘導体は慢性腎不全、副甲状腺機能低下症、骨軟
化症、骨粗鬆症などのカルシウム代謝の欠陥症の治療に
有効であることが知られている1α,25−ジヒドロキシ
ビタミンD3及びその誘導体の合成中間体として有用であ
る。
[従来の技術] 従来、一般式(I′) [式中、Rはアシル基を表す。] で示されるステロイド誘導体は27−ノル−コレスト−5
−エン−25−オンを出発原料として9工程を経由して製
造されることが知られている(特開昭64−85993号公報
及び特公平1−46505号公報参照)。
[発明が解決しようとする課題] 上記の一般式(I′)で示されるステロイド誘導体の
製造方法は工程数が多く、一般式(I′)で示されるス
テロイド誘導体の収量も低い。一般式(I′)で示され
るステロイド誘導体を容易に入手可能な原料からより少
ない工程によって工業的に有利に製造することができれ
ば、工業的に有利に1α,25−ジヒドロキシビタミンD3
を製造することができる。
本発明の目的は、容易に入手可能な原料を用いて、よ
り少ない工程によって工業的に有利に一般式(I′)で
示されるステロイド誘導体等を製造する方法を提供する
ことにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、上記の目的は 一般式(II) [式中、R11及びR21はそれぞれ水素原子、アシル基、低
級アルコキシカルボニル基、三置換シリル基又は置換基
を有していてもよいアルコキシメチル基を表し、R3は前
記定義のとおりであり、X1及びX2はそれぞれ低級アルコ
キシル基を表すか、又は一緒になって低級アルキレンジ
オキシ基を表す。] で示されるステロイド誘導体を酸で処理することを特徴
とする一般式(I)で示されるステロイド誘導体の製造
方法、及び 一般式(III) [式中、R11及びR21は前記定義のとおりであり、Yはハ
ロゲン原子又は一般式−OSO2R4で示される基を表し、こ
こでR4はアリール基を表す。] で示されるステロイド誘導体と一般式(IV) [式中、R3、X1及びX2は前記定義のとおりであり、Zは
金属を表す。] で示される有機金属化合物とを反応させることにより一
般式(II)で示されるステロイド誘導体を得、該一般式
(II)で示されるステロイド誘導体を酸で処理すること
を特徴とする一般式(I)で示されるステロイド誘導体
の製造方法を 提供することにより達成される。
上記の各一般式におけるR1、R2、R11、R21、R3、X1
X2、Y及びZを以下に詳しく説明する。R1、R2、R11
びR21のそれぞれが表すアシル基としては、アセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バ
レリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ベンゾイル
基、モノクロルアセチル基、トリフルオロアセチル基等
が挙げられ、低級アルコキシカルボニル基としては、メ
トキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロ
ポキシカルボニル基等が挙げられ、三置換シリル基とし
ては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ
イソプロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、
t−ブチルジフェニルシリル基等が挙げられ、また置換
基を有していてもよいアルコキシメチル基としては、メ
トキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、1−(エ
トキシ)エチル基、1−(メトキシ)イソプロピル基、
テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基等が
挙げられる。R3が表す低級アルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
X1及びX2のそれぞれが表す低級アルコキシル基として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロ
ポキシ基等が挙げられ、X1及びX2が一緒になって表す低
級アルキレンジオキシ基としては、エチレンジオキシ
基、メチルエチレンジオキシ基、1,1−ジメチルエチレ
ンジオキシ基、1,2−ジメチルエチレンジオキシ基、ト
リメチレンジオキシ基、1−メチルトリメチレンジオキ
シ基、2−メチルトリメチレンジオキシ基、1,1−ジメ
チルトリメチレンジオキシ基、1,2−ジメチルトリメチ
レンジオキシ基、2,2−ジメチルトリメチレンジオキシ
基等が挙げられる。Yが表すハロゲン原子としては、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げら
れる。R4が表すアリール基としては、フェニル基、トリ
ル基、p−メトキシフェニル基、p−ブロムフェニル
基、p−ニトロフェニル基等が挙げられる。Zが表す金
属としては、亜鉛、チリウム、銅リチウム、ブロムマグ
ネシウム等が挙げられる。
一般式(I)で示されるステロイド誘導体の製造方法
を反応式で表せば次のとおりである。
[上記式中、R1、R2、R11、R21、R3、R4、X1、X2及びZ
は前記定義のとおりであり、Y′はハロゲン原子を表
す。] 上記一般式(I)、(II)、(III−1)、(III−
2)又は(IV)で示される化合物を以後それぞれ下記の
ように称することがある。
ステロイド誘導体(III−1)は、例えば横山らの方
法(日本化学会第58春季年会講演予稿集II、2IL34、118
4頁、1989年参照)に従って調製される一般式 [式中、R5及びR6はそれぞれ水酸基の保護基を表す。] で示されるアルコールを常法によりアリールスルホネー
トに変換することにより製造することができる。
ステロイド誘導体(III−1)からステロイド誘導体
(III−2)への変換は、ステロイド誘導体(III−1)
にハロゲン化アルカリ金属を作用させることにより行わ
れる。ハロゲン化アルカリ金属としては、ヨウ化ナトリ
ウム、臭化ナトリウム、塩化リチウム等が用いられる。
ハロゲン化アルカリ金属の使用量はステロイド誘導体
(III−1)1モルに対して通常約1.2〜20モルである。
反応は溶媒中で行うのが好ましく、溶媒としては、例え
ば、アセトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルム
アミド、アセトニトリル、エチルセロソルブ及びこれら
の混合溶媒等が使用される。溶媒の使用量はステロイド
誘導体(III−1)に対して通常約5〜200倍重量であ
る。反応は通常約20℃〜100℃の範囲内の温度で行われ
る。
このようにして得られたステロイド誘導体(III−
2)の反応混合物からの単離・精製は、通常の有機化合
物の単離・精製において用いられる方法と同様にして行
われる。例えば、反応混合物を水にあけ、ジエチルエー
テル等の有機溶媒で抽出する。抽出液を水、チオ硫酸ナ
トリウム水溶液、重曹水、食塩水で順次洗浄し、乾燥
後、濃縮して粗生成物を得、該粗生成物を必要に応じて
再結晶、クロマトグラフィー等により精製することによ
り行われる。
ステロイド誘導体(III−1)又はステロイド誘導体
(III−2)からステロイド誘導体(II)への変換は、
ステロイド誘導体(III−1)又はステロイド誘導体(I
II−2)と有機金属化合物(IV)とを反応させることに
より行われる。有機金属化合物(IV)の使用量はステロ
イド誘導体(III−1)又はステロイド誘導体(III−
2)の1モルに対して通常約1〜100モルである。この
反応は銅触媒の存在下に行うのが好ましい。銅触媒とし
ては、例えば、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅、臭化銅−ジ
メチルスルフィド複合体、ヨウ化銅−トリブチルホスフ
ィン複合体等が使用される。銅触媒の使用量はステロイ
ド誘導体(III−1)又はステロイド誘導体(III−2)
の1モルに対して通常約0.1〜10モルである。反応は通
常不活性なガスの雰囲気下で行われる。反応は溶媒中で
行うのが好ましく、溶媒としては、例えば、テトラヒド
ロフラン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジオ
キサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド
及びこれらの混合溶媒などが使用される。溶媒の使用量
はステロイド誘導体(III−1)又はステロイド誘導体
(III−2)に対して通常約5〜200倍重量である。反応
は通常約−80℃〜50℃の範囲内の温度で行われる。
このようにして得られたステロイド誘導体(II)の反
応混合物からの単離・精製は、通常の有機化合物の単離
・精製において用いられる方法と同様にして行われる。
例えば、反応混合物を塩化アンモニウム水溶液又は水に
あけ、ジエチルエーテル、塩化メチレン、酢酸エチルな
どの有機溶媒で抽出し、抽出液を食塩水で洗浄したの
ち、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得、
該粗生成物を必要に応じて再結晶、クロマトグラフィー
などにより精製することにより行われる。
ステロイド誘導体(II)からステロイド誘導体(I)
への変換は、ステロイド誘導体(II)を酸で処理するこ
とにより行われる。酸としては、例えば、酢酸、p−ト
ルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジン塩
などの有機酸;塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸などが用い
られる。酸の使用量は、酸の性質によっても異なるが、
ステロイド誘導体(II)1モルに対して通常約0.001〜
1モルである。反応は溶媒中で行うのが好ましく、溶媒
としては、例えば、アセトン、2−ブタノン、3−ペン
タノン、メタノール、エタノール、水等が用いられる。
溶媒の使用量はステロイド誘導体(II)に対して通常約
5〜1000倍重量である。反応は通常約−10℃〜80℃の範
囲内で行われる。この反応において、ステロイド誘導体
(II)の水酸基の保護基が三置換シリル基又は置換基を
有していてもよいアルコキシメチル基である場合、同時
に全部又は一部の保護基の脱保護反応も起こり得る。
このようにして得られたステロイド誘導体(I)の反
応混合物からの単離・精製は、通常の有機化合物の単離
・精製において用いられる方法と同様にして行われる。
例えば、反応混合液を水にあけ、酢酸エチルなどの有機
溶媒で抽出する。抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液、
水、食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥後、
濃縮して粗生成物を得、該粗生成物を必要に応じて再結
晶、クロマトグリフィー等により精製することにより行
われる。
ステロイド誘導体(I)は、例えば、次の方法により
1α,25−ジヒドロキシビタミンD3等に誘導される。
[上記式中、R1、R2及びR3は前記定義のとおりであり、
R7は低級アルキル基を表す。] ステロイド誘導体(I)にメチルリチウム、エチルリ
チウム、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシ
ウムブロミド等の有機金属化合物を作用させることによ
り一般式(V)で示されるプロビタミンD3誘導体を得、
次いで該プロビタミンD3誘導体を水酸基の脱保護反応に
付することにより、一般式(VI)で示されるプロビタミ
ンD3誘導体を得る。一般式(VI)で示されるプロビタミ
ンD3誘導体を公知の方法に準じて光反応させ、次いでそ
の生成物を熱異性化させることにより、一般式(VII)
で示されるビタミンD3誘導体、すなわち、1α,25−ジ
ヒドロキシビタミンD3などを得る。
[実施例] 以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例により限定されるものではな
い。
参考例1 20−メチル−1α,3β−ビス(テトラヒドロピラン−
2−イルオキシ)プレグナ−5,7−ジエン−21−オール1
5.3gをピリジン250mlに溶解し、氷水冷しながら撹拌し
た。得られた溶液にp−トルエンスルホニルクロリド8.
5gを加え、18時間撹拌した。反応混合液を水にあけ、酢
酸エチルで抽出した。抽出液を希塩酸、水、食塩水で順
次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、減圧下に
濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
により精製し、1α,3β−ビス(テトラヒドロピラン−
2−イルオキシ)−20−メチル−21−p−トルエンスル
ホニルオキシプレグナ−5,7−ジエンを16.9g得た。
参考例2 参考例1においてp−トルエンスルホニルクロリド8.
5gの代わりにベンゼンスルホニルクロリド7.9gを用いる
以外は同様にして反応及び操作を行うことにより、21−
ベンゼンスルホニルオキシ−1α,3β−ビス(テトラヒ
ドロピラン−2−イルオキシ)−20−メチルプレグナ−
5,7−ジエンを14.2g得た。
参考例3 1α,3β−ビス(テトラヒドロピラン−2−イルオキ
シ)−20−メチル−21−p−トルエンスルホニルオキシ
プレグナ−5,7−ジエン16.9gをメタノール300mlに溶解
し、得られた溶液にp−トルエンスルホン酸0.5gを加
え、室温で4時間撹拌した。反応混合液に重曹水を加
え、減圧下にメタノールを留去した。残渣を水で希釈
し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、
硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、減圧下に濃縮するこ
とにより、20−メチル−21−p−トルエンスルホニルオ
キシプレグナ−5,7−ジエン−1α,3β−ジオールの粗
生成物を12.5g得た。
参考例4 20−メチル−21−p−トルエンスルホニルオキシプレ
グナ−5,7−ジエン−1α,3β−ジオール12.3gを塩化メ
チレン250mlに懸濁させ、得られた懸濁液にピリジン10m
l及び4−ジメチルアミノピリジン0.5gを加え、氷冷下
に撹拌した。得られた溶液にクロル炭酸メチル3.8mlを
加え、30分間撹拌した。反応混合物を氷水にあけ、ジエ
チルエーテルで抽出した。抽出液を希塩酸、水、重曹
水、食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した
のち、減圧下に濃縮して、14.8gの粗生成物を得た。こ
の粗生成物を塩化メチレン300mlに溶解し、得られた溶
液にジイソプロピルエチルアミン43ml及び4−ジメチル
アミノピリジン1.0gを加え、氷冷下に撹拌した。得られ
た溶液にクロル炭酸メチル9.5mlを加え、室温で5時間
撹拌した。反応混合液を氷水にあけ、ジエチルエーテル
で抽出した。抽出液を希塩酸、水、重曹水、食塩水で順
次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、減圧下に
濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
により精製し、1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオ
キシ)−20−メチル−21−p−トルエンスルホニルオキ
シプレグナ−5,7−ジエンを14.0g得た。
参考例5 1α,3β−ビス(テトラヒドロピラン−2−イルオキ
シ)−20−メチル−21−p−トルエンスルホニルオキシ
プレグナ−5,7−ジエン11.2gをアセトン100mlに溶かし
た。得られた溶液にヨウ化ナトリウム8.03gを加えて、
窒素雰囲気下、35℃〜40℃で一晩撹拌した。反応混合液
を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、食塩
水で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、減
圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製し、1α,3β−ビス(テトラヒドロピ
ラン−2−イルオキシ)−21−ヨウド−20−メチルプレ
グナ−5,7−ジエンを8.57g得た。
参考例6 1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキシ)−20−
メチル−21−p−トルエンスルホニルオキシプレグナ−
5,7−ジエン15.8gをアセトン130mlに溶かした。得られ
た溶液にヨウ化ナトリウム8.75gを加えて、窒素雰囲気
下、35℃〜40℃で一晩撹拌した。反応混合液を水にあ
け、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、食塩水で順次
洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、減圧下に濃
縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
より精製し、1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキ
シ)−21−ヨウド−20−メチルプレグナ−5,7−ジエン
を14.2g得た。
参考例7 20−メチル−21−p−トルエンスルホニルオキシプレ
グナ−5,7−ジエン−1α,3β−ジオール260mgを塩化メ
チレン2.6mlに溶かし、得られた溶液にイミダゾール133
mgを加えて氷冷下に撹拌した。得られた溶液にトリメチ
ルシリルクロリド0.11mlを滴下し、氷冷したまま1時間
撹拌した。反応混合液を重曹水にあけ、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を水、食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリ
ムウ上で乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、1α,3
β−ビス(トリメチルシリルオキシ)−20−メチル−21
−p−トルエンスルホニルオキシプレグナ−5,7−ジエ
ンを286mg得た。
参考例8 20−メチル−21−p−トルエンスルホニルオキシプレ
グナ−5,7−ジエン−1α,3β−ジオール1.34gをピリジ
ン3.4mlに溶かし、得られた溶液に4−ジメチルアミノ
ピリジン14mgを加えて室温で撹拌した。得られた溶液に
無水酢酸1.1mlを加え、2時間撹拌した。反応混合液を
希塩酸にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、食
塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、
減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにより精製し、1α,3β−ジアセトキシ−20−
メチル−21−p−トルエンスルホニルオキシプレグナ−
5,7−ジエンを1.02g得た。
1α,3β−ジアセトキシ−20−メチル−21−p−トル
エンスルホニルオキシプレグナ−5,7−ジエン1.02gをア
セトン10mlに溶かした。得られた溶液にヨウ化ナトリウ
ム1.0gを加えて、窒素雰囲気下、35℃〜40℃で一晩撹拌
した。反応混合液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。
抽出液を水、食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で
乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより精製し、1α,3β−ジア
セトキシ−21−ヨウド−20−メチルプレグナ−5,7−ジ
エンを0.98g得た。
実施例1 窒素雰囲気下、臭化銅−ジメチルスルフィド複合体1.
3gにテトラヒドロフラン100mlを加えて撹拌した。得ら
れた溶液を−10℃に保ち、これに3,3−(2,2−ジメチル
トリメチレンジオキシ)ブチルマグネシウムブロミドの
テトラヒドロフラン溶液(0.60mol/l)150mlを10分間か
けて滴下した。30分後、得られた溶液に1α,3β−ビス
(メトキシカルボニルオキシ)−20−メチル−21−p−
トルエンスルホニルオキシプレグナ−5,7−ジエン10gを
テトラヒドロフラン100mlに溶かして得られた溶液を15
分間かけて滴下し、一晩撹拌を続けた。反応混合液を塩
化アンモニウム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出した。
抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液、水、食塩水で順次
洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、減圧下に濃
縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
より精製し、下記の物性を有する27−ノル−1α,3β−
ビス(メトキシカルボニルオキシ)−25,25−(2,2−ジ
メチルトリメチレンジオキシ)コレスト−5,7−ジエン
を5.5g得た。1 H−NMRスペクトル(90MHZ) CDCl3,TMS,δ: 0.57(s,3H),0.84〜0.97(9H), 1.31(s,6H),3.23〜3.59(4H), 3.71(s,3H),3.73(s,3H), 4.60〜5.00(m,2H), 5.20〜5.43(m,1H), 5.50〜5.70(m,1H) 27−ノル−1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキ
シ)−25,25−(2,2−ジメチルトリメチレンジオキシ)
コレスト−5,7−ジエン17.0gをアセトン250mlに溶か
し、得られた溶液に3N硫酸85mlを加えて40分間加熱還流
させた。放冷後、反応混合液を水に注ぎ、酢酸エチルを
用いて抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液、
水、食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した
のち、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより精製し、下記の物性を有する27−
ノル−1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキシ)コ
レスト−5,7−ジエン−25−オンを10.6g得た。1 H−NMRスペクトル(90MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.59(s,3H),0.98(6H), 3.72(s,3H),3.75(s,3H), 4.61〜5.06(2H), 5.22〜5.48(brm,1H), 5.48〜5.75(brm,1H) 実施例2 窒素雰囲気下、臭化銅−ジメチルスルフィド複合体0.
91gにテトラヒドロフラン70mlを加えて撹拌した。得ら
れた溶液を−10℃に保ち、これに3,3−エチレンジオキ
シペンチルマグネシウムブロミドのテトラヒドロフラン
溶液(0.65mol/l)100mlを10分間かけて滴下した。30分
後、得られた溶液に21−ベンゼンスルホニルオキシ−1
α,3β−ビス(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)
−20−メチルプレグナ−5,7−ジエン7.1gをテトラヒド
ロフラン70mlに溶かして得られた溶液を15分間かけて滴
下し、一晩撹拌を続けた。反応混合液を塩化アンモニウ
ム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸
水素ナトリウム水溶液、水、食塩水で順次洗浄し、硫酸
ナトリウム上で乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、
下記の物性を有する27−ノル−1α,3β−ビス(テトラ
ヒドロピラン−2−イルオキシ)−25,25−エチレンジ
オキシ−26−メチルコレスト−5,7−ジエンを3.2g得
た。1 H−NMRスペクトル(90MHZ) CDCl3,TMS,δ: 0.61(s,3H), 3.20〜3.83(10H), 4.58〜4.94(2H), 5.25〜5.44(m,1H), 5.56〜5,70(m,1H) 27−ノル−1α,3β−ビス(テトラヒドロピラン−2
−イルオキシ)−25,25−エチレンジオキシ−26−メチ
ルコレスト−5,7−ジエン8.8gをアセトン100mlに溶か
し、得られた溶液に3N硫酸40mlを加えて2時間加熱還流
させた。報冷後、反応混合液を水に注ぎ、酢酸エチルを
用いて抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液、
水、食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した
のち、液圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより精製し、下記の物性を有する27−
ノル−1α,3β−ジヒドロキシ−26−メチルコレスト−
5,7−ジエン−25−オンを4.5g得た。1 H−NMRスペクトル(90MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.60(s,3H),0.95(s,3H), 3.55〜4.20(m,2H), 5.24〜5.45(m,1H), 5.55〜5.77(m,1H) 実施例3 窒素雰囲気下、ヨウ化銅−トリブチルホスフィン複合
体274mgにテトラヒドロフラン10mlを加えて撹拌した。
得られた溶液を−20℃に保ち、これに3,3−(2,2−ジメ
チルトリメチレンジオキシ)ブチルマグネシウムブロミ
ドのテトラヒドロフラン溶液(0.60mol/l)14.6mlを10
分間かけて滴下した。30分後、得られた溶液に1α,3β
−ビス(メトキシカルボニルオキシ)−21−ヨウド−20
−メチルプレグナ−5,7−ジエン1.0gをテトラヒドロフ
ラン20mlに溶かして得られた溶液を15分間かけて滴下
し、5時間撹拌を続けた。反応混合液を塩化アンモニウ
ム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸
水素ナトリウム水溶液、水、食塩水で順次洗浄し、硫酸
ナトリウム上で乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、
27−ノル−1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキ
シ)−25,25−(2,2−ジメチルトリメチレンジオキシ)
コレスト−5,7−ジエンを350mg得た。
実施例1におけると同様にして、27−ノル−1α,3β
−ビス(メトキシカルボニルオキシ)−25,25−(2,2−
ジメチルトリメチレンジオキシ)コレスト−5,7−ジエ
ン350mgより27−ノル−1α,3β−ビス(メトキシカル
ボニルオキシ)コレスト−5,7−ジエン−25−オンを175
mg得た。
実施例4 窒素雰囲気下、臭化銅−ジメチルスルフィド複合体13
2mgにテトラヒドロフラン10mlを加えて撹拌した。得ら
れた溶液を−10℃に保ち、これに3,3−エチレンジオキ
シペンチルマグネシウムブロミドのテトラヒドロフラン
溶液(0.65mol/l)12.3mlを10分間かけて滴下した。30
分後、得られた溶液に1α,3β−ビス(テトラヒドロピ
ラン−2−イルオキシ)−21−ヨウド−20−メチルプレ
グナ−5,7−ジエン1.0gをテトラヒドロフラン20mlに溶
かして得られた溶液を15分間かけて滴下し、一晩撹拌を
続けた。反応混合液を塩化アンモニウム水溶液にあけ、
酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水
溶液、水、食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾
燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより精製し、27−ノル−1α,3
β−ビス(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−2
5,25−エチレンジオキシ−26−メチルコレスト−5,7−
ジエンを504mg得た。
実施例2におけると同様にして、27−ノル−1α,3β
−ビス(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−25,2
5−エチレンジオキシ−26−メチルコレスト−5,7−ジエ
ン504mgより27−ノル−1α,3β−ジヒドロキシ−26−
メチルコレスト−5,7−ジエン−25−オンを211mg得た。
実施例5 窒素雰囲気下、臭化銅−ジメチルスルフィド複合体0.
65gにテトラヒドロフラン50mlを加えて撹拌した。得ら
れた溶液を−10℃に保ち、これに3,3−エチレンジオキ
シペンチルマグネシウムブロミドのテトラヒドロフラン
溶液(0.65mol/l)75mlを10分間かけて滴下した。30分
後、得られた溶液に20−メチル−21−p−トルエンスル
ホニルオキシプレグナ−5,7−ジエン−1α,3β−ジオ
ール5.0gをテトラヒドロフラン50mlに溶かして得られた
溶液を15分間かけて滴下し、一晩撹拌を続けた。反応混
合液を塩化アンモニウム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液、水、食塩
水で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、減
圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製し、下記の物性を有する27−ノル−1
α,3β−ジヒドロキシ−25,25−エチレンジオキシ−26
−メチルコレスト−5,7−ジエンを2.2g得た。1 H−NMRスペクトル(90MHZ) CDCl3,TMS,δ: 0.61(s,3H),0.99(s,3H), 3.35〜4.20(6H), 5.26〜5.51(m,1H), 5.56〜5,73(m,1H) 27−ノル−1α,3β−ジヒドロキシ−25,25−エチレ
ンジオキシ−26−メチルコレスト−5,7−ジエン2.2gを
アセトン20mlに溶かし、得られた溶液に3N塩酸10mlを加
えて2時間加熱還流させた。放冷後、反応混合液を水に
注ぎ、酢酸エチルを用いて抽出した。抽出液を炭酸水素
ナトリウム水溶液、水、食塩水で順次洗浄し、硫酸ナト
リウム上で乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、下記
の物性を有する27−ノル−1α,3β−ジヒドロキシ−26
−メチルコレスト−5,7−ジエン−25−オンを1.02g得
た。1 H−NMRスペクトル(90MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.60(s,3H),0.97(s,3H), 1.02〜1.21(s,3H), 3.68〜4.19(m,2H), 5.23〜5.45(m,1H), 5.53〜5.70(m,1H) 実施例6 窒素雰囲気下、臭化銅−ジメチルスルフィド複合体0.
14gにテトラヒドロフラン10mlを加えて撹拌した。得ら
れた溶液を−10℃に保ち、これに3,3−(2,2−ジメチル
トリメチレンジオキシ)ブチルマグネシウムブロミドの
テトラヒドロフラン溶液(0.60mol/l)17mlを5分間か
けて滴下した。30分後、得られた溶液に1α,3β−ビス
(トリメチルシリルオキシ)−20−メチル−21−p−ト
ルエンスルホニルオキシプレグナ−5,7−ジエン1.1gを
テトラヒドロフラン10mlに溶かして得られた溶液を5分
間かけて滴下し、一晩撹拌を続けた。反応混合液を塩化
アンモニウム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽
出液を炭酸水素ナトリウム水溶液、水、食塩水で順次洗
浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、減圧下に濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
り精製し、下記の物性を有する27−ノル−1α,3β−ビ
ス(トリメチルシリルオキシ)−25,25−(2,2−ジメチ
ルトリメチレンジオキシ)コレスト−5,7−ジエンを465
mg得た。1 H−NMRスペクトル(90MHZ) CDCl3,TMS,δ: 0.04(s,18H), 0.59(s,3H),0.90〜1.02(9H), 1.30(s,6H),3.20〜3.65(6H), 5.25〜5.47(m,1H), 5.51〜5.71(m,1H) 27−ノル−1α,3β−ビス(トリメチルシリルオキ
シ)−25,25−(2,2−ジメチルトリメチレンジオキシ)
コレスト−5,7−ジエン465mgをアセトン10mlに溶かし、
得られた溶液に3N硫酸5mlを加えて1時間加熱還流させ
た。放冷後、反応混合液を水に注ぎ、酢酸エチルを用い
て抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液、水、
食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥したの
ち、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにより精製し、下記の物性を有する27−ノ
ル−1α,3β−ジヒドロキシコレスト−5,7−ジエン−2
5−オンを190mg得た。1 H−NMRスペクトル(90MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.62(s,3H),0.98(6H), 1.02〜1.25(3H),2.01(s,3H), 3.70〜4.23(2H), 5.22〜5.43(m,1H), 5.54〜5.67(m,1H) 実施例7 窒素雰囲気下、ヨウ化銅−トリブチルホスフィン複合
体142mgにテトラヒドロフラン5mlを加えて撹拌した。得
られた溶液を−20℃に保ち、これに3,3−(2,2−ジメチ
ルトリメチレンジオキシ)ブチルマグネシウムブロミド
のテトラヒドロフラン溶液(0.60mol/l)8.0mlを5分間
かけて滴下した。30分後、得られた溶液に1α,3β−ジ
アセトキシ−21−ヨウド−20−メチルプレグナ−5,7−
ジエン523mgをテトラヒドロフラン10mlに溶かして得ら
れた溶液を5分間かけて滴下し、7時間撹拌を続けた。
反応混合液を塩化アンモニウム水溶液にあけ、酢酸エチ
ルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液、
水、食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した
のち、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより精製し、下記の物性を有する27−
ノル−1α,3β−ジアセトキシ−25,25−(2,2−ジメチ
ルトリメチレンジオキシ)コレスト−5,7−ジエンを188
mg得た。1 H−NMRスペクトル(90MHZ) CDCl3,TMS,δ: 0.60(s,3H),0.98〜1.25(9H), 1.32(s,6H),2.04(s,6H), 3.20〜3.55(4H), 4.63〜5.05(m,2H), 5.21〜5.41(m,1H), 5.52〜5.75(m,1H) 27−ノル−1α,3β−ジアセトキシ−25,25−(2,2−
ジメチルトリメチレンジオキシ)コレスト−5,7−ジエ
ン188mgをアセトン5mlに溶かし、得られた溶液にp−ト
ルエンスルホン酸20mgを加えて1時間加熱還流させた。
放冷後、反応混合液を水に注ぎ、酢酸エチルを用いて抽
出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液、水、食塩
水で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、減
圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製し、27−ノル−1α,3β−ジアセトキ
シコレスト−5,7−ジエン−25−オンを85.3mg得た。1 H−NMRスペクトル(90MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.61(s,3H),0.98(3H), 1.02〜1.26(3H),2.00(s,3H), 2.04(s,3H), 4.60〜5.11(2H), 5.22〜5.48(brm,1H), 5.48〜5.75(brm,1H) 参考例9 27−ノル−1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキ
シ)コレスト−5,7−ジエン−25−オン4.5gを窒素雰囲
気下にジエチルエーテル146mlに溶かした。ドライアイ
ス−アセトン浴中で冷却下、得られた溶液にメチルリチ
ウムのエーテル溶液(1.27mol/l)10.9mlを加えて1時
間撹拌した。反応混合液に希塩酸を加え、ジエチルエー
テルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリ
ウム上で乾燥したのち、濃縮した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製し、1α,3β−ビス(メ
トキシカルボニルオキシ)−25−ヒドロキシコレスト−
5,7−ジエンを3.3g得た。
参考例10 1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキシ)−25−
ヒドロキシコレスト−5,7−ジエン2.07gをメタノール24
mlに溶解した。得られた溶液に炭酸カリウム0.68gを加
え、40℃で24時間撹拌した。反応混合液に水を加え、酢
酸エチル及びテトラヒドロフランで順次抽出した。抽出
液を水、食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥
したのち、濃縮した。残渣をジエチルエーテルで洗浄
し、1α,3β,25−トリヒドロキシコレスト−5,7−ジエ
ンを1.52g得た。
参考例11 1α,3β,25−トリヒドロキシコレスト−5,7−ジエン
500mgをジエチルエーテル50ml及びヘキサン450mlに溶解
し、氷水冷し、得られた溶液に窒素気流下、バイコール
フィルターを用い、高圧水銀灯で3分間光照射した。反
応混合液を2時間加熱還流させ、減圧下に濃縮した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体
クロマトグラフィーを用いて精製し、1α,25−ジヒド
ロキシビタミンD3を25.5mg得た。
[発明の効果] 本発明によればステロイド誘導体(I)を工業的に有
利に製造することができる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07J 9/00 A61K 31/575

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(II) [式中、R11及びR21はそれぞれ水素原子、アシル基、低
    級アルコキシカルボニル基、三置換シリル基又は置換基
    を有していてもよいアルコキシメチル基を表し、R3は低
    級アルキル基を表し、X1及びX2はそれぞれ低級アルコキ
    シル基を表すか、又は一緒になって低級アルキレンジオ
    キシ基を表す。] で示されるステロイド誘導体を酸で処理することを特徴
    とする一般式(I) [式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、アシル基、低級
    アルコキシカルボニル基、三置換シリル基又は置換基を
    有していてもよいアルコキシメチル基を表し、R3は前記
    定義のとおりである。] で示されるステロイド誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】一般式(III) [式中、R11及びR21は請求項1記載の定義のとおりであ
    り、Yはハロゲン原子又は一般式−OSO2R4で示される基
    を表し、ここでR4はアリール基を表す。] で示されるステロイド誘導体と一般式(IV) [式中、R3、X1及びX2は請求項1記載の定義のとおりで
    あり、Zは金属を表す。] で示される有機金属化合物とを反応させることにより一
    般式(II) [式中、R11、R21、R3、X1及びX2は請求項1記載の定義
    のとおりである。] で示されるステロイド誘導体を得、該一般式(II)で示
    されるステロイド誘導体を酸で処理することを特徴とす
    る請求項1記載の一般式(I)で示されるステロイド誘
    導体の製造方法。
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