JP2975704B2 - ステロイド誘導体 - Google Patents

ステロイド誘導体

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JP2975704B2 JP3056153A JP5615391A JP2975704B2 JP 2975704 B2 JP2975704 B2 JP 2975704B2 JP 3056153 A JP3056153 A JP 3056153A JP 5615391 A JP5615391 A JP 5615391A JP 2975704 B2 JP2975704 B2 JP 2975704B2
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直 中川
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万蔵 塩野
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    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Steroid Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は式(1)
【0002】
【化2】 式中、Rは水素原子または水酸基の保護基を表し、Yは
CH2OHまたはCHOを表す、で示されるステロイド
誘導体に関する。
【0003】本発明により製造される上記式(1)で示
されるステロイド誘導体は、骨代謝調節剤および高カル
シウム血症治療薬として有効であることが知られている
24,25−ジヒドロキシコレカルシフエロールの合成
中間体として有用である。
【0004】
【従来の技術】従来、24,25−ジヒドロキシコレカ
ルシフエロールの製造方法としては、ステイグマステロ
ールを出発物質として用いて製造する方法(特開昭52
−108960号公報参照)、コレン酸−3β−オール
を出発物質として用いる方法(特開昭54−36249
号公報、特開昭55−73700号公報、特開昭55−
167299号公報、特開昭55−131000号公
報、特開昭56−22763号公報および特開昭56−
34665号公報参照)等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、24,
25−ジヒドロキシコレカルシフエロールの製造方法は
いくつか知られているが、24,25−ジヒドロキシコ
レカルシフエロールを製造するに際し、合成中間体とし
て使用できる化合物を多くの化合物のなかから選択する
ことができれば、原料事情に応じてその製造プロセスを
適宜変更することが可能となり好ましい。
【0006】しかして、本発明の目的は、24,25−
ジヒドロキシコレカルシフエロールの合成中間体として
有用な化合物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、前記式(1)で示されるステロイド誘導体を提
供することにより達成される。
【0008】前記式(1)においてRによつて表される
水酸基の保護基としては、水酸基の保護基の目的が達成
されるかぎり、通常用いられる任意の保護基であること
ができ、具体的には、アセチル基、プロピオニル基、ブ
チリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル
基、4−メチルバレリル基、ピバロイル基、ベンゾイル
基、モノクロルアセチル基、トリフルオロアセチル基等
のアシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基、イソプロポキシカルボニル基、アリロキシカルボ
ニル基、ベンジロキシカルボニル基、p−ニトロベンジ
ロキシカルボニル基、p−メトキシベンジロキシカルボ
ニル基、フエノキシカルボニル基等のアルコキシカルボ
ニル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ト
リイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシ
リル基、tert−ブチルジフエニルシリル基等の三置
換シリル基;メトキシメチル基、メトキシエトキシメチ
ル基、1−(エトキシ)エチル基、メトキシイソプロピ
ル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル
基等の置換基を有していてもよいアルコキシメチル基等
が挙げられる。
【0009】式(1)で示されるステロイド誘導体は、
例えば次に示す方法により製造することができる。
【0010】YがCH2OHである式(1)で示される
ステロイド誘導体、すなわち式(1−1)
【0011】
【化3】 式中、Rは前記の意味を有する、で示されるステロイド
誘導体は、池川らの方法(特開昭54−128557公
報参照)に従つて製造することができる式(2)
【0012】
【化4】 式中、Rは水素原子または水酸基保護基を表し、R
は低級アルキル基を表す、で示される化合物に還元剤
を作用させることにより製造することができる。
【0013】上記式(2)の化合物の還元に使用しうる
還元剤には、エステルをアルコールに変える際に通常使
用される還元剤が包含され、具体的には例えば、水素化
アルミニウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化ジ
イソブチルアルミニウム、水素化トリメトキシアルミニ
ウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられ
る。これらの還元剤の使用量は、用いる還元剤によつて
異なるが、式(2)の化合物1モルに対して通常0.5
〜200モルの範囲内が適当である。この反応は塩化ア
ルミニウム、エタンジチオール、フツ化ホウ素等の触媒
の存在下に行うことも可能である。該触媒の使用量は特
に制限されるものではないが、式(2)の化合物1モル
に対して、通常0.05〜1モルの範囲内とすることが
できる。反応は溶媒中で行うのが好ましく、溶媒として
は、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、メタノールまたはエタノール
等の中から還元剤に応じて反応に悪影響を及ぼさない溶
媒を選択して用いることができる。溶媒の使用量は制限
はないが、通常、式(2)の化合物に対して約5〜20
0倍重量の範囲内で用いるのが好都合である。反応は通
常−100℃〜50℃の範囲内の温度で行われる。
【0014】このようにして得られる式(1−1)のス
テロイド誘導体の反応混合物からの単離・精製は、有機
化合物の単離・精製において通常用いられる方法と同様
にして行うことができる。例えば、反応混合液に氷冷下
に塩化アンモニウム水溶液を加え、上澄の有機層を乾燥
後濃縮して粗生成物を得るか、もしくは反応混合物を氷
水にあけ、ジエチルエーテル等の有機溶媒で抽出し、抽
出液を塩化アンモニウム水溶液、水および食塩水で順次
洗浄し、乾燥後濃縮して粗生成物を得る。得られる粗生
成物を再結晶、クロマトグラフイー等により精製するこ
とにより式(1−1)のステロイド誘導体が得られる。
【0015】Rが水素原子である式(1−1)のステロ
イド誘導体は必要に応じて3位の水酸基の保護反応に付
される。その保護反応は通常の水酸基の保護反応と同様
にして行なうことができる。式(1−1)のステロイド
誘導体は、次いで、YがCHOである式(1)のステロ
イド誘導体、すなわち式(1−2)
【0016】
【化5】 式中、Rは水素原子または水酸基の保護基を表す、で示
されるステロイド誘導体に変換することができる。この
変換は、アルコールをアルデヒドに変換するのに通常用
いられる方法、例えば、ジメチルスルホキシド、二酸化
マンガン、クロム酸類、4−メチルモルフオリン−N−
オキシドもしくは金属塩等を用いる方法により行うこと
ができる。例えば、式(1−1)のステロイド誘導体は
4−メチルモルフオリン−N−オキシドおよびテトラプ
ロピルアンモニウムパールテネートを用いて反応させる
ことにより式(1−2)のステロイド誘導体に変換する
ことができる。4−メチルモルフオリン−N−オキシド
の使用量は、式(1−1)のステロイド誘導体1モルに
対して通常1〜200倍モルの範囲内とすることができ
る。また触媒として使用されるテトラプロピルアンモニ
ウムパールテネートの使用量は特に制限されないが、通
常式(1−1)のステロイド誘導体1モルに対して0.
01〜1モルの範囲内が適当である。この反応をモレキ
ユラーシーブス(4A、粉末)の存在下に行うことも可
能である。モレキユラーシーブスの使用量は式(1−
1)のステロイド誘導体に対して通常約1〜10倍重量
とすることができる。反応は溶媒中で行うのが好まし
く、溶媒としてはクロロホルム、塩化メチレン等の反応
に悪影響を及ぼさない溶媒が用いられる。溶媒の使用量
は制限されないが、通常式(1−1)のステロイド誘導
体に対して約5〜200倍重量の範囲内が好都合であ
る。反応は通常約10〜50℃の範囲内の温度で行われ
る。
【0017】このようにして得られる式(1−2)のス
テロイド誘導体の反応混合物からの単離・精製は、例え
ば次のようにして行われる。反応混合液をセライトを用
いて濾過し、得られた溶液を減圧下に濃縮する。得られ
る粗生成物をクロマトグラフイー等により精製すること
により式(1−2)のステロイド誘導体が得られる。こ
のようにして製造される式(1−2)のステロイド誘導
体は、例えば、次の反応式Aに示す方法により、骨代謝
調節剤およ高カルシウム血症治療薬として有用な下記
式(8)で示される24,25−ジヒドロキシコレカル
シフエロールに誘導することができる。
【0018】
【化6】 上記式中、Rは前記の意味を有し、Rは水酸基の保護
基を表す。
【0019】式(1−2)のステロイド誘導体をイソプ
ロペニルグリニヤール試薬と反応させアルコール(3)
を得、これを必要に応じて脱保護反応に付すことにより
ステロイド誘導体(4)を得る。次いでエポキシ化し、
エポキシ環を開きプロビタミンD誘導体(6)を得
る。得られるプロビタミンD誘導体(6)に公知の方
法に準じて紫外線照射し、次いでその生成物を熱異性化
させることにより、24,25−ジヒドロキシコレカル
シフエロール(8)を得ることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0021】
【実施例1】窒素雰囲気下に水素化アルミニウムリチウ
ム533mgをテトラヒドロフラン73.8mlに懸濁させ
た。得られた混合液に、3β−(t−ブチルジメチルシ
リルオキシ)−24,25,26,27−テトラキスノ
ルコレスト−5,7−ジエン−23−カルボン酸メチル
4.69gをテトラヒドロフラン20mlに溶かした溶液
を氷冷下に滴下し、冷却したまま20分間撹拌した。ジ
エチルエーテル150mlを加え、硫酸ナトリウム水溶液
を滴下して加え室温で30分間撹拌した。得られた反応
混合物をセライト濾過し、減圧下に濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフイーにより精製し、下記
の物性値を有する3β−(t−ブチルジメチルシリルオ
キシ)−25,26,27−トリスノルコレスト−5,
7−ジエン−24−オール2.6gを得た。
【0022】1H−NMRスペクトル(90 MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.06 (s,6H)、 0.62 (s,3H)、 0.89 (s,9H)、 0.93 (s,3H)、 3.30〜3.65 (m,3H)、 5.37 (m,1H)、 5.55 (m,1H)
【0023】
【実施例2】窒素雰囲気下に水素化アルミニウムリチウ
ム652mgをテトラヒドロフラン90mlに懸濁させた。
得られた混合液に、3β−メトキシメトキシ−24,2
5,26,27−テトラキスノルコレスト−5,7−ジ
エン−23−カルボン酸エチル5.1gをテトラヒドロ
フラン25mlに溶かした溶液を氷冷下に滴下し、冷却し
たまま20分間撹拌した。ジエチルエーテル150mlを
加え、硫酸ナトリウム水溶液を滴下して加え室温で30
分間撹拌した。得られた反応混合物をセライト濾過し、
減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフイーにより精製し、下記の物性値を有する3β−メ
トキシメトキシ−25,26,27−トリスノルコレス
ト−5,7−ジエン−24−オール2.8gを得た。
【0024】1H−NMRスペクトル(90 MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.64 (s,3H)、 0.93 (s,3H)、 3.30 (s,3H)、 3.20〜3.58 (m,3H)、 4.50〜4.75 (m,2H)、 5.37 (m,1H)、 5.56 (m,1H)
【0025】
【実施例3】窒素雰囲気下に水素化アルミニウムリチウ
ム1gをテトラヒドロフラン100mlに懸濁させた。得
られた混合液に、3β−ベンゾイルオキシ−24,2
5,26,27−テトラキスノルコレスト−5,7−ジ
エン−23−カルボン酸エチル4.5gをテトラヒドロ
フラン20mlに溶かした溶液を氷冷下に滴下し、冷却し
たまま30分間撹拌した。ジエチルエーテル150mlを
加え、硫酸ナトリウム水溶液を滴下して加え室温で30
分間撹拌した。得られた反応混合物をセライト濾過し、
減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフイーにより精製し、下記の物性値を有する25,2
6,27−トリスノルコレスト−5,7−ジエン−3
β,24−ジオール1.8gを得た。
【0026】1H−NMRスペクトル(90 MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.64 (s,3H)、 0.92 (s,3H)、 3.57〜3.67 (m,3H)、 5.39 (m,1H)、 5.57 (m,1H)
【0027】
【実施例4】3β−(t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)−25,26,27−トリスノルコレスト−5,7
−ジエン−24−オール2.6gをアルゴン雰囲気下に
塩化メチレン26mlに溶かし、得られた溶液にN−メチ
ルモルホリン−N−オキシド970mgおよびモレキユラ
ーシーブス(4A、粉末)3.25gを加え室温で撹拌
した。15分撹拌後テトラプロピルアンモニウムパール
テネート100mgを加え、室温で2時間撹拌した。反応
混合液をセライトを用いて濾過し、減圧下に濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイーにより精製
し、下記の物性値を有する3β−(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−25,26,27−トリスノルコレス
ト−5,7−ジエン−24−アール2.25gを得た。
【0028】1H−NMRスペクトル(90 MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.07 (s,6H)、 0.62 (s,3H)、 0.90 (s,9H)、 0.92 (s,3H)、 3.40〜3.65 (m,1H)、 5.39 (m,1H)、 5.55 (m,1H)、 9.78 (brs, 1H)
【0029】
【実施例5】3β−メトキシメトキシー25,26,2
7−トリスノルコレストー5,7−ジエン−24−オー
ル1gをアルゴン雰囲気下に塩化メチレン10mlに溶
かし、得られた溶液にN−メチルモルホリン−N−オキ
シド440mgおよびモレキユラーシーブス(4A、粉
末)1.5gを加え室温で撹拌した。15分撹拌後テト
ラプロピルアンモニウムパールテネート45mgを加
え、室温で5時間撹拌した。反応混合液をセライトを用
いて濾過し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフイーにより精製し、下記の物性値を有
する3β−メトキシメトキシー25,26,27−トリ
スノルコレスト−5,7−ジエン−24−アール835
mgを得た。
【0030】1H−NMRスペクトル(90 MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.63 (s,3H)、 0.92 (s,3H)、 3.32 (s,3H)、 3.22〜3.51 (m,1H)、 4.48〜4.75 (m,2H)、 5.37 (m,1H)、 5.55 (m,1H)、 9.77 (brs, 1H)
【0031】
【実施例6】3β−(t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)−25,26,27−トリスノルコレスト−5,7
−ジエン−24−アール305mgをテトラヒドロフラン
10mlに溶かし、テトラブチルアンモニウムフロリドの
テトラヒドロフラン溶液(1.0mol/l)1.5mlを
加えて室温で15時間撹拌した。反応混合液を水に注
ぎ、ジエチルエーテルにて抽出した。抽出液を水、食塩
水で洗浄し、乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフイーを用いて精製し、
下記の物性値を有する3β−ヒドロキシ−25,26,
27−トリスノルコレスト−5,7−ジエン−24−ア
ール188mgを得た。
【0032】1H−NMRスペクトル(90 MHz) CDCl3,TMS,δ: 0.63 (s,3H)、 0.91 (s,3H)、 3.55〜3.66 (m,1H)、 5.38 (m,1H)、 5.56 (m,1H)、 9.78 (brs, 1H)
【0033】
【参考例1】3β−(t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)−25,26,27−トリスノルコレスト−5,7
−ジエン−24−アール2.25gを乾燥したテトラヒ
ドロフラン45mlに溶かし、アルゴン雰囲気下に−60
℃で撹拌した。得られた溶液にイソプロペニルマグネシ
ウムブロミド19mlを滴下して加え、冷却したまま20
時間撹拌した。反応混合液に塩化アンモニウム水溶液を
加え、室温にまでもどし、水、酢酸エチルを加え抽出し
た。抽出液を重曹水、水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリ
ウム上で乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフイーおよび高速液体クロマ
トグラフイーを用いて精製し、3β−(t−ブチルジメ
チルシリルオキシ)コレスト−5,7,25−トリエン
−24S−オール0.49gおよび3β−(t−ブチル
ジメチルシリルオキシ)コレスト−5,7,25−トリ
エン−24R−オール0.56gを得た。
【0034】
【参考例2】3β−(t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)コレスト−5,7,25−トリエン−24R−オー
ル84.1mgをトルエン5mlに溶かし、バナジウム(I
II)アセチルアセトネート5mgおよびt−ブチルハイ
ドロパーオキシド(80%)0.2mlを加え、室温で1
時間撹拌した。反応混合液に水を加え、酢酸エチルを用
いて抽出した。抽出液をチオ硫酸水溶液、重曹水溶液、
水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥したの
ち、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフイーを用いて精製し、3β−(t−ブチルジメ
チルシリルオキシ)−25,26−エポキシコレスト−
5,7,−ジエン−24R−オール75.6mgを得た。
【0035】
【参考例3】窒素雰囲気下に3β−(t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ)−25,26−エポキシコレストー
5,7−ジエン−24R−オール75.6mgを乾燥し
たテトラヒドロフラン5mlに溶かし、水素化アルミニ
ウムリチウム5mgを加えて室温で5分間撹拌した。反
応混合液を氷冷し、ジエチルエーテル10mlを加え、
次いで過剰の水素化アルミニウムリチウムを硫酸ナトリ
ウム水溶液で処理した。得られた混合液をセライトを用
いて濾過し、減圧下に濃縮した。3β−(t−ブチルジ
メチルシリルオキシ)コレストー5,7−ジエン−24
R,25−ジオール74.5mgを得た。
【0036】
【参考例4】窒素雰囲気下に3β−(t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ)コレスト−5,7−ジエン−24R,
25−ジオール44.8mgをテトラヒドロフラン5mlに
溶かし、テトラブチルアンモニウムフロリド(1mol/
l、テトラヒドロフラン溶液)1mlを加え、室温で2.
5時間撹拌した。反応混合液を水に注ぎ、酢酸エチルで
抽出した。抽出液を重曹水、水、食塩水で洗浄し、硫酸
ナトリウム上で乾燥したのち、減圧下に濃縮した。シリ
カゲルカラムクロマトグラフイーを用いて精製し、コレ
スト−5,7−ジエン−3β,24R,25−トリオー
ル43.0mgを得た。
【0037】
【参考例5】コレスト−5,7−ジエン−3β,24
R,25−トリオール43.0mgをエタノール300
mlに溶かし、氷冷下に窒素を通して撹拌させた。得ら
れた混合液に、バイコールフイルターを用い高圧水銀灯
で5分間紫外線照射した。反応混合液を2時間撹拌さ
せ、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフイー次いで高速液体クロマトグラフイーを用い
て精製し、24R,25−ジヒドロキシコレカルシフエ
ロール6.9mgを得た。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、24,25−ジヒドロ
キシコレカルシフエロールに容易に誘導することができ
る式(1)で示されるステロイド誘導体を工業的に有利
に製造することができる。
【化7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩野 万蔵 岡山県倉敷市酒津2045番地の1 株式会 社クラレ内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07J 9/00 A61K 31/575 ADF

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 式中、 Rは水素原子または水酸基の保護基を表し、 YはCHOHまたはCHO表す、 で示されるステロイド誘導体。
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