JPH0159255B2 - - Google Patents

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JPH0159255B2
JPH0159255B2 JP54163511A JP16351179A JPH0159255B2 JP H0159255 B2 JPH0159255 B2 JP H0159255B2 JP 54163511 A JP54163511 A JP 54163511A JP 16351179 A JP16351179 A JP 16351179A JP H0159255 B2 JPH0159255 B2 JP H0159255B2
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JP
Japan
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formula
secoprostaglandins
trans
alkyl group
mmol
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Application number
JP54163511A
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English (en)
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JPS5686129A (en
Inventor
Seiji Kurozumi
Takeshi Ju
Takeo Ooba
Toshio Tanaka
Noriaki Okamura
Kenzo Watanabe
Kyoshi Sakauchi
Kenji Hoshina
Tatsuyuki Naruchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Publication of JPS5686129A publication Critical patent/JPS5686129A/ja
Publication of JPH0159255B2 publication Critical patent/JPH0159255B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はセコプロスタグランジン類及びその製
造法に関する。さらに詳しくは医薬品として近年
注目されているプロスタグランジン類で、11位の
炭素原子数のない、いわゆる11,12―セコプロス
タグランジン類及びその製造法に関するものであ
る。
従来、プロスタグランジン類は生体において重
要な生理的な役割を有し、その作用は抗血小板作
用、抗潰瘍作用、抗アレルギー作用、血圧調節作
用、炎症促進作用、免疫調節作用、骨代謝調節作
用等々と幅広い生理的役割を有している(例えば
鹿取、山本、佐藤ら‘プロスタグランジン”
(1978)講談社 サイエンテイフイツク出版参
照)。
そこで、このプロスタグランジン類を哺乳動物
の種々の病気に対処するために医薬品として利用
する試みがなされ、例えばプロスタグランジン
F2α、プロスタグランジンE2の天然プロスタグラ
ンジンが陣痛促進剤として使用されている。とこ
ろが天然プロスタグランジンは生体内で速やかに
代謝されて不活化されてしまうため、必ずしも適
当な医薬品とはいえない。また、その生物学的作
用は上述の如く範囲にわたり、薬剤としては特異
性を有していない等などの欠点を有している。
また、これらのプロスタグランジンは複雑な化
学的方法及び生化学的方法で製造することが出来
るが、かかる方法は製造費が高く、結果として入
手が困難であるという欠点も有している。この
為、生理活性の選択性の高い、しかも容易に入手
出来るプロスタグランジン類が検討されている
(例えばS.M.RobertsらChem.Biochem.S
Pharmacol.Actirity of Prostanoids、
Pcrgumon Press Ltd、U.K.(1979)参照)。こ
れらの中で従来から知られているプロスタグラン
ジン類の中にはC20のプロスタン酸骨格に適当な
置換器を導入したり、プロスタン酸骨格構成炭素
原子をヘテロ原子で置換した誘導体が知られてい
る。また特異なプロスタグランジン類としてプロ
スタン酸骨格構成炭素原子を省略したセコプロス
タグランジン類が数少ないが知れている(例えば
E.J.Cragol Jrら、J.Med.Chem.、20、35(1977)
参照)。このセコプロスタグランジン類は1型PG
類であり、2型PG類は知られていない。また、
2型セコプロスタグランジン類を製造する方法も
知られていない。
すなわち、本発明は下記式〔〕 〔式中、Aは酸素原子又はH、OHを示し、Bは
―CH=CH―を示し、Yは炭素原子数8以下の
アルキル基であり、Rは水素原子、低級アルキル
基又は医薬上許容しうる陽イオンであり、Zは水
素原子又はトリ低級アルキルシリル基である。〕 で示されるセコプロスタグランジン類である。か
かる本発明の物質は、下記式〔〕 〔式中、Z′は保護基を示し、Yは上記定義に同
じ。〕 で表わされるケトン類を、下記式〔〕 〔式中、Xはハロゲン原子、R′は炭素数1〜6
のアルキル基を示し、Bは上記定義に同じ。〕 で表わされるハロゲン化物でアルキル化せしめ、
次いで必要に応じ、脱保護、加水分解、還元及
び/又は塩基と反応せしめることにより下記式
〔〕 〔式中、A、B、R、Z及びYは上記定義に同
じ。〕 で表わされるセコプロスタグランジン類とするこ
とができ、また、並びにメチルビニルケトンに下
記式〔〕 〔式中、Lはフエニルチオ又はトペンチニル、n
は1又は2を示し、Z′及びYは上記定義に同じ。〕 で表わされる有機銅リチウム化合物を反応せし
め、次いで下記式〔〕 〔式中、X、B及びR′は上記定義に同じ。〕 で表わされるハロゲン化物を反応せしめ、次いで
必要に応じ、脱保護、加水分解、還元及び/又は
塩基と反応せしめることにより下記式〔〕 〔式中、A、B、R、Z及びYは上記定義に同
じ。〕 で表わされるセコプロスタグランジン類とするこ
とができる。
本発明で提供される上記式〔〕で表わされる
化合物をより具体的に説明すれば以下の通りであ
る。式中、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアル
キル基又は医薬上受容しうる陽イオンである。ア
ルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ペンチル、ヘキシル、t―ブチルシクロヘ
キシル基などであり、中でもメチル、エチル基が
好ましいものとして挙げられる。また医薬上受容
しうる陽イオンとしては、アルカリ金属、例えば
ナトリウム、カリウム、リチウムなど、及びアル
カリ土金属、例えばカルシウム、マグネシウムな
ど、及び他の金属例えばアルミニウム等から選ば
れる金属陽イオン及びアンモニウム陽イオンがあ
げられる。中でも後述の製造法から支持される様
にナトリウムイオンが好ましいものとして挙げら
れる。Zは水素原子又はトリ低級アルキルシリル
基である。トリ低級アルキルシリル基としてはt
―ブチルジメチルシリル、トリメチルシリルなど
があげられる。Yは炭素数8以下のアルキル基で
ある。具体的にはメチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ペンチル、ヘキシル等のアルキル基が挙げ
られる。
従つて、上記式〔〕で表わされる化合物の好
ましいものを具体的に例示すれば次の通りであ
る。
(1) 8―アセチル―12―ヒドロキシ―5―シス―
10―トランス―ヘプタデカジエン酸、 (2) 8―アセチル―12―t―ブチルジメチルシロ
キシ―5―シス―10―トランス―ヘプタデカジ
エン酸、 (3) 8―アセチル―12―テトラヒドロピラニロキ
シ―5―シス―10―トランス―ヘプタデカジエ
ン酸、 (3) 8―α―ヒドロキシエチル―12―ヒドロキシ
―5―シス―10―トランス―ヘプタデカジエン
酸、 (5) 8―α―ヒドロキシエチル―12―t―ブチル
ジメチルシロキシ―5―シス―10―トランス―
ヘプタデカジエン酸、 (6) 8―α―ヒドロキシエチル―12―テトラヒド
ロピラニロキシ―5―シス―10―トランス―ヘ
プタデカジエン酸、 (7) 8―アセチル―12―ヒドロキシ ヘプタデカ
―5―イン―10―トランス―エン酸、 (8) 8―アセチル―12―t―ブチル ジメチルシ
ロキシヘプタデカ―5―イン―10―トランス―
エン酸、 (9) 8―アセチル―12―テトラヒドロピラニロキ
シヘプタデカ―5―イン―10―トランス―エン
酸、 (10) 8―α―ヒドロキシエチル―12―ヒドロキシ
ヘプタデカ―5―イン―10―トランス―エン
酸、 (11) 8―α―ヒドロキシエチル―12―t―ブチル
ジメチルシロキシヘプタデカ―5―イン―10―
トランス―エン酸、 (12) 8―α―ヒドロキシエチル―12―テトラヒド
ロピラニロキシヘプタデカ―5―イン―10―ト
ランス―エン酸、 (13) 8―アセチル―12―ヒドロキシ―5―シス
―10―トランス―オクタデカジエン酸、 (14) 8―α―ヒドロキシエチル―12―ヒドロキ
シ―5―シス―10―トランス―オクタデカジエ
ン酸、 (15) 8―アセチル―12―ヒドロキシ―5,14―
シス―10―トランス―ヘプタデカトリエン酸、 (16) 8―α―ヒドロキシエチル―12―ヒドロキ
シ―5,14―シス―10―トランス―ヘプタデカ
トリエン酸、 (17) 8―アセチル―12―ヒドロキシ―13―(m
―トリフルオロメチル)フエノキシ―5―シス
―10―トランストリデカジエン酸、 (18) 8―α―ヒドロキシエチル―12―ヒドロキ
シ―13―(m―トリフルオロメチル)フエノキ
シ―5―シス―10―トランストリデカジエン
酸、 (19) 8―アセチル―12―ヒドロキシ―13―(p
―フルオロ)フエノキシ―5―シス―10―トラ
ンス―トリデカジエン酸、 (20) 8―α―ヒドロキシエチル―12―ヒドロキ
シ―13―(p―フルオロ)フエノキシ―5―シ
ス―10―トランス―トリデカジエン酸、 (21) (1)〜(20)の酸のメチルエステル、エチル
エステル、t―ブチルエステル、ナトリウム塩
アンモニウム塩などが好ましい例として挙げら
れる。
本発明の上記式〔〕で表わされるセコプロス
タグランジン類は、下記式〔〕 〔式中、Z′は保護基を示し、Yは上記定義に同
じ。〕 で表わされるケトン類を、下記式〔〕 〔式中、Xはハロゲン原子,R′は炭素数1〜6
のアルキル基を示し、Bは上記定義に同じ。〕 で表わされるハロゲン化物でアルキル化せしめ、
次いで必要に応じ、脱保護、加水分解、還元及
び/又は塩基と反応せしめることによつて製造さ
れる。
上記式〔〕におけるZ′は保護基であり、前述
したものと同様のものがあげられ、Yは前述した
通りである。
また上記式〔〕におけるXは、臭素原子、塩
素原子等のハロゲン原子であり、Bは2重結合又
は3重結合を表わし、R′は炭素数1〜6のアル
キル基であり、前述した如きアルキル基が挙げら
れる。
上記アルキル化には通常塩基を用いて、それ自
体公知の方法で上記式〔〕で表わされるケトン
類をエノール化せしめ活性化し、次いでハロゲン
化物を反応せしめることによつて達成される。こ
こで用いる塩基としては通常はリチウムジエチル
アミド,リチウムジイソプロピルアミド,リチウ
ムイソプロピルシクロヘキシルアミド等がリチウ
ムジアルキルアミド類または水素化カリウムある
いは水素化カリウムとトリエチルボランの組み合
わせが好ましく用いられる。媒体としてはエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル類が好ましく用いられる。反応温度は−78〜40
℃の範囲、好ましくは−20〜20℃の範囲が選ばれ
る。用いる式〔〕のハロゲン化物の量は、原料
の式〔〕のケトンに対して化学量論的に用いれ
ば良い。反応の進行は薄層クロマトグラフイーの
方法によつて追跡される。反応時間は選ばれるハ
ロゲン化物の種類と反応温度によつて異なるが、
通常は10分から3時間以内で完結する。反応生成
物は通常の手段により抽出、洗滌、クロマトグラ
フイーあるいはこれらの組合せにより製取するこ
とが出来る。
このようにして、本発明の上記式〔〕で表わ
されるセコプロスタグランジン類において、Aが
オキソ基(=0)、Zが保護基、Rが炭素数1〜
6のアルキル基であるセコプロスタグランジン類
が製造される。
かくして得られるセコプロスタグランジン類を
それ自体公知の方法(例えば、E.J.Coreyら、J.
Amer.Chem.Soc、94.6190(1972)参照)で脱保
護することによつて、上記式〔〕においてZが
水素原子であるセコプロスタグランジン類が得ら
れる。
また、上記式〔〕においてRが水素原子であ
るセコプロスタグランジン類は、上述した方法で
得られるセコプロスタグランジン類を加水分解す
ることによつて製造される。加水分解はアルカリ
性水溶液、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム水溶液中でセコプロスタグ
ランジン類を反応させることにより達成される。
反応をスムーズに進行させるためにテトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル、メチルアルコ
ール、エチルアルコール等のアルコールを添加し
ても良い。反応液に塩酸、硫酸等で中和し、遊離
するカルボン酸を通常の方法で抽出することによ
り、上記式〔〕においてRが水素原子であるセ
コプロスタグランジン類を製取することが出来
る。
また、上記式〔〕において、AがH、OH
(炭素原子に結合する水素原子、水酸基を示す。〕
であるセコプロスタグランジン類は上記セコプロ
スタグランジン類をそれ自体公知の方法(例えば
L.F.Fieserら、“Reagents for Organic
Synthesis”John Wiley and Sons.Inc.(1967)
1049参照)で還元することによつて得られる。
上述した脱保護、加水分解反応、還元はその順
序を任意に変えて行うことができ、かくすること
によつて種々のセコプロスタグランジン類が得ら
れる。
また上記式〔〕において、Rが医薬上許容し
うる陽イオンであるセコプロスタグランジン類
は、上記加水分解反応後に得られるもの(カルボ
ン酸)を塩基と反応させることにより達成され
る。塩基としては水酸化リチウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム水溶液、アンモニア水等が
好ましく用いられる。反応はカルボン酸と塩基と
を化学量論的に混合し、媒体を減圧溜去又は媒体
が水の場合には凍結乾燥により除去することによ
つて生成物を得ることが出来る。
また、本発明の製造法で原料として用いられ
る、上記式〔〕で表わされるケトン類は、例え
ばメチルビニルケトンに下記式〔〕 〔式中、Lはフエニルチオ又は1―ペンチニル、
nは1又は2を示し、Z′及びYは上記定義に同
じ。〕 で表わされる有機銅リチウム化合物を反応せしめ
ることによつて得られる。かくして得られる上記
式〔〕で表わされるケトン類を単離精製して、
前述した反応に供することによつて上記式〔〕
で表わされるセコプロスタグランジン類が得られ
る。また、上記式〔〕で表わされるケトン類を
単離精製することなく、メチルビニルケトンと有
機銅リチウム化合物で反応後、引き続いて上記式
〔〕で表わされるハロゲン化物を反応せしめる
ことによつても、本発明のセコプロスタグランジ
ン類を得ることができる。
従つて本発明では次の製造法も同様に提供され
る。
すなわち、メチルビニルケトンに上記式〔〕
で表わされる有機銅リチウム化合物を反応せし
め、次いで上記式〔〕で表わされるハロゲン化
物を反応せしめ、次いで必要に応じ、脱保護、加
水分解、還元及び/又は塩基と反応せしめること
を特徴とする上記式〔〕で表わされるセコプロ
スタグランジン類の製造法である。
ここで用いられる上記式〔〕で表わされる有
機銅リチウム化合物は、例えば特開昭52−83524
号公報に記載の如き方法によつて調整することが
きる。
すなわち、1―ペンチンから得られる銅ペンチ
リドの無水ジエチルエーテル溶液を得、これに式 〔式中、Z′,Yは上記定義に同じ。〕 で表わされるヨード化合物とn―ブチルリチウム
とから調整される有機リチウム化合物を適下させ
ることによつて得られる。
また、他の方法としては、上記ヨード化合物と
ブチルリチウムとから調整される有機リチウム化
合物のエーテル溶液にフエニルチオ銅とヘキサメ
チルホスホラストリアミドとから成るエーテル溶
液を加えることによつて得られる。かくして得ら
れる有機銅リチウム化合物のエーテル溶液にメチ
ルビニルケトンを加えて、低温下に撹拌すること
によつて上記式〔〕で表わされるケトン類が得
られる。反応後に水またはアンモニア性塩化アン
モニウム水溶液の如き強電解質水溶液で処理し、
通常の方法によつて単離精製することができる。
また、上記式〔〕で表わされるケトン類を単
離精製することなく、上記反応に引き続いて、反
応系内に上記式〔〕で表わされるハロゲン化物
を添加することによつても、上記式〔〕のセコ
プロスタグランジン類が得られる。このように、
単離精製することなく、引き続き反応を行うこと
によつて、目的とする本発明の化合物〔〕のみ
を位置選択的に得ることが出来る。
かくして、本発明の上記式〔〕で表わされる
セコプロスタグランジン類において、Aがオキソ
基(=0)、Zが保護基、Rが炭素数1〜6のア
ルキル基であるセコプロスタグランジン類が製造
され、かかる化合物を用いて、前述したのと同様
に脱保護、加水分解、還元、塩基との反応を行う
ことによつて、各種のセコプロスタグランジン類
が製造される。
かくして得られた本発明の式〔〕で示される
セコプロスタグランジン類は新規化合物であり、
医薬品として期待される物質である。本発明化合
物はその合成が簡単で、低製造費で製造し得るこ
とが出来、従来のプロスタグランジン様の活性が
期待されるばかりでなく、その化学構造上の特徴
から明らかな如く、不飽和脂肪酸の誘導体ともみ
なすことが出来るという特徴を有している。これ
らの利点の組み合せは、種々の人間及び動物の病
気の治療、予防に対して有効な経口、非経口の医
薬品を提供することが期待される。すなわち、本
発明は心臓血管、腎、消化管及び生殖系における
適用及び脂質代謝、炎症、血液凝固、血小板、皮
膚病及びある種の癌の抑制、免疫機能の制御に適
用される可能性のある極めて有用な化合物を提供
する。
以下に実施例をあげて本発明を説明するが、以
下の諸例は本発明を例示の為にかかげるものであ
り、もとよりこれらに限定されるものではない。
実施例 1 n―ブチルリチウム0.45ml(1.4M、0.63mmol)
と、ジイソプロピルアミン6mg(0.64mmol)と
からTHF2ml中で−78℃、10分間調製して得られ
るリチウムジイソプロピルアミド溶液に、−78℃
で7―t―ブチルジメチルシロキシドデカ―5―
トランス―エン―2―オン150mg(0.48mmol)を
滴下し、次いで−78℃で10分間、−20℃で5分間
撹拌した。これに、7―ヨード―5―シス―ヘプ
テン酸メチル180mg(0.67mmol)を加えて、−20
℃から室温まで約1時間かけて除々に温度を上げ
ながら反応させた。反応液を常法により処理し、
粗生成物268mgを得た。このものをTLC(シリカ
ゲル;シクロヘキサン:酢酸エチル=85:15)で
2回展開し、Rf;0.45に相当する部分より、目的
とする生成物、8―アセチル―12―t―ブチルジ
メチルシロキシヘプタデカ―5―シス―10―トラ
ンス―ジエン酸メチルエステル52mg(0.12mmol、
収率=25%)を得た。
このものの物性値は以下のとおりである。
NMR(CDCl3、60MHz、ppm); 0.08(6H、s)、0.9(12H、bs)、2.08(3H、
s)、3.63(3H、s)、3.7〜4.1(1H)、5.35
(4H、m)。
MS(m/e;20EV); M+−43(CH3CO)=409 M+−15(CH3)=437 M+−57(t−Bu)=395 実施例 2 7(S)―t―ブチルジメチルシロキシドデカ
―5―トランス―エン―2―オン312mg
(1.0mmol)を実施例1と同様の処法により実施
することにより目的の生成物8―アセチル―12
(S)―t―ブチルジメチルシロキシヘプタデカ
―5―シス―10―トランス―ジエン酸メチル110
mg(0.24mmol;収率24%)を得た。このものの
性状は実施例1の生成物の物理的性質(nmr、
ms)において同一であつた。
実施例 3 3―t―ブチルジメチルシロキシ―1―ヨード
―1―トランスヘプテン850mg(2.3mmol)とt
―ブチルリチウム(1.9M)2.4ml(4.6mmol)と
から調整したリチウム化合物のエーテル溶液4ml
に、フエニルチオ銅350mg(2.04mmol)とヘキサ
メチルホスホラウストリアミド725μ
(4.0mmol)とから成るエーテル溶液2mlを−78
℃で加え−78℃で1時間反応させた。生成した有
機銅リチウム化合物のエーテル溶液にメチルビニ
ルケトン147mg(2.1mmol)のエーテル溶液2ml
を、−78℃で滴下、さらに−40℃で1時間反応さ
せた後、7―ヨード―5―シス―ヘプテン酸メチ
ル670mg(2.5mmol)のテトラヒドロフラン溶液
3mlを加え、さらにヘキサメチルホスホリツクト
リアミド2mlを加えた。−20℃で25時間反応させ
た後、反応液を飽和硫酸アンモニウム水に注ぎ、
アンモニア性水溶液で数回洗滌後、有機層を常法
によつて処理して粗生成物1.43gを得た。このも
のをTLC(シリカゲル;ヘキサン:酢酸エチル=
9:1)で2回展開し、Rf=0.45の部分から実施
例1に記載の目的生成物60mg(0.12mmol、収
率;6%)を得た。
実施例 4 8―アセチル―12―t―ブチルジメチルシロキ
シヘプタデカ―5―シス―10―トランス―ジエン
酸メチル52mg(0.12mmol)を酢酸:水:テトラ
ヒドロフラン(3:1:1)の混合溶液3mlに溶
解し、室温で12時間撹拌した。反応液に酢酸エチ
ルを加えて、飽和炭酸水素ナトリウム水で中和
し、抽出後常法により処理し、目的物dl―11,12
―セコプロスタグランジンE2メチルエステル
(8―アセチル―12―ヒドロキシヘプタデカ―5
―シス―10―トランスジエン酸メチル)Rf;
0.40、33mg(0.097mmol、収率;81%)を得た。
このものの物性値は次のとおりであつた。
NMR(CCl4、60MHz、ppm); 0.90(3H、t、J=7Hz)、2.0(3H、s)、
3.60(3、Hs)、3.65(1H、bs)、3.9(1H、bs)、
5.35(4H、m)。
MS(m/e、70eV); M+−18=320 IR(neat); 3300、1735、1715 実施例 5 8―アセチル―12(S)―t―ブチルジメチル
シロキシヘプタデカ―5―シス―10―トランス―
ジエン酸メチル108mg(0.24mmol)を実施例4と
同様に処理することにより、生成物として8―ア
セチル―12(S)―ヒドロキシヘプタデカ―5―
シス―10―トランス―ジエン酸メチル82mg
(0.24mmol)収率100%を得た。このものの物理
的性状(nmr、ms)は実施例4の生成物と同一
であつた。〔α〕20 D=2.8(MeOH) 実施例 6 8―アセチル―12(S)―ヒドロキシヘプタデ
カ―5―シス―10―トランス―ジエン酸メチル70
mg(0.21mmol)をメタノール1mlに溶解し、IN
苛性ソーダ水溶液0.3mlを加えて室温にて12時間
放置した。反応液よりメタノールを溜去し、IN
塩酸で中和し弱酸性条件にて酢酸エチルで抽出し
た。抽出液よりほぼ純品の8―アセチル―12(S)
―ヒドロキシヘプタデカ―5―シス―10―トラン
ス―ジエン酸55mg(0.17mmol、収率81%)を得
た。
NMR(CDCl3、δ、60MH2); 0.90(3H、t、J=7Hz)、2.05(3H、s)、
4.0(1H、bs)、5.4(4H、m)、6.2(2H、bs)。
IR(液体フイルム):3300、1720cm-1 実施例 7 dl―11,12―セコPGE2メチルエステル31mg
(0.091mmol)をメタノール1.5mlに溶解し、室温
にて水酸化ホウ素ナトリウム10mg(0.25mmol)
を加えて30分間撹拌した。反応液よりメタノール
を溜去し、酢酸エチルを加えて飽和硫酸アンモニ
ウム液で洗滌し、有機層を常法により処理し、生
成物として26mg(0.076mmol)のdl―11,12―セ
コPGF2(8―α―ヒドロキシエチル―12―ヒドロ
キシヘプタデカ―5―シス―10―トランス―ジエ
ン酸メチル、収率;84%)を得た。
このものの物性値は次のとおりであつた。
Rf;0.33〜0.37(シリカゲル;ヘキサン:酢酸
エチル=6:4) NMR(CDCl3、ppm、60MHz); 0.90(3H、t、J=6Hz)、1.12(3H、d、J
=7Hz)、3.64(3H、s)、3.65〜4.20(2H、
m)、5.2〜5.6(2H、m)。
MS(m/e、70eV); M+−18=322 IR(液体フイルム);3300、1740cm-1 実施例 8 8―アセチル―12(S)―t―ブチルジメチル
シロキシヘプタデカ―5―シス―10―トランス―
ジエン酸メチル50mg(0.11mmol)を実施例7と
同様に処理して生成物として、8―α―ヒドロキ
シエチル―12(S)―t―ブチルジメチルシロキ
シヘプタデカ―5―シス―10―トランス―ジエン
酸メチル47mg(0.10mmol)収率95%を得た。
NMR(CDCl3、δ、60MHz); 0.08(6H、s)、0.9(9H、s)、0.9(3H、t、
J=7Hz)、1.15(3H、d、J=7Hz)、3.60
(3H、s)、3.6〜4.2(2H、m)、5.2〜5.6
(2H、m)。
MS(m/e、70eV);M+−57=397 実施例 9 8―アセチル―12(S)―ヒドロキシヘプタデ
カ―5―シス―10―トランス―ジエン酸メチル46
mg(0.136mmol)を実施例7と同様に処理して生
成物として8―α―ヒドロキシエチル―12(S)
―ヒドロキシヘプタデカ―5―シス―10―トラン
ス―ジエン酸メチル40mg(0.118mmol)収率86%
を得た。このものの物理的性状(nmr、ms、ir)
は実施例7の生成物と同一であつた。
実施例 10 8―アセチル―12(S)―t―ブチルジメチル
シロキシヘプタデカ―5―シス―10―トランス―
ジエン酸メチル15mgをメタノール1ml水素化ホウ
素ナトリウム6mgと室温で1時間反応させた。メ
タノールを減圧濃縮してから酢酸エチル15mlに溶
解し、飽和NH4Cl溶液で洗浄(4×5ml)し、
TLCにて、精製して(シクロヘキサン―酢酸エ
チル7:3)13mgの8―(1―ヒドロキシエチ
ル)―12(S)―t―ブチルジメチルシロキシヘ
プタデカ―5―シス―10―トランス―ジエン酸メ
チルを得た。このものの物性値は次のとおりであ
つた。
nmr(CDCl2)δ;1.18(3H、d、J=6Hz)、
3.68(3H、S)、3.7〜4.2(2H、m)、5.3〜5.7
(4H、m) 実施例 11 実施例10で得たアルコール13mgを酢酸0.5ml、
テトラヒドロフラン0.2ml、H2O0.2mlで室温一夜
処理することにより、常法通り後処理して、8.5
mgの8―(1―ヒドロキシエチル)―12(S)―
ヒドロキシヘプタデカ―5―シス―10―トランス
―ジエン酸メチルを得た。このもののnmr、irの
データは、前実施例で得られた化合物のnmrとt
―ブチルジメチルシリル基に相当するピークがな
いだけで、本質的に一致した。
実施例 12 実施例11で得られたジオール8mgを
1NNaOH0.3ml、EtOH0.2ml中で一夜室温撹拌
し、得られた溶液を弱酸性にしてから、酢酸エチ
ルで抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄
し、有機層を減圧留去して得られた粗生成物を
TLC(酢酸エチル)で精製し、5mgの8―(1―
ヒドロキシエチル)―12(S)―ヒドロキシヘプ
タデカ―5―シス―10―トランス―ジエン酸を得
た。このものの物性値は次のとおりであつた。
nmr(CDCl2)δ;1.13(3H、d、J=6Hz)、
3.7−4.2(2H、m)、4.32(3H、m)、5.32〜
5.70(4H、m) ir(CHCl3);3600―2400、1710cm-1 参考例 1 3(R)―t―ブチルジメチルシロキシ―1―
ヨード―1―トランス―オクテン(1.84g、
5.0mmol)のエーテル(20ml)溶液にt―ブチル
リチウム(1.9Mペンタン溶液、5.3ml、10mmol)
を加え−78℃で2時間撹拌した。その中にフエニ
ルチオ銅()(863mg、5.0mmol)とヘキサメチ
ルホスホラストリアミド(1.63g、1.82ml、
10mmol)のエーテル(5ml)溶液を−78℃で加
え1時間撹拌した。この溶液に蒸留したてのメチ
ルビニルケトン(420mg、0.49ml、6.0mmol)の
エーテル(3ml)を加え−40℃で1時間反応させ
た。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、エーテ
ルで抽出し、乾燥(MgSO4)後、濃縮して得た
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフイー
(ヘキサン;エーテル=9:1)に付して7(R)
―t―ブチルジメチルシロキシドデカ―5―トラ
ンス―エン―2―オン(644mg、2.06mmol、41.3
%)を得た。
NMR(CCl4、60MHz、ppm); 0.08(6H、s)、0.84(12H、bs)、1.27(8H、
m)、2.06(3H、s)、2.2〜2.5(4H、m)、
3.95(1H、m)、5.3〜5.5(2H、m) IR(neat、cm-1); 1720、1460、1360、1260、1080、975、840、
780 参考例 2 水酸化カリウム(23%含有、522mg、3.0mmol)
を30mlの乾燥ペンタンに懸濁しミネラル油を洗浄
した。その中に7(R)―t―ブチルジメチルシ
ロキシドデカ―5―トランス―エン―2―オン
(644mg、2.06mmol)のテトラヒドロフラン(3
ml)溶液を加え、室温で20分間撹拌した。その後
トリエチルボラン(1Mテトラヒドロフラン溶液、
4.0ml、4.0mmol)を加え室温で10分撹拌した。
その中に7―ブロモ―5―シス―ヘプテン酸メチ
ル(546mg、2.47mmol)の2mlテトラヒドロフラ
ン溶液を加え、室温で2時間反応させた。反応液
に食塩水を加え酢酸エチルで抽出後乾燥
(MgSO4)、濃縮し1.02gの粗生成物を得た。こ
のものを調製用薄層クロマトグラフイー(ヘキサ
ン:エーテル=3:1)に付して生成物を分離し
Rf0.35(ヘキサン:エーテル=4:1)に相当す
る画分より目的とする生成物8―アセチル―12
(R)―t―ブチルジメチルシロキシヘプタデカ
―5―シス―10―トランス―ジエン酸メチル
(219mg、0.485mmol)、23.5%を得た。
NMR(CCl4、60MHz、ppm); 0.02(6H、s)、0.84(12H、bs)、1.1〜1.7
(10H、m)、1.8〜2.4(9H、m)、1.97(3H、
s)、3.55(3H、s)3.93(1H、m)、5.15〜
5.40(4H、m) IR(neat、cm-1); 1740、1710、1460、1435、1360、1245、
1160、1080、965、835、775 参考例 3 8―アセチル―12(R)―t―ブチルジメチル
シロキシヘプタデカ―5―シス―10―トランス―
ジエン酸メチル(219mg、0.485mmol)を実施例
4と同様に酢酸(3ml)、水(1ml)、THF(1
ml)の混合溶媒に溶かし、室温で20時間反応、常
法により後処理し得られた粗生成物193mgを調整
用薄層クロマトグラフイー(ヘキサン:酢酸エチ
ル=2:1)に付して8―アセチル―12(R)―
ヒドロキシヘプタデカ―5―シス―10―トランス
―ジエン酸メチル(161mg、0.476mmol、98.2%)
を得た。
NMR(CDCl3、60MHz、ppm); 0.85(3H、s)、1.3(10H、m)、1.8〜2.5
(9H、m)、2.06(3H、s)、3.61(3H、s)、
3.95(1H、m)、5.2〜5.6(4H、m) IR(neat、cm-1); 3470、1735、1710、1440、1360、1165、970 参考例 4 8―アセチル―12(R)―ヒドロキシヘプタデ
カ―5―シス―10―トランス―ジエン酸メチル
(60mg、0.178mmol)を実施例6と同様にメタノ
ール3mlに溶かし、1.0Nカセイソーダ水溶液
(1ml、1mmol)を加えて室温で3時間反応させ
た。
同様の後処理によつてほぼ純品の8―アセチル
―12(R)―ヒドロキシヘプタデカ―5―シス―
10―トランス―ジエン酸(57mg、0.176mmol、
98.8%)を得た。
NMR(CDCl3、60MHz、ppm); 0.86(3H、m)、1.3(10H、m)、1.8〜2.5
(9H、m)、2.05と2.07(3H、s×2)、4.00
(1H、m)、5.15〜5.55(4H、m)、6.10(2H、
bs) 参考例 5 参考例1と同様にして3(S)―t―ブチルジ
メチルシロキシ―3―シクロヘキシル―1―ヨー
ド―1―トランス―プロペン(〔α〕18 d=−19.5、
627mg、1.65mmol)から157mg(0.48mmol、29.4
%)の7(S)―t―ブチルジメチルシロキシ―
7―シクロヘキシルヘプト―5―トランス―エン
―2―オンを得た。
NMR(CDCl3、60MHz、ppm); 0.08(6H、s)、0.85(9H、s)、0.9〜1.9
(11H、m)、2.08(3H、s)、2.15〜2.50(4H、
m)、3.67(1H、m)、5.3〜5.5(2H、m) IR(neat、cm-1); 1720、1670、1450、1360、1250、1090、
1050、835、775 参考例 6 実施例1と同様にして、n―ブチルリチウム
(1.56M、0.32ml、0.5mmol)とジイソプロピルア
ミン(61mg、0.6mmol)とをTHF(3ml)中、−
78℃で30分間反応させて得られたリチウムジイソ
プロピルアミド溶液に、7(S)―t―ブチルジ
メチルシロキシ―7―シクロヘキシルヘプト―5
―トランス―エン―2―オン(157mg、
0.48mmol)のTHF(3ml)溶液を、−78℃で滴下
し15分間撹拌後室温で1時間撹拌した。この反応
液に、7―ヨード―5―シス―ヘプテン酸メチル
(162mg、0.6mmol)のTHF(1ml)溶液を加え、
室温で1時間撹拌した。実施例1と同様の後処理
を行ない307mgの粗生成物を得、調製用薄層クロ
マトグラフイー(ヘキサン:酢酸エチル=85:
15)に付してRf0.25(ヘキサン:酢酸エチル=
9:1)に相当する画分より、目的とする8―ア
セチル―12(S)―t―ブチルジメチルシロキシ
―12―シクロヘキシルドデカ―5―シス―10―ト
ランス―ジエン酸メチル(41mg、0.08mmol、
18.4%)を得た。
NMR(CCl4、60MHz、ppm); 0.02(6H、s)、0.86(9H、s)、0.9〜1.9
(13H、m)、2.0〜2.4(9H、m)、1.97(3H、
s)、3.57(3H、s)、3.67(1H、m)、5.2〜
5.4(4H、m) IR(neat、cm-1); 1740、1720、1440、1360、1255、1100、975、
840、780 参考例 7 8―アセチル―12(S)―t―ブチルジメチル
シロキシ―12―シクロヘキシルドデカ―5―シス
―10―トランス―ジエン酸メチル(41mg、
0.088mmol)を実施例4と同様に酢酸(1ml)、
水(0.4ml)、THF(0.4ml)に溶かし室温で4日間
放置した。実施例4と同様に後処理し、得られた
粗生成物を調製用薄層クロマトグラフイー(ヘキ
サン:酢酸エチル=2:1)にかけて8―アセチ
ル―12(S)―ヒドロキシ―12―シクロヘキシル
ドデカ―5―シス―10―トランス―ジエン酸メチ
ル(21mg、0.060mmol、68.2%)を得た。
NMR(CCl4、60MHz、ppm); 0.8〜2.5(22H、m)、1.99(3H、s)、3.56
(3H、s)、3.63(1H、m)、5.17〜5.5(4H、
m) IR(neat、cm-1); 3490、1735、1710、1440、1360、1165、
1005、975 MS(m/e、20eV); 350(M+)、332(M−H2O)。
参考例 8 8―アセチル―12(S)―ヒドロキシ―12―シ
クロヘキシルドデカ―5―シス―10―トランス―
ジエン酸メチル(21mg、0.06mmol)を実施例6
とほぼ同様にTHF(4ml)2.0Nカセイソーダ水
溶液(0.2ml、0.4mmol)に溶かし、室温で20時
間反応させた。常法により後処理し、得られた粗
生成物を調製用薄層クロマトグラフイー(ヘキサ
ン:酢酸エチル:酢酸=30:30:1)にかけて分
離し8―アセチル―12(S)―ヒドロキシ―12―
シクロヘキシルドデカ―5―シス―10―トランス
―ジエン酸(17mg、51mmol、84.3%)を得た。
NMR(CDCl3、60MHz、ppm); 0.9〜2.5(22H、m)、2.04(3H、s)、3.73
(1H、m)、5.2〜5.55(4H、m)、5.9(5H、
bs) 参考例 9 参考例1と同様にして3(R)―t―ブチルジ
メチルシロキシ―3―シクロヘキシル―1―ヨー
ド―1―トランス―プロペン〔α〕18 d=+26.7゜、
627mg、1.65mmol)から162mg(0.5mmol、30.3
%)の7(R)―t―ブチルジメチルシロキシ―
7―シクロヘキシルヘプト―5―トランス―エン
―2―オンを得た。
NMR(CDCl3、60MHz、ppm); 0.08(6H、s)、0.84(9H、s)、0.9〜1.9
(11H、m)、2.08(3H、s)、2.15〜2.55(4H、
m)、3.67(1H、m)、5.3〜5.5(2H、m) IR(neat、cm-1); 1720、1670、1450、1360、1255、1095、
1050、835、775cm-1 参考例 10 実施例1と同様にして、n―ブチルリチウム
(1.56M、0.32ml、0.5mmol)とジイソプロピルア
ミン(50mg、0.5mmol)とをTHF(3ml)中、−
78℃で30分間反応させて得られたリチウムジイソ
プロピルアミド溶液に、7(R)―t―ブチルジ
メチルシロキシ―7―シクロヘキシルヘプト―5
―トランス―エン―2―オン(162mg、0.5mmol)
のTHF(1.5ml)溶液を、−78℃で滴下し15分間撹
拌後室温で1時間撹拌した。この反応液に7―ヨ
ード―5―シス―ヘプテン酸メチル(162mg、
0.6mmol)のTHF(1ml)溶液を加え、室温で1
時間撹拌した。実施例1と同様の後処理を行ない
321mgの粗生成物を得、調製用薄層クロマトグラ
フイー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)に付し
てRf0.25(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)に相
当する画分より、目的とする8―アセチル―12
(R)―t―ブチルジメチルシロキシ―12―シク
ロヘキシルドデカ―5―シス―10―トランス―ジ
エン酸メチル(54mg、0.116mmol、23.3%)を得
た。
NMR(CCl4、60MHz、ppm); 0.03(6H、s)、0.89(9H、s)、0.9〜2.0
(13H、m)、2.0〜2.5(9H、m)、2.04(3H、
s)、3.63(3H、s)、3.73(1H、m)、5.2〜
5.5(4H、m) IR(neat、cm-1); 1740、1720、1440、1360、1255、1100、980、
840、780 参考例 11 8―アセチル―12(R)―t―ブチルジメチル
シロキシ―12―シクロヘキシルドデカ―5―シス
―10―トランス―ジエン酸メチル(54mg、
0.116mmol)を参考例7と同様にして酢酸(1
ml))、水(0.4ml)、THF(0.4ml)に溶かし室温で
4月間放置した。参考例7と全く同様の後処理、
分離を行なつて8―アセチル―12(R)―ヒドロ
キシ―12―シクロヘキシルドデカ―5―シス―10
―トランス―ジエン酸メチル(35mg、
0.100mmol、86.2%)を得た。
NMR(CCl4、60MHz、ppm); 0.9〜2.3(22H、m)、1.99(3H、s)、3.56
(3H、s)、3.63(1H、m)、5.2〜5.5(4H、
m) IR(neat、cm-1); 3840、1740、1710、1445、1435、1360、
1240、1200、1165、1000、970 MS(m/e、20V); 350(M+)、332(M−H2O) 参考例 12 8―アセチル―12(R)―ヒドロキシ―12―シ
クロヘキシルドデカ―5―シス―10―トランス―
ジエン酸メチル(35mg、0.100mmol)を参考例8
と同様にしてTHF(5ml)、水(5ml)、2.0Nカ
セイソーダ水溶液(0.25ml、0.500mmol)に溶か
し、室温で20時間反応させた。参考例8と同様の
後処理、分離により8―アセチル―12(R)―t
―ヒドロキシ―12―シクロヘキシルドデカ―5―
シス―10―トランス―ジエン酸(25mg、
0.074mmol、74.4%)を得た。
NMR(CDCl3、60MHz、ppm); 0.8〜2.5(22H、m)、2.04(3H、s)、3.70
(1H、m)、5.2〜5.5(4H、m)、6.06(2H、
bs)。
参考例 13 水素化カリウム(22.7%油)166mgをペンタン
で洗浄し、それに7(S)―t―ブチルジメチル
シリロキシドデカ―5―トランス―エン―2―オ
ン245mgのテトラヒドロフラン溶液5mlを加え室
温で10分撹拌した。トリエチルボラン(1M溶液)
1.02mlを加え10分間反応させた後、−40℃に冷却
した。そこに7―ブロモ―5―ヘプチン酸メチル
223mgのテトラヒドロフラン溶液1.5mlを加え、−
40℃で20分撹拌後、室温で16時間撹拌した。エー
テル50mlを加え飽和塩化アンモニウム水で洗浄し
た。水層をエーテル40mlで再度抽出し、合わせた
エーテル層を飽和食塩水で洗浄、硫酸ナトリウム
で乾燥後減圧留去し、得られた油状物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイーで精製すると、10〜
20%エーテル―ヘキサン流出部に20mgの下記生成
物を得た。
8―アセチル―12(S)―t―ブチルジメチル
シリロキシヘプタデカ―10―トランス―エン―5
―イン酸メチル ir(塗布)1740、1712cm-1 nmr(CDCl3)δ 0.86(12H、m)、2.13(3H、s)、3.66(3H、
s)、3.75―4.2(1H、br)、5.25―5.65(2H、
m) 参考例 14 8―アセチル―12(S)―t―ブチルジメチル
シリロキシヘプタデカ―10―トランス―エン―5
―イン酸メチル15mgをテトラヒドロフラン0.3ml、
水0.3ml、酢酸0.9mlの混合溶媒に溶解し、16時間
室温で撹拌した。トルエンを加え、減圧留去する
と、対応するヒドロキシル体である8―アセチル
―12(S)―ヒドロキシヘプタデカ―10―トラン
ス―エン―5―イン酸メチル12mgを得た。
ir(塗布) 3450、1740、1710、965cm-1 nmr(CDCl3) 0.89(3H、m)、2.17(3H、s)、3.68(3H、
s)、3.7―4.2(1H、br)、5.49(2H、m) Mass318(n―18)、287、275 参考例 15 参考例14で得た化合物11mgをメタノール0.5ml
に溶解し、それに5N水酸化ナトリウム水溶液
0.05mlを加え室温で2時間撹拌した。メタノール
を濃縮後水20mlを加え、ヘキサン10mlで洗浄し
た。水層を1N塩酸水溶液0.35mlで酸性化した後、
酢酸エチル(20ml×2)で抽出した。合わせた有
機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾
燥した。溶媒を減圧留去すると対応する酸化物で
ある8―アセチル―12(S)―ヒドロキシヘプタ
デカ―10―トランス―エン―5―イン酸8mgを得
た。
in(塗布) 3700−2200、1710、965cm-1 nmr(CDCl3)δ 0.86(3H、m)、2.16(3H、s)、4.16(1H、
br)、5.1―5.7(4H、br、*このうち2Hは
D2O添加で消失)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式[] 〔式中、Aは酸素原子又はH、OHを示し、Bは
    ―CH=CH―を示し、Yは炭素原子数8以下の
    アルキル基であり、Rは水素原子、低級アルキル
    基又は医薬上許容しうる陽イオンであり、Zは水
    素原子又はトリ低級アルキルシリル基である。〕 で示されるセコプロスタグランジン類。 2 上記式[]において、Rが水素原子である
    特許請求の範囲第1項記載のセコプロスタグラン
    ジン類。 3 上記式[]において、Rがメチル基である
    特許請求の範囲第1項記載のセコプロスタグラン
    ジン類。 4 上記式[]において、Rがアルカリ金属陽
    イオンである特許請求の範囲第1項記載のセコプ
    ロスタグランジン類。 5 上記式[]においてYが炭素数1〜5のア
    ルキル基である特許請求の範囲第1項から第4項
    のいずれか1項記載のセコプロスタグランジン
    類。 6 上記式[]においてYがペンチル基である
    特許請求の範囲第1項から第4項のいずれか1項
    記載のセコプロスタグランジン類。 7 上記式[]においてZが水素原子である特
    許請求の範囲第1項から第6項のいずれか1項記
    載のセコプロスタグランジン類。 8 下記式[] 〔式中Yは炭素原子数8以下のアルキル基であ
    り、Zは水素原子又はトリ低級アルキルシリル基
    である。〕 で表わされるケトン類を、下記式[] 〔式中、Xはハロゲン原子、R′は低級アルキル
    基を示し、Bは―CH=CH―である。〕 で表わされるハロゲン化物でアルキル化せしめ、
    次いで必要に応じ、脱保護、加水分解、還元及
    び/又は塩基と反応せしめることを特徴とする下
    記式[] 〔式中、Aは酸素原子又はH、OHを表わし、R
    は水素原子、低級アルキル基又は医薬上許容しう
    る陽イオンを表わし、B、Z及びYは前記定義の
    通りである。〕 で表わされるセコプロスタグランジン類の製造
    法。 9 メチルビニルケトンに下記式[] 〔式中、Lはフエニル又は1―ペンチニル、nは
    1又は2を示し、Z′はトリアルキルシリル基を示
    し、Yは炭素原子数8以下のアルキル基である。〕 で表わされる有機銅リチウム化合物を反応せし
    め、次いで下記式[] 〔式中Xはハロゲン原子、R′は低級アルキル基
    を示し、Bは―CH=CH―である。〕 で表わされるハロゲン化物を反応せしめ、次いで
    必要に応じ、脱保護、加水分解、還元及び/又は
    塩基と反応せしめることを特徴とする下記式
    [] 〔式中Aは酸素原子又はH、OHを表わし、Rは
    水素原子、低級アルキル基又は医薬上許容しうる
    陽イオンを表わし、Zは水素原子又はトリ低級ア
    ルキルシリル基を表わし、B、Yは前記定義の通
    りである。〕 で表わされるセコプロスタグランジン類の製造
    法。
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