JPH039892B2 - - Google Patents

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JPH039892B2
JPH039892B2 JP58177129A JP17712983A JPH039892B2 JP H039892 B2 JPH039892 B2 JP H039892B2 JP 58177129 A JP58177129 A JP 58177129A JP 17712983 A JP17712983 A JP 17712983A JP H039892 B2 JPH039892 B2 JP H039892B2
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JP
Japan
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ether
mmol
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JP58177129A
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JPS6069054A (ja
Inventor
Masakatsu Shibazaki
Mikiko Sodeoka
Juji Ogawa
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Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Sagami Chemical Research Institute
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Publication date
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Publication of JPS6069054A publication Critical patent/JPS6069054A/ja
Publication of JPH039892B2 publication Critical patent/JPH039892B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は一般式 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜10のア
ルキル基であり、R2は水素原子、テトラヒドロ
ピラニル基、メトキシメチル基、4−メトキシテ
トラヒドロピラニル基、1−エトキシエチル基、
1−メチル−1−メトキシエチル基又はt−ブチ
ルジメチルシリル基であり、R3は水素原子、t
−ブチルメチルシリル基、ベンゾイル基又はアセ
チル基であり、Xはメチレン基又はビニレン基で
ある。)で表わされるビシクロ〔3.3.0〕オクテン
誘導体に関する。 本発明の前記一般式()で表わされるビシク
ロ〔3.3.0〕オクテン誘導体は酸化し、次いでウ
イテイツヒ反応に付することにより(3−オキソ
−1−アルケニル)−シス−ビシクロ〔3.3.0〕オ
クテン誘導体に導くことができる(下記参考例参
照)。(3−オキソ−1−アルケニル)−シス−ビ
シクロ〔3.3.0〕オクテン誘導体はケトンを還元
し、水酸基の脱保護反応を行い、エステルを加水
分解することにより、9(0)−メタノ−Δ6(9)
PGI1に導くことができる(下記参考例参照)。9
(0)−メタノ−Δ6(9)−PGI1は強力な血小板凝集
阻止作用を有し、例えばその作用は人血小板を用
いた場合には化学的に不安定なPGI2に匹敵し、
種々の循環器疾患の治療乃至は予防薬として、利
用される化合物である(下記試験例参照)。 従来、9(0)−メタノ−Δ6(9)−PGI1を製造す
る方法としては(イ)PGE2を原料に14工程を経て製
造する方法〔日本薬学会第103年会講演予稿集156
頁(1983年)〕及び(ロ)1,3−シクロオクタジエ
ンから19工程を経て製造する方法〔日本薬学会第
103年会予稿集157頁(1983年)〕が知られている
が(イ)の方法は原料が高価であること、(ロ)の方法は
目的物がラセミ体として生成すること及び(イ)(ロ)共
に全収率が非常に低いことが欠点であつた。 本発明者等は安価な原料から、収率よくしかも
光学活性体で立体位置特異的に9(0)−メタノ−
Δ6(9)−PGI1を製造すべく鋭意研究を重ねた結果、
本発明の化合物がその目的を達成するために重要
な中間体になり得ることを見出し本発明を完成し
た。 本発明の前記一般式()で表わされるビシク
ロ〔3.3.0〕オクテン誘導体はプロスタグランジ
ン骨格の天然型ω−鎖の他に例えば文献〔Casals
Stenzel,J.et.al.,Prostaglandins,
Leukotrienes Med.1983,10(2),197−212〕に開
示されている如きより活性の高い非天然型ω−鎖
を有するプロスタグランジン誘導体にも導きうる
点で極めて有用な中間体と言える。 本発明の前記一般式()で表わされるビシク
ロ〔3.3.0〕オクテン誘導体は下記の反応式に従
い製造することができる。 尚、本発明における水酸基の保護基はR2とし
てテトラヒドロピラニル基、メトキシメチル基、
4メトキシテトラヒドロピラニル基、1−エトキ
シエチル基、1−メチル−1−メトキシエチル
基、t−ブチルジメチルシリル基等を例示するこ
とができ、R3′としてt−ブチルジメチルシリル
基、ベンゾイル基、アセチル基等を例示すること
ができる。 (式中、R1及びR2は前記と同様の意味を表わ
し、R3′はt−ブチルシリル基、ベンゾイル基又
はアセチル基である。) 〔第1工程〕 本工程は前記一般式()で表わされるシクロ
ペンチリデン誘導体を水和反応させることにより
前記一般式()で表わされるヒドロキシメチル
シクロペンタン誘導体を製造するものである。 前記一般式()で表わされるシクロペンチリ
デン誘導体はコーリーラクトン誘導体をラクトー
ルに還元し、ウイテイツヒ反応に付し水酸基を酸
化後メチレン化反応を行うことにより容易に得ら
れる化合物である(下記参考例参照)。 本工程の水和反応はヒドロホウ素化し、酸化す
ることにより行なわれる。ヒドロホウ素化にあた
つては、例えば9−BBN(9−ボラビシクロ
〔3.3.1〕ノナン)、テキシルボラン、ジサイアミ
ルボラン等のヒドロホウ素化試剤を用いることが
できる。ヒドロホウ素化試剤の使用量は通常1〜
1.5当量用いる。 反応を行うにあたつては溶媒中で行うことが望
ましく、例えばテトラヒドロフラン、ジグライ
ム、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒を用い
ることができる。 反応は−25℃〜室温にて円滑に進行する。 更に本工程はヒドロホウ素化に続き生成物を単
離することなく酸化を行うものである。酸化にあ
たつては、例えばアルカリ性過酸化水素、アミン
オキシド、酸素、過酸等の酸化剤を用いることが
できる。酸化剤の使用量は5〜15当量である。 反応は室温〜60℃で円滑に進行する。 尚、本工程において、例えば9−BBNを用い
たヒドロホウ素化により生成する化合物は の如き構造を有していると推察される。 〔第2工程〕 本工程は前記第1工程で得られた前記一般式
()で表わされるヒドロキシメチルシクロペン
タン誘導体を酸化し、前記一般式()で表わさ
れるβ−ヒドロキシアルデヒド体を製造するもの
である。 酸化にあたつては、例えばジメチルスルホキシ
ド−オキザリルクロリド、ジメチルスルホキシド
−三酸化イオウのピリジン錯体等を使用すること
ができる。酸化剤の使用量は通常1〜5当量用い
ればよい。 反応を行うにあたつては溶媒中で行うことが望
ましく、例えば塩化メチレン等のハロゲン化炭化
水素等を用いることができる。 反応は酸化剤の種類によつても異なるが−70℃
〜室温にて円滑に進行する。 本工程の酸化生成物を得るには、反応物中にト
リエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等
の第三級アミンを加え−70℃〜室温にて処理する
ことにより行なわれる。ジアルデヒドが生成する
が本条件下ですみやかに分子内アルドール縮合が
生じ、前記一般式()で表わされるβ−ヒドロ
キシアルデヒド体が得られる。 本工程終了後は生成物を単離することなく次の
第3工程の反応に付することもできる。 〔第3工程〕 本工程は酸性触媒の存在下前記第2工程で得ら
れた前記一般式()で表わされるβ−ヒドロキ
シアルデヒド体を脱水することにより前記一般式
()で表わされるビシクロ〔3.3.0〕オクテニル
アルデヒド誘導体を製造するものである。 脱水するにあたつては酸性触媒の存在下に行う
ことが必要である。酸性触媒としては、酸−アン
モニウム塩を使用することができる。酸−アンモ
ニウム塩触媒は酸とアミンとから形成することが
できる。使用できる酸としてはトリフルオロ酢
酸、トルエンスルホン酸、カンフアースルホン
酸、酢酸等を例示することができる。又、使用で
きるアミンとしてはジベンジルアミン、ジエチル
アミン、ジメチルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、ピペリジン、ピロリジン、ピペラジン等を例
示することができる。これらの酸とアミンは適宜
選択し、組み合わせ使用することができるが、と
りわけトリフルオロ酢酸とジベンジルアミンを組
み合わせた触媒が収率よく目的物を得ることがで
きる点で好ましい。触媒の使用量は0.2当量適度
でよいが、反応を速やかに進行させるためには1
当量程度用いることが好ましい。 反応を行うにあたつては溶媒の使用が望まし
く、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素を用いることができる。 反応温度は室温〜100℃を選ぶことができるが、
反応を円滑に行うには50℃〜70℃の範囲で行うこ
とが好ましい。 〔第4工程〕 本工程は塩基の存在下、前記第3工程で得られ
た前記一般式()で表わされるビシクロ
〔3.3.0〕オクテニルアルデヒド誘導体と3−カル
ボキシプロピルホスホニウムブロミドとを反応さ
せ、前記一般式(−a)で表わされるアルケニ
ルビシクロ〔3.3.0〕オクテン誘導体を製造する
ものである。 本工程は塩基の存在下に行うことが必要であ
る。塩基としてはt−ブトキシカリウム、ブチル
リチウム、ジメチルスルホキシドのナトリウム塩
等を使用することができるが、反応を効率よく行
うためにはt−ブトキシカリウムの使用が好まし
い。塩基の使用量は原料である前記3−カルボキ
シプロピルホスホニウムブロミドに対して通常1
〜1.2当量用いる。 反応を行うにあたつてはテトラヒドロフラン、
ジメトキシエタン、ジエチルエーテル等のエーテ
ル系溶媒を好適に使用することができるが、反応
に関与しない溶媒ならば何ら制限はない。 反応温度は0℃〜50℃の範囲を選択することに
より円滑に反応が進行する。 尚、本工程において得られる化合物は通常遊離
のカルボン酸として生成するが、次工程以下の反
応のため、ジアゾメタンあるいはハロゲン化アル
キル−ジアザビシクロウンデセン−アセトニトリ
ルという条件を用いてエステルとして単離するこ
とができ。エステルに変換するにあたつては当業
者が容易になし得る方法をもつて行うことができ
る。 〔第5工程〕 本工程は前記第4工程で得られた前記一般式
(−a)で表わされるアルケニルビシクロ
〔3.3.0〕オクテン誘導体を接触還元し、オレフイ
ンの一方のみを選択的に還元した前記一般式(
−b)で表わされるビシクロ〔3.3.0〕オクテン
誘導体を製造するものである。 使用できる触媒としてはパラジウム−炭素、パ
ラジウム黒等のパラジウム触媒、ウイルキンソン
触媒、白金、ニツケル等を挙げることができる。
触媒は所謂触媒量用いれば充分である。 本工程を実施するにあたつて水素は常圧で反応
させてもよいし、又加圧下に反応させてもよい。 反応を行うには溶媒を用いることが望ましく、
例えばメタノール、エタノール等のアルコール溶
媒、酢酸エチルエステル等のエステル溶媒を使用
することができる。 反応温度は−25℃〜室温の範囲を選ぶことによ
り円滑に進行する。 〔第6工程〕 本工程は前記第5工程で得られた前記一般式
(−b)で表わされるビシクロ〔3.3.0〕オクテ
ン誘導体のR3′を選択的に脱保護し、前記一般式
(−c)で表わされるヒドロキシメチルビシク
ロ〔3.3.0〕オクテン誘導体を製造するものであ
る。 脱保護するにあたつてはR3′がシリル基の場合
にはテトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド
を、ベンゾイル基、アセチル基等の場合には炭酸
カリウムをを脱保護剤として使用することができ
る。 反応を行うにあたつては溶媒中で行うことが望
ましく、脱保護剤としてテトラ−n−ブチルアン
モニウムフルオリドを用いる場合にはテトラヒド
ロフラン、ジメトキシエタン、エチルエーテル等
のエーテル溶媒を好適に使用でき、脱保護剤とし
て炭酸カリウムを使用する場合にはメタノール、
エタノール等のアルコール溶媒を好適に使用する
ことができる。 反応は−25℃〜室温にて円滑に進行する。 以上の如くして得られる前記一般式(−c)
で表わされるヒドロキシメチルビシクロ〔3.3.0〕
オクテン誘導体は以下に説明する如き反応に付す
ることによりω−鎖を導入することができる。即
ち、前記一般式(−c)で表わされるヒドロキ
シメチルビシクロ〔3.3.0〕オクテン誘導体を酸
化し、次いで得られる生成物を一般式 (式中、R4は炭素数5〜10個の直鎖、分枝鎖
若しくは環状アルキル基又はアルケニル基であ
る。)で表わされる化合物又は一般式 (R53P=CHCOR4――() (式中、R4は前記と同じであり、R5はフエニ
ル基又はアルキル基である。)で表わされる化合
物と反応させることにより、一般式 (式中、R1,R2及びR4は前記と同じである。)
で表わされる(3−オキソ.1−アルケニル)−
シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクテン誘導体に導く
ものである。 酸化するにあたつては酸化剤の存在下に行うこ
とが必要である。酸化剤としてはコリンズ試薬、
ジメチルスルホキシド−三酸化イオウのピリジン
錯体、ピリジニウムクロロクロメイト、ジメチル
スルホキシド−オキザリルクロリド等を使用する
ことができる。酸化剤の使用量はコリンズ試薬の
場合7〜10当量、他の酸化剤は1〜5当量用い
る。 反応を行うにあたつては溶媒中で行うことが望
ましく、例えばメチレンクロリド、クロロホルム
等のハロゲン化炭化水素が好ましい。 反応は−70℃〜室温の範囲で円滑に進行する。
引き続き酸化により得られた生成物を単離するこ
となく前記一般式()で表わされる化合物又は
前記一般式()で表わされる化合物と反応させ
るものである。前記一般式()で表わされる化
合物としては、例えばジメチル(2−オキソヘプ
チル)フオスホネート、ジメチル(2−オキソ−
3−メチルヘプチル)フオスホネート、ジメチル
(2−オキソ−3,3−ジメチルヘプチル)フオ
スホネート、ジメチル(2−オキソ−4,8−ジ
メチル−7−ノネニル)フオスホネート、ジメチ
ル(2−オキソ−4,4,8−トリメチル−7−
ノネニル)フオスホネート、ジメチル(2−オキ
ソ−2−シクロペンチルエチル)フオスホネート
等を使用することができ、前記一般式()で表
わされる化合物としては、トリブチルホスフイン
−2−オキソヘプチリデン、トリブチルホスフイ
ン−2−オキソ−3−メチルヘプチリデン、トリ
ブチルホスフイン−2−オキソ−3,3−ジメチ
ルヘプチリデン、トリブチルホスフイン−2−オ
キソ−4,8−ジメチル−7−ノネニリデン、ト
リブチルホスフイン−2−オキソ−4,4,8−
トリメチル−7−ノネニリデン、トリブチルホス
フイン−2−シクロペンチルエチリデン等を使用
することができる。前記一般式()で表わされ
る化合物を原料として選択した場合には塩基の存
在下に行うことが収率よく目的物を得る上で好ま
しく、例えば水素化ナトリウム、ブチルリチウ
ム、t−ブトキシカリウム等を使用することがで
きる。 反応を行うにあたつては溶媒中で行うことが望
ましく、例えばテトラヒドロフラン、ジメトキシ
エタン、ジエチルエーテル等のエーテル溶媒、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族溶媒等を
使用することができる。 反応温度は前記一般式()で表わされる化合
物を用いる場合には−25℃〜50℃の範囲であり、
又前記一般式()で表わされる化合物を用いる
場合には20℃〜150℃の範囲である。 尚、本工程の酸化により得られる化合物は、一
般式 (式中、R1及びR2は前記と同じである。)で表
わされる化合物であると推察することができる。 以下参考例及び実施例により更に本発明を詳細
に説明する。 参考例 1 アルゴン雰囲気下〔2−オキサ−3−オキソ−
6−エキソ−t−ブチルジメチルシリルオキシメ
チル−7−エンド−テトラヒドロピラニルオキシ
ビシクロ〔3.3.0〕オクタン〕(2.22g,6mmol)を
トルエン(10ml)に溶解し、−75℃に冷却した。
水素化ジイソブチルアルミニウム(25g/100ml
ヘキサン溶液5.1ml、9mmol)を加え、−75℃で70
分間撹拌した。−75℃で水素の発生が認められな
くなるまでメタノールを加え、室温まで温度を上
げた。酢酸エチル(130ml)で希釈後、飽和食塩
水で洗浄した(20ml×4回)。無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、溶媒を留去し〔l−2−オキ
サ−3−ヒドロキシ−6−エキソ−t−ブチルジ
メチルシリルオキシメチル−7−エンド−テトラ
ヒドロピラニルオキシビシクロ〔3.3.0〕オクタ
ン〕(2.33g,100%)を得た。 IR(neat):3430,2950,2860,835cm-1 NMRδ(CDCl3) 5.70〜5.30(m,1H),4.85〜4.55(m,2H),
4.40〜3.25(m,2H),4.40〜3.25(m,5H),
0.90(s,9H). Mass m/z(%):213(5),159(17),85(100),
75(19),73(13). 〔α〕20 D=−28゜(c=1.98,MeOH) 参考例 2 アルゴン雰囲気下、t−ブトキシカリウム
(3.16g、28.2mmol)をTHF(50ml)に溶解し
た。予め100℃で減圧下、十分に乾燥したメチル
トリフエニルフオスフオニウムブロマイド
(10.07g、28.2mmol)を室温にて加えた。5分
間撹拌した後、〔l−2−オキサ−3−ヒドロキ
シ−6−エキソ−t−ブチルジメチルシリルオキ
シメチル−7−エンド−テトラヒドロピラニルオ
キシビシクロ〔3.3.0〕オクタン〕(3.40g、
9.1mmol)のTHF溶液(30ml)を加え、室温で
20分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を
加えた後、減圧下THFを留去した。残留水層を
エーテルにて抽出し、飽和食塩水にて洗浄した。
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、エーテルを留去
して得られる残留物をシリカゲルカラムクロマト
グラフイー(エーテル:n−ヘキサン=2:3)
により精製し、〔d−2α−アリル−3β−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシメチル−4α−テトラヒ
ドロピラニルオキシ−1α−シクロペンタノール〕
(3.18g,94%)を得た。 IR(neat):3500,2950,2870,1640,835cm-1 NMR(CDCl3) 5.80(m,1H),5.00(m,2H),4.65(bs,1H),
4.30〜3.00(m,6H),0.90(s,9H)。 Mass m/z(%):285(1),229(1),211(3),159
(26),85(100),75(21),73(13)。 〔α〕20 D=+21゜(c=2.44,MeOH). 参考例 3 〔d−2α−アリル−3β−t−ブチルジメチル
シリルオキシメチル−4α−テトラヒドロピラニ
ルオキシ−1α−シクロペンタノール〕(3.16g,
8.5mmol)を塩化メチレン(40ml)に溶解し、酢
酸ナトリウム(280mg、2.6mmol)及びセライト
(3.36g)を加えた。アルゴン雰囲気下、0℃で
ピリジニウムクロロクロメート(3.68g、
17.1mmol)を加え、0℃で18時間撹拌した。エ
ーテルで希釈し、フローリジルカラムクロマトグ
ラフイ−(エーテル:n−ヘキサン=1:3〜
3:1)にて精製し〔l−2α−アリル−3β−t
−ブチルジメチルシリルオキシメチル−4α−テ
トラヒドロピラニルオキシ−1−シクロペンタノ
ン(2.82g、90%)を得た。 IR(neat):2950,2880,1748,1642,840cm-1. NMR δ(CDCl3) 5.70(m,1H),5.03(d,J=17Hz,1H),
5.00(d,J=11Hz,1H),4.65(bs,1H),
4.30(m,1H),3.30〜4.00(m,4H),0.90(s,
9H). Mass m/z(%):209(17),159(17),85(100)

75(35),73(23),41(17). 〔α〕20 D=−55゜(c=2.19,MeOH). 参考例 4 アルゴン雰囲気下、〔l−2α−アリル−3β−t
−ブチルジメチルシリルオキシメチル−4α−テ
トラヒドロピラニルオキシ−1−シクロペンタノ
ン〕(2.79g,7.57mmol)を塩化メチレン(26
ml)に溶解し、室温で亜鉛−チタニウムクロライ
ド−臭化メチレン試薬(Zn−TiCl4−CH2Br2
THF,46ml)を加えた。TCLにて原料の消失を
確認後、反応液を飽和重曹水(500ml)とエーテ
ル(500ml)の混合液中にあけた。エーテル層を
分取後、水層はさらにエーテルで抽出した。エー
テル層を合わせ、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフイー(エ
ーテル:n−ヘキサン)=1:10)により精製し、
〔l−2−α−アリル−3β−t−ブチルジメチル
シリルオキシメチル−4α−テトラヒドロピラニ
ルオキシ−1−シクロペンチリデン〕(2.48g,
90%)を得た。 IR(neat):2950,2870,1660,1640,835cm-1. NMR δ(CDCl3) 5.60(m,1H),4.75〜5.20(m,4H),4.63(bs,
1H),3.30〜4.30〜4.30(m,5H),0.90(s,
9H). Mass m/z(%):159(18),133(11),85(100)

75(19),73(13). 〔α〕20 D=−43゜(c=2.84,MeOH). 参考例 5 アルゴン雰囲気下、9−ボラビシクロ〔3.3.1〕
ノナン(二量体、2.472g、20.3mmol)をTHF
(28ml)に懸濁した。〔l−2−α−アリル−3β
−t−ブチルジメチルシリルオキシメチル−4α
−テトラヒドロピラニルオキシ−1−シクロペン
チリデン〕(2.476g、6.75mmol)のTHF溶液
(45ml)を氷冷下滴下し、5〜10℃で7時間30分
間撹拌した。6N水酸化ナトリウム水溶液(13.5
ml、81mmol)及び30%過酸化水素水(11.5ml,
101.3mmol)を加え60℃で1時間30分撹拌した。
THFを減圧下留去後、酢酸エチルにて抽出した。
有機層はチオ硫酸ナトリウム水溶液及び飽和食塩
水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフイー(エーテル:メタノール=40:
1)により精製し、〔d−1α−ヒドロキシメチル
−2α−(3−ヒドロキシプロピル)−3β−t−ブ
チルジメチルシリルオキシメチル−4α−テトラ
ヒドロピラニルオキシシクロペンタン〕(2.65g,
97%)を得た。 IR(neat):3400,2940,2860,835cm-1 NMRδ(CDCl3) 4.65(bs,1H),4.10(m,1H),3.15〜3.95(m,
8H),0.90(s,9H). Mass m/z(%):159(19),149(18),133(19)

121(13),105(15),93(10),91(10),85(100),7
9
(11),75(34),73(18),67(17),57(24),55
(16),43(17),41(21). 〔α〕20 D=+2゜(c=1.65,MeOH). 参考例 6 アルゴン雰囲気下、−60℃でオキザリルクロリ
ド(1.88ml,20.0mmol)を55mlの塩化メチレン
に溶解した。ジメチルスルホキシド(3.39ml,
47.7mmol)の塩化メチレン溶液(15ml)を加え
た。−60℃で20分間撹拌後、〔d−1α−ヒドロキ
シメチル−2α−(3−ヒドロキシプロピル)−3β
−t−ブチルジメチルシリルオキシメチル−4α
−テトラヒドロピラニルオキシシクロペンタン〕
(1.48g,3.67mmol)の塩化メチレン溶液(30
ml)を加えた。−60℃で20分間撹拌後、トリエチ
ルアミン(15.36ml,110.1mmol)を加え、室温
まで温度を上昇させた。水を加え塩化メチレンで
抽出した。有機層は食塩水で洗浄後無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を留去して、〔2−ヒ
ドロキシ−3−ホルミル−6−エキソ−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシメチル−7−エンド−テ
トラヒドロピラニルオキシビシクロ〔3.3.0〕オ
クタン〕(1.19g,81%)を得た。スペクトルデ
ータから、本化合物は、β−ヒドロキシアルデヒ
ドとラクトールとの間の平衡混合物であつた。 IR(KBr):3450,2950,2870,2750,1730,835
cm-1. NMR δ(CDCl3) 9.75(trace),4.65(m,1H),3.10〜4.50(m,
6H),0.90(s,9H). Mass m/z(%):313(trace,M+−85),159
(15),85(100),75(17),73(12),57(12),4
7
(11) 参考例 7 〔2−ヒドロキシ−3−ホルミル−6−エキソ
−t−ブチルジメチルシリルオキシメチル−7−
エンド−テトラヒドロピラニルオキシビシクロ
〔3.3.0〕オクタン〕(1.19g,2.97mmol)をベン
ゼン(4.5ml)に溶解した。アルゴン雰囲気下、
ジベンジルアンモニウムトリフルオロアセテート
(1.14g,3.66mmol)を加え、50〜70℃で16時間
撹拌した。放冷後、水(50ml)を加え、エーテル
で抽出した。エーテル層を飽和塩化アンモニウム
水溶液、飽和重曹水、及び水で洗浄した。無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフイー(エー
テル:n−ヘキサン=1:1)により精製し、
〔l−3−ホルミル−6−エキソ−t−ブチルジ
メチルシリルオキシメチル−7−エンド−テトラ
ヒドロピラニルオキシビシクロ〔3.3.0〕オクト
−2−エン〕(1.03g、82%)を得た。 IR(neat):2950,2870,1680,1620,835cm-1. NMR δ(CDCl3) 9.78(s,1H),6.71(d,J=2Hz),4.60(bs,
1H),3.00〜4.20(m,6H),0.90(s,9H). Mass m/z(%):295(1),159(33),85(100),
75(26),73(19),67(12),57(14),45(14),
43
(22). 〔α〕20 D=−77゜(c=2.77,MeOH). 実施例 1 アルゴン雰囲気下、3−カルボキシプロピルト
リフエニルホスホニウムブロミド(5.58g、
13mmol)をTHF(60ml)に懸濁した。t−ブト
キシカリウム(3.01g、26mmol)のTHF溶液
(50ml)を加え、室温で10分間撹拌した。そこへ
〔l−3−ホルミル−6−エキソ−t−ブチルジ
メチルシリルオキシメチル−7−エンド−テトラ
ヒドロピラニルオキシビシクロ〔3.3.0〕−オクト
−2−エン〕(990mg、2.6mmol)のTHF溶液
(20ml)を滴下し、室温で30分間撹拌した。飽和
塩化アンモニウム水溶液を加え、THFを減圧で
留去した。残留水層を10%塩酸水溶液にてPH5〜
4に調整し、酢酸エチルにより抽出した。有機層
は無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し
た。残留物にエーテルを加え、不溶物を濾過によ
つて除去した。濾液にジアゾメタンのエーテル溶
液を加えた。薄層クロマトグラフイーにより〔3
−(4−カルボキシ−1−ブテニル)−6−エキソ
−t−ブチルジメチルシリルオキシメチル−7−
エンド−テトラヒドロピラニルオキシビシクロ
〔3.3.0〕オクト−2−エン〕のスポツトの消失を
確認後、少量のギ酸を加え、ただちに飽和重曹
水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後溶媒を留去して得られた残留物を、シ
リカゲルカラムクロマトグラフイー(エーテル:
n−ヘキサン=1:2)により精製し、〔l−3
−(4−メトキシカルボニル−1−ブテニル)−6
−エキソ−t−ブチルジメチルシリルオキシメチ
ル−7−エンド−テトラヒドロピラニルオキシビ
シクロ〔3.3.0〕オクト−2−エン〕(1.09g,90
%)を得た。(Z)−及び(E)−異性体比は2対1で
あつた。 IR(neat):2950,2870,1745,840cm-1. NMR δ(CDCl3) 6.24(d,J=16Hz,1/3H,trans),5.98
(d,J=11Hz,2/3H,cis),5.57(bs,
1H),5.30(m,1H),4.60(bs,1H),3.20〜
4.25(m,8H),2.95(1H),0.90(s,9H). Mass m/z(%):464(trace,M+),323(20),
231(28),159(29),157(16),117(11),85(100
),
75(25),73(20),67(12),57(14),43(13),
41
(13). 〔α〕20 D=−50゜(c=1.36,MeOH). 実施例 2 〔l−3−(4−メトキシカルボニル−1−ブ
テニル)−6−エキソ−t−ブチルジメチルシリ
ルオキシメチル−7−エンド−テトラヒドロピラ
ニルオキシビシクロ〔3.3.0〕オクト−2−エン〕
(547mg、1.18mmol)をメタノール(10ml)に溶
解した。10%パラジウム/炭素(150mg)を加え、
水素雰囲気下、室室温で1時間10分撹拌した。触
媒を濾別し、濾液の溶媒を留去した。残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフイー(エーテル:
n−ヘキサン=1:5)により精製し、〔l−3
−(4−メトキシカルボニルブチル)−6−エキソ
−t−ブチルジメチルシリルオキシメチル−7−
エンド−テトラヒドロピラニルオキシビシクロ
〔3.3.0〕オクト−2−エン〕(509mg,93%)を得
た。 IR(neat):2950,2880,1745,840cm-1. NMR δ(CDCl3) 5.25(d,J=1Hz,1H),4.60(bs,1H),
3.65(s,3H),2.90(m,1H),0.90(s,9H). Mass m/z(%):325(8),233(12),159(28),85
(100),75(17),73(13). 〔α〕20 D=−12゜(c=1.68,MeOH). 実施例 3 〔l−3−(4−メトキシカルボニルブチル)−
6−エキソ−t−ブチルジメチルシリルオキシメ
チル−7−エンド−テトラヒドロピラニルオキシ
ビシクロ〔3.3.0〕オクト−2−エン〕(585mg,
1.26mmol)をTHF(5ml)に溶解した。テトラ
−n−ブチルアンモニウムフルオリド(1MTHF
溶液2.5ml,2.5mmol)を加え、室温で3時間撹
拌した。飽和食塩水を加え、THFを減圧で留去
した。残留水層をエーテルで抽出し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフイーにより
精製し、〔l−3−(4−メトキシカルボニルブチ
ル)−6−エキソ−ヒドロキシメチル−7−エン
ド−テトラヒドロピラニルオキシビシクロ
〔3.3.0〕オクト−2−エン〕(425mg,95.2%)を
得た。 IR(neat):3480,2950,2880,1740cm-1. NMR δ(CDCl3) 5.25(d,J=1Hz,1H),4.60(m,1H),
3.66(s,3H),3.00(m,1H). Mass m/z(%):352(trace,M+),268(3),85
(100),67(11),57(10),41(11). 〔α〕20 D=−19゜(c=2.09,MeOH). 参考例 8 アルゴン雰囲気下、コリンズ試薬(CrO3
2Py、660mg,2.56mmol)及びセライト(660mg)
を塩化メチレン(10ml)に懸濁した。〔l−3−
(4−メトキシカルボニルブチル)−6−エキソ−
ヒドロキシメチル−7−エンド−テトラヒドロピ
ラニルオキシビシクロ〔3.3.0〕オクト−2−エ
ン〕(50mg、0.142mmol)の塩化メチレン溶液
(2.5ml)を加え、0℃で30分間撹拌した。硫酸水
素ナトリウム−水和物1.32gを加え、さらに0℃
で10分間撹拌した。無水硫酸マグネシウムを濾過
助剤として反応液を濾過し、塩化メチレンで洗浄
した。濾液を合わせ、溶媒を留去し、〔3−(4−
メトキシカルボニルブチル)−6−エキソ−ホル
ミル−7−エンド−テトラヒドロピラニルオキシ
ビシクロ〔3.3.0〕オクト−2−エン〕(48mg、96
%)を得た。 一方、水素化ナトリウム(油性60%、11mg、
0.28mmol)を、アルゴン雰囲気下ペンタンで洗
浄し、3mlのDME(ジメトキシエタン)に懸濁し
た。ジメチル(2−オキソヘプチル)ホスホネー
ト(64mg,0.29mmol)のDME溶液(3ml)を加
え、室温で25分間撹拌した。〔3−(4−メトキシ
カルボニルブチル)−6−エキソ−ホルミル−7
−エンド−テトラヒドロピラニルオキシビシクロ
〔3.3.0〕オクト−2−エン〕(48mg)のDME溶液
(3ml)を加え、室温で1時間撹拌後、飽和塩化
アンモニウム水溶液を加えた。減圧下、DMEを
留去後、エーテルで抽出し、エーテル層を飽和食
塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去して得られた残留物を、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフイー(エーテル:n−ヘ
キサン=2:5)により精製し、〔3−(4−メト
キシカルボニルブチル)−6−エキソ−(3−オキ
ソ−トランス−1−オクテニル)−7−エンド−
テトラヒドロピラニルオキシビシクロ〔3.3.0〕
オクト−2−エン〕(35mg,57%)を得た。 IR(neat):2950,2880,1742,1698,1672,
1628cm-1. NMR δ(CDCl3) 6.80(m,1H),6.17(d×d,J=16,4Hz,
1H),5.30(d,J=1Hz,1H),4.65,4.55
(各bs,total 1H),3.68(s,3H),3.00(m,
1H). Mass m/z(%):362(10),318(13),85(100),
67(16),57(18),55(13),43(20),41(20). 参考例 9〜12 参考例8と同様の方法で、各種ジメチル(2−
オキソアルキル)ホスホネートとの反応により
(3−オキソ−1−アルケニル)−シス−ビシクロ
〔3.3.0〕オクテン誘導体を合成した結果を表−1
に、そのスペクトルデータを表−2に示す。
【表】
【表】
【表】 参考例 13 〔3−(4−メトキシカルボニルブチル)−6−
エキソ−(3−オキソ−トランス−1−オクテニ
ル)−7−エンド−テトラヒドロピラニルオキシ
ビシクロ〔3.3.0〕オクト−2−エン〕(32mg、
0.072mmol)をメタノール(5ml)に溶解した。
−20℃に冷却し、過剰の水素化ホウ素ナトリウム
を加えた。−20℃で20分間撹拌後、過剰のアセト
ンを加えた。室温にもどした後、飽和塩化アンモ
ニウム水溶液を加え、減圧下、メタノールおよび
アセトンを留去した。残留水層をエーテルで抽出
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去
して、〔3−(4−メトキシカルボニルブチル)−
6−エキソ−(3−ヒドロキシ−トランス−1−
オクテニル)−7−エンド−テトラヒドロピラニ
ルオキシビシクロ〔3.3.0〕オクト−2−エン〕
(32mg,100%)を得た。 IR(neat):3470,3230,2950,2880,1742cm-1. NMR δ(CDCl3) 5.57(m,2H),5.28(d,J=1Hz,1H),
4.63(bs,1H),3.65(s,3H),2.95(m,1H). Mass m/z(%):430(1,M+−H2O),302
(15),85(100),67(13),57(16),55(11),43
(17),41(18). 参考例 14〜17 参考例13と同様の方法で各種3−オキソ−1−
アルケニル−シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクテン
誘導体の還元を行つた結果及びスペクトルデ−タ
を表−3に示す。
【表】 参考例 18 〔3−(4−メトキシカルボニルブチル)−6−
エキソ−(3−ヒドロキシ−トランス−1−オク
テニル)7−エンド−テトラヒドロピラニルオキ
シビシクロ〔3.3.0〕オクト−2−エン〕(32mg,
0.072mmol)を酢酸:水:THF(0.5ml)(3:
1:1,容積比)混合液に溶解し、45〜50℃で5
時間撹拌した。エーテルで希釈後飽和重曹水で中
和した。エーテル層は飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得
られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
イー(エーテル:n−ヘキサン=5:1〜エーテ
ル:メタノール=40:1)により精製し、極性の
より高いフラクシヨンとして〔3−(4−メトキ
シカルボニルブチル)−6−エキソ−(3α−ヒド
ロキシ−トランス−1−オクテニル)−7−エン
ド−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕オクト−2−
エン〕(13mg、48%)及び極性のより低いフラク
シヨンとして〔3−(4−メトキシカルボニルブ
チル)−6−エキソ−(3β−ヒドロキシ−トラン
ス−1−オクテニル)−7−エンド−ヒドロキシ
ビシクロ〔3.3.0〕オクト−2−エン〕7mg,26
%)を得た。α−エビマ−のスペクトルデータを
以下に示す。β−エピマーのスペクトルも同様で
ある。 IR(neat):3400,2970,2930,2870,1742cm-1 NMR δ(CDCl3) 5.60(m,2H),5.33(bs,1H),4.12(m,1H),
3.69(s,3H),3.00(m,1H). Mass m/z(%):346(25,M+−H2O),328
(18),315(9),302(71),275(15),247(11),232
(32),199(17),193(19),180(30),179(27)
. 参考例 19〜22 参考例18と同様の方法で各種〔3−(4−メト
キシカルボニルブチル)−6−エキソ−(3−ヒド
ロキシ−トランス−1−アルケニル)−7−エン
ド−テトラヒドロピラニルオキシビシクロ
〔3.3.0〕オクト−2−エン〕の脱THP化を行い更
にシリカゲルカラムクロマトグラフイーにて15−
位水酸基に基づく異性体を分離した。結果及びス
ペクトルデータを表−4に示す。いずれの場合も
極性の高い異性体をα−エピマー、極性の低い異
性体をβ−エピマーとした。
【表】
【表】 *スペクトルはすべてα−エピマーのものを記載した
。β−エピマーのスペクトルも同様である。
参考例 23 〔3−(4−メトキシカルボニルブチル)−6−
エキソ−(3α−ヒドロキシ−トランス−1−オク
テニル)−7−エンド−ヒドロキシビシクロ
〔3.3.0〕オクト−2−エン〕(10mg,0.027mmol)
をメタノール(0.3ml)に溶解した。0℃で10%
水酸化ナトリウム水溶液(0.2ml)を加えた。0
℃で9時間撹拌後、冷却下、10%塩酸水溶液にて
中和した。減圧下メタノールを留去後、PH3〜4
に調整し、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、溶媒を留去して9(0)−メタ
ノ−Δ6(9)−PGI1〕(10mg,100%)を得た。 IR(neat):3350,2910,2850,1700,1450,
1250cm-1. NMR δ(CDCl3) 5.60(m,2H),5.31(bs,1H),4.11(m,1H),
3.80(m,1H),3.00(m,1H),0.90(t,J−
6Hz,3H). Mass(CI,NH3)m/z:368(M++NH4). 融点:73〜79℃ 〔α〕25 D=+16゜(c=0.25,MeOH). 同様に、15β−エピマー体も加水分解し、9
(0)−メタノ−Δ6(9)−PGI1の15β異性体を得た。
スペクトル・データ(IR,NMR,Mass)は
Δ6(9)−PGI1のデータと一致する。 参考例 24〜27 参考例23と同様の方法で、各種〔3−(4−メ
トキシカルボニルブチル)−6−エキソ−(3α−
ヒドロキシ−トランス−1−アルケニル)−7−
エンド−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕オクト−
2−エン〕を加水分解して各種〔9(0)−メタノ
−Δ6(9)−PGI1誘導体〕を得た。結果及びスペク
トルデータを表−5に示す。 同様に、15β−エピマー体も加水分解し、9
(0)−メタノ−Δ6(9)−PGI1誘導体の15β異性体
を得た。スペクトルデータ(IR,NMR,Mass)
はΔ6(9)−PGI1誘導体のデータとそれぞれ一致す
る。
【表】 試験例 以上の方法で合成された化合物のうち例えば9
(0)−メタノ−Δ6(9)−PGI1は、以下に記す生物
活性を有する。ウサギの血液を用いた場合、アデ
ノシンニリン酸(ADP)によつて誘発される血
小板の凝集をPGI2の1/10の強さで抑制し、又、
人の血液を用いた場合にはPGI2の1/2という強さ
を示した。血圧に対する影響ではラツトを用いた
場合PGI2と同程度の強さを示し、0.1μg/Kgの投
与量で血圧降下作用を示した。必摶度数に対する
影響もPGI2の強さとほぼ同様であり、ラツトを
用いた実験では、1μg/Kgの投与量で必摶度数の
増大を示した。抗潰瘍作用でもウサギの胃を用い
た実験において10-6Mという低濃度で活性を示
し、これはPGE2と同程度の強さである。細胞毒
性は非常に弱く、IC50=5μg/mlである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 で表わされるビシクロ〔3.3.0〕オクテン誘導体
    (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜10のアルキ
    ル基であり、R2は水素原子、テトラヒドロピラ
    ニル基、メトキシメチル基、4−メトキシテトラ
    ヒドロピラニル基、1−エトキシエチル基、1−
    メチル−1−メトキシエチル基又はt−ブチルジ
    メチルシリル基であり、R3は水素原子、t−ブ
    チルメチルシリル基、ベンゾイル基又はアセチル
    基であり、Xはエチレン基又はビニレン基であ
    る。
JP58177129A 1983-09-27 1983-09-27 ビシクロ〔3.3.0〕オクテン誘導体 Granted JPS6069054A (ja)

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