JP2826168B2 - ステロイド誘導体及びその製造方法 - Google Patents

ステロイド誘導体及びその製造方法

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JP2826168B2 JP11546490A JP11546490A JP2826168B2 JP 2826168 B2 JP2826168 B2 JP 2826168B2 JP 11546490 A JP11546490 A JP 11546490A JP 11546490 A JP11546490 A JP 11546490A JP 2826168 B2 JP2826168 B2 JP 2826168B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は一般式(I) [式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、アシル基、低級
アルコキシカルボニル基、三置換シリル基又は置換基を
有していてもよいアルコキシメチル基を表し、R3は水素
原子又はメチル基を表し、Xは水素原子又は−OY基を表
し、ここで、Yは水素原子、アシル基、三置換シリル基
又は置換基を有していてもよいアルコキシメチル基を表
し、Zはアリールスルホニル基を表す。] で示されるステロイド誘導体及びその製造方法に関す
る。
本発明により提供される一般式(I)で示されるステ
ロイド誘導体は、慢性腎不全、副甲状腺機能低下症、骨
軟化症、骨粗鬆症などのカルシウム代謝の欠陥症の治療
に有効であることが知られている1α−ヒドロキシビタ
ミンD2、1α,25−ジヒドロキシビタンミンD2、24−エ
ピ−1α,25−ジヒドロキシビタミンD2及びこれらの化
合物の誘導体の合成中間体として有用である。
[従来の技術] 従来、1α,25−ジヒドロキシビタンミンD2又はその2
4位エピマーの合成中間体として一般式(I′) [式中、R4及びR5は、R4がメチル基の時にR5は水素原子
であり、R4が水素原子の時にR5はメチル基であり、Phは
フェニル基を表し、THPはテトラヒドロピラニル基を表
す。] で示されるジエン部分を保護したステロイド誘導体が知
られており、それらの製造方法として、(22E)−5,7,2
2−エルゴスタトリエン−1α,3β,25−トリオール又は
その24位のエピマーを出発原料とする製造方法が知られ
ている(特開平2−36166号公報参照)。
[発明が解決しようとする課題] 一般式(I′)で示されるステロイド誘導体はジエン
部分が保護されており、このステロイド誘導体を製造す
るに要する工程数は多く、また該ステロイド誘導体を種
々の生理活性を有する化合物に誘導する際には脱保護の
工程が必要となる。
本発明の1つの目的は、容易に入手可能な原料を用い
て、ジエンの保護及びその脱保護の工程を経由すること
なく種々の生理活性を有するステロイド誘導体を製造す
ることができる方法を与える合成中間体として有用な新
規な化合物を提供することにある。
本発明の他の1つの目的は、その新規な化合物を容易
に製造する方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、上記の目的は 前記一般式(I)で示されるステロイド誘導体、 一般式(II) [式中、R1及びR2は前記定義のとおりである。] で示されるステロイド誘導体と一般式(IV) [式中、R3、X及びZは前記定義のとおりである。] で示されるスルホンを塩基性物質の存在下に反応させる
ことを特徴とする一般式(I)で示されるステロイド誘
導体の製造方法、及び 一般式(III) [式中、R11及びR21はそれぞれアシル基、低級アルコキ
シカルボニル基、三置換シリル基又は置換基を有してい
てもよいアルコキシメチル基を表す。] で示されるステロイド誘導体をジメチルスルホキシド中
で、アミンの存在下にオギザリルクロリドを用いて酸化
することにより一般式(II)で示されるステロイド誘導
体を得、該一般式(II)で示されるステロイド誘導体と
一般式(IV)で示されるスルホンを塩基性物質の存在下
に反応させることを特徴とする一般式(I)で示される
ステロイド誘導体の製造方法 を提供することにより達成される。
上記の各一般式におけるR1、R2、R11、R21、Y及びZ
を以下に詳しく説明する。R1、R2、R11及びR21はそれぞ
れが表すアシル基としては、アセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバ
レリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、モノクロルア
セチル基、トリフルオロアセチル基等が挙げられ、低級
アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル
基等が挙げられ、三置換シリル基としては、トリメチル
シリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリ
ル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェ
ニルシリル基等が挙げられ、また置換基を有していても
よいアルコキシメチル基としては、メトキシメチル基、
メトキシエトキシメチル基、1−(エトキシ)エチル
基、1−(メトキシ)イソプロピル基、テトラヒドロフ
ラニル基、テトラヒドロピラニル基等が挙げられる。Y
が表すアシル基としては、アセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、モノクロルアセチル基等が挙げられ、
三置換シリル基としては、トリメチルシリル基、トリエ
チルシリル基等が挙げられ、また置換基を有していても
よいアルコキシメチル基としては、メトキシメチル基、
メトキシエトキシメチル基、1−(エトキシ)エチル
基、1−(メトキシ)イソプロピル基、テトラヒドロフ
ラニル基、テトラヒドロピラニル基等が挙げられる。Z
が表すアリールスルホニル基としては、ベンゼンスルホ
ニル基、p−トルエンスルホニル基、p−ブロモベンゼ
ンスルホニル基等が挙げられる。
上記一般式(I)、(II)又は(III)で示されるそ
れぞれのステロイド誘導体を以後下記のように称するこ
とがある。
アルコール(III)からアルデヒド(II)への変換
は、アルコール(III)にジメチルスルホキシド中で、
アミンの存在下にオギザリルクロリドを作用させて該ア
ルコール(III)を酸化することにより行われる。ジメ
チルスルホキシドの使用量は、アルコール(III)1モ
ルに対して通常約5〜50モルである。また、オギザリル
クロリドの使用量は、アルコール(III)1モルに対し
て通常約2〜30モルである。使用されるアミンとして
は、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチ
ルアミン、4−ジメチルアミノピリジン等の三級アミン
が好ましく、その使用量はアルコール(III)1モルに
対して通常約5〜100モルである。この反応は溶媒中で
行うのが好ましく、溶媒としては、例えばクロロホル
ム、塩化メチレン等が用いられる。上記のアミンを溶媒
として用いることも可能である。溶媒の使用量はアルコ
ール(III)に対して通常約5〜200倍重量である。反応
は、通常−10℃〜30℃の範囲内の温度で行われる。この
反応において、アルコール(III)の水酸基の保護基が
三置換シリル基等である場合には、反応の条件によって
は一般式(II)においてR1及び/又はR2が水素原子であ
るアルデヒドが得られる。
このようにして得られたアルデヒド(II)の反応混合
物からの単離・精製は、通常の有機化合物の単離・精製
において用いられている方法と同様にして行われる。例
えば、反応混合物を水にあけ、酢酸エチル等の有機溶媒
で抽出し、抽出液を水及び食塩水で順次洗浄し、硫酸ナ
トリウム上で乾燥後、濃縮する。得られる粗生成物を必
要に応じて再結晶、クロマトグラフィーなどにより精製
し、アルデヒド(II)を得る。
アルデヒド(II)からステロイド誘導体(I)への変
換は、アルデヒド(II)と一般式(IV)で示されるスル
ホン(以下、これをスルホン(IV)と称することがあ
る)を塩基性物質の存在下に反応させることにより行わ
れる。スルホン(IV)の使用量は、アルデヒド(II)1
モルに対して通常約1〜20モルである。使用される塩基
性物質としては、水素化ナトリウム、水素化カリウムな
どの金属水素化物;メチルリチウム、ブチルリチウム、
フェニルリチウムなどの有機金属化合物;リチウムアミ
ド、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミ
ド、リチウムテトラメチルピペラジド、リチウムヘキサ
メチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジ
ド、カリウムヘキサメチルジシラジドなどの金属アミド
等が挙げられる。その使用量は、塩基性物質の性質によ
っても異なるが、スルホン(IV)1モルに対して通常0.
8〜20モルである。反応は溶媒中で行うのが好ましく、
溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、ジメトキシ
エタン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメチルスル
ホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトン、ヘキサメ
チルホスホリックトリアミド及びこれらの混合溶媒など
が使用される。溶媒の使用量は、アルデヒド(II)に対
して通常約5〜200倍重量である。反応は、通常約−100
℃〜50℃の範囲内の温度で行われる。
このようにして得られたステロイド誘導体(I)の反
応混合物からの単離・精製は、通常の有機化合物の単離
・精製において用いられる方法と同様にして行われる。
例えば、反応混合物を水又は塩化アンモニウム水溶液に
あけ、ジエチルエーテル、塩化メチレン、酢酸エチルな
どの有機溶媒で抽出し、抽出液を食塩水で洗浄したの
ち、乾燥後、濃縮して粗生成物を得、該粗生成物を必要
に応じて再結晶、クロマトグラフィーなどにより精製す
ることにより行われる。
アルコール(III)は、例えば横山らの方法(日本化
学会第58春季年会講演予稿集II、2IL34、1184頁、1989
年参照)に従って調製できる。またスルホン(IV)は、
H.F.DeLucaらの方法[ジャーナル・オブ・オーガニック
・ケミストリー(J.Org.Chem.)、53巻、3450−3457頁
(1988年)参照]に従って調製することができる。
ステロイド誘導体(I)は、例えば次の方法により1
α−ヒドロキシビタミンD2、1α、25−ジヒドロキシビ
タミンD2、24−エピ−1α,25−ジヒドロキシビタミンD
2等へ誘導される。
[上式中、R1、R2、R3、X及びZは前記定義のとおりで
あり、R12及びR22はそれぞれ水素原子、アシル基、低級
アルコキシカルボニル基、三置換シリル基又は置換基を
有していてもよいアルコキシメチル基を表し、Wは水素
原子又は水酸基を表す。] ステロイド誘導体(I)を還元剤の存在下に脱スルホ
ンさせることにより一般式(V)で示されるプロビタミ
ンD2誘導体を得、該プロビタミンD2誘導体をその水酸基
の保護基に応じて脱保護反応に付することにより一般式
(VI)で示されるプロビタミンD2誘導体を得ることがで
きる。一般式(VI)で示されるプロビタミン誘導体を公
知の方法に準じて光反応させ、次いでその生成物を熱異
性化することにより、一般式(VII)で示されるビタミ
ンD2誘導体、すなわち、1α−ヒドロキシビタミンD2
1α,25−ジヒドロキシビタミンD2、24−エピ−1α,25
−ジヒドロキシビタミンD2等を得ることができる。
[実施例] 以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1 ジメチルスルホキシド24.5mlを塩化メチレン500mlに
加え、ドライアイス−アセトン浴中で冷却しながら攪拌
した。得られた溶液に塩化メチレン70mlにオギザリルク
ロリド14.7mlを溶かして得られた溶液を滴下し、10分間
攪拌した。1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキ
シ)−20−メチルプレグナ−5,7−ジエン−21−オール1
1.3gを塩化メチレン200mlに溶かして上記で調製した溶
液に滴下し、30分間攪拌したのち、得られた混合液にト
リエチルアミン98mlを加えて5分間攪拌した。反応混合
液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、食
塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、
減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにより精製し、下記の物性を有する1α,3βビ
ス(メトキシカルボニルオキシ)プレグナー5,7−ジエ
ン−20−カルブアルデヒドを10.1g得た。1 H−NMRスペクトル(90MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.62(s,3H),0.97(s,3H), 1.08(d,J=6.9Hz,3H), 3.71(s,3H),3.73(s,3H), 4.68〜5.05(m,2H),5.24〜5.42(m,1H), 5.54〜5.73(m,1H),9.50(1H) (3S)−2,3−ジメチル−4−(フェニルスルホニル)
−2−(テトラヒドロフラン−2−イルオキシ)ブタン
720mgをテトラヒドロフラン10mlに溶解し、窒素雰囲気
下、ドライアイス−アセトン浴中で冷却しながら攪拌し
た。得られた溶液にn−ブチルリチウムのヘキサン溶液
(1.53mol/l)を1.5mlを加え、そのまま20分間攪拌し
た。次いで、1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキ
シ)プレグナー5,7−ジエン−20−カルブアルデヒド1.0
gをテトラヒドロフラン6mlに溶かして得られた溶液を加
え、冷却したまま1.5時間攪拌した。反応混合液に氷冷
した塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出
した。抽出液を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾
燥したのち、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにより精製し、下記の物性を有する(24
S)−1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキシ)−2
4−メチル−23−(フェニルスルホニル)−25−(テト
ラヒドロフラン−2−イルオキシ)コレスタ−5,7−ジ
エン−22−オールを880mg得た。1 H−NMRスペクトル(270MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.57〜0.63(6H),0.99(s,3H), 1.25〜1.58(9H),2.68〜3.10(1H), 3.77(s,6H),3.79〜4.23(3H), 4.81〜4.91(2H),5.35〜5.38(m,1H), 5.48〜5.55(m,1H),5.66〜5.72(m,1H), 7.49〜7.58(3H),7.81〜7.90(m,2H) 実施例2 (2R)−2,3−ジメチル−1−p−トルエンスルホニ
ルブタン550mgをテトラヒドロフラン10mlに溶解し、窒
素雰囲気下、ドライアイス−アセトン浴中で冷却しなが
ら攪拌した。得られた溶液にn−ブチルリチウムのヘキ
サン溶液(1.53mol/l)を1.5ml加え、そのまま30分間攪
拌した。次いで、1α,3β−ビス(メトキシカルボニル
オキシ)プレグナー5,7−ジエン−20−カルブアルデヒ
ド1.0gをテトラヒドロフラン5mlに溶かして得られた溶
液を加え、冷却したまま1.5時間攪拌した。反応混合液
に氷冷した塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチル
で抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム
上で乾燥したのち、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにより精製し、下記の物性を有する
(24R)−1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキ
シ)−24−メチル−23−トルエンスルホニルコレスタ−
5,7−ジエン−22−オールを785mg得た。1 H−NMRスペクトル(270MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.61〜0.67(6H),0.98(s,3H), 1.05〜1.57(9H),2.43(s,3H), 2.70〜3.11(1H),3.81(s,6H), 3.80〜4.15(m,1H),4.79〜4.90(2H), 5.48〜5.53(m,1H),5.64〜5.68(m,1H), 7.37〜7.49(m,2H),7.82〜7.93(m,2H) 実施例3 ジメチルスルホキシド20.3mlを塩化メチレン500mlに
加え、ドライアイス−アセトン浴中で冷却しながら攪拌
した。得られた溶液に塩化メチレン70mlにオギザリルク
ロリド12.1mlを溶かして得られた溶液を滴下し、10分間
攪拌した。1α,3β−ビス(テトラヒドロピラン−2−
イルオキシ)−20−メチルプレグナ−5,7−ジエン−21
−オール10.5gを塩化メチレン200mlに溶かして上記で調
製した溶液に滴下し、30分間攪拌したのち、得られた混
合液にトリエチルアミン79.6mlを加えて5分間攪拌し
た。反応混合液を氷冷した重曹水にあけ、酢酸エチルで
抽出した。抽出液を水、食塩水で順次洗浄し、硫酸ナト
リウム上で乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、下記
の物性を有する1α,3β−ビス(テトラヒドロピラン−
2−イルオキシ)プレグナ−5,7−ジエン−20−カルブ
アルデヒドを10.7g得た。1 H−NMRスペクトル(270MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.61(s,3H),0.97(s,3H), 1.05(d,3H), 3.25〜4.22(6H),4.68〜5.37(2H), 5.27〜5.45(m,1H), 5.55〜5.73(m,1H), 9.52(1H) (3R)−2,3−ジメチル−4−(フェニルスルホニル)
−2−(テトラヒドロフラン−2−イルオキシ)ブタン
970mgをテトラヒドロフラン15mlに溶解し、窒素雰囲気
下、ドライアイス−アセトン浴中で冷却しながら攪拌し
た。得られた溶液にn−ブチルリチウムのヘキサン溶液
(1.53mol/l)を2.0ml加え、そのまま20分間攪拌した。
次いで、1α,3β−ビス(テトラヒドロピラン−2−イ
ルオキシ)プレグナ−5,7−ジエン−20−カルブアルデ
ヒド1.5gをテトラヒドロフラン8mlに溶かして得られた
溶液を加え、冷却したまま2時間攪拌した。反応混合液
に氷冷した塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチル
で抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム
上で乾燥したのち、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにより精製し、下記の物性を有する
(24R)−1α,3β−ビス(テトラヒドロピラン−2−
イルオキシ)−24−メチル−23−フェニルスルホニル−
25−(テトラヒドロフラン−2−イルオキシ)コレスタ
−5,7−ジエン−22−オールを926mg得た。1 H−NMRスペクトル(270MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.60〜0.64(6H),1.00(s,3H), 1.19〜1.57(9H),2.71〜3.08(1H), 3.27〜4.20(9H),4.67〜5.35(3H), 5.44〜5.35(m,1H),5.65〜5.68(m,1H), 7.41〜7.56(3H),7.78〜7.90(m,2H) 実施例4 ジメチルスルホキシド2.5mlを塩化メチレン50mlに加
え、ドライアイス−アセトン浴中で冷却しながら攪拌し
た。得られた溶液に塩化メチレン5mlにオギザリルクロ
リド1.5mlを溶かして得られた溶液を滴下し、10分間攪
拌した。1α,3β−ビス(トリメチルシリルオキシ)−
20−メチルプレグナ−5,7−ジエン−21−オール1.2gを
塩化メチレン20mlに溶かして上記で調製した溶液に滴下
し、30分間攪拌したのち、得られた混合液にトリエチル
アミン10mlを加えて5分間攪拌した。反応混合液を水に
あけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を重曹水、水、食
塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、
減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにより精製し、下記の物性を有する1α,3β−
ジヒドロキシプレグナ−5,7−ジエン−20−カルブアル
デヒドを685mg得た。1 H−NMRスペクトル(270MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.60(s,3H),0.92(s,3H), 1.05(d,J=6.7Hz,3H), 3.55〜4.20(m,2H),5.24〜5.47(m,1H), 5.55〜5.77(m,1H),9.52(1H) (3S)−2−アセトキシ−2,3−ジメチル−4−(フェ
ニルスルホニル)ブタン660mgをテトラヒドロフラン10m
lに溶解し、窒素雰囲気下、ドライアイス−アセトン浴
中で冷却しながら攪拌した。得られた溶液にn−ブチル
リチウムのヘキサン溶液(1.53mol/l)を2.7ml加え、そ
のまま20分間攪拌した。次いで、1α,3β−ジヒドロキ
シプレグナ−5,7−ジエン−20−カルブアルデヒド685mg
をテトラヒドロフラン5mlに溶かして得られた溶液を加
え、冷却したまま2時間攪拌した。反応混合液に氷冷し
た塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥
したのち、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにより精製し、下記の物性を有する(24S)
−25−アセトキシ−24−メチル−23−(フェニルスルホ
ニル)コレスタ−5,7−ジエン−1α,3β,22−トリオー
ルを563mg得た。1 H−NMRスペクトル(270MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.58〜0.63(6H),1.03(s,3H), 1.22〜1.60(9H),2.01(s,3H), 2.65〜3.10(1H),3.65〜4.21(3H), 5.50〜5.56(m,1H),5.65〜5.70(m.1H), 7.49〜7.59(3H),7.80〜7.89(m,2H) 実施例5 ジメチルスルホキシド2.3mlを塩化メチレン50mlに加
え、ドライアイス−アセトン浴中で冷却しながら攪拌し
た。得られた溶液に塩化メチレン5mlにオギザリルクロ
リド1.4mlを溶かして得られた溶液を滴下し、10分間攪
拌した。1α,3β−ジアセトキシ−20−メチルプレグナ
−5,7−ジエン−21−オール1.0gを塩化メチレン20mlに
溶かして上記で調製した溶液に滴下し、30分間攪拌した
のち、得られた混合液にトリエチルアミン9.3mlを加え
て5分間攪拌した。反応混合液を水にあけ、酢酸エチル
で抽出した。抽出液を水、食塩水で順次洗浄し、硫酸ナ
トリウム上で乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、下
記の物性を有する1α,3β−ジアセトキシプレグナ−5,
7−ジエン−20−カルブアルデヒドを831mg得た。1 H−NMRスペクトル(270MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.60(s,3H),0.98(s,3H), 1.05(d,3H),1.99(s,3H), 2.04(s,3H), 4.62〜5.15(m,2H),5.20〜5.39(m,1H), 5.49〜5.57(m,1H),9.38(1H) 2−メチル−4−(フェニルスルホニル)−2−(テト
ラヒドロピラン−2−イルオキシ)ブタン640mgをテト
ラヒドロフラン10mlに溶解し、窒素雰囲気下、ドライア
イス−アセトン浴中で冷却しながら攪拌した。得られた
溶液にn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.53mol/
l)を1.4ml加え、そのまま20分間攪拌した。次いで、1
α,3β−ジアセトキシプレグナ−5,7−ジエン−20−カ
ルブアルデヒド831mgをテトラヒドロフラン5mlに溶かし
て得られた溶液を加え、冷却したまま1.5時間攪拌し
た。反応混合液に氷冷した塩化アンモニウム水溶液を加
え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、
硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにり精製し、下記の
物性を有する1α,3β−ジアセトキシ−23−(フェニル
スルホニル)−25−(テトラヒドロピラン−2−イルオ
キシ)コレスタ−5,7−ジエン−22−オールを703mg得
た。1 H−NMRスペクトル(270MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.62(s,3H),1.00(s,3H), 1.19〜1.57(9H),2.00(s,3H), 2.04(s,3H),2.71〜3.12(1H), 3.75〜4.22(3H),4.61〜5.10(m,2H), 5.35〜5.40(m,1H)、 5.46〜5.52(m,1H),5.65〜5.70(m,1H), 7.51〜7.59(3H)、7.79〜7.89(m,2H) 参考例1 (24S)−1α,3β−ビス(メトキシカルボニルオキ
シ)−24−メチル−23−(フェニルスルホニル)−25−
(テトラヒドロフラン−2−イルオキシ)コレスタ−5,
7−ジエン−22−オール300mgをテトラヒドロフラン40ml
に溶解し、得られた溶液にリン酸水素二ナトリウムの飽
和メタノール溶液40ml及びリン酸水素二ナトリウム6gを
加え、室温で30分間攪拌した。反応混合液を氷冷し、5
%ナトリウムアマルガム5gを加えて、冷却したまま24時
間攪拌した。反応混合液にヘキサンを加えてデカンテー
ションを行い(5回)、溶液を集めて食塩水で洗浄し、
硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、(24
R,22E)−1α−メトキシカルボニルオキシ−25−(テ
トラヒドロフラン−2−イルオキシ)エルゴスタ−5,7,
22−トリエン−3β−オールを70.2mg得た。
参考例2 (24R,22E)−1α−メトキシカルボニルオキシ−25
−(テトラヒドロフラン−2−イルオキシ)エルゴスタ
−5,7,22−トリエン−3β−オール173.5mgをメタノー
ル10mlに溶解し、得られた溶液にピリジニウム−p−ト
ルエンスルホネート6mgを加え、室温で30分間攪拌し
た。反応混合液を重曹水にあけ、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を水洗し、次いで食塩水で洗浄したのち、硫
酸ナトリウム上で乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(24R,22
E)−1α−メトキシカルボニルオキシエルゴスタ−5,
7,22−トリエン−3β,25−ジオールを144.2mg得た。
参考例3 (24R,22E)−1α−メトキシカルボニルオキシエル
ゴスタ−5,7,22−トリエン−3β,25−ジオール275.2mg
をテトラヒドロフラン2ml及びメタノール10mlに溶解
し、得られた溶液に炭酸カリウム10mgを加え、50℃で24
時間攪拌した。反応混合物を希塩酸で中和し、エーテル
及びテトラヒドロフランで抽出した。抽出液を食塩水で
洗浄したのち、硫酸ナトリウム上で乾燥後、濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精
製し、(24R,22E)−エルゴスタ−5,7,22−トリエン−
1α,3β,25−トリオールを222.3mg得た。
参考例4 (24R,22E)−エルゴスタ−5,7,22−トリエン−1α,
3β,25−トリオール100mgをエタノール500mlに溶解し、
氷水冷し、得られた溶液に窒素気流下、パイレックスフ
ィルターを用い、高圧水銀灯で10分間光照射した。反応
混合液を2時間加熱還流させたのち、減圧下に濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高
速液体クロマトグラフィーを用いて精製し、24−エピ−
1α,25−ジヒドロキシビタミンD2を19.5mg得た。
[発明の効果] 本発明によれば、容易に入手可能な原料を用いて、ジ
エンの保護及びその脱保護の工程を経由することなく、
カルシウム代謝の欠陥症の治療薬として有効なことが知
られている1α−ヒドロキシビタミンD2、1α,25−ジ
ヒドロキシビタミンD2、24−エピ−1α,25−ジヒドロ
キシビタミンD2などを製造することができる方法を与え
るステロイド誘導体(I)が提供される。
また本発明によれば、上記のステロイド誘導体(I)
を容易に製造することができる方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07J 9/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) [式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、アシル基、低級
    アルコキシカルボニル基、三置換シリル基又は置換基を
    有していてもよいアルコキシメチル基を表し、R3は水素
    原子又はメチル基を表し、Xは水素原子又は−OY基を表
    し、ここで、Yは水素原子、アシル基、三置換シリル基
    又は置換基を有していてもよいアルコキシメチル基を表
    し、Zはアリールスルホニル基を表す。] で示されるステロイド誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(II) [式中、R1及びR2は請求項1記載の定義のとおりであ
    る。] で示されるステロイド誘導体と一般式(IV) [式中、R3、X及びZは請求項1記載の定義のとおりで
    ある。] で示されるスルホンを塩基性物質の存在下に反応させる
    ことを特徴とする請求項1記載の一般式(I)で示され
    るステロイド誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】一般式(III) [式中、R11及びR21はそれぞれアシル基、低級アルコキ
    シカルボニル基、三置換シリル基又は置換基を有してい
    てもよいアルコキシメチル基を表す。] で示されるステロイド誘導体をジメチルスルホキシド中
    で、アミンの存在下にオギザリルクロリドを用いて酸化
    することにより一般式(II) [式中、R1及びR2は請求項1記載の定義のとおりであ
    る。] で示されるステロイド誘導体を得、該一般式(II)で示
    されるステロイド誘導体と一般式(IV) [式中、R3、X及びZは請求項1記載の定義のとおりで
    ある。] で示されるスルホンを塩基性物質の存在下に反応させる
    ことを特徴とする請求項1記載の一般式(I)で示され
    るステロイド誘導体の製造方法。
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